JP2006152458A - 耐炎化繊維の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 前駆体繊維前駆体繊維ストランドの耐炎化処理時においてストランドを構成する単繊維相互の接着が少ない耐炎化繊維の製造方法を提供する。
【解決手段】 耐炎化炉6内外に設けた折返しローラー8a、8b、8c、8dを介して折り返し、耐炎化炉6内外に出入すると共に耐炎化炉6内を複数段のパス7を形成して水平走行する前駆体繊維ストランド4を酸化性雰囲気下で耐炎化熱処理し、耐炎化熱処理の進行に伴って前駆体繊維の比重を徐々に増加させて耐炎化繊維を製造するに際し、折返しローラー表面において比重1.23以下の耐炎化熱処理進行度にある前駆体繊維ストランドの表面温度を、粘弾性測定より求めたtanδピーク温度以下に折返しローラーで冷却する。
【選択図】 図1
【解決手段】 耐炎化炉6内外に設けた折返しローラー8a、8b、8c、8dを介して折り返し、耐炎化炉6内外に出入すると共に耐炎化炉6内を複数段のパス7を形成して水平走行する前駆体繊維ストランド4を酸化性雰囲気下で耐炎化熱処理し、耐炎化熱処理の進行に伴って前駆体繊維の比重を徐々に増加させて耐炎化繊維を製造するに際し、折返しローラー表面において比重1.23以下の耐炎化熱処理進行度にある前駆体繊維ストランドの表面温度を、粘弾性測定より求めたtanδピーク温度以下に折返しローラーで冷却する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、耐炎化繊維の前駆体である繊維を耐炎化して耐炎化繊維を製造する方法に関する。この耐炎化繊維は、高品質・高性能の炭素繊維の製造用等に有用である。
従来、前駆体繊維に耐炎化処理を施して耐炎化繊維を得ること、更にこの耐炎化繊維に炭素化処理を施して高性能炭素繊維を得ることは広く知られており、またこの方法は工業的にも実施されている。
特に、近年炭素繊維の用途はスポーツ・レジャー用品から航空宇宙分野、特に航空機の一次構造材にまで展開されている。更に、炭素繊維の高い比強度、比弾性の特性を活かして製品の軽量化を図ることにより省エネルギー化を図り、これにより排出CO2の削減に寄与することを目的として各産業界は炭素繊維の新しい利用方法に注目し、また研究を進めている。
このような状況下において、炭素繊維にも更なる高性能化、低製造コスト化、また取扱性に優れる高品質化等の課題の解決が要請されている。
炭素繊維の製造工程において、耐炎化繊維の前駆体である繊維を耐炎化する方法として、酸化雰囲気中で熱風を循環させ、前駆体繊維を熱処理する方法がある。この耐炎化熱処理方法において、前駆体繊維は通常束ねられたストランドとして耐炎化熱処理装置に投入される。
この耐炎化熱処理装置は、上記ストランドが耐炎化炉内外に出入する複数のスリットを有する耐炎化炉を備えている。このスリットを通して耐炎化炉内に入った多数本のストランドは、水平面に並んでストランド群(パス)を形成して走行している。このパスを形成しているストランドは、耐炎化炉の外部に配設された所定組の折返しローラーによって折り返されて前記スリットを通して耐炎化炉に繰り返し供給され、複数段のパスを形成している。
上記パスに高温の酸化性気体を通過させることによって、ストランドの酸化反応を促進すると共に、ストランドの反応熱を除去して耐炎化繊維を生産することが出来る。
なお、炭素繊維を製造する場合、原料繊維である前駆体繊維の性質は目的物である炭素繊維の性能に直接影響する。従って、高性能、低製造コストで且つ取扱性のよい炭素繊維製造用前駆体の開発が望まれている。
一般に原料繊維である前駆体繊維としてはポリアクリロニトリル(PAN)系繊維が用いられる。このPAN系繊維から炭素繊維を製造する場合、PAN系繊維を所定本数束ねたストランドとして200〜260℃の酸化性雰囲気下で延伸又は収縮を行いながら酸化処理(耐炎化処理)を行った後、260℃以上、場合により1000℃以上の不活性ガス雰囲気中で炭素化して製造する方法が知られている。
