JP2006159007A - スプレー構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 不用意な噴霧を防止することができるスプレー構造を提供する。
【解決手段】 スプレー本体11の膨出部12に設けられたノズル13は、側方へ傾倒操作された際にスプレー本体11内の液状薬剤を上方へ向けて噴霧する。スプレー本体11にノズル13を包囲するキャップ14を設け、キャップ14の外周壁22に操作穴31を開設する。キャップ14内に噴射ボタン41を設け、噴射ボタン41の噴射ノズル部42をノズル13に外嵌する。キャップ14に操作穴31を開閉する蓋部61を設け、蓋部61の左端部を、軸部62によってキャップ14に回動自在に支持する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、芳香剤、消臭剤、殺虫剤等の薬剤を噴霧するスプレー構造に関する。
従来、トイレや居住空間内で使用する芳香剤、消臭剤、殺虫剤としては、スプレータイプのものが知られている。
このスプレータイプの芳香剤等は、薬剤と共に圧縮ガスや液化ガス等の噴射剤がスプレー本体内に収容されており、該スプレー本体に設けられた噴出ノズルから噴霧されるように構成されている。
このようなスプレーとしては、スプレー本体上部に嵌着されたキャップの側面に、噴射ボタンが設けられたものが知られている(例えば、特許文献1〜4参照。)。
該噴射ボタンの裏面に設けられた突出部は、内側へ向けて延出しており、スプレー本体の中央部には、上方に延出したノズルが設けられている。該ノズルには、噴出ノズルが嵌着されており、前記ノズルから噴出された液状薬剤を上方へ噴出できるように構成されている。
これにより、前記噴射ボタンを側面側から押圧して前記ノズルを側方へ傾倒操作することによって、前記キャップ上面より上方へ向けて前記液状薬剤を噴霧できるように構成されている。
この様な側面に噴射ボタンを備えたスプレーは、手に持って操作することはもちろん、スプレーの背面を壁の壁面に固定した状態で容易に噴射ボタンを操作することができ、幅広い用途に利用されるものである。
実開昭62−109760号公報 実開平01−170469号公報 実開平03−090654号公報 実開平04−019480号公報
しかしながら、このようなスプレーにあっては、液状薬剤を噴霧させる為の噴射ボタンがキャップの側面に設けられている。このため、スプレー本体を把持する際や、壁面にスプレー本体を設置、取り外す際に、前記噴射ボタンを誤って操作してしまうことがあった。
これにより、意図せずに液状薬剤を噴霧させてしまい、薬剤を無駄に消費してしまうばかりか、衣類や周囲を汚してしまうことがあった。
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、不用意な噴霧を防止することができるスプレー構造を提供することを目的とするものである。
前記課題を解決するために本発明の請求項1のスプレー構造にあっては、スプレー本体より上方に延出したノズルが操作された際に、前記スプレー本体内の薬剤を上方へ向けて噴出するとともに、前記スプレー本体に、前記ノズルを包囲するキャップが設けられたスプレー構造において、前記キャップに、側方へ開口し内部に連通する操作穴と、該操作穴を開閉自在に閉鎖する蓋部とを設けた。
すなわち、使用時には、キャップに設けられた蓋部を操作して操作穴を開放する。そして、側方に開口した操作穴に指を挿入し、スプレー本体より延出したノズルを操作する。これにより、前記スプレー本体内の薬剤を、上方へ向けて噴出させることができる。
また、非使用時には、前記キャップに設けられた蓋部を操作して前記操作穴を閉鎖する。これにより、該操作穴は、前記蓋部によって閉鎖されるので、不用意な前記ノズルの操作が防止される。
また、請求項2のスプレー構造においては、操作時の操作力を前記ノズルを操作する力として伝達する伝達部を設けた。
すなわち、キャップに設けられた操作穴とスプレー本体に設けられたノズルとの間には、操作時の操作力を前記ノズルを操作する力として伝達する伝達部が設けられている。このため、前記操作穴を開放した状態において、前記伝達部を押圧操作することによって、前記ノズルが操作される。
