JP2005162720A - 糖代謝改善剤 - Google Patents

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JP2005162720A
JP2005162720A JP2003407909A JP2003407909A JP2005162720A JP 2005162720 A JP2005162720 A JP 2005162720A JP 2003407909 A JP2003407909 A JP 2003407909A JP 2003407909 A JP2003407909 A JP 2003407909A JP 2005162720 A JP2005162720 A JP 2005162720A
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Shinji Nakade
眞嗣 中出
Hiroshi Habashita
広 巾下
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Ono Pharmaceutical Co Ltd
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Ono Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

【課題】糖代謝改善剤を提供する。
【解決手段】EDG−1アゴニストを含有してなる糖代謝改善剤。
EDG−1アゴニスト、特に一般式(I)
【化1】
Figure 2005162720

[式中、環Aは環状基を;環Bはさらに置換基を有していてもよい環状基を;XおよびYはスペーサー等を;Zは酸性基を;Rは置換基等を表わす。]
で示される化合物、その塩、その溶媒和物またはそれらのプロドラッグを含有してなる糖代謝改善剤は、インスリン分泌促進剤、耐糖能改善剤、および/または膵細胞保護剤等としても有用であるため、哺乳動物(例えば、ヒト、非ヒト動物、例えば、サル、ヒツジ、ウシ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウス等)に対して、糖尿病、とりわけ2型糖尿病の予防および/または治療剤として用いることができる。
【選択図】 なし


Description

本発明は、糖代謝改善剤に関する。さらに詳しくは、EDG(Endothelial differentiation gene)−1アゴニストを有効成分として含有する糖代謝改善剤、インスリン分泌促進剤および膵細胞保護剤等に関する。
糖尿病は、糖代謝機構の破綻により、慢性的に血糖値が高い状態となることを特徴とする疾患であり、糖尿病による慢性的な高血糖状態は、網膜症、腎症、神経障害等の種々の合併症を引き起こす。糖尿病は、膵β細胞の大部分に破壊がおこりインスリン分泌が欠乏してインスリンの絶対的な不足が生じる1型糖尿病、インスリンの分泌低下や骨格筋、肝臓、脂肪組織でのインスリン抵抗性によってインスリンの相対的な不足が生じる2型糖尿病に大きく分類される。糖尿病患者、特に2型糖尿病患者は年々増加しており、糖尿病患者の90%以上を占めるといわれている。しかし、従来糖尿病の治療に用いられているスルホニル尿素薬、ビグアナイド薬、α−グルコシダーゼ阻害薬はその効果が充分でなかったり、低血糖、乳酸アシドーシス、下痢、便秘や嘔吐等の問題点を有している。また最近、インスリン抵抗性改善薬としてチアゾリジン系薬剤の開発がなされているが、これもノンレスポンダーの存在、体重増加等の課題が残されている上に、毒性も問題視されており、未だ充分な糖尿病治療剤はない。従って、糖尿病、特に2型糖尿病の治療に有用な、新規な薬剤の開発が切望されている。
一方、一般式(Ia)
Figure 2005162720
[式中、R1aは、C1−8アルキル基、ハロゲン原子等を;A環は、C5−7の単環炭素環、5−7員の単環ヘテロ環等を;Eは、−CH−、−O−、−S−等を;R2aは、C1−8アルキル基、ハロゲン原子等を;R3aは、水素原子、C1−8アルキル基等を;R4aは、水素原子またはC1−8アルキル基等を;Gは、−CONH−、−NHCO−等を;Qは、C1−4アルキレン基等を;paは、0または1−5の整数を;qaは、4−6の整数を;raは、0または1−4の整数を;
Figure 2005162720
は、一重結合または二重結合を表わす。]で示されるカルボン酸誘導体化合物、それらのプロドラッグまたはそれらの非毒性塩を有効成分とするEDG−1アゴニスト(ただし、基中の記号の意味は抜粋して記載した。)が、閉塞性動脈硬化症、閉塞性血栓血管炎、バージャー病、糖尿病性ニュロパチーの末梢動脈疾患、敗血症、血管炎、腎炎、肺炎、脳梗塞、心筋梗塞症、浮腫性疾患、動脈硬化症、痔核、裂肛、痔ろうなどの静脈瘤、解離性大動脈瘤、狭心症、DIC、胸膜炎、うっ血性心不全、多臓器不全、とこずれ、火傷、潰瘍性大腸炎、クローン病、心移植、腎移植、皮膚移植、肝移植、骨粗しょう症、肺線維症、間質性肺炎、慢性肝炎、肝硬変、慢性腎不全または腎糸球体硬化症の予防および/または治療薬として有用であることが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、スフィンゴシン−1−リン酸(S1P)が、EDG−3を介し、膵β細胞からのインスリンの分泌を促進する作用を有すること、ならびにS1PがEDG−1を介し、グルカゴン依存性インスリン分泌を抑制するということが報告されている(例えば、非特許文献1、2参照)。
しかしながら、EDG−1アゴニストが、インスリン分泌促進作用や膵細胞の保護作用等を有し、糖代謝改善剤として、糖尿病、特に2型糖尿病の治療に有用であるということについては如何なる記載も示唆もない。
国際公開第02/092068号パンフレット 「エンドクラインジャーナル(Endocrine Journal)」、 47(3)号、2000年刊、p.261−269 「ダイアビティス(Diabetes)」、 52号、2003年刊、p.1986−1993
糖尿病、特に2型糖尿病の治療に有用な、新規な薬剤を提供することにある。
以上のような状況下で、本発明者らは鋭意検討を行った結果、驚くべきことに、EDG−1アゴニストがインスリン分泌促進作用を有するという、従来知られていたインスリン分泌を抑制するという作用とは全く異なる作用を有し、糖代謝改善剤として、糖尿病の治療に有用であることを見いだし本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
[1]EDG−1アゴニストを含有してなる糖代謝改善剤;
[2]耐糖能改善剤、インスリン分泌促進剤または膵細胞保護剤である前記[1]記載の剤;
[3]EDG−1アゴニストが、一般式(I)
Figure 2005162720
[式中、環Aは環状基を表わし、環Bはさらに置換基を有していてもよい環状基を表わし、Xは結合手または主鎖の原子数1〜8のスペーサーを表わし、Yは結合手または主鎖の原子数1〜10のスペーサーを表わし、Zは保護されていてもよい酸性基を表わし、nは0または1を表わし、nが1の場合、mは0または1〜7の整数を表わし、かつRは置換基を表わし、かつmが2以上のとき複数のRは同じでも異なっていてもよく、nが0の場合、mは1を表わし、かつRは水素原子または置換基を表わすものとする。]で示される化合物、その塩、その溶媒和物またはそれらのプロドラッグである前記[1]記載の剤;
[4]EDG−1アゴニストが、一般式(Ia)
Figure 2005162720
[式中、R1aは、C1〜8アルキル基、C1〜8アルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基またはトリフルオロメチル基を表わし、A環は、C5〜7の単環炭素環、または1〜2個の窒素原子、1個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む5〜7員の単環複素環を表わし、Eは、−CH−、−O−、−S−または−NR6a−(基中、R6aは、水素原子またはC1〜8アルキル基を表わす。)を表わし、R2aは、C1〜8アルキル基、C1〜8アルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基またはトリフルオロメチル基を表わし、R3aは、水素原子またはC1〜8アルキル基を表わし、R4aは、水素原子またはC1〜8アルキル基を表わすか、R2aとR4aは、一緒になって、−CHCH−または−CH=CH−を表わし、Gは、−CONR7a−、−NR7aCO−、−SONR7a−、−NR7aSO−、−CHNR7a−または−NR7aCH−(基中、R7aは、水素原子、C1〜8アルキル基、Cyc1またはCyc1によって置換されたC1〜8アルキル基を表わし、Cyc1は、C5〜7の単環炭素環、または1〜2個の窒素原子、1個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む5〜7員の単環複素環を表わす。)を表わし、Qは、C1〜4アルキレン基または
Figure 2005162720
基を表わし、J1a、J2a、J3aおよびJ4aは、それぞれ独立して炭素原子または窒素原子(ただし、窒素原子は2個以下である。)を表わし、R5aは、(1)C1〜8アルキル基、(2)ハロゲン原子、(3)ニトロ基、(4)シアノ基、(5)トリフルオロメチル基、(6)トリフルオロメトキシ基、(7)フェニル基、(8)テトラゾリル基、(9)−OR9a基、(10)−SR10a基、(11)−COOR11a基、(12)−NR12a13a基、(13)−CONR14a15a基、(14)−SONR16a17a基、(15)−NR18aCOR19a基、(16)−NR20aSO21a基、(17)−SO22a基、または(18)−OP(O)(OR23a基(基中、R9a〜R18a、R20aおよびR23aは、それぞれ独立して、水素原子、C1〜8アルキル基、Cyc2またはCyc2によって置換されたC1〜8アルキル基を表わすか、R12aとR13a、R14aとR15a、R16aとR17aは、それらが結合する窒素原子と一緒になって、1〜2個の窒素原子、1個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む5〜7員の単環複素環(この複素環は、C1〜8アルキル基、水酸基またはアミノ基によって置換されていてもよい。)を表わし、R19aおよびR21aは、それぞれ独立して、C1〜8アルキル基、Cyc2またはCyc2によって置換されたC1〜8アルキル基を表わし、R22aは、水酸基、C1〜8アルキル基、Cyc2またはCyc2によって置換されたC1〜8アルキル基を表わし、Cyc2は、C5〜7の単環炭素環、または1〜2個の窒素原子、1個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む5〜7員の単環複素環を表わす。)を表わす。
ただし、Q
Figure 2005162720
基を表わし、かつJ2aがR5a基によって置換された炭素原子を表わすとき、Gは、
Figure 2005162720
(基中、Uは、酸素原子、窒素原子または硫黄原子を表わし、Wは、炭素原子または窒素原子を表わし、R8aとJ2aに結合したR5aが一緒になって、結合手、炭素原子、または窒素原子を表わす。)を表わしてもよく、paは、0または1〜5の整数を表わし、qaは、4〜6の整数を表わし、raは、0または1〜4の整数を表わし、saは、0または1〜4の整数を表わし、
Figure 2005162720
は、一重結合または二重結合を表わす。]で示される化合物、その塩、その溶媒和物またはそれらのプロドラッグである前記[3]記載の剤;
[5]Qが、C1〜4アルキレン基である前記[4]記載の剤;
[6]Qが、
Figure 2005162720
である前記[4]記載の剤;
[7]EDG−1アゴニストと、スルホニル尿素薬、ビグアナイド薬、α−グルコシダーゼ阻害薬、インスリン抵抗性改善薬、インスリン分泌促進薬、インスリン製剤、DPP4阻害薬、PTP1B阻害薬、βアドレナリン受容体作動薬、グルカゴン様ペプチド受容体作動薬および糖尿病合併症治療薬から選択される1種または2種以上とを組み合わせてなる医薬;
[8]糖尿病の予防および/または治療剤である前記[1]記載の剤;
[9]糖尿病が1型糖尿病または2型糖尿病である前記[8]記載の剤;
[10]糖尿病が2型糖尿病である前記[9]記載の剤;
[11]EDG−1アゴニストの有効量を哺乳動物に投与することを特徴とする、該哺乳動物における糖代謝改善方法;
[12]糖代謝改善剤を製造するための、EDG−1アゴニストの使用;
等に関する。
本明細書中、「環状基」としては、例えば、「炭素環基」または「複素環基」等が挙げられる。
「炭素環基」としては、例えば、「C3〜15の炭素環」から任意の水素原子を除いてできる1価の基等が挙げられる。ここで、「C3〜15の炭素環」としては、例えば、C3〜15の単環、二環または三環式炭素環アリール、その一部または全部が飽和されている炭素環、スピロ結合した二環式炭素環および架橋した二環式炭素環等が用いられる。該「C3〜15の単環、二環または三環式炭素環アリール、その一部または全部が飽和されている炭素環、スピロ結合した二環式炭素環および架橋した二環式炭素環」としては、例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロノナン、シクロデカン、シクロウンデカン、シクロドデカン、シクロトリドデカン、シクロテトラデカン、シクロペンタデカン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロヘプタジエン、シクロオクタジエン、ベンゼン、ペンタレン、パーヒドロペンタレン、アズレン、パーヒドロアズレン、インデン、パーヒドロインデン、インダン、ナフタレン、ジヒドロナフタレン、テトラヒドロナフタレン、パーヒドロナフタレン、ヘプタレン、パーヒドロヘプタレン、ビフェニレン、as−インダセン、s−インダセン、アセナフチレン、アセナフテン、フルオレン、フェナレン、フェナントレン、アントラセン、スピロ[4.4]ノナン、スピロ[4.5]デカン、スピロ[5.5]ウンデカン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、ビシクロ[3.1.1]ヘプタン、ビシクロ[3.1.1]ヘプタ−2−エン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、ビシクロ[2.2.2]オクタ−2−エン、アダマンタン、ノルアダマンタン環等が挙げられる。
