JP2006159178A - 主に粉砕樹皮による土壌対策工法 - Google Patents
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Abstract
【目的】本発明は主に汚染された土壌を効率よく安価に対策・処理できるように研究・開発を行い、その方法を提供するために開発されたものである。
【構成】産業廃棄物として排出される難腐敗性の杉・檜・ヒバ・ユーカリ類・または腐敗性の樹皮・枝葉・抜根を、繊維質状・粉末状に加工した材料とし、有機溶剤・環境ホルモン・重金属類・希少金属類およびリン・窒素・カリウム等の成分で富栄養化状態の排水等での利用、又は汚染された土壌の表面及び周辺に客土・種子・化成肥料等ブレンドし吹き付け・散布等により被覆して利用、または該基材のみ又は他の無機・有機吸着剤との併用で土壌間に挟んでも利用できる。
【選択図】なし
Description
本発明は主に汚染された土壌を効率よく安価に対策・処理できるように研究・開発を行い、その方法を提供するために開発されたものである。
これまで土壌汚染対策はNAPL・有機溶剤・重金属類・環境ホルモン等に対して数種類の方法が開発され実際に施工されているが、一長一短があり各現場に合わせた工法が選択されているのが実情である。
NAPL・有機溶剤とは主にLNAPL・クロロエチレン系化合物であり、ガソリン・軽油・モーターオイル及びトリクロロエチレンが代表的である。他にはコールタール・クレオソートまたはテトラクロロエチレン・ペンタクロロフェノール・アントラセン等、最近新たに次々と新物質が加えられてきている。
これら有機溶剤系の汚染処理は、汚染物質の拡散範囲で水分に混じり合っているため、水と一緒に回収し、分離および焼却処理してしまう形態をとっている。
また重金属類に関しても、数種類の対策工法が行なわれてきている。特に最近問題になっているのは、砒素対策でありこれまで至るところで社会問題化している大阪アメニティセンターや、各所の鉱さい跡地からの砒素の溶出が確認されている。対策としては植物のシダ類を植えてシダの体内に吸収させる方法が考えられてきている。または、電極棒を汚染土壌に差し込んで電気によって極板へ鍍金作用によって回収する方法も考えられてきた。
あるいは土壌を掘削・堀あげ、水による洗浄工法も一般に採用、施工されている。
以上のうち、NAPL及び有機溶剤は水に溶解または浮遊しているため、水中で吸着剤(主に活性炭)により捕集するか、混合水溶液を熱処理して焼却する方法がとられているため、多大なエネルギー消費が伴うものである。また、重金属類の処理には植物のシダ類を植生する工法が紹介されているが、長い明日が必要であり、地中数十センチの生息範囲でしか回収ならないものである。または電極板(棒)による動電学的処理による工法は汚染土壌へ電極を差し込み、直流電流を流すことにより鍍金作用を利用したものであるが、現在さまざまな可能性を開発している段階である。この工法では双方の極板の周辺は湿潤で酸性及びアルカリ性でなくてはならず、それらによる状態で鍍金される重金属類の濃縮程度が違ってくる可能性がある。
本発明は上記、有機溶剤・重金属類・環境ホルモン等を安価に効率よく確実に除去し得る方法を開発、以下記載するものである。
NAPL・有機溶剤とは主にLNAPL・クロロエチレン系化合物であり、ガソリン・軽油・モーターオイル及びトリクロロエチレンが代表的である。他にはコールタール・クレオソートまたはテトラクロロエチレン・ペンタクロロフェノール・アントラセン等、最近新たに次々と新物質が加えられてきている。
これら有機溶剤系の汚染処理は、汚染物質の拡散範囲で水分に混じり合っているため、水と一緒に回収し、分離および焼却処理してしまう形態をとっている。
また重金属類に関しても、数種類の対策工法が行なわれてきている。特に最近問題になっているのは、砒素対策でありこれまで至るところで社会問題化している大阪アメニティセンターや、各所の鉱さい跡地からの砒素の溶出が確認されている。対策としては植物のシダ類を植えてシダの体内に吸収させる方法が考えられてきている。または、電極棒を汚染土壌に差し込んで電気によって極板へ鍍金作用によって回収する方法も考えられてきた。
