JP2004089809A - 汚染土壌の浄化方法及び装置 - Google Patents

汚染土壌の浄化方法及び装置 Download PDF

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Akihiro Hamazaki
濱崎 彰弘
Kiwamu Arikawa
有川 究
Shigekazu Hatano
畑野 茂和
Naoyuki Uejima
上島 直幸
Sumio Yamauchi
山内 澄男
Wataru Kawamura
川村 亘
Toru Eito
栄藤 徹
Seiichi Terakura
寺倉 誠一
Shinichiro Wada
和田 信一郎
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Abstract

【課題】汚染土壌の浄化方法及び装置において、汚染土壌を短期間で適正に浄化処理することで浄化処理効率の向上を図る。
【解決手段】汚染土壌と酸性水を混合槽14で混合し、沈降分離槽16で所定粒径以上の土壌を沈降させて浄化土壌として分離する一方、有害な無機物質を含んだ汚染土壌の微粒子と酸性水をキレート樹脂剤と共に処理槽11に投入して攪拌混合し、ここで微粒子に含有する重金属などの有害な無機物質をキレート樹脂剤により吸着分離した後、吸着剤分離槽13にて浄化微粒子及び酸性水を分離し、吸着剤再生器18で有害な無機物質を有するキレート樹脂剤に酸液を供給して分離することでキレート樹脂剤を再生する。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、油、PCB、ダイオキシンなどの有害な有機物質、水銀や鉛等の重金属、シアン類などの有害な無機物質により汚染された土壌を浄化する汚染土壌の浄化方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年では、生活排水、工場、事業所等からの排水などの浸漬による土壌汚染、また、工場跡地等の土壌汚染により本来自然に分解不可能な化学物質で汚染された土壌、地下水が増加し、その結果、生態系や社会生活基盤としての土壌環境に深刻な影響を与えている。そのため、このような汚染された土壌や地下水を浄化処理する各種の方法が提案されている。しかし、上述した油、PCB、ダイオキシン、水銀や鉛等の重金属、シアン類などに関しては有効な処理方法がなく、焼却や封じ込めなどの対策が行われているのが現状である。
【0003】
従来から一般的に行われている焼却処理は、油、PCB、ダイオキシン等の各種有害物質に汚染された土壌をロータリキルン等の焼却設備により高温度雰囲気下で焼却処理し、汚染土壌に含まれている各種の有害物質を焼却して分解し、浄化土壌として環境に戻すものである。また、この焼却設備にて各種の有害物質が分解されて排出されるガスは無害化され、燃焼ガスと共に排ガスとして大気に放出される。
【0004】
また、前述した工場跡地などの土壌を浄化処理する場合、この汚染土壌に多種類の有害物質が含有していることがある。即ち、汚染土壌には、油分やPCBなどの他に、水銀や鉛等の重金属、シアン類などの有害物質が含有している場合が多い。従来から一般的に行われている浄化処理は、重金属等の各種有害物質に汚染された土壌を水洗浄し、サイクロンなどの分級装置により所定粒径以上の土壌を分離して浄化土壌として環境に戻す一方、重金属等を含んだ土壌の微粒子や洗浄水を沈殿、凝集、ろ過などにより重金属等を回収している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した油やPCB等に汚染された土壌の処理する大規模な焼却設備に関しては、膨大な汚染土壌を処理するのにエネルギコストが大きく、処理後の土壌の変質等により廃棄物の取り扱いとなる可能性を含んでおり、再利用するのが困難となる恐れがある。また、重金属等に汚染された土壌の処理する浄化処理に関しても、沈殿、凝集、ろ過装置などのために設備が大規模なものとなり、エネルギコストが大きくなってしまう。更に、この汚染土壌はPCBなどの有機物質と重金属などの無機物質に複合汚染された土壌の場合が多く、同時に複数の有害物質を取り除かなければならず、浄化作業が複雑なものとなり、この点も設備を大型化する要因となっている。
【0006】
本発明はこのような問題を解決するものであって、汚染土壌を短期間で適正に浄化処理することで浄化処理効率の向上を図った汚染土壌の浄化方法及び装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するための請求項1の発明の汚染土壌の浄化方法は、汚染土壌と媒体と有害物質吸着剤とを混合し、該汚染土壌に含有する有害物質を該有害物質吸着剤により吸着分離した後、浄化された土壌と有害物質を吸着した有害物質吸着剤とを分離することを特徴とするものである。
【0008】
請求項2の発明の汚染土壌の浄化方法では、前記汚染土壌から所定粒径以上の土壌を分離除去し、残留する前記汚染土壌の微粒子と前記媒体と前記有害物質吸着剤とを混合し、該汚染土壌に含有する有害物質を該有害物質吸着剤により吸着分離することを特徴としている。
【0009】
請求項3の発明の汚染土壌の浄化方法では、前記汚染土壌に含有する有害物質が無機物質である場合、前記汚染土壌と水とを混合した後、所定粒径以上の土壌を沈降分離し、残留する前記汚染土壌の微粒子及び前記水に前記媒体としての洗浄剤と前記有害物質吸着剤とを混合し、該汚染土壌に含有する有害な無機物質を該有害物質吸着剤により吸着分離することを特徴としている。
【0010】
請求項4の発明の汚染土壌の浄化方法では、前記洗浄剤は、前記有害物質吸着剤が機能するためのpH調整剤であることを特徴としている。
【0011】
請求項5の発明の汚染土壌の浄化方法では、前記汚染土壌に含有する有害物質が有機物質である場合、前記汚染土壌と水とを混合した後、所定粒径以上の土壌を沈降分離し、残留する前記汚染土壌の微粒子を脱水処理してから前記媒体としての溶剤と前記有害物質吸着剤とを混合し、該汚染土壌に含有する有害な有機物質を該有害物質吸着剤により吸着分離することを特徴としている。
【0012】
請求項6の発明の汚染土壌の浄化方法では、前記浄化土壌と前記有害物質吸着剤とを粒径または比重により分離することを特徴としている。
【0013】
請求項7の発明の汚染土壌の浄化方法では、有害物質を有する前記有害物質吸着剤を分離した浄化土壌から、前記媒体を分離して再利用することを特徴としている。
【0014】
請求項8の発明の汚染土壌の浄化方法では、前記汚染土壌に含有する有害物質を吸着した前記有害物質吸着剤に対して、再生剤を供給して該有害物質を分離することを特徴としている。
【0015】
請求項9の発明の汚染土壌の浄化方法では、前記汚染土壌に含有する有害物質が無機物質である場合、前記有害物質吸着剤をキレート剤とすることを特徴としている。
【0016】
請求項10の発明の汚染土壌の浄化方法では、前記汚染土壌に含有する有害物質が有機物質である場合、前記有害物質吸着剤をアルミナ、活性白土、活性炭あるいは疎水性樹脂とすることを特徴としている。