このうち、「C5〜7の単環炭素環」としては、例えば、C5〜7の単環炭素環アリールまたはそれらが一部飽和したもの等が用いられ、例えば、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロヘプタジエン、ベンゼン環等が挙げられる。
「複素環基」としては、例えば、「酸素原子、窒素原子または硫黄原子から選択される1〜5個のヘテロ原子を含む、3〜15員の複素環」から任意の水素原子を除いてできる1価の基等が挙げられる。ここで、「酸素原子、窒素原子または硫黄原子から選択される1〜5個のヘテロ原子を含む、3〜15員の複素環」としては、例えば、酸素原子、窒素原子または硫黄原子から選択される1〜5個のヘテロ原子を含む、一部または全部飽和されていてもよい3〜15員の単環、二環または三環式複素環アリール、スピロ結合した二環式複素環および架橋した二環式複素環等が用いられる。該「酸素原子、窒素原子または硫黄原子から選択される1〜5個のヘテロ原子を含む、一部または全部飽和されていてもよい3〜15員の単環、二環または三環式複素環アリール、スピロ結合した二環式複素環および架橋した二環式複素環」としては、例えば、ピロール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、アゼピン、ジアゼピン、フラン、ピラン、オキセピン、チオフェン、チオピラン、チエピン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、フラザン、オキサジアゾール、オキサジン、オキサジアジン、オキサゼピン、オキサジアゼピン、チアジアゾール、チアジン、チアジアジン、チアゼピン、チアジアゼピン、インドール、イソインドール、インドリジン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ベンゾチオフェン、イソベンゾチオフェン、ジチアナフタレン、インダゾール、キノリン、イソキノリン、キノリジン、プリン、フタラジン、プテリジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、クロメン、ベンゾオキセピン、ベンゾオキサゼピン、ベンゾオキサジアゼピン、ベンゾチエピン、ベンゾチアゼピン、ベンゾチアジアゼピン、ベンゾアゼピン、ベンゾジアゼピン、ベンゾフラザン、ベンゾチアジアゾール、ベンゾトリアゾール、カルバゾール、β−カルボリン、アクリジン、フェナジン、ジベンゾフラン、キサンテン、ジベンゾチオフェン、フェノチアジン、フェノキサジン、フェノキサチイン、チアンスレン、フェナントリジン、フェナントロリン、ペリミジン、アジリジン、アゼチジン、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾリン、テトラゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ピペラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、パーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、パーヒドロピリダジン、ジヒドロアゼピン、テトラヒドロアゼピン、パーヒドロアゼピン、ジヒドロジアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、パーヒドロジアゼピン、オキシラン、オキセタン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、ジヒドロオキセピン、テトラヒドロオキセピン、パーヒドロオキセピン、チイラン、チエタン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジヒドロチオピラン、テトラヒドロチオピラン、ジヒドロチエピン、テトラヒドロチエピン、パーヒドロチエピン、ジヒドロオキサゾール、テトラヒドロオキサゾール(オキサゾリジン)、ジヒドロイソオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール(イソオキサゾリジン)、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール(チアゾリジン)、ジヒドロイソチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール(イソチアゾリジン)、ジヒドロフラザン、テトラヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、テトラヒドロオキサジアゾール(オキサジアゾリジン)、ジヒドロオキサジン、テトラヒドロオキサジン、ジヒドロオキサジアジン、テトラヒドロオキサジアジン、ジヒドロオキサゼピン、テトラヒドロオキサゼピン、パーヒドロオキサゼピン、ジヒドロオキサジアゼピン、テトラヒドロオキサジアゼピン、パーヒドロオキサジアゼピン、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロチアジアゾール(チアジアゾリジン)、ジヒドロチアジン、テトラヒドロチアジン、ジヒドロチアジアジン、テトラヒドロチアジアジン、ジヒドロチアゼピン、テトラヒドロチアゼピン、パーヒドロチアゼピン、ジヒドロチアジアゼピン、テトラヒドロチアジアゼピン、パーヒドロチアジアゼピン、モルホリン、チオモルホリン、オキサチアン、インドリン、イソインドリン、ジヒドロベンゾフラン、パーヒドロベンゾフラン、ジヒドロイソベンゾフラン、パーヒドロイソベンゾフラン、ジヒドロベンゾチオフェン、パーヒドロベンゾチオフェン、ジヒドロイソベンゾチオフェン、パーヒドロイソベンゾチオフェン、ジヒドロインダゾール、パーヒドロインダゾール、ジヒドロキノリン、テトラヒドロキノリン、パーヒドロキノリン、ジヒドロイソキノリン、テトラヒドロイソキノリン、パーヒドロイソキノリン、ジヒドロフタラジン、テトラヒドロフタラジン、パーヒドロフタラジン、ジヒドロナフチリジン、テトラヒドロナフチリジン、パーヒドロナフチリジン、ジヒドロキノキサリン、テトラヒドロキノキサリン、パーヒドロキノキサリン、ジヒドロキナゾリン、テトラヒドロキナゾリン、パーヒドロキナゾリン、ジヒドロシンノリン、テトラヒドロシンノリン、パーヒドロシンノリン、ベンゾオキサチアン、ジヒドロベンゾオキサジン、ジヒドロベンゾチアジン、ピラジノモルホリン、ジヒドロベンゾオキサゾール、パーヒドロベンゾオキサゾール、ジヒドロベンゾチアゾール、パーヒドロベンゾチアゾール、ジヒドロベンゾイミダゾール、パーヒドロベンゾイミダゾール、ジヒドロベンゾアゼピン、テトラヒドロベンゾアゼピン、ジヒドロベンゾジアゼピン、テトラヒドロベンゾジアゼピン、ベンゾジオキセパン、ジヒドロベンゾオキサゼピン、テトラヒドロベンゾオキサゼピン、ジヒドロカルバゾール、テトラヒドロカルバゾール、パーヒドロカルバゾール、ジヒドロアクリジン、テトラヒドロアクリジン、パーヒドロアクリジン、ジヒドロジベンゾフラン、ジヒドロジベンゾチオフェン、テトラヒドロジベンゾフラン、テトラヒドロジベンゾチオフェン、パーヒドロジベンゾフラン、パーヒドロジベンゾチオフェン、ジオキソラン、ジオキサン、ジチオラン、ジチアン、ジオキサインダン、ベンゾジオキサン、クロマン、ベンゾジチオラン、ベンゾジチアン環等が挙げられる。
このうち、「1〜2個の窒素原子、1個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む5〜7員の単環複素環」としては、例えば、1〜2個の窒素原子、1個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む5〜7員の単環複素環アリールまたはそれらが一部飽和したもの等が用いられ、例えば、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、アゼピン、ジアゼピン、フラン、ピラン、オキセピン、チオフェン、チアイン(チオピラン)、チエピン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、フラザン、オキサジアゾール、オキサジン、オキサジアジン、オキサゼピン、オキサジアゼピン、チアジアゾール、チアジン、チアジアジン、チアゼピン、チアジアゼピン、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロピラジン、テトロヒドロピラジン、ピペラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、パーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、パーヒドロピリダジン、ジヒドロアゼピン、テトラヒドロアゼピン、パーヒドロアゼピン、ジヒドロジアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、パーヒドロジアゼピン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジヒドロチアイン(ジヒドロチオピラン)、テトラヒドロチアイン(テトラヒドロチオピラン)、ジヒドロオキサゾール、テトラヒドロオキサゾール、ジヒドロイソオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール、ジヒドロイソチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール、ジヒドロオキサジアゾール、テトラヒドロオキサジアゾール、ジヒドロチオジアゾール、テトラヒドロチオジアゾール、テトラヒドロオキサジアジン、テトラヒドロチアジアジン、テトラヒドロオキサアゼピン、テトラヒドロオキサジアゼピン、パーヒドロオキサアゼピン、パーヒドロオキサジアゼピン、テトラヒドロチアアゼピン、テトラヒドロチアジアゼピン、パーヒドロチアアゼピン、パーヒドロチアジアゼピン、モルホリン、チオモルホリン環等が挙げられる。
本明細書中、「さらに置換基を有していてもよい環状基」における「環状基」としては、例えば、前記「環状基」として例示したものと同様の基等が用いられる。該「さらに置換基を有していてもよい環状基」における「置換基」は、置換基であれば特に限定されないが、例えば、以下の(1)〜(40)に例示する置換基等が挙げられる。該「置換基」としては、例えば、(1)オキソ基、(2)水酸基、(3)チオキソ基、(4)メルカプト基、(5)シアノ基、(6)ニトロ基、(7)ニトロソ基、(8)ハロゲン原子、(9)置換されていてもよいC1〜20アシルオキシ基、(10)置換されていてもよいC1〜20アシル基、(11)置換されていてもよいC1〜20アルキリデン基、(12)置換されていてもよいC1〜20アルキルオキシ基、(13)置換されていてもよいC1〜20アルキルスルフィニル基、(14)置換されていてもよいC1〜20アルキルスルホニル基、(15)置換されていてもよいC1〜20アルキルチオ基、(16)置換されていてもよいC1〜20アルキル基、(17)置換されていてもよいC2〜20アルキニルオキシ基、(18)置換されていてもよいC2〜20アルキニルスルフィニル基、(19)置換されていてもよいC2〜20アルキニルスルホニル基、(20)置換されていてもよいC2〜20アルキニルチオ基、(21)置換されていてもよいC2〜20アルキニル基、(22)置換されていてもよいC2〜20アルケニルオキシ基、(23)置換されていてもよいC2〜20アルケニルスルフィニル基、(24)置換されていてもよいC2〜20アルケニルスルホニル基、(25)置換されていてもよいC2〜20アルケニルチオ基、(26)置換されていてもよいC2〜20アルケニル基、(27)置換されていてもよいイミノ基、(28)置換されていてもよいカルボキシ基、(29)置換されていてもよいカルボニル基、(30)置換されていてもよいスルフィノ基、(31)置換されていてもよいスルホ基、(32)置換されていてもよい前記「環状基」、(33)置換されていてもよい前記「環状基」で置換されたスルフィニル基、(34)置換されていてもよい前記「環状基」で置換されたスルホニル基、(35)置換されていてもよい前記「環状基」で置換されたメルカプト基、(36)置換されていてもよい前記「環状基」で保護されていてもよい水酸基、(37)置換されていてもよいアミノ基、(38)置換されていてもよいスルファモイル基、(39)置換されていてもよいカルバモイル基、(40)置換されていてもよいアミジノ基等が挙げられ、これらの任意の置換基は置換可能な位置に1乃至8個、好ましくは、1乃至5個置換していてもよい。ここで、(9)〜(40)に示したそれぞれの置換基に置換してもよい「置換基」としては、例えば、[1]C1〜20アシルオキシ基、[2]C1〜20アシル基、[3]C1〜20アルキリデン基、[4]C1〜20アルキルオキシ基、[5]C1〜20アルキルスルフィニル基、[6]C1〜20アルキルスルホニル基、[7]C1〜20アルキルチオ基、[8]C1〜20アルキル基、[9]C2〜20アルキニルオキシ基、[10]C2〜20アルキニルスルフィニル基、[11]C2〜20アルキニルスルホニル基、[12]C2〜20アルキニルチオ基、[13]C2〜20アルキニル基、[14]C2〜20アルケニルオキシ基、[15]C2〜20アルケニルスルフィニル基、[16]C2〜20アルケニルスルホニル基、[17]C2〜20アルケニルチオ基、[18]C2〜20アルケニル基、[19]アミジノ基、[20]アミノ基、[21]イミノ基、[22]オキソ基、[23]カルバモイル基、[24]カルボキシ基、[25]シアノ基、[26]スルファモイル基、[27]スルフィノ基、[28]スルホ基、[29]チオキソ基、[30]ニトロソ基、[31]ニトロ基、[32]ハロゲン原子、[33]メルカプト基、[34]前記「環状基」、[35]前記「環状基」で置換されたC1〜20アシル基、[36]前記「環状基」で置換されたC1〜20アルキルスルホニル基、[37]前記「環状基」で置換されたC1〜20アルキル基、[38]前記「環状基」で置換されたカルボニル基、[39]前記「環状基」環状基で置換されたスルフィニル基、[40]前記「環状基」で置換されたスルホニル基、[41]前記「環状基」で置換されたメルカプト基、[42]前記「環状基」で保護されていてもよい水酸基、[43]水酸基等が挙げられ、これらは置換可能な任意の位置に、置換可能な任意の数、置換していてもよい。また、(37)〜(40)に示したそれぞれの置換基に、2個の「置換基」が置換する場合、かかる「置換基」は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、1〜2個の窒素原子、1個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む5〜7員の単環複素環を形成してもよく、該単環複素環は、C1〜8アルキル基、水酸基、またはアミノ基等の任意の置換基によって置換されていてもよい。ここで、「1〜2個の窒素原子、1個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む5〜7員の単環複素環」としては、例えば、1〜2個の窒素原子と、1個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む5〜7員の単環複素環アリール、またはその一部または全部が飽和したもの等が含まれ、例えば、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロピラジン、テトロヒドロピラジン、ピペラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、パーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、パーヒドロピリダジン、ジヒドロアゼピン、テトラヒドロアゼピン、パーヒドロアゼピン、ジヒドロジアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、パーヒドロジアゼピン、テトラヒドロオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール、テトラヒドロチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール、ジヒドロオキサジアゾール、テトラヒドロオキサジアゾール、ジヒドロチオジアゾール、テトラヒドロチオジアゾール、テトラヒドロオキサジアジン、テトラヒドロチアジアジン、テトラヒドロオキサジアゼピン、パーヒドロオキサアゼピン、パーヒドロオキサジアゼピン、テトラヒドロチアジアゼピン、パーヒドロチアアゼピン、パーヒドロチアジアゼピン、モルホリン、チオモルホリン環等が挙げられる。
