JP2006164544A - 非水電解質二次電池用電極の製造方法およびその製造方法によって得られた電極を備えた非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質二次電池用電極の製造方法およびその製造方法によって得られた電極を備えた非水電解質二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】非水電解質二次電池用電極の製造方法において、ドクターブレードを通過する前の合剤ペーストの乾燥を防ぎ、合剤の塊の形成を抑制し、ドクターブレード通過後の合剤ペーストの表面にキズのない非水電解質二次電池用電極の製造方法を提供する。
【解決手段】活物質と結着剤と溶媒とを含む合剤ペーストを集電体上に塗布し、ドクターブレードを通過させた後、乾燥する、非水電解質二次電池用電極の製造方法において、ドクターブレードを通過する前の集電体に塗布された合剤ペースト表面の少なくとも一部に液滴を存在させる。
【選択図】なし

Description

本発明は、活物質と結着剤と溶媒とを含む合剤ペーストを集電体上に塗布し、ドクターブレードを通過させた後、乾燥する、非水電解質二次電池用電極の製造方法およびその製造方法によって得られた電極を備えた非水電解質二次電池に関する。
近年、ポータブル電子機器の小型軽量化は目覚しく、それに伴い電源となる電池に対しても小型軽量化の要望が非常に大きい。このような要求を満足するために種々の二次電池が開発され、現在、リチウムイオン電池やポリマー電解質電池などの非水電解質二次電池が実用化されている。
リチウムイオン電池は、正極活物質にコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、スピネル型リチウムマンガン酸化物、負極活物質にリチウムを吸蔵・放出可能なグラファイトなどの炭素材料、電解質としては、エチレンカーボネートやジエチルカーボネートなどの有機溶媒にLiPFなどのリチウム塩を溶解した有機電解液を用いている。
非水電解質二次電池の電極の製造方法としては、特許文献1に記載のように、電極活物質(炭素材料)と、結着剤(有機重合体)と、必要に応じて導電助剤とを混合し、集電体である金属箔に塗布した後、圧縮成型する方法、あるいは、特許文献2に記載のように、有機溶媒に結着剤である有機重合体を溶解した溶液に、電極活物質(必要に応じて導電助剤)を分散して、合剤ペーストとし、この合剤ペーストを集電体である金属箔上に塗布した後、乾燥する方法などが知られている。
後者の方法を、図1に基づき、詳細に説明する。図1は、従来のコーターを用いて合剤ペーストを集電体上に塗布する電極製造方法の一例を示したものである。図1において、1は合剤ペースト供給口、2はドクターブレードを通過前の合剤ペースト、3はドクターブレードを通過後の合剤ペースト、4は金属箔からなる集電体、5はドクターブレード、6はローラー、7および8は合剤の塊である。
集電体4は、ローラー6によって、A方向からB方向に移動し、合剤ペースト供給口1から供給されて集電体4の上に塗布された合剤ペースト2の表面は平坦ではない。集電体4とともに移動した合剤ペースト2は、ドクターブレード5を通過した後は、表面が平坦な合剤ペースト3となり、乾燥工程(図1では示していない)へ移動する。
特開平10−116604号公報 特許第3278666号公報
図1で示した従来の電極製造方法においては、合剤ペースト供給口1とドクターブレード5との距離は通常20cm程度あり、集電体の移動速度は数m/minであるため、ドクターブレード5に到達する前に合剤ペースト2が乾燥し、固形物である合剤の塊7および8が形成される。
合剤ペースト2がドクターブレード5を通過する際、形成された合剤の塊8がドクターブレード5にひっかかり、本来表面が平坦でなければならないドクターブレード通過後の合剤ペースト3の表面に、キズ(通常は不規則な筋状の溝)が形成される。
合剤ペーストに沸点の低い、蒸発しやすい溶媒を用いた場合には、合剤の塊が形成され易すい。また、合剤ペーストの塗布重量が少なく、合剤層の厚みが薄い場合には、ドクターブレードと集電体の間隔が狭くなるため、合剤の塊がドクターブレードを通過する際に、やわらかい合剤ペースト内に逃げる場所が少ないため、合剤の塊が集電体とコーターのブレードとの間に挟まってしまい、キズができ易く、さらにこの合剤の塊が集電体である金属箔と磨れて、塗布中に集電体が切断してしまうという問題があった。
