JP2006151937A - 非アルコール性脂肪性肝炎治療薬 - Google Patents
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Abstract
【課題】 NASHの予防、改善及び治療薬を提供すること。
【解決手段】 L−アラニンを有効成分とする非アルコール性脂肪性肝炎の予防、改善及び治療薬。
【解決手段】 L−アラニンを有効成分とする非アルコール性脂肪性肝炎の予防、改善及び治療薬。
Description
本発明は非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の予防、改善及び/又は治療用医薬組成物に関するものである。
近年、生活習慣の変化に伴う肥満・インスリン抵抗性の増加により、アルコールを摂取しないにも関わらず脂肪蓄積、炎症性壊死、線維化といった肝組織所見を示す「非アルコール性脂肪性肝炎(以下“NASH”という)」患者の増加が報告されている(非特許文献1)。NASH患者は肝硬変などの重篤な肝障害に至るリスクが高く、この予防、改善、治療法の開発は医療上の重要な課題となっている。しかしながら安全で治療効果の高い薬剤や治療法は未だ確立されていない。
一方、アミノ酸は安全性の高い化合物であり、多くの栄養学的な報告がなされているが、肝細胞障害に対する薬理学的な効果の報告はそれほど多くはない。D−ガラクトサミンや四塩化炭素で肝障害を惹起したラットに対し、アラニンが血中アミノトランスフェラーゼの上昇を抑制したり、生存率を高めるとの報告があり、この時対照群に比しアラニン投与群では肝細胞の増殖率及び肝臓中のATP含量が有意に高いことが報告されている(非特許文献2及び3)。またアラニンはin vitroでD−ガラクトサミンによる肝細胞障害を濃度依存的に阻害し、この作用はTCAサイクルの阻害剤で抑制されることも報告されている(非特許文献4)。
アミノ酸の一つであるアラニンに、アルコール性肝障害、ウイルス性肝炎治療、肝再生に対する有効性を示唆する報告(特許文献1、2及び3)、あるいは原発性胆汁性肝硬変(PBC)患者に有効であるとの報告があるが(特許文献4)、臨床的にNASHを改善することを示した報告はない。従って、NASHを予防、改善、治療するのに安全かつ有効な、新しい薬剤や治療法の開発が求められている。
一方、アミノ酸は安全性の高い化合物であり、多くの栄養学的な報告がなされているが、肝細胞障害に対する薬理学的な効果の報告はそれほど多くはない。D−ガラクトサミンや四塩化炭素で肝障害を惹起したラットに対し、アラニンが血中アミノトランスフェラーゼの上昇を抑制したり、生存率を高めるとの報告があり、この時対照群に比しアラニン投与群では肝細胞の増殖率及び肝臓中のATP含量が有意に高いことが報告されている(非特許文献2及び3)。またアラニンはin vitroでD−ガラクトサミンによる肝細胞障害を濃度依存的に阻害し、この作用はTCAサイクルの阻害剤で抑制されることも報告されている(非特許文献4)。
アミノ酸の一つであるアラニンに、アルコール性肝障害、ウイルス性肝炎治療、肝再生に対する有効性を示唆する報告(特許文献1、2及び3)、あるいは原発性胆汁性肝硬変(PBC)患者に有効であるとの報告があるが(特許文献4)、臨床的にNASHを改善することを示した報告はない。従って、NASHを予防、改善、治療するのに安全かつ有効な、新しい薬剤や治療法の開発が求められている。
本発明は、NASHの予防、改善及び治療薬を提供することを目的とする。
本発明者等は上記課題解決に向けて鋭意研究を重ねた結果、アミノ酸を含有する医薬組成物、特にL-アラニンを含有する医薬組成物がNASHの予防、改善、治療薬となることを見出し、本発明を完成するに到った。
すなわち、本発明は、アミノ酸、特にL-アラニンを含有することを特徴とするNASHの予防、改善及び治療薬を提供する。
すなわち、本発明は、アミノ酸、特にL-アラニンを含有することを特徴とするNASHの予防、改善及び治療薬を提供する。
