JP2000327571A - 抗かゆみ組成物 - Google Patents

抗かゆみ組成物

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JP2000327571A JP11145817A JP14581799A JP2000327571A JP 2000327571 A JP2000327571 A JP 2000327571A JP 11145817 A JP11145817 A JP 11145817A JP 14581799 A JP14581799 A JP 14581799A JP 2000327571 A JP2000327571 A JP 2000327571A
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linoleic acid
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JP11145817A
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Kyoko Ishiguro
京子 石黒
Hisae Oku
尚枝 奥
Yoshikuni Yamamoto
芳邦 山本
Akiko Mizutani
章子 水谷
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Yamamoto Perfumery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 広範な原因に由来する種々の病的なかゆみに
対する、非特異的な抗かゆみ剤を提供すること。 【解決手段】 異性化リノール酸及び/又はその薬剤学
的に許容しうる塩を含むことを特徴とする、抗かゆみ外
用組成物及び内服用組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗かゆみ外用組成
物及び抗かゆみ内服用組成物に関し、更に具体的には、
軟膏剤、クリーム剤、ローション剤、ゲル剤、乳液、パ
ップ剤、硬膏剤及び絆創膏等の形態の抗かゆみ外用組成
物、並びに、軟カプセル剤その他の形態の抗かゆみ内服
用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】かゆみは、表皮の最外層で自覚される特
殊な感覚であるが、その発生する機序はよく知られてい
ない。かゆみは、弱い痛覚刺激などの、特定の刺激条件
下で生じる特殊な痛覚であるとも考えられており、かゆ
みを起こす強い刺激を持続的に与えると、痛みが誘発さ
れることが知られている。また、かゆみは皮膚の特定の
点(かゆみ点)でのみ感受され、これは痛点と一致する
とされている。しかしその一方、かゆみは、痛覚受容体
とは別の、これに隣接した掻痒受容体を介して感受され
るという可能性も指摘されている。かゆみが皮膚の表皮
の最外層でしか起こらないのに対し、痛覚は皮膚の深部
においても感受されるということ、並びに、痛みを起こ
さずに種々の強度のかゆみを発生させることができ、且
つかゆみを起こすことなく種々の強度の痛みを発生させ
られるということ等は、この可能性を支持している。
【0003】病的なかゆみは、蕁麻疹等、接触性皮膚
炎、アトピー性皮膚炎等によく見られるほか、接触性老
人性皮膚掻痒症、透析患者の乾燥肌その他の皮膚疾患、
肝硬変、尿毒症、慢性腎不全、糖尿病、甲状腺機能亢
進、悪性リンパ腫その他の全身的疾患においても自覚さ
れる。
【0004】病的なかゆみ誘発する種々の原因があると
考えられているものの、それらの原因は、未だ十分には
解明されていない。I型(即時型)アレルギーはかゆみ
誘発に至る代表的な反応であるが、I型アレルギーによ
れば、肥満細胞上のIgEと抗原との反応によって肥満
細胞からヒスタミンが放出される。また、かゆみを伴な
う皮膚の損傷では皮内にヒスタミンが遊離されているこ
と、及び、ヒスタミンの皮内注射が激しいかゆみを誘発
することが知られている。これらのことから、かゆみの
主要な直接原因として肥満細胞からのヒスタミンの放出
が考えられている。
【0005】かゆみの対症療法としては、抗ヒスタミン
剤が汎用されているほか、抗プラスミン剤、SH系製剤
(還元型グルタチオン)、チオ硫酸ナトリウム、ビタミ
ンB2等も用いられている。また、注射剤としてはヒス
タグロビン、ノイロトロピン等も用いられている。しか
しながら、病的な激しいかゆみを鎮める対症療法とし
て、これら従来の薬剤は必ずしも満足できるものでな
い。
【0006】一方、米国特許第5,585,400号
は、卵白アルブミンで感作したモルモットの気管を用い
た実験において、共役二重結合を有するリノール酸
(9、11−オクタデカジエン酸及び10,12−オク
タデカジエン酸)を数週間にわたって摂取させた動物か
ら摘出した気管では、卵白アルブミンの添加による気管
の収縮が対照に比して抑制されたとの知見に基づき、共
役リノール酸の投与によるI型すなわちIgEを介した
過敏症の抑制方法を請求している。しかしながら同時
に、同公報には、同実験においてヒスタミンの遊離に対
しては共役リノール酸の摂取による影響はなかった、と
いう結果も記載されている。