あるいは土壌を掘削・堀あげ、水による洗浄工法も一般に採用、施工されている。
以上のうち、NAPL及び有機溶剤は水に溶解または浮遊しているため、水中で吸着剤(主に活性炭)により捕集するか、混合水溶液を熱処理して焼却する方法がとられているため、多大なエネルギー消費が伴うものである。また、重金属類の処理には植物のシダ類を植生する工法が紹介されているが、長い明日が必要であり、地中数十センチの生息範囲でしか回収ならないものである。または電極板(棒)による動電学的処理による工法は汚染土壌へ電極を差し込み、直流電流を流すことにより鍍金作用を利用したものであるが、現在さまざまな可能性を開発している段階である。この工法では双方の極板の周辺は湿潤で酸性及びアルカリ性でなくてはならず、それらによる状態で鍍金される重金属類の濃縮程度が違ってくる可能性がある。
本発明は上記、有機溶剤・重金属類・環境ホルモン等を安価に効率よく確実に除去し得る方法を開発、以下記載するものである。
北海道立林産試験場報告vol6no5 1992年
本発明は、それらの課題を解決すべく、特に重金属・有機溶剤等で汚染された区域の環境汚染対策工として開発を進めたものである。
該方法は産業廃棄物として大量・安価に出てくる主に難腐敗性である杉・檜・ヒバ・ユーカリ類の枝葉・抜根・樹皮等を粉砕して繊維質・ファイバー・粉体状にしたものを利用するものである。
請求項1は樹木の樹皮・枝葉・抜根を、特定はしないが10センチメートル以下でできうれば3センチメートル以下の繊維状・ファイバー状・粉体状に粉砕加工した材料を、有機溶剤・環境ホルモン及び重金属類・希少金属類で汚染された区域、又はリン・窒素・カリウム等の成分で富栄養化状態の排水等での吸着捕集材として有効利用できる素材であり、その施工方法である。
これら有機溶剤・環境ホルモン・重金属類・希少金属類およびリン・窒素・カリウム等の成分で富栄養化状態の排水等での利用は、特定はしないが無機系吸着材のゼオライト・ベントナイト・珪藻土・白土・石炭灰・アロフェン・イモゴライト・砂・砂鉄・酸化鉄・雲母・バーミキュライト等、および有機系吸着材これも特定はしないが吸水性樹脂等、又は微生物類による分解能による、特定はしないが嫌気性好気性細菌で乳酸菌・糖及び多糖類をブレンド使用することで数段効果が高まるものである。この項目では有機溶剤・環境ホルモン・重金属類・希少金属類での後処理は、請求項5へ引き継がれるが、リン・窒素・カリウム等の成分で富栄養化状態の排水等での利用は、これら使用後の段階での処理の仕方は、バーク堆肥・吹き付け素材として利用可能で、これからの環境対策素材として期待されるものである。
請求項2は請求項1の素材を汚染された土壌を掘削・掘り返し、当該破砕樹皮等及び無機・有機吸着材、微生物類細菌等を混入し攪拌することだけで、重金属類等を吸着させて離さないため、周辺に漏れ出すことはなくなるものである。または該素材と土壌を混入攪拌した対象を水洗により該素材を分離回収することができる。
請求項3は該素材及び吸着材等をフィルター材として利用することで、多種多彩な利用が可能となる。
容器の特定はしないが、例えば通水性の良い網状袋・マタイ等に該素材を詰め込み、処理槽あるいは排水路の途中にセットして、下水道水・工場排水・食品加工処理排水・温泉排水・畜産し尿など至る所での利用が可能となるものである。
当該利用についても併用できるものは特定はしないが、ゼオライト・ベントナイト・珪藻土・白土・石炭灰・アロフェン・イモゴライト・骨粉等の無機系吸着材および有機系吸着材で同じく特定はしないが活性炭・木炭・吸水性樹脂等との混和利用が可能である。
請求項4は該素材と無機・有機吸着材、微生物類細菌等をブレンドし汚染された土壌の表面及び周辺に吹き付け・散布等により被覆して利用、または土壌間に挟んで利用できる。