本明細書中、「保護されていてもよい酸性基」とは、保護基によって保護されていてもよい酸性基を意味する。「保護基によって保護されていてもよい酸性基」における酸性基としては、例えば、水酸基、カルボキシ基(−COOH)、ヒドロキサム酸基(−CONHOH)、アシルシアナミド基(−CONHCN)、スルホ基(−SOH)、スルホンアミド基(−SONHまたは−NR100SOH(R100としては、例えば、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基(前記「置換されていてもよいC1〜20アルキル基」と同じ意味を表わす。)、置換基を有していてもよいアルケニル基(前記「置換されていてもよいC2〜20アルケニル基」と同じ意味を表わす。)、または置換基を有していてもよいアルキニル基(前記「置換されていてもよいC2〜20アルキニル基」と同じ意味を表わす。)等が挙げられる。)、アシルスルホンアミド基(−CONHSO100または−SONHCOR100(R100は前記と同じ意味をを表わす。))、ホスホノ基(−P(=O)(OH))、ヒドロキシ(オキシド)ホスフィノ基(−HP(=O)OH)、ジヒドロキシホスフィノ基(−P(OH))、ヒドロキシホスフィノ基(−P(H)OH)、アミノ(ヒドロキシ)ホスホリル基(−P(=O)(OH)(NH))、フェノール基(−COH)または脱プロトン化しうる水素原子を有する含複素環残基等の各種ブレンステッド酸等が挙げられる。「ブレンステッド酸」とは、他の物質に水素イオンを与える物質のことを意味する。「脱プロトン化しうる水素原子を有する含複素環残基」としては、例えば、5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル基、5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル基、3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル基、3−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロ−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル基、5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル基、5−チオキソ−4,5−ジヒドロ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル基、2−オキシド−3H−1,2,3,5−オキサチアジアゾール−4−イル基、1H−テトラゾール−5−イル基、4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルチオ基、4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルスルフィニル基、4H−1,2,4−トリアゾール−3−イルスルホニル基、3−ヒドロキシイソオキサゾール−5−イル基、3−ヒドロキシイソチアゾール−5−イル基、4−ヒドロキシ−1,2,5−チアジアゾール−3−イル基、5−ヒドロキシ−4−オキソ−4H−ピラン−3−イル基、2,4−ジオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イル基、2,4−ジオキソ−1,3−オキサゾリジン−5−イル基、3,5−ジオキソイソオキサゾリジン−4−イル基、3,5−ジオキソ−1,2,4−オキサジアゾリジン−2−イル基等が挙げられる。
「保護基によって保護されていてもよい酸性基」における保護基としては、例えば、置換基を有していてもよいアルキル基(前記「置換されていてもよいC1〜20アルキル基」と同じ意味を表わす。)、置換基を有していてもよいアルケニル基(前記「置換されていてもよいC2〜20アルケニル基」と同じ意味を表わす。)、置換基を有していてもよいアルキニル基(前記「置換されていてもよいC2〜20アルキニル基」と同じ意味を表わす。)、直鎖状または分岐鎖状のC1−6アルキル基(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル基等)、保護基を有していてもよいアミノ基(前記「置換されていてもよいアミノ基」と同じ意味を表わす。)、1−ピペリジニル基または4−モルホリニル基等が挙げられる。Zで示される「保護されていてもよい酸性基」には、例えば、メトキシカルボニルやエトキシカルボニル等のエステル基や、カルバモイル等のアミド基等も含まれる。
本明細書中、「主鎖の原子数1〜8のスペーサー」とは、主鎖の原子が1〜8個連なっている間隔を意味する。ここで、「主鎖の原子数」は、主鎖の原子が最小となるように数えるものとする。「主鎖の原子数1〜8のスペーサー」としては、例えば、置換されていてもよいC1〜8アルキレン基、C2〜8アルケニレン基、C2〜8アルキニレン基、置換されていてもよい窒素原子(−NH−)、−CO−、−O−、−S−、−SO−、−SO−、置換されていてもよいフェニレン基等から選ばれる1〜4個の組み合わせからなる、主鎖の原子数1〜8の二価基等が挙げられる。
本明細書中、「主鎖の原子数1〜10のスペーサー」とは、主鎖の原子が1〜10個連なっている間隔を意味する。ここで、「主鎖の原子数」は、主鎖の原子が最小となるように数えるものとする。「主鎖の原子数1〜10のスペーサー」としては、例えば、置換されていてもよいC1〜10アルキレン基、C2〜10アルケニレン基、C2〜10アルキニレン基、置換されていてもよい窒素原子(−NH−)、−CO−、−O−、−S−、−SO−、−SO−、置換されていてもよいフェニレン基等から選ばれる1〜4個の組み合わせからなる、主鎖の原子数1〜10の二価基等が挙げられる。
本明細書中、ハロゲン原子としては、例えば、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素等が挙げられる。
本明細書中、C1〜20アシルオキシ基としては、例えば、メタノイルオキシ、エタノイルオキシ、プロパノイルオキシ、ブタノイルオキシ、ペンタノイルオキシ、ヘキサノイルオキシ、ヘプタノイルオキシ、オクタノイルオキシ、ノナノイルオキシ、デカノイルオキシ、ウンデカノイルオキシ、ドデカノイルオキシ、トリデカノイルオキシ、テトラデカノイルオキシ、ペンタデカノイルオキシ、ヘキサデカノイルオキシ、ヘプタデカノイルオキシ、オクタデカノイルオキシ、ノナデカノイルオキシ、イコサノイルオキシ基およびそれらの異性体基等が挙げられる。
本明細書中、C1〜20アシル基としては、例えば、メタノイル、エタノイル、プロパノイル、ブタノイル、ペンタノイル、ヘキサノイル、ヘプタノイル、オクタノイル、ノナノイル、デカノイル、ウンデカノイル、ドデカノイル、トリデカノイル、テトラデカノイル、ペンタデカノイル、ヘキサデカノイル、ヘプタデカノイル、オクタデカノイル、ノナデカノイル、イコサノイル基およびそれらの異性体基等が挙げられる。
本明細書中、C1〜20アルキリデン基としては、例えば、メチリデン、エチリデン、プロピリデン、ブチリデン、ペンチリデン、ヘキシリデン、ヘプチリデン、オクチリデン、ノニリデン、デシリデン、ウンデシリデン、ドデシリデン、トリデシリデン、テトラデシリデン、ペンタデシリデン、ヘキサデシリデン、ヘプタデシリデン、オクタデシリデン、ノナデシリデン、イコシリデン基およびこれらの異性体基等が挙げられる。
本明細書中、C1〜20アルキルオキシ基としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ、ウンデシルオキシ、ドデシルオキシ、トリデシルオキシ、テトラデシルオキシ、ペンタデシルオキシ、ヘキサデシルオキシ、ヘプタデシルオキシ、オクタデシルオキシ、ノナデシルオキシ、イコシルオキシ基およびそれらの異性体基等が挙げられる。
本明細書中、C1〜20アルキルスルフィニル基としては、例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、プロピルスルフィニル、ブチルスルフィニル、ペンチルスルフィニル、ヘキシルスルフィニル、ヘプチルスルフィニル、オクチルスルフィニル、ノニルスルフィニル、デシルスルフィニル、ウンデシルスルフィニル、ドデシルスルフィニル、トリデシルスルフィニル、テトラデシルスルフィニル、ペンタデシルスルフィニル、ヘキサデシルスルフィニル、ヘプタデシルスルフィニル、オクタデシルスルフィニル、ノナデシルスルフィニル、イコシルスルフィニル基およびそれらの異性体基等が挙げられる。
本明細書中、C1〜20アルキルスルホニル基としては、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、ブチルスルホニル、ペンチルスルホニル、ヘキシルスルホニル、ヘプチルスルホニル、オクチルスルホニル、ノニルスルホニル、デシルスルホニル、ウンデシルスルホニル、ドデシルスルホニル、トリデシルスルホニル、テトラデシルスルホニル、ペンタデシルスルホニル、ヘキサデシルスルホニル、ヘプタデシルスルホニル、オクタデシルスルホニル、ノナデシルスルホニル、イコシルスルホニル基およびそれらの異性体基等が挙げられる。
本明細書中、C1〜20アルキルチオ基としては、例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオ、ヘプチルチオ、オクチルチオ、ノニルチオ、デシルチオ、ウンデシルチオ、ドデシルチオ、トリデシルチオ、テトラデシルチオ、ペンタデシルチオ、ヘキサデシルチオ、ヘプタデシルチオ、オクタデシルチオ、ノナデシルチオ、イコシルチオ基およびそれらの異性体基等が挙げられる。
本明細書中、C1〜20アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、イコシル基およびそれらの異性体基等が挙げられる。
本明細書中、C2〜20アルキニルオキシ基としては、例えば、エチニルオキシ、プロピニルオキシ、ブチニルオキシ、ペンチニルオキシ、ヘキシニルオキシ、ヘプチニルオキシ、オクチニルオキシ、ノニニルオキシ、デシニルオキシ、ウンデシニルオキシ、ドデシニルオキシ、トリデシニルオキシ、テトラデシニルオキシ、ペンタデシニルオキシ、ヘキサデシニルオキシ、ヘプタデシニルオキシ、オクタデシニルオキシ、ノナデシニルオキシ、イコシニルオキシ基およびそれらの異性体基等が挙げられる。
本明細書中、C2〜20アルキニルスルフィニル基としては、例えば、エチニルスルフィニル、プロピニルスルフィニル、ブチニルスルフィニル、ペンチニルスルフィニル、ヘキシニルスルフィニル、ヘプチニルスルフィニル、オクチニルスルフィニル、ノニニルスルフィニル、デシニルスルフィニル、ウンデシニルスルフィニル、ドデシニルスルフィニル、トリデシニルスルフィニル、テトラデシニルスルフィニル、ペンタデシニルスルフィニル、ヘキサデシニルスルフィニル、ヘプタデシニルスルフィニル、オクタデシニルスルフィニル、ノナデシニルスルフィニル、イコシニルスルフィニル基およびそれらの異性体基等が挙げられる。
本明細書中、C2〜20アルキニルスルホニル基としては、例えば、エチニルスルホニル、プロピニルスルホニル、ブチニルスルホニル、ペンチニルスルホニル、ヘキシニルスルホニル、ヘプチニルスルホニル、オクチニルスルホニル、ノニニルスルホニル、デシニルスルホニル、ウンデシニルスルホニル、ドデシニルスルホニル、トリデシニルスルホニル、テトラデシニルスルホニル、ペンタデシニルスルホニル、ヘキサデシニルスルホニル、ヘプタデシニルスルホニル、オクタデシニルスルホニル、ノナデシニルスルホニル、イコシニルスルホニル基およびそれらの異性体基等が挙げられる。
本明細書中、C2〜20アルキニルチオ基としては、例えば、エチニルチオ、プロピニルチオ、ブチニルチオ、ペンチニルチオ、ヘキシニルチオ、ヘプチニルチオ、オクチニルチオ、ノニニルチオ、デシニルチオ、ウンデシニルチオ、ドデシニルチオ、トリデシニルチオ、テトラデシニルチオ、ペンタデシニルチオ、ヘキサデシニルチオ、ヘプタデシニルチオ、オクタデシニルチオ、ノナデシニルチオ、イコシニルチオ基およびそれらの異性体基等が挙げられる。
本明細書中、C2〜20アルキニル基としては、例えば、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニル、オクチニル、ノニニル、デシニル、ウンデシニル、ドデシニル、トリデシニル、テトラデシニル、ペンタデシニル、ヘキサデシニル、ヘプタデシニル、オクタデシニル、ノナデシニル、イコシニル基およびそれらの異性体基等が挙げられる。
