JP2006156249A - 透明導電体 - Google Patents

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Abstract

【課題】高湿度環境下や化学物質雰囲気であっても電気抵抗値の上昇や経時的変化を十分に抑制することができる透明導電材料及び透明導電膜を提供すること。
【解決手段】本発明は、第1の樹脂を含有する基体11と、導電粒子10及び第2の樹脂12を含有する導電層14と、基体11と導電層14との間に設けられ第3の樹脂13で構成される中間層15と、を備え、中間層15のガラス転移温度(Tg)が導電層14のTgよりも小さいことを特徴とする透明導電体である。
【選択図】図1

Description

本発明は、透明導電体に関する。
LCDや、PDP、有機EL、タッチパネル等には、透明電極が使用され、このような透明電極として、透明導電体が使用されている。透明導電体は、基体と導電層から形成されるものであり、これらの透明導電体は基体上にスパッタ膜(導電層)を成膜したものや導電粒子とバインダーからなる導電層を形成したものがある。しかしながら、これらの透明導電体を高湿度環境下や有機溶剤、有機ガス等の化学物質雰囲気(以下「高湿度環境下等」ともいう。)で用いると、徐々に水分や化学物質を吸収して、透明導電体自体の電気抵抗値が上昇し、さらにかかる電気抵抗値の経時的変化も大きくなる傾向にある。
このため、このような透明導電体を例えばタッチパネル等に用い上記環境下におくと、徐々にタッチパネル等の作動が不安定になる虞がある。
そこで、水分の吸収等に起因した電気抵抗値の上昇や経時的変化を抑制する透明導電体が望まれている。例えば、導電粒子を固着する樹脂として、吸湿性の小さいとされているフェノキシ樹脂またはフェノキシ樹脂とエポキシ樹脂の混合樹脂、或いはポリフッ化ビニリデンを用いた光透過性導電材料が提案されている(例えば下記特許文献1、2参照)。
特開平08−78164号公報 特開平11−273874号公報
しかしながら近年では、透明導電体の更なる高信頼性を求め、上記環境下であっても、より電気抵抗値の変化が小さい透明導電体が求められている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、上記環境下であっても透明導電体における電気抵抗値の上昇や経時的変化を十分に抑制することができる透明導電体を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討したところ、上記特許文献1、2に記載の吸湿性が小さいとされている樹脂を用いた場合も、特に高湿度環境下において長期間使用されると抵抗値が上昇する場合があることを見出した。すなわち、本発明者らは、基体と導電層とを有する透明導電体に水分や溶剤、有機性ガス等の化学物質が拡散すると、基体である樹脂が膨潤し、これに伴って導電層が引き伸ばされ、これによって導電粒子同士間の接合点が切断されて抵抗値が上昇するのではないかと考えた。そして、本発明者らはかかる推測に基づいて更に鋭意研究を重ねた結果、以下の発明により上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の透明導電体は、第1の樹脂を含有する基体と、導電粒子及び第2の樹脂を含有する導電層と、基体と導電層との間に設けられ第3の樹脂で構成される中間層と、を備え、中間層のガラス転移温度(Tg)が導電層のTgよりも小さいことを特徴とする。ここで、本発明における透明導電体は、膜状及び板状のものを含み、膜状透明導電体は厚みが50nm〜1mmの範囲のものをいい、板状透明導電体は厚みが1mmを超えるものをいう。
本発明の透明導電体においては、中間層のTgが導電層のTgよりも小さくなっている。このため、透明導電体が高湿度環境下や化学物質雰囲気におかれて基体中の第1の樹脂が膨潤し、これに伴い、基体から導電層を引き伸ばす応力が伝達されても、中間層がその応力を緩衝する機能を果たす。従って、透明導電体が上記環境下におかれても、導電層の引き伸ばしが十分に防止され、導電層中の導電粒子同士間の接合点の切断が防止され、透明導電体における電気抵抗値の上昇や経時的変化を十分に抑制することができる。なお、上記中間層のTgは20℃以下であることが好ましい。
上記透明導電体において、中間層と導電層とのTgの差が40℃以上であることが好ましい。この場合、中間層が上記応力を緩衝する機能をより発揮することができる。したがって、この透明導電体は、高湿度環境下等であっても透明導電体における電気抵抗値の上昇や経時的変化をより十分に抑制することができる。
上記透明導電体において、導電層の鉛筆硬度が中間層の鉛筆硬度よりも大きいことが好ましい。
導電層の鉛筆硬度が中間層の鉛筆硬度よりも大きいと、より上記環境下での抵抗値上昇が防止でき、耐スクラッチ性や耐磨耗性をも向上させることができる。
上記透明導電体において、第2の樹脂が架橋構造を有することが好ましい。