これは一昨年施行された土壌汚染対策法により、汚染土壌の表面を最低50センチメートルの厚さの盛土材で被覆することで対策が完了するものであるが、実際被覆した周辺へ雨水により染み出してくることが容易に考えられる。そのために被覆した表面は基より、その周辺の対策工として当該項目が活用できるものである。また、汚染土壌と健全土壌の境界は実際のところはっきりとした特定はできないが、一定幅掘込み該素材または混和したものを埋込むか、想定範囲で当該素材を一定範囲の土壌へ攪拌混入することでも、安価に遮断層を形成することができるものである。
請求項5は汚染された土壌より該素材を回収したもの、またはフィルター材として利用したものを焼却処理することで有機溶剤系・富栄養化物質等は該素材と共に燃焼・酸化し、重金属類等は濃縮・減容化が可能となる。
請求項6について、併用できるものは特定はしないが、セメント・モルタル・石膏・石灰・ゼオライト・ベントナイト・珪藻土・白土・石炭灰・アロフェン・イモゴライト・砂・砂鉄・酸化鉄・雲母・バーミキュライト等の無機系混和材、および有機系混和材で同じく特定はしないが吸水性樹脂等との混和による利用が考えられる。
当該素材と上記併用した混和材を土壌及び礫状の空隙に注入・充填することで、止水材・安定材として利用でき、既存の古紙・麻糸屑・綿屑等は腐敗流亡の可能性が高いのに比べ、腐敗すること無くファイバーとして有効である。また請求項1から請求項4までの効果も期待できるものである。
請求項1は樹木の樹皮・枝葉・抜根を、特定はしないが10センチメートル以下でできうれば3センチメートル以下の繊維状・ファイバー状・粉体状に粉砕加工した材料を、有機溶剤・環境ホルモン及び重金属類・希少金属類で汚染された区域、又はリン・窒素・カリウム等の成分で富栄養化状態の排水等での吸着捕集材として有効利用できる素材であり、その施工方法である。
これら有機溶剤・環境ホルモン・重金属類・希少金属類およびリン・窒素・カリウム等の成分で富栄養化状態の排水等での利用は、特定はしないが無機系吸着材のゼオライト・ベントナイト・珪藻土・白土・石炭灰・アロフェン・イモゴライト・砂・砂鉄・酸化鉄・雲母・バーミキュライト等、および有機系吸着材これも特定はしないが吸水性樹脂等、又は微生物類による分解能による、特定はしないが嫌気性好気性細菌で乳酸菌・糖及び多糖類をブレンド使用することで数段効果が高まるものである。この項目では有機溶剤・環境ホルモン・重金属類・希少金属類での後処理は、請求項5へ引き継がれるが、リン・窒素・カリウム等の成分で富栄養化状態の排水等での利用は、これら使用後の段階での処理の仕方は、バーク堆肥・吹き付け素材として利用可能で、これからの環境対策素材として期待されるものである。
請求項2は請求項1の素材を汚染された土壌を掘削・掘り返し、当該破砕樹皮等及び無機・有機吸着材、微生物類細菌等を混入し攪拌することだけで、重金属類等を吸着させて離さないため、周辺に漏れ出すことはなくなるものである。または該素材と土壌を混入攪拌した対象を水洗により該素材を分離回収することができる。
請求項3は該素材及び吸着材等をフィルター材として利用することで、多種多彩な利用が可能となる。
容器の特定はしないが、例えば通水性の良い網状袋・マタイ等に該素材を詰め込み、処理槽あるいは排水路の途中にセットして、下水道水・工場排水・食品加工処理排水・温泉排水・畜産し尿など至る所での利用が可能となるものである。
当該利用についても併用できるものは特定はしないが、ゼオライト・ベントナイト・珪藻土・白土・石炭灰・アロフェン・イモゴライト・骨粉等の無機系吸着材および有機系吸着材で同じく特定はしないが活性炭・木炭・吸水性樹脂等との混和利用が可能である。
請求項4は該素材と無機・有機吸着材、微生物類細菌等をブレンドし汚染された土壌の表面及び周辺に吹き付け・散布等により被覆して利用、または土壌間に挟んで利用できる。