本明細書中、C2〜20アルケニルオキシ基としては、例えば、エテニルオキシ、プロペニルオキシ、ブテニルオキシ、ペンテニルオキシ、ヘキセニルオキシ、ヘプテニルオキシ、オクテニルオキシ、ノネニルオキシ、デセニルオキシ、ウンデセニルオキシ、ドデセニルオキシ、トリデセニルオキシ、テトラデセニルオキシ、ペンタデセニルオキシ、ヘキサデセニルオキシ、ヘプタデセニルオキシ、オクタデセニルオキシ、ノナデセニルオキシ、イコセニルオキシ基およびそれらの異性体基等が挙げられる。
本明細書中、C2〜20アルケニルスルフィニル基としては、例えば、エテニルスルフィニル、プロペニルスルフィニル、ブテニルスルフィニル、ペンテニルスルフィニル、ヘキセニルスルフィニル、ヘプテニルスルフィニル、オクテニルスルフィニル、ノネニルスルフィニル、デセニルスルフィニル、ウンデセニルスルフィニル、ドデセニルスルフィニル、トリデセニルスルフィニル、テトラデセニルスルフィニル、ペンタデセニルスルフィニル、ヘキサデセニルスルフィニル、ヘプタデセニルスルフィニル、オクタデセニルスルフィニル、ノナデセニルスルフィニル、イコセニルスルフィニル基およびそれらの異性体基等が挙げられる。
本明細書中、C2〜20アルケニルスルホニル基としては、例えば、エテニルスルホニル、プロペニルスルホニル、ブテニルスルホニル、ペンテニルスルホニル、ヘキセニルスルホニル、ヘプテニルスルホニル、オクテニルスルホニル、ノネニルスルホニル、デセニルスルホニル、ウンデセニルスルホニル、ドデセニルスルホニル、トリデセニルスルホニル、テトラデセニルスルホニル、ペンタデセニルスルホニル、ヘキサデセニルスルホニル、ヘプタデセニルスルホニル、オクタデセニルスルホニル、ノナデセニルスルホニル、イコセニルスルホニル基およびそれらの異性体基等が挙げられる。
本明細書中、C2〜20アルケニルチオ基としては、例えば、エテニルチオ、プロペニルチオ、ブテニルチオ、ペンテニルチオ、ヘキセニルチオ、ヘプテニルチオ、オクテニルチオ、ノネニルチオ、デセニルチオ、ウンデセニルチオ、ドデセニルチオ、トリデセニルチオ、テトラデセニルチオ、ペンタデセニルチオ、ヘキサデセニルチオ、ヘプタデセニルチオ、オクタデセニルチオ、ノナデセニルチオ、イコセニルチオ基およびそれらの異性体基等が挙げられる。
本明細書中、C2〜20アルケニル基としては、例えば、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニル、トリデセニル、テトラデセニル、ペンタデセニル、ヘキサデセニル、ヘプタデセニル、オクタデセニル、ノナデセニル、イコセニル基およびそれらの異性体基等が挙げられる。
本明細書中、C1〜8アルキレン基としては、例えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン基およびそれらの異性体基等が挙げられる。
本明細書中、C2〜8アルケニレン基としては、例えば、エテニレン、プロペニレン、ブテニレン、ペンテニレン、ヘキセニレン、ヘプテニレン、オクテニレン基およびそれらの異性体基等が挙げられる。
本明細書中、C2〜8アルキニレン基としては、例えば、エチニレン、プロピニレン、ブチニレン、ペンチニレン、ヘキシニレン、ヘプチニレン、オクチニレン基およびそれらの異性体基等が挙げられる。
本明細書中、C1〜10アルキレン基としては、例えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン、ノナメチレン、デカメチレン基およびそれらの異性体基等が挙げられる。
本明細書中、C2〜10アルケニレン基としては、例えば、エテニレン、プロペニレン、ブテニレン、ペンテニレン、ヘキセニレン、ヘプテニレン、オクテニレン、ノネニレン、デセニレン基およびそれらの異性体基等が挙げられる。
本明細書中、C2〜10アルキニレン基としては、例えば、エチニレン、プロピニレン、ブチニレン、ペンチニレン、ヘキシニレン、ヘプチニレン、オクチニレン、ノニニレン、デシニレン基およびそれらの異性体基等が挙げられる。
本明細書中、C1〜8アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル基およびそれらの異性体基等が挙げられる。
本明細書中、C1〜8アルコキシ基としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ基およびそれらの異性体基等が挙げられる。
本明細書中、結合手とは、間に他の原子を介さずに直接結合することを意味する。
本明細書中、一般式(I)において、Rで示される「置換基」としては、例えば、前記「さらに置換基を有していてもよい環状基」における「置換基」と同様の基等が用いられる。
本明細書中、EDG−1とは、Endothelial Differentiation Gene−1を表わす。また、EDG−1は、S1Pと称されることもある。
本明細書中、アゴニストには、フルアゴニストおよびパーシャルアゴニストが含まれる。
本明細書中、EDG−1アゴニストとしては、生体でEDG−1のアゴニストとして機能する化合物であれば特に限定することなく用いることができ、例えば、公知のEDG−1アゴニストや今後見いだされるEDG−1アゴニスト、さらにはEDG−1アゴニストとしての作用が知られていなかった公知の化合物、生体で代謝されてEDG−1アゴニストとなる公知の化合物等も用いることができる。
本明細書中、好ましいEGD−1アゴニストとしては、一般式(I)で示される化合物、その塩、その溶媒和物またはそれらのプロドラッグの他、例えば、特開2003−267936号公報、特開2003−267950号公報、国際公開第94/08943号パンフレット、国際公開第2003/062248号パンフレット、国際公開第2003/062252号パンフレット、国際公開第2003/073986号パンフレット、国際公開第2003/074008号パンフレット、国際公開第02/092068号パンフレット等に記載の化合物等が挙げられる。より好ましくは、一般式(I)で示される化合物、その塩、その溶媒和物またはそれらのプロドラッグ、および国際公開第02/092068号パンフレット等に記載の化合物等が挙げられる。
本明細書中、好ましいEDG−1アゴニストのもう一つの基準として、例えば、EDG−1に対する選択性等が挙げられる。すなわち、本発明におけるEDG−1アゴニストとしては、EDG−1に対して、選択性が高いアゴニストが好ましい。具体的には、35S−GTP−γS結合アッセイを用い、EDG−1に対して、100nM以下のEC50を示す化合物が好ましく、特に、35S−GTP−γS結合アッセイを用いた場合に、EDG−3とEDG−1のEC50の比が、少なくとも20倍以上解離している(EDG−1に対するEC50のほうが20倍以上小さい値を示す)ものが好ましい。35S−GTP−γS結合アッセイおよび該方法を用いたEC50の算出は、公知の方法によって行うことができる。例えば、国際公開第03/061567号パンフレットに記載の方法等によって行うことができる。
本発明において、EDG−1アゴニストは、糖代謝改善剤として用いることができる。ここで、糖代謝改善とは、血中の血糖値を正常範囲内もしくはその付近に是正することを意味し、単なる血糖降下を意味するものではない。また、そのメカニズムは、以下に示すインスリン分泌促進作用や、膵細胞保護作用、または耐糖能改善作用等に限定されるものではない。血糖値の正常範囲は、食事の影響を受け、また、年齢、人種、性別等によっても異なるため一概に述べることはできないが、例えば、各国の糖尿病学会等でその基準が設けられている。例えば、日本の基準では、空腹時血糖値で110mg/dL未満、75gブドウ糖負荷試験(75gOGTT)2時間後で140mg/dL未満が正常範囲内である。
本発明において、EDG−1アゴニストは、耐糖能改善剤として用いることができる。本発明の耐糖能改善剤は、日常、食事等の影響によって上昇する血糖値を速やかに低下させることを意味する。また、そのメカニズムは、以下に示すインスリン分泌促進作用や、膵細胞保護作用等に限定されるものではなく、例えば、インスリン感受性増強作用(すなわち、インスリン増感作用)や、その他の作用によるものであってもよい。このような日常的な効果は、例えば、糖負荷試験等の試験を行うことによって評価することができる。糖負荷試験は、例えば、対象となるヒトまたはその他の哺乳動物等に対し、ブドウ糖等の糖を一定量摂取させ、一定時間後の血糖値を測定することで行われる。具体的には、糖尿病の診断に用いられる糖負荷試験(OGTT)等の方法によって行われる。例えば、ヒトに対し、75gのブドウ糖を経口的に摂取させ、2時間後の血糖値を測定する方法が一般的に用いられる。
本発明において、EDG−1アゴニストは、インスリン分泌促進剤として用いることができる。ここで、インスリン分泌は、どのようなメカニズムによるものであってもよい。例えば、膵β細胞を直接刺激することによる作用であっても、また、グルカゴンやその他の伝達物質を介した間接的な作用等であってもよい。
本発明において、EDG−1アゴニストは、膵細胞保護剤として用いることができる。ここで、膵細胞の保護とは、膵臓細胞(例えば、膵α細胞、膵β細胞、その他膵臓中に存在する各種細胞等)が正常な機能、形態を保つようにすることを意味し、そのメカニズムは特に限定されない。また、この膵細胞保護作用には、膵臓細胞(例えば、膵α細胞、膵β細胞、その他膵臓中に存在する各種細胞等)、またはそれらの前駆細胞が膵臓を形成するに至る過程の保護等も含まれる。すなわち、本発明の膵細胞の保護作用によって、膵臓は正常に形成され、正常に機能し、正常な膵臓の機能(例えば、種々の刺激に応じたインスリン分泌、グルカゴン分泌、各種プロテアーゼ類の分泌、膵液の分泌、およびその他の細胞活動等)を発揮することができる。
本発明において、EDG−1アゴニストとして好ましい具体的な化合物は、一般式(I)で示される化合物、その塩、その溶媒和物またはそれらのプロドラッグ等である。
本発明において、一般式(I)で示される化合物、その塩、その溶媒和物またはそれらのプロドラッグのうち、好ましくは、例えば、一般式(Ia)で示される化合物、その塩、その溶媒和物またはそれらのプロドラッグ等である。
一般式(Ia)中、paは、0または1が好ましく、特に0が好ましい。
一般式(Ia)中、R1aは、C1〜8アルキル基またはC1〜8アルコキシ基が好ましく、特にメチル基またはメトキシ基が好ましい。
一般式(Ia)中、A環としては、C5〜7の単環炭素環、または1〜2個の窒素原子、1個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む5〜7員の単環ヘテロ環が好ましく、特にベンゼン環またはチオフェン環が好ましい。
一般式(Ia)中、qaは、5または6が好ましく、特に5が好ましい。
一般式(Ia)中、Eは、−O−、−S−または−NR6a−が好ましく、特に−O−が好ましい。
一般式(Ia)中、raは、0または1が好ましく、特に0が好ましい。
一般式(Ia)中、R2aは、C1〜8アルキル基、C1〜8アルコキシ基またはハロゲン原子が好ましく、特にメチル基、メトキシ基またはフッ素原子が好ましい。
一般式(Ia)中、R3aは水素原子が好ましい。
一般式(Ia)中、R4aは水素原子が好ましい。
一般式(Ia)中、Gは、−CONR7a−、−NR7aCO−、−NR7aSO−、−CHNR7a−または−NR7aCH−が好ましい。特に−CONR7a−、−NR7aCO−、−CHNR7a−または−NR7aCH−が好ましい。
一般式(Ia)中、R7aは、水素原子またはC1〜8アルキル基が好ましく、特に水素原子が好ましい。
一般式(Ia)中、Qは、C1〜4アルキレン基または
Figure 2005162720
が好ましい。特にメチレン基、エチレン基、フェニレン基、ピリジニレン基が好ましい。
一般式(Ia)中、J1a、J2a、J3aおよびJ4aは、炭素原子または窒素原子が好ましく、特にすべて炭素原子またはJが窒素原子を表わし、かつJ2a、J3aおよびJ4aが炭素原子を表わすものが好ましい。
一般式(Ia)中、saは、0または1が好ましく、特に1が好ましい。
一般式(Ia)中、R5aは、ハロゲン原子または−COOR11aが好ましく、特に塩素原子または−COOH基が好ましい。またR5aは、J4aに結合するものが好ましい。
一般式(Ia)で示される化合物のうち、上記の好ましい基の組み合わせを含む化合物が好ましい。例えば、一般式(Ia−1)
Figure 2005162720
[式中、R2a、ra、R5aおよびsaは前記と同じ意味を表わす。]、
一般式(Ia−2)
Figure 2005162720
[式中、R2a、ra、R5aおよびsaは前記と同じ意味を表わす。]、
一般式(Ia−3)
Figure 2005162720
[式中、R2a、ra、R5aおよびsaは前記と同じ意味を表わす。]、
一般式(Ia−4)
Figure 2005162720
[式中、R2a、ra、R5aおよびsaは前記と同じ意味を表わす。]、
一般式(Ia−5)
Figure 2005162720
[式中、R2a、raおよびR7aは前記と同じ意味を表わす。]、
一般式(Ia−6)
Figure 2005162720
[式中、R2a、raおよびR7aは前記と同じ意味を表わす。]、または
一般式(Ia−7)
Figure 2005162720
[式中、R2a、raおよびR7aは前記と同じ意味を表わす。]
で示される化合物、その塩、その溶媒和物またはそれらのプロドラッグ等が好ましい。
本発明において、一般式(Ia)で示される化合物、その塩、その溶媒和物またはそれらのプロドラッグのうち、より好ましい具体的な化合物としては、例えば、国際公開第02/092068号パンフレットにおいて、表または実施例で具体的に開示された化合物等が挙げられる。
