JP2006152877A - エンジンの始動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】クランキング時のエンジン回転速度の上昇が抑制されても、エンジン回転速度が燃焼開始までの間に共振回転速度と一致しない。
【解決手段】
本発明は、エンジンの始動装置においてクランキングを実行するとエンジン(1)に共振を生ずることをクランキング実行前に予測し、クランキング実行中のエンジン(1)の回転速度がエンジン(1)に共振を生ずるエンジン(1)の共振回転速度より低くなるようにモータ(2)を制御することを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、特にハイブリッド車両におけるエンジンの始動装置に関するものである。
走行条件に応じてエンジン及びモータの少なくとも一方の駆動力を用いて走行するハイブリッド車両が知られている。ハイブリッド車両においては、例えばエンジンの効率の悪い発進及び低車速時にモータの駆動力のみで走行し、車速が上昇してからエンジンを始動してエンジンのみまたはモータを併用して走行する。エンジン始動時にはモータを最大出力で回転させてクランキングを行い、燃料噴射及び点火制御による始動制御を行ってエンジンを始動する。
しかし、クランキング時にエンジン回転速度が上昇して駆動力伝達系の共振が発生する回転速度(以下「共振回転速度」という)を通過するとき、駆動力伝達系の共振による振動が車体に伝達され搭乗者に不快感を与えるおそれがある。
そこでクランキング時のエンジン回転速度上昇中に共振回転速度域より低い回転速度において燃料噴射及び点火制御による始動制御を行うことで共振回転速度を通過する時間を短縮して、駆動力伝達系の共振による振動の車体への伝達を抑制しようとする技術が特許文献1に記載されている。
特開2002−155774
しかし、エンジンが低温のときにはフリクショントルクの増大やバッテリ出力の低下によるモータ出力の低下により、クランキング時のエンジン回転速度の上昇は抑制される。これにより、モータの最大出力によってクランキングを実行してもエンジン回転速度が共振回転速度以上に上昇しない場合には、エンジンが燃焼を開始して自立回転するまでエンジン回転速度は共振回転速度に保持されることになる。よって、駆動力伝達系の共振による振動が車体に伝達され搭乗者に不快感を与えるおそれがある。
さらに、駆動力伝達系の共振によってモータの駆動力が増幅され、モータの駆動軸の耐用年数が低下するおそれがある。
またここで、エンジン回転速度が共振回転速度を超えてから燃料噴射及び点火制御による始動制御を行うようにすると、モータの出力低下によってエンジン回転速度が共振回転速度を超えないときには、始動制御を行うことができず、上記課題を解決することはできない。
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたものであり、エンジンのフリクショントルクの増大やモータ出力の低下によってクランキング時のエンジン回転速度の上昇が抑制されても、燃焼開始までの間に共振回転速度で保持されることがないようモータ出力を制御することができるハイブリッド車両のエンジン始動制御装置を提供することを目的としている。
本発明は以下のような解決手段によって前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために本発明の実施形態に対応する符号を付するが、これに限定されるものではない。
本発明は、エンジン(1)の始動時に燃焼を開始するまでエンジン(1)をクランキングするモータ(2)と、クランキングを実行するとエンジン(1)に共振を生ずることをクランキング実行前に予測する共振予測手段(S104、S204)と、共振予測手段(S104、S204)によって共振が発生すると予測されたとき、クランキング実行中のエンジン(1)の回転速度がエンジン(1)に共振を生ずるエンジン(1)の共振回転速度より低くなるようにモータ(2)を制御するモータ制御手段(S105、S205)とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、クランキング時にフリクショントルクの増大やバッテリ出力の低下によるモータ出力の低下によってクランキング時のエンジン回転速度が共振回転速度と一致する可能性があるときは、エンジンの回転速度が共振回転速度より低い回転速度となるようにモータを制御するので、クランキング時にエンジンなどの駆動力伝達系において共振が発生することを抑制できる。よって、共振による振動が車体に伝達され搭乗者に不快感を与えることを防止できる。