第2の樹脂を架橋構造とすることにより、水分や化学物質等の透明導電体内部への浸入を抑制することができるため、得られる透明導電体は、上記環境下であっても透明導電体における電気抵抗値の上昇や経時的変化をより十分に抑制することができる。また、樹脂と導電粒子を化学的に結合させることでより湿度や化学物質等による膨潤や外力の影響を軽減できる。
本発明によれば、高湿度環境下等であっても、透明導電体における電気抵抗値の上昇や経時的変化を十分に抑制することができる透明導電体を提供することができる。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。また、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
図1は、本発明の透明導電体の実施形態を示す模式断面図である。図1に示すように、本実施形態の透明導電体1は、基体11と、導電層14と、基体11と導電層14との間に設けられる中間層15とを備えている。
基体11は第1の樹脂からなり、導電層14は、第2の樹脂12と、第2の樹脂12中に含まれる導電粒子10とを含んでいる。また中間層15は第3の樹脂で構成されている。
ここで、中間層15は、そのTgが導電層14のTgよりも小さくなっている。このため、透明導電体1が高湿度環境下等におかれて基体11が膨潤し、これに伴い、基体11から導電層14を引き伸ばす応力が伝達されても、中間層15がその応力を緩衝する機能を果たす。従って、透明導電体1が高湿度環境下等におかれても、導電層14の引き伸ばしが十分に防止され、導電層14中の導電粒子10同士間の接合点の切断が防止され、抵抗値の上昇が防止される。よって、高湿度環境下等であっても、透明導電体における電気抵抗値の上昇や経時的変化を十分に抑制することができる。
したがって、本実施形態の透明導電体1によれば、高湿度環境下等であっても透明導電体における電気抵抗値の上昇や経時的変化を十分に抑制することができる。
中間層15のTgは、上記導電層14のTgよりも小さければ特に制限されないが、当該中間層15のTgは、20℃以下であることが好ましい。また、中間層と導電層の温度差は40℃以上であることが好ましい。ここで、上記Tgの測定方法は、DSC法により昇温速度20℃/分で行った場合の値である。
上記中間層15のTgが20℃以下であると、20℃を超える場合に比べて、中間層15の緩衝材としての作用をより発揮することができ、高湿度環境下や化学物質が含まれる雰囲気であっても透明導電体1における電気抵抗値の上昇や経時的変化をより十分に抑制することが可能となる。また、例えば、Tgが低く、形態性を維持できない場合は、当該中間層15にフィラー等を添加することにより、調製することも可能である。上記フィラーとしては、透明な酸化物が好ましく例えばシリカ等が挙げられる。
また、導電層のTgは、−40℃以上であることが好ましい。Tgが−40℃以上であると、本実施形態の透明導電体1を長期間使用した場合であっても、透明導電体1の形態性を維持することができる。
上記透明導電体において、中間層と導電層とのTgの差が40℃以上であることが好ましい。この場合、中間層が上記応力を緩衝する機能をより発揮することができる。したがって、この透明導電体は、高湿度環境下等であっても透明導電体における電気抵抗値の上昇や経時的変化をより十分に抑制することができる。
上記導電層14については、その鉛筆硬度が中間層15の鉛筆硬度よりも大きいことが好ましい。ここで、鉛筆硬度とは、JIS K 5400に基づく鉛筆硬度試験法において、対象物質の表面硬度を測定するものである。
導電層14の鉛筆硬度が中間層15の鉛筆硬度よりも大きいと、より高湿度環境下や溶剤等の化学物質を含む雰囲気での抵抗値上昇が防止でき、耐スクラッチ性や耐磨耗性も向上する。また、導電層14の鉛筆硬度が中間層15よりも大きいことに加え、上記導電層の表面硬度が2H以上であることがより好ましい。この場合、外力に対し、より耐久性が得られるという利点がある。
次に導電層14、中間層15及び基体11の各層について更に詳細に説明する。
<導電層>
導電層14は、上述したように導電粒子10及び第2の樹脂12を含有している。この導電粒子10は、隣合う導電粒子10同士が互いに接触するように、充填されている。このことにより、導電体としての機能を発揮する。
導電粒子10は、透明導電性酸化物材料から構成される。透明導電性酸化物材料は、透明性及び導電性を有すれば特に限定されないが、かかる透明導電性酸化物材料としては、例えば、酸化インジウム、又は酸化インジウムに、錫、亜鉛、テルル、銀、ガリウム、ジルコニウム、ハフニウム又はマグネシウムからなる群より選ばれる少なくとも1種以上の元素がドープされたものや、酸化錫、又は酸化錫に、アンチモン、亜鉛又はフッ素からなる群より選ばれる少なくとも1種以上の元素がドープされたものや、酸化亜鉛、又は酸化亜鉛に、アルミニウム、ガリウム、インジウム、ホウ素、フッ素、又はマンガンからなる群より選ばれる少なくとも1種以上の元素がドープされたもの等が挙げられる。