【0017】
請求項11の発明の汚染土壌の浄化方法は、汚染土壌と水とを混合した後、所定粒径以上の土壌を沈降分離し、残留する前記汚染土壌の微粒子を脱水処理してから溶剤と有機物質吸着剤とを混合することで、該汚染土壌の微粒子に含有する有害な有機物質を該有機物質吸着剤により吸着分離し、処理土壌から該有機物質吸着剤を分離して再生剤を供給することで、該有機物質吸着剤から前記有機物質を分離する一方、前記処理土壌に洗浄剤と無機物質吸着剤とを混合することで、該処理土壌に含有する有害な無機物質を該無機物質吸着剤により吸着分離し、処理土壌から該無機物質吸着剤を分離して再生剤を供給することで、該無機物質吸着剤から前記無機物質を分離することを特徴とするものである。
【0018】
請求項12の発明の汚染土壌の浄化方法は、汚染土壌と水とを混合した後、所定粒径以上の土壌を沈降分離し、残留する前記汚染土壌の微粒子及び前記水に溶剤及び有機物質吸着剤と洗浄液及び無機物質吸着剤を混合することで、該汚染土壌の微粒子に含有する有害な有機物質を該有機物質吸着剤により吸着分離すると共に、該処理土壌に含有する有害な無機物質を該無機物質吸着剤により吸着分離し、処理土壌から該有機物質吸着剤を分離すると共に該無機物質吸着剤を分離し、該各吸着剤にそれぞれ再生剤を供給することで、前記有機物質及び前記無機物質を分離することを特徴とするものである。
【0019】
また、請求項13の発明の汚染土壌の浄化装置は、汚染土壌と媒体と有害物質吸着剤とを攪拌混合することで該汚染土壌に含有する有害物質を該有害物質吸着剤により吸着分離する処理槽と、浄化された土壌から該有害物質を吸着分離した該有害物質吸着剤を分離する吸着剤分離手段とを具えたことを特徴とするものである。
【0020】
請求項14の発明の汚染土壌の浄化装置では、前記汚染土壌と水とを混合して所定粒径以上の土壌を沈降分離する沈降分離槽を設け、該沈降分離槽により分離された前記汚染土壌の微粒子を、前記媒体及び前記有害物質吸着剤と共に前記処理槽に投入して浄化処理することを特徴としている。
【0021】
請求項15の発明の汚染土壌の浄化装置では、前記有害物質を有する前記有害物質吸着剤を分離した浄化土壌から前記媒体を分離して再利用する媒体分離手段を設けたことを特徴としている。
【0022】
請求項16の発明の汚染土壌の浄化装置では、前記汚染土壌に含有する有害物質を吸着した前記有害物質吸着剤に再生剤を供給して該有害物質を分離する吸着剤再生手段を設けたことを特徴としている。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明するが、本発明は以下に説明する実施の形態に限定されるものではない。
【0024】
図1に本発明の第1実施形態に係る汚染土壌の浄化方法を実施するための汚染土壌浄化システムの全体構成を示す。
【0025】
第1実施形態の汚染土壌の浄化装置において、図1に示すように、処理槽11は、後述する汚染土壌、媒体、有害物質吸着剤を所定量貯留可能な液槽であって、内部に所定の回転速度で駆動回転可能な攪拌翼12を有している。汚染土壌は、油、PCB、ダイオキシンなどの有害な有機物質、水銀や鉛等の重金属、シアン類などの有害な無機物質により汚染された土壌である。この場合、有害な有機物質により汚染された土壌、有害な無機物質により汚染された土壌、または、有害な有機物質及び無機物質により複合汚染された土壌の場合がある。有害物質吸着剤は、汚染土壌に含有する有害物質を吸着して除去するものであり、汚染土壌に含有する有害物質に対応して、有機物質吸着剤または無機物質吸着剤を用いる。媒体は、汚染土壌に含有する有害物質が有害物質吸着剤に適正に吸着されるように、汚染土壌から有害物質を抽出可能な液体である。
【0026】
吸着剤分離槽(吸着剤分離手段)13は、処理槽11で処理された汚染土壌、媒体、有害物質吸着剤が供給されものであり、この吸着剤分離槽13では、浄化された土壌及び媒体と有害物質を吸着した有害物質吸着剤とを分離する。
【0027】
ここで、第1実施形態の汚染土壌の浄化装置による汚染土壌の浄化方法について説明する。まず、汚染土壌と媒体と有害物質吸着剤とが予め設定された所定の割合で処理槽11に投入する。すると、この処理槽11にて、汚染土壌と媒体と有害物質吸着剤とが所定の回転速度で駆動回転可能な攪拌翼12により攪拌混合される。このとき、汚染土壌に含有する油、PCB、ダイオキシンなどの有害な有機物質、水銀や鉛等の重金属、シアン類などの有害な無機物質が溶媒に抽出させると共に、各有害物質が有害物質吸着剤に吸着して除去される。
【0028】
そして、処理槽11での攪拌混合処理を所定時間行うと、次に、処理槽11で処理された汚染土壌、媒体、有害物質吸着剤を吸着剤分離槽13に搬送する。この吸着剤分離槽13に搬送された時点で、土壌に含有した有害物質や媒体に抽出した有害物質は、有害物質吸着剤にほとんど吸着されており、この土壌及び媒体は浄化されたものとなっている。そこで、この吸着剤分離槽13では、浄化された土壌及び媒体と、有害物質を吸着した有害物質吸着剤とを分離する。
【0029】
従って、分離された浄化土壌及び媒体は更に分離され、浄化土壌は、自然界に戻して再利用可能とすり、媒体は再び処理槽11へ戻して再利用可能となる。一方、有害物質を吸着した有害物質吸着剤は、有機物質に応じた無害化処理が施され、有害物質が除去されて再生された有害物質吸着剤は、再利用可能となる。
【0030】
このように第1実施形態の汚染土壌の浄化装置及び方法にあっては、汚染土壌と媒体と有害物質吸着剤とを処理槽11で攪拌混合し、ここで汚染土壌に含有する有害物質を有害物質吸着剤により吸着分離した後、吸着剤分離槽13に搬送し、ここで浄化された土壌及び媒体と有害物質を吸着した有害物質吸着剤とを分離するようにしている。
【0031】
従って、焼却設備やろ過装置などの大規模な処理設備が不要となり、エネルギコストの増加を抑制することができ、その結果、汚染土壌を短期間で適正に浄化処理することで浄化処理効率の向上を図ることができる。
【0032】
図2乃至図6に本発明の他の実施形態に係る汚染土壌の浄化方法を実施するための汚染土壌浄化システムの全体構成を示す。なお、前述した実施形態で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0033】
第2実施形態の汚染土壌の浄化装置は、水銀や鉛等の重金属、シアン類などの有害な無機物質により汚染された土壌を対象とするものである。図2に示すように、混合槽14は、汚染土壌と洗浄液としての水を所定量貯留可能な液槽であって、内部に所定の回転速度で駆動回転可能な攪拌翼15を有している。汚染土壌は、前述したように、水銀や鉛等の重金属、シアン類などの有害な無機物質により汚染された土壌であって、水は酸性であることが望ましい。沈降分離槽16は、混合槽14で混合処理された汚染土壌と水が供給されものであり、この沈降分離槽16では、所定粒径以上の土壌を沈降させて分離する。
【0034】