【0007】共役リノール酸(本明細書において、「異
性化リノール酸」ともいう。)は、リノール酸の異性体
として牛肉、乳製品等に少量含有されていることが古く
より知られている。近年になってその多様な作用が明ら
かにされつつある。例えば、種々の癌細胞に対して共役
リノール酸に抗癌作用のあることが報告されている(Pa
riza, MW. et al., Garcinogenesis, 6: 591-593 (198
5), Ha, YL. et al., Carcinogenesis, 8: 1881-1887
(1987), Ha, YL. et al, Cancer Res., 50: 1097-1101
(1990), Pariza, MW. et al., Clin. Biol. Res., 347:
217-221 (1990),Ip, C. et al, Cancer Res., 51: 611
8-6124 (1991), Ip, C. et al., CancerRes., 54: 1212
-1215 (1994).)。上記の作用の他にも、例えば、米国
特許第5554646号には、共役リノール酸の摂取が
動物の体脂肪を選択的に減少させることが開示されてお
り、また特表平10−508189号には、共役リノー
ル酸の摂取が動物の身体のタンパク質量を増加させるこ
とも開示されている。
【0008】このように異性化リノール酸は様々な作用
を有するが、共役二重結合を含んだ脂肪酸であるため、
そのままの形で生体内に取り込まれているとは考えられ
ず、何らかの形に代謝されて取り込まれ、その代謝物が
又はその後の種々の代謝物の何れか若しくは複数が上記
の様々な作用を示していると考えられる。実際、異性化
リノール酸が癌の発生から転移までの全ての段階で阻害
活性を示すということから、異性化リノール酸が代謝に
よる酸化段階を経て何らかの活性物質に変化し、その活
性代謝物が抗癌作用をあらわしているとの仮説が立てら
れている(Pariza, MW. et al., Adv. Experim. Med. B
iol., 289: 269-272 (1991), Chin, SF.et al., J. Foo
d Compos. Anal., 5(3): 185-197 (1992).)。また、異
性化リノール酸分子の共役二重結合を介してエンドパー
オキサイドが生じ、これが代謝経路中で最終的にフラン
脂肪酸に変化して前述の種々の活性を示すのではないか
とも推測されている(Yurawecz, HP. et al., Lipids,
30: 595-598 (1995).)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、これら
多様な興味深い作用を有する異性化リノール酸について
研究をしていたところ、動物のかゆみが異性化リノール
酸を経口投与することによって緩和されるとの印象を得
た。先に述べた通り、米国特許第5,585,400号
によって、異性化リノール酸の摂取は、ヒスタミン(か
ゆみの最大の原因物質と考えられている)の遊離を抑制
しないことが既に知られており、しかもかゆみに関する
何らかの効果を示差するような報告も何ら見られなかっ
たため、異性化リノール酸の経口投与がかゆみを抑制す
るというようなことは予想外であった。そこで、かゆみ
抑制効果の有無の評価を試み、異性化リノール酸の経口
投与が、確かに、動物に生じさせた異常なかゆみを顕著
に抑制すること、しかも経口投与終了後もかゆみの抑制
がある期間持続するという優れた効果を確認し、平成1
1年3月29〜31日に開催された日本薬学会第119
年会において、及び、事前に発行されたその講演要旨集
(発行日平成11年3月5日)において発表した。
【0010】一方、病的なかゆみにはその背後に全身的
要因が大きく関与している場合が少なくないものの、自
覚症状として見たときは、皮膚表面に限局された問題で
あり、自覚症状そのものの緩和ないし除去が最大の問題
である。またかゆみは必ずしも皮膚全面に生ずるわけで
はなく、通常はある領域に限って発生するから、他の、
かゆみを生じていない皮膚領域に対しては、抗かゆみ物
質が到達する必要がない。またかゆみの強さは部位によ
っても強弱があるため、それに応じて抗かゆみ物質の到
達を増減できた方が望ましい。
【0011】この点で、もしも異性化リノール酸の局所
適用で効果が現れ得るなら、目的部位に限局して所望量
の異性化リノール酸を用いることができ、好都合であ
る。しかしながら、異性化リノール酸に関しては、経口
投与によって顕著な抗かゆみ効果を確認したものの、先
に述べた通り、経口投与された異性化リノール酸がその
ままの形で吸収されて、そのままの形で薬理作用を発揮
しているとは考えられておらず、消化管からの吸収過程
や肝臓等における代謝を受けて初めて活性物質となると
考えられている。従って、化合物自体に抗かゆみ効果が
ある抗ヒスタミン剤やサリチル酸メチル等とは異なり、
異性化リノール酸を直接皮膚に適用しても、必要な代謝
を経ることができないため抗かゆみ効果は発現しない筈
であると推定された。
【0012】異性化リノール酸の持つ抗かゆみ効果に関
して更に研究を進める前提として、この推定の正しさを
確認するため、異性化リノール酸をマウスに塗布して抗
かゆみ効果の発現の有無を試験したところ、期待に反し
