JP2006151832A - ラクタム化合物 - Google Patents

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JP2006151832A JP2004341284A JP2004341284A JP2006151832A JP 2006151832 A JP2006151832 A JP 2006151832A JP 2004341284 A JP2004341284 A JP 2004341284A JP 2004341284 A JP2004341284 A JP 2004341284A JP 2006151832 A JP2006151832 A JP 2006151832A
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Abstract

【課題】 血液凝固機構が活性化された血栓性疾患、例えば、心血管系疾患に伴なう血栓・塞栓症、脳血管系疾患に伴なう血栓・塞栓症、静脈血管系疾患に伴なう血栓・塞栓症等の予防および/または治療において、FXa阻害作用を有する化合物を提供すること。
【解決手段】 一般式(I)
【化1】
Figure 2006151832

(式中、Rは置換基を表わし、Rは置換基を表わし、環Aはさらに置換基によって置換されていてもよい環状基を表わし、環Bはさらに置換基によって置換されていてもよい環状基を表わし、Wは置換基によって置換されていてもよい主鎖の原子数1〜5のスペーサーを表わし、Yは置換基によって置換されていてもよい主鎖の原子数1〜5のスペーサーを表わし、nは0または1から8の整数を表わす。)で示される化合物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ラクタム化合物に関する。詳しくは、一般式(I)
Figure 2006151832
(式中、すべての記号は後記と同じ意味を表わす。)で示される化合物、その塩、そのN−オキシド、その溶媒和物またはそれらのプロドラッグに関する。
血液凝固反応は、血管の損傷はもとより、内毒素やその他の異物の刺激に応答して惹起される生態防御反応の1つである。この反応は、傷外部位で凝集する血小板あるいは損傷内皮細胞の膜上において、カルシウムイオンの存在化で進行するカスケード機構からなる。血液凝固系は種々のセリンプロテアーゼ前駆体やプロテインコファクターおよび繊維状タンパクフィブリノーゲンなどから構成される。凝固カスケードで生成されたトロンビンは可溶性のフィブリノーゲンを不溶性のフィブリンに変換し、血液凝固を引き起こす。
血液凝固カスケードは、外因系と内因系との2つに大別される。外因系は血管の破綻や内毒素の刺激により露出した組織因子が、活性化血液凝固第VII因子と複合体を形成することにより始まり、第X因子を活性化する。一方、内因系は接触因子の活性化の後に多段階の酵素反応を経て第X因子の活性化にいたる。これらは外因系と内因系は第X因子のところで合流し、活性化された第X因子(血液凝固因子Xa、以下、FXaと略記する。)はプロトロンビンをトロンビンに活性化し、可溶性のフィブリノーゲンを不溶性のフィブリンに変換して血液を凝固させる。外因系と内因系の合流点に位置するFXaは、トロンビンよりも上流にあり、FXaの阻害はトロンビンの阻害より効率的かつ特異性の高い抗凝固薬となる可能性がある。
現状、抗凝固薬としてはワルファリンやトロンビン阻害剤が用いられている。しかし、ワルファリンは経口剤として汎用されているが、食事や併用薬との相互作用がしばしば見られ、患者にとって煩雑な抗凝固能の検査が必要とされる。また、トロンビン阻害剤のうち、ヘパリン等は、酵素に対する特異性が乏しいため、出血等の副作用がある。また、選択的なトロンビン阻害剤は、トロンビンによる血小板凝集や、凝固制御因子であるプロテインC産生も抑制するため、出血との乖離幅が狭い可能性が高いという問題点を有している。
一方、FXa阻害剤は、外因系と内因系の合流点を阻害するため、効率的な抗凝固剤となり得る。特に、トロンビン阻害活性を持たないFXa選択的阻害剤は、血小板凝集阻害活性やプロテインC産生阻害活性を有しないので、トロンビン阻害剤よりも、抗凝固作用と出血作用の乖離が期待できる、理想的な抗凝固剤となり得る。
一般式(A)
Figure 2006151832
(式中、R1Aは4〜7員のシクロアルキレンイミノ−CO−基を表わし、R2Aは水素原子を表わし、R3Aは水素原子を表わし、R4Aは水素原子またはアルキル基を表わし、R5Aは水素原子または置換されていてもよいアルキル基を表わし、AはCONHを表わし、Bはベンズイミダゾールを表わす。基の定義は必要な部分を抜粋した。)で示されるベンゼン誘導体が、FXa阻害活性を有することが知られている(特許文献1)。
国際公開第2004/056784号パンフレット
血液凝固機構が活性化された血栓性疾患、例えば、心血管系疾患に伴なう血栓・塞栓症、脳血管系疾患に伴なう血栓・塞栓症、静脈血管系疾患に伴なう血栓・塞栓症、および/または全身性および/または末梢性の血栓・塞栓症の予防および/または治療において、強力で、安全で使いやすく、副作用の少ない抗凝固剤が望まれていた。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、一般式(I)で示されるラクタム化合物が目的を達成することを見出した。
すなわち本発明は、
(1) 一般式(I)
Figure 2006151832
(式中、Rは置換基を表わし、Rは置換基を表わし、
Figure 2006151832
はさらに置換基によって置換されていてもよい環状基を表わし、
Figure 2006151832
はさらに置換基によって置換されていてもよい環状基を表わし、Wは置換基によって置換されていてもよい主鎖の原子数1〜5のスペーサーを表わし、Yは置換基によって置換されていてもよい主鎖の原子数1〜5のスペーサーを表わし、nは0または1から8の整数を表わす。ただし、nが2以上の整数を表わすとき、Rは同じでも異なっていてもよい。)で示される化合物、その塩、そのN−オキシド、その溶媒和物またはそれらのプロドラッグ、
(2)
Figure 2006151832
Figure 2006151832
(基中、すべての記号は(1)と同じ意味を表わす。)である(1)記載の化合物、
(3) Wが
Figure 2006151832
(基中、Rは水素原子または置換基を表わし、Rは水素原子または置換基を表わすか、RとRが一緒になって、(i)オキソ基、(ii)1つの酸素原子、窒素原子または硫黄原子と置き換わってもよいC2−5アルキレン基(該C2−5アルキレン基は、置換基で置換されていてもよい)、または(iii)置換されていてもよいC1−6アルキリデン基を表わし、Rは水素原子または置換基を表わす。左向きの矢印は環Aと結合し、右向きの矢印は環Bと結合する。)である(1)記載の化合物、
(4)
Figure 2006151832
がベンゼン環である(1)記載の化合物、
(5)
Figure 2006151832
Figure 2006151832
(基中、
Figure 2006151832
は一重結合または二重結合を表わし、その他の記号は(1)と同じ意味を表わす。)である(1)記載の化合物、
(6) 一般式(I)で示される化合物が一般式(I−1)
Figure 2006151832
(式中、すべての記号は(1)、(3)および(5)と同じ意味を表わす。)である(1)記載の化合物、
(7) (1)記載の一般式(I)で示される化合物、その塩、そのN−オキシド、その溶媒和物またはそれらのプロドラッグを有効成分として含有してなる医薬組成物、
(8) 血液凝固因子Xa阻害剤である(7)記載の医薬組成物、
(9) 血液凝固因子Xa介在性疾患の予防および/または治療剤である(7)記載の医薬組成物、
(10) 血液凝固因子Xa介在性疾患が心血管系疾患に伴なう血栓・塞栓症、脳血管系疾患に伴なう血栓・塞栓症、静脈血管系疾患に伴なう血栓・塞栓症、および/または全身性および/または末梢性の血栓・塞栓症である(9)記載の医薬組成物、
(11) (1)記載の一般式(I)で示される化合物、その塩、そのN−オキシド、その溶媒和物またはそれらのプロドラッグと、血圧低下薬、高脂血症治療薬、抗血小板薬、抗凝固薬、血栓溶解薬、血管拡張薬、脳機能改善薬、抗痴呆薬、抗癌剤、血糖降下薬、および抗肥満薬から選ばれる少なくとも1種以上と組み合わせてなる医薬、
(12) 一般式(I)
Figure 2006151832
(式中、すべて記号は(1)と同じ意味を表わす。)で示される化合物、その塩、そのN−オキシド、その溶媒和物もしくはそれらのプロドラッグの有効量を哺乳動物に投与することを特徴とする血液凝固因子Xa介在性疾患の予防および/または治療方法、
(13) 血液凝固因子Xa介在性疾患の予防および/または治療剤の製造のための一般式(I)
Figure 2006151832
(式中、すべての記号は(1)と同じ意味を表わす。)で示される化合物、その塩、そのN−オキシド、その溶媒和物もしくはそれらのプロドラッグの使用、および
(14) 一般式(I)
Figure 2006151832
(式中、すべての記号は(1)と同じ意味を表わす。)で示される化合物、その塩、そのN−オキシド、その溶媒和物もしくはそれらのプロドラッグを有効成分として含有してなる心血管系疾患に伴なう血栓・塞栓症、脳血管系疾患に伴なう血栓・塞栓症、静脈血管系疾患に伴なう血栓・塞栓症、および/または全身性および/または末梢性の血栓・塞栓症の予防および/または治療剤に関する。
本明細書中、環Aで示される、さらに置換基によって置換されていてもよい環状基における「環状基」とは、C3〜15の単環または多環式炭素環または酸素原子、窒素原子および/または硫黄原子から選択される1〜5個のヘテロ原子を含む、3〜15員の単環または多環式複素環を意味する。
環Aで示されるC3〜15の単環または多環式炭素環には、C3〜15の単環または多環式炭素環不飽和炭素環、その一部または全部が飽和されている炭素環が含まれる。例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロノナン、シクロデカン、シクロウンデカン、シクロドデカン、シクロトリデカン、シクロテトラデカン、シクロペンタデカン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロヘプタジエン、シクロオクタジエン、ベンゼン、ペンタレン、パーヒドロペンタレン、アズレン、パーヒドロアズレン、インデン、パーヒドロインデン、インダン、ナフタレン、ジヒドロナフタレン、テトラヒドロナフタレン、パーヒドロナフタレン、ヘプタレン、パーヒドロヘプタレン、ビフェニレン、as−インダセン、s−インダセン、アセナフチレン、アセナフテン、フルオレン、フェナレン、フェナントレン、アントラセン環等が挙げられる。
環Aで示される酸素原子、窒素原子および/または硫黄原子から選択される1〜5個のヘテロ原子を含む、3〜15員の単環または多環式複素環には、酸素原子、窒素原子および/または硫黄原子から選択される1〜5個のヘテロ原子を含む3〜15員の単環または多環式複素環には、酸素原子、窒素原子および/または硫黄原子から選択される1〜5個のヘテロ原子を含む3〜15員の単環または多環式不飽和複素環、その一部または全部が飽和されている複素環が含まれる。例えば、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、チオフェン、オキサゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、フラン、ピラン、オキセピン、チオフェン、チオピラン、チエピン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、フラザン、オキサジアゾール、オキサジン、オキサジアジン、オキサゼピン、オキサジアゼピン、チアジアゾール、チアジン、チアジアジン、チアゼピン、チアジアゼピン、インドール、イソインドール、インドリジン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ベンゾチオフェン、イソベンゾチオフェン、ジチアナフタレン、インダゾール、キノリン、イソキノリン、キノリジン、プリン、フタラジン、プテリジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、クロメン、ベンゾオキセピン、ベンゾオキサゼピン、ベンゾオキサジアゼピン、ベンゾチエピン、ベンゾチアゼピン、ベンゾチアジアゼピン、ベンゾアゼピン、ベンゾジアゼピン、ベンゾフラザン、ベンゾチアジアゾール、ベンゾトリアゾール、カルバゾール、β−カルボリン、アクリジン、フェナジン、ジベンゾフラン、キサンテン、ジベンゾチオフェン、フェノチアジン、フェノキサジン、フェノキサチイン、チアンスレン、フェナントリジン、フェナントロリン、ペリミジン、アジリジン、アゼチジン、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾリン、テトラゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ピペラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、パーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、パーヒドロピリダジン、ジヒドロアゼピン、テトラヒドロアゼピン、パーヒドロアゼピン、ジヒドロジアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、パーヒドロジアゼピン、オキシラン、オキセタン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、ジヒドロオキセピン、テトラヒドロオキセピン、パーヒドロオキセピン、チイラン、チエタン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジヒドロチオピラン、テトラヒドロチオピラン、ジヒドロチエピン、テトラヒドロチエピン、パーヒドロチエピン、ジヒドロオキサゾール、テトラヒドロオキサゾール(オキサゾリジン)、ジヒドロイソオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール(イソオキサゾリジン)、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール(チアゾリジン)、ジヒドロイソチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール(イソチアゾリジン)、ジヒドロフラザン、テトラヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、テトラヒドロオキサジアゾール(オキサジアゾリジン)、ジヒドロオキサジン、テトラヒドロオキサジン、ジヒドロオキサジアジン、テトラヒドロオキサジアジン、ジヒドロオキサゼピン、テトラヒドロオキサゼピン、パーヒドロオキサゼピン、ジヒドロオキサジアゼピン、テトラヒドロオキサジアゼピン、パーヒドロオキサジアゼピン、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロチアジアゾール(チアジアゾリジン)、ジヒドロチアジン、テトラヒドロチアジン、ジヒドロチアジアジン、テトラヒドロチアジアジン、ジヒドロチアゼピン、テトラヒドロチアゼピン、パーヒドロチアゼピン、ジヒドロチアジアゼピン、テトラヒドロチアジアゼピン、パーヒドロチアジアゼピン、モルホリン、チオモルホリン、オキサチアン、インドリン、イソインドリン、ジヒドロベンゾフラン、パーヒドロベンゾフラン、ジヒドロイソベンゾフラン、パーヒドロイソベンゾフラン、ジヒドロベンゾチオフェン、パーヒドロベンゾチオフェン、ジヒドロイソベンゾチオフェン、パーヒドロイソベンゾチオフェン、ジヒドロインダゾール、パーヒドロインダゾール、ジヒドロキノリン、テトラヒドロキノリン、パーヒドロキノリン、ジヒドロイソキノリン、テトラヒドロイソキノリン、パーヒドロイソキノリン、ジヒドロフタラジン、テトラヒドロフタラジン、パーヒドロフタラジン、ジヒドロナフチリジン、テトラヒドロナフチリジン、パーヒドロナフチリジン、ジヒドロキノキサリン、テトラヒドロキノキサリン、パーヒドロキノキサリン、ジヒドロキナゾリン、テトラヒドロキナゾリン、パーヒドロキナゾリン、ジヒドロシンノリン、テトラヒドロシンノリン、パーヒドロシンノリン、ベンゾオキサチアン、ジヒドロベンゾオキサジン、ジヒドロベンゾチアジン、ピラジノモルホリン、ジヒドロベンゾオキサゾール、パーヒドロベンゾオキサゾール、ジヒドロベンゾチアゾール、パーヒドロベンゾチアゾール、ジヒドロベンゾイミダゾール、パーヒドロベンゾイミダゾール、ジヒドロベンゾアゼピン、テトラヒドロベンゾアゼピン、ジヒドロベンゾジアゼピン、テトラヒドロベンゾジアゼピン、ベンゾジオキセパン、ジヒドロベンゾオキサゼピン、テトラヒドロベンゾオキサゼピン、ジヒドロカルバゾール、テトラヒドロカルバゾール、パーヒドロカルバゾール、ジヒドロアクリジン、テトラヒドロアクリジン、パーヒドロアクリジン、ジヒドロジベンゾフラン、ジヒドロジベンゾチオフェン、テトラヒドロジベンゾフラン、テトラヒドロジベンゾチオフェン、パーヒドロジベンゾフラン、パーヒドロジベンゾチオフェン、ジオキソラン、ジオキサン、ジチオラン、ジチアン、ジオキサインダン、ベンゾジオキサン、クロマン、ベンゾジチオラン、ベンゾジチアン環等が挙げられる。
環Aで示されるさらに置換基によって置換されていてもよい環状基における「置換基」としては、例えば(1)置換基を有していてもよいアルキル基、(2)置換基を有していてもよいアルケニル基、(3)置換基を有していてもよいアルキニル基、(4)置換基を有していてもよい炭素環基、(5)置換基を有していてもよい複素環基、(6)保護されていてもよい水酸基、(7)保護されていてもよいチオール基、(8)保護されていてもよいアミノ基、(9)置換基を有していてもよいカルバモイル基、(10)置換基を有していてもよいスルファモイル基、(11)カルボキシル基、(12)アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル等のC1〜6アルコキシカルボニル基等)、(13)スルホ基(−SOH)、(14)スルフィノ基、(15)ホスホノ基、(16)ニトロ基、(17)シアノ基、(18)アミジノ基、(19)イミノ基(=NH)、(20)−B(OH)基、(21)ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、(22)アルキルスルフィニル基(例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル等のC1〜4アルキルスルフィニル基等)、(23)芳香環スルフィニル基(例えば、フェニルスルフィニル等のC6〜10芳香環スルフィニル基等)、(24)アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル等のC1〜4アルキルスルホニル基等)、(25)芳香環スルホニル基(例えば、フェニルスルホニル等のC6〜10芳香環スルホニル基等)、(26)アシル基(例えば、ホルミル、アセチル、プロパノイル、ピバロイル等のC1〜6アルカノイル基、例えば、ベンゾイル等のC6〜10芳香環カルボニル基等)、(27)オキソ基、(28)チオキソ基、(29)(C1〜6アルコキシイミノ)メチル基(例えば、(メトキシイミノ)メチル基等)等が挙げられ、これらの任意の置換基は置換可能な位置に1ないし3個置換していてもよい。
置換基としての「置換基を有していてもよいアルキル基」におけるアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、イコシル基等の直鎖状または分岐状のC1〜20アルキル基等が挙げられる。
ここでアルキル基の置換基としては、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、ニトロ基、アジド基、モノ−またはジ−C1〜6アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ等)、N−芳香環アミノ基(例えば、N−フェニルアミノ基等)、N−芳香環−N−アルキルアミノ基(例えば、N−フェニル−N−メチルアミノ基、N−フェニル−N−エチルアミノ基、N−フェニル−N−プロピルアミノ基、N−フェニル−N−ブチルアミノ基、N−フェニル−N−ペンチルアミノ基、N−フェニル−N−ヘキシルアミノ基等)、アシルアミノ基、N−アシル−N−アルキルアミノ基、C1〜6アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ヘキシルオキシ等)、C3〜7シクロアルキル−C1〜6アルコキシ基(例えば、シクロヘキシルメチルオキシ基、シクロペンチルエチルオキシ基等)、C3〜7シクロアルキルオキシ基(例えば、シクロヘキシルオキシ基等)、C7〜15アラルキルオキシ基(例えば、ベンジルオキシ、フェネチルオキシ、フェニルプロピルオキシ、ナフチルメチルオキシ、ナフチルエチルオキシ等)、フェノキシ基、C1〜6アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル等)、C1〜6アルキルカルボニルオキシ基(例えば、アセトキシ、エチルカルボニルオキシ等)、C1〜4アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ等)、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル等のC1〜4アルキルスルホニル基等)、芳香環スルホニル基(例えば、フェニルスルホニル等のC6〜10芳香環スルホニル基等)、アシル基(例えば、ホルミル、アセチル、プロパノイル、ピバロイル等のC1〜6アルカノイル基、例えば、ベンゾイル等のC6〜10芳香環カルボニル基等)、オキソ基、イミノ基(HN=)、置換基を有していてもよい炭素環基、および置換基を有していてもよい複素環基等が挙げられ、これらの任意の置換基は置換可能な位置に1ないし4個置換していてもよい。