さらに、請求項3のスプレー構造では、前記蓋部の縁部を前記キャップに回動自在に支持する一方、前記蓋部が前記操作穴を閉鎖した閉鎖状態にて前記蓋部の自由端部を前記キャップに係合して当該閉鎖状態を維持する閉鎖状態維持構造と、前記閉鎖穴を開放した開放状態にて前記蓋部の閉鎖方向への回動を規制して当該開放状態を維持する開放状態維持構造とを設けた。
これにより、蓋部で操作穴を閉鎖した際には、この閉鎖状態が維持される。また、前記閉鎖穴を開放した開放状態では、前記蓋部の閉鎖方向への回動が規制され、当該開放状態が維持される。
以上説明したように本発明の請求項1のスプレー構造にあっては、使用時に蓋部を操作して操作穴を開放することで、ノズルの操作を可能とすることができる。これにより、スプレー本体内の薬剤を上方へ向けて噴出させることができる。一方、非使用時には、前記蓋部を操作して前記操作穴を閉鎖することで、前記ノズルの不用意な操作を防止することができる。
したがって、薬剤を噴出させる為の噴射ボタンがキャップの側面に設けらた従来のように、スプレー本体を把持する際に噴射ボタンを誤って操作してしまい、意図せずに薬剤を噴出させてしまうといった不具合を未然に防止することができる。
また、請求項2のスプレー構造では、操作穴を開放した状態において、伝達部を押圧操作することで、ノズルを操作して薬剤を噴出させることができる。これにより、操作性の向上を図ることができる。
さらに、請求項3のスプレー構造においては、蓋部で操作穴を閉鎖した際に、この閉鎖状態を維持することができる。このため、蓋部の閉鎖状態を維持することができ無い場合と比較して、誤操作防止効果を高めることができる。
一方、前記閉鎖穴を開放した開放状態では、前記蓋部の閉鎖方向への回動を規制して、当該開放状態を維持することができる。このため、蓋部が回動自在な場合と比較して、薬剤の噴出操作時の操作性を高めることができる。
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態を図に従って説明する。図1は、本実施の形態にかかるスプレー構造を備えたスプレー1を示す図であり、このスプレー1としては、トイレなどで使用される芳香消臭剤が一例として挙げられる。
このスプレー1のスプレー本体11は、円筒容器状に形成されており、その天面には、上方に膨出した膨出部12が形成されている(図1の(b)参照)。該膨出部12の中央からは、ノズル13が上方へ向けて延出しており、該ノズル13は、側方へ向けて傾倒操作された際に前記スプレー本体11内の液状薬剤を上方へ向けて噴霧するように構成されている。前記スプレー本体11の上部には、前記ノズル13を包囲するキャップ14が固定されており、前記ノズル13の不用意な傾倒が防止されるように構成されている。
このキャップ14は、前記スプレー本体11上縁の外折返部21に外嵌する外周壁22と、前記膨出部12上縁の内折返部23に外嵌する内円筒壁24とを備えている。前記キャップ14の天面25には、噴霧穴26が設けられており、該噴霧穴26の開口縁からは、前記ノズル13側に延出する円筒延出部27が一体形成されている。
前記キャップ14の前記外周壁22には、矩形状の操作穴31が開設されており、該操作穴31の奥部に位置する内円筒壁24にも開口部32が設けられている。これにより、側方へ向けて開口した前記操作穴31は、前記開口部32を介して前記ノズル13が設けられた中心部へ連通している。
このキャップ14内には、伝達部としての噴射ボタン41が設けられている。該噴射ボタン41の先端には、円筒状の噴射ノズル部42が形成されており、該噴射ノズル部42は、前記ノズル13に外嵌した状態で固定されている。この噴射ノズル部42の先端部は、前記円筒延出部27の内側に延出しており、前記ノズル13から噴出された液状薬剤は、前記噴射ノズル部42を介して前記噴霧穴26から上方へ噴出されるように構成されている。
この噴射ノズル部42基端からは、板状の伝達板51が前記操作穴31へ向けて延出しており、該伝達板51は、前記内円筒壁24の前記開口部32を挿通して前記外周壁22の前記操作穴31の近傍に達している。この伝達板51の端部には、板状の操作部52が設けられており、該操作部52は、前記操作穴31の内側において、当該操作穴31に沿って設けられている。
これにより、前記操作穴31より挿入した指で前記操作部52を奥側へ押圧操作した際には、その操作力を前記伝達板51及び前記噴射ノズル部42を介して、前記ノズル13を傾倒させる傾倒力として伝達できるように構成されている。