以下では図面等を参照して本発明の実施の形態について詳しく説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明におけるハイブリッド車両のエンジン始動制御装置を示す全体構成図である。エンジン1は、車両の駆動力を発生させるとともにエンジン1の駆動力が不要のときは発電のための駆動力をモータ2へ供給する。
モータ2は、エンジン1の駆動力によって回転して発電する。また、モータ2は駆動軸3を介してエンジン1に駆動力を伝達してクランキングすることでエンジン1を始動させる。さらに、車両の要求駆動力が高いときは発生させた駆動力を遊星歯車5を介して駆動輪4に伝達する。
モータ13は、駆動輪4と機械的に接続されるように設けられ車両の駆動力を発生させて遊星歯車5を介して駆動輪4へ伝達する。また、モータ13は車両の惰性走行時に駆動輪4に連れ回されて回転することで車両の運動エネルギーを回生する。
バッテリ6は、モータ2の発電電力及びモータ13の回生電力を蓄電するとともに、モータ2、13に駆動電力を供給する。インバータ7はバッテリ6からモータ2、13へ供給される電力の電圧及びパルス幅を制御することでモータ2、13のトルク及び回転速度を制御する。
エンジン水温センサ8はエンジン1の冷却水温度を検出する。バッテリ液温センサ9はバッテリ液の温度を検出する。エンジン回転速度センサ10はクランク角に基づいてエンジン1の回転速度を検出する。イグニッションセンサ11はエンジン始動信号を検出する。
コントローラ12は、エンジン水温センサ8、バッテリ液温センサ9、エンジン回転速度センサ10及びイグニッションセンサ11からそれぞれ受信したエンジン冷却水温度、バッテリ液温度、エンジン回転速度及びエンジン始動信号に基づいてモータ2、13の回転速度またはトルクをインバータ7によって制御する。
次にコントローラ12で行う制御について図2を参照しながら説明する。図2は本実施形態におけるエンジンの始動装置の制御を示したフローチャートである。本制御では、エンジン1の低温始動時にエンジンのフリクショントルクが増大してクランキング時のモータ2の回転速度が共振回転速度で保持されることを防止するために、所定の温度条件のときはモータ2の回転速度が共振回転速度より低くなるようモータ2を制御する。なお、本制御は所定時間(例えば10ms)ごとに繰り返し行われている。
ステップS101では、エンジン始動信号を読み込む。エンジン始動信号はイグニッションセンサ11によって検出され、運転者のキー操作によって始動する場合及び車両の走行中に走行条件によって始動する場合にONとなる。
ステップS102では、エンジン始動信号がONであるか否かを判定する。エンジン始動信号がONであればステップS103へ進み、OFFであれば処理を終了する。
ステップS103では、エンジン1の冷却水温度を読み込む。エンジン1の冷却水温度はエンジン水温センサ8によって検出される。
ステップS104では、エンジン冷却水温度が所定温度Teより低いか否かを判定する。エンジン冷却水温度が所定温度Teより低ければステップS105へ進み、所定温度Te以上であればステップS109へ進む。ここで、エンジン1の温度が低下するとエンジンフリクションが増大するので、モータによるクランキング時のエンジン回転速度は低下する。よって所定温度Teは、クランキング時にモータトルクとエンジンフリクショントルクとが等しくなるときのエンジン回転速度を共振回転速度より高くすることができる最低温度であり、予め実験などによって求めておく。
ステップS105では、目標モータ回転速度に基づいてクランキングを実行する。目標モータ回転速度は、クランキング時のエンジン1の回転速度が共振回転速度とならないように共振回転速度より低回転に設定される目標値である。モータ2はパルス幅変調によるフィードバック制御によって目標回転速度に保持される。
ステップS106では、エンジン1の回転速度を読み込む。エンジン1の回転速度はエンジン回転速度センサ10によって検出される。
ステップS107では、エンジン1の回転速度が着火判定回転速度より高いか否かを判定する。エンジン回転速度が着火判定回転速度より高ければステップS108へ進み、着火判定回転速度以下であれば処理を終了する。着火判定回転速度とは、モータ2を最大出力で駆動したときのクランキング時に、エンジン1が燃焼を開始してからアイドル回転速度に達するまでに上昇する回転速度の上昇幅を、目標モータ回転速度でクランキングを行ったときのエンジン1の回転速度に加算して算出される回転速度である。すなわち、モータ2によるクランキングによってエンジン1が燃焼による自立回転を開始したと判断できるエンジン回転速度である。着火判定回転速度は予め実験などによって求めておく。