処理槽11は、沈降分離槽16で所定粒径以上の土壌が除去された汚染土壌の微粒子と水を所定量貯留可能な液槽であって、媒体としてpH調整剤が供給可能となっている。この場合、pH調整剤は、汚染土壌に含有する有害な無機物質が吸着剤に適正に吸着されるように、例えば、硫酸、塩酸、硝酸などの酸液でよく、沈降分離槽16内をpH=3以下に維持することが望ましい。また、吸着剤は、汚染土壌に含有する有害な無機物質を適正に吸着できるような無機物質吸着剤、例えば、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)などのキレート樹脂剤が望ましい。
【0035】
吸着剤分離槽13は、処理槽11で処理された汚染土壌の微粒子、pH調整剤を含んだ水、無機物質吸着剤が供給され、浄化された微粒子及び水と有害の無機物質を吸着した吸着剤とを粒径により分離するものであり、例えば、篩である。そして、この吸着剤分離槽13の下流側には脱水器(媒体分離手段)17が設けられており、この脱水器17により浄化土壌の微粒子から水を分離することができ、分離した水を混合槽14に供給することで再利用可能とすることができる。また、吸着剤分離槽13の下流側には吸着剤再生器(吸着剤再生手段)18が設けられており、この吸着剤再生器18にて、有害な無機物質を吸着した吸着剤に再生剤を供給することで、この有害な重金属などの無機物質を分離することができる。この場合、無機物質吸着剤の再生剤としては、例えば、硫酸、塩酸、硝酸などの酸液が望ましい。そして、吸着剤再生器18の下流側には、再生剤として使用した酸液を中和処理する後処理槽19が設けられている。
【0036】
なお、処理槽11には水に含まれる有害な無機物質の濃度を検出する濃度センサを装着することが望ましく、この場合、有害な無機物質としての水銀や鉛等の重金属、シアン類に応じて高精度な濃度を検出するセンサの検出結果に基づいて汚染土壌の微粒子の浄化度合を確認し、処理槽11から吸着剤分離槽13への汚染土壌の微粒子、水、無機物質吸着剤の供給開始を行えばよい。
【0037】
ここで、第2実施形態の汚染土壌の浄化装置による汚染土壌の浄化方法について説明する。この場合、事前に土壌の浄化処理を行う現地の汚染状態を事前に調査し、必要な機材や処理剤等を準備し、現地に各種の装置を搬送して組み立てて浄化設備を設置する。なお、処理現場の広さや浄化処理する汚染土壌の処理量などに応じて混合槽14、沈降分離槽16、処理槽11、吸着剤分離槽13、吸着剤再生器18などの設置数を設定する。
【0038】
汚染土壌を浄化処理するための設備が設置されると、パワーショベル等を用いて混合槽14内に汚染土壌と酸性水とを所定量投入し、攪拌翼15を回転して混合する。この混合槽14で汚染土壌と酸性水とを所定時間混合したら、汚染土壌と酸性水を沈降分離槽16に搬送し、ここで所定時間放置すると、沈降分離槽16内で所定粒径以上の土壌が沈降する。汚染土壌は、水銀や鉛等の重金属、シアン類などの有害な無機物質により汚染されているものの、この有害な無機物質のほとんどは汚染土壌の微粒子に付着しており、所定粒径以上の土壌は酸性水による洗浄で浄化される。そのため、この沈降分離槽16に沈降した所定粒径以上の土壌は水洗により有害な無機物質が溶出されて浄化されたものであり、沈降分離槽16から排出して分離する。
【0039】
一方、有害な無機物質が溶出した酸性水と有害な無機物質が付着している微粒子は処理槽11に搬送され、この処理槽11に無機物質吸着剤としてキレート樹脂剤を所定量投入する。また、処理槽11にpH調整剤として塩酸を所定の割合で投入し、pH=3以下の酸性水に維持する。そして、処理槽11にて攪拌翼12を所定の回転速度で駆動回転することで、汚染土壌の微粒子と酸性水とキレート樹脂剤とが攪拌混合する。すると、汚染土壌の微粒子に付着している水銀や鉛等の重金属などの有害な無機物質が酸性水に溶出すると共に、この溶出した無機物質がキレート樹脂剤に吸着する。
【0040】
この処理槽11で汚染土壌の微粒子と酸性水とキレート樹脂剤とを所定時間攪拌混合すると、これらを吸着剤分離槽13に搬送する。このとき、濃度センサにより酸性水の重金属の濃度を計測し、この濃度センサの計測値が予め設定された所定値以下になったら、処理槽11の土壌に含有する有害な無機物質の残留量が公定法で定められた基準値以下になったものとし、吸着剤分離槽13への搬送作業を開始するとよい。そして、この吸着剤分離槽13に搬送された土壌の微粒子は、付着していた有害な無機物質がキレート樹脂剤にほとんど吸着されており、この微粒子及び酸性水は浄化されたものとなっている。そこで、この吸着剤分離槽13では、キレート樹脂剤からその粒径により浄化された微粒子及び酸性水を分離する。
【0041】
そして、分離された浄化微粒子及び酸性水を脱水器17で脱水処理することで、浄化微粒子を分離することができ、この浄化土壌の微粒子は自然界に戻して再利用することができる。また、酸性水は混合槽14に供給することで、再利用が可能となる。一方、有害な無機物質を吸着したキレート樹脂剤は吸着剤再生器18に搬送され、この吸着剤再生器18にて、キレート樹脂剤に塩酸などの酸液(再生剤)を供給することで、付着している有害な重金属などの無機物質を分離する。そして、無機物質が分離されたキレート樹脂剤は再生されて再利用可能となり、処理槽11に供給することができる。一方、無機物質を含んだ酸液は、後処理槽19でアルカリ液が供給されることで中和処理が施された後、沈殿処理により重金属などの無機物質が分離されて排水として処理され、重金属は電解還元により資源リサイクル等に利用するとよい。
【0042】
このように第2実施形態の汚染土壌の浄化装置及び方法にあっては、汚染土壌と酸性水とを混合槽14で混合し、沈降分離槽16で所定粒径以上の土壌を沈降させて浄化土壌として分離する一方、有害な無機物質を含んだ汚染土壌の微粒子と酸性水をキレート樹脂剤と共に処理槽11に投入して攪拌混合し、ここで微粒子に含有する重金属などの有害な無機物質をキレート樹脂剤により吸着分離した後、吸着剤分離槽13にて浄化土壌の微粒子及び酸性水と有害な無機物質を有するキレート樹脂剤とを分離し、吸着剤再生器18にてキレート樹脂剤に酸液を供給して有害な無機物質を分離することでキレート樹脂剤を再生している。
【0043】
従って、事前に混合槽14で汚染土壌と酸性水とを混合し、沈降分離槽16で所定粒径以上の土壌を沈降させて浄化土壌として分離することで、処理槽11以降での浄化処理量が減少することで、大量の汚染土壌を短時間で適正に浄化処理することができ、浄化処理効率を向上することができる。また、脱水器17で浄化微粒子から酸性水を分離することで、酸性水を再利用することができ、更に、吸着剤再生器18でキレート樹脂剤を酸液で洗浄して有害な無機物質を分離することで、キレート樹脂剤を再生して再利用することができ、その結果、処理コストを大幅に低減することができる。
【0044】
第3実施形態の汚染土壌の浄化装置は、油やPCBやダイオキシンなどの有害な有機物質により汚染された土壌を対象とするものであり、基本的な装置及び方法は前述した第2実施形態とほぼ同様であり、使用する処理剤のみ相違する。
【0045】
