JP2006160223A - 車高調整装置 - Google Patents

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Sadao Sakugi
貞雄 柵木
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Abstract

【課題】 車両用サスペンションにおいてスプリング座面を上下させることで車高を調整する。
【解決手段】 アッパーシートとコイルスプリング上端との間に円筒体、スプリングシートからなるスプリング当接面高さ調整構造を介装し、該円筒体に設けられた係止孔とスプリングシート外周に設けられた係止孔にレンチを差込み、スプリングシートを回動させることで車高の調整を行う。
【選択図】 図2

Description

本発明は、車両用サスペンションにおいて車高調整を行う装置に関するものである。
車体に固着されたアッパーマウントと、該アッパーマウントに装着されたショックアブソーバにコイルスプリングが装着されたサスペンションにおいて、ショックアブソーバのシリンダ部にスプリングシートが位置調整可能に螺着され、該スプリングシートを上下に移動させることで車高を調整する形態が広く用いられている。また、コイルスプリングに当接するスプリングシートの位置を変えることで車高を調整する構造として、前記の技術の他にもショックアブソーバとコイルスプリングが異軸に配設されたサスペンションにおいて、車体との当接面に鍔部が形成されてなると共に、外周部が雄螺子となっている円筒体と、該円筒体に位置調整可能に螺着されたスプリングシートを該コイルスプリングの上端もしくは下端と車体との当接面の間に介装することで車高調整を行う形態が広く普及している。また、特開2001−82525号公報に記載されているように、ショックアブソーバとコイルスプリングとからなるサスペンションにおいて、円筒体とこの円筒体の外周面に螺合しているスプリングシートからなる車高調整装置を用い、該車高調整装置の円筒体の上端面を前記ショックアブソーバのピストンロッドの先端部に設けている上部スプリングシートの下面に当接させる一方、スプリングシートを上記コイルスプリングの上端面に受止させた状態となるように該車高調整装置を前記ショックアブソーバに組み込み、前記スプリングシートを上下方向に移動させることによって車体の高さを調整できる構造が提案されている。
特開2001−82525号公報
前述した従来の車高調整装置には下記の問題があった。
ショックアブソーバのシリンダ部にスプリングシートが位置調整可能に螺着され、該スプリングシートを上下に移動させることで車高を調整する形態の車高調整装置においては、該シリンダ部外周に雄螺子を形成せねばならず、既存のショックアブソーバに固着されたロアスプリングシートを切断した上で雄螺子を有する円筒体をシリンダ部に外嵌させるか、予めシリンダ外周に雄螺子を形成させたショックアブソーバを別途製作しておき、ショックアブソーバ自体を交換する必要があり、既存のショックアブソーバを利用し、簡便に車高調整装置を装着することは困難だった。
また、ショックアブソーバとコイルスプリングが異軸に配設されたサスペンションにおいて、車体との当接面に鍔部が形成されてなると共に、外周部が雄螺子となっている円筒体と、該円筒体に位置調整可能に螺着されたスプリングシートを該コイルスプリングの上端もしくは下端と車体との当接面の間に介装することで車高調整を行う形態や、ショックアブソーバとコイルスプリングとからなるサスペンションにおいて、円筒体とこの円筒体の外周面に螺合しているスプリングシートからなる車高調整装置を用い、該車高調整装置の円筒体の上端面を前記ショックアブソーバのピストンロッドの先端部に設けている上部スプリングシートの下面に当接させる一方、スプリングシートを上記コイルスプリングの上端面に受止させた状態となるように該車高調整装置を前記ショックアブソーバに組み込み、前記スプリングシートを上下方向に移動させることによって車体の高さを調整を行う形態においては、車高を調整する際に、円筒体に螺着されたスプリングシートを回動し上下させることとなるが、該円筒体と車体側当接面は固着されておらず、回動自由に接しているため、車両に装置を装着した状態においては前記スプリングシートの回動に伴い円筒体自体も回動してしまい、任意の車高に設定することが困難であった。
