JP2006156870A - 受発光装置、光送受信モジュール、光送信モジュール、受光装置、光受信モジュールおよび光通信システム - Google Patents

受発光装置、光送受信モジュール、光送信モジュール、受光装置、光受信モジュールおよび光通信システム Download PDF

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Abstract

【課題】 容易に作製可能なモノリシックに集積されている受発光装置を提供する。
【解決手段】 基板上101に、第1の半導体多層膜反射鏡102、第1の共振器(103,104,105)、第2の半導体多層膜反射鏡106、第2の共振器(107,108,109)、第3の半導体多層膜反射鏡110を備え、第1の共振器には活性層104が設けられて面型発光部が形成され、また、他方の共振器には光吸収層108が設けられて面型受光部が形成され、前記活性層104及び前記光吸収層108に対してそれぞれ独立に電圧を印加可能な電極113,112,111が設けられており、第1の共振器と第2の共振器とは異なる共振器長を有している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、受発光装置、光送受信モジュール、光送信モジュール、受光装置、光受信モジュールおよび光通信システムに関する。
近年、光伝送技術は、幹線系伝送網だけでなく、LANや光アクセス系、ホームネットワークにも展開されてきている。FTTH(Fiber−To−The−Home)等の光アクセス系においては、光送信部と光受信部と、LDの光出力をモニターする受光素子がハイブリッドに集積された光集積送受信モジュールが開発されている。しかしながら、モジュールザイズは数cmとなっており、さらなるモジュールの小型化が求められている。また、光LANにおいては、10Gbpsの伝送容量が実現されているが、将来的には更なる伝送容量の増加が求められており、並列光伝送や波長分割多重光伝送等の方式も検討されている。並列光伝送及び波長分割多重光伝送においては、光源や受光素子の個数が増加するため、モジュールサイズの小型化が重大な課題となっている。モジュールサイズを小型化する方法の1つとして、光源と受光素子とをモノリシックに集積した素子が検討されている。
また、近年、LANや光インターコネクション用の光源として、垂直共振器型面発光レーザ(VCSEL)が用いられるようになってきている。VCSELは、従来の端面発光型半導体レーザに比べて、低消費電力であり、また製造工程で劈開が不用であり、ウエハ状態で素子の検査が可能であるため、低コスト化に優れた特徴を有している。そのため、並列光伝送や波長分割多重光伝送のように複数の光源を用いる伝送方式にVCSELは適している。
例えば、特許文献1,特許文献2,特許文献3には、VCSEL光源と受光素子とをモノリシックに集積したモジュールが示されている。
すなわち、特許文献1のモジュールでは、VCSEL構造の発光部と、受光部とが、同一基板上に集積形成されており、発光部は単共振器構造であり、受光部は二重共振器構造であり、受光部では、同一波長で共鳴する二つの共振器が適当なバリヤを介して接続されており、吸収スペクトルが平坦に近くなるように設計されている。これにより、受光帯域を広くすることができる。
また、特許文献2のモジュールでは、高抵抗半導体基板上に、第1のPIN型フォトダイオードとVCSELが集積された領域と、第2のPIN型フォトダイオードが形成された領域とが、モノリシックに集積されており、第1のPIN型フォトダイオードは、VCSELの出射光を検出し、第2のPIN型フォトダイオードは、前記VCSELの外部反射光または他の発光素子からの光を検出するようになっており、また、第2のPIN型フォトダイオードは共振器構造を有しており、受光感度を向上させている。
また、特許文献3のモジュールでは、高抵抗半導体基板上に、フォトダイオード領域とVCSEL領域がモノリシックに集積されており、フォトダイオード領域は、異なるバンド幅の光吸収層を有する複数のpin型フォトダイオードを含んでおり、異なる波長の光を個別に検出することができる。また、VCSELの下部に積層されたモノリシック受光素子は、VCSELの光量をモニタして、VCSELのAPC(auto power control)が可能となっている。
特開平5−299689号公報 特開平10−242500号公報 特開平11−330532号公報
上述した従来技術である特許文献1,特許文献2,特許文献3においては、同一基板上に発光部であるVCSELと受光部がモノリシックに集積されており、小型の光送受信モジュールが構成可能となっている。しかしながら、発光部と受光部とでは積層構成が異なっている。これは、従来では、発光部であるVCSELに適した構成と、受光素子に適した構成とが異なるため、同一構造ではVCSELの特性を低下させることなく高感度の受光素子を形成することが困難であったからである。
このように、上述した従来技術では、発光部と受光部で積層構成が異なることから、積層構造の一部をエッチングして除去したり、エッチング後に再成長を行う必要があり、作製工程が複雑であった。また、VCSELや共振器構造を有する受光素子は、共振波長が層厚に対して非常に敏感であり、エッチング工程で層厚を厳密に制御することは困難である。
本発明は、上記の課題を解決し、容易に作製可能なモノリシックに集積されている受発光装置,受光装置を提供することを目的としている。
また、上記受発光装置,受光装置を用いて、小型で低コストの光送受信モジュール,光送信モジュール,光受信モジュールおよび光通信システムを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、基板上に、第1の半導体多層膜反射鏡、第1の共振器、第2の半導体多層膜反射鏡、第2の共振器、第3の半導体多層膜反射鏡を備え、第1の共振器と第2の共振器のいずれか一方には活性層が設けられて面型発光部が形成され、また、他方の共振器には光吸収層が設けられて面型受光部が形成され、前記活性層及び前記光吸収層に対してそれぞれ独立に電圧を印加可能な電極が設けられており、第1の共振器と第2の共振器とは異なる共振器長を有していることを特徴とする受発光装置である。
また、請求項2記載の発明は、基板上に、第1の半導体多層膜反射鏡、第1の共振器、第2の半導体多層膜反射鏡、第2の共振器、第3の半導体多層膜反射鏡を備え、第1の共振器と第2の共振器のいずれか一方の共振器には活性層が設けられ、また、他方の共振器には光吸収層が設けられ、第1の共振器と第2の共振器とは異なる共振器長を有しており、活性層に対して電圧を印加可能な電極が設けられた面型発光素子と、前記基板上に、前記面型発光素子と同一の積層構造からなり、光吸収層に対して電圧を印加可能な電極が設けられた面型受光素子とが、モノリシックに集積されていることを特徴とする受発光装置である。
また、請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の受発光装置を用いて、双方向の光送受信が可能になっていることを特徴とする光送受信モジュールである。
また、請求項4記載の発明は、基板上に、第1の半導体多層膜反射鏡、第1の共振器、第2の半導体多層膜反射鏡、第2の共振器、第3の半導体多層膜反射鏡を備え、第1の共振器と第2の共振器のいずれか一方の共振器には活性層が設けられて面型発光部が形成され、また、他方の共振器には光吸収層が設けられてモニタ用の面型受光部が形成され、前記活性層及び前記光吸収層に対してそれぞれ独立に電圧を印加可能な電極が設けられており、第1の共振器と第2の共振器とは異なる共振器長を有し、前記光吸収層は、前記活性層で発生した光を吸収する材料で構成されていることを特徴とする受発光装置である。
また、請求項5記載の発明は、請求項4記載の受発光装置と、該受発光装置から出力される光強度が一定となるように、前記受発光装置の光吸収層から出力された電気信号によって前記受発光装置の活性層に注入する電流を制御する電流制御手段とを有していることを特徴とする光送信モジュールである。
また、請求項6記載の発明は、請求項1または請求項2または請求項4記載の受発光装置において、活性層および/または光吸収層は、窒素と他のV族元素を含む混晶半導体で構成されていることを特徴としている。
また、請求項7記載の発明は、基板上に、第1の半導体多層膜反射鏡、第1の共振器、第2の半導体多層膜反射鏡、第2の共振器、第3の半導体多層膜反射鏡を備え、第1の共振器と第2の共振器とにはそれぞれ光吸収層が設けられて2つの面型受光部が形成され、第1の共振器と第2の共振器とにそれぞれ設けられた光吸収層に対して独立に電圧を印加可能な電極が設けられており、第1の共振器と第2の共振器とは異なる共振器長を有していることを特徴とする受光装置である。
また、請求項8記載の発明は、波長分割多重光通信用の光受信モジュールであって、該光受信モジュールには、請求項7記載の受光装置が用いられていることを特徴とする光受信モジュールである。
また、請求項9記載の発明は、請求項7記載の受光装置と、該受光装置の第1の共振器に設けられている光吸収層から出力される電気信号と前記受光装置の第2の共振器に設けられている光吸収層から出力される電気信号との差分を演算する差分演算手段とを有していることを特徴とする光受信モジュールである。
また、請求項10記載の発明は、請求項7記載の受光装置において、光吸収層は、窒素と他のV族元素を含む混晶半導体で構成されていることを特徴としている。
また、請求項11記載の発明は、請求項3記載の光送受信モジュール、または、請求項5記載の光送信モジュール、または、請求項8または請求項9記載の光受信モジュールが用いられていることを特徴とする光通信システムである。