即ち、図3に示すように、混合槽24は、汚染土壌と水を所定量貯留可能な液槽であって、攪拌翼25を有している。汚染土壌は、前述したように、油やPCBやダイオキシンなどの有害な有機物質により汚染された土壌である。沈降分離槽26は、混合槽24で混合処理された汚染土壌と水から所定粒径以上の土壌を沈降させて分離するものである。脱水器20は汚染土壌の微粒子を脱水するものであり、分離した水を混合槽24に供給することで再利用可能とすることができる。
【0046】
処理槽21は、沈降分離槽26で所定粒径以上の土壌が除去され、脱水器20で水が分離された汚染土壌の微粒子を所定量貯留可能な液槽であって、媒体として溶剤が供給可能となっている。この場合、溶剤は、汚染土壌に含有する有害な有機物質が吸着剤に適正に吸着されるように、例えば、IPA(イソプロピルアルコール)、アセトン、ヘキサンなどがよい。また、吸着剤は、汚染土壌に含有する有害な有機物質を適正に吸着できるような有機物質吸着剤、例えば、アルミナ(Al)、活性白土(SiO)、活性炭、疎水性樹脂などが望ましい。
【0047】
吸着剤分離槽23は、処理槽21で処理された汚染土壌の微粒子、溶剤、有機物質吸着剤が供給され、浄化された微粒子及び溶剤と有害の有機物質を吸着した吸着剤とを粒径により分離するものである。脱水器27は、浄化土壌の微粒子から溶剤を分離するものであり、分離した溶剤を処理槽21に供給することで再利用可能とすることができる。また、吸着剤再生器28は、有害な有機物質を吸着した吸着剤に再生剤を供給することで、この有害な油などの有機物質を分離することができる。この場合、有機物質吸着剤の再生剤としては、例えば、界面活性剤などが望ましく、再生剤以外の分離処理としては、蒸気や超音波などを用いた方法でもよい。そして、後処理槽29は、再生剤として使用した界面活性剤から油分離処理を行うものである。
【0048】
ここで、第3実施形態の汚染土壌の浄化装置による汚染土壌の浄化方法について説明する。混合槽24内に汚染土壌と水とを所定量投入し、攪拌翼25を回転して所定時間混合してから沈降分離槽26に搬送し、所定時間放置して所定粒径以上の土壌を沈降させ、所定粒径以上の土壌を浄化土壌として沈降分離槽26から排出して分離する。そして、沈降分離槽26に残留した汚染土壌の微粒子と水は脱水器30で脱水処理され、分離した水は混合槽24に戻される。
【0049】
一方、脱水処理された汚染土壌の微粒子は処理槽21に搬送され、この処理槽21に溶剤と有機物質吸着剤としてアルミナを所定量投入し、攪拌翼22を所定の回転速度で駆動回転することで、汚染土壌の微粒子と溶剤とアルミナとを攪拌混合する。すると、汚染土壌の微粒子に付着している油やPCBやダイオキシンなどの有害な有機物質が溶剤に抽出すると共に、この抽出した有機物質がアルミナに吸着する。
【0050】
この処理槽21で汚染土壌の微粒子と溶剤とアルミナとを所定時間攪拌混合すると、これらを吸着剤分離槽23に搬送する。このとき、濃度センサにより溶剤の油の濃度を計測し、この濃度センサの計測値が予め設定された所定値以下になったら、処理槽21の土壌に含有する有害な有機物質の残留量が公定法で定められた基準値以下になったものとし、吸着剤分離槽23への搬送作業を開始するとよい。そして、この吸着剤分離槽23に搬送された土壌の微粒子は、付着していた有害な有機物質がアルミナにほとんど吸着されており、この微粒子及び溶剤は浄化されたものとなっている。そこで、この吸着剤分離槽23では、アルミナからその粒径により浄化された微粒子及び溶剤を分離する。
【0051】
そして、分離された浄化微粒子及び溶剤を脱水器27で脱水処理することで、浄化微粒子を分離することができ、この浄化土壌の微粒子は自然界に戻して再利用することができる。また、溶剤は処理槽21に供給することで、再利用が可能となる。一方、有害な有機物質を吸着したアルミナは吸着剤再生器28に搬送され、この吸着剤再生器28にて、アルミナに界面活性剤(再生剤)を供給することで、付着している有害な油などの有機物質を分離する。そして、有機物質が分離されたアルミナは再生されて再利用可能となり、処理槽21に供給することができる。一方、有機物質を含んだ界面活性剤は、後処理槽29で油分離処理が施された後、油は各種機器の燃料として使用するとよい。
【0052】
このように第3実施形態の汚染土壌の浄化装置及び方法にあっては、汚染土壌と水とを混合槽24で混合し、沈降分離槽26で所定粒径以上の土壌を沈降させて浄化土壌として分離する一方、有害な有機物質を含んだ汚染土壌の微粒子を脱水してアルミナと共に処理槽21に投入して攪拌混合し、ここで微粒子に含有する油などの有害な有機物質をアルミナにより吸着分離した後、吸着剤分離槽23にて浄化土壌の微粒子及び溶剤と有害な有機物質を有するアルミナとを分離し、吸着剤再生器28にてアルミナに界面活性剤を供給して有害な有機物質を分離することでアルミナを再生している。
【0053】
従って、事前に混合槽24で汚染土壌と水とを混合し、沈降分離槽26で所定粒径以上の土壌を沈降させて浄化土壌として分離することで、処理槽21以降での浄化処理量が減少することで、大量の汚染土壌を短時間で適正に浄化処理することができ、浄化処理効率を向上することができる。また、脱水器30で汚染土壌の微粒子から水のみを分離することで、水を再利用することができ、脱水器27で浄化微粒子から溶剤を分離することで、溶剤を再利用することができ、吸着剤再生器28でアルミナを界面活性剤で洗浄して有害な有機物質を分離することで、アルミナを再生して再利用することができ、その結果、処理コストを大幅に低減することができる。
【0054】
第4実施形態の汚染土壌の浄化装置は、水銀や鉛等の重金属、シアン類などの有害な無機物質と、油やPCBやダイオキシンなどの有害な有機物質とに複合汚染された土壌を対象とするものであり、前述した第2実施形態の装置及び方法の前処理として、有害な有機物質の分離作業を追加している。
【0055】
即ち、図4に示すように、汚染土壌を投入して浄化処理するための洗浄槽31には、汚染土壌と溶剤が供給可能となっており、溶剤は汚染土壌に含有する油やPCBやダイオキシンなどの有害な有機物質を抽出できるように、例えば、IPA(イソプロピルアルコール)、アセトン、ヘキサンなどがよい。この洗浄槽31の下流側には溶剤精製装置32が設けられており、この溶剤精製装置32は、例えば、蒸留装置であり、ボイラなどから供給される蒸気を用いて油などが含有する抽出溶剤から溶剤のみを分離して精製するものであり、精製溶剤の再利用が可能となっている。
【0056】
混合槽14は、洗浄槽31で油やPCBやダイオキシンなどの有害な有機物質の分離処理が施された処理土壌と酸性水を所定量貯留可能な液槽である。処理土壌は、事前に有害な有機物質が除去されているものの、水銀や鉛等の重金属、シアン類などの有害な無機物質を含有している。なお、沈降分離槽16、処理槽11、吸着剤分離槽13、脱水器17、吸着剤再生器18、後処理槽19等は前述した第2実施形態と同様であるため、説明は省略する。
【0057】