ステップS108では、アイドル回転速度制御を実行する。アイドル回転速度制御とは、エンジン回転速度がアイドル回転速度を保つように行われる燃料噴射量や点火時期の制御である。
一方、ステップS104においてエンジン冷却水温度が所定温度Te以上であると判定されたときはステップS109へ進み、モータ2の最大出力によって通常のクランキングを実行する。
次に図3を参照しながら本実施形態の作用について説明する。図3はエンジン始動時のタイムチャートである。図3(a)はエンジン回転速度、図3(b)は駆動軸トルク、図3(c)はエンジン1の制御状態をそれぞれ示したタイムチャートである。
初めにエンジン始動時の冷却水温度が所定温度Te以上である場合について説明する。なお、図3の線図A1及びB1がこの場合を示している。時刻t1においてモータ2によるクランキングを開始するとエンジン回転速度及び駆動軸トルクが上昇する。時刻t3においてエンジン回転速度がアイドル回転速度となると、この回転速度を保持するのに必要なトルクでモータ2が駆動されるので駆動軸3トルクは低下する。
時刻t5において燃料に着火して燃焼が開始されるとエンジン1の回転速度は一時的に上昇するが、その後はアイドル回転速度制御によってアイドル回転速度を維持する。また、このときモータ2によるクランキングが停止され、モータ2はエンジン1の自立運転による駆動力によって発電を開始するので駆動軸3には逆向きのトルクが発生する。
次に、エンジン始動時の冷却水温度が所定温度Teより低い場合であり、かつ本実施形態を適用しない場合について説明する。なお、図3の線図A2及びB2がこの場合を示している。時刻t1においてモータ2によるクランキングを開始するとエンジン回転速度及び駆動軸トルクが上昇する。しかし、低温時はエンジン1のフリクションが増大し、さらにバッテリ6の出力も低下するのでモータ2の最大出力によってクランキングを実行してもエンジン1はアイドル回転速度までは上昇しない。この回転速度の落ち込みによって時刻t4においてエンジン1の回転速度が共振回転速度と一致する。これにより動力伝達系の共振により駆動軸トルクが断続的に増幅される。これにより、共振による振動が車体に伝達され搭乗者に不快感を与えるとともに駆動軸トルクの寿命が低下する。
時刻t6において燃料に着火して燃焼が開始されるとエンジン1の回転速度はアイドル回転速度よりやや高回転まで上昇し、その後はアイドル回転速度制御によってアイドル回転速度を維持する。また、このときモータ2によるクランキングが停止され、モータ2はエンジン1の自立運転による駆動力によって発電を開始するので駆動軸3には逆向きのトルクが発生する。
次に、エンジン始動時の冷却水温度が所定温度Teより低い場合であり、かつ本実施形態を適用した場合について説明する。なお、図3の線図A3及びB3がこの場合を示している。時刻t1においてモータ2によるクランキングを開始するとエンジン回転速度及び駆動軸トルクが上昇する。ここで、モータ2の回転速度は目標回転速度に設定され、時刻t2においてエンジン1の回転速度は目標モータ回転速度に対応するモータ出力制限時回転速度まで上昇する。
その後、エンジン回転速度が制限されたまま共振回転速度と一致することなくクランキングは続行され、時刻t6において燃料に着火して燃焼が開始されるとエンジン1の回転速度は上昇し着火判定回転速度を上回るとエンジン1が自立回転を開始したと判断される。エンジン1の回転速度はアイドル回転速度よりやや高回転まで上昇し、その後はアイドル回転速度制御によってアイドル回転速度を維持する。また、このときモータ2によるクランキングが停止され、モータ2はエンジン1の自立運転による駆動力によって発電を開始するので駆動軸3には逆向きのトルクが発生する。
以上のように本実施形態では、エンジン始動時にエンジン1の冷却水温度が所定温度Teより低いときは、クランキング時のエンジン1の回転速度が共振回転速度と一致しないようにモータ2を制御するので共振の発生を防止できる。よって、共振による振動が車体に伝達されて搭乗者に不快感を与えること、及び共振による駆動力の増幅によって駆動軸3の寿命が低下することを防止できる。
また、クランキング時のエンジン回転速度が共振回転速度より低くなるように、モータ2の回転速度を目標モータ回転速度に制御するので、エンジン回転速度が共振回転速度と一致せず確実に共振を回避することができる。