導電粒子10が上記材料で構成されると、この導電粒子と第2の樹脂とを含む透明導電体は、高湿度環境下等においても、抵抗値の経時的変化をより防止することができる。
また、上記導電粒子10の平均粒径は10nm〜80nmであることが好ましい。平均粒径が10nm未満であると、平均粒径が10nm以上である場合と比べて、透明導電体10の導電性が変動しやすくなる傾向がある。すなわち、本実施形態に係る透明導電体1は導電粒子10において生じる酸素欠陥によって導電性が発現することとなるが、導電粒子10の粒径が10nm未満では、例えば外部の酸素濃度が高い場合には酸素欠陥が減少し、導電性が変動する虞がある。一方、平均粒径が80nmを超えると、例えば可視光の波長領域では、平均粒径が80nm以下である場合に比べて光散乱が大きくなり、可視光の波長領域で透明導電体10の透過率が低下し、ヘイズ値が増加する傾向がある。
さらに透明導電体1における導電粒子10の充填率は、10体積%〜70体積%であることが好ましい。充填率が10体積%未満であると、透明導電体1の抵抗値が高くなる傾向にあり、充填度が70体積%を超えると、膜の機械的強度が低下する傾向にある。
このように、導電粒子10の平均粒径及び充填率が上記範囲であると、透明導電体の透明度がより向上し、かつ初期の電気抵抗値を低減することができる。
また上記導電粒子10の比表面積は10m/g〜50m/gであることが好ましい。比表面積が10m/g未満であると、可視光の光散乱が大きくなる傾向があり、比表面積が50m/gを超えると、透明導電材料の安定性が低くなる傾向がある。なお、ここで言う比表面積は、比表面積測定装置(型式:NOVA2000、カンタクローム社製)を用いて、試料を300℃で30分間真空乾燥した後に測定した値をいうものとする。
上記導電粒子10は、導電粒子10の表面が表面処理剤で処理されていることが好ましい。導電粒子の表面が表面処理剤で処理されることによって、導電層の導電粒子が水分を吸着することを抑制することができる。
このような表面処理剤としては、シランカップリング剤、シラザン化合物、チタネートカップリング剤、アルミネートカップリング剤、ホスフォネートカップリング剤等が挙げられる。この中でもシランカップリング剤、又はシラザン化合物であることが好ましい。これらの表面処理剤には多種にわたる分子構造のものが存在し、適宜使用することができる。なお、これらは1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を混合して用いてもよい。
上記表面処理剤としては、末端基が疎水基であるものが好ましい。この場合、透明導電体1において、導電粒子10の第2の樹脂12中への分散性が向上し、結果として透明導電体1の強度や透明度が向上する。このような表面処理剤としては、ヘキサメチルジシラザンなどが挙げられる。
上記疎水基としては、ビニル基、アルキル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、アリール基が挙げられるが、これらのうちビニル基、アルキル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、アリール基が疎水基として好ましい。この場合、疎水基が上記ビニル基等以外の基である場合に比べると、透明導電体1が高湿度環境下等に置かれた場合に、電気抵抗値の上昇や経時的変化が一層抑制される。
上記アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ターシャリーブチル基、ステアリル基等が挙げられ、アリール基としては、例えばフェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
かかる疎水基は、当該表面処理剤と導電粒子10に含まれる水酸基との化学反応に関与しないため、得られる表面処理剤で処理された導電粒子は、その表面側に疎水基を有することとなる。換言すれば、こうすることによって導電粒子の表面を疎水化処理することが可能となる。
また、上記疎水基がビニル基又はメチル基であると特に好ましい。言い換えると、表面処理剤としては、シランカップリング剤又はシラザン化合物からなり、末端基が疎水基としてのビニル基又はメチル基である表面処理剤が最も好ましいこととなる。
上記疎水基がビニル基である場合、表面処理剤は、導電粒子のみならず、第2の樹脂12とも化学的に結合させることが可能となる。従って、このような透明導電体1においては、導電粒子10と、第2の樹脂12との密着性をより高くすることができ、更に第2の樹脂12中に水分が拡散することをより一層抑制することができる。よって、高湿度環境下等において、電気抵抗値の上昇や経時的変化をより一層抑制することが可能となる。