ここで、第4実施形態の汚染土壌の浄化装置による汚染土壌の浄化方法について説明する。この場合、事前に土壌の浄化処理を行う現地の汚染状態を事前に調査し、土壌が、水銀や鉛等の重金属、シアン類などの有害な無機物質と、油やPCBやダイオキシンなどの有害な有機物質とに複合汚染された汚染土壌であることを確認しておく。
【0058】
汚染土壌を浄化処理するための設備が設置されると、パワーショベル等を用いて処理槽31に汚染土壌と溶剤を供給し、所定時間放置することで浸漬洗浄し、汚染土壌に含有している油やPCBやダイオキシンなどの有害な有機物質を抽出する。そして、有害な有機物質が抽出された溶剤を溶剤精製装置32に搬出し、この溶剤精製装置32にて、抽出溶剤から油やPCBやダイオキシンを除いた溶剤のみを分離して精製し、精製溶剤を再利用可能とする。また、分離した油は各種機器の燃料として使用し、PCBやダイオキシンは無害化処理する。
【0059】
一方、油やPCBやダイオキシンなどの有害な有機物質の分離処理が施された処理土壌は、酸性水と共に混合槽14内に投入され、攪拌翼15により混合された後、沈降分離槽16に搬送して所定粒径以上の土壌を沈降させる。そして、所定粒径以上の土壌を浄化土壌として沈降分離槽16から排出して分離し、有害な無機物質が溶出した酸性水と有害な無機物質が付着している微粒子は処理槽11に搬送される。この処理槽11では、微粒子と酸性水に対して、キレート樹脂剤と塩酸を投入し、汚染土壌の微粒子と酸性水とキレート樹脂剤とを攪拌混合することで、微粒子に付着している水銀や鉛等の重金属などの有害な無機物質を酸性水に溶出し、この溶出した無機物質をキレート樹脂剤に吸着する。
【0060】
そして、吸着剤分離槽13にて、キレート樹脂剤からその粒径により浄化された微粒子及び酸性水を分離し、脱水器17で脱水処理して浄化微粒子を分離し、浄化土壌の微粒子を自然界に戻して再利用する一方、酸性水を再利用可能とする。また、有害な無機物質を吸着したキレート樹脂剤は吸着剤再生器18にて、酸液を用いて再生されて再利用可能となり、無機物質を含んだ酸液は、後処理槽19で中和処理が施された後、沈殿処理により重金属などの無機物質が分離されて排水として処理され、重金属は電解還元により資源リサイクル可能となる。
【0061】
このように第4実施形態の汚染土壌の浄化装置及び方法にあっては、事前に、処理槽31で汚染土壌を溶剤により浸漬洗浄して含有している油やPCBやダイオキシンなどの有害な有機物質を抽出し、有害な有機物質が除去された処理土壌を酸性水と共に混合槽14で混合し、沈降分離槽16で所定粒径以上の土壌を沈降させて浄化土壌として分離し、処理槽11で汚染土壌の微粒子と酸性水とキレート樹脂剤とを攪拌混合し、ここで微粒子に含有する重金属などの有害な無機物質をキレート樹脂剤により吸着分離した後、吸着剤分離槽13で浄化土壌の微粒子及び酸性水と有害な無機物質を有するキレート樹脂剤とを分離し、吸着剤再生器18にてキレート樹脂剤に酸液を供給して有害な無機物質を分離することでキレート樹脂剤を再生している。
【0062】
従って、事前に汚染土壌に含有している油やPCBやダイオキシンなどの有害な有機物質を除去してから、水銀や鉛等の重金属、シアン類などの有害な無機物質をキレート樹脂剤を用いて除去することで、複合汚染された土壌を適正に浄化することができ、浄化処理効率を向上することができる。
【0063】
第5実施形態の汚染土壌の浄化装置は、第4実施形態と同様に、水銀や鉛等の重金属、シアン類などの有害な無機物質と、油やPCBやダイオキシンなどの有害な有機物質とに複合汚染された土壌を対象とするものであり、前述した第2実施形態と第3実施形態との装置及び方法を1系統処理として組み合わせたものである。
【0064】
第5実施形態の汚染土壌の浄化装置では、図5に示すように、前段の処理で、汚染土壌から有害な有機物質を分離する浄化処理を行い、後段の処理で、汚染土壌から有害な無機物質を分離する浄化処理を行っている。即ち、前段の有害な有機物質の分離処理のために、有害な無機物質及び有機物質に複合汚染された汚染土壌と水を混合する混合槽24、所定粒径以上の土壌を沈降させて浄化土壌として分離する沈降分離槽26、汚染土壌の微粒子を脱水する脱水器30、汚染土壌の微粒子に溶剤(例えば、IPA)と有機物質吸着剤(例えば、アルミナ)を供給して攪拌混合することで、微粒子の有機物質をアルミナに吸着させる処理槽21、処理された微粒子及び溶剤と有害の有機物質を吸着したアルミナとに分離する吸着剤分離槽23、処理微粒子から溶剤を分離する脱水器27、有害な有機物質を吸着したアルミナに再生剤(界面活性剤)を供給して再生する吸着剤再生器28、界面活性剤から油分離処理を行う後処理槽29が設けられている。
【0065】
そして、後段の有害な無機物質の分離処理のために、有害な有機物質が除去された処理土壌の微粒子に酸性水とpH調整剤(例えば、塩酸)と無機物質吸着剤(例えば、キレート樹脂剤)を供給して攪拌混合することで、微粒子の無機物質をキレート樹脂剤に吸着させる処理槽11、浄化された微粒子及び酸性水と有害の有機物質を吸着したキレート樹脂剤とに分離する吸着剤分離槽13、浄化微粒子から酸性水を分離する脱水器17、有害な無機物質を吸着したキレート樹脂剤に再生剤(塩酸などの酸液)を供給して再生する吸着剤再生器18、酸液から重金属を分離処理する後処理槽19が設けられている。
【0066】
ここで、第5実施形態の汚染土壌の浄化装置による汚染土壌の浄化方法について説明する。まず、混合槽24で複合汚染土壌と水を混合し、沈降分離槽26に所定時間放置して所定粒径以上の土壌を沈降させて浄化土壌として排出分離する。沈降分離槽26に残留した汚染土壌の微粒子を脱水器30で脱水処理し、溶剤及びアルミナと共に処理槽21に投入して攪拌混合することで、汚染土壌の微粒子に付着している油やPCBやダイオキシンなどの有害な有機物質を溶剤に抽出すると共に、この抽出した有機物質をアルミナに吸着させる。
【0067】
吸着剤分離槽23にでは、処理槽21で浄化土壌の微粒子及び溶剤と有害な有機物質を吸着したアルミナとを分離し、脱水器27で浄化微粒子から溶剤を分離し、溶剤を処理槽21に戻す。一方、有害な有機物質を吸着したアルミナは吸着剤再生器28にて、界面活性剤により有害な油などの有機物質が分離され、再生されたアルミナは再生されて再利用可能となり、有機物質を含んだ界面活性剤は、後処理槽29で油分離処理が施される。
【0068】
このような前段処理で、複合汚染土壌から油やPCBやダイオキシンなどの有害な有機物質が分離されると、この処理土壌は、酸性水、塩酸、キレート樹脂剤と共に処理槽11に投入され、処理微粒子と酸性水とキレート樹脂剤とを攪拌混合することで、微粒子に付着している水銀や鉛等の重金属などの有害な無機物質が酸性水に溶出し、この溶出した無機物質がキレート樹脂剤に吸着される。
【0069】
そして、吸着剤分離槽13にて、キレート樹脂剤から浄化された微粒子及び酸性水を分離し、脱水器17で脱水処理して浄化微粒子を分離し、浄化土壌の微粒子を自然界に戻して再利用する一方、酸性水を再利用可能とする。また、有害な無機物質を吸着したキレート樹脂剤は、吸着剤再生器18にて、酸液を用いて再生されて再利用可能となり、無機物質を含んだ酸液は、後処理槽19で中和処理が施された後、沈殿処理により重金属などの無機物質が分離されて排水として処理され、重金属は電解還元により資源リサイクル可能となる。