ここで、アルキル基の置換基としてのアシルアミノ基およびN−アシル−N−アルキルアミノ基におけるアシル基は、後述する置換基としての「保護されていてもよい水酸基」、「保護されていてもよいチオール基」および「保護されていてもよいアミノ基」における保護基としてのアシル基と同じ意味を表わす。N−アシル−N−アルキルアミノ基における「アルキル基」としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、イコシル基等の直鎖状または分岐状のC1〜20アルキル基等が挙げられる。
アルキル基の置換基としての炭素環としては、例えば、一部または全部が飽和されていてもよいC3〜15の単環、二環または三環式芳香族性炭素環等が挙げられる。一部または全部が飽和されていてもよいC3〜15の単環、二環または三環式芳香族性炭素環としては、例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロノナン、シクロデカン、シクロウンデカン、シクロドデカン、シクロトリドデカン、シクロテトラデカン、シクロペンタデカン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロヘプタジエン、シクロオクタジエン、ベンゼン、ペンタレン、パーヒドロペンタレン、アズレン、パーヒドロアズレン、インデン、パーヒドロインデン、インダン、ナフタレン、ジヒドロナフタレン、テトラヒドロナフタレン、パーヒドロナフタレン、ヘプタレン、パーヒドロヘプタレン、ビフェニレン、as−インダセン、s−インダセン、アセナフチレン、アセナフテン、フルオレン、フェナレン、フェナントレン、アントラセン環等が挙げられる。また、一部または全部が飽和されていてもよいC3〜15の単環、二環または三環式芳香族性炭素環にはスピロ結合した二環式炭素環、および架橋した二環式炭素環も含まれ、例えば、スピロ[4.4]ノナン、スピロ[4.5]デカン、スピロ[5.5]ウンデカン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、ビシクロ[3.1.1]ヘプタン、ビシクロ[3.1.1]ヘプタ−2−エン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、ビシクロ[2.2.2]オクタ−2−エン、アダマンタン、ノルアダマンタン環等が挙げられる。
ここでアルキル基の置換基としての炭素環の置換基としては、C1〜8アルキル基(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル基等)、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、ニトロ基、モノ−またはジ−C1〜6アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ等)、C1〜6アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ヘキシルオキシ等)、C1〜6アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル等)、C1〜6アルキルカルボニルオキシ基(例えば、アセトキシ、エチルカルボニルオキシ等)、C1〜4アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ等)、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、トリハロメチル基(例えば、トリフルオロメチル等)等が挙げられ、これらの任意の置換基は置換可能な位置に1ないし4個置換していてもよい。
アルキル基の置換基としての複素環としては、例えば、酸素原子、窒素原子または硫黄原子から選択される1ないし5個のヘテロ原子を含む、一部または全部飽和されていてもよい3〜15員の単環、二環または三環式芳香族性複素環等が挙げられる。酸素原子、窒素原子または硫黄原子から選択される1ないし5個のヘテロ原子を含む、一部または全部飽和されていてもよい3〜15員の単環、二環または三環式芳香族性複素環のうち、酸素原子、窒素原子または硫黄原子から選択される1ないし5個のヘテロ原子を含む、3〜15員の単環、二環または三環式芳香族性複素環としては、例えば、ピロール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、アゼピン、ジアゼピン、フラン、ピラン、オキセピン、チオフェン、チオピラン、チエピン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、フラザン、オキサジアゾール、オキサジン、オキサジアジン、オキサゼピン、オキサジアゼピン、チアジアゾール、チアジン、チアジアジン、チアゼピン、チアジアゼピン、インドール、イソインドール、インドリジン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ベンゾチオフェン、イソベンゾチオフェン、ジチアナフタレン、インダゾール、キノリン、イソキノリン、キノリジン、プリン、フタラジン、プテリジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、クロメン、ベンゾオキセピン、ベンゾオキサゼピン、ベンゾオキサジアゼピン、ベンゾチエピン、ベンゾチアゼピン、ベンゾチアジアゼピン、ベンゾアゼピン、ベンゾジアゼピン、ベンゾフラザン、ベンゾチアジアゾール、ベンゾトリアゾール、カルバゾール、β−カルボリン、アクリジン、フェナジン、ジベンゾフラン、キサンテン、ジベンゾチオフェン、フェノチアジン、フェノキサジン、フェノキサチイン、チアンスレン、フェナントリジン、フェナントロリン、ペリミジン環等が挙げられる。酸素原子、窒素原子または硫黄原子から選択される1ないし5個のヘテロ原子を含む、一部または全部飽和されていてもよい3〜15員の単環、二環または三環式芳香族性複素環のうち、酸素原子、窒素原子または硫黄原子から選択される1ないし5個のヘテロ原子を含む、一部または全部飽和された3〜15員の単環、二環または三環式複素環としては、アジリジン、アゼチジン、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾリン、テトラゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ピペラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、パーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、パーヒドロピリダジン、ジヒドロアゼピン、テトラヒドロアゼピン、パーヒドロアゼピン、ジヒドロジアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、パーヒドロジアゼピン、オキシラン、オキセタン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、ジヒドロオキセピン、テトラヒドロオキセピン、パーヒドロオキセピン、チイラン、チエタン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジヒドロチオピラン、テトラヒドロチオピラン、ジヒドロチエピン、テトラヒドロチエピン、パーヒドロチエピン、ジヒドロオキサゾール、テトラヒドロオキサゾール(オキサゾリジン)、ジヒドロイソオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール(イソオキサゾリジン)、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール(チアゾリジン)、ジヒドロイソチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール(イソチアゾリジン)、ジヒドロフラザン、テトラヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、テトラヒドロオキサジアゾール(オキサジアゾリジン)、ジヒドロオキサジン、テトラヒドロオキサジン、ジヒドロオキサジアジン、テトラヒドロオキサジアジン、ジヒドロオキサゼピン、テトラヒドロオキサゼピン、パーヒドロオキサゼピン、ジヒドロオキサジアゼピン、テトラヒドロオキサジアゼピン、パーヒドロオキサジアゼピン、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロチアジアゾール(チアジアゾリジン)、ジヒドロチアジン、テトラヒドロチアジン、ジヒドロチアジアジン、テトラヒドロチアジアジン、ジヒドロチアゼピン、テトラヒドロチアゼピン、パーヒドロチアゼピン、ジヒドロチアジアゼピン、テトラヒドロチアジアゼピン、パーヒドロチアジアゼピン、モルホリン、チオモルホリン、オキサチアン、インドリン、イソインドリン、ジヒドロベンゾフラン、パーヒドロベンゾフラン、ジヒドロイソベンゾフラン、パーヒドロイソベンゾフラン、ジヒドロベンゾチオフェン、パーヒドロベンゾチオフェン、ジヒドロイソベンゾチオフェン、パーヒドロイソベンゾチオフェン、ジヒドロインダゾール、パーヒドロインダゾール、ジヒドロキノリン、テトラヒドロキノリン、パーヒドロキノリン、ジヒドロイソキノリン、テトラヒドロイソキノリン、パーヒドロイソキノリン、ジヒドロフタラジン、テトラヒドロフタラジン、パーヒドロフタラジン、ジヒドロナフチリジン、テトラヒドロナフチリジン、パーヒドロナフチリジン、ジヒドロキノキサリン、テトラヒドロキノキサリン、パーヒドロキノキサリン、ジヒドロキナゾリン、テトラヒドロキナゾリン、パーヒドロキナゾリン、ジヒドロシンノリン、テトラヒドロシンノリン、パーヒドロシンノリン、ベンゾオキサチアン、ジヒドロベンゾオキサジン、ジヒドロベンゾチアジン、ピラジノモルホリン、ジヒドロベンゾオキサゾール、パーヒドロベンゾオキサゾール、ジヒドロベンゾチアゾール、パーヒドロベンゾチアゾール、ジヒドロベンゾイミダゾール、パーヒドロベンゾイミダゾール、ジヒドロベンゾアゼピン、テトラヒドロベンゾアゼピン、ジヒドロベンゾジアゼピン、テトラヒドロベンゾジアゼピン、ベンゾジオキセパン、ジヒドロベンゾオキサゼピン、テトラヒドロベンゾオキサゼピン、ジヒドロカルバゾール、テトラヒドロカルバゾール、パーヒドロカルバゾール、ジヒドロアクリジン、テトラヒドロアクリジン、パーヒドロアクリジン、ジヒドロジベンゾフラン、ジヒドロジベンゾチオフェン、テトラヒドロジベンゾフラン、テトラヒドロジベンゾチオフェン、パーヒドロジベンゾフラン、パーヒドロジベンゾチオフェン、ジオキソラン、ジオキサン、ジチオラン、ジチアン、ジオキサインダン、ベンゾジオキサン、クロマン、ベンゾジチオラン、ベンゾジチアン環等が挙げられる。
ここでアルキル基の置換基としての複素環の置換基としては、C1〜8アルキル基(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル基等)、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、ニトロ基、モノ−またはジ−C1〜6アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ等)、C1〜6アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ヘキシルオキシ等)、C1〜6アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル等)、C1〜6アルキルカルボニルオキシ基(例えば、アセトキシ、エチルカルボニルオキシ等)、C1〜4アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ等)、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)等が挙げられ、これらの任意の置換基は置換可能な位置に1ないし4個置換していてもよい。
置換基としての「置換基を有していてもよいアルケニル基」におけるアルケニル基としては、例えば、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル等の直鎖状または分岐状のC2〜20アルケニル基等が挙げられる。ここでアルケニル基の置換基は、前記「置換基を有していてもよいアルキル基」における置換基と同じ意味を表わす。
置換基としての「置換基を有していてもよいアルキニル基」におけるアルキニル基としては、例えば、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル等の直鎖状または分岐状のC2〜20アルキニル基等が挙げられる。ここでアルキニル基の置換基は、前記「置換基を有していてもよいアルキル基」における置換基と同じ意味を表わす。
置換基としての「置換基を有していてもよい炭素環基」における炭素環としては、例えば一部または全部が飽和されていてもよいC3〜15の単環、二環または三環式芳香族性炭素環等が挙げられる。一部または全部が飽和されていてもよいC3〜15の単環、二環または三環式芳香族性炭素環としては、例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロノナン、シクロデカン、シクロウンデカン、シクロドデカン、シクロトリドデカン、シクロテトラデカン、シクロペンタデカン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロヘプタジエン、シクロオクタジエン、ベンゼン、ペンタレン、パーヒドロペンタレン、アズレン、パーヒドロアズレン、インデン、パーヒドロインデン、インダン、ナフタレン、ジヒドロナフタレン、テトラヒドロナフタレン、パーヒドロナフタレン、ヘプタレン、パーヒドロヘプタレン、ビフェニレン、as−インダセン、s−インダセン、アセナフチレン、アセナフテン、フルオレン、フェナレン、フェナントレン、アントラセン環等が挙げられる。また、一部または全部が飽和されていてもよいC3〜15の単環、二環または三環式芳香族性炭素環にはスピロ結合した二環式炭素環、および架橋した二環式炭素環も含まれ、例えばスピロ[4.4]ノナン、スピロ[4.5]デカン、スピロ[5.5]ウンデカン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、ビシクロ[3.1.1]ヘプタン、ビシクロ[3.1.1]ヘプタ−2−エン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、ビシクロ[2.2.2]オクタ−2−エン、アダマンタン、ノルアダマンタン環等が挙げられる。
ここで炭素環の置換基としては、例えばC1〜4アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル等)、C2〜4アルケニル基(例えば、エテニル、プロペニル、ブテニル等)、C2〜4アルキニル基(例えば、エチニル、プロピニル、ブチニル等)、水酸基、C1〜4アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ等)、C1〜6アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル等)、チオール基、C1〜4アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ等)、アミノ基、モノ−またはジ−C1〜4アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ等)、アミノ−C1〜4アルキル基(例えば、アミノメチル基等)、モノ−またはジ−C1〜4アルキルアミノ−C1〜4アルキル基(例えば、ジメチルアミノメチル、メチルアミノメチル等)、イミノ基、イミノ基で置換されたアルキル基(例えば、エタンイミドイル等)、オキソ基、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、トリハロメチル基(例えば、トリフルオロメチル等)、トリハロメトキシ基(例えば、トリフルオロメトキシ等)、トリハロメチルチオ基(例えば、トリフルオロメチルチオ等)、ジハロメチルチオ基(例えば、ジフルオロメチルチオ等)、置換基を有していてもよい環状基、シアノ基、C1〜4アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル等)、ニトロ基等が挙げられ、これらの任意の置換基は置換可能な位置に1ないし4個置換していてもよい。
ここで、置換基としての「置換基を有していてもよい炭素環基」における炭素環の置換基としての置換基を有していてもよい環状基は、前記環Aの置換基として示される、置換基を有していてもよい炭素環基における「炭素環」、または置換基を有していてもよい複素環基における「複素環」と同じ意味を表わす。
置換基としての「置換基を有していてもよい炭素環基」における炭素環の置換基としての置換基を有していてもよい環状基の置換基は、前記置換基としての「置換基を有していてもよいアルキル基」の置換基としての炭素環の置換基と同じ意味を表わし、これらの任意の置換基は置換可能な位置に1ないし4個置換していてもよい。