請求項1記載の発明によれば、基板上に、第1の半導体多層膜反射鏡、第1の共振器、第2の半導体多層膜反射鏡、第2の共振器、第3の半導体多層膜反射鏡を備え、第1の共振器と第2の共振器のいずれか一方には活性層が設けられて面型発光部が形成され、また、他方の共振器には光吸収層が設けられて面型受光部が形成され、前記活性層及び前記光吸収層に対してそれぞれ独立に電圧を印加可能な電極が設けられており、第1の共振器と第2の共振器とは異なる共振器長を有しており、第1の共振器と第2の共振器は光学的に結合して、二つの共振波長λ1,λ2を形成しているが、第1の共振器と第2の共振器の共振器長が異なるため、長波長の共振波長の光は、共振器長が長い共振器に主に閉じ込められる。また、短波長の共振波長の光は、共振器長が短い共振器に主に閉じ込められる。従って、活性層で発生した光(λ1)を一方の共振器に閉じ込めて、光閉じ込め係数を高く保つことができるため、低い閾電流で面型発光部を動作させることができる。また、外部から波長λ2の光が入射すると、波長λ2の光は他方の共振器に閉じ込められ、光吸収層で共鳴吸収されるため、高感度の面型受光部を形成できる。これにより、低閾動作する面型発光部と高感度の面型受光部とが一体化して集積された受発光装置(面型受発光集積素子)を容易に作製することができる。
また、請求項2記載の発明によれば、基板上に、第1の半導体多層膜反射鏡、第1の共振器、第2の半導体多層膜反射鏡、第2の共振器、第3の半導体多層膜反射鏡を備え、第1の共振器と第2の共振器のいずれか一方の共振器には活性層が設けられ、また、他方の共振器には光吸収層が設けられ、第1の共振器と第2の共振器とは異なる共振器長を有しており、活性層に対して電圧を印加可能な電極が設けられた面型発光素子と、
前記基板上に、前記面型発光素子と同一の積層構造からなり、光吸収層に対して電圧を印加可能な電極が設けられた面型受光素子とが、
モノリシックに集積されており、請求項2の発明においても、第1の共振器と第2の共振器は光学的に結合して、二つの共振波長λ1,λ2を形成しているが、第1の共振器と第2の共振器の共振器長が異なるため、長波長の共振波長の光は、共振器長が長い共振器に主に閉じ込められる。また、短波長の共振波長の光は、共振器長が短い共振器に主に閉じ込められる。面型発光素子においては、活性層で発生した光(λ1)を一方の共振器に閉じ込めて、光閉じ込め係数を高く保つことができるため、低い閾電流で面型発光素子を動作させることができる。また、面型受光素子においては、外部から波長λ2の光が入射すると、波長λ2の光は他方の共振器に閉じ込められ、光吸収層で共鳴吸収されるため、高感度の面型受光素子を形成できる。従って、同一基板上にモノリシック集積された面型発光素子と面型受光素子とが、同一の積層構造で形成できるため、作製工程が容易な受発光装置を提供することができる。
また、請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の受発光装置を用いて、双方向の光送受信が可能になっていることを特徴とする光送受信モジュールであり、請求項1または請求項2記載の受発光装置は、低閾動作する面型発光部または面型発光素子と高感度の面型受光部または面型受光素子とがモノリシック集積されており、さらに、面型発光部または面型発光素子と面型受光部または面型受光素子とが同一構造であるため、容易に製造することができる。従って、光送受信モジュールを小型化,低コスト化できる。
また、請求項4記載の発明によれば、基板上に、第1の半導体多層膜反射鏡、第1の共振器、第2の半導体多層膜反射鏡、第2の共振器、第3の半導体多層膜反射鏡を備え、第1の共振器と第2の共振器のいずれか一方の共振器には活性層が設けられて面型発光部が形成され、また、他方の共振器には光吸収層が設けられてモニタ用の面型受光部が形成され、前記活性層及び前記光吸収層に対してそれぞれ独立に電圧を印加可能な電極が設けられており、第1の共振器と第2の共振器とは異なる共振器長を有し、前記光吸収層は、前記活性層で発生した光を吸収する材料で構成されており、光吸収層は活性層で発生した光を吸収するため、光吸収層で面型発光部のレーザ光量をモニタすることができる。このとき、第1の共振器と第2の共振器の共振器長が異なるため、活性層に結合する光の割合を高くし、光吸収層に結合する光の割合を低減することができ、必要な光量モニタ信号を得ながら、面型発光部の低閾電流動作を同時に満足することができる。
また、請求項5記載の発明は、請求項4記載の受発光装置と、該受発光装置から出力される光強度が一定となるように、前記受発光装置の光吸収層から出力された電気信号によって前記受発光装置の活性層に注入する電流を制御する電流制御手段とを有していることを特徴とする光送信モジュールであり、請求項4記載の受発光装置と、該受発光装置から出力される光強度が一定となるように、前記受発光装置の光吸収層から出力された電気信号によって前記受発光装置の活性層に注入する電流を制御する電流制御手段とを有しているので、環境温度変化や素子の経時変化が生じた場合でも、光送信モジュールから一定のレーザ光信号を出力することができる。また、面型発光部とモニタ用の面型受光部とがモノリシック集積されているので、部品点数が少なく、実装コストを低減できる。
また、請求項6記載の発明によれば、請求項1または請求項2または請求項4記載の受発光装置において、活性層および/または光吸収層は、窒素と他のV族元素を含む混晶半導体で構成されているので、石英光ファイバの伝送に適した長波長帯の活性層および/または光吸収層をGaAs基板上に形成できる。そのため、高反射率で熱伝導性に優れたGaAs/AlGaAs系DBRを用いることができ、高性能の受発光装置を形成することができる。
また、本発明では異なる二つの波長の光を用いて光通信を行うが、石英光ファイバの分散がゼロである1.31μm近傍を用いることができ、石英光ファイバ伝送後の波長分散による信号劣化を抑制することができる。
また、請求項7記載の発明によれば、基板上に、第1の半導体多層膜反射鏡、第1の共振器、第2の半導体多層膜反射鏡、第2の共振器、第3の半導体多層膜反射鏡を備え、第1の共振器と第2の共振器とにはそれぞれ光吸収層が設けられて2つの面型受光部が形成され、第1の共振器と第2の共振器とにそれぞれ設けられた光吸収層に対して独立に電圧を印加可能な電極が設けられており、第1の共振器と第2の共振器とは異なる共振器長を有しており、外部から波長λ1の光が入射すると、波長λ1の光は一方の第1の共振器と共振して閉じ込められ、第1の共振器内に設けられた光吸収層で共鳴吸収される。また、外部から波長λ2の光が入射すると、波長λ2の光は第2の共振器に閉じ込められ、第2の共振器内に設けられた光吸収層で共鳴吸収される。これにより、同一の素子で、二つの異なる波長の光を選別して、受光することができる。また、第1の共振器と第2の共振器は異なる共振器長を有するため、一方の共振器に光が閉じ込められると、他方の共振器内では光強度が1〜2桁程度低下する。従って、2波長間のクロストークを低減することができる。
また、請求項8記載の発明によれば、波長分割多重光通信用の光受信モジュールであって、該光受信モジュールには、請求項7記載の受光装置が用いられており、この場合、請求項7記載の受光装置は波長選別機能を有しているため、光分岐素子を設ける必要がなく、光受信モジュールの小型化や、コスト低減を図ることができる。
また、請求項9記載の発明によれば、請求項7記載の受光装置と、該受光装置の第1の共振器に設けられている光吸収層から出力される電気信号と前記受光装置の第2の共振器に設けられている光吸収層から出力される電気信号との差分を演算する差分演算手段とを有していることを特徴とする光受信モジュールであり、例えば、波長λ1に対応した光信号と波長λ2に対応した光信号が0と1が反転した状態で同時に出力されると、波長λ1とλ2の光は、請求項7記載の受光装置において、それぞれ別の光吸収層で吸収されるため、波長λ1とλ2の光信号を分離して検知することができる。この二つの信号の差分をとることにより、雑音の影響をキャンセルして、受信感度を向上させた差動伝送方式を実現することができる。
また、請求項10記載の発明によれば、請求項7記載の受光装置において、光吸収層は、窒素と他のV族元素を含む混晶半導体で構成されているので、石英光ファイバの伝送に適した長波長帯の光吸収層をGaAs基板上に形成できる。そのため、高反射率で熱伝導性に優れたGaAs/AlGaAs系DBRを用いることができ、高性能の受光装置を形成することができる。
また、本発明では異なる二つの波長の光を用いて光通信を行うが、石英光ファイバの分散がゼロである1.31μm近傍を用いることができ、石英光ファイバ伝送後の波長分散による信号劣化を抑制することができる。
また、請求項11記載の発明は、請求項3記載の光送受信モジュール、または、請求項5記載の光送信モジュール、または、請求項8または請求項9記載の光受信モジュールが用いられていることを特徴とする光通信システムであり、請求項3記載の光送受信モジュール、または、請求項5記載の光送信モジュール、または、請求項8または請求項9記載の光受信モジュールが用いられることにより、製造工程を簡略化し、モジュールサイズの小型化,部品点数の減少を図ることができる。これにより、低コストの光通信システムを実現できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
(第1の形態)
本発明の第1の形態は、基板上に、第1の半導体多層膜反射鏡、第1の共振器、第2の半導体多層膜反射鏡、第2の共振器、第3の半導体多層膜反射鏡を備え、第1の共振器と第2の共振器のいずれか一方には活性層が設けられて面型発光部が形成され、また、他方の共振器には光吸収層が設けられて面型受光部が形成され、前記活性層及び前記光吸収層に対してそれぞれ独立に電圧を印加可能な電極が設けられており、第1の共振器と第2の共振器とは異なる共振器長を有していることを特徴とする受発光装置である。