そのため、ショックアブソーバユニットを一旦車両から取り外した後、さらに車高調整装置を取り外した上でスプリングシートを回動させ任意の位置に変更せねばならず、簡便に作業を行うことはできなかった。
また、ショックアブソーバユニットを車体から取り外してしまうため、車両が任意の車高に設定されているか否かを確認することが難しく、何度も前記の車高調整作業を繰り返す必要があった。
本発明は前記のような従来技術の問題点に鑑みて、既存の車両用サスペンションにおいてコイルスプリング上端と該コイルスプリングが当接するアッパースプリングシート下面との間に介装するコイルスプリング当接面高さ調整構造を配設し、該調整構造に共回りを防ぐ係止孔を配設することで車両に装着した状態で簡便に車高を調整することが可能な構造の車高調整装置を提供することを目的とするものである。
本発明は車両用サスペンションにおいて、コイルスプリング上端と該コイルスプリングが当接するアッパースプリングシート下面との間に介装するコイルスプリング当接面高さ調整構造として、円筒体とスプリングシートにより構成される。
前記円筒体の内径は、ピストンロッドに装着されたバンプラバー及びダストブーツ、さらにショックアブソーバのシリンダー上面あるいは外周部との干渉が無いよう、その径寸法を設定する。該円筒体の上端外周には鍔部を有し、該鍔部をアッパースプリングシート下面凹部内に嵌入することで該円筒体を係止している。該円筒体は前記鍔部をアッパースプリングシート内に嵌入した状態で、該円筒体軸とショックアブソーバ軸が同軸となるよう該鍔部を形成する。また、該円筒体外周面には雄螺子を設けると共に、係止孔が穿設されており、レンチにより支持可能な構造となっている。
前記スプリングシートは、その外径が前記コイルスプリングの内径よりも小径である短円筒部と、該短円筒部上端外周に形成された鍔部からなり、該鍔部の下面は該コイルスプリング上端との当接面となる。
スプリングシートは前記円筒体雄螺子に進退自在に螺着されると共に、すり割りが設けられ、該すり割りの幅を狭めてスプリングシートを縮径する締め付けボルトが螺合されており、前記円筒体に該スプリングシートを緊締する。また、該スプリングシート鍔部外周面にはそれぞれ係止孔が穿設されておりレンチにより支持可能となっている。
本装置による車高調整は前記スプリングシートを回動し上下させることで行うが、その際、円筒体の係止孔とスプリングシートの係止孔にそれぞれレンチを差し込み、該円筒体の回動を抑止しつつ、該スプリングシートをレンチで回動させることで、車両に装着した状態で簡便に車高を調整することができる。
本発明は以上のような構造とすることで課題を解決した。
本発明は以上のような構成であることから、車高調整を行うために前記スプリングシートを回動させる際に、前記円筒体をレンチで支持することで共回りを防ぎ、容易に該スプリングシートの位置調整が可能となる。
さらに、車高調整装置を車両に装着したまま調整が行えるため、任意の車高に容易に設定することができる。
また、既存の車両用サスペンションに装着することで簡便に車高を調整することが可能になる。
本発明を実施するための最良の形態について、車高調整装置の構造図を示し、以下説明する。
図1は車両用サスペンションにおける本装置の実施の形態である。
本装置は円筒体1、スプリングシート2により構成される。
前記円筒体1は、円筒部3と鍔部4で構成されている。該円筒部3と該鍔部4は鋳造等による一体成型の他、該円筒部3と該鍔部4を別体の二分割構造として製作し溶接してもよい。
前記鍔部4は取付対象となるサスペンションユニットのアッパースプリングシート5の下面凹部内に嵌入可能な形状とする。前記円筒部4はショックアブソーバ軸6と同軸となるよう前記鍔部5に対し形成、または接合する。