さらに、エンジン1の冷却水温度が所定温度Te以上であるときはモータ2を最大出力にしてクランキングを行うので、より早期にエンジン1の始動を行うことができ、排気の悪化を抑制することができる。
さらにまた、エンジン1の冷却水温度が所定温度Teより低いときエンジン1のフリクショントルクが増大してクランキング時のモータ2の回転速度が低下することにより、エンジン1の回転速度が共振回転速度と一致して共振が発生すると予測するので、より確実に共振の発生を予測することができる。
さらにまた所定温度は、クランキング実行中のモータトルクとエンジンフリクショントルクとが等しくなるときのエンジン回転速度が共振回転速度より高くなるエンジン1の最低温度に設定されるので、エンジン回転速度が共振回転速度となって共振が発生することをより確実に判断することができる。
さらにまた、エンジン1の温度はエンジンの冷却水温度に基づいて判断するので、新たな装置を設けることなく簡素な構造で共振の発生を予測することができる。
さらにまた着火判定回転速度は、モータ2を最大出力で駆動してクランキングを行った時にエンジン1が燃焼を開始してからアイドル回転速度に達するまでに上昇する回転速度の上昇幅に基づいて設定されるので、エンジン1の燃焼開始をより確実に判定することができる。
(第2実施形態)
本実施形態では全体の構成は第1実施形態と同一であり、エンジン1の始動制御の一部が異なっている。なお、同一の制御を行う部分については適宜説明を省略する。
図4は本実施形態におけるエンジン始動制御装置の制御を示したフローチャートである。本制御では、エンジン1の低温始動時にバッテリ9の出力低下によってモータ2の出力が低下してクランキング時の回転速度が共振回転速度となることを防止するために、所定の温度条件のときはモータ2のトルクを制限してクランキング時のエンジン回転速度が共振回転速度より低くなるように制御する。なお、本制御は所定時間(例えば10ms)ごとに繰り返し行われている。
ステップS201では、エンジン始動信号を読み込む。
ステップS202では、エンジン始動信号がONであるか否かを判定する。エンジン始動信号がONであればステップS203へ進み、OFFであれば処理を終了する。
ステップS203では、バッテリ液温度を読み込む。バッテリ液温度はバッテリ液温センサ9によって検出される。
ステップS204では、バッテリ液温度が所定温度Tbより低いか否かを判定する。バッテリ液温度が所定温度Tbより低ければステップS205へ進み、所定温度Tb以上であればステップS209へ進む。ここで、バッテリ液温度が低下するとバッテリ9の出力が低下してモータ2の出力が低下するので、モータ2によるクランキング時のエンジン1の回転速度は低下する。よって、所定温度Tbはクランキング時にエンジン回転速度を共振回転速度より高くすることができる最低温度であり、予め実験などによって求めておく。
ステップS205では、目標モータトルクに基づいてクランキングを実行する。クランキング時のエンジン1の回転速度は、モータトルクとエンジンフリクショントルクとが釣り合ったときの回転速度である。バッテリ液温度が低温のときはバッテリ出力が低下してモータトルクが低下するので、クランキング時のエンジン1の回転速度は低下する。これによりエンジン回転速度が共振回転速度となると共振が発生する。よって目標モータトルクは、クランキング時にエンジン回転速度が共振回転速度とならないように設定されるモータトルクの目標値であり、予め実験などによって求められる。モータ2はインバータ7によって電圧を制御することで目標モータトルクに保持される。
ステップS206では、エンジン1の回転速度を読み込む。
ステップS207では、エンジン1の回転速度が着火判定回転速度より高いか否かを判定する。エンジン回転速度が着火判定回転速度より高ければステップS208へ進み、着火判定回転速度以下であれば処理を終了する。
ステップS208では、アイドル回転速度制御を実行する。
一方、ステップS204においてエンジン冷却水温度が所定温度Te以上であると判定されたときはステップS209へ進み、モータ2の最大出力によって通常のクランキングを実行する。
次に図5を参照しながら本実施形態の作用について説明する。図5はモータ2の回転速度とトルクとの関係及びエンジンフリクショントルクの回転速度とトルクとの関係を示した特性図である。