また、表面処理剤がその末端にビニル基を有することにより、導電層14において、表面処理剤で処理された導電粒子10は第2の樹脂12中に均一に分散させることができるため、導電粒子10が凝集している場合と比較すると、ヘイズ値が低下することになる。したがって、末端にビニル基を有する表面処理剤を用いた透明導電体1は透明性の点で特に有用である。また、この場合、表面処理剤で処理された導電粒子10が第2の樹脂12中に均一に分散されることで第2の樹脂12と導電粒子10との接触面積が増加するので透明導電体1の全体としての強度も向上する。
さらに、上記表面処理剤は、その分子中にビニル基のほか、エポキシ基を含有していても良い。この場合、光反応でビニル基を反応させ、後でエポキシ基を熱で反応させることで第2の樹脂12をより強固なものとすることが可能である。
一方、上記疎水基がメチル基であると、得られる透明導電体1は、透明導電体1における表面処理剤で処理された導電粒子10の分散性が向上するため、いわゆるフィラーによるピン留め効果により透明導電体1の透湿性を低下させることができる。また、メチル基自体は分子構造が小さいため、表面処理剤で処理された導電粒子同士の接合点における立体的障害の影響が最も少なく、接合点が他の疎水基と比較して確保しやすいことから、この透明導電体1は、初期の電気抵抗値をより低減することが可能となる。
上記表面処理剤の配合量は、導電粒子100質量部に対して0.1質量部〜5質量部であることが好ましい。配合量が0.1質量部未満であると、導電粒子10の表面を十分に処理することができない傾向にあり、配合量が5質量部を超えると、導電粒子10の表面を処理する効果が十分に向上しない傾向にある。
また、導電層14に含まれる第2の樹脂12は、樹脂であれば特に限定されない。第2の樹脂12としては、光硬化性化合物、熱硬化性化合物等を硬化させたもの、すなわち架橋構造を有するものが好ましい。この場合、透明導電体の耐湿性が向上し、より十分に抵抗変化を防止できる。光硬化性化合物としては、光によって硬化する有機化合物であればどのようなものでもよく、熱硬化性化合物としては、熱により硬化する有機化合物であればどのようなものでもよい。ここで、上記有機化合物は、上記第2の樹脂12の原料となる物質を含み、具体的には第2の樹脂12を形成できるモノマー、ダイマー、トリマー、オリゴマー等を含む。上記第2の樹脂12の中では、光硬化性化合物が好ましい。上記硬化性化合物が光硬化性化合物であると、硬化反応の制御ができ、かつ、短い所要時間で硬化させることができるため、工程管理が簡便になる利点がある。
上記光硬化性化合物としては、ビニル基やエポキシ基、又はそれらの誘導体を含むモノマー等を好ましく用いることができる。これらは1種類単独であってもよく、2種類以上の混合物であってもよい。なお、光硬化性化合物又は熱硬化性化合物が高分子化合物である場合、第2の樹脂12は、光硬化性化合物又は熱硬化性化合物であってもよい。
本実施形態の透明導電体1において、上述した表面処理剤で処理された導電粒子10が、表面にビニル基等を有する場合、上記第2の樹脂12として、アクリル樹脂を用いることが好ましい。この場合、表面処理剤で処理された導電粒子10のビニル基と、上記アクリル樹脂とを化学的に結合させることができる。その結果、表面処理剤で処理された導電粒子10と硬化したアクリル樹脂との密着性を更に高めることができ、アクリル樹脂の膨潤をより十分に抑制することができる。よって、高湿度環境下等において、電気抵抗値の上昇や経時的変化を更に抑制することが可能となる。
なお、導電層14は、必要に応じて添加剤を更に含有してもよい。添加剤としては、難燃剤、紫外線吸収剤、着色剤、可塑剤等が挙げられる。
<中間層>
中間層15は、第3の樹脂13からなり、本実施形態の透明導電体1においては、緩衝材としての作用を示す。この中間層15は、そのTgが基体11のTgよりも小さいものであればよい。すなわち、この要件を満たすものであれば中間層15を構成する第3の樹脂13は特に限定されない。
具体的には、ポリエステル樹脂(PET)、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリエーテルスルホン樹脂(PES)、オレフィン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ノルボルネン系樹脂(NB)等が挙げられ、樹脂以外にも光硬化性化合物、熱硬化性化合物等を硬化させたものが挙げられる。この光硬化性化合物としては、光によって硬化する有機化合物であればどのようなものでもよく、熱硬化性化合物としては、熱により硬化する有機化合物であればどのようなものでもよい。ここで、上記有機化合物には、上記第3の樹脂13の原料となる物質を含み、具体的には第3の樹脂13を形成できるモノマー、ダイマー、トリマー、オリゴマー等を含む。
上記第3の樹脂13は、光硬化性化合物が好ましい。上記硬化性化合物が光硬化性化合物であると、硬化反応の制御ができ、かつ、短い所要時間で硬化させることができるため、工程管理が簡便になる利点がある。
上記光硬化性化合物としては、ビニル基やエポキシ基、又はそれらの誘導体を含むモノマー等を好ましく用いることができる。これらは1種類単独であってもよく、2種類以上の混合物であってもよい。