このキャップ14には、前記操作穴31を開閉自在に閉鎖する蓋部61が設けられている。該蓋部61は、前記操作穴31を覆う大きさのハート形の板状に形成されており、当該蓋部61の左端部には、図2にも示すように、棒状の軸部62が支持部63を介して支持されている。該軸部62は、図1に示したように、中央部を形成する大径部64と、該大径部64の両脇に設けられた小径の小径部65,65とからなり、該小径部65は、円柱状に形成されている。この小径部65は、前記キャップ14の外周壁22に突設された保持部66,66に保持されており、該保持部66,66は、図2に示したように、前記小径部65,65を回動自在に保持する断面C字状に形成されている。
これにより、前記蓋部61は、その縁部が前記キャップ14に回動自在に支持されており、図2の(a)に示したように、当該蓋部61が前記操作穴31を閉鎖した閉鎖状態71と、図2の(b)に示すように、前記操作穴31を開放した開放状態72とを形成できるように構成されている。
そして、前記蓋部61の自由端部には、鉤状の蓋側フック81が裏面に突設されており、当該蓋部61が前記操作穴31を閉鎖した閉鎖状態71にておいて、前記蓋側フック81が位置する前記キャップ14の部位には、前記蓋側フック81と係合するキャップ側フック82が突設されている。これらのフック81,82によって、前記閉鎖状態71において前記蓋部61の自由端部を前記キャップ14に係合して当該閉鎖状態71を維持する閉鎖状態維持構造83が構成されている。
また、前記軸部62の前記大径部64における外周面には、図3の(a)に示すように、直交する第1平面91及び第2平面92が形成されており、両平面91,92によって角部93が形成されている。前記第1平面91は、図3の(b)に示すように、前記閉鎖状態71において、前記キャップ14の外周壁22に面接するように構成されており、前記第2平面92は、図3の(c)に示すように、前記開放状態72において、前記キャップ14の外周壁22に面接するように構成されている。
これにより、前記閉鎖状態71及び前記開放状態72では、前記各面91,92が前記キャップ14の外周壁22に面接した状態で、当該蓋部14の不用意な回動を阻止できるように構成されており、前記閉鎖穴31を開放した開放状態72にて前記蓋部61の閉鎖方向への回動を規制して当該開放状態71を維持する本発明の開放状態維持構造95が構成されている。
前記蓋部61を前記閉鎖状態71から前記開放状態72へ、又は該開放状態か72ら前記閉鎖状態71へ回動する際には、前記角部93が前記キャップ14の外周壁22に当接するとともに、この当接状態を乗り越えて前記蓋部61を回動することで、前記開放状態72又は前記閉鎖状態71を形成できるように構成されており、蓋部61開閉時には、クリック感が得られるように構成されている。
以上の構成にかかる本実施の形態において、スプレー1を使用する際には、図4の(a)から(c)に示すように、キャップ14に設けられた蓋部61を指で操作して操作穴31を開放する。そして、キャップ14の外周壁22に開口した操作穴31に指Yを挿入し、スプレー本体11より延出したノズル13の傾倒操作を行う。これにより、前記スプレー本体11内の液状薬剤を、図4の(c)に示したように、噴霧穴26から上方へ向けて噴出させることができる。
このとき、前記操作穴31と前記ノズル13との間には、操作力を前記ノズル13を傾倒させる傾倒力として伝達する前記噴射ボタン41が設けられており、該噴射ボタン41の操作部52は、前記操作穴31の内側において当該操作穴31に沿って設けられている。このため、前記操作穴31を開放した開放状態72において、前記噴射ボタン41の前記操作部52を押圧操作することによって、前記ノズル13を傾倒操作して液状薬剤を噴出させることができる。これにより、操作性の向上を図ることができる。
一方、非使用時には、図4の(c)から(a)に示すように、前記キャップ14に設けられた蓋部61を操作して前記操作穴31を閉鎖する。これにより、該操作穴31は、前記蓋部61によって閉鎖されるので、不用意な前記ノズル13の傾倒操作が防止される。
このように、蓋部61を操作して操作穴31を開閉することで、使用時には液状薬剤の噴霧操作を可能とする一方、非使用時には不用意な噴霧操作を防止することができる。したがって、液状薬剤を噴霧させる為の噴射ボタンがキャップの側面に設けらた従来のように、スプレー本体を把持する際に噴射ボタンを誤って操作してしまい、意図せずに液状薬剤を噴出させてしまうといった不具合を未然に防止することができる。