エンジン始動時のバッテリ液温度が所定温度Tb以上である場合、モータ2の出力特性は線図Cのようになる。この線図Cとエンジンフリクショントルクの線図Fとが交わるとき、モータトルクとエンジンフリクショントルクとが釣り合って、このときの回転速度Ncがクランキング時のモータ2の回転速度Ncとなる。モータ2の回転速度Ncは共振回転速度Nrより高回転であるので共振が発生することはない。
一方、エンジン始動時のバッテリ液温度が所定温度Tbより低い場合、バッテリ出力の低下によりモータ2の出力が低下し出力特性図は線図Dのようになる。この状態でモータ2を最大出力で駆動してクランキングを実行するとモータ2の回転速度は線図Dと線図Fとの交点における回転速度となる。しかし、この回転速度が共振回転速度Nrと一致しており共振が発生する。
そこで、モータ2のトルクを回転速度が共振回転速度Nrより低下するように目標モータトルクを設定する。これによりモータ2の出力は低下して出力特性は線図Eのようになる。この線図Eと線図Fとの交点における回転速度Ne、すなわちクランキング時のモータ2の回転速度Neは共振回転速度Nrより低くなるので共振は発生しない。
以上のように本実施形態では、エンジン始動時にバッテリ液温度が所定温度Tbより低いときは、クランキング時のエンジン1の回転速度が共振回転速度と一致しないようにモータ2を制御するので共振の発生を防止できる。よって、共振による振動が車体に伝達されて搭乗者に不快感を与えること、及び共振による駆動力の増幅によって駆動軸3の寿命が低下することを防止できる。
また、クランキング時のエンジン回転速度が共振回転速度より低くなるようにモータ2のトルクを目標トルクに制御するので、エンジン回転速度が共振回転速度と一致せず確実に共振を回避することができる。さらに、モータ2の回転速度を目標回転速度に制御した場合には、エンジンの燃焼開始後にモータ制御の停止が遅れるとエンジン回転の上昇を妨げるおそれがあるが、本実施形態ではモータ2のトルクを目標トルクに制御しているので、エンジンの燃焼開始後にモータ制御の停止が遅れても、エンジン1の回転速度の上昇を妨げることなく迅速にアイドル回転速度制御へと移行できる。
さらに、バッテリ液温度が所定温度Tb以上であるときはモータ2を最大出力にしてクランキングを行うので、より早期にエンジン1の始動を行うことができ、排気の悪化を抑制することができる。
さらにまた、バッテリ液の温度が所定温度Tbより低いときバッテリの出力が低下してクランキング時のモータ2の回転速度が低下することにより、エンジン1の回転速度が共振回転速度と一致して共振が発生すると予測するので、より確実に共振の発生を予測することができる。
さらにまた所定温度Tbは、クランキング実行中のモータトルクとエンジンフリクショントルクとが等しくなるときのエンジン回転速度が共振回転速度より高くなるバッテリ液の最低温度に設定されるので、エンジン回転速度が共振回転速度となって共振が発生することをより確実に判断することができる。
さらにまた、バッテリ液の温度が低いほどバッテリ6の出力が小さく、バッテリ6の出力が小さいほどモータ2の出力が小さいと判断するので、バッテリ液の温度に応じてモータ2の発生可能な出力をより確実に判断することができる。
さらにまた着火判定回転速度は、モータ2を最大出力で駆動してクランキングを行った時にエンジン1が燃焼を開始してからアイドル回転速度に達するまでに上昇する回転速度の上昇幅に基づいて設定されるので、エンジン1の燃焼開始をより確実に判定することができる。
以上説明した実施形態に限定されることなく、その技術的思想の範囲内において種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明と均等であることは明白である。
例えば第1実施形態ではエンジン1の冷却水温度によって共振の発生を判断し、第2実施形態ではバッテリ9の液温によって共振の発生を判断しているが、いずれの実施形態においてもエンジン1の冷却水温度とバッテリ9の液温との両方によって共振を判断してもよい。これにより、より正確に共振の発生を判断することができる。また、第1実施形態においてバッテリ9の液温によって共振の発生を判断し、第2実施形態においてエンジン1の冷却水温度によって共振の発生を判断してもよい。これにより、前述した実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
また、第1実施形態においてエンジン1の冷却水温度が所定温度Te以上であるとき、または第2実施形態においてバッテリ液温度が所定温度Tb以上であるときには、モータ2を最大出力で駆動してクランキングを行っているが、これに限定されることなくクランキング中のエンジン1の回転速度が共振回転速度より高くなるようにモータ2を制御すればよい。