て、用量に関連してかゆみ抑制効果が認められた。すな
わち、かゆみの原因物質ヒスタミンを遊離させる薬物で
処理したマウスに生ずる皮膚のかゆみ(掻動作回数で他
覚的に評価)を、異性化リノール酸含有組成物の塗布が
明らかに抑制することが判明した。
【0013】本発明の内服用組成物は、異性化リノール
酸の経口投与による上記知見に基づき、また本発明の外
用組成物は、上記塗布による知見及び更なる検討に基づ
いたものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、異性
化リノール酸及び/又はその薬剤学的に許容しうる塩を
含むことを特徴とする、抗かゆみ外用組成物を提供す
る。
【0015】また本発明は、抗かゆみ外用組成物の製造
における抗かゆみ成分としての異性化リノール酸又はそ
の薬剤学的に許容し得る塩の使用をも提供する。
【0016】また更に本発明は、異性化リノール酸及び
/又はその薬剤学的に許容しうる塩を含むことを特徴と
する、抗かゆみ内服用組成物を提供する。
【0017】なおも更に本発明は、抗かゆみ内服用組成
物の製造における抗かゆみ成分としての異性化リノール
酸又はその薬剤学的に許容し得る塩の使用をも提供す
る。
【0018】本明細書において、「異性化リノール酸」
=とは、9,11−オクタデカジエン酸、10,12−
オクタデカジエン酸及びこれらの混合物を包含する。本
発明における主要成分である異性化リノール酸は、かゆ
みを引き起こす主体であるヒスタミンの放出以降の段階
でかゆみ抑制するよう作用するこため、本発明によって
得られる抗かゆみ外用組成物は、蕁麻疹、接触性皮膚
炎、アトピー性皮膚炎、接触性老人性皮膚掻痒症、透析
患者の乾燥肌その他種々の皮膚疾患、肝硬変、尿毒症、
慢性腎不全、糖尿病、甲状腺機能亢進、悪性リンパ腫そ
の他、特定の原因に限定されることなく、種々の原因に
よるかゆみの抑制に広く用いることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】異性化リノール酸の薬剤学的に許
容し得る塩の例としては、ナトリウム塩、カリウム塩等
のアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等の
アルカリ土類金属塩が好ましいものとして挙げられる
が、薬剤学的に許容し得るものである限り、必ずしもこ
れらの塩に限定されない。
【0020】異性化リノール酸はもとより天然の食品成
分でもあり比較的無毒であるため、本発明の抗かゆみ外
用組成物中の濃度に明確な上限はないが、抗かゆみ外用
組成物中の異性化リノール酸の含量は、通常は、10重
量%程度まであれば十分である。抑制を目的とするかゆ
みの程度にもより、また長期間皮膚に適用する場合には
少量でも効果が現れるため、本発明の抗かゆみ外用組成
物中の異性化リノール酸の濃度には明確な下限はない
が、通常の用途については、0.1重量%程度を下限と
みなしてよい。従って、通常は、本発明の抗かゆみ外用
組成物中の異性化リノール酸の濃度は0.1〜10重量
%の範囲、より好ましくは、0.5〜5重量%、更に好
ましくは1〜3重量%であってよい。
【0021】また現在「異性化リノール酸」として商業
的に入手できる製品は、9,11−オクタデカジエン酸
及び10,12−オクタデカジエン酸の他に通常のリノ
ール酸や近隣の脂肪酸を不純物として含有したものが一
般的である。それら不純物が異性化リノール酸の作用を
妨害するとは認められないため、本発明の抗かゆみ外用
組成物に、本来の異性化リノール酸以外にそれら不純物
が含有されていても特に問題はない。
【0022】本発明において、内服用抗かゆみ組成物の
形態としては、特に限定されず、異性化リノール酸を含
有する軟カプセル剤、異性化リノール酸を適宜の単体粉
末に担持させて得られる散剤やこれを収容した硬カプセ
ル剤、錠剤、液剤その他適宜の形態であって良い。これ
らのうち、軟カプセル剤は、処方化及び製造が簡便であ
るという点で特に好ましい。
【0023】本発明において、抗かゆみ外用組成物は種
々の形態であってよい。すなわち、例えば、軟膏剤、ク
リーム剤、ローション剤、ゲル剤、乳液、パップ剤、硬
膏剤、絆創膏等の形態とすることができる。それらは抗
かゆみを唯一の又は主たる目的とする組成物でなくて
も、例えば、通常の美顔パックの成分中に、かゆみ防止
のために含有させてたものであってもよく、絆創膏の粘
着剤層中に、かぶれによるかゆみを防止するために含ま
せてもよい。この場合、本発明の「抗かゆみ外用組成
物」とは、そのような絆創膏の粘着剤層をいう。また、
かゆみ防止効果のある他の成分、例えばマレイン酸クロ
ルフェニラミン、塩酸ジフェンヒドラミン等の抗ヒスタ
ミン剤や、サリチル酸メチル、メントール等と異性化リ
ノール酸とを併用した組成物としてもよい。従って、従
来のかゆみ止めを目的としたゲル剤、ローション剤、硬
膏剤その他に異性化リノール酸を更に含有させたもので
あってもよい。
【0024】また、皮膚にはエステラーゼが活性に存在
しており、これによりエステル類は皮膚内において酸と
アルコールとに加水分解されることが知られている。従
って、本発明において用いる異性化リノール酸は、必ず
しも遊離酸又はその塩の形を用いなくともよく、アルコ