前記円筒部3には外周面には雄螺子を設けると共に係止孔7を穿設し、レンチ(図示せず)により円筒体の支持が可能にしておく。前記係止孔7の位置、穿設数は任意に設定してよいが、作業性を向上させるために、円筒体の下端と上端にそれぞれ複数穿設することが望ましい。尚、該係止孔7の形状はレンチによる支持が可能であればいかなる形状でもよい。
また、前記円筒部3の外径はスプリングシート2の内径を勘案して設定されるが、該円筒部3の長さは、ショックアブソーバ8のピストンロッド9が縮んだ際に他の部材との干渉が発生しない範囲内で、任意にその長さを設定する。さらに前記円筒部3の内径は、ピストンロッド9に装着されるバンプラバー一体型ダストブーツ10と干渉が無いよう径を設定する。
前記スプリングシート2は、内径部に雌螺子が形成された短円筒部11と鍔部12で構成されている。
前記短円筒部11と前記鍔部12は、前記円筒部3と鍔部4と同様に、鋳造等の一体成型の他、該短円筒部11と該鍔部12を別体の二分割構造として製作し溶接してもよい。
前記短円筒部11の外径は、前記コイルスプリング13の内径よりも小径としつつも、該コイルスプリング13の遊動を防止するため、該コイルスプリング13の内径とのクリアランスを少なく設定する。
該スプリングシート2は前記円筒体1の外周に進退自在に螺着する。該スプリングシート2を回動させることにより、該スプリングシート2の係止位置を上下させることができる。
また、該スプリングシート2にはすり割り14が設けられ、該すり割り14の幅を狭めてスプリングシートを縮径する締め付けボルト15が螺合されており、前記円筒体に該スプリングシート2を緊締することで任意の位置に該スプリングシート2を固定することができる。
前記鍔部12の下面は、コイルスプリング13上端との当接面となる。また、前記鍔部12の外周には前記円筒体1と同様、係止孔16を穿設し、レンチにより回動させることが可能な構造とする。
尚、前記短円筒部11は前記鍔部12の下面からの突出長を前記コイルスプリング13の線径程度に設定する。これにより前記コイルスプリング13が縮んだ際に前記短円筒部11と該コイルスプリング13の内径部が干渉することを防止する。
本発明における車高調整装置の実施形態を示す縦断面図である。 図1に示された車高調整装置の分解図である。 図2に示されたスプリングシートの正面図である。
符号の説明
1 円筒体
2 スプリングシート
3 円筒部
4 鍔部
5 アッパースプリングシート
6 ショックアブソーバ軸
7 係止孔
8 ショックアブソーバ
9 ピストンロッド
10 バンプラバー一体型ダストブーツ
11 短円筒部
12 鍔部
13 コイルスプリング
14 すり割り
15 締め付けボルト
16 係止孔
17 緩衝ゴム
18 アッパーマウント
19 ロアスプリングシート

Claims (1)

  1. 車両用サスペンションにおいて、コイルスプリング上端と該コイルスプリングが当接するアッパースプリングシート下面との間に介装するコイルスプリング当接面高さ調整構造として、円筒体とスプリングシートからなり、前記円筒体は外周面に雄螺子を有し前記スプリングシートを進退自在に螺着すると共に、レンチが差し込み可能な係止孔が穿設され、該円筒体上端外周には鍔部を形成し、該鍔部を前記アッパースプリングシート下面凹部内に嵌入してなり、前記スプリングシートは短円筒部と該短円筒部上端外周に鍔状に形成されたコイルスプリング当接面を備えてなると共にすり割りが設けられ、該すり割りの幅を狭めてスプリングシートを縮径する締め付けボルトが螺合されており、該締め付けボルトを締め込むことで前記円筒体に該スプリングシートを緊締することを特徴とする車両用サスペンションの車高調整装置。
JP2004382276A 2004-12-06 2004-12-06 車高調整装置 Pending JP2006160223A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7442640B2 (ja) 2019-11-28 2024-03-04 ティッセンクルップ・ビルシュタイン・ゲーエムベーハー ばね座、ばね座を製造するための方法、振動ダンパ、およびレベル調整装置

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