なお、上記第2の樹脂12と第3の樹脂13とは、いずれも光硬化性化合物の硬化体であることが好ましいが、これらは同一であっても、異なっていても良い。
本実施形態において、上記基体中の第1の樹脂と、中間層を構成する第2の樹脂12とは表1に表す組合せであることが好ましい。
Figure 2006156249
このような組合せにすることにより、本実施形態の透明導電体1には、より耐久性に優れるという利点がある。
<基体>
基体11は、後述する高エネルギー線及び可視光に対して透明な材料で構成されるものであれば特に限定されない。すなわち基体11としては公知の透明フィルムでよく、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステルフィルム、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンフィルム、ポリカーボネートフィルム、アクリルフィルム、ノルボルネンフィルム(JSR(株)製、アートンなど)等が挙げられる。また、上記基体11は、樹脂のみからなることが好ましい。この場合、基体11が樹脂と、樹脂以外のものとを含む場合と比較して、透明導電体は透明性、屈曲性に優れるものとなる。したがって、例えばタッチパネルに用いた場合には特に有効である。
<製造方法>
次に、上述した導電粒子として酸化インジウムに錫をドープしたもの(以下、「ITO」という。)を用いた場合について本実施形態に係る透明導電体1の製造方法について説明する。
まず、第1の樹脂を含有する基体11をガラス基板上に載置する。そして、中間層15を形成する。樹脂としては、そのTgが基体11を構成する材料のTgよりも小さいものが用いられる。ここで、基体11上には、中間層15を形成する前にアンカー層を予め設けておくことも可能である。基体11上に予めアンカー層を設けておくと、アンカー層を経て中間層15を基体11上により強固に固着させることができる。上記アンカー層としては、ポリウレタン等が好適に用いられる。
中間層15は、上記基体11上に第3の樹脂を形成することによって得られる。本実施形態においては、上記第3の樹脂を形成する化合物として光硬化性化合物を基体11上に塗布する。このとき光硬化性化合物を溶剤に溶かして用いてもよい。なお、この場合は塗布後、乾燥工程を施すことが好ましい。また、塗布方法としては、例えば、リバースロール法、ダイレクトロール法、ブレード法、ナイフ法、エクストルージョン法、ノズル法、カーテン法、グラビアロール法、バーコート法、ディップ法、キスコート法、スピンコート法、スクイズ法、スプレー法等の方法を用いることができる。そして、上記光硬化性化合物を高エネルギー線によって硬化することにより、中間層15を形成することができる。なお、上述した高エネルギー線は、例えば紫外線等の光であってもよく、電子線、γ線、x線等であってもよい。
次に、導電粒子10と第2の樹脂12を含有する導電層を上記中間層15上に形成する。ここで、導電粒子10について説明する。
まず、塩化インジウム及び塩化錫を、アルカリを用いて中和処理することにより共沈させる(沈殿工程)。このとき副生する塩はデカンテーションや遠心分離法によって除去する。得られた共沈物に対して乾燥を行い、得られた乾燥体に対して雰囲気焼成及び粉砕の処理を行う。こうして導電粒子10が製造される。上記焼成の処理は、酸素欠陥の制御の観点から、窒素雰囲気中、若しくはヘリウム、アルゴン、キセノン等の希ガス雰囲気中にて行うことが好ましい。
ここで、上記導電粒子10は、上述したように表面を表面処理剤で処理されているものが好ましい。この場合は、上記導電粒子10と表面処理剤とを混合して反応させることにより得ることができる。
こうして得られた導電粒子10と、第2の樹脂12を形成する化合物としての光硬化性化合物とを混合し液体中に分散させ、分散液を得る。上記導電粒子10及び光硬化性化合物を分散させる液体としては、ヘキサン等の飽和炭化水素類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、イソブチルメチルケトン、ジイソブチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル類、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類が挙げられる。このとき光硬化性化合物を上記液体に溶かして用いてもよい。
こうして得られた分散液を中間層15上に塗布する。なお、上記液体を用いた場合は塗布後、乾燥工程を施すことが好ましい。また、上記塗布方法は、例えば、リバースロール法、ダイレクトロール法、ブレード法、ナイフ法、エクストルージョン法、ノズル法、カーテン法、グラビアロール法、バーコート法、ディップ法、キスコート法、スピンコート法、スクイズ法、スプレー等の方法で塗布することができる。そして、上記導電粒子10と光硬化性化合物とを塗布した後、高エネルギー線を照射して光硬化性化合物を硬化させる。これにより導電層14が形成される。なお、上述した高エネルギー線は、例えば紫外線のほか、電子線、γ線、x線等であってもよい。