耐炎化処理工程における繊維の処理方法は、これを用いて製造する炭素繊維の更なる高性能化、低製造コスト化、また取扱性に優れる高品質化等に大きく影響を及ぼす。この耐炎化処理時には、ストランドを構成する単繊維相互の接着が発生し易い。しかも、初期段階のパスで接着が発生すると、その後段のパスにおいて次々と接着が続発することになる。この接着の発生を防止することが炭素繊維製造上重要である。
接着発生防止とは直接関係無いが、特許文献1には、耐炎化炉の外側に配置された全てのガイドロール(折返しローラー)に接触する直前の繊維を180℃以下の温度に冷却することにより、ロール上での繊維束(ストランド)の巻付き糸切れを抑制し、安定にプロセスを通過させ、炭素繊維の生産性を向上させることが開示されている。
しかし、この特許文献1には、ストランドを構成する単繊維相互の接着発生防止についての記載は無い。また、単に全ての折返しローラーに接触する直前の繊維を冷却するだけでは耐炎化処理の熱効率が低下する問題がある。
特開平11−269726号公報(特許請求の範囲、段落番号[0007]及び[0036])
本発明者は、上記問題について鋭意検討しているうち、以下のことを知得し、本発明を完成するに到った。
耐炎化処理炉において、前駆体繊維ストランドは、耐炎化反応により蓄熱し温度が上昇する。このストランドは、そのまま高い温度で炉から出ると、高い温度のまま折返しローラーに接触する。その結果、折返しローラーは高い温度になり、繊維接着の原因となる。
そこで、前駆体繊維が徐々に酸化されて、その比重が増加している前駆体繊維の比重が低い段階のパスにおいて、折返しローラーと接しているストランド表面温度を、後述の粘弾性測定より求めたtanδピーク温度以下に冷却したところ、ストランドを構成する単繊維は相互に接着しないことを知得した。また、たとえ初期段階のパスで接着が発生したとしても、その後段のパスにおいては接着の続発を抑えることができることを本発明者は知得し、本発明を完成するに到った。
従って、本発明の目的とするところは、上述した問題点を解決した耐炎化繊維の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成する本発明は、以下に記載するものである。
〔1〕 耐炎化炉内外に設けた折返しローラーを介して折り返し、耐炎化炉内外に出入すると共に耐炎化炉内を複数段のパスを形成して水平走行する前駆体繊維ストランドを酸化性雰囲気下で耐炎化熱処理し、耐炎化熱処理の進行に伴って前駆体繊維の比重を徐々に増加させる耐炎化繊維の製造方法であって、折返しローラー表面において比重1.23以下の耐炎化熱処理進行度にある前駆体繊維ストランドの表面温度を、粘弾性測定より求めたtanδピーク温度以下に折返しローラーで冷却する耐炎化繊維の製造方法。
〔2〕 比重1.23以下の耐炎化熱処理進行度にある前駆体繊維のストランドを折り返す折返しローラーが水冷ローラーである〔1〕に記載の耐炎化繊維の製造方法。
〔3〕 比重1.23以下の耐炎化熱処理進行度にある前駆体繊維の折返しローラーにおけるストランド表面温度を、30℃以上且つ粘弾性測定より求めたtanδピーク温度以下に冷却する〔1〕に記載の耐炎化繊維の製造方法。
〔4〕 前駆体繊維ストランドの総繊度が32000dtex以下である〔1〕に記載の耐炎化繊維の製造方法。
本発明の耐炎化繊維の製造方法によれば、前駆体繊維の比重が低い耐炎化段階のパスにおいて、折返しローラーと接するストランド表面温度を、粘弾性測定より求めたtanδピーク温度以下に冷却しているので、前駆体繊維ストランドを構成する単繊維は相互に接着し難く、後段のパスにおける接着の発生続発が少なく抑制されている。
また、本発明の製造方法によって製造された耐炎化繊維を炭素化することにより、炭素繊維の更なる高性能化、低製造コスト化、また取扱性に優れる高品質化等が可能となる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の耐炎化繊維の原料である前駆体繊維については、PAN系前駆体繊維が好ましい。この前駆体繊維を用いることにより、最も高配向、高強度の炭素繊維を得る中間原料として適した耐炎化繊維が得られる。なお、PAN系前駆体繊維以外には、ピッチ系、フェノール系、セルロース系、レーヨン系等の前駆体繊維を用いることもできる。