そこで、本発明の目的は、活物質と結着剤と溶媒とを含む合剤ペーストを集電体上に塗布し、ドクターブレードを通過させた後、乾燥する、非水電解質二次電池用電極の製造方法において、ドクターブレードを通過する前の合剤ペーストの乾燥を防ぎ、合剤の塊の形成を抑制し、ドクターブレード通過後の合剤ペーストの表面にキズのない、平坦で、均一に塗布することができる非水電解質二次電池用電極の製造方法およびその製造方法によって得られた電極を備えた非水電解質二次電池を提供することにある。
請求項1の発明は、活物質と結着剤と溶媒とを含む合剤ペーストを集電体上に塗布し、ドクターブレードを通過させた後、乾燥する、非水電解質二次電池用電極の製造方法において、ドクターブレードを通過する前の集電体に塗布された合剤ペースト表面の少なくとも一部に液滴を存在させることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1記載の非水電解質二次電池用電極の製造方法において、活物質がリチウムを吸蔵・放出することができる炭素で、溶媒が水であることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2記載の非水電解質二次電池用電極の製造方法において、乾燥後の合剤層塗布重量が12mg/cm以下であることを特徴とする。
請求項4の発明は、非水電解質二次電池に関するもので、請求項1、2または3に記載の製造方法で作製した電極を備えることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、活物質と結着剤と溶媒とを含む合剤ペーストを集電体上に塗布し、ドクターブレードを通過させた後、乾燥する、非水電解質二次電池用電極の製造方法において、ドクターブレードを通過する前の合剤ペーストの乾燥を防ぎ、合剤の塊の形成を抑制し、ドクターブレード通過後の合剤ペーストの表面にキズのない、平坦で、均一に塗布された非水電解質二次電池用電極を得ることができる。
請求項2の発明によれば、合剤ペーストの溶媒に水を用いることで、毒性がなく、ドクターブレード通過語の乾燥が容易な、非水電解質二次電池用負極を得ることができる。
請求項3の発明によれば、乾燥後の合剤層塗布重量が少なく、ドクターブレード通過後の合剤ペーストの表面にキズのない、平坦な、非水電解質二次電池用負極を得ることができる。
請求項4の発明によれば、実際に電池を製造する場合、不良率がきわめて小さく、歩留まりが向上し、コストを削減することができる。
本発明は、コーターを用いて活物質と結着剤と溶媒とを含む合剤ペーストを集電体上に塗布し、ドクターブレードを通過させた後、乾燥する、非水電解質二次電池用電極の製造方法において、ドクターブレードを通過する前の集電体に塗布された合剤ペースト表面の少なくとも一部に液滴を存在させることを特徴とする。
合剤ペーストには、上記活物質、結着剤、溶媒以外に、導電助剤や増粘剤を含ませることができる。正極の場合、多くの活物質は電導度が低いため、アセチレンブラックなどの導電助剤を混合することが好ましく、また、溶媒に水を用いる場合には、有機溶媒に比べて粘度が高く、活物質や結着剤と混合し難いため、混合に際しては増粘剤を用いることが好ましい。
本発明において、ドクターブレードを通過する前の集電体に塗布された合剤ペースト表面に液滴を存在させる方法の一例を図2に示す。図2において、記号1〜6は図1と同じものを示し、9は液滴下口である。
図2に示すように、液滴下口9から、合剤ペーストに用いたのと同じ溶媒を滴下し、ドクターブレードを通過する前の集電体に塗布された合剤ペースト2の表面に、液滴を存在させればよい。なお、液滴下口9は1箇所設置すればよいが、使用する溶媒が蒸発し易い場合には、2箇所以上設置してもよい。
また、合剤ペースト表面の液滴は、合剤ペースト表面の少なくとも一部に存在させることにより、合剤ペーストの乾燥を防止することができるが、合剤ペースト表面全面に液滴を存在させてもよい。
図2に示した液滴下口9から溶媒を滴下する方法に代えて、液滴下口を溶媒噴霧口とし、溶媒を霧状にして、合剤ペースト表面の一部または全面に吹き付ける方法を用いてもよい。
さらに、霧状の溶媒を吹き付ける代わりに、合剤ペースト表面の温度よりも高い、溶媒で飽和したガス(通常は空気でよい)を吹き付けることにより、合剤ペースト表面に液滴を存在させることができる。
コーターにおける集電体の移動速度は、合剤の組成や粘度に合わせて決められるが、1〜5m/minとすることが好ましい。また、コーターにおいて、図2で示した合剤ペースト供給口1とドクターブレード5との距離は10〜50cmが好ましい。