そして、最後にガラス基板を剥離することにより、図1に示す透明導電体1が得られる。
こうして得られる透明導電体1は、ノイズ対策部品や、発熱体、EL用電極、バックライト用電極、LCD、PDP、タッチパネル等の用途として好適に用いることができる。
また、上述した透明導電体1の製造において、第2又は第3の樹脂を形成するために用いた光硬化性化合物の代わりに、熱硬化性化合物を用いてもよい。熱硬化性化合物を用いる場合には、熱硬化性化合物を中間層上若しくは基体上に塗布した後、加熱して硬化させることにより、第2又は第3の樹脂とすることができる。このとき熱硬化性化合物を溶剤に溶かして用いてもよい。なお、この場合は塗布後、乾燥工程を施すことが好ましい。また、熱硬化性化合物を加熱により硬化して得られる樹脂を溶剤に溶かして、中間層上若しくは基体上に塗布し、乾燥させることによって第2又は第3の樹脂としてもよい。
さらに、上記実施形態においては、第2又は第3の樹脂が光硬化性化合物であり、光硬化性化合物を中間層上若しくは基体上に塗布し、光を照射して硬化させているが、光硬化性化合物に光を照射することにより硬化して得られる第2又は第3の樹脂を溶剤に溶かして、基体の一面上に塗布し、乾燥させることによって透明導電体を形成してもよい。
また、上述した透明導電体1の製造方法は、基体上に中間層を形成したのち、中間層上に導電層を形成しているが、基体上に中間層を形成したものと、基体上に未硬化の導電層を形成したものとを作製し、中間層面及び未硬化の導電層面が向かい合うように張り合わせることにより、中間層上に導電層を形成してもよい。
すなわち、第1の樹脂を含有する基体をガラス基板上に載置し固定する。第3の樹脂を形成する化合物として光硬化性化合物を基体上に塗布し、光硬化性化合物を高エネルギー線によって硬化することにより、中間層を形成する。
一方、基体上に、導電粒子と第2の樹脂とを塗布し、未硬化の導電層とする。なお、ここで用いる基体は、本発明の基体とは異なっていても良い。
得られた中間層面と未硬化の導電層面とを互いに向かい合うように張り合わせ、未硬化の導電層の基体面から高エネルギー線によって未硬化の導電層を硬化させることにより、導電層を形成するとともに中間層と接着させる。
そして、上記導電層側の基体を除去することにより、本発明の透明導電体を得ることができる。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(導電粒子の作製)
塩化インジウム四水和物(関東化学社製)19.9g及び塩化第二錫(関東化学社製)2.6gを水980gに溶解した水溶液と、アンモニア水(関東化学社製)を水で10倍に希釈したものとを調製しながら混合し、白色の沈殿物(共沈物)を生成させた。
生成した沈殿物を含む液体を遠心分離機で固液分離し固形物を得た。これを更に水1000gに投入し、ホモジナイザーで分散して、遠心分離機で固液分離を行なった。分散及び固液分離を5回繰り返したのち、固形物を乾燥し、窒素雰囲気中、600℃で1時間加熱して、ITO粉(導電粒子)を得た。
(実施例1)
50mm角のガラス基板上に50mm角のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(基体、帝人株式会社製、厚さ100μm)を両面粘着テープを用いて貼り付けることにより、ガラス基板上に基体を固定した。
次に、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名:A−BPE−20)20質量部と、ポリエチレングリコールジメタクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名:14G)40質量部と、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名:702A)30質量部と、ウレタン変性アクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名:UA−512)10質量部と、UV重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製、商品名:IRGACURE907)1質量部と、を混合して混合液を得た。そして、この混合液をスピンコート法により基体上に10μmの厚さとなるように製膜した。さらにこれを窒素雰囲気中にて積算照度量200mJ/cmの高圧水銀灯を光源とするUV照射を行うことにより、中間層を形成した。