置換基としての「置換基を有していてもよい複素環基」における複素環としては、例えば酸素原子、窒素原子または硫黄原子から選択される1ないし5個のヘテロ原子を含む、一部または全部飽和されていてもよい3〜15員の単環、二環または三環式芳香族性複素環等が挙げられる。酸素原子、窒素原子または硫黄原子から選択される1ないし5個のヘテロ原子を含む、一部または全部飽和されていてもよい3〜15員の単環、二環または三環式芳香族性複素環のうち、酸素原子、窒素原子または硫黄原子から選択される1ないし5個のヘテロ原子を含む、3〜15員の単環、二環または三環式芳香族性複素環としては、例えば、ピロール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、アゼピン、ジアゼピン、フラン、ピラン、オキセピン、チオフェン、チオピラン、チエピン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、フラザン、オキサジアゾール、オキサジン、オキサジアジン、オキサゼピン、オキサジアゼピン、チアジアゾール、チアジン、チアジアジン、チアゼピン、チアジアゼピン、インドール、イソインドール、インドリジン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ベンゾチオフェン、イソベンゾチオフェン、ジチアナフタレン、インダゾール、キノリン、イソキノリン、キノリジン、プリン、フタラジン、プテリジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、クロメン、ベンゾオキセピン、ベンゾオキサゼピン、ベンゾオキサジアゼピン、ベンゾチエピン、ベンゾチアゼピン、ベンゾチアジアゼピン、ベンゾアゼピン、ベンゾジアゼピン、ベンゾフラザン、ベンゾチアジアゾール、ベンゾトリアゾール、カルバゾール、β−カルボリン、アクリジン、フェナジン、ジベンゾフラン、キサンテン、ジベンゾチオフェン、フェノチアジン、フェノキサジン、フェノキサチイン、チアンスレン、フェナントリジン、フェナントロリン、ペリミジン、オキサゾロピリジン、チアゾロピリミジン、イミダゾピリジン環等が挙げられる。酸素原子、窒素原子または硫黄原子から選択される1ないし5個のヘテロ原子を含む、一部または全部飽和されていてもよい3〜15員の単環、二環または三環式芳香族性複素環のうち、酸素原子、窒素原子または硫黄原子から選択される1ないし5個のヘテロ原子を含む、一部または全部飽和された3〜15員の単環、二環または三環式複素環としては、アジリジン、アゼチジン、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾリン、テトラゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ピペラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、パーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、パーヒドロピリダジン、ジヒドロアゼピン、テトラヒドロアゼピン、パーヒドロアゼピン、ジヒドロジアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、パーヒドロジアゼピン、オキシラン、オキセタン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、ジヒドロオキセピン、テトラヒドロオキセピン、パーヒドロオキセピン、チイラン、チエタン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジヒドロチオピラン、テトラヒドロチオピラン、ジヒドロチエピン、テトラヒドロチエピン、パーヒドロチエピン、ジヒドロオキサゾール、テトラヒドロオキサゾール(オキサゾリジン)、ジヒドロイソオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール(イソオキサゾリジン)、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール(チアゾリジン)、ジヒドロイソチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール(イソチアゾリジン)、ジヒドロフラザン、テトラヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、テトラヒドロオキサジアゾール(オキサジアゾリジン)、ジヒドロオキサジン、テトラヒドロオキサジン、ジヒドロオキサジアジン、テトラヒドロオキサジアジン、ジヒドロオキサゼピン、テトラヒドロオキサゼピン、パーヒドロオキサゼピン、ジヒドロオキサジアゼピン、テトラヒドロオキサジアゼピン、パーヒドロオキサジアゼピン、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロチアジアゾール(チアジアゾリジン)、ジヒドロチアジン、テトラヒドロチアジン、ジヒドロチアジアジン、テトラヒドロチアジアジン、ジヒドロチアゼピン、テトラヒドロチアゼピン、パーヒドロチアゼピン、ジヒドロチアジアゼピン、テトラヒドロチアジアゼピン、パーヒドロチアジアゼピン、モルホリン、チオモルホリン、オキサチアン、インドリン、イソインドリン、ジヒドロベンゾフラン、パーヒドロベンゾフラン、ジヒドロイソベンゾフラン、パーヒドロイソベンゾフラン、ジヒドロベンゾチオフェン、パーヒドロベンゾチオフェン、ジヒドロイソベンゾチオフェン、パーヒドロイソベンゾチオフェン、ジヒドロインダゾール、パーヒドロインダゾール、ジヒドロキノリン、テトラヒドロキノリン、パーヒドロキノリン、ジヒドロイソキノリン、テトラヒドロイソキノリン、パーヒドロイソキノリン、ジヒドロフタラジン、テトラヒドロフタラジン、パーヒドロフタラジン、ジヒドロナフチリジン、テトラヒドロナフチリジン、パーヒドロナフチリジン、ジヒドロキノキサリン、テトラヒドロキノキサリン、パーヒドロキノキサリン、ジヒドロキナゾリン、テトラヒドロキナゾリン、パーヒドロキナゾリン、ジヒドロシンノリン、テトラヒドロシンノリン、パーヒドロシンノリン、ベンゾオキサチアン、ジヒドロベンゾオキサジン、ジヒドロベンゾチアジン、ピラジノモルホリン、ジヒドロベンゾオキサゾール、パーヒドロベンゾオキサゾール、ジヒドロベンゾチアゾール、パーヒドロベンゾチアゾール、ジヒドロベンゾイミダゾール、パーヒドロベンゾイミダゾール、ジヒドロベンゾアゼピン、テトラヒドロベンゾアゼピン、ジヒドロベンゾジアゼピン、テトラヒドロベンゾジアゼピン、ベンゾジオキセパン、ジヒドロベンゾオキサゼピン、テトラヒドロベンゾオキサゼピン、ジヒドロカルバゾール、テトラヒドロカルバゾール、パーヒドロカルバゾール、ジヒドロアクリジン、テトラヒドロアクリジン、パーヒドロアクリジン、ジヒドロジベンゾフラン、ジヒドロジベンゾチオフェン、テトラヒドロジベンゾフラン、テトラヒドロジベンゾチオフェン、パーヒドロジベンゾフラン、パーヒドロジベンゾチオフェン、ジオキソラン、ジオキサン、ジチオラン、ジチアン、ジオキサインダン、ベンゾジオキサン、クロマン、ベンゾジチオラン、ベンゾジチアン、テトラヒドロオキサゾロピリジン、テトラヒドロチアゾロピリミジン、オキサジナン、オキサゼパン環等が挙げられる。
ここで複素環の置換基は、前記「置換基を有していてもよい炭素環基」における置換基と同じ意味を表わし、これらの任意の置換基は置換可能な位置に1ないし4個置換していてもよい。
置換基としての「保護されていてもよい水酸基」、「保護されていてもよいチオール基」および「保護されていてもよいアミノ基」における保護基としては、例えば置換基を有していてもよいアルキル基(前記「置換基を有していてもよいアルキル基」と同じ意味を表わす。)、置換基を有していてもよい炭素環基(前記「置換基を有していてもよい炭素環基」と同じ意味を表わす。)、置換基を有していてもよい複素環基(前記「置換基を有していてもよい複素環基」と同じ意味を表わす。)、アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル等のC1〜4アルキルスルホニル基等)、芳香環スルホニル基(例えば、フェニルスルホニル等のC6〜10芳香環スルホニル基等)、アシル基等が挙げられる。ここでアシル基としては、(1)置換基を有していてもよいアルキルカルボニル基、(2)置換基を有していてもよいアルケニルカルボニル基、(3)置換基を有していてもよいアルキニルカルボニル基、(4)置換基を有していてもよい炭素環カルボニル基、(5)置換基を有していてもよい複素環カルボニル基が挙げられ、これらの任意の置換基は置換可能な位置に1ないし4個置換していてもよい。
「置換基を有していてもよいアルキルカルボニル基」における置換基を有していてもよいアルキルは、前記「置換基を有していてもよいアルキル基」と同じ意味を表わす。「置換基を有していてもよいアルケニルカルボニル基」における置換基を有していてもよいアルケニルは、前記「置換基を有していてもよいアルケニル基」と同じ意味を表わす。「置換基を有していてもよいアルキニルカルボニル基」における置換基を有していてもよいアルキニルは、前記「置換基を有していてもよいアルキニル基」と同じ意味を表わす。「置換基を有していてもよい炭素環カルボニル基」における置換基を有していてもよい炭素環は、前記「置換基を有していてもよい炭素環基」と同じ意味を表わす。「置換基を有していてもよい複素環カルボニル基」における置換基を有していてもよい複素環は、前記「置換基を有していてもよい複素環基」と同じ意味を表わす。
置換基としての「置換基を有していてもよいカルバモイル基」としては、例えば、無置換のカルバモイル基、N−モノ−C1〜4アルキルカルバモイル(例えば、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N−プロピルカルバモイル、N−イソプロピルカルバモイル、N−ブチルカルバモイル等)、N,N−ジC1〜4アルキルカルバモイル(例えば、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N,N−ジプロピルカルバモイル、N,N−ジブチルカルバモイル等)、1−ピペリジルカルボニル基等が挙げられる。
置換基としての「置換基を有していてもよいスルファモイル基」としては、例えば、無置換のスルファモイル基、N−モノ−C1〜4アルキルスルファモイル(例えば、N−メチルスルファモイル、N−エチルスルファモイル、N−プロピルスルファモイル、N−イソプロピルスルファモイル、N−ブチルスルファモイル等)、N,N−ジC1〜4アルキルスルファモイル(例えば、N,N−ジメチルスルファモイル、N,N−ジエチルスルファモイル、N,N−ジプロピルスルファモイル、N,N−ジブチルスルファモイル等)等が挙げられる。
本明細書中、環Bで示される、さらに置換基によって置換されていてもよい環状基における「環状基」は、環Aで示される、さらに置換基によって置換されていてもよい環状基における「環状基」と同じ意味を表わす。
本明細書中、環Bで示される、さらに置換基によって置換されていてもよい環状基における「置換基」は、環Aで示される、さらに置換基によって置換されていてもよい環状基における「置換基」と同じ意味を表わす。
本明細書中、Rで示される置換基としては、例えば(1)置換基を有していてもよいアルキル基、(2)置換基を有していてもよいアルケニル基、(3)置換基を有していてもよいアルキニル基、(4)置換基を有していてもよい炭素環基、(5)置換基を有していてもよい複素環基、(6)保護されていてもよい水酸基、(7)保護されていてもよいチオール基、(8)保護されていてもよいアミノ基、(9)置換基を有していてもよいカルバモイル基、(10)置換基を有していてもよいスルファモイル基、(11)カルボキシル基、(12)アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル等のC1〜6アルコキシカルボニル基等)、(13)スルホ基(−SOH)、(14)スルフィノ基、(15)ホスホノ基、(16)ニトロ基、(17)シアノ基、(18)アミジノ基、(19)イミノ基(=NH)、(20)−B(OH)基、(21)ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、(22)アルキルスルフィニル基(例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル等のC1〜4アルキルスルフィニル基等)、(23)芳香環スルフィニル基(例えば、フェニルスルフィニル等のC6〜10芳香環スルフィニル基等)、(24)アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル等のC1〜4アルキルスルホニル基等)、(25)芳香環スルホニル基(例えば、フェニルスルホニル等のC6〜10芳香環スルホニル基等)、(26)アシル基(例えば、ホルミル、アセチル、プロパノイル、ピバロイル等のC1〜6アルカノイル基、例えば、ベンゾイル等のC6〜10芳香環カルボニル基等)、(27)オキソ基、(28)チオキソ基、(29)(C1〜6アルコキシイミノ)メチル基(例えば、(メトキシイミノ)メチル基等)等が挙げられる。
本明細書中、Rで示される(1)置換基を有していてもよいアルキル基、(2)置換基を有していてもよいアルケニル基、(3)置換基を有していてもよいアルキニル基、(4)置換基を有していてもよい炭素環基、(5)置換基を有していてもよい複素環基、(6)保護されていてもよい水酸基、(7)保護されていてもよいチオール基、(8)保護されていてもよいアミノ基、(9)置換基を有していてもよいカルバモイル基、および(10)置換基を有していてもよいスルファモイル基は、環Aで示される、さらに置換基によって置換されていてもよい環状基における「置換基」のそれらと同じ意味を表わす。
本明細書中、Rで示される置換基としては、例えば(1)置換基を有していてもよいアルキル基、(2)置換基を有していてもよいアルケニル基、(3)置換基を有していてもよいアルキニル基、(4)置換基を有していてもよい炭素環基、(5)置換基を有していてもよい複素環基、(6)保護されていてもよい水酸基、(7)保護されていてもよいチオール基、(8)保護されていてもよいアミノ基、(9)置換基を有していてもよいカルバモイル基、(10)置換基を有していてもよいスルファモイル基、(11)カルボキシル基、(12)アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル等のC1〜6アルコキシカルボニル基等)、(13)スルホ基(−SOH)、(14)スルフィノ基、(15)ホスホノ基、(16)ニトロ基、(17)シアノ基、(18)アミジノ基、(19)イミノ基(=NH)、(20)−B(OH)基、(21)ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、(22)アルキルスルフィニル基(例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル等のC1〜4アルキルスルフィニル基等)、(23)芳香環スルフィニル基(例えば、フェニルスルフィニル等のC6〜10芳香環スルフィニル基等)、(24)アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル等のC1〜4アルキルスルホニル基等)、(25)芳香環スルホニル基(例えば、フェニルスルホニル等のC6〜10芳香環スルホニル基等)、(26)アシル基(例えば、ホルミル、アセチル、プロパノイル、ピバロイル等のC1〜6アルカノイル基、例えば、ベンゾイル等のC6〜10芳香環カルボニル基等)、(27)オキソ基、(28)チオキソ基、(29)(C1〜6アルコキシイミノ)メチル基(例えば、(メトキシイミノ)メチル基等)等が挙げられる。
本明細書中、Rで示される(1)置換基を有していてもよいアルキル基、(2)置換基を有していてもよいアルケニル基、(3)置換基を有していてもよいアルキニル基、(4)置換基を有していてもよい炭素環基、(5)置換基を有していてもよい複素環基、(6)保護されていてもよい水酸基、(7)保護されていてもよいチオール基、(8)保護されていてもよいアミノ基、(9)置換基を有していてもよいカルバモイル基、および(10)置換基を有していてもよいスルファモイル基は、環Aで示される、さらに置換基によって置換されていてもよい環状基における「置換基」のそれらと同じ意味を表わす。
本明細書中、Rで示される置換基としては、例えば(1)置換基を有していてもよいアルキル基、(2)置換基を有していてもよいアルケニル基、(3)置換基を有していてもよいアルキニル基、(4)置換基を有していてもよい炭素環基、(5)置換基を有していてもよい複素環基、(6)保護されていてもよい水酸基、(7)保護されていてもよいチオール基、(8)保護されていてもよいアミノ基、(9)置換基を有していてもよいカルバモイル基、(10)置換基を有していてもよいスルファモイル基、(11)カルボキシル基、(12)アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル等のC1〜6アルコキシカルボニル基等)、(13)スルホ基(−SOH)、(14)スルフィノ基、(15)ホスホノ基、(16)ニトロ基、(17)シアノ基、(18)アミジノ基、(19)−B(OH)基、(20)ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、(21)アルキルスルフィニル基(例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル等のC1〜4アルキルスルフィニル基等)、(22)芳香環スルフィニル基(例えば、フェニルスルフィニル等のC6〜10芳香環スルフィニル基等)、(23)アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル等のC1〜4アルキルスルホニル基等)、(24)芳香環スルホニル基(例えば、フェニルスルホニル等のC6〜10芳香環スルホニル基等)、(25)アシル基(例えば、ホルミル、アセチル、プロパノイル、ピバロイル等のC1〜6アルカノイル基、例えば、ベンゾイル等のC6〜10芳香環カルボニル基等)、(26)(C1〜6アルコキシイミノ)メチル基(例えば、(メトキシイミノ)メチル基等)等が挙げられる。
本明細書中、Rで示される(1)置換基を有していてもよいアルキル基、(2)置換基を有していてもよいアルケニル基、(3)置換基を有していてもよいアルキニル基、(4)置換基を有していてもよい炭素環基、(5)置換基を有していてもよい複素環基、(6)保護されていてもよい水酸基、(7)保護されていてもよいチオール基、(8)保護されていてもよいアミノ基、(9)置換基を有していてもよいカルバモイル基、および(10)置換基を有していてもよいスルファモイル基は、環Aで示される、さらに置換基によって置換されていてもよい環状基における「置換基」のそれらと同じ意味を表わす。
本明細書中、R4で示される置換基としては、例えば(1)置換基を有していてもよいアルキル基、(2)置換基を有していてもよいアルケニル基、(3)置換基を有していてもよいアルキニル基、(4)置換基を有していてもよい炭素環基、(5)置換基を有していてもよい複素環基、(6)保護されていてもよい水酸基、(7)保護されていてもよいチオール基、(8)保護されていてもよいアミノ基、(9)置換基を有していてもよいカルバモイル基、(10)置換基を有していてもよいスルファモイル基、(11)カルボキシル基、(12)アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル等のC1〜6アルコキシカルボニル基等)、(13)スルホ基(−SOH)、(14)スルフィノ基、(15)ホスホノ基、(16)ニトロ基、(17)シアノ基、(18)アミジノ基、(19)−B(OH)基、(20)ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、(21)アルキルスルフィニル基(例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル等のC1〜4アルキルスルフィニル基等)、(22)芳香環スルフィニル基(例えば、フェニルスルフィニル等のC6〜10芳香環スルフィニル基等)、(23)アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル等のC1〜4アルキルスルホニル基等)、(24)芳香環スルホニル基(例えば、フェニルスルホニル等のC6〜10芳香環スルホニル基等)、(25)アシル基(例えば、ホルミル、アセチル、プロパノイル、ピバロイル等のC1〜6アルカノイル基、例えば、ベンゾイル等のC6〜10芳香環カルボニル基等)、(26)(C1〜6アルコキシイミノ)メチル基(例えば、(メトキシイミノ)メチル基等)等が挙げられる。
本明細書中、R4で示される(1)置換基を有していてもよいアルキル基、(2)置換基を有していてもよいアルケニル基、(3)置換基を有していてもよいアルキニル基、(4)置換基を有していてもよい炭素環基、(5)置換基を有していてもよい複素環基、(6)保護されていてもよい水酸基、(7)保護されていてもよいチオール基、(8)保護されていてもよいアミノ基、(9)置換基を有していてもよいカルバモイル基、および(10)置換基を有していてもよいスルファモイル基は、環Aで示される、さらに置換基によって置換されていてもよい環状基における「置換基」のそれらと同じ意味を表わす。
とRが一緒になって表わす、1つの酸素原子、窒素原子または硫黄原子と置き換わってもよいC2−5アルキレン基としては、エチレン、プロピレン、イソプロピレン、ブチレン、イソブチレン、ペンチレン基等のC2−5の直鎖状または分枝状アルキレン基、またはエチレン、プロピレン、イソプロピレン、ブチレン、イソブチレン、ペンチレン基中の1つの炭素原子が酸素原子、窒素原子、または硫黄原子に置き換わっているC2−5アルキレン基等が挙げられる。該窒素原子の残る結合手は、水素原子、C1−6アルキル基、C2−6アシル基、またはC1−6アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル等)と結合する。該C2−5アルキレン基は、置換基で置換されていてもよい。ここで、置換基としては、例えば、C1−8アルキル基(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル基等)、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、ニトロ基、モノ−またはジ−C1−6アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ等)、C1−6アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ヘキシルオキシ等)、C1−6アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル等)、C1−6アルキルカルボニルオキシ基(例えば、アセトキシ、エチルカルボニルオキシ等)、C1−4アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ等)、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)等が挙げられ、これらの任意の置換基は置換可能な位置に1ないし4個置換していてもよい。該C2−5アルキレン基の具体的な例としては、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−O−CH−、−O−(CH−、−O−(CH−、−O−(CH−、−CH−O−CH−、−CH−O−(CH−、−CH−O−(CH−、−(CH−O−(CH−、−NH−CH−、−NH−(CH−、−NH−(CH−、−NH−(CH−、−CH−NH−CH−、−CH−NH−(CH−、−CH−NH−(CH−、−(CH−NH−(CH−、−N(CH)−CH−、−N(CH)−(CH−、−N(CH)−(CH−、−N(CH)−(CH−、−CH−N(CH)−CH−、−CH−N(CH)−(CH−、−CH−N(CH)−(CH−、−(CH−N(CH)−(CH−、−S−CH−、−S−(CH−、−S−(CH−、−S−(CH−、−CH−S−CH−、−CH−S−(CH−、−CH−S−(CH−、−(CH−S−(CH−基等が挙げられる。