本発明で用いるL-アラニンとしては、このような効果を有するものであれば、L-アラニン自体な無論のこと、その薬学的に許容される塩類、あるいはL-アラニンに代謝されるアミノ酸誘導体を使用できる。L-アラニンに付加して薬学的に許容される塩を形成する酸としては、例えば、塩化水素、臭化水素、硫酸または燐酸等の無機酸、酢酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、マレイン酸、フマル酸またはモノメチル硫酸等の有機酸があげられる。L-アラニンと薬学的に許容される塩基の塩としては、例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アンモニア等の無機塩基の塩、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、エタノールアミン、モノアルキルエタノールアミン、ジアルキルエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の有機塩基の塩があげられる。
本発明では、上記化合物を単独で、又は肝庇護剤、血糖降下剤、高脂血症治療薬、降圧剤、抗酸化剤、抗炎症剤の少なくとも1種と組み合わせた形態で使用することができる。
ここで肝庇護剤としては、例えば、ウルソデオキシコール酸やベタインがあげられる。又、血糖降下剤としては、例えば、インスリンやインスリン誘導体、トルブタミド、グリクラジド、グリベンクラミド、グリメピリドのようなスルホニルウレア剤、ナテグリニド、レパグリニド、ミチグリニドのような速効型インスリン分泌促進剤、アカルボース、ボグリボース、ミグリトールのようなαグルコシダーゼ阻害剤、メトホルミン、フェンホルミンのようなビグアナイド剤、ピオグリタゾン、ロジグリタゾン、トログリタゾンのようなチアゾリジン類等があげられる。又、高脂血症治療薬としては、例えば、プラバスタチン、シンバスタチン、フルバスタチン、セリバスタチン、アトルバスタチン、イタバスタチンのようなHMG-CoA還元酵素阻害剤やシンフィブラート、クロフィブラート、クリノフィブラート、ベザフィブラート、フェノフィブラートのようなフィブラート系薬剤、あるいはオルリスタットのような脂肪分解酵素阻害剤があげられる。又、降圧剤としては、例えば、アンジオテンシン変換酵素阻害剤、アンジオテンシン受容体阻害剤、カルシウム拮抗剤等があげられる。又、抗酸化剤としては、例えば、ビタミンCやビタミンE等のビタミン類、Nアセチルシステイン、プロブコール、イコサペンタエン酸及びそのエステル体などがあげられる。又、抗炎症剤としては、例えば、ペントキシフィリン等のサイトカイン産生抑制剤等があげられる。これらを組み合わせた形態で使用することにより、本発明の効果を一層高めることができる。組み合わせは、1つの医薬組成物中に両者を共に含有する形態でも、それぞれの成分を含有する2つの医薬組成物を同時に又は多少の間隔をおいて投与する形態のいずれでもよい。
ここで肝庇護剤としては、例えば、ウルソデオキシコール酸やベタインがあげられる。又、血糖降下剤としては、例えば、インスリンやインスリン誘導体、トルブタミド、グリクラジド、グリベンクラミド、グリメピリドのようなスルホニルウレア剤、ナテグリニド、レパグリニド、ミチグリニドのような速効型インスリン分泌促進剤、アカルボース、ボグリボース、ミグリトールのようなαグルコシダーゼ阻害剤、メトホルミン、フェンホルミンのようなビグアナイド剤、ピオグリタゾン、ロジグリタゾン、トログリタゾンのようなチアゾリジン類等があげられる。又、高脂血症治療薬としては、例えば、プラバスタチン、シンバスタチン、フルバスタチン、セリバスタチン、アトルバスタチン、イタバスタチンのようなHMG-CoA還元酵素阻害剤やシンフィブラート、クロフィブラート、クリノフィブラート、ベザフィブラート、フェノフィブラートのようなフィブラート系薬剤、あるいはオルリスタットのような脂肪分解酵素阻害剤があげられる。又、降圧剤としては、例えば、アンジオテンシン変換酵素阻害剤、アンジオテンシン受容体阻害剤、カルシウム拮抗剤等があげられる。又、抗酸化剤としては、例えば、ビタミンCやビタミンE等のビタミン類、Nアセチルシステイン、プロブコール、イコサペンタエン酸及びそのエステル体などがあげられる。又、抗炎症剤としては、例えば、ペントキシフィリン等のサイトカイン産生抑制剤等があげられる。これらを組み合わせた形態で使用することにより、本発明の効果を一層高めることができる。組み合わせは、1つの医薬組成物中に両者を共に含有する形態でも、それぞれの成分を含有する2つの医薬組成物を同時に又は多少の間隔をおいて投与する形態のいずれでもよい。