また、合剤ペースト供給口から供給された合剤ペーストの粘度は、均一な塗布層とするためには、2000〜30000cpsが好ましく、5000〜20000cpsとすることがより好ましい。
合剤ペーストに用いる溶媒としては、電極に用いる活物質と反応しない溶媒なら、特に限定されない。具体例としては、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルホルムアミド(DMF)、エチルアルコール、アセトン、水などを用いることができる。
電極が負極で、負極活物質にリチウムを吸蔵・放出することができる炭素を用いる場合には、炭素とは反応せず、溶解しない溶媒として、水を用いることができる。溶媒に水を用いた場合、沸点が100℃であるため電極の乾燥が容易であり、NMP(沸点約200℃)を用いた場合のように電極の乾燥に多くの熱を必要としない。また、NMPのように毒性のある溶媒を用いた場合には、使用後の溶媒を完全に回収する必要があるが、水は回収する必要がない。
リチウムを吸蔵・放出することができる炭素としては、天然黒鉛、人造黒鉛、鱗片状黒鉛、低結晶性炭素、ソフトカーボン、ハードカーボン、活性炭、さらにリチウムと合金化反応するケイ素、スズなどの化合物を混合、またはメッキした混合材料などを用いることができる。
負極活物質の粒径としては1〜100μmの範囲とすることが好ましく、5〜20μmの範囲とすることがより好ましい。
増粘剤としては、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリビニルアルコール(PVA)などを用いることができる。
本発明の上記負極の製造方法では、乾燥後の合剤層塗布重量が12mg/cm以下の、合剤層厚みの薄い負極板を製造することができ、電気自動車用などの高率放電特性が要求される非水電解質二次電池用に適した負極板を製造することができる。
本発明の製造方法によって製造された電極を用いて実際に非水電解質二次電池を製造することにより、電池製造時の不良率がきわめて小さく、歩留まりが向上するものである。
本発明の非水電解質二次電池の正極活物質としては、LiCoO、LiNiO、MnO2、LiMn24等の組成式LixMO2またはLiy(ただし、Mは遷移金属、0≦x≦1、0≦y≦1)で表される複合酸化物や、一般式Lix+aNiMn2−y−a4−δ(但し、0<x≦1.0、0≦a≦0.1、0.45≦y≦0.55、0≦δ≦0.4)で表されるリチウムニッケルマンガン複合酸化物やオリビン材料であるLiCoPO、LiVOPOなどの5V級活物質を使用することができる。
本発明の非水電解質二次電池の電解液溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、エチルアセテート、メチルプロピオネート等の溶媒およびこれらの混合溶媒を使用することができる。
本発明の非水電解質二次電池の電解質塩としては、LiPF、LiPF(C、LiBF、LiAsF、LiClO、LiSCN、LiCFCO、LiCFSO、LiN(SOCF、LiN(SOCFCF、LiN(COCFおよびLiN(COCFCF、LiB(Cなどの塩もしくはこれらの混合物を使用することができる。
本発明の非水電解質二次電池においては、電解質中に添加剤を添加することが望ましい。例えば、ビニレンカボーネートおよびその誘導体、ビフェニルやシクロヘキシルベンゼンなどのベンゼン類、プロパンスルトンなどの硫黄類、エチレンサルファイド、フッ化水素、トリアゾール系環状化合物、フッ素含有エステル類、テトラエチルアンモニウムフルオライドのフッ化水素錯体またはこれらの誘導体、ホスファゼンおよびその誘導体、アミド基含有化合物、イミノ基含有化合物、または窒素含有化合物からなる群から選択される少なくとも1種を含有しても使用できる。
本発明の非水電解質二次電池の発電要素の形状としては、正極板および負極板とも帯状電極を用いた円筒型や長円筒型の巻回型が最適であるが、平板電極を積層した形状とすることも可能である。
本発明の非水電解質二次電池の形状としては、円筒型、長円筒型、角型などの従来から用いられているあらゆる形状を用いることができる。また、電池ケースとしては、アルミニウム合金などの金属ケースや、アルミニウムなどの金属と樹脂を積層したラミネート型ケースを用いることができる。
以下に、本発明の実施例を、比較例とあわせて、説明する。
[実施例1〜5および比較例1、2]
[実施例1]
活物質としてのコバルト酸リチウム(LiCoO)92重量部、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)3重量部、導電助剤としてのアセチレンブラック(AB)5重量部とを混合し、この混合物100gと溶媒としてのNMP30gとを高速攪拌混合容器に入れて攪拌し、粘度5000cpsの正極合剤ペーストを作製した。