【0070】
このように第5実施形態の汚染土壌の浄化装置及び方法にあっては、前段で、複合汚染土壌から油やPCBやダイオキシンなどの有害な有機物質を分離し、後段で、処理土壌から水銀や鉛等の重金属、シアン類などの有害な無機物質を分離している。従って、複合汚染土壌の浄化処理を1系統の処理工程の中で連続して行うことができ、複合汚染された土壌を適正に浄化することができる。
【0071】
第6実施形態の汚染土壌の浄化装置は、水銀や鉛等の重金属、シアン類などの有害な無機物質と、油やPCBやダイオキシンなどの有害な有機物質とに複合汚染された土壌に対して、有害な無機物質と有害な有機物質の分離処理を同時に行うものである。
【0072】
第6実施形態の汚染土壌の浄化装置において、図6に示すように、混合槽44は、有害な有機物質及び無機物質により汚染された土壌と酸性水を所定量貯留可能な液槽であり、攪拌翼45を有している。沈降分離槽46は、混合槽24で混合処理された複合汚染土壌及び酸性水から所定粒径以上の土壌を沈降させ、浄化された浄化土壌として分離排出するものである。処理槽41は、汚染土壌の微粒子と酸性水を所定量貯留可能な液槽であって、有害な有機物質を抽出する溶剤(IPA)と、溶剤により抽出した有機物質を吸着する吸着剤(アルミナ)を供給可能であると共に、有害な無機物質を溶出する酸性水と、酸性水により溶出した無機物質を吸着する吸着剤(キレート樹脂剤)と、pH調整剤(塩酸)を供給可能となっており、攪拌翼42を有している。
【0073】
吸着剤分離槽43は、浄化された微粒子及び溶剤及び酸性水と、有害の有機物質を吸着したアルミナ及び有害の無機物質を吸着したキレート樹脂剤とに分離するものである。脱水器47は、脱水処理により浄化土壌の微粒子から溶剤及び酸性水を分離すると共に、比重分離処理により溶剤と酸性水を分離するものであり、分離した溶剤処理槽41に、酸性水を混合槽44に供給することで再利用可能となっている。
【0074】
また、吸着剤分離器48は、粒径分離処理または比重分離処理によりアルミナとキレート樹脂剤とをそれぞれ分離するものである。そして、吸着剤再生器18は、有害な無機物質を吸着した吸着剤に塩酸を供給することで、この有害な重金属などの無機物質を分離するものであり、後処理槽19は、再生剤として使用した酸液を中和処理するものである。一方、吸着剤再生器28は、有害な有機物質を吸着した吸着剤に再生剤を供給することで、この有害な油などの有機物質を分離するものであり、後処理槽29は、再生剤として使用した界面活性剤から油分離処理を行うものである。
【0075】
ここで、第6実施形態の汚染土壌の浄化装置による汚染土壌の浄化方法について説明する。混合槽44に複合汚染土壌と酸性水とを投入し、攪拌翼45で混合し、沈降分離槽46で所定粒径以上の土壌を沈降させて浄化土壌として排出する。この沈降分離槽46に残留した汚染土壌の微粒子と酸性水は処理槽41に搬送し、この処理槽21に溶剤とアルミナ、塩酸とキレート樹脂剤を所定量投入し、攪拌翼42を所定の回転速度で駆動回転することで、汚染土壌の微粒子、溶剤、アルミナ、酸性水、キレート樹脂剤を攪拌混合する。すると、汚染土壌の微粒子に付着している油やPCBやダイオキシンなどの有害な有機物質が溶剤に抽出すると共に、この抽出した有機物質がアルミナに吸着される。また、汚染土壌の微粒子に付着している水銀や鉛等の重金属、シアン類などの有害な無機物質が酸性水に溶出すると共に、この溶出した無機物質がキレート樹脂剤に吸着される。
【0076】
吸着剤分離槽43では、粒径分級によりアルミナ及びキレート樹脂剤から浄化された微粒子、溶剤、酸性水を分離し、脱水器47は、脱水処理により浄化微粒子から溶剤及び酸性水を分離すると共に、比重分離処理により溶剤と酸性水を分離し、それぞれ再利用可能とする。
【0077】
一方、有害物質を吸着したアルミナ及びキレート樹脂剤は吸着剤分離器48により分離される。そして、吸着剤再生器18にて、キレート樹脂剤に酸液を供給し、付着している有害な重金属などの無機物質を分離し、キレート樹脂剤を再生する。また、吸着剤再生器28にて、アルミナに界面活性剤を供給し、付着している有害な油などの有機物質を分離し、アルミナを再生する。
【0078】
このように第6実施形態の汚染土壌の浄化装置及び方法にあっては、複合汚染土壌に対して、油やPCBやダイオキシンなどの有害な有機物質を分離する浄化処理と、水銀や鉛等の重金属、シアン類などの有害な無機物質を分離する浄化処理とを同時に実施している。従って、複合汚染土壌の浄化処理を短期間で行うことができ、浄化処理効率を向上することができる。
【0079】
なお、上述した実施形態にて、汚染土壌に含まれる油、PCB、ダイオキシンなどの有害な有機物質を抽出するための溶剤と、汚染土壌に含まれる水銀や鉛等の重金属、シアン類などの有害な無機物質を溶解抽出または分解洗浄する洗浄液は、事前に汚染土壌の調査を行うことで、汚染土壌に含まれる有害物質の含有量や濃度に応じてその種類を設定する必要がある。そして、有害な有機物質と無機物質に複合汚染された土壌に対しては、この有害物質を同時に浄化できるような溶剤と洗浄液との適正な組み合わせが必要となる。
【0080】
この場合、溶剤は親水性溶剤あるいは疎水性溶剤と界面活性剤との混合溶剤が適正であり、洗浄液は陽イオン性有害物質洗浄液あるいは陰イオン性有害物質洗浄液が適正である。この親水性溶剤としては、アセトン、IPA(イソプロピルアルコール)があげられ、疎水性溶剤としては、ヘキサンなど、界面活性剤としては洗剤などがあげられる。一方、鉛(Pb)、カドミウム(Cd)、ヒ素(As)、銅(Cu)を処理する場合には、陽イオン性有害物質洗浄液として、硫酸(HSO)、塩酸(HCl)、硝酸(HNO)、有機酸(酢酸、クエン酸)などの酸、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)などのキレート、硝酸アルミ(Al(NO)、硝酸鉄(Fe(NO)などの多価金属イオンを含む塩が挙げられる。また、シアン(CN)、クロム酸(CrO)、重クロム酸(Cr7 )、酸化ヒ素(AsO)を処理する場合には、陰イオン性有害物質洗浄液として、水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化カリウム(KOH)、アンモニア(NH)などのアルカリ、その他にキレートや塩が挙げられる。なお、ここでは、溶剤及び洗浄液の具体例をいくつか例示したが、本発明はこの組み合わせに限定されるものではない。
【0081】