次に、ITO粉(平均粒径30nm)を40体積%含むアクリルポリマー(平均分子量約5万、1分子当たりビニル基を平均50基、トリエトキシシランを平均25基含有)50質量部と、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名:702A)30質量部と、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名A−DPH)5質量部と、ウレタン変性アクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名:UA−100H)15質量部と、UV重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製、商品名:IRGACURE907)1質量部と、メチルエチルケトン(MEK)50質量部と、を混合してペーストとした。これをスピンコート法により、得られた中間層の更に上面にMEK揮発後の膜厚が20μmとなるように製膜した。さらにこれを窒素雰囲気中にて積算照度量3000mJ/cmの高圧水銀灯を光源とするUV照射を行うことにより、導電層を形成した。
そして、ガラス基板を基体から分離することにより、導電層、中間層及び基体が積層された透明導電体Aを得た。
(実施例2)
50mm角のガラス基板上に50mm角のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(基体、帝人株式会社製、厚さ100μm)を両面粘着テープを用いて貼り付けた。この工程を繰り返し、ガラス基板上に基体が載置されたものを2つ用意した。これらを仮に基体A及び基体Bとする。
次に、基体Aに第3の樹脂を形成するために、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名:A−BPE−20)20質量部と、ポリエチレングリコールジメタクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名:14G)40質量部と、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名:702A)30質量部と、ウレタン変性アクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名:UA−512)10質量部と、UV重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製、商品名:IRGACURE907)1質量部と、を混合して液体の塗膜とした。これをスピンコート法により基体A上に10μmの厚さとなるように製膜した。さらにこれを窒素雰囲気中にて積算照度量200mJ/cmの高圧水銀灯を光源とするUV照射を行うことにより、中間層を形成した。これを硬化体Aとする。
次に、別に用意した基体B上に導電層を形成するために、ITO粉(平均粒径30nm)を40体積%含むアクリルポリマー(平均分子量約5万、1分子当たりビニル基を平均50基、トリエトキシシランを平均25基含有)50質量部と、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名:702A)30質量部と、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名A−DPH)5質量部と、ウレタン変性アクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名:UA−100H)15質量部と、UV重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製、商品名:IRGACURE907)1質量部と、メチルエチルケトン(MEK)50質量部と、を混合してペーストとした。これを、スピンコート法により、基体B上にMEK揮発後の膜厚が20μmとなるように製膜した。これを未硬化体Bとする。
そして、上記硬化体Aの中間層と、上記未硬化体Bの製膜部と、が対向するように貼り合わせた。次いで、未硬化体Bのガラス基板側から、窒素雰囲気中にて積算照度量3000mJ/cmの高圧水銀灯を光源とするUV照射を行うことにより、導電層を形成するとともに中間層と接着させた。そして、硬化体A及び未硬化体Bに接着されているガラス基板を除去し、更に未硬化体Bのフィルムを除去することにより、導電層と中間層が積層された透明導電体Bを得た。
(実施例3)
実施例1で使用したエトキシ化ビスフェノールAジアクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名:A−BPE−20)の代わりにウレタン変性アクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名:U−200AX)を20質量部用いたこと以外は実施例1と同様にして、透明導電体Cを得た。
(実施例4)
実施例1で使用したウレタン変性アクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名:UA−100H)の代わりにウレタン変性アクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名:U−4HA)を15質量部用いたこと以外は実施例1と同様にして、透明導電体Dを得た。