本発明の第1の形態では、基板上に、第1の半導体多層膜反射鏡、第1の共振器、第2の半導体多層膜反射鏡、第2の共振器、第3の半導体多層膜反射鏡を備え、第1の共振器と第2の共振器のいずれか一方には活性層が設けられて面型発光部が形成され、また、他方の共振器には光吸収層が設けられて面型受光部が形成され、前記活性層及び前記光吸収層に対してそれぞれ独立に電圧を印加可能な電極が設けられており、第1の共振器と第2の共振器とは異なる共振器長を有しており、第1の共振器と第2の共振器は光学的に結合して、二つの共振波長λ1,λ2を形成しているが、第1の共振器と第2の共振器の共振器長が異なるため、長波長の共振波長の光は、共振器長が長い共振器に主に閉じ込められる。また、短波長の共振波長の光は、共振器長が短い共振器に主に閉じ込められる。従って、活性層で発生した光(λ1)を一方の共振器に閉じ込めて、光閉じ込め係数を高く保つことができるため、低い閾電流で面型発光部を動作させることができる。また、外部から波長λ2の光が入射すると、波長λ2の光は他方の共振器に閉じ込められ、光吸収層で共鳴吸収されるため、高感度の面型受光部を形成できる。これにより、低閾動作する面型発光部と高感度の面型受光部とが一体化して集積された受発光装置(面型受発光集積素子)を容易に作製することができる。
(第2の形態)
本発明の第2の形態は、基板上に、第1の半導体多層膜反射鏡、第1の共振器、第2の半導体多層膜反射鏡、第2の共振器、第3の半導体多層膜反射鏡を備え、第1の共振器と第2の共振器のいずれか一方の共振器には活性層が設けられ、また、他方の共振器には光吸収層が設けられ、第1の共振器と第2の共振器とは異なる共振器長を有しており、活性層に対して電圧を印加可能な電極が設けられた面型発光素子と、
前記基板上に、前記面型発光素子と同一の積層構造からなり、光吸収層に対して電圧を印加可能な電極が設けられた面型受光素子とが、
モノリシックに集積されていることを特徴とする受発光装置である。
本発明の第2の形態では、基板上に、第1の半導体多層膜反射鏡、第1の共振器、第2の半導体多層膜反射鏡、第2の共振器、第3の半導体多層膜反射鏡を備え、第1の共振器と第2の共振器のいずれか一方の共振器には活性層が設けられ、また、他方の共振器には光吸収層が設けられ、第1の共振器と第2の共振器とは異なる共振器長を有しており、活性層に対して電圧を印加可能な電極が設けられた面型発光素子と、
前記基板上に、前記面型発光素子と同一の積層構造からなり、光吸収層に対して電圧を印加可能な電極が設けられた面型受光素子とが、
モノリシックに集積されており、第2の形態においても、第1の共振器と第2の共振器は光学的に結合して、二つの共振波長λ1,λ2を形成しているが、第1の共振器と第2の共振器の共振器長が異なるため、長波長の共振波長の光は、共振器長が長い共振器に主に閉じ込められる。また、短波長の共振波長の光は、共振器長が短い共振器に主に閉じ込められる。面型発光素子においては、活性層で発生した光(λ1)を一方の共振器に閉じ込めて、光閉じ込め係数を高く保つことができるため、低い閾電流で面型発光素子を動作させることができる。また、面型受光素子においては、外部から波長λ2の光が入射すると、波長λ2の光は他方の共振器に閉じ込められ、光吸収層で共鳴吸収されるため、高感度の面型受光素子を形成できる。従って、同一基板上にモノリシック集積された面型発光素子と面型受光素子とが、同一の積層構造で形成できるため、作製工程が容易な受発光装置を提供することができる。
(第3の形態)
本発明の第3の形態は、第1または第2の形態の受発光装置を用いて、双方向の光送受信が可能になっていることを特徴とする光送受信モジュールである。
本発明の第3の形態では、第1または第2の形態の受発光装置を用いて、双方向の光送受信が可能になっていることを特徴とする光送受信モジュールであり、第1または第2の形態の受発光装置は、低閾動作する面型発光部または面型発光素子と高感度の面型受光部または面型受光素子とがモノリシック集積されており、さらに、面型発光部または面型発光素子と面型受光部または面型受光素子とが同一構造であるため、容易に製造することができる。従って、光送受信モジュールを小型化,低コスト化できる。
(第4の形態)
本発明の第4の形態は、基板上に、第1の半導体多層膜反射鏡、第1の共振器、第2の半導体多層膜反射鏡、第2の共振器、第3の半導体多層膜反射鏡を備え、第1の共振器と第2の共振器のいずれか一方の共振器には活性層が設けられて面型発光部が形成され、また、他方の共振器には光吸収層が設けられてモニタ用の面型受光部が形成され、前記活性層及び前記光吸収層に対してそれぞれ独立に電圧を印加可能な電極が設けられており、第1の共振器と第2の共振器とは異なる共振器長を有し、前記光吸収層は、前記活性層で発生した光を吸収する材料で構成されていることを特徴とする受発光装置である。
本発明の第4の形態では、基板上に、第1の半導体多層膜反射鏡、第1の共振器、第2の半導体多層膜反射鏡、第2の共振器、第3の半導体多層膜反射鏡を備え、第1の共振器と第2の共振器のいずれか一方の共振器には活性層が設けられて面型発光部が形成され、また、他方の共振器には光吸収層が設けられてモニタ用の面型受光部が形成され、前記活性層及び前記光吸収層に対してそれぞれ独立に電圧を印加可能な電極が設けられており、第1の共振器と第2の共振器とは異なる共振器長を有し、前記光吸収層は、前記活性層で発生した光を吸収する材料で構成されており、光吸収層は活性層で発生した光を吸収するため、光吸収層で面型発光部のレーザ光量をモニタすることができる。このとき、第1の共振器と第2の共振器の共振器長が異なるため、活性層に結合する光の割合を高くし、光吸収層に結合する光の割合を低減することができ、必要な光量モニタ信号を得ながら、面型発光部の低閾電流動作を同時に満足することができる。
(第5の形態)
本発明の第5の形態は、第4の形態の受発光装置と、該受発光装置から出力される光強度が一定となるように、前記受発光装置の光吸収層から出力された電気信号によって前記受発光装置の活性層に注入する電流を制御する電流制御手段とを有していることを特徴とする光送信モジュールである。
本発明の第5の形態では、第4の形態の受発光装置と、該受発光装置から出力される光強度が一定となるように、前記受発光装置の光吸収層から出力された電気信号によって前記受発光装置の活性層に注入する電流を制御する電流制御手段とを有していることを特徴とする光送信モジュールであり、第4の形態の受発光装置と、該受発光装置から出力される光強度が一定となるように、前記受発光装置の光吸収層から出力された電気信号によって前記受発光装置の活性層に注入する電流を制御する電流制御手段とを有しているので、環境温度変化や素子の経時変化が生じた場合でも、光送信モジュールから一定のレーザ光信号を出力することができる。また、面型発光部とモニタ用の面型受光部とがモノリシック集積されているので、部品点数が少なく、実装コストを低減できる。
(第6の形態)
本発明の第6の形態は、第1または第2または第4の形態の受発光装置において、活性層および/または光吸収層は、窒素と他のV族元素を含む混晶半導体で構成されていることを特徴とする受発光装置である。
本発明の第6の形態では、第1または第2または第4の形態の受発光装置において、活性層および/または光吸収層は、窒素と他のV族元素を含む混晶半導体で構成されているので、石英光ファイバの伝送に適した長波長帯の活性層および/または光吸収層をGaAs基板上に形成できる。そのため、高反射率で熱伝導性に優れたGaAs/AlGaAs系DBRを用いることができ、高性能の受発光装置を形成することができる。
また、本発明では異なる二つの波長の光を用いて光通信を行うが、石英光ファイバの分散がゼロである1.31μm近傍を用いることができ、石英光ファイバ伝送後の波長分散による信号劣化を抑制することができる。
(第7の形態)
本発明の第7の形態は、基板上に、第1の半導体多層膜反射鏡、第1の共振器、第2の半導体多層膜反射鏡、第2の共振器、第3の半導体多層膜反射鏡を備え、第1の共振器と第2の共振器とにはそれぞれ光吸収層が設けられて2つの面型受光部が形成され、第1の共振器と第2の共振器とにそれぞれ設けられた光吸収層に対して独立に電圧を印加可能な電極が設けられており、第1の共振器と第2の共振器とは異なる共振器長を有していることを特徴とする受光装置である。
本発明の第7の形態では、基板上に、第1の半導体多層膜反射鏡、第1の共振器、第2の半導体多層膜反射鏡、第2の共振器、第3の半導体多層膜反射鏡を備え、第1の共振器と第2の共振器とにはそれぞれ光吸収層が設けられて2つの面型受光部が形成され、第1の共振器と第2の共振器とにそれぞれ設けられた光吸収層に対して独立に電圧を印加可能な電極が設けられており、第1の共振器と第2の共振器とは異なる共振器長を有しており、外部から波長λ1の光が入射すると、波長λ1の光は一方の第1の共振器と共振して閉じ込められ、第1の共振器内に設けられた光吸収層で共鳴吸収される。また、外部から波長λ2の光が入射すると、波長λ2の光は第2の共振器に閉じ込められ、第2の共振器内に設けられた光吸収層で共鳴吸収される。これにより、同一の素子で、二つの異なる波長の光を選別して、受光することができる。また、第1の共振器と第2の共振器は異なる共振器長を有するため、一方の共振器に光が閉じ込められると、他方の共振器内では光強度が1〜2桁程度低下する。従って、2波長間のクロストークを低減することができる。
(第8の形態)