本発明によるエンジンの始動装置の全体構成図である。 第1実施形態におけるエンジンの始動装置の制御を示したフローチャートである。 第1実施形態におけるエンジンの始動装置の制御を示したタイムチャートである。 第2実施形態におけるエンジンの始動装置の制御を示したフローチャートである。 モータのトルク特性図である。
符号の説明
1 エンジン
2 モータ
3 駆動軸
4 駆動輪
5 遊星歯車
6 バッテリ
7 インバータ
8 エンジン水温センサ
9 バッテリ液温センサ
10 エンジン回転速度センサ
11 イグニッションセンサ
12 コントローラ
13 モータ

Claims (12)

  1. エンジンの始動時に燃焼を開始するまで前記エンジンをクランキングするモータと、
    前記クランキングを実行すると前記エンジンに共振を生ずることを前記クランキング実行前に予測する共振予測手段と、
    前記共振予測手段によって共振が発生すると予測されたとき、前記クランキング実行中の前記エンジンの回転速度が前記エンジンに共振を生ずる前記エンジンの共振回転速度より低くなるように前記モータを制御するモータ制御手段と、
    を備えることを特徴とするエンジンの始動装置。
  2. 前記モータ制御手段は、前記共振予測手段によって共振が発生すると予測されないとき、前記クランキング実行中の前記エンジンの回転速度が前記エンジンに共振を生ずる前記エンジンの共振回転速度より高くなるように前記モータを制御することを特徴とする請求項1に記載のエンジンの始動装置。
  3. 前記モータ制御手段は前記モータの回転速度を、前記エンジンの回転速度が前記共振回転速度より低くなるような目標回転速度に制御することを特徴とする請求項1または2に記載のエンジンの始動装置。
  4. 前記モータ制御手段は前記モータのトルクを、前記エンジンの回転速度が前記共振回転速度より低くなるような目標モータトルクに制御することを特徴とする請求項1または2に記載のエンジンの始動装置。
  5. 前記共振予測手段は、前記エンジンの温度が所定温度より低いとき共振が発生すると予測することを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載のエンジンの始動装置。
  6. 前記共振予測手段は、前記バッテリの最大出力が所定出力より低いとき共振が発生すると予測することを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載のエンジンの始動装置。
  7. 前記共振予測手段は、前記エンジンの温度が所定温度より低く、かつ前記バッテリの最大出力が所定出力より低いとき共振が発生すると予測することを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載のエンジンの始動装置。
  8. 前記所定温度は、前記クランキング実行中に前記モータのトルクと、前記エンジンの温度が低下するほど大きくなる前記エンジンのフリクショントルクとが等しくなるときの前記エンジンの回転速度が前記共振回転速度より高くなる前記エンジンの最低温度であることを特徴とする請求項5または7に記載のエンジンの始動装置。
  9. 前記所定出力は、前記クランキング実行中に前記バッテリの出力が低下するほど小さくなる前記モータのトルクと前記エンジンのフリクショントルクとが等しくなるときの前記エンジンの回転速度が前記共振回転速度より高くなる前記バッテリ出力の最低値であることを特徴とする請求項6または7に記載のエンジンの始動装置。
  10. 前記エンジンの温度は前記エンジンの冷却水温度が高いほど高いと判断されることを特徴とする請求項5、7または8に記載のエンジンの始動装置。
  11. 前記バッテリの出力はバッテリ液の温度が低いほど小さいと判断されることを特徴とする請求項6、7または9に記載のエンジンの始動装置。
  12. 前記モータ制御手段によって前記モータを制御したときの前記エンジンの回転速度の上昇幅が、前記モータを最大出力で駆動したときのクランキング時に、前記エンジンが燃焼を開始してからアイドル回転速度に達するまでに上昇する回転速度の上昇幅を超えたとき、前記エンジンが燃焼を開始したと判定する燃焼開始判定手段をさらに備えることを特徴とする請求項1から11までのいずれか1項に記載のエンジンの始動装置。
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