とRが一緒になって表わす、「置換されていてもよいC1−6アルキリデン基」におけるC1−6アルキリデン基としては、例えば、メチリデン、エチリデン、プロピリデン、ブチリデン、ペンチリデン、ヘキシリデン基等が挙げられる。ここで「置換されていてもよいC1−6アルキリデン基」の置換基としては、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、ニトロ基、アジド基、モノ−またはジ−C1−6アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ等)、N−芳香環アミノ基(例えば、N−フェニルアミノ基等)、N−芳香環−N−アルキルアミノ基(例えば、N−フェニル−N−メチルアミノ基、N−フェニル−N−エチルアミノ基、N−フェニル−N−プロピルアミノ基、N−フェニル−N−ブチルアミノ基、N−フェニル−N−ペンチルアミノ基、N−フェニル−N−ヘキシルアミノ基等)、C1−6アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ヘキシルオキシ等)、C3−7シクロアルキル−C1−6アルコキシ基(例えば、シクロヘキシルメチルオキシ基、シクロペンチルエチルオキシ基等)、C3−7シクロアルキルオキシ基(例えば、シクロヘキシルオキシ基等)、C7−15アラルキルオキシ基(例えば、ベンジルオキシ、フェネチルオキシ、フェニルプロピルオキシ、ナフチルメチルオキシ、ナフチルエチルオキシ等)、フェノキシ基、C1−6アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル等)、C1−6アルキルカルボニルオキシ基(例えば、アセトキシ、エチルカルボニルオキシ等)、C1−4アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ等)、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル等のC1−4アルキルスルホニル基等)、芳香環スルホニル基(例えば、フェニルスルホニル等のC6−10芳香環スルホニル基等)、アシル基(例えば、ホルミル、アセチル、プロパノイル、ピバロイル等のC1−6アルカノイル基、例えば、ベンゾイル等のC6−10芳香環カルボニル基等)等が挙げられ、これらの任意の置換基は置換可能な位置に1ないし4個置換していてもよい。
本明細書中、R5で示される置換基としては、例えば(1)置換基を有していてもよいアルキル基、(2)置換基を有していてもよいアルケニル基、(3)置換基を有していてもよいアルキニル基、(4)置換基を有していてもよい炭素環基、(5)置換基を有していてもよい複素環基等が挙げられる。
本明細書中、R5で示される(1)置換基を有していてもよいアルキル基、(2)置換基を有していてもよいアルケニル基、(3)置換基を有していてもよいアルキニル基、(4)置換基を有していてもよい炭素環基、および(5)置換基を有していてもよい複素環基は、環Aで示される、さらに置換基によって置換されていてもよい環状基における「置換基」のそれらと同じ意味を表わす。
本明細書中、Wで示される、置換基によって置換されていてもよい主鎖の原子数1〜5のスペーサーにおける「主鎖の原子数1〜5のスペーサー」とは、主鎖の原子が1〜5個連なっている間隔を意味する。ここで、「主鎖の原子数」は、主鎖の原子が最小となるように数えるものとする。「主鎖の原子数1〜5のスペーサー」としては、例えば、1または2個の置換基を有していてもよいメチレン基(−CH−)、置換基を有していてもよい窒素原子(−NH−)、−CO−、−O−、−S−、−SO−、−SO−から選ばれる1〜5個からなる2価基等が挙げられる。ここで、メチレン基の置換基および窒素原子の置換基としては、前記環Aで示される、さらに置換基によって置換されていてもよい環状基における「置換基」と同じ意味を表わす。具体的には、例えば、−CR101102−、−NR103−、−CO−、−O−、−S−、−SO−、−NR103CO−、−CONR103−、−CR101102NR103CO−、−CR101102CONR103−、−C(R101)=C(R102)−、−C≡C−、−CR101102CO−、−COCR101102−、−CR101102CR101102−、−C(R101)=C(R102)SO−(式中、R101〜R103は、それぞれ独立して、水素原子または前記環Aで示される、さらに置換基によって置換されていてもよい環状基における「置換基」と同じ意味を表わすか、R101とR102が一緒になって、(i)オキソ基、(ii)1つの酸素原子、窒素原子または硫黄原子と置き換わってもよいC2−5アルキレン基(該C2−5アルキレン基は、置換基で置換されていてもよい)、または(iii)置換されていてもよいC1−6アルキリデン基を表わす。1つの酸素原子、窒素原子または硫黄原子と置き換わってもよいC2−5アルキレン基としては、エチレン、プロピレン、イソプロピレン、ブチレン、イソブチレン、ペンチレン基等のC2−5の直鎖状または分枝状アルキレン基、またはエチレン、プロピレン、イソプロピレン、ブチレン、イソブチレン、ペンチレン基中の1つの炭素原子が酸素原子、窒素原子、または硫黄原子に置き換わっているC2−5アルキレン基等が挙げられる。該窒素原子の残る結合手は、水素原子、C1−6アルキル基、C2−6アシル基、またはC1−6アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル等)と結合する。該C2−5アルキレン基は、置換基で置換されていてもよい。ここで、置換基としては、例えば、C1−8アルキル基(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル基等)、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、ニトロ基、モノ−またはジ−C1−6アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ等)、C1−6アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ヘキシルオキシ等)、C1−6アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル等)、C1−6アルキルカルボニルオキシ基(例えば、アセトキシ、エチルカルボニルオキシ等)、C1−4アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ等)、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)等が挙げられ、これらの任意の置換基は置換可能な位置に1ないし4個置換していてもよい。該C2−5アルキレン基の具体的な例としては、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−O−CH−、−O−(CH−、−O−(CH−、−O−(CH−、−CH−O−CH−、−CH−O−(CH−、−CH−O−(CH−、−(CH−O−(CH−、−NH−CH−、−NH−(CH−、−NH−(CH−、−NH−(CH−、−CH−NH−CH−、−CH−NH−(CH−、−CH−NH−(CH−、−(CH−NH−(CH−、−N(CH)−CH−、−N(CH)−(CH−、−N(CH)−(CH−、−N(CH)−(CH−、−CH−N(CH)−CH−、−CH−N(CH)−(CH−、−CH−N(CH)−(CH−、−(CH−N(CH)−(CH−、−S−CH−、−S−(CH−、−S−(CH−、−S−(CH−、−CH−S−CH−、−CH−S−(CH−、−CH−S−(CH−、−(CH−S−(CH−基等が挙げられる。「置換されていてもよいC1−6アルキリデン基」におけるC1−6アルキリデン基としては、例えば、メチリデン、エチリデン、プロピリデン、ブチリデン、ペンチリデン、ヘキシリデン基等が挙げられる。ここで「置換されていてもよいC1−6アルキリデン基」の置換基としては、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、ニトロ基、アジド基、モノ−またはジ−C1−6アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ等)、N−芳香環アミノ基(例えば、N−フェニルアミノ基等)、N−芳香環−N−アルキルアミノ基(例えば、N−フェニル−N−メチルアミノ基、N−フェニル−N−エチルアミノ基、N−フェニル−N−プロピルアミノ基、N−フェニル−N−ブチルアミノ基、N−フェニル−N−ペンチルアミノ基、N−フェニル−N−ヘキシルアミノ基等)、C1−6アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ヘキシルオキシ等)、C3−7シクロアルキル−C1−6アルコキシ基(例えば、シクロヘキシルメチルオキシ基、シクロペンチルエチルオキシ基等)、C3−7シクロアルキルオキシ基(例えば、シクロヘキシルオキシ基等)、C7−15アラルキルオキシ基(例えば、ベンジルオキシ、フェネチルオキシ、フェニルプロピルオキシ、ナフチルメチルオキシ、ナフチルエチルオキシ等)、フェノキシ基、C1−6アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル等)、C1−6アルキルカルボニルオキシ基(例えば、アセトキシ、エチルカルボニルオキシ等)、C1−4アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ等)、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル等のC1−4アルキルスルホニル基等)、芳香環スルホニル基(例えば、フェニルスルホニル等のC6−10芳香環スルホニル基等)、アシル基(例えば、ホルミル、アセチル、プロパノイル、ピバロイル等のC1−6アルカノイル基、例えば、ベンゾイル等のC6−10芳香環カルボニル基等)等が挙げられ、これらの任意の置換基は置換可能な位置に1ないし4個置換していてもよい。)等が挙げられる。
本明細書中、Yで示される、置換基によって置換されていてもよい主鎖の原子数1〜5のスペーサーにおける「主鎖の原子数1〜5のスペーサー」とは、主鎖の原子が1〜5個連なっている間隔を意味する。ここで、「主鎖の原子数」は、主鎖の原子が最小となるように数えるものとする。「主鎖の原子数1〜5のスペーサー」としては、例えば、1または2個の置換基を有していてもよいメチレン基(−CH−)、置換基を有していてもよい窒素原子(−NH−)、−CO−、−O−、−S−、−SO−、−SO−から選ばれる1〜5個からなる2価基等が挙げられる。ここで、メチレン基の置換基および窒素原子の置換基としては、前記環Aで示される、さらに置換基によって置換されていてもよい環状基における「置換基」と同じ意味を表わす。具体的には、例えば、−CR101102−、−NR103−、−CO−、−O−、−S−、−SO−、−NR103CO−、−CONR103−、−NR103COCR101102−、−CONR103CR101102−、−C(R101)=C(R102)−、−C≡C−、−CR101102CO−、−COCR101102−、−CR101102CR101102−、−C(R101)=C(R102)SO−(式中、R101〜R103は、それぞれ独立して、水素原子または前記環Aで示される、さらに置換基によって置換されていてもよい環状基における「置換基」と同じ意味を表わすか、R101とR102が一緒になって、(i)オキソ基、(ii)1つの酸素原子、窒素原子または硫黄原子と置き換わってもよいC2−5アルキレン基(該C2−5アルキレン基は、置換基で置換されていてもよい)、または(iii)置換されていてもよいC1−6アルキリデン基を表わす。1つの酸素原子、窒素原子または硫黄原子と置き換わってもよいC2−5アルキレン基としては、エチレン、プロピレン、イソプロピレン、ブチレン、イソブチレン、ペンチレン基等のC2−5の直鎖状または分枝状アルキレン基、またはエチレン、プロピレン、イソプロピレン、ブチレン、イソブチレン、ペンチレン基中の1つの炭素原子が酸素原子、窒素原子、または硫黄原子に置き換わっているC2−5アルキレン基等が挙げられる。該窒素原子の残る結合手は、水素原子、C1−6アルキル基、C2−6アシル基、またはC1−6アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル等)と結合する。該C2−5アルキレン基は、置換基で置換されていてもよい。ここで、置換基としては、例えば、C1−8アルキル基(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル基等)、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、ニトロ基、モノ−またはジ−C1−6アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ等)、C1−6アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ヘキシルオキシ等)、C1−6アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル等)、C1−6アルキルカルボニルオキシ基(例えば、アセトキシ、エチルカルボニルオキシ等)、C1−4アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ等)、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)等が挙げられ、これらの任意の置換基は置換可能な位置に1ないし4個置換していてもよい。該C2−5アルキレン基の具体的な例としては、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−O−CH−、−O−(CH−、−O−(CH−、−O−(CH−、−CH−O−CH−、−CH−O−(CH−、−CH−O−(CH−、−(CH−O−(CH−、−NH−CH−、−NH−(CH−、−NH−(CH−、−NH−(CH−、−CH−NH−CH−、−CH−NH−(CH−、−CH−NH−(CH−、−(CH−NH−(CH−、−N(CH)−CH−、−N(CH)−(CH−、−N(CH)−(CH−、−N(CH)−(CH−、−CH−N(CH)−CH−、−CH−N(CH)−(CH−、−CH−N(CH)−(CH−、−(CH−N(CH)−(CH−、−S−CH−、−S−(CH−、−S−(CH−、−S−(CH−、−CH−S−CH−、−CH−S−(CH−、−CH−S−(CH−、−(CH−S−(CH−基等が挙げられる。「置換されていてもよいC1−6アルキリデン基」におけるC1−6アルキリデン基としては、例えば、メチリデン、エチリデン、プロピリデン、ブチリデン、ペンチリデン、ヘキシリデン基等が挙げられる。ここで「置換されていてもよいC1−6アルキリデン基」の置換基としては、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、ニトロ基、アジド基、モノ−またはジ−C1−6アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ等)、N−芳香環アミノ基(例えば、N−フェニルアミノ基等)、N−芳香環−N−アルキルアミノ基(例えば、N−フェニル−N−メチルアミノ基、N−フェニル−N−エチルアミノ基、N−フェニル−N−プロピルアミノ基、N−フェニル−N−ブチルアミノ基、N−フェニル−N−ペンチルアミノ基、N−フェニル−N−ヘキシルアミノ基等)、C1−6アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ヘキシルオキシ等)、C3−7シクロアルキル−C1−6アルコキシ基(例えば、シクロヘキシルメチルオキシ基、シクロペンチルエチルオキシ基等)、C3−7シクロアルキルオキシ基(例えば、シクロヘキシルオキシ基等)、C7−15アラルキルオキシ基(例えば、ベンジルオキシ、フェネチルオキシ、フェニルプロピルオキシ、ナフチルメチルオキシ、ナフチルエチルオキシ等)、フェノキシ基、C1−6アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル等)、C1−6アルキルカルボニルオキシ基(例えば、アセトキシ、エチルカルボニルオキシ等)、C1−4アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ等)、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル等のC1−4アルキルスルホニル基等)、芳香環スルホニル基(例えば、フェニルスルホニル等のC6−10芳香環スルホニル基等)、アシル基(例えば、ホルミル、アセチル、プロパノイル、ピバロイル等のC1−6アルカノイル基、例えば、ベンゾイル等のC6−10芳香環カルボニル基等)等が挙げられ、これらの任意の置換基は置換可能な位置に1ないし4個置換していてもよい。)等が挙げられる。
本発明において、環Aとして好ましくはベンゼン、インデン、インダン、ナフタレン、ジヒドロナフタレン、テトラヒドロナフタレン、フラン、チオフェン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、インドール、イソインドール、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ベンゾチオフェン、イソベンゾチオフェン、ジチアナフタレン、インダゾール、キノリン、イソキノリン、キノリジン、プリン、フタラジン、プテリジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾチアジアゾール、ベンゾトリアゾール、カルバゾール、ペリミジン、アジリジン、アゼチジン、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾリン、トリアゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、テトラヒドロオキサゾール(オキサゾリジン)、ジヒドロイソオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール(イソオキサゾリジン)、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール(チアゾリジン)、ジヒドロイソチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール(イソチアゾリジン)、モルホリン、チオモルホリン、オキサチアン、インドリン、イソインドリン、ジヒドロベンゾフラン、パーヒドロベンゾフラン、ジヒドロイソベンゾフラン、パーヒドロイソベンゾフラン、ジヒドロベンゾチオフェン、パーヒドロベンゾチオフェン、ジヒドロイソベンゾチオフェン、ジヒドロインダゾール、パーヒドロインダゾール、ジヒドロキノリン、テトラヒドロキノリン、ジヒドロイソキノリン、テトラヒドロイソキノリン、ジヒドロフタラジン、テトラヒドロフタラジン、ジヒドロナフチリジン、テトラヒドロナフチリジン、パーヒドロナフチリジン、ジヒドロキノキサリン、テトラヒドロキノキサリン、ジヒドロキナゾリン、テトラヒドロキナゾリン、ジヒドロシンノリン、テトラヒドロシンノリン、ベンゾオキサチアン、ジヒドロベンゾオキサジン、ジヒドロベンゾチアジン、ピラジノモルホリン、ジヒドロベンゾオキサゾール、ジヒドロベンゾチアゾール、ジヒドロベンゾイミダゾール、ジヒドロベンゾアゼピン、テトラヒドロベンゾアゼピン、ジヒドロベンゾジアゼピン、テトラヒドロベンゾジアゼピン、ベンゾジオキセパン、ジヒドロベンゾオキサゼピン、テトラヒドロベンゾオキサゼピン、ジヒドロカルバゾール、テトラヒドロカルバゾール、パーヒドロカルバゾール、ジヒドロアクリジン、テトラヒドロアクリジン、パーヒドロアクリジン、テトラヒドロジベンゾフラン、テトラヒドロジベンゾチオフェン、ジオキソラン、ジオキサン、ジチオラン、ジチアン、ジオキサインダン、ベンゾジオキサン、クロマン、ベンゾジチオラン、ベンゾジチアンであり、より好ましくはベンゼン、インデン、インダン、ナフタレン、ジヒドロナフタレン、テトラヒドロナフタレン、フラン、チオフェン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、インドール、イソインドール、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ベンゾチオフェン、イソベンゾチオフェン、ジチアナフタレン、インダゾール、キノリン、イソキノリン、キノリジン、プリン、フタラジン、プテリジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾチアジアゾール、ベンゾトリアゾール、カルバゾール、ペリミジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾリン、トリアゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、テトラヒドロオキサゾール(オキサゾリジン)、ジヒドロイソオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール(イソオキサゾリジン)、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール(チアゾリジン)、ジヒドロイソチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール(イソチアゾリジン)、インドリン、イソインドリン、ジヒドロベンゾフラン、ジヒドロイソベンゾフラン、ジヒドロベンゾチオフェン、ジヒドロイソベンゾチオフェン、ジヒドロインダゾール、ジヒドロキノリン、テトラヒドロキノリン、ジヒドロイソキノリン、テトラヒドロイソキノリン、ジヒドロフタラジン、テトラヒドロフタラジン、ジヒドロナフチリジン、テトラヒドロナフチリジン、パーヒドロナフチリジン、ジヒドロキノキサリン、テトラヒドロキノキサリン、ジヒドロキナゾリン、テトラヒドロキナゾリン、ジヒドロシンノリン、テトラヒドロシンノリン、ベンゾオキサチアン、ジヒドロベンゾオキサジン、ジヒドロベンゾチアジン、ピラジノモルホリン、ジヒドロベンゾオキサゾール、ジヒドロベンゾチアゾール、ジヒドロベンゾイミダゾール、テトラヒドロジベンゾチオフェン、ジオキサインダン、ベンゾジオキサン、クロマン、ベンゾジチオラン、ベンゾジチアンであり、さらに好ましくはベンズイミダゾール環である。