得られた正極合剤ペーストを図2に示したのと同じコーターを用いて、集電体としての厚さ20μm、幅90mmのアルミニウム箔の片面に、塗布速度2m/min、乾燥温度100℃、送風量10.0m/sの条件で、50m塗布した。この時、図2に示したように、ドクターブレードを通過する前の、集電体に塗布された正極合剤ペーストに、液滴下口9からNMPを霧状にして吹きつけた。乾燥後の正極合剤ペーストの塗布重量は15mg/cmであった。同じようにして、集電体の反対側の面にも正極合剤ペーストを塗布することにより、アルミニウム集電体の両面に合剤ペーストが塗布された、長さ50m、幅90mmの、実施例1の正極板を作製した。
[実施例2]
ドクターブレードと集電体の間隔を調整して、乾燥後の正極合剤ペーストの塗布重量を20mg/cmとしたこと以外は実施例1と同様にして、実施例2の正極板を作製した。
[実施例3]
正極合剤ペーストに用いる溶媒として、NMPに代えてテトラヒドロフラン(THF)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例3の正極板を作製した。
[実施例4]
正極合剤ペーストに用いる溶媒として、NMPに代えてジメチルホルムアミド(DMF)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例4の正極板を作製した。
[実施例5]
液滴下口9からNMPを霧状にして吹きつける代わりに、NMPを滴下したこと以外は実施例1と同様にして、実施例5の正極板を作製した。
[比較例1]
ドクターブレードを通過する前の、集電体に塗布された正極合剤ペーストに、液滴下口9からNMPを吹きつけなかったこと以外は実施例1と同様にして、比較例1の正極板を作製した。
[比較例2]
ドクターブレードを通過する前の、集電体に塗布された正極合剤ペーストに、液滴下口9からNMPを吹きつけなかったこと以外は実施例2と同様にして、比較例2の正極板を作製した。
実施例1〜5および比較例1、2で得られた正極板の合剤層の表面を肉眼で観察し、片面10m当りの筋状の溝の数を数えた。正極板の製造条件と筋状の溝の数を表1に示した。
Figure 2006164544
表1から、ドクターブレードを通過する前の、集電体に塗布された正極合剤ペーストに液滴を存在させた実施例1〜5の正極板では、液滴のつけ方や溶媒の種類、また正極合剤ペーストの塗布重量にかかわらず、筋状の溝はなく、表面が平坦な合剤層が得られた。これに対し、正極合剤ペーストに液滴を存在させなかった比較例1および2の正極板では、ドクターブレードを通過下後の合剤層表面はへいたではなく、筋状の溝が形成され、正極合剤ペーストの塗布重量が少ない場合に、筋状の溝の数は多くなることがわかった。
[実施例6〜12および比較例3〜6]
[実施例6]
高速攪拌混合容器に活物質としての難黒鉛炭素97重量部、結着剤としてのスチレンブタジエンラバー(SBR)2重量部、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)1重量部とを混合し、この混合物100gと溶媒としての精製水40gとを高速攪拌混合容器に入れて攪拌し、粘度5000cpsの負極合剤ペーストを作製した。
得られた負極合剤ペーストを図2に示したのと同じコーターを用いて、集電体としての厚さ10μm、幅90mmの銅箔の片面に、塗布速度3m/min、乾燥温度100℃、送風量10.0m/sの条件で、50m塗布した。この時、図2に示したように、ドクターブレードを通過する前の、集電体に塗布された負極合剤ペーストに、液滴下口9から水を霧状にして吹きつけた。乾燥後の負極合剤ペーストの塗布重量は10mg/cmであった。同じようにして、集電体の反対側の面にも負極合剤ペーストを塗布することにより、銅集電体の両面に合剤ペーストが塗布された、長さ50m,幅90mmの、実施例6の負極板を作製した。
[実施例7]
ドクターブレードと集電体の間隔を調整して、乾燥後の負極合剤ペーストの塗布重量を12mg/cmとしたこと以外は実施例6と同様にして、実施例7の負極板を作製した。
[実施例8]
ドクターブレードと集電体の間隔を調整して、乾燥後の負極合剤ペーストの塗布重量を14mg/cmとしたこと以外は実施例6と同様にして、実施例8の負極板を作製した。
[実施例9]