これは一昨年施行された土壌汚染対策法により、汚染土壌の表面を最低50センチメートルの厚さの盛土材で被覆することで対策が完了するものであるが、実際被覆した周辺へ雨水により染み出してくることが容易に考えられる。そのために被覆した表面は基より、その周辺の対策工として当該項目が活用できるものである。また、汚染土壌と健全土壌の境界は実際のところはっきりとした特定はできないが、一定幅掘込み該素材または混和したものを埋込むか、想定範囲で当該素材を一定範囲の土壌へ攪拌混入することでも、安価に遮断層を形成することができるものである。
請求項5は汚染された土壌より該素材を回収したもの、またはフィルター材として利用したものを焼却処理することで有機溶剤系・富栄養化物質等は該素材と共に燃焼・酸化し、重金属類等は濃縮・減容化が可能となる。
請求項6について、併用できるものは特定はしないが、セメント・モルタル・石膏・石灰・ゼオライト・ベントナイト・珪藻土・白土・石炭灰・アロフェン・イモゴライト・砂・砂鉄・酸化鉄・雲母・バーミキュライト等の無機系混和材、および有機系混和材で同じく特定はしないが吸水性樹脂等との混和による利用が考えられる。
当該素材と上記併用した混和材を土壌及び礫状の空隙に注入・充填することで、止水材・安定材として利用でき、既存の古紙・麻糸屑・綿屑等は腐敗流亡の可能性が高いのに比べ、腐敗すること無くファイバーとして有効である。また請求項1から請求項4までの効果も期待できるものである。
今迄産業廃棄物処理により木屑のチップ化施設より排出される産廃物であったが、10センチメートル以下に粉砕加工することで半加工材料として再び有効に利用可能となる。
その中で特定はしないが難腐敗性樹種のみの杉・檜・ヒバ・ユーカリ類の1種類以上を例えば樹皮を7割以上とし、長さは10センチメートル以下好ましくは5センチメートル以下に粉砕加工した基材が以下の形態で利用できることが理解される。
請求項1は樹木の樹皮・枝葉・抜根を、特定はしないが3センチメートル以下の繊維状・ファイバー状・粉体状に粉砕加工した材料を、有機溶剤・環境ホルモン及び重金属類・希少金属類で汚染された区域、又はリン・窒素・カリウム等の成分で富栄養化状態の排水等へ例えばマタイへ詰込んだ物・フィルター状に形成した物等での吸着捕集材として有効利用できる素材である。これらの作用は一般的に知られているポリフェノール等の反応基の働きによることが大きい。また、該基材は重金属類等の吸着捕集材としての働きの他にペーハーの緩衝作用をも有し、酸性水を中性に、アルカリ性も中性に近づける作用を有している。このため該工法の周辺を含め、環境全般に優しいものである。
請求項2は該素材を汚染された土壌を掘削・掘り返し、当該破砕樹皮等及び無機・有機吸着材、微生物類細菌等を混入し攪拌することだけで、重金属類等を吸着させて離さないため、周辺に漏れ出すことはなくなるものである。または該素材と土壌を混入攪拌した対象を水洗により該素材を分離回収することができる。
請求項3は該素材及び吸着材等をフィルター材として利用することで、多種多彩な利用が可能となる。容器の特定はしないが、例えば通水性の良い網状袋・マタイ等に該素材を詰め込み、処理槽あるいは排水路の途中にセットして、下水道水・工場排水・食品加工処理排水・温泉排水・畜産し尿など至る所での利用が可能となるものである。
当該利用についても併用できるものは特定はしないが、ゼオライト・ベントナイト・珪藻土・白土・石炭灰・アロフェン・イモゴライト・骨粉等の無機系吸着材および有機系吸着材で同じく特定はしないが活性炭・木炭・吸水性樹脂等との混和利用が可能である。
請求項4は該素材と無機・有機吸着材、微生物類細菌等をブレンドし汚染された土壌の表面及び周辺に客土・種子・化成肥料等ブレンドし吹き付け・散布等により被覆して利用、または該基材のみ又は他の無機・有機吸着剤との併用で土壌間に挟んで利用できる。