本発明において、環Bとして好ましくはベンゼン、インデン、インダン、ナフタレン、ジヒドロナフタレン、テトラヒドロナフタレン、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、チオフェン、オキサゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、フラン、ピラン、オキセピン、チオフェン、チオピラン、チエピン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、フラザン、オキサジアゾール、オキサジン、オキサジアジン、オキサゼピン、オキサジアゼピン、チアジアゾール、チアジン、チアジアジン、チアゼピン、チアジアゼピン、インドール、イソインドール、インドリジン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ベンゾチオフェン、イソベンゾチオフェン、ジチアナフタレン、インダゾール、キノリン、イソキノリン、キノリジン、プリン、フタラジン、プテリジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、クロメン、ベンゾオキセピン、ベンゾオキサゼピン、ベンゾオキサジアゼピン、ベンゾチエピン、ベンゾチアゼピン、ベンゾチアジアゼピン、ベンゾアゼピン、ベンゾジアゼピン、ベンゾフラザン、ベンゾチアジアゾール、ベンゾトリアゾール、カルバゾール、β−カルボリン、アクリジン、フェナジン、ジベンゾフラン、キサンテン、ジベンゾチオフェン、フェノチアジン、フェノキサジン、フェノキサチイン、チアンスレン、フェナントリジン、フェナントロリン、ペリミジン、アジリジン、アゼチジン、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾリン、テトラゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ピペラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、パーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、パーヒドロピリダジン、ジヒドロアゼピン、テトラヒドロアゼピン、パーヒドロアゼピン、ジヒドロジアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、パーヒドロジアゼピン、オキシラン、オキセタン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、ジヒドロオキセピン、テトラヒドロオキセピン、パーヒドロオキセピン、チイラン、チエタン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジヒドロチオピラン、テトラヒドロチオピラン、ジヒドロチエピン、テトラヒドロチエピン、パーヒドロチエピン、ジヒドロオキサゾール、テトラヒドロオキサゾール(オキサゾリジン)、ジヒドロイソオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール(イソオキサゾリジン)、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール(チアゾリジン)、ジヒドロイソチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール(イソチアゾリジン)、ジヒドロフラザン、テトラヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、テトラヒドロオキサジアゾール(オキサジアゾリジン)、ジヒドロオキサジン、テトラヒドロオキサジン、ジヒドロオキサジアジン、テトラヒドロオキサジアジン、ジヒドロオキサゼピン、テトラヒドロオキサゼピン、パーヒドロオキサゼピン、ジヒドロオキサジアゼピン、テトラヒドロオキサジアゼピン、パーヒドロオキサジアゼピン、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロチアジアゾール(チアジアゾリジン)、ジヒドロチアジン、テトラヒドロチアジン、ジヒドロチアジアジン、テトラヒドロチアジアジン、ジヒドロチアゼピン、テトラヒドロチアゼピン、パーヒドロチアゼピン、ジヒドロチアジアゼピン、テトラヒドロチアジアゼピン、パーヒドロチアジアゼピン、モルホリン、チオモルホリン、オキサチアン、インドリン、イソインドリン、ジヒドロベンゾフラン、パーヒドロベンゾフラン、ジヒドロイソベンゾフラン、パーヒドロイソベンゾフラン、ジヒドロベンゾチオフェン、パーヒドロベンゾチオフェン、ジヒドロイソベンゾチオフェン、パーヒドロイソベンゾチオフェン、ジヒドロインダゾール、パーヒドロインダゾール、ジヒドロキノリン、テトラヒドロキノリン、パーヒドロキノリン、ジヒドロイソキノリン、テトラヒドロイソキノリン、パーヒドロイソキノリン、ジヒドロフタラジン、テトラヒドロフタラジン、パーヒドロフタラジン、ジヒドロナフチリジン、テトラヒドロナフチリジン、パーヒドロナフチリジン、ジヒドロキノキサリン、テトラヒドロキノキサリン、パーヒドロキノキサリン、ジヒドロキナゾリン、テトラヒドロキナゾリン、パーヒドロキナゾリン、ジヒドロシンノリン、テトラヒドロシンノリン、パーヒドロシンノリン、ベンゾオキサチアン、ジヒドロベンゾオキサジン、ジヒドロベンゾチアジン、ピラジノモルホリン、ジヒドロベンゾオキサゾール、パーヒドロベンゾオキサゾール、ジヒドロベンゾチアゾール、パーヒドロベンゾチアゾール、ジヒドロベンゾイミダゾール、パーヒドロベンゾイミダゾール、ジヒドロベンゾアゼピン、テトラヒドロベンゾアゼピン、ジヒドロベンゾジアゼピン、テトラヒドロベンゾジアゼピン、ベンゾジオキセパン、ジヒドロベンゾオキサゼピン、テトラヒドロベンゾオキサゼピン、ジヒドロカルバゾール、テトラヒドロカルバゾール、パーヒドロカルバゾール、ジヒドロアクリジン、テトラヒドロアクリジン、パーヒドロアクリジン、ジヒドロジベンゾフラン、ジヒドロジベンゾチオフェン、テトラヒドロジベンゾフラン、テトラヒドロジベンゾチオフェン、パーヒドロジベンゾフラン、パーヒドロジベンゾチオフェン、ジオキソラン、ジオキサン、ジチオラン、ジチアン、ジオキサインダン、ベンゾジオキサン、クロマン、ベンゾジチオラン、ベンゾジチアン、またはベンゼン環であり、より好ましくはベンゼン、インデン、インダン、ナフタレン、ジヒドロナフタレン、テトラヒドロナフタレン、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、チオフェン、オキサゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、フラン、ピラン、オキセピン、チオフェン、チオピラン、チエピン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、オキサジアゾール、オキサジン、オキサジアジン、オキサゼピン、オキサジアゼピン、チアジアゾール、チアジン、チアジアジン、チアゼピン、チアジアゼピン、インドール、イソインドール、インドリジン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ベンゾチオフェン、イソベンゾチオフェン、ジチアナフタレン、インダゾール、キノリン、イソキノリン、キノリジン、プリン、フタラジン、プテリジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、クロメン、ベンゾオキセピン、ベンゾオキサゼピン、ベンゾオキサジアゼピン、ベンゾチエピン、ベンゾチアゼピン、ベンゾチアジアゼピン、ベンゾアゼピン、ベンゾジアゼピン、ベンゾフラザン、ベンゾチアジアゾール、フェノチアジン、フェノキサジン、アゼチジン、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾリン、テトラゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ピペラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、パーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、ジヒドロアゼピン、オキシラン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、ジヒドロオキセピン、テトラヒドロオキセピン、パーヒドロオキセピン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジヒドロチオピラン、テトラヒドロチオピラン、ジヒドロオキサゾール、テトラヒドロオキサゾール(オキサゾリジン)、ジヒドロイソオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール(イソオキサゾリジン)、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール(チアゾリジン)、ジヒドロイソチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール(イソチアゾリジン)、ジヒドロオキサジン、テトラヒドロオキサジン、ジヒドロオキサジアジン、テトラヒドロオキサジアジン、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロチアジアゾール(チアジアゾリジン)、ジヒドロチアジン、テトラヒドロチアジン、ジヒドロチアジアジン、テトラヒドロチアジアジン、モルホリン、チオモルホリン、オキサチアン、インドリン、イソインドリン、ジヒドロベンゾフラン、パーヒドロベンゾフラン、ジヒドロイソベンゾフラン、パーヒドロイソベンゾフラン、ジヒドロベンゾチオフェン、パーヒドロベンゾチオフェン、ジヒドロイソベンゾチオフェン、パーヒドロイソベンゾチオフェン、ジヒドロインダゾール、パーヒドロインダゾール、ジヒドロキノリン、テトラヒドロキノリン、パーヒドロキノリン、ジヒドロイソキノリン、テトラヒドロイソキノリン、パーヒドロイソキノリン、ジヒドロフタラジン、テトラヒドロフタラジン、パーヒドロフタラジン、ジヒドロナフチリジン、テトラヒドロナフチリジン、パーヒドロナフチリジン、ジヒドロキノキサリン、テトラヒドロキノキサリン、パーヒドロキノキサリン、ジヒドロキナゾリン、テトラヒドロキナゾリン、パーヒドロキナゾリン、ベンゾオキサチアン、ジヒドロベンゾオキサジン、ジヒドロベンゾチアジン、ピラジノモルホリン、ジヒドロベンゾオキサゾール、パーヒドロベンゾオキサゾール、ジヒドロベンゾチアゾール、パーヒドロベンゾチアゾール、ジヒドロベンゾイミダゾール、パーヒドロベンゾイミダゾール、ジヒドロカルバゾール、テトラヒドロカルバゾール、パーヒドロカルバゾール、ジヒドロジベンゾフラン、ジヒドロジベンゾチオフェン、テトラヒドロジベンゾフラン、テトラヒドロジベンゾチオフェン、パーヒドロジベンゾフラン、パーヒドロジベンゾチオフェン、ジオキソラン、ジオキサン、ジチオラン、ジチアン、ジオキサインダン、ベンゾジオキサン、クロマン、ベンゾジチオラン、ベンゾジチアン、またはベンゼン環であり、さらに好ましくはベンゼン環である。
本発明において、Rとして好ましくは(1)置換基を有していてもよいアルキル基、(2)置換基を有していてもよいアルケニル基、(3)置換基を有していてもよいアルキニル基、(4)置換基を有していてもよい炭素環基、(5)置換基を有していてもよい複素環基、(6)保護されていてもよい水酸基、(7)保護されていてもよいチオール基、(8)保護されていてもよいアミノ基、(9)シアノ基、(10)ハロゲン原子、(11)アルキルスルホニル基、(12)芳香環スルホニル基、(13)オキソ基、(14)チオキソ基、(15)(C1〜6アルコキシイミノ)メチル基であり、より好ましくは(1)置換基を有していてもよいアルキル基、(2)置換基を有していてもよいアルケニル基、(3)置換基を有していてもよいアルキニル基、(4)保護されていてもよい水酸基、(5)保護されていてもよいチオール基、(6)保護されていてもよいアミノ基、(7)シアノ基、(8)ハロゲン原子、(9)アルキルスルホニル基であり、さらに好ましくはハロゲン原子である。
本発明において、Rとして好ましくは(1)置換基を有していてもよいアルキル基、(2)置換基を有していてもよいアルケニル基、(3)置換基を有していてもよいアルキニル基、(4)置換基を有していてもよい炭素環基、(5)置換基を有していてもよい複素環基、(6)保護されていてもよい水酸基、(7)保護されていてもよいチオール基、(8)保護されていてもよいアミノ基、(9)置換基を有していてもよいカルバモイル基、(10)置換基を有していてもよいスルファモイル基、(11)カルボキシル基、(12)アルコキシカルボニル基、(13)スルホ基(−SOH)、(14)スルフィノ基、(15)ホスホノ基、(16)ニトロ基、(17)シアノ基、(18)アミジノ基、(19)イミノ基(=NH)、(20)−B(OH)基、(21)ハロゲン原子、(22)アルキルスルフィニル基、(23)芳香環スルフィニル基、(24)アルキルスルホニル基、(25)芳香環スルホニル基、(26)アシル基、(27)オキソ基、(28)チオキソ基、(29)(C1〜6アルコキシイミノ)メチル基、または(30)水素原子であり、より好ましくは(1)置換基を有していてもよいアルキル基、(2)置換基を有していてもよいアルケニル基、(3)置換基を有していてもよいアルキニル基、(4)置換基を有していてもよい炭素環基、(5)置換基を有していてもよい複素環基、(6)保護されていてもよい水酸基、(7)保護されていてもよいチオール基、(8)保護されていてもよいアミノ基、(9)置換基を有していてもよいカルバモイル基、(10)置換基を有していてもよいスルファモイル基、(11)カルボキシル基、(12)アルコキシカルボニル基、(13)ニトロ基、(14)シアノ基、(15)アミジノ基、(16)イミノ基(=NH)、(17)ハロゲン原子、(18)アルキルスルホニル基、(19)芳香環スルホニル基、(20)アシル基、(21)オキソ基、(22)(C1〜6アルコキシイミノ)メチル基、または(23)水素原子であり、さらに好ましくは水素原子である。
本発明において、Wとして好ましくは
−CR101102−、−NR103−、−CO−、−O−、−S−、−SO−、−NR103CO−、−CONR103−、−CR101102NR103CO−、−CR101102CONR103−、−C(R101)=C(R102)−、−C≡C−、−CR101102CO−、−COCR101102−、−CR101102CR101102−、−C(R101)=C(R102)SO−(式中、R101〜R103は、前記と同じ意味を表わす。)、または
Figure 2006151832
であり、
より好ましくは
Figure 2006151832
である。
本発明において、Yとして好ましくは置換基によって置換されていてもよい、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−O−CH−、−O−(CH−、−O−(CH−、−O−(CH−、−CH−O−CH−、−CH−O−(CH−、−(CH−O−CH−、−CH−O−(CH−、−(CH−O−(CH−、−NH−CH−、−NH−(CH−、−NH−(CH−、−NH−(CH−、−CH−NH−CH−、−CH−NH−(CH−、−CH−NH−(CH−、−(CH−NH−(CH−、−N(CH)−CH−、−N(CH)−(CH−、−N(CH)−(CH−、−N(CH)−(CH−、−CH−N(CH)−CH−、−CH−N(CH)−(CH−、−CH−N(CH)−(CH−、−(CH−N(CH)−(CH−、−S−CH−、−S−(CH−、−S−(CH−、−S−(CH−、−CH−S−CH−、−CH−S−(CH−、−CH−S−(CH−、−(CH−S−(CH−であり、より好ましくは置換基によって置換されていてもよい、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−O−(CH−、−O−(CH−、−(CH−O−CH−、−CH−O−(CH−、−O−(CH−、−CH−O−(CH−、−CH−O−(CH−、−(CH−O−(CH−、−NH−(CH−、−NH−(CH−、−NH−(CH−、−CH−NH−(CH−、−CH−NH−(CH−、−(CH−NH−(CH−、−N(CH)−(CH−、−N(CH)−(CH−、−N(CH)−(CH−、−CH−N(CH)−(CH−、−CH−N(CH)−(CH−、−(CH−N(CH)−(CH−、−S−(CH−、−S−(CH−、−S−(CH−、−CH−S−CH−、−CH−S−(CH−、−CH−S−(CH−、−(CH−S−(CH−であり、さらに好ましくは−(CH−、−(CH−O−CH−、または−CH−O−(CH−である。
本発明において、nとして好ましくは、0または1〜4の整数であり、より好ましくは0または1〜2の整数であり、さらに好ましくは0である。
本発明において、
Figure 2006151832
として好ましくは一重結合である。
本発明において、Rとして好ましくは(1)置換基を有していてもよいアルキル基、(2)置換基を有していてもよいアルケニル基、(3)置換基を有していてもよいアルキニル基、(4)置換基を有していてもよい炭素環基、(5)置換基を有していてもよい複素環基、(6)保護されていてもよい水酸基、(7)保護されていてもよいチオール基、(8)保護されていてもよいアミノ基、(9)置換基を有していてもよいカルバモイル基、(10)置換基を有していてもよいスルファモイル基、(11)カルボキシル基、(12)アルコキシカルボニル基、(13)スルホ基(−SOH)、(14)スルフィノ基、(15)ホスホノ基、(16)ニトロ基、(17)シアノ基、(18)アミジノ基、(19)ハロゲン原子、(21)アルキルスルフィニル基、(22)芳香環スルフィニル基、(23)アルキルスルホニル基、(24)芳香環スルホニル基、(25)アシル基、(26)(C1〜6アルコキシイミノ)メチル基であり、より好ましくは(1)置換基を有していてもよいアルキル基、(2)置換基を有していてもよいアルケニル基、(3)置換基を有していてもよいアルキニル基、(4)置換基を有していてもよい炭素環基、(5)置換基を有していてもよい複素環基、(6)保護されていてもよい水酸基、(7)保護されていてもよいチオール基、(8)保護されていてもよいアミノ基、(9)置換基を有していてもよいカルバモイル基、(10)置換基を有していてもよいスルファモイル基、(11)カルボキシル基、(12)アルコキシカルボニル基、(13)スルフィノ基、(14)シアノ基、(15)アルキルスルホニル基、(16)芳香環スルホニル基であり、さらに好ましくは(1)置換基を有していてもよいアルキル基、(2)置換基を有していてもよいアルケニル基、(3)置換基を有していてもよい炭素環基、(4)置換基を有していてもよい複素環基、(5)保護されていてもよい水酸基、(6)保護されていてもよいチオール基、(7)保護されていてもよいアミノ基、(8)置換基を有していてもよいカルバモイル基、(9)カルボキシル基、(10)アルコキシカルボニル基、(11)アルキルスルホニル基、(12)芳香環スルホニル基である。