そして、前記蓋部61で操作穴31を閉鎖した際には、閉鎖状態維持構造83を構成する前記蓋部61に設けられた蓋側フック81と、前記キャップ14に設けられたキャップ側フック82とが係合することで、当該閉鎖状態71を維持することができる。このため、前記蓋部61の閉鎖状態を維持することができ無い場合と比較して、誤操作防止効果を高めることができる。
一方、前記閉鎖穴31を開放した開放状態72では、開放状態維持構造95によって前記蓋部61の閉鎖方向への回動を規制し、当該開放状態72を維持することができる。このため、蓋部が回動自在な場合と比較して、液状薬剤の噴出操作時の操作性を高めることができる。
なお、本実施の形態では、蓋部61の側縁をキャップ14に回動自在に支持して操作穴31を開閉自在としたが、これに限定されるものでは無い。
(第2の実施の形態)
すなわち、図5〜図8は、第2の実施の形態にかかるスプレー構造を備えたスプレー101を示す図であり、このスプレー101としては、第1の実施の形態と同様にトイレなどで使用される芳香消臭剤が挙げられる。
このスプレー101のスプレー本体111は、円筒容器状に形成されており、その天面には、図7に示したように、上方に膨出した膨出部112が形成されている。該膨出部112の中央からは、ノズル113が上方へ向けて延出しており、該ノズル113は、側方へ向けて傾倒操作された際に前記スプレー本体111内の液状薬剤を上方へ向けて噴霧するように構成されている。前記スプレー本体111の上部には、前記ノズル113を包囲するキャップ114が固定されており、前記ノズル113の不用意な傾倒が防止されるように構成されている。
このキャップ114は、前記スプレー本体111上縁の外折返部121に外嵌する外周壁122と、前記膨出部112上縁の内折返部123に外嵌する内円筒壁124とを備えている。前記キャップ114の天面125には、噴霧穴126が設けられており、該噴霧穴126の開口縁からは、前記ノズル113側に延出する円筒延出部127が一体形成されている。
前記キャップ114の前記外周壁122には、図6に示したように、矩形状の操作穴131が開設されており、該操作穴131の奥部に位置する内円筒壁124の部位には、図7に示したように、切欠部132が設けられている。これにより、側方へ向けて開口した前記操作穴131は、前記切欠部132を介して前記ノズル113が設けられた中心部へ連通しており、前記切欠部132の奥側に位置する前記内円筒壁124の下部には、開口部133が設けられている。
このキャップ114内には、伝達部としての噴射ボタン141が設けられている。該噴射ボタン141中央部には、円筒状の噴射ノズル部142が形成されており、該噴射ノズル部142は、前記ノズル113に外嵌した状態で固定されている。この噴射ノズル部142の先端部は、前記円筒延出部127の内側に延出しており、前記ノズル113から噴出された液状薬剤は、前記噴射ノズル部142を介して前記噴霧穴126から上方へ噴出されるように構成されている。
この噴射ノズル部142基端部からは、前記内円筒壁124の前記開口部133へ向けて延出する板状の延出部151と、前記操作穴131へ向けて延出する板状の伝達板152とが一体形成されており、該伝達板152は、前記内円筒壁124の前記切欠部132を挿通して前記外周壁122の前記操作穴131の近傍に達している。この伝達板152の端部には、板状の操作部153が設けられており、該操作部153は、前記操作穴131の内側において、当該操作穴131に沿って設けられている。
これにより、前記操作穴131より挿入した指で前記操作部153を奥側へ押圧操作した際には、図7の(b)に示すように、その操作力を前記伝達板152及び前記噴射ノズル部142を介して、前記ノズル113を傾倒させる傾倒力として伝達できるように構成されている。
このキャップ114には、図6に示すように、ハート形の枠体191が設けられている。該枠体191は、図8に示すように、中央部に長方形の開口部192が開設されており、該開口部192の開口縁からは、フランジ部193が裏面側へ向けて延出している。該フランジ部193は、前記キャップ114に設けられた操作穴131に内嵌されており、当該枠体191は、前記キャップ114に固定されている。