これは一昨年施行された土壌汚染対策法により、汚染土壌の表面を最低50センチメートルの厚さの盛土材で被覆することで対策が完了するものであるが、実際被覆した周辺へ雨水により染み出してくることが容易に考えられる。そのために被覆した表面は基より、その周辺の対策工として当該項目が活用できるものである。また、汚染土壌と健全土壌の境界は実際のところはっきりとした特定はできないが、一定幅掘込み該素材または混和したものを埋込むか、想定範囲で当該素材を一定範囲の土壌へ攪拌混入することでも、安価に遮断層を形成することができるものである。
請求項5は汚染された土壌より該素材を回収したもの、またはフィルター材として利用したものを焼却または酸化処理することで有機溶剤系・富栄養化物質等は該素材と共に燃焼・酸化させることで、重金属類等は濃縮・減容化が可能となり管理型最終処分場へ持ち込んでも量的効果で安価に済むものである。又は重金属の再利用が可能となる。
請求項6について、併用できるものは特定はしないが、セメント・モルタル・石膏・石灰・ゼオライト・ベントナイト・珪藻土・白土・石炭灰・アロフェン・イモゴライト・砂・砂鉄・酸化鉄・雲母・バーミキュライト等の無機系混和材、および有機系混和材で同じく特定はしないが吸水性樹脂等とのブレンドによる利用も可能であり有効である。
当該素材と上記併用した混和材を土壌及び礫状の空隙に注入・充填することで、止水材・安定材として利用でき、既存の古紙・麻糸屑・綿屑等は腐敗流亡の可能性が高いのに比べ、腐敗すること無くファイバーとして有効である。また請求項1から請求項4までの効果も期待できるものである。
その中で特定はしないが難腐敗性樹種のみの杉・檜・ヒバ・ユーカリ類の1種類以上を例えば樹皮を7割以上とし、長さは10センチメートル以下好ましくは5センチメートル以下に粉砕加工した基材が以下の形態で利用できることが理解される。
請求項1は樹木の樹皮・枝葉・抜根を、特定はしないが3センチメートル以下の繊維状・ファイバー状・粉体状に粉砕加工した材料を、有機溶剤・環境ホルモン及び重金属類・希少金属類で汚染された区域、又はリン・窒素・カリウム等の成分で富栄養化状態の排水等へ例えばマタイへ詰込んだ物・フィルター状に形成した物等での吸着捕集材として有効利用できる素材である。これらの作用は一般的に知られているポリフェノール等の反応基の働きによることが大きい。また、該基材は重金属類等の吸着捕集材としての働きの他にペーハーの緩衝作用をも有し、酸性水を中性に、アルカリ性も中性に近づける作用を有している。このため該工法の周辺を含め、環境全般に優しいものである。
請求項2は該素材を汚染された土壌を掘削・掘り返し、当該破砕樹皮等及び無機・有機吸着材、微生物類細菌等を混入し攪拌することだけで、重金属類等を吸着させて離さないため、周辺に漏れ出すことはなくなるものである。または該素材と土壌を混入攪拌した対象を水洗により該素材を分離回収することができる。
請求項3は該素材及び吸着材等をフィルター材として利用することで、多種多彩な利用が可能となる。容器の特定はしないが、例えば通水性の良い網状袋・マタイ等に該素材を詰め込み、処理槽あるいは排水路の途中にセットして、下水道水・工場排水・食品加工処理排水・温泉排水・畜産し尿など至る所での利用が可能となるものである。
当該利用についても併用できるものは特定はしないが、ゼオライト・ベントナイト・珪藻土・白土・石炭灰・アロフェン・イモゴライト・骨粉等の無機系吸着材および有機系吸着材で同じく特定はしないが活性炭・木炭・吸水性樹脂等との混和利用が可能である。
請求項4は該素材と無機・有機吸着材、微生物類細菌等をブレンドし汚染された土壌の表面及び周辺に客土・種子・化成肥料等ブレンドし吹き付け・散布等により被覆して利用、または該基材のみ又は他の無機・有機吸着剤との併用で土壌間に挟んで利用できる。
これは一昨年施行された土壌汚染対策法により、汚染土壌の表面を最低50センチメートルの厚さの盛土材で被覆することで対策が完了するものであるが、実際被覆した周辺へ雨水により染み出してくることが容易に考えられる。そのために被覆した表面は基より、その周辺の対策工として当該項目が活用できるものである。また、汚染土壌と健全土壌の境界は実際のところはっきりとした特定はできないが、一定幅掘込み該素材または混和したものを埋込むか、想定範囲で当該素材を一定範囲の土壌へ攪拌混入することでも、安価に遮断層を形成することができるものである。