本発明において、Rとして好ましくは(1)置換基を有していてもよいアルキル基、(2)置換基を有していてもよいアルケニル基、(3)置換基を有していてもよいアルキニル基、(4)置換基を有していてもよい炭素環基、(5)置換基を有していてもよい複素環基、(6)保護されていてもよい水酸基、(7)保護されていてもよいチオール基、(8)保護されていてもよいアミノ基、(9)置換基を有していてもよいカルバモイル基、(10)置換基を有していてもよいスルファモイル基、(11)カルボキシル基、(12)アルコキシカルボニル基、(13)スルホ基(−SOH)、(14)スルフィノ基、(15)ホスホノ基、(16)ニトロ基、(17)シアノ基、(18)アミジノ基、(19)ハロゲン原子、(21)アルキルスルフィニル基、(22)芳香環スルフィニル基、(23)アルキルスルホニル基、(24)芳香環スルホニル基、(25)アシル基、(26)(C1〜6アルコキシイミノ)メチル基、または(27)水素原子であり、より好ましくは(1)置換基を有していてもよいアルキル基、(2)置換基を有していてもよいアルケニル基、(3)置換基を有していてもよい炭素環基、(4)置換基を有していてもよい複素環基、(5)保護されていてもよい水酸基、(6)保護されていてもよいチオール基、(7)保護されていてもよいアミノ基、(8)置換基を有していてもよいカルバモイル基、(9)カルボキシル基、(10)アルコキシカルボニル基、(11)アルキルスルホニル基、(12)芳香環スルホニル基、または(13)水素原子であり、さらに好ましくは水素原子である。
本発明において、Rとして好ましくは(1)置換基を有していてもよいアルキル基、(2)置換基を有していてもよいアルケニル基、(3)置換基を有していてもよいアルキニル基、(4)置換基を有していてもよい炭素環基、(5)置換基を有していてもよい複素環基、または(6)水素原子 であり、より好ましくは水素原子である。
本発明において、
Figure 2006151832
として好ましくは
Figure 2006151832
である。
本発明において、一般式(I)として好ましくは、一般式(I−1)
Figure 2006151832
である。
本発明において、好ましい化合物としては、実施例に記載した化合物、その塩、そのN−オキシド、その溶媒和物またはそれらのプロドラッグが挙げられる。
本発明においては、特に指示しない限り異性体はこれをすべて包含する。例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基には直鎖のものおよび分枝鎖のものが含まれる。さらに、二重結合、環、縮合環における異性体(E、Z、シス、トランス体)、不斉炭素の存在等による異性体(R、S体、α、β配置、エナンチオマー、ジアステレオマー)、旋光性を有する光学活性体(D、L、d、l体)、互変異性体、クロマトグラフ分離による極性体(高極性体、低極性体)、平衡化合物、回転異性体、これらの任意の割合の混合物、ラセミ混合物は、すべて本発明に含まれる。
[塩]
一般式(I)で示される化合物は、公知の方法で塩に変換される。塩としては薬学的に許容される塩が好ましい。
塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アミン塩、酸付加塩等が挙げられる。
塩は、水溶性のものが好ましい。適当な塩としては、アルカリ金属(カリウム、ナトリウム等)の塩、アルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウム等)の塩、アンモニウム塩、薬学的に許容される有機アミン(テトラメチルアンモニウム、トリエチルアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、シクロペンチルアミン、ベンジルアミン、フェネチルアミン、ピペリジン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、リジン、アルギニン、N−メチル−D−グルカミン等)の塩が挙げられる。
酸付加塩は水溶性であることが好ましい。適当な酸付加塩としては、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩のような無機酸塩、または酢酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、グルクロン酸塩、グルコン酸塩のような有機酸塩が挙げられる。
一般式(I)で示される化合物およびそれらの塩は、溶媒和物に変換することもできる。
溶媒和物は非毒性かつ水溶性であることが好ましい。適当な溶媒和物としては、例えば水、アルコール系の溶媒(例えば、エタノール等)のような溶媒和物が挙げられる。
一般式(I)で示される化合物のプロドラッグは、生体内において酵素や胃酸等による反応により一般式(I)で示される化合物に変換する化合物をいう。一般式(I)で示される化合物のプロドラッグとしては、一般式(I)で示される化合物がアミノ基を有する場合、該アミノ基がアシル化、アルキル化、リン酸化された化合物(例、一般式(I)で示される化合物のアミノ基がエイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化、アセトキシメチル化、tert−ブチル化された化合物など);一般式(I)で示される化合物が水酸基を有する場合、該水酸基がアシル化、アルキル化、リン酸化、ホウ酸化された化合物(例、一般式(I)で示される化合物の水酸基がアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、サクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物など);一般式(I)で示される化合物がカルボキシ基を有する場合、該カルボキシ基がエステル化、アミド化された化合物(例、一般式(I)で示される化合物のカルボキシ基がエチルエステル化、イソプロピルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチルエステル化、メチルアミド化された化合物など);一般式(I)で示される化合物がカルボキシ基を有する場合、該カルボキシ基がヒドロキシメチル基と置き換わった化合物等が挙げられる。これらの化合物は自体公知の方法によって製造することができる。また、一般式(I)で示される化合物のプロドラッグは水和物および非水和物のいずれであってもよい。
本発明においては、特に断わらない限り、当業者にとって明らかなように記号
Figure 2006151832
は紙面の向こう側(すなわちα−配置)に結合していることを表し、
Figure 2006151832
は紙面の手前側(すなわちβ−配置)に結合していることを表し、
Figure 2006151832
はα−配置、β−配置またはそれらの混合物であることを表し、
Figure 2006151832
は、α−配置とβ−配置の混合物であることを表す。
[本発明化合物の製造方法]
一般式(I)で示される本発明化合物は、例えば、以下に示す方法、これらに準ずる方法または実施例に示す方法に従って製造することができる。以下の各製造方法において、原料化合物は塩として用いてもよい。塩としては、前述の一般式(I)の薬学的に許容される塩として用いてもよい。
例えば、一般式(I)で示される化合物のうち、Wが
Figure 2006151832
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)を表わす化合物、すなわち一般式(I−A)
Figure 2006151832
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)で示される化合物は、以下の方法によって製造することができる。
一般式(I−A)で示される化合物は、一般式(II)
Figure 2006151832
(式中、環A、R1−1、R3−1、R4−1、およびR5−1は環A、R、R、R、およびRと同じ意味を表わすが、環A、R1−1、R3−1、R4−1、およびR5−1によって表される基に含まれるカルボキシル基、水酸基、アミノ基またはチオール基は、保護が必要な場合には保護されているものとする。)で示される化合物と、一般式(III)
Figure 2006151832
(式中、環B、R2−1、およびYは環B、R、およびYと同じ意味を表わすが、環B、R2−1、およびYによって表される基に含まれるカルボキシル基、水酸基、アミノ基またはチオール基は、保護が必要な場合には保護されているものとする。)で示される化合物をアミド化反応に付し、さらに必要に応じて保護基の脱保護反応に付すことにより製造することができる。
一般式(II)で示される化合物と、一般式(III)で示される化合物との反応は、例えば、
(1)酸ハライドを用いる方法、
(2)混合酸無水物を用いる方法、
(3)縮合剤を用いる方法等が挙げられる。
これらの方法を具体的に説明すると、
(1)酸ハライドを用いる方法は、例えば、カルボン酸を有機溶媒(クロロホルム、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等)中または無溶媒で、酸ハライド化剤(オキザリルクロライド、チオニルクロライド等)と−20℃〜還流温度で反応させ、得られた酸ハライドを塩基(ピリジン、トリエチルアミン、ジメチルアニリン、ジメチルアミノピリジン、ジイソプロピルエチルアミン等)の存在下、アミンと有機溶媒(クロロホルム、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、酢酸エチル等)中、0〜40℃の温度で反応させることにより行なわれる。また、得られた酸ハライドを有機溶媒(ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン等)中、相間移動触媒(テトラブチルアンモニウムクロライド、トリエチルベンジルアンモニウムクロリド、トリn−オクチルメチルアンモニウムクロリド、トリメチルデシルアンモニウムクロリド、テトラメチルアンモニウムブロミド等の四級アンモニウム塩等)の存在下または非存在下、アルカリ水溶液(重曹水または水酸化ナトリウム溶液等)を用いて、アミンと0〜40℃で反応させることにより行なうこともできる。
(2)混合酸無水物を用いる方法は、例えば、カルボン酸を有機溶媒(クロロホルム、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等)中または無溶媒で、塩基(ピリジン、トリエチルアミン、ジメチルアニリン、ジメチルアミノピリジン、ジイソプロピルエチルアミン等)の存在下、酸ハライド(ピバロイルクロライド、トシルクロライド、メシルクロライド等)、または酸誘導体(クロロギ酸エチル、クロロギ酸イソブチル等)と、0〜40℃で反応させ、得られた混合酸無水物を有機溶媒(クロロホルム、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等)中、アミンと0〜40℃で反応させることにより行なわれる。
(3)縮合剤を用いる方法は、例えば、カルボン酸とアミンを、有機溶媒(クロロホルム、ジクロロメタン、ジメチルホルムアミド、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等)中、または無溶媒で、塩基(ピリジン、トリエチルアミン、ジメチルアニリン、ジメチルアミノピリジン等)の存在下または非存在下、縮合剤(1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−エチル−3−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]カルボジイミド(EDC)、1,1’−カルボニルジイミダゾール(CDI)、2−クロロ−1−メチルピリジニウムヨウ素、1−プロピルホスホン酸環状無水物(1-propanephosphonic acid cyclic anhydride、PPA)等)を用い、1−ヒドロキシベンズトリアゾール(HOBt)を用いるか用いないで、0〜40℃で反応させることにより行なわれる。
これら(1)、(2)および(3)の反応は、いずれも不活性ガス(アルゴン、窒素等)雰囲気下、無水条件で行なうことが望ましい。
カルボキシル基、水酸基、アミノ基、またはチオール基の保護基の脱保護反応は、よく知られており、例えば、
(1)アルカリ加水分解、
(2)酸性条件下における脱保護反応、
(3)加水素分解による脱保護反応、
(4)シリル基の脱保護反応、
(5)金属を用いた脱保護反応、
(6)金属錯体を用いた脱保護反応等が挙げられる。
これらの方法を具体的に説明すると、
(1)アルカリ加水分解による脱保護反応は、例えば、有機溶媒(メタノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)中、アルカリ金属の水酸化物(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等)、アルカリ土類金属の水酸化物(水酸化バリウム、水酸化カルシウム等)または炭酸塩(炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等)あるいはその水溶液もしくはこれらの混合物を用いて、0〜40℃の温度で行なわれる。
(2)酸条件下での脱保護反応は、例えば、有機溶媒(ジクロロメタン、クロロホルム、ジオキサン、酢酸エチル、アニソール等)中、有機酸(酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、p−トシル酸等)、または無機酸(塩酸、硫酸等)もしくはこれらの混合物(臭化水素/酢酸等)中、2,2,2−トリフルオロエタノールの存在下または非存在下、0〜100℃の温度で行なわれる。
(3)加水素分解による脱保護反応は、例えば、溶媒(エーテル系(テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチルエーテル等)、アルコール系(メタノール、エタノール等)、ベンゼン系(ベンゼン、トルエン等)、ケトン系(アセトン、メチルエチルケトン等)、ニトリル系(アセトニトリル等)、アミド系(ジメチルホルムアミド等)、水、酢酸エチル、酢酸またはそれらの2以上の混合溶媒等)中、触媒(パラジウム−炭素、パラジウム黒、水酸化パラジウム−炭素、酸化白金、ラネーニッケル等)の存在下、常圧または加圧下の水素雰囲気下またはギ酸アンモニウム存在下、0〜200℃の温度で行なわれる。
(4)シリル基の脱保護反応は、例えば、水と混和しうる有機溶媒(テトラヒドロフラン、アセトニトリル等)中、テトラブチルアンモニウムフルオライドを用いて、0〜40℃の温度で行なわれる。
(5)金属を用いた脱保護反応は、例えば、酸性溶媒(酢酸、pH4.2〜7.2の緩衝液またはそれらの溶液とテトラヒドロフラン等の有機溶媒との混合液)中、粉末亜鉛の存在下、必要であれば超音波をかけながら、0〜40℃の温度で行なわれる。
(6)金属錯体を用いる脱保護反応は、例えば、有機溶媒(ジクロロメタン、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、アセトニトリル、ジオキサン、エタノール等)、水またはそれらの混合溶媒中、トラップ試薬(水素化トリブチルスズ、トリエチルシラン、ジメドン、モルホリン、ジエチルアミン、ピロリジン等)、有機酸(酢酸、ギ酸、2−エチルヘキサン酸等)および/または有機酸塩(2−エチルヘキサン酸ナトリウム、2−エチルヘキサン酸カリウム等)の存在下、ホスフィン系試薬(トリフェニルホスフィン等)の存在下または非存在下、金属錯体(テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)、二塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、酢酸パラジウム(II)、塩化トリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)等)を用いて、0〜40℃の温度で行なわれる。
また、上記以外にも、例えば、T. W. Greene, Protective Groups in Organic Synthesis, Wiley, New York, 1999に記載された方法によって、脱保護反応を行なうことができる。
カルボキシル基の保護基としては、例えばメチル基、エチル基、アリル基、t−ブチル基、トリクロロエチル基、ベンジル(Bn)基、フェナシル基、p−メトキシベンジル基、トリチル基、2−クロロトリチル基またはそれらの構造が結合した固相担体等が挙げられる。
水酸基の保護基としては、例えば、メチル基、トリチル基、メトキシメチル(MOM)基、1−エトキシエチル(EE)基、メトキシエトキシメチル(MEM)基、2−テトラヒドロピラニル(THP)基、トリメチルシリル(TMS)基、トリエチルシリル(TES)基、t−ブチルジメチルシリル(TBDMS)基、t−ブチルジフェニルシリル(TBDPS)基、アセチル(Ac)基、ピバロイル基、ベンゾイル基、ベンジル(Bn)基、p−メトキシベンジル基、アリルオキシカルボニル(Alloc)基、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル(Troc)基等が挙げられる。
アミノ基の保護基としては、例えばベンジルオキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル(Alloc)基、1−メチル−1−(4−ビフェニル)エトキシカルボニル(Bpoc)基、トリフルオロアセチル基、9−フルオレニルメトキシカルボニル基、ベンジル(Bn)基、p−メトキシベンジル基、ベンジルオキシメチル(BOM)基、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル(SEM)基等が挙げられる。
チオール基の保護基としては、例えばベンジル基、メトキシベンジル基、メトキシメチル(MOM)基、2−テトラヒドロピラニル(THP)基、ジフェニルメチル基、アセチル(Ac)基が挙げられる。
カルボキシル基、水酸基、アミノ基、またはチオール基の保護基としては、上記した以外にも容易にかつ選択的に脱離できる基であれば特に限定されない。例えば、T. W. Greene, Protective Groups in Organic Synthesis, Wiley, New York, 1999に記載されたものが用いられる。
当業者には容易に理解できることではあるが、これらの脱保護反応を使い分けることにより、目的とする本発明化合物を容易に製造することができる。
一般式(II)で示される化合物は、公知であるか、あるいは公知の方法、例えば、「Comprehensive Organic Transformations:A Guide to Functional Group Preparations 2nd Edition(Richard C. Larock, John Wiley & Sons Inc, 1999)」に記載された方法を用いることにより容易に製造することができる。
一般式(III)で示される化合物は、反応工程式1に示される方法で製造することができる。反応工程式1中、Pはカルボキシル基の保護基を表わし、Xは脱離基(例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基など)その他の記号は前記と同じ意味を表わす。
Figure 2006151832
反応工程式1において、一般式(IV)で示される化合物から一般式(VI)で示される化合物への反応は、カップリング反応である。
例えば、環Bが芳香環である場合には、以下に示す方法によって製造することができる。すなわち、芳香族ハライド(例えば、ブロモピリジン等)または芳香族トリフラートと一般式(V)で示される化合物を、有機溶媒(ベンゼン、トルエン、ジメチルホルムアミド、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メタノール、アセトニトリル、ジメトキシエタン、アセトン等)中、塩基(ナトリウムエチラート、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエチルアミン、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸タリウム、リン酸三カリウム、フッ化セシウム、水酸化バリウム、フッ化テトラブチルアンモニウム、tert−ブトキシナトリウム等))もしくはその水溶液、またはこれらの混合物および触媒(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(Pd(PPh)、二塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(PdCl(PPh)、酢酸パラジウム(Pd(OAc))、パラジウム黒、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノフェロセン)ジクロロパラジウム(PdCl(dppf))、二塩化ジアリルパラジウム(PdCl(allyl))、ヨウ化フェニルビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(PhPdI(PPh)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)等)存在下、(S)−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、または4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテンの存在下または非存在下、室温〜120℃で反応させることにより行われる。