そして、複合汚染土壌の浄化処理の場合、溶剤を親水性溶剤あるいは疎水性溶剤と界面活性剤との混合溶剤とし、洗浄液を陽イオン性有害物質洗浄液あるいは陰イオン性有害物質洗浄液としている。従って、溶剤と洗浄液とが分解混合せずに互いの機能をもって汚染土壌から有機物質並びに無機物質を確実に分離することができる。即ち、先に親水性溶剤により汚染土壌の有機物質を抽出除去することで、汚染土壌に対して水、アルカリ液、酸液などの洗浄剤の浸透性が向上し、洗浄液による無機物質の分離を短時間で確実に行うことができ、その結果、汚染土壌に含有する油、PCB、ダイオキシン等の有機物質、並びに水銀や鉛等の重金属、シアン類などの無機物質など、複数の有害物質を同時に取り除くことができ、大量の複合汚染土壌を適正に効率よく浄化処理することができる。
【0082】
更に、洗浄液として陽イオン性有害物質洗浄液あるいは陰イオン性有害物質洗浄液を用い、汚染土壌からイオン交換処理により無機物質を分離しており、浄化処理を効率的に行うことができる。そして、陽イオン性有害物質洗浄液として多価金属イオンを含む塩(硝酸アルミ、硝酸鉄)を用いることで、この洗浄液を低濃度で使用して効率よく無機物質を分離できるため、抽出洗浄液の後処理が容易となり、処理コストを低減することができる。
【0083】
そして、本発明の汚染土壌の浄化方法及び装置は、汚染土壌に含有する有害物質を有害物質吸着剤により吸着分離して土壌を浄化するものであり、上述の各実施形態で説明した溶剤及び洗浄液の種類、組み合わせ、投入方法、各槽の構造、溶剤、洗浄液の給排、循環方法、精製方法などに限定されるものではない。
【0084】
【発明の効果】
以上、実施形態において詳細に説明したように請求項1の発明の汚染土壌の浄化方法によれば、汚染土壌と媒体と有害物質吸着剤とを混合し、汚染土壌に含有する有害物質を有害物質吸着剤により吸着分離した後、浄化された土壌と有害物質を吸着した有害物質吸着剤とを分離するようにしたので、焼却設備やろ過装置などの大規模な処理設備が不要となり、エネルギコストの増加を抑制することができ、その結果、汚染土壌を短期間で適正に浄化処理することで浄化処理効率の向上を図ることができる。
【0085】
請求項2の発明の汚染土壌の浄化方法によれば、汚染土壌から所定粒径以上の土壌を分離除去し、残留する汚染土壌の微粒子と媒体と有害物質吸着剤とを混合し、汚染土壌に含有する有害物質を有害物質吸着剤により吸着分離するようにしたので、有害物質吸着剤による浄化処理量が減少することで、大量の汚染土壌を短時間で適正に浄化処理することができ、浄化処理効率を向上することができる。
【0086】
請求項3の発明の汚染土壌の浄化方法によれば、汚染土壌に含有する有害物質が無機物質である場合、汚染土壌と水とを混合した後、所定粒径以上の土壌を沈降分離し、残留する汚染土壌の微粒子及び水に媒体としての洗浄剤と有害物質吸着剤とを混合し、汚染土壌に含有する有害な無機物質を有害物質吸着剤により吸着分離するようにしたので、汚染土壌に含有する有害な無機物質を確実に除去することができる。
【0087】
請求項4の発明の汚染土壌の浄化方法によれば、洗浄剤を有害物質吸着剤が機能するためのpH調整剤としたので、汚染土壌に含有する有害な無機物質を有害物質吸着剤により効率翼く吸着分離することができる。
【0088】
請求項5の発明の汚染土壌の浄化方法によれば、汚染土壌に含有する有害物質が有機物質である場合、汚染土壌と水とを混合した後、所定粒径以上の土壌を沈降分離し、残留する汚染土壌の微粒子を脱水処理してから媒体としての溶剤と有害物質吸着剤とを混合し、汚染土壌に含有する有害な有機物質を有害物質吸着剤により吸着分離するようにしたので、汚染土壌に含有する有害な有機物質を確実に除去することができる。
【0089】
請求項6の発明の汚染土壌の浄化方法によれば、浄化土壌と有害物質吸着剤とを粒径または比重により分離するようにしたので、浄化土壌と有害物質吸着剤との分離を適正に行うことで、浄化土壌を確実に再利用することができる。
【0090】
請求項7の発明の汚染土壌の浄化方法によれば、有害物質を有する有害物質吸着剤を分離した浄化土壌から、媒体を分離して再利用するようにしたので、処理コストを大幅に低減することができる。
【0091】
請求項8の発明の汚染土壌の浄化方法によれば、汚染土壌に含有する有害物質を吸着した有害物質吸着剤に対して、再生剤を供給して有害物質を分離するようにしたので、再生剤の再利用が可能となり、処理コストを大幅に低減することができる。
【0092】
請求項9の発明の汚染土壌の浄化方法によれば、汚染土壌に含有する有害物質が無機物質である場合、有害物質吸着剤をキレート剤としたので、汚染土壌に含有する有害な無機物質を効率よく分離することで、処理効率を向上することができる。
【0093】
請求項10の発明の汚染土壌の浄化方法によれば、汚染土壌に含有する有害物質が有機物質である場合、有害物質吸着剤をアルミナ、活性白土、活性炭あるいは疎水性樹脂としたので、汚染土壌に含有する有害な有機物質を効率よく分離することで、処理効率を向上することができる。
【0094】
請求項11の発明の汚染土壌の浄化方法によれば、汚染土壌と水とを混合した後、所定粒径以上の土壌を沈降分離し、残留する汚染土壌の微粒子を脱水処理してから溶剤と有機物質吸着剤とを混合することで、汚染土壌の微粒子に含有する有害な有機物質を有機物質吸着剤により吸着分離し、処理土壌から有機物質吸着剤を分離して再生剤を供給することで、有機物質吸着剤から有機物質を分離する一方、処理土壌に洗浄剤と無機物質吸着剤とを混合することで、処理土壌に含有する有害な無機物質を無機物質吸着剤により吸着分離し、処理土壌から無機物質吸着剤を分離して再生剤を供給することで、無機物質吸着剤から無機物質を分離するようにしたので、複合汚染土壌の浄化処理を1系統の処理工程の中で連続して行うことができ、複合汚染された土壌を適正に浄化することができる。
【0095】
請求項12の発明の汚染土壌の浄化方法によれば、汚染土壌と水とを混合した後、所定粒径以上の土壌を沈降分離し、残留する汚染土壌の微粒子及び水に溶剤及び有機物質吸着剤と洗浄液及び無機物質吸着剤を混合することで、汚染土壌の微粒子に含有する有害な有機物質を有機物質吸着剤により吸着分離すると共に、処理土壌に含有する有害な無機物質を無機物質吸着剤により吸着分離し、処理土壌から有機物質吸着剤を分離すると共に無機物質吸着剤を分離し、各吸着剤にそれぞれ再生剤を供給することで、有機物質及び無機物質を分離するようにしたので、複合汚染土壌の浄化処理を短期間で行うことができ、浄化処理効率を向上することができる。
【0096】
また、請求項13の発明の汚染土壌の浄化装置によれば、汚染土壌と媒体と有害物質吸着剤とを攪拌混合することで汚染土壌に含有する有害物質を有害物質吸着剤により吸着分離する処理槽と、浄化された土壌から有害物質を吸着分離した有害物質吸着剤を分離する吸着剤分離手段とを設けたので、焼却設備やろ過装置などの大規模な処理設備が不要となり、エネルギコストの増加を抑制することができ、その結果、汚染土壌を短期間で適正に浄化処理することで浄化処理効率の向上を図ることができる。
【0097】
請求項14の発明の汚染土壌の浄化装置によれば、汚染土壌と水とを混合して所定粒径以上の土壌を沈降分離する沈降分離槽を設け、沈降分離槽により分離された汚染土壌の微粒子を、媒体及び有害物質吸着剤と共に処理槽に投入して浄化処理するので、処理槽での浄化処理量が減少することで、大量の汚染土壌を短時間で適正に浄化処理することができ、浄化処理効率を向上することができる。