請求項5は汚染された土壌より該素材を回収したもの、またはフィルター材として利用したものを焼却または酸化処理することで有機溶剤系・富栄養化物質等は該素材と共に燃焼・酸化させることで、重金属類等は濃縮・減容化が可能となり管理型最終処分場へ持ち込んでも量的効果で安価に済むものである。又は重金属の再利用が可能となる。
請求項6について、併用できるものは特定はしないが、セメント・モルタル・石膏・石灰・ゼオライト・ベントナイト・珪藻土・白土・石炭灰・アロフェン・イモゴライト・砂・砂鉄・酸化鉄・雲母・バーミキュライト等の無機系混和材、および有機系混和材で同じく特定はしないが吸水性樹脂等とのブレンドによる利用も可能であり有効である。
当該素材と上記併用した混和材を土壌及び礫状の空隙に注入・充填することで、止水材・安定材として利用でき、既存の古紙・麻糸屑・綿屑等は腐敗流亡の可能性が高いのに比べ、腐敗すること無くファイバーとして有効である。また請求項1から請求項4までの効果も期待できるものである。
請求項1から請求項5までは主に繊維状・ファイバー状・粉体状に粉砕加工した材料を、有機溶剤・環境ホルモン及び重金属類・希少金属類で汚染された区域、又はリン・窒素・カリウム等の成分で富栄養化状態の排水等へ例えばマタイへ詰込んだ物・フィルター状に形成した物等での吸着捕集材として有効利用できる素材である。該難腐敗性繊維質状材料を中心に、吸水性樹脂・無機多孔質材・無機吸水材より1種類以上混合してできたものとしても利用できるものである。
また該繊維質状材料は、特に強酸性土・強アルカリ性土どちらであっても、緑化も可能であり、選択された植物(例えば芝生)の根張りの部分は保温効果が有り、外気が0℃以下で凍結しても該根部は凍結死する事は無い。この様なことから、該基材は吹付け緑化基材と言う範囲を超えて、今回土壌汚染対策基材としても有効に利用できることが確認されたものである。
また、この効果は針葉樹皮のみではなく、広葉樹皮全般にも当てはまる事から、これら有害物質の吸着に利用される樹皮は樹種に左右されるものではない。
また該繊維質状材料は、特に強酸性土・強アルカリ性土どちらであっても、緑化も可能であり、選択された植物(例えば芝生)の根張りの部分は保温効果が有り、外気が0℃以下で凍結しても該根部は凍結死する事は無い。この様なことから、該基材は吹付け緑化基材と言う範囲を超えて、今回土壌汚染対策基材としても有効に利用できることが確認されたものである。
また、この効果は針葉樹皮のみではなく、広葉樹皮全般にも当てはまる事から、これら有害物質の吸着に利用される樹皮は樹種に左右されるものではない。
Claims (6)
- 樹木の樹皮・枝葉・抜根を、繊維質・ファイバー状・粉体状に粉砕加工した材料を、有機溶剤・環境ホルモン及び重金属類・希少金属類またはリン・窒素・カリウム等の富栄養化物質の吸着捕集材として利用する施工方法。
- 請求項1でできた素材を汚染されている土壌へ混入攪拌し吸着固定・安定化させる工法、または、汚染土壌を取り出し水と合わせて該素材を攪拌併用し、吸着洗浄させる施工方法。
- 請求項1でできた素材を、有機溶剤及び重金属類等をろ過させるためのフィルター材として利用する方法。
- 請求項1でできた素材を、汚染された土壌の表面及び周辺に吹き付け・散布等により被覆して利用、または土壌間に挟んで利用する方法。
- 請求項1・請求項2・請求項3・請求項4で利用し、有機溶剤及び重金属類等を捕集吸着した該素材を焼却処理し、濃縮・減容化する方法
- 請求項1でできた素材を、セメント・石灰・石膏・ゼオライト・ベントナイト・吸水性樹脂等と混和して土壌及び礫状の空隙に注入・充填し、止水材・安定材として利用する施工方法。
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