反応工程式1において、一般式(VI)で示される化合物から一般式(III)で示される化合物への反応は、カルボキシル基の保護基の脱保護反応である。
カルボキシル基の保護基としては、例えばメチル基、エチル基、アリル基、t−ブチル基、トリクロロエチル基、ベンジル(Bn)基、フェナシル基、p−メトキシベンジル基、トリチル基、2−クロロトリチル基またはそれらの構造が結合した固相担体等が挙げられる。
カルボキシル基の保護基の脱保護反応は、前記と同様の方法によって行なうことができる。
反応工程式1中、出発原料として用いる一般式(IV)および(VIII)で示される化合物は公知であるか、あるいは公知の方法、例えば、「Comprehensive Organic Transformations:A Guide to Functional Group Preparations 2nd Edition(Richard C. Larock, John Wiley & Sons Inc, 1999)」に記載された方法を用いることにより容易に製造することができる。
一般式(I)で示される本発明化合物のうち、上記に示した以外の化合物については、本明細書中に記載された実施例、あるいは公知の方法、例えば、「Comprehensive Organic Transformations:A Guide to Functional Group Preparations 2nd Edition(Richard C. Larock, John Wiley & Sons Inc, 1999)」に記載された方法を組み合わせて用いることで製造することができる。
本明細書中の各反応において、加熱を伴なう反応は、当業者にとって明らかなように、水浴、油浴、砂浴またはマイクロウェーブを用いて行なうことができる。
本明細書中の各反応において、適宜、高分子ポリマー(例えば、ポリスチレン、ポリアクリルアミド、ポリプロピレン、ポリエチレングリコール等)に担持させた固相担持試薬を用いてもよい。
本明細書中の各反応において、反応生成物は通常の精製手段、例えば、常圧下または減圧下における蒸留、シリカゲルまたはケイ酸マグネシウムを用いた高速液体クロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、イオン交換樹脂、スカベンジャー樹脂あるいはカラムクロマトグラフィーまたは洗浄、再結晶などの方法により精製することができる。精製は各反応ごとに行なってもよいし、いくつかの反応終了後に行なってもよい。
[毒性]
一般式(I)で示される化合物の毒性は非常に低いものであり、医薬として使用するために十分安全である。
[医薬品への適用]
一般式(I)で示される本発明化合物は、FXa阻害作用を有し、外因系および内因系の凝固カスケードを抑制するため、血液凝固機構が活性化された血栓性疾患、例えば、心血管系疾患に伴なう血栓・塞栓症、脳血管系疾患に伴なう血栓・塞栓症、静脈血管系疾患に伴なう血栓・塞栓症、および/または全身性および/または末梢性の血栓・塞栓症の予防および/または治療剤として有用である。
より具体的には、心血管系疾患に伴なう血栓・塞栓症としては、たとえば、安定労作狭心症、異型狭心症、不安定狭心症などの狭心症、急性心筋梗塞、心筋梗塞、無症候性心筋虚血、冠動脈血栓症、冠動脈バイパス手術後の再閉塞および再狭窄、経皮経管冠動脈形成術・ステント留置術および/または冠動脈血栓溶解療法後の再閉塞および再狭窄等が挙げられる。脳血管系疾患に伴なう血栓・塞栓症としては、たとえば、ラクナ梗塞、アテローム血栓性脳梗塞、脳動脈塞栓症、脳血栓症、脳血管障害、脳卒中に伴なう疾病、経皮経管動脈形成術・ステント留置術および/または動脈血栓溶解療法後の再閉塞および再狭窄無症候性脳梗塞などの脳梗塞、脳梗塞発症後の再発抑制、脳底・椎骨動脈症候群を含む一過性脳虚血発作、脳底・椎骨動脈症候群、脳塞栓症、心原性および/または非心原性脳塞栓症等が挙げられる。静脈血管系疾患に伴なう血栓・塞栓症としては、たとえば、深部静脈血栓症、肺血栓塞栓症、肺梗塞、手術中・術後の静脈血栓塞栓症、リウマチ性心疾患や心房細動に合併する塞栓症、弁膜症性および/または非弁膜症性心房細動に合併する脳塞栓症および全身性塞栓症、再発性静脈血栓塞栓症、再発性血栓を合併する先天性アンチトロンビン(AT)欠損症、脳静脈閉塞症等が挙げられる。全身性および/または末梢性の血栓・塞栓症としては、たとえば、四肢動脈硬化症、閉塞性動脈硬化症、末梢動脈閉塞症、バージャー病、閉塞性血栓血管炎、慢性動脈閉塞症、慢性動脈閉塞症および/または閉塞性血栓血管炎に基づく潰瘍、疼痛及び冷感等の虚血性諸症状、間欠性跛行、汎発性血管内凝固症候群、敗血症、血液体外循環時の灌流血液の凝固防止(血液透析)、血管移植術・人工血管術後および/または人工弁置換後の血栓形成症、非弁膜糸球体腎炎等、凝固活性の亢進を伴なう各種血管障害等が挙げられる。
一般式(I)で示される本発明化合物のトロンビン阻害活性値(Ki値)とFXa阻害活性値(Ki値)の比(トロンビン阻害活性値(Ki値)/FXa阻害活性値(Ki値))としては、好ましくは10〜1,000,000であり、より好ましくは100〜1,000,000であり、さらに好ましくは500〜1,000,000である。
Ki値は公知の方法により算出される。Ki値の算出方法は、例えば、「酵素実験法I」(大野素徳、崎山文夫、高橋健治 編、第一版、392−394頁、廣川書店)に記載されている。
一般式(I)で示される本発明化合物は、1)その化合物の予防および/または治療効果の補完および/または増強、2)その化合物の動態・吸収改善、投与量の低減、および/または3)その化合物の副作用の軽減のために他の薬剤と組み合わせて、併用剤として投与してもよい。
一般式(I)で示される本発明化合物と他の薬剤の併用剤は、1つの製剤中に両成分を配合した配合剤の形態で投与してもよく、また別々の製剤にして投与する形態をとってもよい。この別々の製剤にして投与する場合には、同時投与および時間差による投与が含まれる。また、時間差による投与は、一般式(I)で示される本発明化合物を先に投与し、他の薬剤を後に投与してもよいし、他の薬剤を先に投与し、一般式(I)で示される本発明化合物を後に投与してもよい。それぞれの投与方法は同じでも異なっていてもよい。
上記併用剤により、予防および/または治療効果を奏する疾患は特に限定されず、一般式(I)で示される本発明化合物の予防および/または治療効果を補完および/または増強する疾患であればよい。
一般式(I)で示される本発明化合物の血液凝固機構が活性化された血栓性疾患に対する予防および/または治療効果の補完および/または増強のための他の薬剤としては、例えば、血圧低下薬、高脂血症治療薬、抗血小板薬、抗凝固薬、血栓溶解薬、血管拡張薬、脳機能改善薬、抗痴呆薬、抗癌剤、血糖降下薬、および抗肥満薬等が挙げられる。
血圧低下薬としては、例えば、マレイン酸エナラプリル、塩酸ベナゼプリル、アラセプリル、シラザプリル、トランドラプリル、リシノプリル、塩酸イミダプリル、塩酸キナプリル、塩酸テモカプリル、塩酸デラプリル、カプトプリル、ペリンドプリルエルブミン、臭化ヘキサメトニウム、塩酸ヒドララジン、塩酸ヒドラジノフタラジン、塩酸ラベタロール、塩酸マニジピン、カンデサルタン・シレキセチル(TCV−116)、カンデサルタン(CV−11974)、メチルドーパ、ロサルタンカリウム、ロサルタン、バルサルタン、エプロサルタン、エポサルタン、イルベサルタン、タソサルタン、テルミサルタン、ポリサイアザイド、レセルピン、アムロジピン、塩酸ジルチアゼム、ポミサルタン、リピサルタン、フォラサルタン、フロセミド、スピロノラクトン、アテノロール、メトプロール、プラゾシン、オルメサルタン、塩酸ニカルジピン、ニルバジピン、ニフェジピン、塩酸ベニジピン、ニソルジピン、ニトレンジピン、塩酸バルニジピン、塩酸エホニジピン、ベシル酸アムロジピン、フェロジピン、アゼルニジピン、シルニジピン、アラニジピン等が挙げられる。
高脂血症治療薬としては、HMG−CoA還元酵素阻害薬(例、プラバスタチンまたはそのナトリウム塩、シンバスタチン、フルバスタチン、リパンチル、セリバスタチン、セリバスタチンナトリウム、イタバスタチン、アトルバスタチンまたはそのカルシウム水和物、ロバスタチン、ZD−4522またはそれらの塩など)、フィブラート系薬剤(例、ベクロブラート、ビニフィブラート、シプロフィブラート、シンフィブラート、クロフィブラート、クロフィブラートアルミニウム、クロフィブリン酸、ベザフィブラート、クリノフィブラート、エトフィブラート、ゲムフィブロジル、ピリフィブラート、ニコフィブラート、ロニフィブラート、シムフィブラート、テオフィブラート、フェノフィブラート、フェノフィブリン酸など)、陰イオン交換樹脂(例、コレスチラミンなど)、ニコチン酸系薬剤(例、ニコモール、ニセリトロール、ニコチン酸トコフェロールなど)、多価不飽和脂肪酸誘導体(例、イコサペント酸エチル、ポリエンフォスファチジルコリン、メリナミドなど)、植物ステロール(例、ガンマ−オリザノール、ソイステロールなど)、エラスターゼ、デキストラン硫酸ナトリウム、CETP阻害薬、ACAT阻害剤(例えばアバシマイブ、エフルシマイブなど)、スクアレン合成酵素阻害剤(例えばWO97/10224に記載の化合物、例えばN−[[(3R,5S)−1−(3−アセトキシ−2,2−ジメチルプロピル)−7−クロロ−5−(2,3−ジメトキシフェル)−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−イル]アセチル]ピペリジン−4−酢酸など)、プロブコール及びその誘導体、スクワレンエポキシダーゼ阻害薬、胆汁酸吸着薬(例、コレスチラミンなど)、2−クロロ−3−〔4−(2−メチル−2−フェニルプロポキシ)フェニル〕プロピオン酸エチル〔ケミカル・アンド・ファーマシューティカル・ブレティン(Chem. Pharm. Bull),38,2792−2796(1990)〕、LDL受容体増加薬、コレステロール吸収阻害薬(エゼチミブなど)、MTP阻害薬、回腸胆汁酸トランスポーター阻害薬、SCAPリガンド、FXRリガンド等が挙げられる。
抗血小板薬としては、例えば、シクロオキシゲナーゼ阻害薬、トロンボキサン合成酵素阻害薬、トロンボキサン受容体拮抗薬、アデノシン−2−リン酸受容体拮抗薬、セロトニン受容体拮抗薬、ホスホジエステラーゼ阻害薬、プロスタグランジン類、GPIIb/IIIa拮抗薬などが挙げられる。具体的には、例えば、アスピリン、塩酸チクロピジン、硫酸クロピドグレル、CS−747、AZD6140、YM337、YM028、ジピリダモール、シロスタゾール、ベラプロストナトリウム、塩酸サルポグレラート、オザグレルナトリウム、アブシキシマブ、チロフィバン、エプチフィバチド等が挙げられる。
抗凝固薬としては、例えば、ヘパリン類(例えば、ヘパリンナトリウム、ダルテパリンナトリウム、ヘパリンカルシウム、パルナパリンナトリウム、レビパリンナトリウムなど)、ヘパリン類似物質(例えば、ダナパロイドナトリウム、エノキサパリン、ナドロパリン、ベミパリン、レビパリン、チンザパリンなどの低分子ヘパリン類、フォンダペリヌックス、など)、ワルファリンカリウム、トロンビン阻害薬(例えば、アルガトロバン、キシメラガトラン、メラガトラン、ダビガトラン、ビバリルディン(ヒルログ)、レピルジン、ヒルジン、デシルジン、SSR−182289A、SR−123781A、S−18326、AZD−0837、LB−30870、L−375378、MCC−977、AT−1362など)、CTC−111などの活性化プロテインC製剤、活性型ドロトレコジンアルファ、アンチトロンビンIII製剤、メシル酸ガベキサート、メシル酸ナファモスタット、組織因子経路阻害剤(例えば、rNAPc2、Sunol−cH36、Ro−678698、PHA−798など)、その他の抗凝固薬(例えば、BMS−561389、BAY−59−7939、YM150、LY−517717、KFA−1982、KFA−1829、DU−176b、イドラパリヌックス、DPC−423、DPC−602、DPC−A52350、DX−9065a、Otamixaban、HMR2096、FXV−673、RPR−130673、MCM16、MCM17、JTV−803、TC−10、RPR−256580、RPR−225430、RPR−247978、RPR−231352、RPR−209685、RPR−208944、RPR−208815、RPR−208707、RPR−208566、RPR−200095、RPR−130338、RPR−130737、RPR−132747、RPR−128515、RPR−120844、M−55113、M−55190、M−55555、M−55529、MLN−1021、EGR−Xa、CI−1031、ZD−5227、AX−1826、ZK−813039、DE−00684、BIBT−986、BIBT−1011、BM−141248、PD−198961、PD−0313052、PD−313052、PMD−3112、PMD−3833、PMD−3805、PMD−3829、PMD−2612、PMD−2837、PMD−2566、SEL−2711、SSR−122497A、SSR−126517、SSR−128428、SSR−128429、SSR−80670A、SSR−121903A、SSR−122429A、SSR−122574A、Org−42675等の活性化血液凝固第X因子阻害剤、TTP−889、224AE3などの活性化血液凝固第IX因子阻害剤、ART−123などのトロンボモデュリン製剤、クエン酸ナトリウム、AZD−9684などのカルボキシペプチダーゼU(TAFI)阻害剤など)、ビタミンK拮抗薬などが挙げられる。
血栓溶解剤としては、例えば、tPA(組織型プラスミノーゲン活性化因子)、ウロキナーゼ、プロウロキナーゼ、チソキナーゼ、アルテプラーゼ、ナテプラーゼ、モンテプラーゼ、パミテプラーゼ、ストレプトキナーゼ等が挙げられる。
血管拡張薬としては、例えば、アルプロスタジルアルファデクス、アルプロスタジル、リマプロストアルファデクス、リマプロスタット、エポプロステノールナトリウム、ヘプロニカート、塩酸イソクスプリン、塩酸トラゾリン、ジピリダモール、ジピリダモール除放剤等が挙げられる。
脳機能改善薬としては、例えば、アストロサイト機能改善薬(例えば、(2R)−2−プロピルオクタン酸等)、脳機能賦活薬(例えば、アニラセタム、ニセルゴリン等)、脳循環代謝改善薬(例えば、イデベノン、塩酸アマンタジン、塩酸メクロフェノキサート、メシル酸ジヒドロエルゴトキシン、塩酸ピリチオキシン、γ−アミノ酪酸、塩酸ビフェメラン、マレイン酸リスリド、塩酸インデロキサジン、ニセルゴリン、プロペントフィリン、酒石酸イフェンプロジル、チトクロムC、カルジオクローム、シチコリン、アデノシン三リン酸二ナトリウム、塩酸ファスジル水和物、フマル酸ニゾフェノン等)、ドーパミン受容体作動薬(例えば、L−ドーパ、ブロモクリプテン、パーゴライド、タリペキソール、プラシペキソール、カベルゴリン、アダマンタジン等)、モノアミン酸化酵素(MAO)阻害薬(例えば、サフラジン、デプレニル、セルジリン(セレギリン)、レマセミド(remacemide),リルゾール(riluzole)等)、抗コリン薬(例えば、トリヘキシフェニジル、ビペリデン等)、カテコール−O−メチルトランスフェラーゼ(COMT)阻害薬(例えば、エンタカポン等)、筋萎縮性側索硬化症治療薬(例えば、リルゾール、神経栄養因子(例えば、ABS−205等)、アポトーシス阻害薬(例えば、CPI−1189、IDN−6556、CEP−1347等)、神経分化・再生促進薬(例えば、レテプリニム(Leteprinim)、キサリプローデン(Xaliproden;SR−57746−A)、SB−216763等)、ラジカルスカベンジャー(例えば、エダラボン(ラジカット)等)等が挙げられる。
抗痴呆薬としては、例えば、塩酸ドネペジル等が挙げられる。
抗癌剤としては、例えば、アルキル化剤(塩酸ナイトロジェンマスタード−N−オキシド、シクロホスファミド、イホスファミド、メルファラン、チオテパ、カルボコン、ブスルファン等)、ニトロソウレア誘導体(塩酸ニムスチン、ラニムスチン等)、代謝拮抗剤(メトトレキサート、メルカプトプリン、6−メルカプロプリンボシド、フルオロウラシル、テガフール、ユーエフティ、カルモフール、ドキシフルリジン、シタラビン、エノシタビン等)、抗ガン性抗生物質(アクチノマイシンD、マイトマイシンC、塩酸ダウノルビシン、塩酸ドキソルビシン、塩酸アクラルビシン、ネオカルチノスタチン、ピラルビシン、エピルビシン、イダルビシン、クロモマイシンA3、ブレオマイシン、硫酸ヘプロマイシン等)、植物性アルカロイド(硫酸ブンブラスチン、硫酸ビンクリスチン、硫酸ビンデシン等)、ホルモン剤(リン酸エストラムスチンナトリウム、メピチオスタン、エピチオスタノール、クエン酸タモキシフェン、リン酸ジエチルスチルベストロール、酢酸メドロキシプロゲステロン等)、免疫強化剤(レンチナン、ピシバニール、クレスチン、シゾフィラン、ウベニメクス、インターフェロン等)、その他(L−アスパラギナーゼ、塩酸プロカルバジン、塩酸ミトキサントロン、シスプラチン、カルボプラチン等)等が挙げられる。
血糖降下薬としては、例えば、インスリン製剤(例、ウシ、ブタの膵臓から抽出された動物インスリン製剤;大腸菌、イーストを用い遺伝子工学的に合成したヒトインスリン製剤;インスリン亜鉛;プロタミンインスリン亜鉛;インスリンのフラグメントまたは誘導体(例、INS−1等)など)、インスリン感受性改善剤(例、塩酸ピオグリタゾン、トログリタゾン、ロシグリタゾンまたはそのマレイン酸塩、GI−262570、JTT−501、MCC−555、YM−440、KRP−297、CS−011、FK−614等)、α−グルコシダーゼ阻害剤(例、ボグリボース、アカルボース、ミグリトール、エミグリテート等)、ビグアナイド剤(例、フェンホルミン、メトホルミン、ブホルミン等)、インスリン分泌促進薬(スルホニルウレア剤(例、トルブタミド、グリベンクラミド、グリクラジド、クロルプロパミド、トラザミド、アセトヘキサミド、グリクロピラミド、グリメピリド、グリピザイド、グリブゾール等)、レパグリニド、ナテグリニド、ミチグリニドまたはそのカルシウム塩水和物、GLP−1等)、その他、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤(例、NVP−DPP−278、PT−100等)、β3アゴニスト(例、CL−316243、SR−58611−A、UL−TG−307、SB−226552、AJ−9677、BMS−196085、AZ−40140等)、アミリンアゴニスト(例、プラムリンチド等)、ホスホチロシンホスファターゼ阻害剤(例、バナジン酸等)、糖新生阻害剤(例、グリコーゲンホスホリラーゼ阻害剤、グルコース−6−ホスファターゼ阻害剤、グルカゴン拮抗剤等)、SGLUT(sodium−glucose cotransporter)阻害剤(例、T−1095等)等が挙げられる。
抗肥満薬としては、例えば、中枢性抗肥満薬(例、デキスフェンフルアミン、フェンフルラミン、フェンテルミン、シブトラミン、アンフェプラモン、デキサンフェタミン、マジンドール、フェニルプロパノールアミン、クロベンゾレックス等)、膵リパーゼ阻害薬(例、オルリスタット等)、β3アゴニスト(例、CL−316243、SR−58611−A、UL−TG−307、SB−226552,AJ−9677、BMS−196085等)、ペプチド性食欲抑制薬(例、レプチン、CNTF(毛様体神経栄養因子)等)、コレシストキニンアゴニスト(例、リンチトリプト、FPL−15849等が挙げられる。
一般式(I)で示される化合物と他の薬剤の重量比は特に限定されない。
他の薬剤は、任意の2種以上を組み合わせて投与してもよい。
また、一般式(I)で示される化合物の予防および/または治療効果を補完および/または増強する他の薬剤には、上記したメカニズムに基づいて、現在までに見出されているものだけでなく今後見出されるものも含まれる。
本発明で用いる一般式(I)で示される化合物またはそれらの非毒性塩、または一般式(I)で示される化合物と他の薬剤の併用剤を上記の目的で用いるには、通常、全身的または局所的に、経口または非経口の形で投与される。
投与量は、年齢、体重、症状、治療効果、投与方法、処理時間等により異なるが、通常、成人一人あたり、1回につき、1mgから1000mgの範囲で、1日1回から数回経口投与されるか、または成人一人あたり、1回につき、0.1mgから100mgの範囲で、1日1回から数回非経口投与(好ましくは、点鼻剤、点眼剤または軟膏剤)されるか、1日1時間から24時間の範囲で静脈内に持続投与されるか、または1日1回から5回の範囲で皮下に注射される。
もちろん前記したように、投与量は、種々の条件によって変動するので、上記投与量より少ない量で十分な場合もあるし、また範囲を越えて必要な場合もある。
一般式(I)で示される本発明化合物、または一般式(I)で示される化合物と他の薬剤の併用剤を投与する際には、経口投与のための内服用固形剤、内服用液剤および、非経口投与のための注射剤、外用剤、坐剤、点眼剤、吸入剤等として用いられる。
経口投与のための内服用固形剤には、錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤等が含まれる。カプセル剤には、ハードカプセルおよびソフトカプセルが含まれる。また錠剤には舌下錠、口腔内貼付錠、口腔内速崩壊錠などが含まれる。