併用の場合、医薬組成物中のL-アラニン、及び肝庇護剤、血糖降下剤、高脂血症治療薬、降圧剤、抗酸化剤及び抗炎症剤から選ばれる少なくとも1種の薬剤の量は任意とすることができるが、L-アラニンの含有量を0.1〜99.9質量%とするのが良く、肝庇護剤、血糖降下剤、高脂血症治療薬、降圧剤、抗酸化剤、及び/又は抗炎症剤の量を0.1〜99.9質量%とするのがよい。
さらに、本発明の医薬組成物には、上記成分に加えて、薬理学的に許容し得る各種の製剤用物質(補助剤として)を含むこともできる(以下、「製剤学上許容される担体)とも称する。)。製剤用物質は製剤の剤型により適宜選択することができるが、例えば、賦形剤、希釈剤、添加剤、崩壊剤、結合剤、被覆剤、潤滑剤、滑走剤、滑沢剤、風味剤、甘味剤、可溶化剤等を挙げることができる。更に、製剤用物質を具体的に例示すると、炭酸マグネシウム、二酸化チタン、ラクトース、マンニトール及びその他の糖類、タルク、牛乳蛋白、ゼラチン、澱粉、セルロース及びその誘導体、動物及び植物油、ポリエチレングリコール、及び溶剤、例えば滅菌水及び一価又は多価アルコール、例えばグリセロールを挙げることができる。
本発明の医薬製剤の形態は、例えば、経口投与、腹腔内投与、経皮的投与、吸入投与等各種の投与形態に調製することができる。具体的には、適当な固形又は液状の製剤形態、例えば顆粒、粉剤、被覆錠剤、錠剤、(マイクロ)カプセル、坐剤、シロップ、ジュース、懸濁液、乳濁液、滴下剤、注射用溶液、活性物質の放出を延長する製剤等を挙げることができる。
本発明の薬剤に使用するL-アラニンの投与量については、症状に応じて適当に選択されるが、経口投与の場合は成人患者で1日当たり、L-アラニンの正味重量で表して1日当たり1g以上、好ましくは5g〜50g程度、更に好ましくは10〜20g程度投与することができる。また、重篤な場合には更に増量することもできる。投与の回数、時期については、数日に1回でも、また1日1回でも可能であるが、通常は1日当たり数回、例えば2〜4回に分けて投与される。
本発明の薬剤に使用するL-アラニンの投与量については、症状に応じて適当に選択されるが、経口投与の場合は成人患者で1日当たり、L-アラニンの正味重量で表して1日当たり1g以上、好ましくは5g〜50g程度、更に好ましくは10〜20g程度投与することができる。また、重篤な場合には更に増量することもできる。投与の回数、時期については、数日に1回でも、また1日1回でも可能であるが、通常は1日当たり数回、例えば2〜4回に分けて投与される。
尚、肝庇護剤、血糖降下剤、高脂血症治療薬、降圧剤、抗酸化剤、及び/又は抗炎症剤の少なくとも1種を混合又は組み合わせて使用する場合のこれ等薬剤の投与又は使用量については、当該肝庇護剤、血糖降下剤、高脂血症治療薬、降圧剤、抗酸化剤、及び/又は抗炎症剤として、或いはその効果を有する薬剤として既に開発され、又は開発途上等その他で知られる個々の薬剤の有効量として好適な使用量や投与量を採用することができる。
次に実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。
次に実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。
実施例1 L-アラニンを含有する医薬組成物の製造
L-アラニン顆粒6gを三方アルミ袋に充填しシールし被験者投与用製剤とした。
実施例2
NASHと確定診断される患者に対し実施例1で作成した製剤を1日に1回服用する。
投与開始後5週目以降は1日2回服用まで、さらに投与開始後9週目以降は1日3回服用まで、患者の状況に応じて投与量を適宜増減する。患者のクライテリア、モニタリング、組織検査、統計学的解析等はAm. J. Gastroenterol. 2001; 96: 2711-2717の方法に準じ、1年間の投与期間中経時的にGOT、GPT等の血液生化学検査を行うと共に、投与終了後に肝生検を行い、組織学的評価を行う。実施例1の製剤を投与したNASH患者の血中GOT,GPTは本発明の治療剤を投与する前に比べ有意に低下する。又肝組織の病理学的検査像は、投与前に比べ、Bruntの方法による脂肪蓄積のグレード、炎症グレード、線維化ステージの総合的評価で有意に改善する。よって本発明の治療剤はNASHの予防、改善、治療等に有用である。