この枠体191には、図5及び図6に示したように、前記開口部192、つまり前記操作穴131を開閉自在に閉鎖する蓋部161が設けられている。該蓋部161は、図5に示したように、前記操作穴131(前記開口部192)を覆う大きさのハート形の板状に形成されており、当該蓋部161の上端部には、図7にも示したように、円柱状の軸部162が支持部163を介して支持されている。該軸部162の両端部は、図5の(b)に示したように、側方へ突出しており、この突出部164,164の先端は、前記枠体191に突設された支持片165,165の円形穴166,166に回動自在に挿入されている。
これにより、前記蓋部161は、その上縁部が前記枠体191を介して前記キャップ114に回動自在に支持されており、図5に示したように、当該蓋部161が前記操作穴131を閉鎖した閉鎖状態171と、図6に示したように、前記蓋部161の自由端部を上方へ回動して前記操作穴131を開放した開放状態172とを形成できるように構成されている。
前記軸部163両端の前記突出部164,164の外周面には、図9の(a)に示すように、半球状の第1凸部181及び第2凸部182が突設されており、前記枠体191には、前記各凸部181,182と係合する係合溝183が先端に設けられた係合突片184が前記各支持片165,165の内側に突設されている。
前記両凸部181,182は、直交する位置に設けられており、前記第1凸部181は、図9の(a)に示すように、前記閉鎖状態171にて前記係合突片184先端の前記係合溝183に挿入されるように構成されている。これにより、前記閉鎖状態171では、前記第1凸部181が前記係合溝183に係合することによって、前記蓋部161の閉鎖方向への回動を規制して当該閉鎖状態171を維持する閉鎖状態維持構造が構成されている。
また、前記第2凸部182は、図9の(b)に示すように、前記開放状態172にて前記係合突片184先端の前記係合溝183に挿入されるように構成されている。これにより、前記開放状態172では、前記第2凸部182が前記係合溝183に係合することによって、前記蓋部161の閉鎖方向への回動を規制して当該開放状態172を維持する開放状態維持構造が構成されている。
そして、前記蓋部161を前記閉鎖状態171から前記開放状態172へ、又は該開放状態か172ら前記閉鎖状態171へ回動する際には、前記各凸部181,182が前記係合溝183から離脱する際にクリック感が得られるように構成されている。
以上の構成にかかる本実施の形態において、スプレー101を使用する際には、図7の(a)から(b)に示すように、キャップ114に設けられた蓋部161を指で操作して操作穴131を開放する。そして、キャップ114の外周壁122に開口した操作穴131に指を挿入し、スプレー本体111より延出したノズル113の傾倒操作を行う。これにより、前記スプレー本体111内の液状薬剤を、噴霧穴126から上方へ向けて噴出させることができる。
このとき、前記操作穴131と前記ノズル113との間には、操作力を前記ノズル113を傾倒させる傾倒力として伝達する前記噴射ボタン141が設けられており、該噴射ボタン141の操作部153は、前記操作穴131の内側において当該操作穴131に沿って設けられている。このため、前記操作穴131を開放した開放状態172において、前記噴射ボタン141の前記操作部153を押圧操作することによって、前記ノズル113を傾倒操作して液状薬剤を噴出させることができる。これにより、操作性の向上を図ることができる。
一方、非使用時には、図7の(b)から(a)に示すように、前記キャップ114に設けられた蓋部161を操作して前記操作穴131を閉鎖する。これにより、該操作穴131は、前記蓋部161によって閉鎖されるので、不用意な前記ノズル113の傾倒操作が防止される。
このように、蓋部161を操作して操作穴131を開閉することで、使用時には液状薬剤の噴霧操作を可能とする一方、非使用時には不用意な噴霧操作を防止することができる。したがって、液状薬剤を噴霧させる為の噴射ボタンがキャップの側面に設けらた従来のように、スプレー本体を把持する際に噴射ボタンを誤って操作してしまい、意図せずに液状薬剤を噴出させてしまうといった不具合を未然に防止することができる。
そして、前記蓋部161で操作穴131を閉鎖した際には、図9の(a)に示したように、蓋部161の軸部163に設けられた第1凸部181を前記係合溝183に係合した状態で、前記蓋部161の閉鎖方向への回動を規制して当該閉鎖状態171を維持することができる。このため、前記蓋部161の閉鎖状態を維持することができ無い場合と比較して、誤操作防止効果を高めることができる。