このような内服用固形剤においては、ひとつまたはそれ以上の活性物質はそのままか、または賦形剤(ラクトース、マンニトール、グルコース、微結晶セルロース、デンプン等)、結合剤(ヒドロキシルプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等)、崩壊剤(繊維素グリコール酸カルシウム等)、滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム等)、安定剤、溶解補助剤(グルタミン酸、アスパラギン酸等)等と混合され、常法に従って製剤化して用いられる。また、必要によりコーティング剤(白糖、ゼラチン、ヒドロキシルプロピルセルロース、ヒドロキシルプロピルメチルセルロースフタレート等)で被覆していてもよいし、また2以上の層で被覆していてもよい。さらにゼラチンのような吸収されうる物質のカプセルも包含される。
経口投与のための内服用液剤は、薬剤的に許容される水剤、懸濁剤・乳剤、シロップ剤、エリキシル剤等を含む。このような液剤においては、ひとつまたはそれ以上の活性物質が、一般的に用いられる希釈剤(精製水、エタノールまたはそれらの混液等)に溶解、懸濁または乳化される。さらにこの液剤は、湿潤剤、懸濁化剤、乳化剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、保存剤、緩衝剤等を含有していてもよい。
非経口投与のための外用剤の剤形には、例えば、軟膏剤、ゲル剤、クリーム剤、湿布剤、貼付剤、リニメント剤、噴霧剤、吸入剤、スプレー剤、点眼剤、および点鼻剤等が含まれる。これらはひとつまたはそれ以上の活性物質を含み、公知の方法または通常使用されている処方により製造、調製される。
噴霧剤、吸入剤およびスプレー剤は、一般的に用いられる希釈剤以外に亜硫酸水素ナトリウムのような安定剤と等張性を与えるような緩衝剤、例えば塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウムあるいはクエン酸のような等張剤を含有していてもよい。スプレー剤の製造方法は、例えば米国特許第2,868,691号および同第3,095,355号に詳しく記載されている。また、エアゾル剤としても構わない。
非経口投与のための注射剤としては、溶液、懸濁液、乳濁液および用時溶剤に溶解または懸濁して用いる固形の注射剤を包含する。注射剤は、ひとつまたはそれ以上の活性物質を溶剤に溶解、懸濁または乳化させて用いられる。溶剤として、例えば注射用蒸留水、生理食塩水、植物油、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、エタノールのようなアルコール類等およびそれらの組み合わせが用いられる。さらにこの注射剤は、安定剤、溶解補助剤(グルタミン酸、アスパラギン酸、ポリソルベート80(登録商標)等)、懸濁化剤、乳化剤、無痛化剤、緩衝剤、保存剤等を含んでいてもよい。これらは最終工程において滅菌するか無菌操作法によって製造、調製される。また無菌の固形剤、例えば凍結乾燥品を製造し、その使用前に無菌化または無菌の注射用蒸留水または他の溶剤に溶解して使用することもできる。
非経口投与のためその他の組成物としては、ひとつまたはそれ以上の活性物質を含み、常法により処方される直腸内投与のための坐剤および腟内投与のためのペッサリー等が含まれる。
一般式(I)で示される本発明化合物は、FXaを強力に阻害した。
また、一般式(I)で示される本発明化合物は、FXaを特異的に阻害し、他の酵素(例えば、トロンビンなど)に対する阻害作用が弱く、選択性に優れた化合物である。また、本発明化合物は、溶解性、吸収性に優れた化合物である。さらに、本発明化合物は、薬物代謝酵素の阻害作用が非常に弱い化合物である。これらは医薬品として開発するにあたり最も要求される物理的、化学的、薬理学的性質であり、本発明化合物は大変すぐれた医薬品となる条件を持ち合わせている[The Merck Manual of Diagnosis and Therapy (17th Ed), Merck & Co.出版]。
以下、実施例によって本発明を詳述するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
クロマトグラフィーによる分離の箇所およびTLCに示されるカッコ内の溶媒は、使用した溶出溶媒または展開溶媒を示し、割合は体積比を表わす。
NMRの箇所に示されているカッコ内の溶媒は、測定に使用した溶媒を示している。
本明細書で用いた命名法は、ACD/Name(登録商標)(バージョン6.00、Advanced Chemistry Development Inc.社製)に基づいて行なった。
実施例1
2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−メトキシプロパン酸
2−アミノ−3−メトキシプロパン酸(5.05g)の1,4−ジオキサン(30mL)と水(20ml)の混合溶液に、室温でトリエチルアミン(8.9ml)とジtert−ブチルジカーボネート(10.2g)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルと水で希釈し、1N塩酸(70mL)を加えて分液した。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下濃縮して、以下の物性値を有する以下の物性値を有する標題化合物(9.5g)を得た。
TLC:Rf 0.30(メタノール:塩化メチレン=1:4)。
実施例2
tert−ブチル 1−(6−クロロ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−2−メトキシエチルカーバメート
実施例1で製造した化合物(4.70g)のN,N−ジメチルホルムアミド(50mL)溶液に、N−メチルモルホリン(2.33mL)を加え、−20℃に冷却した。同温度でクロロギ酸イソブチル(2.8mL)を滴下し、10分間撹拌した。反応混合物に、4−クロロ−1,2−ベンゼンジアミン(3.12g)のN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)溶液を−20℃で加え、1時間掛けて室温まで昇温し、さらに3時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、得られた残渣に酢酸エチルおよび水を加えた。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄した後、圧下濃縮した。得られた残渣を酢酸(70mL)に溶解し、65℃で一時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、得られた残渣に酢酸エチルおよび水を加え分液した。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、セライト(登録商標)−シリカゲルのパッドを用いてろ過し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルから再結晶して、以下の物性値を有する標題化合物(3.41g)を得た。
TLC:Rf 0.40(メタノール:塩化メチレン=1:9);
H−NMR(DMSO-d6):δ 1.40, 3.26, 3.82-3.60, 5.12-4.80, 7.16, 7.34, 7.70-7.40, 12.40。
実施例3
メチル 4−(2−オキソ−1−ピペリジニル)ベンゾエート
メチル 4−ヨードベンゾエート(10.0g)の1,4−ジオキサン(50mL)溶液に、アルゴン雰囲気下、室温で2−ピペリジノン(4.54g)、炭酸セシウム(17.4g)、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン(995mg)およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(525mg)を加え、99℃で19時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷やし、冷2N塩酸と酢酸エチルの混合溶液に注いだ。混合溶液をセライト(登録商標)でろ過した後、ろ液を分液した。水層を酢酸エチルで4回抽出した。有機層を合わせ、水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し後、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル:塩化メチレン=3:1:1→3:3:1→3:9:1)で精製し、以下の物性値を有する標題化合物(8.74g)を得た。
TLC:Rf 0.22(ヘキサン:酢酸エチル=1:2);
H−NMR(CDCl3):δ 1.88 -2.05, 2.54 -2.64, 3.64 -3.73, 3.91, 7.33 -7.40, 8.02 -8.09。
実施例4
4−(2−オキソ−1−ピペリジニル)安息香酸
実施例3で製造した化合物(8.70g)のテトラヒドロフラン(40mL)−メタノール(40mL)溶液に、室温で2N水酸化ナトリウム水溶液(22.4mL)を加え、15時間撹拌した。反応混合物に2N塩酸を加えて酸性にし、酢酸エチル−テトラヒドロフラン−メタノールの混合溶媒で3回抽出した。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下濃縮した。得られた残渣をヘキサンと酢酸エチルの混合溶媒(1/1)で洗浄して、以下の物性値を有する標題化合物(8.60g)を得た。
TLC:Rf 0.29(クロロホルム:メタノール=5:1);
H−NMR(CD3OD):δ 1.97, 2.53, 3.71, 7.36 -7.42, 8.02 -8.09。
実施例5
N−[1−(6−クロロ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−2−メトキシエチル]−4−(2−オキソ−1−ピペリジニル)ベンズアミド
Figure 2006151832
実施例2で製造した化合物(0.836g)の1,4−ジオキサン(10mL)溶液に、室温で4N塩化水素/1,4−ジオキサン溶液(10mL)を加えて3時間室温で撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣(0.77g)を得た。該残渣(0.100g)および実施例4で製造した化合物(0.061g)塩化メチレン(5mL)溶液に、室温で1−ヒドロキシベンズトリアゾール一水和物(0.051g)、トリエチルアミン(0.16mL)および1−エチル−3−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]カルボジイミド塩酸塩(0.064g)を加え、室温で16時間撹拌した。反応混合液に、水および酢酸エチルを加え、分液した。有機層を1N水酸化ナトリウム水溶液、水、および飽和食塩水で順次洗浄し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール:クロロホルム=1:9)で精製し、以下の物性値を有する本発明化合物(0.050g)を得た。
TLC:Rf 0.27(メタノール:クロロホルム=1:9);
H−NMR(CDCl3):δ 1.86 -2.15, 2.49 -2.66, 3.30 -3.48, 3.53 -3.69, 3.86, 4.02 -4.21, 5.39 -5.61, 7.08 -7.22, 7.32 -7.50, 7.57, 7.62 -7.71。
実施例6
N−[1−(6−クロロ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−2−メトキシエチル]−4−(3−オキソ−4−モルホリニル)ベンズアミド
2−ピペリジノンの代わりに、3−オキソモルホリン(Angew.Chem.79巻、1967年、188頁に記載の方法で製造することが出来る。)を用いて、実施例3→実施例4→実施例5と同様の操作を行って、以下の物性値を有する本発明化合物を得た。
TLC:Rf 0.16(メタノール:クロロホルム=1:9)。
薬理実験例
一般式(I)で示される本発明化合物がFXa阻害活性を有することは、以下の実験によって確認された。
実験例1:FXa阻害活性の測定
5%DMSO溶液に調製した本発明化合物(20μL)に、0.1M Tris−HCl、pH7.4、0.3M NaCl、0.4% Polyethylene Glycol 6000にて調製したヒトFXa(product No. 526,American diagnostica inc.、1.3U/mL、50μL)を添加し、37℃で10分間保温した。蒸留水にて0.3mMに調製したS−2222(N−ベンゾイル−L−イソロイシル−L−グルタミルグリシル−L−アルギニン−p−ニトロアニリド塩酸塩、第一化学、30μL)を添加し、405nmの吸光度を15秒間のインターバルで5分間測定し、初速度(mOD/min)を求めた。
IC50値は、以下の式を用いて算出した。
酵素活性阻害率=100×{(Cont−BL)−(Comp−BL)}/(Cont−BL)
[ブランク群(BL):本発明化合物および酵素を含まない溶液に、基質を添加した(mOD/min)。
コントロール群(Cont):本発明化合物を含まない溶液に、酵素及び基質を添加した(mOD/min)。
化合物群(Comp):本発明化合物を含む溶液に、酵素及び基質を添加した(mOD/min)。]
上式に従って求めた酵素阻害率を縦軸に、ロジット変換した本発明化合物の濃度を横軸にとりグラフ化し、最小二乗法による直線回帰により、コントロール群の酵素活性値(mOD/min)を50%阻害する濃度を算出した。
この実験によって、一般式(I)で示される本発明化合物は、10μM以下のIC50値を有することが明らかとなった。
一般式(I)で示される本発明化合物のトロンビン阻害活性は、以下の実験によって確認された。
実験例2:トロンビン阻害活性の測定
5%DMSO溶液に調製した本発明化合物(20μL)に、0.1M Tris−HCl、pH7.4、0.3M NaCl、0.4% Polyethylene Glycol 6000にて調製したヒトトロンビン(Cat No. T1063、Sigma、50μL)を添加し、37℃で10分間保温した。蒸留水にて0.3mMに調製したS−2366(L−ピログルタミル−L−プロリル−L−アルギニン−p−ニトロアニリド塩酸塩、第一化学、0.16U/mL、30μL)を添加し、405nmの吸光度を15秒間のインターバルで5分間測定し、初速度(mOD/min)を求めた。
IC50値は、以下の式を用いて算出した。
酵素活性阻害率=100×{(Cont−BL)−(Comp−BL)}/(Cont−BL)
[ブランク群(BL):化合物および酵素を含まない溶液に、基質を添加した(mOD/min)。
コントロール群(Cont):化合物を含まない溶液に、酵素及び基質を添加した(mOD/min)。
化合物群(Comp):化合物を含む溶液に、酵素及び基質を添加した(mOD/min)。]
上式に従って求めた酵素阻害率を縦軸に、ロジット変換した本発明化合物の濃度を横軸にとりグラフ化し、最小二乗法による直線回帰により、コントロール群の酵素活性値(mOD/min)を50%阻害する濃度を算出した。
この実験によって得られた一般式(I)で示される本発明化合物のトロンビン阻害活性値は、FXa阻害活性値と十分に乖離していた。
[製剤例]
製剤例1
以下の各成分を常法により混合した後打錠して、一錠中に10mgの活性成分を含有する錠剤1万錠を得た。
・N−[1−(6−クロロ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−2−メトキシエチル]−4−(2−オキソ−1−ピペリジニル)ベンズアミド …… 100g
・カルボキシメチルセルロースカルシウム(崩壊剤) …… 20g
・ステアリン酸マグネシウム(潤滑剤) …… 10g
・微結晶セルロース …… 870g
製剤例2
以下の各成分を常法により混合した後、除塵フィルターでろ過し、5mlずつアンプルに充填し、オートクレーブで加熱滅菌して、1アンプル中20mgの活性成分を含有するアンプル1万本を得た。
・N−[1−(6−クロロ−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−2−メトキシエチル]−4−(2−オキソ−1−ピペリジニル)ベンズアミド …… 200g
・マンニトール …… 20g
・蒸留水 …… 50L
一般式(I)で示される本発明化合物は、FXa阻害活性を有し、外因系および内因系の凝固カスケードを抑制するため、血液凝固機構が活性化された血栓性疾患、例えば、心血管系疾患に伴なう血栓・塞栓症、脳血管系疾患に伴なう血栓・塞栓症、静脈血管系疾患に伴なう血栓・塞栓症、および/または全身性および/または末梢性の血栓・塞栓症等の予防および/または治療剤として有用である。

Claims (14)

  1. 一般式(I)
    Figure 2006151832
    (式中、Rは置換基を表わし、Rは置換基を表わし、
    Figure 2006151832
    はさらに置換基によって置換されていてもよい環状基を表わし、
    Figure 2006151832
    はさらに置換基によって置換されていてもよい環状基を表わし、Wは置換基によって置換されていてもよい主鎖の原子数1〜5のスペーサーを表わし、Yは置換基によって置換されていてもよい主鎖の原子数1〜5のスペーサーを表わし、nは0または1から8の整数を表わす。ただし、nが2以上の整数を表わすとき、Rは同じでも異なっていてもよい。)で示される化合物、その塩、そのN−オキシド、その溶媒和物またはそれらのプロドラッグ。
  2. Figure 2006151832

    Figure 2006151832
    (基中、すべての記号は請求項1と同じ意味を表わす。)である請求項1記載の化合物。
  3. Wが
    Figure 2006151832
    (基中、Rは水素原子または置換基を表わし、Rは水素原子または置換基を表わすか、RとRが一緒になって、(i)オキソ基、(ii)1つの酸素原子、窒素原子または硫黄原子と置き換わってもよいC2−5アルキレン基(該C2−5アルキレン基は、置換基で置換されていてもよい)、または(iii)置換されていてもよいC1−6アルキリデン基を表わし、Rは水素原子または置換基を表わす。左向きの矢印は環Aと結合し、右向きの矢印は環Bと結合する。)である請求項1記載の化合物。
  4. Figure 2006151832
    がベンゼン環である請求項1記載の化合物。
  5. Figure 2006151832

    Figure 2006151832
    (基中、
    Figure 2006151832
    は一重結合または二重結合を表わし、その他の記号は請求項1と同じ意味を表わす。)である請求項1記載の化合物。
  6. 一般式(I)で示される化合物が一般式(I−1)
    Figure 2006151832
    (式中、すべての記号は請求項1、請求項3および請求項5と同じ意味を表わす。)である請求項1記載の化合物。
  7. 請求項1記載の一般式(I)で示される化合物、その塩、そのN−オキシド、その溶媒和物またはそれらのプロドラッグを有効成分として含有してなる医薬組成物。
  8. 血液凝固因子Xa阻害剤である請求項7記載の医薬組成物。
  9. 血液凝固因子Xa介在性疾患の予防および/または治療剤である請求項7記載の医薬組成物。
  10. 血液凝固因子Xa介在性疾患が心血管系疾患に伴なう血栓・塞栓症、脳血管系疾患に伴なう血栓・塞栓症、静脈血管系疾患に伴なう血栓・塞栓症、および/または全身性および/または末梢性の血栓・塞栓症である請求項9記載の医薬組成物。
  11. 請求項1記載の一般式(I)で示される化合物、その塩、そのN−オキシド、その溶媒和物またはそれらのプロドラッグと、血圧低下薬、高脂血症治療薬、抗血小板薬、抗凝固薬、血栓溶解薬、血管拡張薬、脳機能改善薬、抗痴呆薬、抗癌剤、血糖降下薬、および抗肥満薬から選ばれる少なくとも1種以上と組み合わせてなる医薬。
  12. 一般式(I)
    Figure 2006151832
    (式中、すべて記号は請求項1と同じ意味を表わす。)で示される化合物、その塩、そのN−オキシド、その溶媒和物もしくはそれらのプロドラッグの有効量を哺乳動物に投与することを特徴とする血液凝固因子Xa介在性疾患の予防および/または治療方法。
  13. 血液凝固因子Xa介在性疾患の予防および/または治療剤の製造のための一般式(I)
    Figure 2006151832
    (式中、すべての記号は請求項1と同じ意味を表わす。)で示される化合物、その塩、そのN−オキシド、その溶媒和物もしくはそれらのプロドラッグの使用。
  14. 一般式(I)
    Figure 2006151832
    (式中、すべての記号は請求項1と同じ意味を表わす。)で示される化合物、その塩、そのN−オキシド、その溶媒和物もしくはそれらのプロドラッグを有効成分として含有してなる心血管系疾患に伴なう血栓・塞栓症、脳血管系疾患に伴なう血栓・塞栓症、静脈血管系疾患に伴なう血栓・塞栓症、および/または全身性および/または末梢性の血栓・塞栓症の予防および/または治療剤。
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