ドクターブレードと集電体の間隔を調整して、乾燥後の負極合剤ペーストの塗布重量を16mg/cmとしたこと以外は実施例6と同様にして、実施例9の負極板を作製した。
[実施例10]
正極合剤ペーストに用いる溶媒として、水に代えてテトラヒドロフラン(THF)を用いたこと以外は実施例7と同様にして、実施例10の負極板を作製した。
[実施例11]
正極合剤ペーストに用いる溶媒として、水に代えてエチルアルコール(EA)を用いたこと以外は実施例7と同様にして、実施例11の負極板を作製した。
[実施例12]
液滴下口から水を霧状にして吹きつける代わりに、水滴を滴下したこと以外は実施例7と同様にして、実施例12の負極板を作製した。
[比較例3]
ドクターブレードを通過する前の、集電体に塗布された負極合剤ペーストに、水を吹きつけなかったこと以外は実施例6と同様にして、比較例4の正極板を作製した。
[比較例4]
ドクターブレードと集電体の間隔を調整して、乾燥後の負極合剤ペーストの塗布重量を12mg/cmとしたこと以外は実施例7と同様にして、比較例4の負極板を作製した。
[比較例5]
ドクターブレードと集電体の間隔を調整して、乾燥後の負極合剤ペーストの塗布重量を14mg/cmとしたこと以外は実施例8と同様にして、比較例5の負極板を作製した。
[比較例6]
ドクターブレードと集電体の間隔を調整して、乾燥後の負極合剤ペーストの塗布重量を16mg/cmとしたこと以外は実施例9と同様にして、比較例6の負極板を作製した。
実施例6〜12および比較例3から6で得られた負極板の合剤層の表面を肉眼で観察し、片面10m当りの筋状の溝の数を数えた。負極板の製造条件と筋状の溝の数を表2に示した。
Figure 2006164544
表2から、ドクターブレードを通過する前の、集電体に塗布された負極合剤ペーストに液滴を存在させた実施例6〜12の負極板では、液滴のつけ方や溶媒の種類、また負極合剤ペーストの塗布重量にかかわらず、筋状の溝はなく、表面が平坦な合剤層が得られた。これに対し、水滴を存在させなかった比較例3〜6の負極板では、ドクターブレードを通過後の合剤層表面に筋状の溝が形成されることがわかった。さらに、負極合剤ペーストの塗布重量が少ない場合に、筋状の溝の数は多くなり、塗布重量が12mg/cm以下と少ない場合に、筋状の溝の数は急増することがわかった。
表1や表2で示した、合剤層表面に筋状の溝が形成された電極板は、セパレータと積層して巻回または積層して発電要素とした場合に、合剤層の表面が平坦ではないため、電極とセパレータ間に余分な隙間ができ、巻回型発電要素の場合には直径が大きくなり、積層型発電要素の場合には高さが高くなり、いずれの場合も電池ケースに挿入するのが困難となる。また、無理に力を加えて電池ケースに挿入した場合には、合剤層の表面の凸部によってセパレータが突き破られ、短絡する恐れが生ずる。このように、合剤層の表面の筋状の溝の数が少なければ少ないほど、電池を製造する場合における歩留まりが大きく向上することが容易に理解される。
従来のコーターを用いて合剤ペーストを集電体上に塗布する電極製造方法の一例を示す図。 本発明のコーターを用いて合剤ペーストを集電体上に塗布する電極製造方法を示す図。
符号の説明
1 合剤ペースト供給口
2 ドクターブレードを通過前の合剤ペースト
3 ドクターブレードを通過後の合剤ペースト
4 金属箔からなる集電体
7、8 合剤の塊
9 液滴下口

Claims (4)

  1. 活物質と結着剤と溶媒とを含む合剤ペーストを集電体上に塗布し、ドクターブレードを通過させた後、乾燥する、非水電解質二次電池用電極の製造方法において、ドクターブレードを通過する前の集電体に塗布された合剤ペースト表面の少なくとも一部に液滴を存在させることを特徴とする、非水電解質二次電池用電極の製造方法。
  2. 活物質がリチウムを吸蔵・放出することができる炭素で、溶媒が水であることを特徴とする、請求項1記載の非水電解質二次電池用電極の製造方法。
  3. 乾燥後の合剤層塗布重量が12mg/cm以下であることを特徴とする、請求項2記載の非水電解質二次電池用電極の製造方法。
  4. 請求項1、2または3に記載の製造方法で作製した電極を備えることを特徴とする非水電解質二次電池。





























JP2004349667A 2004-12-02 2004-12-02 非水電解質二次電池用電極の製造方法およびその製造方法によって得られた電極を備えた非水電解質二次電池 Pending JP2006164544A (ja)

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