本発明の第8の形態は、波長分割多重光通信用の光受信モジュールであって、該光受信モジュールには、第7の形態の受光装置が用いられていることを特徴とする光受信モジュールである。
本発明の第8の形態では、波長分割多重光通信用の光受信モジュールであって、該光受信モジュールには、第7の形態の受光装置が用いられており、この場合、第7の形態の受光装置は波長選別機能を有しているため、光分岐素子を設ける必要がなく、光受信モジュールの小型化や、コスト低減を図ることができる。
(第9の形態)
本発明の第9の形態は、第7の形態の受光装置と、該受光装置の第1の共振器に設けられている光吸収層から出力される電気信号と前記受光装置の第2の共振器に設けられている光吸収層から出力される電気信号との差分を演算する差分演算手段とを有していることを特徴とする光受信モジュールである。
本発明の第9の形態では、第7の形態の受光装置と、該受光装置の第1の共振器に設けられている光吸収層から出力される電気信号と前記受光装置の第2の共振器に設けられている光吸収層から出力される電気信号との差分を演算する差分演算手段とを有していることを特徴とする光受信モジュールであり、例えば、波長λ1に対応した光信号と波長λ2に対応した光信号が0と1が反転した状態で同時に出力されると、波長λ1とλ2の光は、請求項7記載の受光装置において、それぞれ別の光吸収層で吸収されるため、波長λ1とλ2の光信号を分離して検知することができる。この二つの信号の差分をとることにより、雑音の影響をキャンセルして、受信感度を向上させた差動伝送方式を実現することができる。
(第10の形態)
本発明の第10の形態は、第7の形態の受光装置において、光吸収層が、窒素と他のV族元素を含む混晶半導体で構成されていることを特徴とする受光装置である。
本発明の第10の形態では、第7の形態の受光装置において、光吸収層は、窒素と他のV族元素を含む混晶半導体で構成されているので、石英光ファイバの伝送に適した長波長帯の光吸収層をGaAs基板上に形成できる。そのため、高反射率で熱伝導性に優れたGaAs/AlGaAs系DBRを用いることができ、高性能の受光装置を形成することができる。
また、本発明では異なる二つの波長の光を用いて光通信を行うが、石英光ファイバの分散がゼロである1.31μm近傍を用いることができ、石英光ファイバ伝送後の波長分散による信号劣化を抑制することができる。
(第11の形態)
本発明の第11の形態は、第3の形態の光送受信モジュール、または、第5の形態の光送信モジュール、または、第8または第9の形態の光受信モジュールが用いられていることを特徴とする光通信システムである。
本発明の第11の形態では、第3の形態の光送受信モジュール、または、第5の形態の光送信モジュール、または、第8または第9の形態の光受信モジュールが用いられることにより、製造工程を簡略化し、モジュールサイズの小型化,部品点数の減少を図ることができる。これにより、低コストの光通信システムを実現できる。
上述のように、本発明の受発光装置または受光装置は、基板上に、第1の半導体多層膜反射鏡、第1の共振器、第2の半導体多層膜反射鏡、第2の共振器、第3の半導体多層膜反射鏡を備え、第1の共振器と第2の共振器には、活性層または光吸収層が設けられており、それぞれの共振器に設けられた活性層または光吸収層は独立に動作し、1つの積層構造で異なる機能を有することができる。
さらに、第1の共振器と第2の共振器とは異なる共振器長を有している。第1の共振器と第2の共振器は光学的に結合して、二つの共振波長を形成しているが、第1の共振器の共振器長と第2の共振器の共振器長が異なっており、非対称の二重共振器構造を形成している。対称の二重共振器構造では、二つの共振波長のいずれにおいても、第1の共振器と第2の共振器にほぼ均等に光が閉じ込められるが、非対称の二重共振器構造においては、長波長側の共振波長の光は、共振器長が長い方の共振器内に強く閉じ込められ、共振器長が短い方の共振器内では光は弱くなる。また、短波長側の共振波長の光は、共振器長が短い方の共振器に強く閉じ込められ、共振器長が長い方の共振器内では光は弱くなる。本発明は、二つの結合した共振器における光閉じ込めの非対称性を用いることを特徴としている。
以下に記載する実施例1,実施例2においては、面型発光部または面型発光素子と、面型発光部または面型発光素子の発振波長と異なる波長の外部光を受光する面型受光部または面型受光素子とが集積形成されている。また、実施例4においては、面型発光部と、面型発光部の光量をモニタする面型受光部とが集積形成されている。また、実施例6においては、互いに異なる二つの波長を独立に受光できる面型受光部が集積形成されている。本発明では、二つの共振器が非対称であることから、それぞれの共振器ごとに独立に構造を最適化することが可能であり、高性能の機能領域をモノリシックに集積することができる。また、積層構造を機能領域ごとにエッチングしたり、再成長する必要がないため、製造工程が容易となる。
以下、本発明の実施例について、図面を用いて詳細に説明する。
本発明の実施例1は、第1の形態に対応している。図1は、本発明の実施例1の受発光装置(面型受発光集積素子)を示す図である。図1を参照すると、第1導電型の半導体単結晶基板101上には、第1導電型の下部分布ブラッグ反射鏡(DBR)102、第1のスペーサ層103、活性層104、第2のスペーサ層105、第2導電型の分布ブラッグ反射鏡(DBR)106、第3のスペーサ層107、光吸収層108、第4のスペーサ層109、第1導電型の上部分布ブラッグ反射鏡(DBR)110が順次に積層されている。
分布ブラッグ反射鏡(DBR)は、高屈折率層と低屈折率層が、波長の4分の1の光学長で交互に積層されて形成されている。第1導電型の下部DBR102と第2導電型のDBR106ではさまれた領域は、発振波長の1波長分の光学長になる厚さとなっており、第1の共振器を構成している。また、第2導電型のDBR106と第1導電型の上部DBR110ではさまれた領域は、第2の共振器を構成している。第1の共振器と第2の共振器は光学的に結合して、二つの共振波長を形成しているが、第1の共振器の共振器長と第2の共振器の共振器長は異なっており、非対称の二重共振器構造を形成している。
そして、上記積層構造の表面から第2導電型のDBR106の途中までエッチングされて、メサ構造が形成されており、第1導電型の上部DBR110の表面には、光出射部を除いて第1の電極111が形成されている。また、メサ構造の底面には、第2の電極112が形成されている。また、基板101の裏面には、第3の電極113が形成されている。
このような構造では、第2の電極112と第3の電極113との間に順方向電流を流すことにより、活性層104にキャリアが注入されて発光する。活性層104で発光した光は、第1の共振器で共振し、基板と垂直方向にレーザ発振する。すなわち、第1の共振器に活性層104が設けられて面型発光部が形成されている。
また、第1の電極111と第2の電極112との間に負荷抵抗を介して逆方向バイアスを加えることにより、光吸収層108で吸収された光量に応じて負荷抵抗に電流が流れて、光量を検知することができる。すなわち、第2の共振器に光吸収層108が設けられて面型受光部が形成されている。
以下、本実施例1の構成を、より具体的な例を用いて説明する。第1導電型の半導体単結晶基板101は、n型GaAs基板で構成されており、第1導電型の下部DBR102は、n型Al0.2Ga0.8Asとn型AlAsとを交互に30.5周期積層してn型DBRとして形成されている。また、第1のスペーサ層103は、Al0.2Ga0.8Asで形成され、活性層104は、GaAs/Al0.2Ga0.8As多重量子井戸構造で形成され、第2のスペーサ層105は、Al0.2Ga0.8Asで形成されている。また、第2導電型のDBR106は、p型Al0.2Ga0.8Asとp型AlAsとを交互に12.5周期積層してp型DBRとして形成されている。また、第3のスペーサ層107は、Al0.2Ga0.8Asで形成され、光吸収層108は、Al0.06Ga0.94Asで形成され、第4のスペーサ層109は、Al0.2Ga0.8Asで形成され、第1導電型の上部DBR110は、n型Al0.2Ga0.8Asとn型AlAsとを交互に10周期積層してn型DBRとして形成されている。
なお、活性層104及び光吸収層108は、光の定在波分布の腹に位置するように構成されている。
本実施例1では、下部DBR102、p型DBR106、上部DBR110、及び第1の共振器は波長850nmに位相整合するように各層厚を形成した。また、第2の共振器長は、波長800nmに位相整合する層厚とした。これにより、第1の共振器と第2の共振器が光学的に結合して形成された二つの共振波長は、851nmと835nmとなっている。
このように、第1の共振器と第2の共振器の共振器長が異なっていることにより、長波長側の波長851nmの光は、共振器長が相対的に長い第1の共振器に主に閉じ込められる(図10(a)参照)。活性層104の利得ピーク波長は850nm近傍となっており、第2の電極112と第3の電極113間に順方向電流を流すことにより活性層104で発生した光は、第1の共振器で共振し、基板101と垂直方向にレーザ発振する。このとき、第2の共振器内の光強度は小さく、活性層104の光閉じ込め係数を高く保つことができる。従って、低い閾電流で面型発光部を動作させることができる。
一方、外部から波長835nmの光が入射すると、波長835nmの光は共振器長が相対的に短い第2の共振器に主に閉じ込められる(図10(b)参照)。すなわち、第2の共振器に設けられたAl0.06Ga0.94As光吸収層108のバンドギャップ波長は約835nmとなっており、Al0.06Ga0.94As光吸収層108は波長835nmの光を吸収する。従って、第2の共振器内に設けられた光吸収層108において、外部から入射された波長835nmの光は共鳴吸収される。これにより、高感度の受光素子を形成することができる。