ール類とのエステルの形としてもよい。この場合、アル
コール類としては、炭素数2〜5程度のものが好まし
く、そのようなアルコールの特に好ましい例としては、
メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノ
ール、n−ブタノール、s−ブタノール、t−ブタノー
ル、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3―ペンタ
ノールが挙げられる。異性化リノール酸とアルコール類
とのエステルは、このタイプの不飽和脂肪酸とアルコー
ル類とのエステルの合成のための慣用の方法に従って容
易に製造することができる。またエステルとしては、両
方のカルボン酸をエステル化しても、また一方のカルボ
ン酸のみのエステル化であってもよい。
【0025】以下に、先ず、異性化リノール酸について
行った経口投与による抗かゆみ効果についての試験の結
果を、次いで、皮膚への塗布による抗かゆみ効果につい
ての試験の結果を示す。なお、使用した異性化リノール
酸(CLA)はメイプロ社より入手のもの(製造 Natur
al Lipids社, Hovdebygda, Norway)である。
【0026】<薬理試験 1> COMPOUND 48/80による
マウスのかゆみに対する異性化リノール酸の経口投与に
よる抑制効果:1回投与試験 肥満細胞からの強力なヒスタミン遊離剤として汎用され
ている COMPOUND 48/80 (CAS NUMBER:94724-12-6: Sigm
a C2313)を用いて、マウスにかゆみを惹起し、これに対
する異性化リノール酸の経口投与の効果の有無を検討し
た。 (1)材料: 約12週齢の雄性 SPF ddY マウス17匹を
用いた。経口投与のためのCLAは、0.5%CMC(カ
ルボキシメチルセルロース)に懸濁させたものを用い
た。 (2)方法: 方法1: マウスの一部をCLA群(n=5)及び対照
群(n=4)に分け、CLA群のマウスにCLA 200m
g/kgを、対照群のマウスにはCLAを含まない0.5
%CMCを、それぞれ経口投与し、1時間後、かゆみを
惹起させるために、これらのマウスにCOMPOUND 48/80
1mg/kgを皮下注射し、注射直後より、各マウスに
つき全身掻動作回数を20分間にわたってカウントして比
較した。なお、対照群のマウスについては、COMPOUND 4
8/80の皮下注射前にも全身掻動作回数を20分間にわたっ
てカウントし、「惹起前」の平常値とした。 方法2: 残りのマウスを、CLA群(n=4)及び対
照群(n=4)に分け、CLA群のマウスにCLA 200
mg/kgを、対照群のマウスにはCLAを含まない0.
5%CMCを、それぞれ経口投与し、24時間後、かゆみ
を惹起させるために、これらのマウスにCOMPOUND 48/80
1mg/kgを皮下注射し、注射直後より、各マウス
につき全身掻動作回数を20分間にわたってカウントして
比較した。なお、対照群のマウスについては、COMPOUND
48/80の皮下注射前にも全身掻動作回数を20分間にわた
ってカウントし、「惹起前」の平常値とした。
【0027】(3)結果: 方法1による結果は、図1
(a)に示した通りであり、COMPOUND 48/80 によるかゆみ
の惹起の1時間前にCLA投与を投与しても、全身掻動
作回数の抑制は見られず、CLAはかゆみを抑制してい
ない。これに対して、方法2による図1(b)に示した結
果から明らかな通り、COMPOUND 48/80 によるかゆみの
惹起の24時間前にCLAを投与したときは、COMPOUND 4
8/80によって引き起こされる全身掻動作は顕著に抑制さ
れている。従って、COMPOUND 48/80によるかゆみの惹起
の24時間前のCLA投与が、かゆみの発生を抑制したこ
とが明らかである。投与から24時間を経過しても顕著な
効果が見られたことから、CLAの抗かゆみ作用は比較
的持続時間が長いと考えられる。CLAはヒスタミン遊
離には影響を与えないことが報告されているため(米国
特許第5,585,400号)、CLAの抗かゆみ作用
は、他のメディエーター類の合成阻害又はレセプター拮
抗等によるものである可能性が考えられるが、現在のと
ころメカニズムは不明である。しかしながら、ヒスタミ
ンが種々の疾患によってもたらされるかゆみの最も直接
的な要因であることから、COMPOUND 48/80 によるかゆ
みに対する抑制効果は、特定の原因によるかゆみに限定
されることなく種々の疾患に起因するかゆみに対して有
効であると考えられる。なお、方法1で抑制効果が見ら
れなかったのは、CLAの吸収のための十分な時間が確
保されなかったためであろう。
【0028】<薬理試験 2> COMPOUND 48/80による
マウスのかゆみに対する異性化リノール酸の抑制効果:
連続投与試験 (1)材料及び方法: 4週齢の雄性SPF ddYマウス13
匹を2群(CLA投与群7匹、CLA未処置群6匹)に
分けて用いた。経口投与のためのCLAは、0.5%CM
Cに懸濁させたものを用いた。CLA投与群にはCLA
100mg/kg/日の経口投与を連続13回行い、CLA
未処置群には0.5%CMC 0.3mL/30g/日の経口投
与を同様に連続13回行なった。CLAの最終投与の約6