L-アラニン顆粒6gを三方アルミ袋に充填しシールし被験者投与用製剤とした。
実施例2
NASHと確定診断される患者に対し実施例1で作成した製剤を1日に1回服用する。
投与開始後5週目以降は1日2回服用まで、さらに投与開始後9週目以降は1日3回服用まで、患者の状況に応じて投与量を適宜増減する。患者のクライテリア、モニタリング、組織検査、統計学的解析等はAm. J. Gastroenterol. 2001; 96: 2711-2717の方法に準じ、1年間の投与期間中経時的にGOT、GPT等の血液生化学検査を行うと共に、投与終了後に肝生検を行い、組織学的評価を行う。実施例1の製剤を投与したNASH患者の血中GOT,GPTは本発明の治療剤を投与する前に比べ有意に低下する。又肝組織の病理学的検査像は、投与前に比べ、Bruntの方法による脂肪蓄積のグレード、炎症グレード、線維化ステージの総合的評価で有意に改善する。よって本発明の治療剤はNASHの予防、改善、治療等に有用である。
実施例3
NASH様の肝病変をきたすことが知られているコリン欠乏食(以下CDDと略す)ラットモデル(Biochem. Biophys. Res. Commun 315, 187-195 (2004))でL-アラニンの薬理作用を確認した。
7週令の雄性ウイスターラット(1群5匹)にCDD(Dyets社製)を4週間供与したところ、全例で肝重量増加を認め(14.5-20.0g)、病理で大滴性の脂肪蓄積像を認めた。
ウルソデオキシコール酸は原発性胆汁性肝硬変への有効性が認められている肝庇護剤でNASHへの治療効果も示唆されているが、ウルソデオキシコール酸0.25%を加えたCDDを4週間与えた群では、やはり5例全例で肝重量増加(14.6-24.3g)と大滴性脂肪蓄積が認められ、改善効果は得られなかった。
これに対し、L-アラニンを4%加えたCDDを4週間与えた群では、1例で肝重量が正常化(10.6g)しており、病理的にも脂肪蓄積像は認められなかった。
NASH様の肝病変をきたすことが知られているコリン欠乏食(以下CDDと略す)ラットモデル(Biochem. Biophys. Res. Commun 315, 187-195 (2004))でL-アラニンの薬理作用を確認した。
7週令の雄性ウイスターラット(1群5匹)にCDD(Dyets社製)を4週間供与したところ、全例で肝重量増加を認め(14.5-20.0g)、病理で大滴性の脂肪蓄積像を認めた。
ウルソデオキシコール酸は原発性胆汁性肝硬変への有効性が認められている肝庇護剤でNASHへの治療効果も示唆されているが、ウルソデオキシコール酸0.25%を加えたCDDを4週間与えた群では、やはり5例全例で肝重量増加(14.6-24.3g)と大滴性脂肪蓄積が認められ、改善効果は得られなかった。
これに対し、L-アラニンを4%加えたCDDを4週間与えた群では、1例で肝重量が正常化(10.6g)しており、病理的にも脂肪蓄積像は認められなかった。
実施例4
近年のNASHの増加には脂肪摂取量の増加が大きな要因になっているとされていることから、高脂肪食(以下HFDと略す)を与えたラット脂肪肝モデルで肝臓中のトリグリセリドを抽出・定量し、L-アラニンの薬理作用を確認した。
9週令の雄性GKラット(1群6匹)に30%牛脂を含むHFDを6週間供与したところ、肝臓中のトリグリセリドは肝組織1g当たり29.1-49.3mgと、通常食(5%ダイズ油を含む;以下SDと略す)で飼育した群(14.1-24.2mg)に比し、肝臓中の脂肪含量の増加が認められた。
ピオグリタゾンはNASHへの治療効果が期待されている薬剤であるが、ピオグリタゾン0.01%を加えたHFDを6週間与えた群では、肝臓中のトリグリセリドは肝組織1g当たり26.7-48.4mgであり、若干の低下傾向はあるもののSD群範囲まで低下した個体は認められなか
った。
これに対し、L-アラニンを4%加えたHFDを6週間与えた群では、1例で肝臓中のトリグリセリドが肝組織1g当たり19.6mgとSD群範囲まで正常化していた。