一方、前記閉鎖穴131を開放した開放状態172では、図9の(b)に示したように、蓋部161の軸部163に設けられた第2凸部182が前記係合溝183に係合した状態で、前記蓋部161の閉鎖方向への回動を規制して当該開放状態172を維持することができる。このため、蓋部161が回動自在な場合と比較して、液状薬剤の噴出操作時の操作性を高めることができる。
なお、第1及び第2の実施の形態において、前記蓋部61,161を軸支する軸部62,163に樹脂製又は金属製のバネを設け、前記蓋部61,161を開放方向へ付勢しても良い。これにより、蓋部61、161を半自動で開放することができる。
また、第1及び第2の実施の形態においては、伝達部としての噴射ボタン41,141が操作穴31,131の近傍まで達する長さに設定された場合を例に挙げて説明したが、これに限定されるものでは無く、前記噴射ボタン41,141は、前記操作穴31,131を挿通して該操作穴31,131と蓋部61,161間まで、すなわち操作穴31,131の手前まで達するものであっても良い。
(第3の実施の形態)
また、図10に示すように、蓋部61をキャップ14に対してスライド自在に支持して操作穴31を開閉自在としても良い。
その具体的手法としては、図11に示すように、キャップ114の外周壁122に一対のスライド溝211,211を設けるとともに、前記蓋部161の裏面にスライド部212,・・・を設け、これらスライド部212,・・・を前記各スライド溝211,211内にスライド自在に係止する構造が挙げられる。
本発明の第1の実施の形態を示す図で、(a)は要部の拡大図であり、(b)は要部の断面図である。 同実施の形態を示す要部の断面図で、(a)は閉鎖状態を示す図であり、(b)は開放状態を示す図である。 同実施の形態の軸部を示す図であり、(a)は要部の断面図、(b)は閉鎖状態を示す要部の断面図、(c)は開放状態を示す要部の断面図である。 同実施の形態の動作を示す図であり、(a)は閉鎖状態を示す図、(b)は途中経過を示す図、(c)は開放状態を示す図である。 本発明の第2の実施の形態を示す図で、(a)は側面図であり、(b)は平面図である。 同実施の形態の蓋部を開放した状態を示す図で、(a)は側面図であり、(b)は平面図である。 同実施の形態の要部断面を示す図で、(a)は非操作時を示すであり、(b)は操作時を示す図である。 (a)同実施の形態の枠体の正面図であり、(b)は枠体の要部断面図であり、(c)は枠体の背面図である。 同実施の形態の軸部を示す図、(a)は閉鎖状態を示す要部の断面図であり、(b)は開放状態を示す要部の断面図である。 本発明の第3の実施の形態を示す図で、(a)は閉鎖状態を示す図であり、(b)は開放状態を示す図である。 同実施の形態の蓋部の係止構造を示す図である。
符号の説明
1 スプレー
11 スプレー本体
13 ノズル
14 キャップ
31 操作穴
41 噴射ボタン
42 噴射ノズル
61 蓋部
71 閉鎖状態
72 開放状態
83 閉鎖状態維持構造
95 開放状態維持構造
101 スプレー
111 スプレー本体
113 ノズル
114 キャップ
131 操作穴
141 噴射ボタン
142 噴射ノズル
161 蓋部
171 閉鎖状態
172 開放状態

Claims (3)

  1. スプレー本体より上方に延出したノズルが操作された際に、前記スプレー本体内の薬剤を上方へ向けて噴出するとともに、前記スプレー本体に、前記ノズルを包囲するキャップが設けられたスプレー構造において、
    前記キャップに、側方へ開口し内部に連通する操作穴と、該操作穴を開閉自在に閉鎖する蓋部とを設けたことを特徴とするスプレー構造。
  2. 操作時の操作力を前記ノズルを操作する力として伝達する伝達部を設けたことを特徴とする請求項1記載のスプレー構造。
  3. 前記蓋部の縁部を前記キャップに回動自在に支持する一方、
    前記蓋部が前記操作穴を閉鎖した閉鎖状態にて前記蓋部の自由端部を前記キャップに係合して当該閉鎖状態を維持する閉鎖状態維持構造と、前記閉鎖穴を開放した開放状態にて前記蓋部の閉鎖方向への回動を規制して当該開放状態を維持する開放状態維持構造とを設けたことを特徴とする請求項1又は2記載のスプレー構造。
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