【0098】
請求項15の発明の汚染土壌の浄化装置によれば、有害物質を有する有害物質吸着剤を分離した浄化土壌から媒体を分離して再利用する媒体分離手段を設けたので、処理コストを大幅に低減することができる。
【0099】
請求項16の発明の汚染土壌の浄化装置によれば、汚染土壌に含有する有害物質を吸着した有害物質吸着剤に再生剤を供給して有害物質を分離する吸着剤再生手段を設けたので、再生剤の再利用が可能となり、処理コストを大幅に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る汚染土壌の浄化方法を実施するための汚染土壌浄化システムの全体構成図である。
【図2】本発明の第2実施形態に係る汚染土壌の浄化方法を実施するための汚染土壌浄化システムの全体構成図である。
【図3】本発明の第3実施形態に係る汚染土壌の浄化方法を実施するための汚染土壌浄化システムの全体構成図である。
【図4】本発明の第3実施形態に係る汚染土壌の浄化方法を実施するための汚染土壌浄化システムの全体構成図である。
【図5】本発明の第5実施形態に係る汚染土壌の浄化方法を実施するための汚染土壌浄化システムの全体構成図である。
【図6】本発明の第6実施形態に係る汚染土壌の浄化方法を実施するための汚染土壌浄化システムの全体構成図である。
【符号の説明】
11,21,41  処理槽
12,15,22,25,42,45 攪拌翼
13,23,43 吸着剤分離槽(吸着剤分離手段)
14,24,44 混合槽
16,26,46 沈殿分離槽
17,27,30,47 脱水器(媒体分離手段)
18,28 吸着剤再生器(吸着剤再生手段)
19,29 後処理槽
31 洗浄槽
32 溶剤精製装置
48 沈殿分離器

Claims (16)

  1. 汚染土壌と媒体と有害物質吸着剤とを混合し、該汚染土壌に含有する有害物質を該有害物質吸着剤により吸着分離した後、浄化された土壌と有害物質を吸着した有害物質吸着剤とを分離することを特徴とする汚染土壌の浄化方法。
  2. 請求項1記載の汚染土壌の浄化方法において、前記汚染土壌から所定粒径以上の土壌を分離除去し、残留する前記汚染土壌の微粒子と前記媒体と前記有害物質吸着剤とを混合し、該汚染土壌に含有する有害物質を該有害物質吸着剤により吸着分離することを特徴とする汚染土壌の浄化方法。
  3. 請求項2記載の汚染土壌の浄化方法において、前記汚染土壌に含有する有害物質が無機物質である場合、前記汚染土壌と水とを混合した後、所定粒径以上の土壌を沈降分離し、残留する前記汚染土壌の微粒子及び前記水に前記媒体としての洗浄剤と前記有害物質吸着剤とを混合し、該汚染土壌に含有する有害な無機物質を該有害物質吸着剤により吸着分離することを特徴とする汚染土壌の浄化方法。
  4. 請求項3記載の汚染土壌の浄化方法において、前記洗浄剤は、前記有害物質吸着剤が機能するためのpH調整剤であることを特徴とする汚染土壌の浄化方法。
  5. 請求項2記載の汚染土壌の浄化方法において、前記汚染土壌に含有する有害物質が有機物質である場合、前記汚染土壌と水とを混合した後、所定粒径以上の土壌を沈降分離し、残留する前記汚染土壌の微粒子を脱水処理してから前記媒体としての溶剤と前記有害物質吸着剤とを混合し、該汚染土壌に含有する有害な有機物質を該有害物質吸着剤により吸着分離することを特徴とする汚染土壌の浄化方法。
  6. 請求項1記載の汚染土壌の浄化方法において、前記浄化土壌と前記有害物質吸着剤とを粒径または比重により分離することを特徴とする汚染土壌の浄化方法。
  7. 請求項1記載の汚染土壌の浄化方法において、有害物質を有する前記有害物質吸着剤を分離した浄化土壌から、前記媒体を分離して再利用することを特徴とする汚染土壌の浄化方法。
  8. 請求項1記載の汚染土壌の浄化方法において、前記汚染土壌に含有する有害物質を吸着した前記有害物質吸着剤に対して、再生剤を供給して該有害物質を分離することを特徴とする汚染土壌の浄化方法。
  9. 請求項1記載の汚染土壌の浄化方法において、前記汚染土壌に含有する有害物質が無機物質である場合、前記有害物質吸着剤をキレート剤とすることを特徴とする汚染土壌の浄化方法。
  10. 請求項1記載の汚染土壌の浄化方法において、前記汚染土壌に含有する有害物質が有機物質である場合、前記有害物質吸着剤をアルミナ、活性白土、活性炭あるいは疎水性樹脂とすることを特徴とする汚染土壌の浄化方法。
  11. 汚染土壌と水とを混合した後、所定粒径以上の土壌を沈降分離し、残留する前記汚染土壌の微粒子を脱水処理してから溶剤と有機物質吸着剤とを混合することで、該汚染土壌の微粒子に含有する有害な有機物質を該有機物質吸着剤により吸着分離し、処理土壌から該有機物質吸着剤を分離して再生剤を供給することで、該有機物質吸着剤から前記有機物質を分離する一方、前記処理土壌に洗浄剤と無機物質吸着剤とを混合することで、該処理土壌に含有する有害な無機物質を該無機物質吸着剤により吸着分離し、処理土壌から該無機物質吸着剤を分離して再生剤を供給することで、該無機物質吸着剤から前記無機物質を分離することを特徴とする汚染土壌の浄化方法。
  12. 汚染土壌と水とを混合した後、所定粒径以上の土壌を沈降分離し、残留する前記汚染土壌の微粒子及び前記水に溶剤及び有機物質吸着剤と洗浄液及び無機物質吸着剤を混合することで、該汚染土壌の微粒子に含有する有害な有機物質を該有機物質吸着剤により吸着分離すると共に、該処理土壌に含有する有害な無機物質を該無機物質吸着剤により吸着分離し、処理土壌から該有機物質吸着剤を分離すると共に該無機物質吸着剤を分離し、該各吸着剤にそれぞれ再生剤を供給することで、前記有機物質及び前記無機物質を分離することを特徴とする汚染土壌の浄化方法。
  13. 汚染土壌と媒体と有害物質吸着剤とを攪拌混合することで該汚染土壌に含有する有害物質を該有害物質吸着剤により吸着分離する処理槽と、浄化された土壌から該有害物質を吸着分離した該有害物質吸着剤を分離する吸着剤分離手段とを具えたことを特徴とする汚染土壌の浄化装置。
  14. 請求項13記載の汚染土壌の浄化装置において、前記汚染土壌と水とを混合して所定粒径以上の土壌を沈降分離する沈降分離槽を設け、該沈降分離槽により分離された前記汚染土壌の微粒子を、前記媒体及び前記有害物質吸着剤と共に前記処理槽に投入して浄化処理することを特徴とする汚染土壌の浄化装置。
  15. 請求項13記載の汚染土壌の浄化装置において、前記有害物質を有する前記有害物質吸着剤を分離した浄化土壌から前記媒体を分離して再利用する媒体分離手段を設けたことを特徴とする汚染土壌の浄化装置。
  16. 請求項13記載の汚染土壌の浄化装置において、前記汚染土壌に含有する有害物質を吸着した前記有害物質吸着剤に再生剤を供給して該有害物質を分離する吸着剤再生手段を設けたことを特徴とする汚染土壌の浄化装置。
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