なお、Al0.06Ga0.94As光吸収層108は、面型発光部の発振波長851nmよりもバンドギャップ波長が短くなっているため、波長851nmの光に対しては吸収係数が小さくなっている。従って、活性層104で発生した851nmの光が、第2の共振器にわずかにあっても、内部吸収損失を増大させない。従って、閾電流増加やスロープ効率低下を抑制することができる。
以上のように、図1の装置(素子)は、波長851nmの光を出射する面型発光部と波長835nmの光を受光する面型受光部とが一体化して集積された受発光装置(面型受発光集積素子)となっている。本構造では、発光部と受光部を異なる積層構造で形成する必要がなく、作製工程が容易となっている。また、低閾動作する面型発光部と高感度の面型受光部とを同時に形成することができ、どちらかの性能を低下させることもない。
なお、DBRの設計波長と面型発光部の発振波長とは、できるだけ一致させることが望ましい。これにより、面型発光部の発振波長に対して高反射率の反射鏡を形成できるため、面型発光部の閾電流を低減できる。
なお、図1の実施例においては、活性層を第1の共振器(基板側)内に設け、光吸収層を第2の共振器内に設けているが、活性層を第2の共振器内に設け、光吸収層を第1の共振器内に設けることも可能である。
また、図1においては、活性層104に対する電流(または光)狭窄構造については示されていないが、図1の受発光装置(面型受発光集積素子)に、従来の面型発光部(VCSEL)に用いられているような狭窄構造(例えば、イオン注入高抵抗構造、サイドエッチング狭窄構造、Al酸化狭窄構造、埋め込み構造等)を用いることも可能である。
本発明の実施例2は、第2の形態に対応している。図2は、本発明の実施例2の受発光装置(面型受発光集積素子)を示す図である。図2を参照すると、実施例2では、実施例1とは異なり、第1導電型の半導体単結晶基板201上に、発光領域2Aと受光領域2Bとが空間的に分離されてモノリシックに集積形成されている。発光領域2Aにおいて、第1導電型の半導体単結晶基板201上には、第1導電型の下部DBR202、第1のスペーサ層203、活性層204、第2のスペーサ層205、第2導電型のDBR206、第3のスペーサ層207、光吸収層208、第4のスペーサ層209、第1導電型の上部DBR210が順次に積層されている。また、受光領域2Bの積層構成は、発光領域2Aの積層構成と同一となっている。
そして、上記積層構造の表面から第2導電型のDBR206の途中までエッチングされて、発光領域2A,受光領域2Bのそれぞれにメサ構造が形成されている。さらに、発光領域2Aと受光領域2Bとの間には、下部DBR202に達するまでエッチングされて分離溝211が形成されている。受光領域Bにおいて、第1導電型の上部DBR110の表面には、光入射部を除いて第1の電極111が形成されている。そして、発光領域2A,受光領域2Bのメサ構造の底面には、第2の電極212,213がそれぞれ形成されている。また、基板201の裏面には、第3の電極113が形成されている。
このような構造では、第2の電極212と第3の電極113との間に順方向電流を流すことにより、活性層204にキャリアが注入されて発光する。活性層204で発光した光は、第1の共振器で共振し、基板と垂直方向にレーザ発振する。
また、第1の電極111と第2の電極213との間に負荷抵抗を介して逆方向バイアスを加えることにより、光吸収層208で吸収された光量に応じて負荷抵抗に電流が流れて、光量を検知することができる。
以下、本実施例2の構成を、より具体的な例を用いて説明する。第1導電型の半導体単結晶基板201は、n型GaAs基板で構成されており、第1導電型の下部DBR202は、n型GaAsとn型AlAsを交互に30.5周期積層してn型DBRとして形成されている。また、第1のスペーサ層203は、Al0.2Ga0.8Asで形成され、活性層204は、GaInAs/Al0.2Ga0.8As多重量子井戸構造で形成され、第2のスペーサ層205はAl0.2Ga0.8Asで形成されている。また、第2導電型のDBR206は、p型GaAsとp型AlAsとを交互に12.5周期積層してp型DBRとして形成されている。また、第3のスペーサ層207は、Al0.2Ga0.8Asで形成され、光吸収層208は、GaInAsで形成され、第4のスペーサ層209は、Al0.2Ga0.8Asで形成され、第1導電型の上部DBR210は、n型GaAsとn型AlAsとを交互に10周期積層してn型DBRとして形成されている。
なお、活性層204及び光吸収層208は、光の定在波分布の腹に位置するように構成されている。
下部DBR202とp型DBR206ではさまれた領域は、第1の共振器を構成している。また、p型DBR206と上部DBR210ではさまれた領域は、第2の共振器を構成している。実施例2では、下部DBR202、p型DBR206、上部DBR210、及び第1の共振器は波長950nmに位相整合するように各層厚を形成した。また、第2の共振器長は、波長890nmに位相整合する層厚とした。これにより、第1の共振器と第2の共振器が光学的に結合して形成された二つの共振波長は、951nmと933nmとなっている。
発光領域2Aにおいては、第1の共振器と第2の共振器の共振器長が異なるため、長波長側の波長951nmの光は、共振器長が長い第1の共振器に主に閉じ込められる。活性層204は第1の共振器内に設けられており、活性層204の利得ピーク波長は950nm近傍となっているため、第2の電極112と第3の電極113間に順方向電流を流すことにより活性層204で発生した光は、第1の共振器で共振し、基板201と垂直上方向にレーザ発振する。このとき、第2の共振器内の光強度は小さく、活性層204の光閉じ込め係数を高く保つことができる。また、DBRの設計波長を面型発光素子(発光領域2A)の発振波長にほぼ一致させることで、高反射率の反射鏡を形成している。これにより、発光領域2Aの閾電流増加を抑制することができる。
一方、受光領域2Bにおいては、外部から波長933nmの光が入射すると、波長933nmの光は主に第2の共振器に閉じ込められる。第2の共振器に設けられた光吸収層208は、波長933nmの光を吸収する。従って、外部から入射された波長933nmの光は光吸収層208で共鳴吸収される。これにより、高感度の面型受光素子を形成することができる。
また、外部から受光する光の波長に対しては、DBRの設計波長がずれている。さらに、光吸収層208は入射窓部に近い第2の共振器内に設けられており、共振器よりも上側のDBR積層数が少なくなっている。そのため、共振器のQ値が小さくなり、共鳴吸収帯域を広くすることができる。
以上の動作より、図2の装置(素子)は、波長951nmの光を出射する面型発光部2Aと、波長933nmの光を受光する面型受光部2Bとが、同一基板上にモノリシックに集積された受発光装置(面型受発光集積素子)となっている。本構造では、面型発光部2Aと面型受光部2Bとが同一の積層構造で形成されており、作製工程が容易となっている。また、同一の積層構造でありながら、非対称の二重共振器構造を用いることで、面型発光部の低閾動作と面型受光素子の高感度化とを同時に実現することができる。
実施例1においては一つの素子で発光部と受光部を兼用していたが、この実施例2では発光部2Aと受光部2Bとを空間的に分離している。そのため、活性層の光が受光層で吸収されて発生する雑音電流や、外部入射光が活性層に入力することで出力光強度が変動する影響等を抑制することができる。
本発明の実施例3は、第3,第11の形態に対応している。図3は、本発明の実施例3の光送受信モジュール(さらには、光通信システム)を示す図である。すなわち、図3は、実施例2の面型受発光集積素子を用いた光送受信モジュール、さらには、この光送受信モジュールを用いた光通信システムを示す図であり、図3において、二つの光送受信モジュール301,302が単芯の光ファイバ303で接続されており、双方向に光通信が可能となっている。
光送受信モジュール301においては、実施例2の面型受発光集積素子304aを用いている。外部から入力された電気信号に応じて、VCSEL駆動回路305は面型受発光集積素子304の活性層に注入する電流を変調して、出力されるレーザ光強度を変調する。このとき、出力されるレーザ光の波長はλ1(例えば951nm)となっている。面型受発光集積素子304aから出力された波長λ1の光信号は、光結合/分岐素子307を通って光ファイバ303に結合し、光ファイバ303を導波して反対側の光送受信モジュール302に入力される。
また、光送受信モジュール302の面型受発光集積素子304bは、波長λ2(例えば933nm)のレーザ光を出力し、光ファイバ303を導波して光送受信モジュール301に達した波長λ2の光信号は、光結合/分岐素子307を通って面型受発光集積素子304aの受光部に入力される。光送受信モジュール301に設けられた面型受発光集積素子304aの受光部では、波長λ2の光を共鳴吸収して、光信号を電気信号に変換する。面型受発光集積素子304aの受光部から出力された電気信号は、受信回路306において、信号増幅,波形整形等がなされて、光送受信モジュール301から外部に出力される。
一方、光送受信モジュール302に設けられている面型受発光集積素子304bは、波長λ2のレーザ光を出力し、波長λ1の光を共鳴吸収するように構成されている。
光結合/分岐素子307としては、導波路構造や、ホログラム素子、回折格子、干渉計等を用いることが可能である。