具体的な化合物としては、例えば、(1)2−[3−(4−(6−フェニルヘキシル)フェニル)プロパノイルアミノ]酢酸、(2)3−[3−(4−(6−フェニルヘキシル)フェニル)プロパノイルアミノ]プロパン酸、(3)2−[3−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]酢酸、(4)3−[3−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]プロパン酸、(5)4−[3−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]ブタン酸、(6)4−[3−(4−(6−フェニルヘキシル)フェニル)プロパノイルアミノ]ブタン酸、(7)2−[N−メチル−3−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]酢酸、(8)2−[N−(ピリジン−2−イル)メチル−3−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]酢酸、(9)2−[3−(4−(4−フェニルブトキシ)フェニル)−2−プロペノイルアミノ]酢酸、(10)3−[3−(4−(4−フェニルブトキシ)フェニル)−2−プロペノイルアミノ]プロパン酸、(11)2−[(6−(5−フェニルペンチルオキシ)ナフタレン−2−イル)カルボニルアミノ]酢酸、(12)3−[(6−(5−フェニルペンチルオキシ)ナフタレン−2−イル)カルボニルアミノ]プロパン酸、(13)2−[3−(4−(5−シクロヘキシルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]酢酸、(14)2−[N−[2−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)エチル]カルバモイル]酢酸、(15)3−[3−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロピルアミノ]プロパン酸、(16)3−[2−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)エチルアミノ]プロパン酸、(17)2−[N−(t−ブトキシカルボニル)−3−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロピルアミノ]酢酸、または(18)2−[N−メチル−3−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロピルアミノ]酢酸、その塩、その溶媒和物またはそれらのプロドラッグ等が挙げられる。
また別の具体的な化合物としては、例えば、(1)2−メトキシ−5−[3−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(2)2−クロロ−5−[3−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(3)2−ブロモ−5−[3−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(4)2−カルボキシ−5−[3−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(5)3−カルボキシ−5−[3−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(6)2−メチルチオ−5−[3−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(7)3−[3−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(8)3−[N−(ピリジン−2−イル)メチル−3−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(9)3−クロロ−5−[3−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(10)2−(モルホリン−4−イル)−5−[3−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(11)2−(ピロリジン−1−イル)−5−[3−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(12)6−[3−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]ピリジン−2−カルボン酸、(13)2−[3−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]ピリジン−4−カルボン酸、(14)4−クロロ−3−[3−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(15)4−メトキシ−3−[3−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(16)2−ヒドロキシ−5−[3−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(17)2−メチル−5−[3−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(18)2−フルオロ−5−[3−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(19)2−クロロ−3−[3−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(20)2−ニトロ−5−[3−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(21)2−(N,N−ジエチルアミノ)−5−[3−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(22)2−(2,6−ジメチルモルホリン−4−イル)−5−[3−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(23)2−(N−アセチルアミノ)−5−[3−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(24)2−(N,N−ジメチルアミノ)−5−[3−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(25)4−[3−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]ピリジン−2−カルボン酸、(26)2−クロロ−5−[3−(2−メトキシ−4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(27)2−クロロ−5−[3−(2−メチル−4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(28)メチル2−クロロ−5−[3−(2−フルオロ−4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(29)2−カルボキシ−5−[3−(2−メチル−4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(30)2−カルボキシ−5−[3−(2−フルオロ−4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(31)2−カルボキシ−5−[3−(2−メトキシ−4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(32)2−カルボキシ−5−[3−(3−メトキシ−4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(33)2−クロロ−5−[3−(3−メトキシ−4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(34)2−カルボキシ−5−[3−(4−(4−フェニルブチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(35)2−カルボキシ−5−[3−(4−(6−フェニルヘキシルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(36)2−クロロ−5−[3−(4−(5−フェニルペンチルチオ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(37)2−クロロ−5−[3−(4−(5−フェニルペンチルアミノ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(38)3−[3−(4−(6−フェニルヘキシル)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(39)3−[3−(4−(5−シクロヘキシルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(40)2−クロロ−5−[3−(4−(4−(4−メチルフェニル)ブチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(41)2−クロロ−5−[3−(4−(4−(4−メトキシフェニル)ブチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(42)2−カルボキシ−5−[3−(4−(4−(4−メトキシフェニル)ブチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(43)2−クロロ−5−[3−(2−メトキシ−4−(5−(ピリジン−4−イル)ペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(44)2,3−ジクロロ−5−[3−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(45)2−メトキシ−3−カルボキシ−5−[3−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(46)2−ニトロ−5−[3−(3−メトキシ−4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(47)2−クロロ−3−[3−(4−(5−(チオフェン−2−イル)ペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(48)2−クロロ−5−[(6−(5−フェニルペンチルオキシ)ナフタレン−2−イル)カルボニルアミノ]安息香酸、(49)2−クロロ−5−[3−(4−(5−(4−メチルフェニル)ペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(50)2−クロロ−5−[2−メチル−3−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(51)2−クロロ−5−[3−(4−(4−フェニルブチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(52)2−クロロ−5−[3−(4−(6−フェニルヘキシルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(53)2−クロロ−5−[3−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)−(2E)−プロペノイルアミノ]安息香酸、(54)2−アミノ−5−[3−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(55)2−アミノ−5−[3−(3−メトキシ−4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(56)2−クロロ−5−[N−メチル−3−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロパノイルアミノ]安息香酸、(57)2−クロロ−5−[2−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)エチルアミノカルボニル]安息香酸、(58)3−[2−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)エチルアミノカルボニル]安息香酸、(59)2−フルオロ−5−[2−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)エチルアミノカルボニル]安息香酸、(60)5−[2−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)エチルアミノカルボニル]ピリジン−3−カルボン酸、(61)2−ニトロ−5−[2−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)エチルアミノカルボニル]安息香酸、(62)3−カルボキシ−5−[2−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)エチルアミノカルボニル]安息香酸、(63)6−[2−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)エチルアミノカルボニル]ピリジン−2−カルボン酸、(64)4−クロロ−3−[2−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)エチルアミノカルボニル]安息香酸、(65)4−[2−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)エチルアミノカルボニル]ピリジン−2−カルボン酸、(66)2−カルボキシ−5−[2−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)エチルアミノカルボニル]安息香酸、(67)2−アミノ−5−[2−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)エチルアミノカルボニル]安息香酸、(68)2−カルボキシ−5−[3−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロピルアミノ]安息香酸、(69)2−クロロ−5−[3−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)プロピルアミノ]安息香酸、(70)3−[2−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)エチルアミノスルホニル]安息香酸、または(71)2−[2−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)エチル]ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸、その塩、その溶媒和物またはそれらのプロドラッグ等が挙げられる。
これらの具体的な化合物は、いずれも本発明において好ましい。
[異性体]