PAN系前駆体繊維は、例えばアクリロニトリルの単独重合体又はアクリロニトリルを95質量%以上含有する単量体を重合した共重合体を含む紡糸溶液を、湿式又は乾湿式紡糸法において紡糸・水洗・乾燥・延伸等の処理を行うことによって得ることができる。共重合する単量体としては、アクリル酸メチル、イタコン酸、メタクリル酸メチル、アクリル酸等が好ましい。
このようにして得られる前駆体繊維を、本発明の耐炎化繊維の製造方法に従って耐炎化して耐炎化繊維を得る。この耐炎化繊維を炭素化することによって更なる高性能化、低製造コスト化、また取扱性に優れる高品質化等が可能な炭素繊維が得られる。
次に、図1を参照して本発明を詳細に説明する。
図1は本発明の耐炎化繊維を製造する装置の一例を示す概略断面図である。
図1中、2は耐炎化熱処理装置で、この耐炎化熱処理装置2は、前駆体繊維ストランド4がスリット5を通して耐炎化炉6内外に出入する耐炎化炉6を備えている。この耐炎化炉6内には多数本のストランド4が水平面に並んだパス7を形成して走行している。このパスを形成しているストランド4は、耐炎化炉6の両側に備えられた所定組(本例においては2組)の折返しローラー8a、8b、8c、8dによって折り返されて耐炎化炉6に繰り返し供給され、複数段のパス(本図では5段のパス)を形成している。
折返して水平走行する前駆体繊維ストランド4は、耐炎化炉6内において酸化性雰囲気下で耐炎化熱処理され、耐炎化熱処理の進行に伴って前駆体繊維の比重が徐々に増加する。
本発明の耐炎化繊維の製造方法は、前記耐炎化熱処理装置2において、比重1.23以下の耐炎化熱処理進行度にある前駆体繊維の折返しローラー(本例では折返しローラー8a、8b、8c)に接するストランド表面温度を、粘弾性測定より求めたtanδピーク温度以下、好ましくは30℃以上且つ前記tanδピーク温度以下に冷却することを特徴とする。
前記ストランド表面温度を粘弾性測定より求めたtanδピーク温度以下に冷却することにより、ストランド4を構成する単繊維が相互に接着することが充分抑制される。また、たとえ初期段階のパスで接着が発生したとしても、その後段のパスにおいては接着の続発を抑えることができる。
例えば、nパス目のストランドにおいて繊維接着がP(ヶ)発生したとしても、その後段のパス(n+1パス目)における繊維接着数は1.5P(ヶ)未満に抑えることができる。
なお、前記ストランド表面温度を30℃未満とするためには折り返しローラー8a、8b、8c、8dの温度を30℃未満に水冷しなければならない。そのため、前記ストランド表面温度が30℃未満の場合は、折り返しローラー8a、8b、8c、8dに結露が生じ、前駆体繊維への水分接触の虞を来すので好ましくない。
本例において前駆体繊維の比重が1.23を超えた後は、従来の公知の耐炎化処理条件で良く、折返しローラー8dにおけるストランドは冷却する必要がないので、耐炎化処理の熱効率は必要以上に低くならないし、作業性も複雑にならない。
因みに、前駆体繊維の比重が1.23を超えた後は、tanδピークはブロードになり、読み取りにくくなる。比重1.29位からはまた読み取れるようになる。このように、前駆体繊維の比重が1.23を超えた後は、tanδピークの読取りが難しくなることがある。しかし、前駆体繊維の比重が1.23を超えた後は、tanδピークによる温度管理が必要ではないので、耐炎化処理の作業性は複雑にならないと云える。
前記ストランド表面温度を前記温度範囲にするには、比重1.23以下の耐炎化熱処理進行度にある前駆体繊維の折返しローラーとして水冷ローラーを用いることが、その作業性から好ましい。
前駆体繊維ストランド4の総繊度は32000dtex以下であることが好ましい。前駆体繊維ストランド4の総繊度が32000dtexを超える場合は、ストランド4を構成する単繊維が接着し易くなるので好ましくない。
耐炎化処理時の延伸倍率は0.90〜1.10が好ましく、0.95〜1.08が更に好ましい。