本実施例3の光送受信モジュール301,302では、面型発光素子(発光領域)と面型受光素子(受光領域)とがモノリシック集積された面型受発光集積素子304を備えているため、モジュールのサイズを小型化することができる。また、本実施例3に用いた面型受発光集積素子304は、実施例2で述べたように、低閾動作する面型発光素子と高感度の面型受光素子とを同一構造で作製することができ、製造が容易となっている。従って、光送受信モジュールの性能を損なくことなく、低コスト化が図れる。
なお、本実施例3においては、面型受発光集積素子304として、実施例2の素子を用いているが、実施例1の素子を用いることもできる。
また、図3の光通信システムは、単チャンネルの双方向通信の構成例を示しているが、面型受発光集積素子304をアレイ化することで、並列伝送方式で双方向通信を行うことも可能である。これにより、大容量の光通信システムを小型,低コストで構成することができる。
本発明の実施例4は、第4の形態に対応している。図4は、本発明の実施例4の光受発光装置(面型受発光集積素子)を示す図である。図4においては、面型受光部は、面型発光部の光量をモニタする受光素子として機能させることができる。図4を参照すると、第1導電型の半導体単結晶基板401上に、第1導電型の下部DBR402、第1のスペーサ層403、光吸収層404、第2のスペーサ層405、第2導電型のDBR406、第3のスペーサ層407、活性層408、第4のスペーサ層409、第1導電型の上部DBR410が順次に積層されている。
以下、本実施例4の構成を、より具体的な例を用いて説明する。第1導電型の半導体単結晶基板401は、n型GaAs基板で構成されており、第1導電型の下部DBR402は、n型GaAsとn型AlAsとを交互に30.5周期積層してn型DBRとして形成されている。また、第1のスペーサ層403は、Al0.2Ga0.8Asで形成され、光吸収層404は、GaInAs/Al0.2Ga0.8As多重量子井戸構造で形成され、第2のスペーサ層405は、Al0.2Ga0.8Asで形成されている。また、第2導電型のDBR406は、p型GaAsとp型AlAsとを交互に10.5周期積層してp型DBRとして形成されている。また、第3のスペーサ層407は、Al0.2Ga0.8Asで形成され、活性層408は、GaInAs/Al0.2Ga0.8As多重量子井戸構造で形成され、第4のスペーサ層409は、Al0.2Ga0.8Asで形成され、第1導電型の上部DBR410は、n型GaAsとn型AlAsとを交互に22周期積層してn型DBRとして形成されている。
下部DBR402とp型DBR406ではさまれた領域は第1の共振器を構成している。また、p型DBR406と上部DBR410ではさまれた領域は、第2の共振器を構成している。下部DBR402、p型DBR406、上部DBR410、及び第2の共振器は波長950nmに位相整合するように各層厚を形成した。また、第1の共振器長は、波長890nmに位相整合する層厚とした。これにより、第1の共振器と第2の共振器が光学的に結合して形成された二つの共振波長は、952nmと933nmとなっている。
なお、この実施例4では、第2の共振器に活性層408が設けられて面型発光部が形成され、第1の共振器に光吸収層404が設けられて面型受光部が形成されている。
本実施例4では、光吸収層404は、活性層408とバンドギャップが同じか、または小さくなっており、活性層408で発生した光を吸収するようになっている。
図4の実施例においては、第1の共振器と第2の共振器の共振器長が異なるため、長波長側の波長952nmの光は、共振器長が長い第2の共振器に主に閉じ込められる。活性層408は第2の共振器内に設けられているため、活性層408と光の結合効率が高くなっている。
また、第1の共振器内に設けられた光吸収層404では、波長952nmの光を吸収することができる。従って、光吸収層404において光吸収により発生した電流を検出することにより、面型発光部のレーザ光量をモニタすることが可能となっている。すなわち、図4においては、面型受光部は、面型発光部の光量をモニタする受光素子として機能させることができる。
より詳細に、図4において、積層構造の表面から第2導電型のDBR406の途中までエッチングされて、メサ構造が形成されており、第1導電型の上部DBR410の表面には、光出射部を除いて第1の電極111が形成されている。また、メサ構造の底面には、第2の電極112が形成されている。また、基板401の裏面には、第3の電極113が形成されている。
このような構造では、第1の電極111と第2の電極112との間に順方向電流を流すことにより、活性層408にキャリアが注入されて発光する。活性層408で発光した光は、第2の共振器で共振し、基板と垂直方向にレーザ発振する。すなわち、第2の共振器に活性層408が設けられて面型発光部が形成されている。
また、第2の電極112と第3の電極113との間に負荷抵抗を介して逆方向バイアスを加えることにより、光吸収層404で吸収された光量に応じて負荷抵抗に電流が流れて、光量を検知することができる。すなわち、第1の共振器に光吸収層404が設けられて面型受光部が形成されている。
実施例4では、第1の共振器と第2の共振器の共振器長が異なるため、第1の共振器においては、波長952nmの光は閉じ込めが弱くなっている。従って、活性層408で発生した光を過剰に吸収することがなく、面型発光部の閾電流増加が抑制される。即ち、第1の共振器と第2の共振器の共振器長のずれ量、及び第1の共振器と第2の共振器の間に設けられたDBR406の積層周期数を制御することにより、活性層408に結合する光の割合と光吸収層404に結合する光の割合を容易に調整することができる。これにより、必要十分な光量モニタ信号を得ることと、面型発光部の低閾電流動作とを同時に満足することができる。
なお、光吸収層404は第1の共振器内において、必ずしも光定在波分布の腹の位置に設ける必要はない。腹の位置からずらすことによっても、光吸収層404の光吸収量を低減することができる。
本発明の実施例5は、第5の形態に対応している。図5は、実施例5の光送信モジュールを示す図である。図5において、光送信モジュール501は、光源として、実施例4の面型受発光集積素子502を用いている。
実施例5の光送信モジュールでは、駆動回路503は、外部から入力された電気信号に応じて、面型受発光集積素子502の活性層408に注入する電流を変調して、出力されるレーザ光強度を変調する。また、面型受発光集積素子502に集積された光吸収層404から、レーザ光量に対応したモニタ電流が受信回路504に出力される。受信回路504では、モニタ電流の電流−電圧変換,信号増幅が行われ、モニタ信号がAPC(Auto Power Control)回路505に出力される。APC回路505では、モニタ信号がある一定値となるように駆動回路503から出力される電流値をフィードバック制御する。これにより、環境温度変化や素子の経時変化が生じた場合でも、光送信モジュール501から一定のレーザ光信号を出力させることができる。
本実施例5の光送信モジュール501では、面型発光部とモニタ用受光部とがモノリシック集積された面型受発光集積素子502を備えているため、部品点数が少なく、実装コストを低減できる。
また、面型発光部(面型発光素子)をアレイ化して並列光伝送を行う場合でも、各面型発光素子にモニタ用受光素子が内蔵されているため、面型発光素子間のクロストークの影響がなく、個別に光出力の制御を容易に行うことができる。
また、実施例4の素子に隣接して、実施例2と同様に、同一基板上に外部からの光信号を受光する面型受光部を同一構造でモノリシックに集積することも可能である。これにより、APC制御された面型発光部と面型受光部を備えた光送受信モジュールを構成することができる。
本発明の実施例6は、第7の形態に対応している。図6は、本発明の実施例6の受光装置(面型受光素子)を示す図である。図6を参照すると、第1導電型の半導体単結晶基板601上に、第1導電型の下部DBR602、第1のスペーサ層603、第1の光吸収層604、第2のスペーサ層605、第2導電型のDBR606、第3のスペーサ層607、第2の光吸収層608、第4のスペーサ層609、第1導電型の上部DBR610が順次に積層されている。
そして、上記積層構造表面から第2導電型のDBR606の途中までエッチングされて、メサ構造が形成されており、第1導電型の上部DBR610の表面には、光入射部を除いて第1の電極111が形成されている。また、メサ構造の底面には、第2の電極112が形成されている。また、基板601の裏面には、第3の電極113が形成されている。
以下、本実施例6の構成を、より具体的な例を用いて説明する。第1導電型の半導体単結晶基板601は、n型GaAs基板で構成されており、下部DBR602は、n型GaAsとn型Al0.9Ga0.1Asとを交互に30.5周期積層してn型DBRとして形成されている。また、第1のスペーサ層603は、Al0.2Ga0.8Asで形成され、第1の光吸収層604は、GaInAs/Al0.2Ga0.8As多重量子井戸構造で形成され、第2のスペーサ層605は、Al0.2Ga0.8Asで形成されている。また、第2導電型のDBR606は、p型GaAsとp型Al0.9Ga0.1Asとを交互に15.5周期積層してp型DBRとして形成されている。また、第3のスペーサ層607は、Al0.2Ga0.8Asで形成され、第2の光吸収層608は、GaInAs/Al0.2Ga0.8As多重量子井戸構造で形成され、第4のスペーサ層609は、Al0.2Ga0.8Asで形成され、上部DBR610は、n型GaAsとn型Al0.9Ga0.1Asとを交互に10周期積層してn型DBRとして形成されている。