なおピオグリタゾンは臨床的に体重増加をきたすことが副作用として問題とされているが、本モデルでも6週間のピオグリタゾン混餌投与でHFD群に比し体重の有意な増加が認められた。一方L-アラニンではこのような体重増加は観察されなかった。
近年のNASHの増加には脂肪摂取量の増加が大きな要因になっているとされていることから、高脂肪食(以下HFDと略す)を与えたラット脂肪肝モデルで肝臓中のトリグリセリドを抽出・定量し、L-アラニンの薬理作用を確認した。
9週令の雄性GKラット(1群6匹)に30%牛脂を含むHFDを6週間供与したところ、肝臓中のトリグリセリドは肝組織1g当たり29.1-49.3mgと、通常食(5%ダイズ油を含む;以下SDと略す)で飼育した群(14.1-24.2mg)に比し、肝臓中の脂肪含量の増加が認められた。
ピオグリタゾンはNASHへの治療効果が期待されている薬剤であるが、ピオグリタゾン0.01%を加えたHFDを6週間与えた群では、肝臓中のトリグリセリドは肝組織1g当たり26.7-48.4mgであり、若干の低下傾向はあるもののSD群範囲まで低下した個体は認められなか
った。
これに対し、L-アラニンを4%加えたHFDを6週間与えた群では、1例で肝臓中のトリグリセリドが肝組織1g当たり19.6mgとSD群範囲まで正常化していた。
なおピオグリタゾンは臨床的に体重増加をきたすことが副作用として問題とされているが、本モデルでも6週間のピオグリタゾン混餌投与でHFD群に比し体重の有意な増加が認められた。一方L-アラニンではこのような体重増加は観察されなかった。
Claims (1)
- L−アラニンを有効成分とすることを特徴とする非アルコール性脂肪性肝炎の予防、改善及び治療薬。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005044428A JP2006151937A (ja) | 2004-02-20 | 2005-02-21 | 非アルコール性脂肪性肝炎治療薬 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004044987 | 2004-02-20 | ||
JP2004317981 | 2004-11-01 | ||
JP2005044428A JP2006151937A (ja) | 2004-02-20 | 2005-02-21 | 非アルコール性脂肪性肝炎治療薬 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006151937A true JP2006151937A (ja) | 2006-06-15 |
Family
ID=36630651
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005044428A Pending JP2006151937A (ja) | 2004-02-20 | 2005-02-21 | 非アルコール性脂肪性肝炎治療薬 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006151937A (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003068215A1 (fr) * | 2002-02-14 | 2003-08-21 | Ajinomoto Co., Inc. | Médicaments pour maladies mitochondriales |
-
2005
- 2005-02-21 JP JP2005044428A patent/JP2006151937A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003068215A1 (fr) * | 2002-02-14 | 2003-08-21 | Ajinomoto Co., Inc. | Médicaments pour maladies mitochondriales |
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