次に、この耐炎化繊維を、窒素雰囲気下などの不活性ガス雰囲気下で焼成し炭素化することにより炭素繊維を得ることができる。更に、炭素繊維の後加工をし易くし、取扱性を向上させる目的で、炭素繊維のサイジング処理することが好ましい。サイジング方法は、従来の公知の方法で行うことができ、サイジング剤は、用途に即して適宜組成を変更して使用し、均一付着させた後に、乾燥することが好ましい。
このようにして得られた炭素繊維は、高配向、且つ高強度を有し、毛羽や糸切れの少ない炭素繊維である。
なお、図1においては説明の簡略化を目的として2組の冷却用折返しローラーを記載したが、これに限られず、任意の組数の冷却用折返しローラーを備えることができる。更に、冷却用折返しローラーに後続して冷却しない通常のローラーを複数組備えることも任意である。
以下、本発明を実施例及び比較例により更に具体的に説明する。また、各実施例及び比較例における前駆体繊維、耐炎化繊維及び炭素繊維の諸物性についての評価方法は、前述の方法又は以下の方法により実施した。
<tanδピーク温度>
動的粘弾性測定装置を用い、具体的には、貯蔵弾性率(E’)に対する損失貯蔵弾性率(E”)の尺度を表す損失正接(tanδ)のピーク温度を測定した。
動的粘弾性測定装置を用い、具体的には、貯蔵弾性率(E’)に対する損失貯蔵弾性率(E”)の尺度を表す損失正接(tanδ)のピーク温度を測定した。
装置は、(株)UBM製 動的粘弾性測定装置 型式:Rhogl E−4000を用いて、昇温速度3℃/分、周波数3Hzの条件下で0〜180℃の間で測定した。また、測定試料は前駆体繊維ストランド24000本 25mmを用いた。
<繊維比重>
アルキメデス法により測定した。試料繊維はアセトン中にて脱気処理し測定した。
アルキメデス法により測定した。試料繊維はアセトン中にて脱気処理し測定した。
<繊維接着数>
前駆体繊維ストランド又は耐炎化繊維ストランドを3mmの長さに切断し、アセトン10mlの入った100mlビーカーに投入し、超音波振動を10秒間以上付与し、光学顕微鏡にて20倍の倍率で観察することにより、融着箇所をカウントし繊維接着数とした。
前駆体繊維ストランド又は耐炎化繊維ストランドを3mmの長さに切断し、アセトン10mlの入った100mlビーカーに投入し、超音波振動を10秒間以上付与し、光学顕微鏡にて20倍の倍率で観察することにより、融着箇所をカウントし繊維接着数とした。
実施例1
アクリロニトリル95質量%、アクリル酸メチル4質量%、及びイタコン酸1質量%を共重合させたアクリル繊維を含有する紡糸原液を湿式紡糸し、水洗・乾燥・延伸・オイリングして繊維直径12.0μmの前駆体繊維を得た。
アクリロニトリル95質量%、アクリル酸メチル4質量%、及びイタコン酸1質量%を共重合させたアクリル繊維を含有する紡糸原液を湿式紡糸し、水洗・乾燥・延伸・オイリングして繊維直径12.0μmの前駆体繊維を得た。
この前駆体繊維を24000本束ねた総繊度31000dtexのストランド4を、炉内温度分布240〜250℃の図1に示す耐炎化熱処理装置2において延伸倍率1.03で耐炎化処理した。
耐炎化炉6に導入されたストランド4は、水平面に多数本並んだパス[1パス]を形成して耐炎化炉6内を水平走行した後、耐炎化炉外に出、耐炎化炉外に備えられた折返しローラー8aにより折返されて耐炎化炉6に戻る。耐炎化炉6に戻ったストランド4は、上記1パスの下方に水平面に多数本並んだパス[2パス]を形成して耐炎化炉6内を水平走行する。以下、耐炎化炉6内外の出入を数回繰返し、ストランド4を耐炎化処理した。
この耐炎化処理において、耐炎化炉導入前の前駆体繊維、耐炎化炉外に出た時点の各パス(1パス〜4パス)の前駆体繊維(折返しローラー8a、8b、8c、8dにおける前駆体繊維)、及び耐炎化繊維について、上記諸物性を測定した。
この測定した耐炎化処理の進行に対するtanδピーク温度の変化、並びに、その時の繊維比重、ストランド表面温度、繊維接着数を表1に示す。
次に、この耐炎化繊維を、炭素化処理を施して炭素繊維を製造した。この製造条件及び製造装置は通常のものであった。