下部DBR602とp型DBR606ではさまれた領域は第1の共振器を構成している。また、p型DBR606と上部DBR610ではさまれた領域は、第2の共振器を構成している。下部DBR602、p型DBR606、上部DBR610は波長950nmに位相整合するように層厚を形成した。また、第1の共振器長は波長900nmに位相整合する層厚とし、第2の共振器長は波長1000nmに位相整合する層厚とした。これにより、第1の共振器と第2の共振器が光学的に結合して形成された二つの共振波長は、963nmと937nmとなっている。
なお、実施例6では、異なる二つの波長をそれぞれ独立に受光できる二つの面型受光部が集積形成されている。すなわち、第1の共振器に第1の光吸収層604が設けられ、第2の共振器に第2の光吸収層608が設けられて、二つの面型受光部が形成されている。
そして、第1の光吸収層604,第2の光吸収層608は、それぞれ光定在波分布の腹に位置するように設けられている。第1の光吸収層604は、短波長側の共振波長937nmの光を吸収する材料で構成されており、第2の光吸収層608は長波長側の共振波長963nmの光を吸収する材料で構成されている。
このような構成では、外部から波長937nmの光が入射すると、波長937nmの光は共振器長が短い第1の共振器と共振して閉じ込められ、第2の共振器内では光強度が低下する。従って、波長937nmの光は第1の共振器内に設けられた第1の光吸収層404で共鳴吸収される。一方、外部から963nmの光が入射すると、波長963nmの光は共振器長が短い第2の共振器に閉じ込められる。従って、波長963nmの光は第2の共振器内に設けられた第2の光吸収層408で共鳴吸収される。これにより、同一の素子で、二つの異なる波長の光を選別して受光することができる。
なお、波長937nmの光が入射した場合、第2の共振器に設けられた第2の光吸収層404でも光が吸収されてしまう。しかしながら、波長937nmの光は第2の共振器内では第1の共振器内に比べて光強度が1〜2桁程度低下するため、クロストークの影響を小さくすることができる。
従来技術である特開平11−330532号においては、複数の波長の光を受光するために、異なるバンドギャップの光吸収層を、光入射側からバンドギャップの大きい順番に積層して形成し、これにより、波長の短い順番に上から光を吸収して個別に検出している。一方、本発明では、第1の光吸収層604と第2の光吸収層608のバンドギャップを同じにした場合でも動作させることができる。即ち、非対称の二重共振器構造により、二つの波長を別々の共振器内に閉じ込めることで、各共振器に設けられた光吸収層604,608で個別に検出することができる。
また、同一基板上に本実施例6の受光装置(面型受光素子)を集積したアレイ構造を形成することも可能である。また、本実施例6の受光装置(面型受光素子)と、面型発光素子、あるいは、実施例4の面型受発光集積素子(モニタ受光素子を集積した面型受発光集積素子)とを、同一基板上に集積して形成することもできる。本発明によれば、同一基板上の異なる機能部を同一積層構造で形成することができるため、製造工程が容易となる。
本発明の実施例7は、第8,第11の形態に対応している。図7は、実施例7の光通信システムを示す図である。図7の光通信システムは、光送信モジュール701と光受信モジュール702とが単芯の光ファイバ703で接続されて構成されている。
ここで、光送信モジュール701においては、二つの面型発光素子(VCSEL)がモノリシック集積された面型発光素子アレイ704を光源として用いている。二つのVCSELは発振波長が異なっており、λ1とλ2の波長でそれぞれ発振する。2波長VCSELアレイとしては、2重共振器構造を有するVCSELを用いることが可能である。各VCSELは、外部から入力された電気信号に応じて、駆動回路705によって駆動され、レーザ光強度が変調される。各VCSELから出力された光信号は、光結合器706で集約されて1本の光ファイバに結合される。波長λ1とλ2の光信号は、それぞれ光ファイバ703を導波して光受信モジュール702に入力される。
光受信モジュール702においては、受光素子として、本発明の実施例6に記載した面型受光素子707を用いている。面型受光素子707においては、波長λ1とλ2の光がそれぞれ別の光吸収層で吸収されるため、波長λ1とλ2の光信号を分離して検知することができる。面型受光素子707から、波長λ1とλ2の光信号に対応した電気信号が受信回路708に出力され、受信回路708で信号増幅,波形整形等がなされて、光受信モジュール702から外部に出力される。本実施例7の光通信システムは、異なる二つの波長を1本の光ファイバで伝送する波長分割多重伝送方式となっている。
本実施例7の光受信モジュール702においては、波長分離機能を有する面型受光素子707を備えているため、光分岐素子を設ける必要がない。従って、光受信モジュール702の小型化やコスト低減を図ることができる。
本発明の実施例8は、第9,第11の形態に対応している。図8は、実施例8の光通信システムを示す図である。図8の光通信システムは、光送信モジュール801と光受信モジュール802とが単芯の光ファイバ803で接続されて構成されている。
ここで、光送信モジュール801においては、光源として出力レーザ光の波長を変調する面型発光素子(VCSEL)804を用いている。
波長変調動作するVCSEL804は、基板上に、第1の半導体多層膜反射鏡、第1の共振器、第2の半導体多層膜反射鏡、第2の共振器、第3の半導体多層膜反射鏡を備え、第1の共振器と第2の共振器のいずれか一方には活性層が設けられ、他方には光吸収層が設けられ、活性層及び光吸収層に対してそれぞれ独立に電圧を印加できる電極が備えられている。上記VCSELは波長が異なる二つの共振モードを有しており、活性層は長波長側の共振モードに対応する波長よりも短波長側の共振モードに対応する波長の方が高い利得を有しており、光吸収層は、電界を印加しない場合には二つの共振モードに対応する波長で吸収係数が小さく、電界を印加した場合には長波長側の共振モードに対応する波長よりも短波長側の共振モードに対応する波長の方が、吸収係数が大きくなっている。
上記VCSEL804では、活性層の利得は、長波長側の共鳴波長よりも短波長側の共鳴波長の方が高くなっているため、光吸収層に電界を加えない場合、VCSEL804は短波長側の共鳴波長でレーザ発振する。光吸収層に逆バイアスを印加すると、短波長側の共鳴波長に対して吸収係数が大きくなるため、VCSEL804の発振波長は長波長側の共鳴波長にシフトする。従って、光吸収層に加えるバイアスを変調することにより、VCSEL804のレーザ光を波長変調することが可能となる。
光吸収層に電界を加えたときの吸収係数変化の速度は、半導体レーザの緩和振動周波数よりも高くできる。また、波長変調では常にレーザ発振状態が維持されており、活性層内のキャリア密度変化を抑制することができる。そのため、活性層にキャリアを蓄積する時間が不要であり、一層高速に変調することができる。これにより、チャンネル当たりの伝送容量が10Gbpsを超える(例えば40Gbpsの)大容量伝送光源を、外部変調器を用いない簡易な構成で実現することができる。
直流電源805は、VCSEL804の活性層に一定電流を注入し、レーザ発振させる。また、外部から入力された電気信号に応じて、変調バイアス電源806は、VCSEL804の光吸収層に加える逆バイアスを変調させる。これにより、本実施例8では、単チャンネル当たり40Gbpsの伝送容量でVCSELの発振波長をλ1とλ2の間で変調している。
また、光受信モジュール802では、光ファイバケーブル803を導波した光信号が面型受光素子807に入力される。面型受光素子807としては、本発明の実施例6に記載した面型受光素子を用いている。面型受光素子807においては、波長λ1とλ2の光がそれぞれ別の光吸収層で吸収されるため、波長λ1とλ2の光信号を分離して検知することができる。面型受光素子807から、波長λ1とλ2の光信号に対応した電気信号が受信回路808にそれぞれ出力され、受信回路808で電流電圧変換,信号増幅が行われる。受信回路808から出力された信号は、差分演算回路809に入力される。差分演算回路809では、波長λ1に対応した信号と波長λ2に対応した信号との差分を求める。
光送信モジュール801のVCSEL804は波長λ1とλ2のどちらかの波長で出力されるため、波長λ1の光信号が受光されたときは波長λ2の光信号は受光されなくなる。そのため、面型受光素子807から出力される波長λ1に対応した信号と波長λ2に対応した光信号は、0と1が反転した状態で同時に出力される。この二つの信号の差分をとることにより、雑音の影響がキャンセルされ、受信感度を向上させることができる。即ち、光伝送において差動伝送を実現することができる。これにより、40Gbpsの高速伝送においても、符号誤り率が低い高性能の通信が可能となる。
本発明の実施例9は、第10の形態に対応している。図9は、本発明の実施例9の受発光装置(面型受発光集積素子)を示す図である。本実施例9の特徴は、活性層904及び光吸収層908の材料として、窒素と他のV族元素との混晶半導体を用いている点であり、この点を除いて、基本的に構成,動作は実施例1と同様である。
図9を参照すると、第1導電型の半導体単結晶基板901上に、第1導電型の下部DBR902、第1のスペーサ層903、活性層904、第2のスペーサ層905、AlAs層911、第2導電型のDBR906、第3のスペーサ層907、光吸収層908、第4のスペーサ層909、第1導電型の上部DBR910が順次に積層されている。
第1導電型の下部DBR 902と第2導電型のDBR 906ではさまれた領域は、第1の共振器を構成している。また、第2導電型のDBR 906と第1導電型の上部DBR 910ではさまれた領域は、第2の共振器を構成している。