時間後に、かゆみを惹起させるために、1mg/kgの
COMPOUND 48/80 を各マウスに皮下注射し、注射直後よ
り、各マウスにつき全身掻動作回数を20分間にわたって
カウントし、両群の掻動作回数を比較した。更には、こ
れより10日間のCLAウォッシュアウト期間の後、同量
の COMPOUND 48/80 を各マウスに再度皮下注射し、同様
に全身掻動作回数を20分間にわたってカウントして比較
した。
【0029】(2)結果: 図2(a)は、CLAの最終
投与6時間後のCOMPOUND 48/80 による掻動作回数のカ
ウント結果を示す。図から明らかなように、CLA未処
置群ではCOMPOUND 48/80投与後に掻動作回数が著しく増
加したのに対し、CLA投与群では掻動作回数の増加は
遥かに小fさく、COMPOUND 48/80 によるかゆみがCL
A投与群で強力に抑制されていることが明らかである。
また、前記の薬理試験1との比較から、CLAの連続投
与は1回投与よりも更に顕著な抗かゆみ効果を示してお
り、連続投与によっても抗かゆみ効果は減弱せず逆に増
強していることが認められる。このことは、種々の疾患
に起因して生ずる長期間の持続的かゆみに対してCLA
が優れた治療剤となり得ることを示している。図2(b)
は、CLA最終投与後10日間のウォッシュアウト期間を
挟んだ後の COMPOUND 48/80 による掻動作回数のカウン
ト結果を示しており、10日間のウォッシュアウト後も、
CLA投与群ではCLA未処置群より掻動作回数が少な
い傾向が明らかである。このことはCLAの抗かゆみ効
果が投与を止めてもかなりの期間持続すること、及び、
投与を中止してもリバウンドによるかゆみの増悪が起こ
らないことも示している。
【0030】<薬理試験 3> ヒスタミンによるマウ
スの血圧低下に対するCLAの効果 CLAの抗かゆみ作用のメカニズムの研究の一部とし
て、ヒスタミンによる血圧低下に対するCLAの効果を
検討した。 (1)材料及び方法: 6週齢の雄性SPF ddYマウスを
用い、マウスを対照群(n=3)、CLA−1時間前投
与群(n=3)、CLA−24時間前投与群(n=3)、
塩酸ジフェンヒドラミン投与群(n=2)に分けて試験
に用いた。各群のマウスにヒスタミン10mg/kgを静
注し、それに先立ち、CLA−1時間前投与群及びCL
A−24時間前投与群にはCLA200mg/kgをそれぞ
れ1時間前及び24時間前に経口投与し、塩酸ジフェンヒ
ドラミン投与群には塩酸ジフェンヒドラミン(H1レセ
プター拮抗薬)10mg/kgを30分前に静脈内投与し
た。血圧測定は、BP−1030(室町機械)を用いて行なっ
た。
【0031】(2)結果: 図3に結果を示す。縦軸は
ヒスタミン投与前のベースライン血圧との比較による血
圧の相対値を示し、横軸はヒスタミン投与後の時間
(分)を示す。対照群では、ヒスタミン投与により血圧
がベースラインの50%以下まで低下した(図中、−●
−)。この血圧低下は、塩酸ジフェンヒドラミンにより
ほぼ完全に抑制された(図中、−△−)。一方、CLA
−1時間前投与群では血圧低下の抑制傾向が認められた
もののベースラインの約60%近くまで血圧低下がみられ
た(図中、−○−)。これに対し、CLA−24時間前投
与群では、血圧低下の抑制は顕著であり、血圧はベース
ラインの約80%程度にまでしか低下しなかった(図中、
−▲−)。この結果から、CLAはヒスタミンH1拮抗
作用を有することが示唆されるが、そうであるとしても
その作用は典型的な抗ヒスタミン薬である塩酸ジフェン
ヒドラミンの1/20以下と弱いことが明らかである。そ
れでもなお先の試験結果よりCLA連続投与時に顕著な
抗かゆみ作用が見られていることから、CLAは、抗ヒ
スタミン作用以外の何らかの抗かゆみ機構で作用してい
る可能性が考えられる。
【0032】<薬理試験 4> CLAの抗アナフィラ
キシー効果 血圧法により、CLAの抗アナフィラキシー効果の有無
につき検討した。 (1)材料および方法: 4週齢の雄性SPF ddYマウス
を試験に用いた。動物をCLA投与群(n=7)と未処
置群(n=7)とに分けて用いた。経口投与のためのC
LAは、0.5%CMCに懸濁させたものを用いた。CL
A投与群にはCLA 100mg/kg/日の経口投与を連
続13回行い、CLA未処置群には0.5%CMC 0.3mL
/30g/日の経口投与を同様に連続13回行なった。CL
A/CMC又はCMCの投与開始5日後に、両群のマウ
スに卵白リゾチーム(HEL)50μg/CFA 25μL
+生理食塩水 25μLの混合物(CFA=完全フロイン
トアジュバント)を両群のマウスに腹腔内投与して感作
させた後、CLA/CMC又はCMCの最終投与の24時
間後にHEL 1.0μg/生理食塩水30μLを静脈内投与
し、アナフィラキシーを惹起させた。惹起後、15〜20分
における血圧低下値を指標として、両群のアナフィラキ
シーの程度を比較した。血圧測定には、BP−1030(室町
機械)を用いた。
【0033】(2)結果: 結果を図4に示す。未処置
群ではアナフィラキシー惹起後の血圧はベースラインの
60%以下に低下したのに対して、CLA投与群ではベー
スラインの約90%程度を維持していることから、CLA
投与によりアナフィラキシーが抑制されていることは明