(比較例1)
50mm角のガラス基板上に50mm角のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(基体、帝人株式会社製、厚さ100μm)を両面粘着テープを用いて貼り付けることにより、基体を固定した。
次に、基体上にITO粉(平均粒径30nm)を40体積%含むアクリルポリマー(平均分子量約5万、1分子当たりビニル基を平均50基、トリエトキシシランを平均25基含有)50質量部と、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名:702A)30質量部と、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名A−DPH)5質量部と、ウレタン変性アクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名:UA−100H)15質量部と、UV重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製、商品名:IRGACURE907)1質量部と、メチルエチルケトン(MEK)50質量部と、を混合してペーストとした。これをスピンコート法により、MEK揮発後の膜厚が20μmとなるように製膜した。さらにこれを窒素雰囲気中にて積算照度量3000mJ/cmの高圧水銀灯を光源とするUV照射を行うことにより、導電層を形成した。
そして、ガラス基板を基体と分離することにより、導電層及び基体で構成される透明導電体Eを得た。
(比較例2)
比較例1で使用したジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名A−DPH)及びウレタン変性アクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名:UA−100H)の代わりにウレタン変性アクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名:UA−512)を20質量部用いたこと以外は比較例1と同様にして、透明導電体Fを得た。
[評価方法]
(透明導電体の抵抗評価)
上記のようにして得られた透明導電体A〜Fについて、以下のようにして電気抵抗の評価を行った。すなわち、上記のようにして得られた透明導電体の予め定められた測定点につき、四端子四探針式表面抵抗測定器(三菱化学社製MCP−T600)で電気抵抗の値を測定し、その測定値を初期電気抵抗値とした。その後、この透明導電膜を60℃95%RH環境下で1000時間放置し、それを取り出した後、この透明導電膜が室温まで下がったところで、加湿前に定めた測定点において再度電気抵抗の値を測定し、これを加湿後電気抵抗値とした。そして、下記式:
変化率=加湿後電気抵抗値/初期電気抵抗値
に基づいて変化率を算出した。得られた結果を、表2に示す。
(Tgの測定)
また、樹脂層及び基体のTgをそれぞれ測定した。ここで、Tgは、DSC法により、サンプル量30mg、昇温速度20℃/分、窒素雰囲気下で測定した。得られた結果を、表2に示す。
Figure 2006156249
表1から明らかなように、基体と導電層との間に中間層を設けた実施例1〜4は、中間層を有しない比較例1及び2に比べて電気抵抗値変化が小さく、電気抵抗値の上昇が十分に抑制できていることが分かった。以上の結果より、本発明の透明導電材料によれば、高湿環境下であっても、電気抵抗値の上昇や経時的変化を十分に抑制できることが確認された。
本発明の透明導電膜の第1実施形態を示す模式断面図である。
符号の説明
1・・・透明導電体、10・・・導電粒子、11・・・基体、12・・・第2の樹脂、13・・・第3の樹脂、14・・・導電層、15・・・中間層。

Claims (5)

  1. 第1の樹脂を含有する基体と、
    導電粒子及び第2の樹脂を含有する導電層と、
    前記基体と前記導電層との間に設けられ第3の樹脂で構成される中間層と、
    を備え、
    前記中間層のガラス転移温度(Tg)が前記導電層のTgよりも小さいことを特徴とする透明導電体。
  2. 前記中間層のTgが20℃以下であることを特徴とする請求項1記載の透明導電体。
  3. 前記中間層と前記導電層とのTgの差が40℃以上であることを特徴とする請求項1記載の透明導電体。
  4. 前記導電層の鉛筆硬度が前記中間層の鉛筆硬度よりも大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載の透明導電体。
  5. 前記第2の樹脂が架橋構造を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の透明導電体。
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