上記積層構造の表面から第2導電型のDBR906の途中までエッチングされて、第1のメサ構造が形成されている。さらに、第1のメサ構造よりも大きいサイズで下部DBR902に達するまでエッチングされて、第2のメサ構造が形成されている。第2のメサ構造の側面からAlAs層911が選択的に酸化されてAl酸化領域912が形成されている。Al酸化領域912は絶縁層となっており、活性層904に注入する電流をメサ構造中央部に狭窄する働きをする。また、第1導電型の上部DBR910の表面には、光出射部を除いて第1の電極111が形成されている。そして、第1のメサ構造の底面には、第2の電極112が形成されている。また、基板901の裏面には、第3の電極113が形成されている。
窒素と他のV族元素との混晶半導体としては、例えばGaNAs、GaInNAs、GaNAsP、GaInNAsP、GaNAsSb、GaInNAsSb、GaNAsPSb、GaInNAsPSb等がある。上記混晶半導体は、GaAs基板上に結晶成長可能な長波長帯材料系であることを特徴としている。
以下、本実施例9の構成を、より具体的な例を用いて説明する。第1導電型の半導体単結晶基板901は、n型GaAs基板で構成されており、第1導電型の下部DBR902は、n型GaAsとn型Al0.9Ga0.1Asとを交互に35.5周期積層して形成されている。また、第1のスペーサ層903はGaAsで形成され、活性層904は、GaInNAs/GaAs多重量子井戸構造で形成され、第2のスペーサ層905は、GaAsで形成されている。また、第2導電型のDBR906は、p型GaAsとp型Al0.9Ga0.1Asとを交互に12.5周期積層して形成されている。また、第3のスペーサ層907は、GaAsで形成され、光吸収層908は、GaInNAs/GaAs多重量子井戸構造で形成され、第4のスペーサ層909は、GaAsで形成され、第1導電型の上部DBR910は、n型GaAsとn型Al0.9Ga0.1Asとを交互に10周期積層して形成されている。
本実施例9では、下部DBR902、p型DBR906、上部DBR910、及び第1の共振器は波長1309nmに位相整合するように各層厚を形成した。また、第2の共振器長は、波長1240nmに位相整合する層厚とした。これにより、第1の共振器と第2の共振器が光学的に結合して形成された二つの共振波長は、1310nmと1291nmとなっている。従って、本実施例9では、波長1310nmのレーザ光を出力し、波長1291nmの光を受光することができる。
窒素と他のV族元素との混晶半導体であるGaInNAsは、GaAs等の障壁層との伝導帯電子の閉じ込め障壁高さを300meV以上と高くすることができるため、井戸層からの電子オーバーフローが抑制され、良好な温度特性を有している。また、GaAsとAlAs、またはGaAsとAlGaAsを積層した、高反射率,高熱伝導性のDBR上にエピタキシャル成長することができ、長波長帯で良好な性能のVCSELを形成可能である。
また、GaInNAs等の窒素と他のV族元素との混晶半導体を活性領域に用いることで、石英光ファイバの分散がゼロである波長1.31μm近傍でVCSELを動作させることができる。本発明では、異なる二つの波長の光を用いて光通信を行うが、波長分散が小さい1.3μm帯を用いることで、石英光ファイバ伝送後の波長分散による信号劣化を抑制することができる。
本実施例9では、実施例1の面型受発光集積素子において、活性層及び光吸収層に、窒素と他のV族元素を含む混晶半導体を用いた例で説明したが、実施例2,実施例4記載の面型受発光集積素子や、実施例6記載の面型受光素子においても、活性層及び光吸収層に、窒素と他のV族元素を含む混晶半導体を用いることができる。
本発明の実施例1の受発光装置(面型受発光集積素子)を示す図である。 本発明の実施例2の受発光装置(面型受発光集積素子)を示す図である。 本発明の実施例3の光送受信モジュール(さらには、光通信システム)を示す図である。 本発明の実施例4の光受発光装置(面型受発光集積素子)を示す図である。 実施例5の光送信モジュールを示す図である。 実施例6の受光装置(面型受光素子)を示す図である。 実施例7の光通信システムを示す図である。 実施例8の光通信システムを示す図である。 本発明の実施例9の受発光装置(面型受発光集積素子)を示す図である。 実施例1の面型受発光集積素子内の光強度分布を示す図である。
符号の説明
101,201,401,601,901 基板
102,202,402,602,902 下部DBR
103,203,403,603,903 第1のスペーサ層
104,204,408,904 活性層
105,205,405,605,905 第2のスペーサ層
106,206,406,606,906 DBR
107,207,407,607,907 第3のスペーサ層
108,208,404,908 光吸収層
109,209,409,609,909 第4のスペーサ層
110,210,410,610,910 上部DBR
111 第1の電極
112,212,213 第2の電極
113 第3の電極
2A 発光領域
2B 受光領域
211 分離溝
301 第1の光送受信モジュール
302 第2の光送受信モジュール
303 光ファイバ
304a,304b 面型受発光集積素子
305 VCSEL駆動回路
306 受信回路
307 光結合/分岐素子
501 光送信モジュール
502 面型受発光集積素子
503 駆動回路
504 受信回路
505 APC回路
604 第1の光吸収層
608 第2の光吸収層
701 光送信モジュール
702 光受信モジュール
703 光ファイバ
704 VCSELアレイ
705 駆動回路
706 光結合器
707 面型受光素子
708 受信回路
801 光送信モジュール
802 光受信モジュール
803 光ファイバ
804 VCSEL
805 直流電源
806 変調バイアス電源
807 面型受光素子
808 受信回路
809 差分演算回路
911 AlAs層
912 Al酸化領域

Claims (11)

  1. 基板上に、第1の半導体多層膜反射鏡、第1の共振器、第2の半導体多層膜反射鏡、第2の共振器、第3の半導体多層膜反射鏡を備え、第1の共振器と第2の共振器のいずれか一方には活性層が設けられて面型発光部が形成され、また、他方の共振器には光吸収層が設けられて面型受光部が形成され、前記活性層及び前記光吸収層に対してそれぞれ独立に電圧を印加可能な電極が設けられており、第1の共振器と第2の共振器とは異なる共振器長を有していることを特徴とする受発光装置。
  2. 基板上に、第1の半導体多層膜反射鏡、第1の共振器、第2の半導体多層膜反射鏡、第2の共振器、第3の半導体多層膜反射鏡を備え、第1の共振器と第2の共振器のいずれか一方の共振器には活性層が設けられ、また、他方の共振器には光吸収層が設けられ、第1の共振器と第2の共振器とは異なる共振器長を有しており、活性層に対して電圧を印加可能な電極が設けられた面型発光素子と、
    前記基板上に、前記面型発光素子と同一の積層構造からなり、光吸収層に対して電圧を印加可能な電極が設けられた面型受光素子とが、
    モノリシックに集積されていることを特徴とする受発光装置。
  3. 請求項1または請求項2記載の受発光装置を用いて、双方向の光送受信が可能になっていることを特徴とする光送受信モジュール。
  4. 基板上に、第1の半導体多層膜反射鏡、第1の共振器、第2の半導体多層膜反射鏡、第2の共振器、第3の半導体多層膜反射鏡を備え、第1の共振器と第2の共振器のいずれか一方の共振器には活性層が設けられて面型発光部が形成され、また、他方の共振器には光吸収層が設けられてモニタ用の面型受光部が形成され、前記活性層及び前記光吸収層に対してそれぞれ独立に電圧を印加可能な電極が設けられており、第1の共振器と第2の共振器とは異なる共振器長を有し、前記光吸収層は、前記活性層で発生した光を吸収する材料で構成されていることを特徴とする受発光装置。
  5. 請求項4記載の受発光装置と、該受発光装置から出力される光強度が一定となるように、前記受発光装置の光吸収層から出力された電気信号によって前記受発光装置の活性層に注入する電流を制御する電流制御手段とを有していることを特徴とする光送信モジュール。
  6. 請求項1または請求項2または請求項4記載の受発光装置において、活性層および/または光吸収層は、窒素と他のV族元素を含む混晶半導体で構成されていることを特徴とする受発光装置。
  7. 基板上に、第1の半導体多層膜反射鏡、第1の共振器、第2の半導体多層膜反射鏡、第2の共振器、第3の半導体多層膜反射鏡を備え、第1の共振器と第2の共振器とにはそれぞれ光吸収層が設けられて2つの面型受光部が形成され、第1の共振器と第2の共振器とにそれぞれ設けられた光吸収層に対して独立に電圧を印加可能な電極が設けられており、第1の共振器と第2の共振器とは異なる共振器長を有していることを特徴とする受光装置。
  8. 波長分割多重光通信用の光受信モジュールであって、該光受信モジュールには、請求項7記載の受光装置が用いられていることを特徴とする光受信モジュール。
  9. 請求項7記載の受光装置と、該受光装置の第1の共振器に設けられている光吸収層から出力される電気信号と前記受光装置の第2の共振器に設けられている光吸収層から出力される電気信号との差分を演算する差分演算手段とを有していることを特徴とする光受信モジュール。
  10. 請求項7記載の受光装置において、光吸収層は、窒素と他のV族元素を含む混晶半導体で構成されていることを特徴とする受光装置。
  11. 請求項3記載の光送受信モジュール、または、請求項5記載の光送信モジュール、または、請求項8または請求項9記載の光受信モジュールが用いられていることを特徴とする光通信システム。
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