らかである。
【0034】<薬理試験 5> アナフィラキシー惹起
マウスの血流に対するCLAの効果 マウスにおけるアナフィラキシーによる血流低下を指標
として、CLAの効果を検討した。 (1)材料及び方法: 4週齢の雄性SPF ddYマウス14
匹を、CLA投与群(n=7)及び対照群(n=7)に
分けて使用した。CLA投与群には、0.5%のCMCに
懸濁させたCLA 100mg/kg/日を14日間連続して
経口投与し、対照群には、0.5%CMC 0.3mL/30g
/日を同様に経口投与した。感作は、HEL50μg/C
FA25μL+生理食塩水25μLの混合物を、CLAの最
終投与の9日前に腹腔内投与することにより行なった。
HELによるチャレンジは、HEL10μg/生理食塩水
30μLを静脈内投与することにより行なった。チャレン
ジはCLAの最終投与の24時間後に行い、惹起30分前よ
り血流測定部位(尾部)を37℃に加温し、惹起20分前よ
り平常値(ベースライン)の測定を開始し、惹起と同時
に血流の経時的変化を記録した。血流の測定には、非接
触型レーザー組織血流計オメガフロー(Neuroscence)
を用いた。
【0035】(2)結果: 結果を図5に示す。対照群
では、HELによるチャレンジ後の血流(実践で示し
た)はベースラインの約35%にまで低下したが、CLA
投与群の血流(破線で示した)はベースラインの約75%
までの低下に止まった。
【0036】<薬理試験 6> マウスのIgE抗体産
生に対するCLAの効果 IgEの産生をCLAが抑制するか否かを検討するた
め、PCA反応を用いて以下の試験を行なった。 (1)材料及び方法: 薬理試験5で使用した各マウス
より血清を調製した。各血清の50μLを11週齢の雄性Wi
star STラットに皮内注射し、48時間後、HEL1mg
/0.5%エバンスブルーを0.5mL静脈内注射することに
よりチャレンジし、30分後、ラットの皮膚に生じた青班
の直径を測定した。 (2)結果: 表1及び2に示すように、各CLA投与
群からの血清と対照群からの血清との間に、PCA反応
陽性率及び青班の平均サイズの何れの点でも差は認めら
れなかった。このことは、CLAにIgE抗体産生抑制
作用はないことを示している。
【0037】
【表1】
【0038】<薬理試験 7> COMPOUND 48/80による
マウスのかゆみに対する異性化リノール酸含有組成物の
塗布による抑制効果:5日間塗布試験 COMPOUND 48/80を用いて、マウスにかゆみを惹起し、こ
れに対するCLA含有組成物の塗布の効果を検討した。 (1)材料: 5週齢の雄性 SPF ddY マウス25匹を用
いた。塗布のためのCLA含有組成物としては、CLA
をマクロゴール200に溶解させて、溶液30μl中のCL
A量が、それぞれ0.625mg、1.25mg、2.5mg及び5
mgとなるように調製したものを用いた。また、用いた
CLAは、異性化リノール酸としての純度が約75%のも
のであり、異性化リノール酸の内訳としては、シス−
9、トランス−11−オクタデカジエン酸とトランス−
10,シス−12−オクタデカジエン酸とが、ほぼ等し
い割合で含有されている。残りの約25%の不純物は、通
常のリノール酸及び近隣の脂肪酸であり、それらは異性
化リノール酸の効果には直接の影響を及ぼさない。な
お、以下の試験において、CLAの濃度等の数値につい
ては純度換算しておらず、それらは用いたCLAそのも
のの重量に基づく値である。 (2)方法: 5群のマウス(各n=5)のうち、各濃
度のCLA含有組成物群については各組成物の30μl/
日を首部分に5日間塗布し、対照群にはマグロゴール20
0の30μl/日を首部分に5日間塗布した。最終塗布の2
4時間後、対照群及びCLA含有組成物群につき、それ
ぞれ塗布部位にCOMPOUND 48/80 を3mg/kgの量で
塗布部位に皮下投与し、その直後からの首部掻動作回数
を20分間にわたってカウントした。なお、対照群のマウ
スについては、COMPOUND 48/80の皮下注射前にも全身掻
動作回数を20分間にわたってカウントし、「惹起前」の
平常値とした。
【0039】(3)結果: 結果を図6に示す。図より
明らかな通り、CLA含有組成物投与群では、掻動作回
数の減少が認められ、対照〜2.5mg/日の範囲でで効
果に用量依存的な関係が明瞭に認められ、特に1.25mg
/日及び2.5mg/日群において効果は顕著であった。
従って、この試験条件においては、最適なCLA投与量
は1.25〜2.5mg/kg/日であり、組成物中の濃度と
しては、約4〜8重量%である。
【0040】<薬理試験 8> COMPOUND 48/80による
マウスのかゆみに対する異性化リノール酸含有組成物の
塗布による抑制効果:10日間塗布試験 COMPOUND 48/80を用いて、マウスにかゆみを惹起し、こ
れに対するCLA含有組成物の塗布の効果を検討した。 (1)材料: 5週齢の雄性 SPF ddY マウス25匹を用
いた。塗布のためのCLA含有組成物としては、CLA
をマクロゴール200に溶解させて、溶液30μl中のCL
A量が、それぞれ0.625mg、1.25mg、2.5mg及び5
mgとなるように調製したものを用いた。またCLAと