本発明においては、特に指示しない限り異性体はこれをすべて包含する。例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキルオキシ基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、アルキルチオ基、アルキルスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、アシル基およびアシルオキシ基には直鎖のものおよび分枝鎖のものが含まれる。さらに、二重結合、環、縮合環における異性体(E体、Z体、シス体、トランス体)、不斉炭素の存在等による異性体(R体、S体、α配置、β配置、エナンチオマー、ジアステレオマー)、旋光性を有する光学活性体(D体、L体、d体、l体)、クロマトグラフィー分離による極性体(高極性体、低極性体)、平衡化合物、回転異性体、およびこれらの任意の割合の混合物、ラセミ混合物は、すべて本発明に含まれる。
[塩および溶媒和物]
本発明において、化合物は、公知の方法で塩に変換される。
塩は、毒性のない、水溶性のものが好ましい。
本発明における化合物の塩としては、例えば、アルカリ金属(カリウム、ナトリウム、リチウム等)の塩、アルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウム等)の塩、アンモニウム塩(テトラメチルアンモニウム塩、テトラブチルアンモニウム塩等)、有機アミン(トリエチルアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、シクロペンチルアミン、ベンジルアミン、フェネチルアミン、ピペリジン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン、リジン、アルギニン、N−メチル−D−グルカミン等)の塩、酸付加物塩(無機酸塩(塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩等)、有機酸塩(酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、シュウ酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、グルクロン酸塩、グルコン酸塩等)等)が挙げられる。
本発明において、化合物またはその塩は、公知の方法により溶媒和物に変換することもできる。
溶媒和物は、毒性のない、水溶性のものが好ましい。
本発明における化合物またはその塩の溶媒和物としては、例えば、水、アルコール系溶媒(例えば、メタノール、エタノール等)等の溶媒和物が挙げられる。
[プロドラッグ]
本発明において、プロドラッグとしては、生物学的利用率および生体膜透過性の改善されるものが好ましい。本発明の一般式(Ia)で示される化合物は、カルボキシル基を有するため、プロドラッグとしては、生体内で切断され、カルボキシル基に変換されるものまたは生体内で酸化され、カルボキシル基に変換されるものが挙げられる。
生体内で切断され、カルボキシル基に変換されるものとしては、カルボン酸エステル誘導体、カルボン酸アミド誘導体が挙げられる。
生体内で酸化され、カルボキシル基に変換されるものとしては、アルコール誘導体が挙げられる。
一般式(Ia)で示される化合物のプロドラッグとしては、具体的には、一般式(Ia−A)
Figure 2005162720
[式中、R24Aは、(1)C1〜8アルキル基、または(2)1〜2個の水酸基またはアミノ基によって置換されたC1〜8アルキル基を表わし、その他の記号は前記と同じ意味を表わす。]
で示される化合物、一般式(Ia−B)
Figure 2005162720
[式中、R25AおよびR26Aは、それぞれ独立して、(1)水素原子、(2)C1〜8アルキル基または(3)1〜2個の水酸基またはアミノ基によって置換されたC1〜8アルキル基を表わし、その他の記号は前記と同じ意味を表わす。]
で示される化合物、一般式(Ia−C)
Figure 2005162720
[式中、全ての記号は前記と同じ意味を表わす。]
で示される化合物、一般式(Ia−D)
Figure 2005162720
[式中、taは0または1〜3の整数を表わし、その他の記号は前記と同じ意味を表わす。]
で示される化合物等が挙げられる。
[製造方法]
本発明において用いられるEDG−1アゴニスト、特に一般式(I)で示される化合物、その塩、その溶媒和物またはそれらのプロドラッグは、公知の方法、例えば国際公開第02/092068号パンフレット、国際公開第03/061567号パンフレット、国際公開第03/062248号パンフレット、国際公開第03/062252号パンフレット、国際公開第03/073986号パンフレット、国際公開第03/074008号パンフレット、特開2003−267936号公報、、特開2003−267950号公報、国際公開第94/08943号パンフレットに記載の方法、コンプレヘンシブ・オーガニック・トランスフォーメーションズ(Comprehensive Organic Transformations:A Guide to Functional Group Preparations、第2版)(Richard C.Larock著、John Wiley & Sons Inc、1999)に記載された方法、またはそれらに準じた方法等を組み合わせて用いることで製造することができる。なお、各化合物の製造において、原料化合物は塩として用いてもよい。このような塩としては、例えば、前記の塩等が用いられる。また、各製造工程における反応において、反応生成物は通常の精製手段、例えば、常圧下または減圧下における蒸留、シリカゲルまたはケイ酸マグネシウムを用いた高速液体クロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、イオン交換樹脂、スカベンジャー樹脂あるいはカラムクロマトグラフィーまたは洗浄、再結晶などの方法により精製することができる。精製は各反応ごとに行なってもよいし、いくつかの反応終了後に行なってもよい。
[医薬品への適用]
本発明において用いられるEDG−1アゴニスト、特に一般式(I)で示される化合物、その塩、その溶媒和物またはそれらのプロドラッグは、哺乳動物(例えば、ヒト、非ヒト動物、例えば、サル、ヒツジ、ウシ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウス等)に対して、糖代謝改善剤として用いることができる。
また、本発明において用いられるEDG−1アゴニスト、特に一般式(I)で示される化合物、その塩、その溶媒和物またはそれらのプロドラッグは、(1)耐糖能改善作用、(2)インスリン分泌促進作用、および/または(3)膵細胞保護作用等を有し、哺乳動物(例えば、ヒト、非ヒト動物、例えば、サル、ヒツジ、ウシ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウス等)に対して、(1)耐糖能改善剤、(2)インスリン分泌促進剤、および/または(3)膵細胞保護剤等として用いることができる。
さらに、上記の作用の1つまたはそれ以上を有することにより、本発明において用いられるEDG−1アゴニスト、特に一般式(I)で示される化合物、その塩、その溶媒和物またはそれらのプロドラッグは、哺乳動物(例えば、ヒト、非ヒト動物、例えば、サル、ヒツジ、ウシ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウス等)に対して、糖尿病の予防および/または治療剤として用いることができる。糖尿病は、1型糖尿病、2型糖尿病、またはその他の糖尿病であってもよいが、とりわけ、2型糖尿病であることが好ましい。
本発明において用いられるEDG−1アゴニスト、特に一般式(I)で示される化合物、その塩、その溶媒和物またはそれらのプロドラッグ(以下、本発明化合物と略記する場合がある。)を前記の目的で用いるには、通常、医薬組成物として、全身的または局所的に、経口または非経口の形で投与される。医薬組成物の原料としての本発明化合物は、結晶でも、アモルファスでも、または、いかなる形態の固体であってもよい。
本発明化合物は、安全で低毒性であるので、哺乳動物(例えば、ヒト、非ヒト動物、例えば、サル、ヒツジ、ウシ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウス等)に対して投与することができる。
投与量は、年齢、体重、症状、治療効果、投与方法、処理時間等により異なるが、通常、成人一人あたり、1回につき、1mgから1000mgの範囲で、1日1回から数回経口投与されるか、または成人一人あたり、1回につき、1mgから100mgの範囲で、1日1回から数回非経口投与(好ましくは、静脈内投与)されるか、または1日1時間から24時間の範囲で静脈内に持続投与される。
もちろん前記したように、投与量は、種々の条件によって変動するので、前記投与量より少ない量で十分な場合もあるし、また範囲を越えて必要な場合もある。
本発明化合物を投与する際には、医薬製剤の製造法で一般的に用いられている自体公知の手段に従って、本発明化合物をそのまま、あるいは薬理学的に許容される担体と混合して、例えば、内服用固形剤(例えば、錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含む)、散剤、丸剤、顆粒剤、カプセル剤等)、内服用液剤、外用液剤、注射剤、坐剤、徐放剤等の医薬製剤とすることで、経口的または非経口的(例えば、局所、直腸、静脈投与等)に安全に投与することができる。かかる製剤中の本発明化合物の含有量は、製剤全体の約0.01重量%乃至約100重量%、好ましくは、約0.1重量%乃至約50重量%、さらに好ましくは、約0.5重量%乃至約20重量%である。
これらの医薬製剤の製造に用いられる薬理学的に許容される担体としては、製剤素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質等が挙げられ、例えば、固形剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤および崩壊剤、あるいは液剤における溶剤、溶解補助剤、乳化または懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤および無痛化剤等が挙げられる。さらに必要に応じ、通常の保存剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤、吸着剤、湿潤剤等の添加物を適宜、適量用いることもできる。
経口投与のための内服用固形剤としては、錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤等が挙げられる。カプセル剤には、ハードカプセルおよびソフトカプセルが含まれる。かかる内服用固形剤においては、ひとつまたはそれ以上の活性物質はそのままか、または賦形剤(例えば、ラクトース、マンニトール、グルコース、微結晶セルロース、デンプン、コーンスターチ、軽質無水ケイ酸等)、結合剤(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、結晶セルロース、白糖、D−マンニトール、デキストリン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、デンプン、ショ糖、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等)、崩壊剤(例えば、繊維素グリコール酸カルシウム、デンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、L−ヒドロキシプロピルセルロース等)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカ等)等と混合され、常法に従って製剤化して用いられる。また、必要によりコーティング剤(例えば、白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等)で被覆していてもよいし、また2以上の層で被覆していてもよい。さらにゼラチンのような吸収されうる物質のカプセルを用いてもよい。
経口投与のための内服用液剤としては、薬剤的に許容される水剤、懸濁剤、乳剤、シロップ剤、エリキシル剤等が挙げられる。かかる液剤においては、ひとつまたはそれ以上の活性物質が、一般的に用いられる希釈剤(例えば、精製水、エタノールまたはそれらの混液等)を用いて溶解、懸濁または乳化される。該液剤はさらに、湿潤剤、懸濁化剤、乳化剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、保存剤、緩衝剤等を含有していてもよい。
非経口投与のための注射剤は、全ての注射剤を含み、点滴剤をも包含する。例えば、筋肉への注射剤、皮下への注射剤、皮内への注射剤、動脈内への注射剤、静脈内への注射剤、腹腔内への注射剤、脊髄腔への注射剤、静脈内への点滴剤等が挙げられる。また、非経口投与のための注射剤は、溶液、懸濁液、乳濁液および用時溶剤に溶解または懸濁して用いる固形の注射剤を包含する。注射剤は、ひとつまたはそれ以上の活性物質を溶剤に溶解、懸濁または乳化させて用いられる。溶剤としては、例えば、注射用蒸留水、生理食塩水、マクロゴール、植物油(例えば、ゴマ油、トウモロコシ油、オリーブ油等)、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、エタノールのようなアルコール類等およびそれらの組み合わせ等が用いられる。該注射剤はさらに、安定化剤(例えば、D−ソルビトール、D−マンニトール、L−アラニン、アスコルビン酸、アルブミン、イノシトール、グルコン酸ナトリウム、チオグリコール酸ナトリウム、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等)、溶解補助剤(例えば、グルタミン酸、アスパラギン酸、ポリソルベート80(登録商標)、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D−マンニトール、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム等)、乳化または懸濁化剤(例えば、界面活性剤(例えば、ステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリン等)、親水性高分子(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等)等)、無痛化剤(例えば、ベンジルアルコール等)、等張化剤(例えば、ブドウ糖、D−ソルビトール、塩化ナトリウム、グリセリン、D−マンニトール等)、緩衝剤(例えば、リン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩等の緩衝液等)、保存剤(例えば、パラヒドロキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸等)、抗酸化剤(例えば、亜硫酸塩、アスコルビン酸、α−トコフェロール等)等を含んでいてもよい。これらは最終工程において滅菌するか無菌操作法によって製造、調製される。また、無菌の固形剤、例えば、凍結乾燥品を製造し、その使用前に無菌化または無菌の注射用蒸留水または他の溶剤に溶解して使用することもできる。凍結乾燥は、自体公知の方法によって行うことができる。一般的には、−25℃以下の温度で凍結後、乾燥庫内真空度を約13.3Pa以下に保ちながら、棚温を25℃乃至40℃に到達するまで昇温させつつ乾燥する方法が好ましい。