本実施例は、その耐炎化処理において、繊維接着数が少ない。また、その耐炎化処理及び炭素化処理において、毛羽や糸切れの発生が少なく、製造装置の運転状態を安定化させることができた。
なお、本実施例の耐炎化繊維を経由して得られた炭素繊維の引張り強度は、5200MPaと高いものであった。
比較例1
前駆体繊維の折返しローラーにおけるストランド表面温度を表1に示す温度にした以外は、実施例1と同様に耐炎化処理、炭素化処理を施した。耐炎化処理の進行に対する繊維接着数を表1に示す。
前駆体繊維の折返しローラーにおけるストランド表面温度を表1に示す温度にした以外は、実施例1と同様に耐炎化処理、炭素化処理を施した。耐炎化処理の進行に対する繊維接着数を表1に示す。
本比較例は、その耐炎化処理において、繊維接着数が多い。また、その耐炎化処理及び炭素化処理において、毛羽や糸切れの発生が多く、製造装置の運転状態を安定化させることができなかった。
なお、本比較例の耐炎化繊維を経由して得られた炭素繊維の引張り強度は、4800MPaと低いものであった。
2 耐炎化熱処理装置
4 前駆体繊維ストランド
5 スリット
6 耐炎化炉
7 パス
8a、8b、8c、8d 折返しローラー
4 前駆体繊維ストランド
5 スリット
6 耐炎化炉
7 パス
8a、8b、8c、8d 折返しローラー
Claims (4)
- 耐炎化炉内外に設けた折返しローラーを介して折り返し、耐炎化炉内外に出入すると共に耐炎化炉内を複数段のパスを形成して水平走行する前駆体繊維ストランドを酸化性雰囲気下で耐炎化熱処理し、耐炎化熱処理の進行に伴って前駆体繊維の比重を徐々に増加させる耐炎化繊維の製造方法であって、折返しローラー表面において比重1.23以下の耐炎化熱処理進行度にある前駆体繊維ストランドの表面温度を、粘弾性測定より求めたtanδピーク温度以下に折返しローラーで冷却する耐炎化繊維の製造方法。
- 比重1.23以下の耐炎化熱処理進行度にある前駆体繊維のストランドを折り返す折返しローラーが水冷ローラーである請求項1に記載の耐炎化繊維の製造方法。
- 比重1.23以下の耐炎化熱処理進行度にある前駆体繊維の折返しローラーにおけるストランド表面温度を、30℃以上且つ粘弾性測定より求めたtanδピーク温度以下に冷却する請求項1に記載の耐炎化繊維の製造方法。
- 前駆体繊維ストランドの総繊度が32000dtex以下である請求項1に記載の耐炎化繊維の製造方法。
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JP2004340760A Pending JP2006152458A (ja) | 2004-11-25 | 2004-11-25 | 耐炎化繊維の製造方法 |
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---|---|---|---|---|
JPH06294020A (ja) * | 1993-04-05 | 1994-10-21 | Asahi Chem Ind Co Ltd | 炭素繊維を製造する方法 |
JPH08246250A (ja) * | 1995-03-13 | 1996-09-24 | Toray Ind Inc | 炭素繊維の製造方法 |
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2004
- 2004-11-25 JP JP2004340760A patent/JP2006152458A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH06294020A (ja) * | 1993-04-05 | 1994-10-21 | Asahi Chem Ind Co Ltd | 炭素繊維を製造する方法 |
JPH08246250A (ja) * | 1995-03-13 | 1996-09-24 | Toray Ind Inc | 炭素繊維の製造方法 |
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