しては、上記の薬理試験7で用いたのと同一組成のもの
を、やはり純度換算せずに用いた。 (2)方法: 5群のマウス(各n=5)のうち、各濃
度のCLA含有組成物群については、各組成物の30μl
/日を首部分に10日間塗布し、対照群にはマグロゴール
200の30μl/日を首部分に10日間塗布した。最終塗布
の24時間後、対照群及びCLA含有組成物群につき、そ
れぞれCOMPOUND 48/80 を3mg/kgの量で塗布部位
に皮下投与し、その直後からの首部掻動作回数を20分間
にわたってカウントした。なお、対照群のマウスについ
ては、COMPOUND 48/80の皮下注射前にも全身掻動作回数
を20分間にわたってカウントし、「惹起前」の平常値と
した。 (3)結果: 結果を図7に示す。図より明らかな通
り、CLA含有組成物投与群では、掻動作回数が全般的
に減少し、特に1.25mg/kg群において顕著であっ
た。すなわちこの結果から、CLAの10日間の塗布にお
いても、かゆみの抑制効果が、用量に関連する形で減少
したことが分かる。この試験条件においては、最適なC
LA投与量は1.25mg/kg/日であり、組成物中のC
LAの濃度としては、約4重量%である。
【0041】以上の試験結果より、異性化リノール酸
は、経口投与及び塗布の何れでも抗かゆみ効果を示すこ
とが明らかとなった。またCLAは、抗体産生より後の
機構でアナフィラキシー及びかゆみを抑制していると考
えられる。CLAの抗かゆみメカニズムとして、肥満細
胞の脱顆粒抑制、ヒスタミンレセプター拮抗作用等が推
測はされるものの、ヒスタミン遊離に影響を与えないと
する報告もあり(米国特許第5,585,400号)、
抗ヒスタミン効果は塩酸ジフェンヒドラミンの1/20以
下であることから、正しいメカニズムの解明は今後の課
題である。
【0042】CLAの抗かゆみ効果について、連続塗布
による場合は、最適な濃度範囲が存在することが上記薬
理試験7及び8から窺われるが、上記試験でCOMPOUND 4
8/80により惹起される強度なかゆみを評価系に用いてい
るため、より穏やかなかゆみに対しては、より低投与量
で十分な効果を示すものと考えられる。また、遊離の異
性化リノール酸はカルボン酸由来の酸性を示すが、一部
を中和して酸性度を緩和することにより皮膚に対してマ
イルドなものとすることができる。エチルアルコール等
により異性化リノール酸の一部又は全部をエステル化し
ても同様である。エステルは酸に比して一般に皮膚透過
性に優れる一方、皮膚内にはエステラーぜー活性がある
ため、透過後に皮膚内で異性化リノール酸が復元される
ことになる。なお、抗かゆみ外用組成物中における異性
化リノール酸の濃度及び塗布の頻度/期間については、
臨床上かゆみの程度や体質などを考慮しつつ設定するこ
とができ、また、もとよりそうすべき事項である。
【0043】以下、本発明の代表的実施例のいくつかを
掲げるが、本発明がこれらの実施例に限定されることは
意図しない。
【0044】<実施例1> 経口投与用組成物 次の処方に従い、常法により軟カプセル剤を製造する。 異性化リノール酸・・・・・・・・250mg軟カプセル基剤・・・・・・・・・・適量
【0045】<実施例2> 外用(皮膚用)組成物 次の処方に従って成分を混和し、常法により外用組成物
(軟膏剤)とする。 (処方) 異性化リノール酸・・・・・・・・・・・・5gマクロゴール400・・・・・・・・・・95g 全量・・・・・・・・・・・・・・・・100g
【0046】<実施例3> 外用(皮膚用)組成物 次の処方に従って成分を混和し、常法により外用組成物
(軟膏剤)とする。 異性化リノール酸・・・・・・・・・・・・1gマクロゴール1500・・・・・・・・・99g 全量・・・・・・・・・・・・・・・・100g
【0047】<実施例4>次の処方に従って成分を混和
し、常法により外用組成物(軟膏剤)とする。 異性化リノール酸・・・・・・・・・・・・・・5g 白色ワセリン・・・・・・・・・・・・・・245g ステアリルアルコール・・・・・・・・・・200g プロピレングリコール・・・・・・・・・・120g ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60・・・・・40g モノステアリン酸グリセリン・・・・・・・・10g パラオキシ安息香酸メチル・・・・・・・・・・1g パラオキシ安息香酸プロピル・・・・・・・・・1g精製水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・適量 全量・・・・・・・・・・・・・・・・・1000g
【0048】次の処方に従って成分を混和し、常法によ
り外用組成物(軟膏剤)とする。 異性化リノール酸・・・・・・・・・・・・・・5g白色ワセリン・・・・・・・・・・・・・・・99g 全量・・・・・・・・・・・・・・・・・・100g
【図面の簡単な説明】
【図1】 マウスのかゆみに対する異性化リノール酸の
単回経口投与による抑制効果を示すグラフ。
【図2】 マウスのかゆみに対する異性化リノール酸の
連続経口投与による抑制効果を示すグラフ。
【図3】 ヒスタミンによるマウスの血圧低下に対する
異性化リノール酸の効果を示すグラフ。
【図4】 異性化リノール酸の抗アナフィラキシー効果
を示すグラフ。