非経口投与のためのその他の製剤としては、ひとつまたはそれ以上の活性物質を含み、常法により処方される外用液剤、軟膏剤、塗布剤、吸入剤、スプレー剤、坐剤および膣内投与のためのペッサリー等が挙げられる。スプレー剤は、一般的に用いられる希釈剤以外に亜硫酸水素ナトリウムのような安定化剤と等張性を与えるような緩衝剤、例えば、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウムあるいはクエン酸のような等張剤を含有していてもよい。スプレー剤の製造方法は、例えば米国特許第2,868,691号および同第3,095,355号に詳しく記載されている。
本発明化合物は、(1)該化合物の効果の補完および/または増強、(2)該化合物の動態・吸収改善、投与量の低減、および/または(3)該化合物の副作用の低減等の目的のために、他の薬物と組み合わせて、併用剤として投与してもよい。また、併用する他の薬物(以下、併用薬物と略記する場合がある。)の、(1)効果の補完および/または増強、(2)動態・吸収改善、投与量の低減、および/または(3)副作用の低減のために本発明化合物を組み合わせて、併用剤として投与してもよい。
本発明化合物と併用薬物の併用剤は、1つの製剤中に両成分を配合した配合剤の形態で投与してもよく、また別々の製剤として投与する形態をとってもよい。この別々の製剤として投与する場合には、同時投与および時間差による投与が含まれる。また、時間差による投与は、本発明化合物を先に投与し、併用薬物を後に投与してもよいし、併用薬物を先に投与し、本発明化合物を後に投与してもかまわず、それぞれの投与方法は同じでも異なっていてもよい。本発明化合物と併用薬物の併用剤における本発明化合物と併用薬物の重量比は特に限定されない。また、併用薬物は、低分子化合物に限定されず、高分子のタンパク、ポリペプチド、ポリヌクレオチド(DNA、RNA、遺伝子)、アンチセンス、デコイ、抗体、またはワクチン等であってもよい。併用薬物の投与量は、臨床上用いられている用量を基準として適宜選択することができる。また、本発明化合物と併用薬物の配合比は、投与対象の年齢および体重、投与方法、投与時間、対象疾患、症状、組み合わせなどにより適宜選択することができる。例えば、本発明化合物1重量部に対し、併用薬物を0.01重量部乃至100重量部用いればよい。併用薬物は、以下に示す同種群および異種群から任意に1種または2種以上を任意の割合で、適宜組み合わせて投与してもよい。
本発明化合物の効果を補完および/または増強する併用薬物には、上記したメカニズムに基づいて、現在までに見出されているものだけでなく今後見出されるものも含まれる。本発明化合物と併用し得る併用薬物としては、例えば以下に示すもの等が挙げられる。
本発明化合物の種々の作用、特に、糖尿病、とりわけ2型糖尿病に対する予防および/または治療効果を補完および/または増強するための併用薬物としては、例えば、スルホニル尿素薬、ビグアナイド薬、α−グルコシダーゼ阻害薬、インスリン抵抗性改善薬、インスリン分泌促進薬、インスリン製剤、DPP(ジペプチジルペプチダーゼ)4阻害薬、PTP1B阻害薬、β3アドレナリン受容体作動薬、糖尿病合併症治療薬等が挙げられる。
スルホニル尿素薬としては、例えば、アセトヘキサミド、グリベンクラミド、グリクラジド、グリクロピラミド、クロルプロパミド、トラザミド、トルブタミド、グリメピリド等が挙げられる。ビグアナイド薬としては、例えば、塩酸ブフォルミン、塩酸メトフォルミン等が挙げられる。α−グルコシダーゼ阻害薬としては、例えば、アカルボース、ボグリボース等が挙げられる。インスリン抵抗性改善薬としては、ピオグリタゾン、トログリタゾン、ピオグリタゾン、エングリタゾン、MCC−555、ロシグリタゾン等が挙げられる。インスリン分泌促進薬としては、例えば、ナテグリニド、レパグリニド等が挙げられる。DPP4阻害薬としては、例えば、NVP−DPP728A等が挙げられる。β3アドレナリン受容体作動薬としては、例えば、AJ9677、L750355、CP331648等が挙げられる。糖尿病合併症治療薬としては、例えば、エパルレスタット等が挙げられる。
本発明化合物と併用薬物とを組み合わせることにより、(1)本発明化合物または併用薬物を単独で投与する場合に比べて、その投与量を軽減することができる、(2)患者の症状(軽症、重症など)に応じて、本発明化合物と併用薬物を選択することができる、(3)本発明化合物と作用機序が異なる併用薬物を選択することにより、治療期間を長く設定することができる、(4)本発明化合物と作用機序が異なる併用薬物を選択することにより、治療効果の持続を図ることができる、(5)本発明化合物と併用薬物とを併用することにより、相乗効果が得られる、等の優れた効果を得ることができる。
以下、本発明化合物と併用薬物を併用して使用することを「本発明の併用剤」と称する。本発明の併用剤の使用に際しては、本発明化合物と併用薬物の投与時期は限定されず、本発明化合物またはその医薬組成物と併用薬物またはその医薬組成物とを、投与対象に対し、同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよい。併用薬物の投与量は、臨床上用いられている投与量に準ずればよく、投与対象、投与ルート、疾患、組み合わせ等により適宜選択することができる。本発明の併用剤の投与形態は、特に限定されず、生体内で、本発明化合物と併用薬物とが組み合わされていればよい。このような投与形態としては、例えば、(1)本発明化合物と併用薬物とを同時に製剤化して得られる単一の製剤の投与、(2)本発明化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での同時投与、(3)本発明化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での時間差をおいての投与、(4)本発明化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での同時投与、(5)本発明化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での時間差をおいての投与(例えば、本発明化合物;併用薬物の順序での投与、あるいは逆の順序での投与)等が挙げられる。
本発明の併用剤を投与する際には、医薬製剤の製造法で一般的に用いられている自体公知の手段に従って、本発明化合物および/または併用薬物をそのまま、あるいは薬理学的に許容される担体と混合して、例えば、内服用固形剤(例えば、錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含む)、散剤、丸剤、顆粒剤、カプセル剤等)、内服用液剤、外用液剤、注射剤、坐剤、徐放剤等の医薬製剤とすることで、経口的または非経口的(例えば、局所、直腸、静脈投与等)に安全に投与することができる。
これらの医薬製剤の製造に用いられる薬理学的に許容される担体としては、製剤素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質等が挙げられ、例えば、固形剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤および崩壊剤、あるいは液剤における溶剤、溶解補助剤、乳化または懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤および無痛化剤等が挙げられる。さらに必要に応じ、通常の保存剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤、吸着剤、湿潤剤等の添加物を適宜、適量用いることもできる。
賦形剤としては、例えば、ラクトース、マンニトール、グルコース、微結晶セルロース、デンプン、コーンスターチ、軽質無水ケイ酸等が挙げられる。結合剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、結晶セルロース、白糖、D−マンニトール、デキストリン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、デンプン、ショ糖、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等が挙げられる。崩壊剤としては、例えば、繊維素グリコール酸カルシウム、デンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、L−ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカ等が挙げられる。溶剤としては、例えば、注射用蒸留水、生理食塩水、マクロゴール、植物油(例えば、ゴマ油、トウモロコシ油、オリーブ油等)、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、エタノールのようなアルコール類等およびそれらの組み合わせ等が挙げられる。安定化剤としては、例えば、D−ソルビトール、D−マンニトール、L−アラニン、アスコルビン酸、アルブミン、イノシトール、グルコン酸ナトリウム、チオグリコール酸ナトリウム、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等が挙げられる。溶解補助剤としては、例えば、グルタミン酸、アスパラギン酸、ポリソルベート80(登録商標)、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D−マンニトール、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム等が挙げられる。乳化または懸濁化剤としては、例えば、界面活性剤(例えば、ステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリン等)、親水性高分子(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等)等)が挙げられる。無痛化剤としては、例えば、ベンジルアルコール等が挙げられる。等張化剤としては、例えば、ブドウ糖、D−ソルビトール、塩化ナトリウム、グリセリン、D−マンニトール等が挙げられる。緩衝剤としては、例えば、リン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩等の緩衝液等が挙げられる。保存剤としては、例えば、パラヒドロキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸等が挙げられる。抗酸化剤としては、例えば、亜硫酸塩、アスコルビン酸、α−トコフェロール等が挙げられる。
本発明の併用剤における本発明化合物の配合比は、製剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して約0.01重量%乃至約100重量%、好ましくは、約0.1重量%乃至約50重量%、さらに好ましくは、約0.5重量%乃至約20重量%である。本発明の併用剤における併用薬物の配合比は、製剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して約0.01重量%乃至約100重量%、好ましくは、約0.1重量%乃至約50重量%、さらに好ましくは、約0.5重量%乃至約20重量%である。本発明の併用剤における担体等の添加剤の含有量は、製剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して約1重量%乃至約99.99重量%、好ましくは、約10重量%乃至約90重量%程度である。また、本発明化合物と併用薬物をそれぞれ別々に製剤化する場合も同様の含有量で構わない。
これらの製剤は常法(例えば日本薬局方記載の方法など)に従って調製される。例えば、錠剤は、医薬品をそのまま、または賦形剤、結合剤、崩壊剤もしくはその他の適当な添加剤を加えて均等に混和したものを適当な方法で顆粒とし、滑沢剤等を加えて圧縮成型するか、医薬品をそのまま、または賦形剤、結合剤、崩壊剤もしくはその他の適当な添加剤を加えて均等に混和したものを直接圧縮成型して製造するか、または予め製造した顆粒にそのまま、もしくは適当な添加剤を加えて均等に混合した後、圧縮成型することで製造することができる。かかる錠剤は、必要に応じて着色剤、矯味剤等を加えることもできる。また、適当なコーティング剤で剤皮を施すこともできる。注射剤は、医薬品の一定量を、水性溶剤の場合は、注射用水、生理食塩水、リンゲル液等、非水性溶剤の場合は、通常植物油等に溶解、懸濁もしくは乳化して一定量とするか、または医薬品の一定量を、注射用容器に密封して製造することができる。経口投与用の製剤に用いられる担体としては、例えば、デンプン、マンニット、結晶セルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等の製剤分野において常用されている物質が用いられる。注射用の製剤に用いられる担体としては、例えば、蒸留水、生理食塩水、グルコース溶液、輸液剤等が用いられる。その他、製剤一般に用いられる添加剤を適宜添加することもできる。
本発明の併用剤の投与量は、年齢、体重、症状、治療効果、投与方法、処理時間等により異なるが、通常、本発明化合物および併用薬物として、それぞれ成人一人あたり、1回につき、0.1mgから1000mgの範囲で、1日1回から数回経口投与されるか、または成人一人あたり、1回につき、0.1mgから100mgの範囲で、1日1回から数回非経口投与(好ましくは、静脈内投与)されるか、または1日1時間から24時間の範囲で静脈内に持続投与される。
もちろん前記したように、投与量は、種々の条件によって変動するので、前記投与量より少ない量で十分な場合もあるし、また範囲を越えて必要な場合もある。併用薬物は、副作用が問題とならない範囲で、かつ本発明の目的が達成できる限り、どのような量を設定することも可能である。併用薬物としての一日投与量は、症状の程度、投与対象の年齢、性別、体重、感受性差、投与の時期、間隔、医薬製剤の性質、調剤、種類、有効成分の種類などによって異なり、特に限定されない。
本発明の併用剤を投与するに際しては、同時期に投与してもよいが、併用薬物を先に投与した後、本発明化合物を投与してもよいし、本発明化合物を先に投与し、その後で併用薬物を投与してもよい。時間差をおいて投与する場合、時間差は投与する有効成分、剤形、投与方法により異なるが、例えば、併用薬物を先に投与する場合、併用薬物を投与した後1分乃至3日以内、好ましくは10分乃至1日以内、より好ましくは15分乃至1時間以内に本発明化合物を投与する方法等が挙げられる。本発明化合物を先に投与する場合、本発明化合物を投与した後、1分乃至1日以内、好ましくは10分乃至6時間以内、より好ましくは15分乃至1時間以内に併用薬物を投与する方法等が挙げられる。
[薬理活性]
本発明化合物の薬理活性を示す試験として、例えば、以下に示す方法がある。以下に示す方法によって本発明化合物の作用、例えば、インスリン分泌促進作用、耐糖能改善作用等を証明することができる。
<in vitro試験>
インスリン分泌促進作用の確認試験
インスリン分泌の促進作用は、公知の方法によって確認することができる。例えば、以下に示す動物由来の膵β細胞等を用いて確認することができる。
膵β細胞としては、例えば、ハムスター由来β細胞(例えば、HIT−T15等)またはラット膵β細胞(例えば、RIN5F(ATCC株CRL−2058)等)等を用いることができる。また、例えば、ラット膵β細胞のプライマリーカルチャー細胞等も用いることができる。
これらの細胞は、公知の方法によって培養することができる。例えば、RIN5F細胞は、RPMI1640培地を基本として、非働化したウシ胎児血清10%、ストレプトマイシン100μg/mL、ペニシリン100units/mLを添加したものを用い、37℃、5%CO下で培養を行うことができる。このようにして培養した細胞は、任意の培養プレートを用い、任意の時間培養することにより、その培養上清にインスリンを分泌するため、かかる培養系に本発明化合物を添加することで、該化合物のインスリン分泌促進作用を検討することができる。具体的な培養方法としては、例えば、1穴あたり2.0×10個の細胞を播種した24穴細胞培養用プレートを72時間培養し、その後培地を捨て、各穴あたり1mLの培養培地を加えて、さらに24時間培養する方法等が挙げられる。インスリン分泌活性の測定のための培養は、例えば、非働化したウシ胎児血清1%、ストレプトマイシン100μg/mL、ペニシリン100units/mLを含むRPMI1640培地で各穴を洗浄し、396μLの同培地を加え、直ちに4μLの本発明化合物を加え、37℃、5%CO下で3時間静置すること等によって行われる。本発明化合物の終濃度は1nM乃至100μMを目安とする。培養上清は、回収後、遠心分離により細胞を除去し、インスリン濃度測定に付す。インスリン濃度は、公知の方法によって測定することができる。例えば、ラットインスリンEIAシステム(Amersham Pharmacia biotech)等を用いた酵素免疫測定法等により測定することができる。
<in vivo試験>
経口グルコース耐性試験
経口グルコース耐性試験は、公知の方法によって行うことができる。例えば、以下の方法によって行うことができる。
経口グルコース耐性試験を、非麻酔ズッカー(Zucker)肥満fa/faラットまたは肥満ob/obマウス(12週齢以上)で行う。これらの動物は、約16〜約18時間絶食させた後に実験に用いる。本発明化合物または媒体を、腹腔内投与または経口投与し、60分後に2g/kgの用量でグルコース溶液を経口投与する。グルコース投与前後の各種時間点で尾静脈より採取したサンプルを用いて、血糖レベルを測定する。血糖レベルは、血糖計、例えば、メディセンス(Medisense)血糖計等を用いて測定することができる。血糖レベルの時間曲線を得て、120分間における曲線下面積(AUC)を計算する(グルコース投与時点を時間ゼロとする)。ゼロパーセント阻害としての媒体−対照群でのAUCを用いて、阻害パーセントを求めることができる。
また、マウスを用いて同様の試験を行うこともできる。例えば、C57BL/6Jマウスに、高脂肪飼料(例えば、35%高脂肪飼料(バイオサーブ(Bioserv, Frenchtown, NJ)より入手可能)等)および、高炭水化物飼料(例えば、36%高炭水化物飼料(バイオサーブ(Bioserv, Frenchtown, NJ)より入手可能)等)等を任意の期間、例えば、3週間乃至4週間摂取させることで、該マウスの体重を基底線体重に比べ、約50%乃至約100%増加させることができる。このマウスを用いることで上記と同様の経口グルコース耐性試験を行うことができ、さらに本発明化合物の阻害効果を証明することができる。
[毒性]
本発明に用いられる化合物の毒性は低いものであり、医薬として使用するために十分に安全であると判断できる。
本発明によって、EDG−1アゴニスト、例えば、一般式(I)で示される本発明化合物、その塩、その溶媒和物またはそれらのプロドラッグ等を、哺乳動物(例えば、ヒト、非ヒト動物、例えば、サル、ヒツジ、ウシ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウス等)に対して、糖代謝改善剤として用いることができる。本発明の糖代謝改善剤は、インスリン分泌促進剤、耐糖能改善剤、および/または膵細胞保護剤等としても有用であるので、糖尿病、とりわけ2型糖尿病の予防および/または治療剤としても用いることができる。
以下に、製剤例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。
[製剤例]
本発明の実施に用いられる製剤例を以下に示す。
製剤例1
以下の各成分を常法により混合した後打錠して、一錠中に50mgの活性成分を含有する錠剤10万錠を得た。
・2−クロロ−5−[3−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)
プロパノイルアミノ]安息香酸 (5.0kg)
・カルボキシメチルセルロースカルシウム(崩壊剤) (0.2kg)
・ステアリン酸マグネシウム(潤滑剤) (0.1kg)
・微結晶セルロース (4.7kg)
製剤例2
以下の各成分を常法により混合した後、溶液を常法により滅菌し、5mlずつアンプルに充填し、常法により凍結乾燥し、1アンプル中20mgの活性成分を含有するアンプル10万本を得た。
・2−クロロ−5−[3−(4−(5−フェニルペンチルオキシ)フェニル)
プロパノイルアミノ]安息香酸 (2.0kg)
・マンニトール (20kg)
・蒸留水 (500l)
本発明は、以下に示すように医薬品への適用が可能である。
EDG−1アゴニスト、例えば、一般式(I)で示される本発明化合物、その塩、その溶媒和物またはそれらのプロドラッグ等を含有してなる糖代謝改善剤は、インスリン分泌促進剤、耐糖能改善剤、および/または膵細胞保護剤等としても有用であるので、哺乳動物(例えば、ヒト、非ヒト動物、例えば、サル、ヒツジ、ウシ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウス等)に対して、糖尿病、とりわけ2型糖尿病の予防および/または治療剤として用いることができる。

Claims (12)

  1. EDG−1アゴニストを含有してなる糖代謝改善剤。
  2. 耐糖能改善剤、インスリン分泌促進剤または膵細胞保護剤である請求項1記載の剤。
  3. EDG−1アゴニストが、一般式(I)
    Figure 2005162720
    [式中、環Aは環状基を表わし、環Bはさらに置換基を有していてもよい環状基を表わし、Xは結合手または主鎖の原子数1〜8のスペーサーを表わし、Yは結合手または主鎖の原子数1〜10のスペーサーを表わし、Zは保護されていてもよい酸性基を表わし、nは0または1を表わし、nが1の場合、mは0または1〜7の整数を表わし、かつRは置換基を表わし、かつmが2以上のとき複数のRは同じでも異なっていてもよく、nが0の場合、mは1を表わし、かつRは水素原子または置換基を表わすものとする。]
    で示される化合物、その塩、その溶媒和物またはそれらのプロドラッグである請求項1記載の剤。
  4. EDG−1アゴニストが、一般式(Ia)
    Figure 2005162720
    [式中、R1aは、C1〜8アルキル基、C1〜8アルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基またはトリフルオロメチル基を表わし、A環は、C5〜7の単環炭素環、または1〜2個の窒素原子、1個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む5〜7員の単環複素環を表わし、Eは、−CH−、−O−、−S−または−NR6a−(基中、R6aは、水素原子またはC1〜8アルキル基を表わす。)を表わし、R2aは、C1〜8アルキル基、C1〜8アルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基またはトリフルオロメチル基を表わし、R3aは、水素原子またはC1〜8アルキル基を表わし、R4aは、水素原子またはC1〜8アルキル基を表わすか、R2aとR4aは、一緒になって、−CHCH−または−CH=CH−を表わし、Gは、−CONR7a−、−NR7aCO−、−SONR7a−、−NR7aSO−、−CHNR7a−または−NR7aCH−(基中、R7aは、水素原子、C1〜8アルキル基、Cyc1またはCyc1によって置換されたC1〜8アルキル基を表わし、Cyc1は、C5〜7の単環炭素環、または1〜2個の窒素原子、1個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む5〜7員の単環複素環を表わす。)を表わし、Qは、C1〜4アルキレン基または
    Figure 2005162720
    基を表わし、J1a、J2a、J3aおよびJ4aは、それぞれ独立して炭素原子または窒素原子(ただし、窒素原子は2個以下である。)を表わし、R5aは、(1)C1〜8アルキル基、(2)ハロゲン原子、(3)ニトロ基、(4)シアノ基、(5)トリフルオロメチル基、(6)トリフルオロメトキシ基、(7)フェニル基、(8)テトラゾリル基、(9)−OR9a基、(10)−SR10a基、(11)−COOR11a基、(12)−NR12a13a基、(13)−CONR14a15a基、(14)−SONR16a17a基、(15)−NR18aCOR19a基、(16)−NR20aSO21a基、(17)−SO22a基、または(18)−OP(O)(OR23a基(基中、R9a〜R18a、R20aおよびR23aは、それぞれ独立して、水素原子、C1〜8アルキル基、Cyc2またはCyc2によって置換されたC1〜8アルキル基を表わすか、R12aとR13a、R14aとR15a、R16aとR17aは、それらが結合する窒素原子と一緒になって、1〜2個の窒素原子、1個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む5〜7員の単環複素環(この複素環は、C1〜8アルキル基、水酸基またはアミノ基によって置換されていてもよい。)を表わし、R19aおよびR21aは、それぞれ独立して、C1〜8アルキル基、Cyc2またはCyc2によって置換されたC1〜8アルキル基を表わし、R22aは、水酸基、C1〜8アルキル基、Cyc2またはCyc2によって置換されたC1〜8アルキル基を表わし、Cyc2は、C5〜7の単環炭素環、または1〜2個の窒素原子、1個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む5〜7員の単環複素環を表わす。)を表わす。
    ただし、Q
    Figure 2005162720
    基を表わし、かつJ2aがR5a基によって置換された炭素原子を表わすとき、Gは、
    Figure 2005162720
    (基中、Uは、酸素原子、窒素原子または硫黄原子を表わし、Wは、炭素原子または窒素原子を表わし、R8aとJ2aに結合したR5aが一緒になって、結合手、炭素原子、または窒素原子を表わす。)を表わしてもよく、paは、0または1〜5の整数を表わし、qaは、4〜6の整数を表わし、raは、0または1〜4の整数を表わし、saは、0または1〜4の整数を表わし、
    Figure 2005162720
    は、一重結合または二重結合を表わす。]
    で示される化合物、その塩、その溶媒和物またはそれらのプロドラッグである請求項3記載の剤。
  5. が、C1〜4アルキレン基である請求項4記載の剤。
  6. が、
    Figure 2005162720
    である請求項4記載の剤。
  7. EDG−1アゴニストと、スルホニル尿素薬、ビグアナイド薬、α−グルコシダーゼ阻害薬、インスリン抵抗性改善薬、インスリン分泌促進薬、インスリン製剤、DPP4阻害薬、PTP1B阻害薬、βアドレナリン受容体作動薬、グルカゴン様ペプチド受容体作動薬および糖尿病合併症治療薬から選択される1種または2種以上とを組み合わせてなる医薬。
  8. 糖尿病の予防および/または治療剤である請求項1記載の剤。
  9. 糖尿病が1型糖尿病または2型糖尿病である請求項8記載の剤。
  10. 糖尿病が2型糖尿病である請求項9記載の剤。
  11. EDG−1アゴニストの有効量を哺乳動物に投与することを特徴とする、該哺乳動物における糖代謝改善方法。
  12. 糖代謝改善剤を製造するための、EDG−1アゴニストの使用。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007197427A (ja) * 2005-12-27 2007-08-09 National Institute Of Advanced Industrial & Technology アディポネクチン産生強化剤
JP2007262050A (ja) * 2005-12-16 2007-10-11 National Institute Of Advanced Industrial & Technology アディポネクチン産生増強剤
JP2008120720A (ja) * 2006-11-10 2008-05-29 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 炎症性インターロイキン産生抑制剤
WO2010098866A1 (en) 2009-02-27 2010-09-02 Supergen, Inc. Cyclopentathiophene/cyclohexathiophene dna methyltransferase inhibitors

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