【図5】 アナフィラキシー惹起マウスの血流に対する
異性化リノール酸の効果を示すグラフ。
【図6】 マウスのかゆみに対する異性化リノール酸含
有組成物の5日間塗布による抑制効果を示すグラフ。
【図7】 マウスのかゆみに対する異性化リノール酸含
有組成物の10日間塗布による抑制効果を示すグラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 17/04 A61K 31/00 617D A61K 31/231 31/23 601 (72)発明者 水谷 章子 大阪市中央区北久宝寺町1丁目3番6号 山本香料株式會社内 Fターム(参考) 4C076 AA06 AA09 AA11 AA16 AA56 AA72 BB01 BB31 CC03 CC18 DD09 DD34 DD37 DD38 DD44 DD46 EE23 4C206 AA01 AA02 DA04 DB07 KA12 MA01 MA02 MA04 MA36 MA41 MA48 MA52 MA57 MA72 MA83 ZA89 ZC54

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】異性化リノール酸及び/又はその薬剤学的
    に許容しうる塩を含むことを特徴とする、抗かゆみ外用
    組成物。
  2. 【請求項2】該抗かゆみ外用組成物中における異性化リ
    ノール酸及び/又はその薬剤学的に許容し得る塩の濃度
    が0.1〜10重量%である、請求項1の抗かゆみ外用
    組成物。
  3. 【請求項3】該薬剤学的に許容し得る塩が、異性化リノ
    ール酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩である
    請求項1又は2の抗かゆみ外用組成物。
  4. 【請求項4】軟膏剤、クリーム剤、ローション剤、ゲル
    剤、乳液、パップ剤、硬膏剤又は絆創膏の形態である、
    請求項1ないし3の何れかの抗かゆみ外用組成物。
  5. 【請求項5】抗かゆみ外用組成物の製造における抗かゆ
    み成分としての異性化リノール酸又はその薬剤学的に許
    容し得る塩の使用。
  6. 【請求項6】該抗かゆみ外用組成物中における異性化リ
    ノール酸及び/又はその薬剤学的に許容し得る塩の濃度
    が0.15〜10重量%である、請求項5の使用。
  7. 【請求項7】該薬剤学的に許容し得る塩が、異性化リノ
    ール酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩である
    請求項5又は6の使用。
  8. 【請求項8】該抗かゆみ外用組成物が軟膏剤、クリーム
    剤、ローション剤、ゲル剤、乳液、パップ剤、硬膏剤又
    は絆創膏の形態である、請求項5又は6の使用。
  9. 【請求項9】該異性化リノール酸又はその薬剤学的に許
    容し得る塩に代えてその薬剤学的に許容し得るエステル
    を含有することを特徴とする、請求項1ないし4の何れ
    かの抗かゆみ外用組成物。
  10. 【請求項10】該エステルが、メタノール、エタノー
    ル、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノー
    ル、s−ブタノール、t−ブタノール、1−ペンタノー
    ル、2−ペンタノール及び3―ペンタノールよりなる群
    より選ばれるアルコールとのエステルである、請求項8
    の抗かゆみ外用組成物
  11. 【請求項11】該異性化リノール酸又はその薬剤学的に
    許容し得る塩に代えてその薬剤学的に許容し得るエステ
    ルを使用するものである、請求項5の使用。
  12. 【請求項12】該エステルが、メタノール、エタノー
    ル、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノー
    ル、s−ブタノール、t−ブタノール、1−ペンタノー
    ル、2−ペンタノール及び3―ペンタノールよりなる群
    より選ばれるアルコールとのエステルである、請求項1
    0の使用。
  13. 【請求項13】異性化リノール酸を薬効成分として含有
    することを特徴とする、内服用抗かゆみ組成物。
  14. 【請求項14】軟カプセル剤の形態である、請求項13
    の内服用抗かゆみ組成物。
  15. 【請求項15】抗かゆみ内服用組成物の製造における抗
    かゆみ成分としての異性化リノール酸又はその薬剤学的
    に許容し得る塩の使用。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007055599A1 (en) * 2005-11-10 2007-05-18 Fonterra Corporate Research And Development Limited Compositions of cis-9, trans-11 conjugated linoleic acid and vaccenic acid and uses thereof

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