JP2004189659A - 好中球エラスターゼ阻害剤を有効成分とする吸入剤 - Google Patents
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- LKIFSLBBRFWJFJ-UHFFFAOYSA-N CC(CN(c1ccccc1C(c1ccccc1)=NC1N)C1=[Cl-])=C=C Chemical compound CC(CN(c1ccccc1C(c1ccccc1)=NC1N)C1=[Cl-])=C=C LKIFSLBBRFWJFJ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Abstract
【構成】一般式(I)で示される五員ヘテロ環化合物またはその非毒性塩からなる好中球エラスターゼ阻害剤を含有する吸入剤、特に呼吸器疾患用の吸入剤。
【化1】
(式中、X及びYは、いずれか一方が−N=を表わし、他方が−NH−、−NR2−、−O−または−S−を表わし、Xが−N=を表わすとき結合α及び結合βはそれぞれ二重結合及び単結合であり、Yが−N=を表わすとき結合α及び結合βはそれぞれ単結合及び二重結合である。)
【効果】本発明の吸入剤は、好中球エラスターゼを阻害するため、好中球エラスターゼが関与する疾患、特に呼吸器疾患、例えば慢性閉塞性肺疾患(COPD)、急性肺障害、肺線維症等の治療に有用である。
【選択図】 なし
【化1】
(式中、X及びYは、いずれか一方が−N=を表わし、他方が−NH−、−NR2−、−O−または−S−を表わし、Xが−N=を表わすとき結合α及び結合βはそれぞれ二重結合及び単結合であり、Yが−N=を表わすとき結合α及び結合βはそれぞれ単結合及び二重結合である。)
【効果】本発明の吸入剤は、好中球エラスターゼを阻害するため、好中球エラスターゼが関与する疾患、特に呼吸器疾患、例えば慢性閉塞性肺疾患(COPD)、急性肺障害、肺線維症等の治療に有用である。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、好中球エラスターゼ阻害剤を有効成分として含有する吸入剤に関する。
さらに詳しくは、一般式(I)
【化11】
(式中、全ての記号は後記と同じ意味を表わす。)
で示される好中球エラスターゼ阻害剤またはその非毒性塩を有効成分として含有する吸入剤、およびそれらを用いる呼吸器疾患治療剤に関する。
【0002】
【発明の背景および従来技術】
ヒト好中球エラスターゼ(以下、HNEと略記する。)はセリンプロテアーゼの一種であり、種々の炎症刺激に反応して、好中球により分泌される蛋白分解酵素であり、結合組織の分解の役割をしている。HNEの活性は生体内の阻害因子であるα1−プロテアーゼインヒビターによって調節されており、この酵素−阻害因子のバランスが崩れたとき組織破壊性の症状が出現する。例えば、HNEが肺気腫、アテローム性動脈硬化、関節炎等に関与していることはよく知られている。
【0003】
一方、慢性閉塞性肺疾患(以下、COPDと略記する。)とは、遅進行性の、閉塞性換気障害を特徴とする病像を呈する疾患の総称であり、これには肺気腫、慢性気管支炎、びまん性汎細気管支炎、およびこれらの複合型等が含まれる。本症の気道閉塞は不可逆的であり、肺実質の破壊による肺コンプライアンスの低下と気道壁の病変が起こる。COPDの薬物治療としては、気管支拡張薬である抗コリン剤、β2刺激薬、テオフィリン製剤などを中心に、症状によっては去痰剤、抗生物質も使用される。ステロイド剤が用いられることもあるが、その効果に関しては一定の見解は得られていない。これらは主に気道閉塞に基づく換気障害を改善しようとするものであり、肺実質における組織破壊を防ぐものではない。
【0004】
また、急性肺障害とは、トラウマ、輸血、グラム陰性菌のバクテリア感染等が原因となる疾患であり、その重症度により、非心原性の肺水腫、呼吸困難、低酸素血症に特徴づけられる急性呼吸窮迫症候群(ARDS)とも称される。薬物治療としてはステロイド剤、抗生物質等が用いられることがあるが、効果面において充分なものではない。
【0005】
さらに、肺線維症とは、過敏性肺炎、薬剤性肺炎、放射性肺炎等の肺炎および間質性肺炎、結核、珪肺等の塵肺症、嚢胞性線維症、サルコイドーシスや種々の膠原病等が原因となり、肺に線維性結合組織の増殖がおこり、肺組織の硬化と萎縮をきたし、正常の肺構造の破壊と荒廃を招来した状態をいう。本症の薬物治療としてもステロイド剤が用いられることがあるが、その効果に関しては一定の見解は得られていない。
【0006】
これらの疾患はいずれも、正常肺組織の破壊を組織学的に認めるものであるが、この肺組織の破壊にHNEが関与していることが示唆されている。HNEとCOPD、急性肺障害または肺線維症に関して、例えば以下の様な報告がある。(1)COPDにおいて、HNEは肺組織の破壊を担っている(非特許文献1参照。)、(2)急性肺障害において、HNE量は疾患の重症度と相関する(非特許文献2参照。)、(3)肺線維症において、HNEが肺障害の過程に重要な役割を担っている(非特許文献3参照。)等である。
【0007】
これらの疾患において、根本的にHNEの活性に依存した組織破壊を抑制することができれば、重症患者の症状を著しく緩和、または改善できる可能性が高く、このような作用を有する薬物の提供が切望されている。
【0008】
また一方で、一般的に経口投与とは、最も簡便な薬物の口腔を介する与薬形式であり、安全性、経済性に優れているとされている。しかしながら、経口投与後、消化管より吸収された薬物は肝臓門脈系に入り、肝初回通過効果により代謝を受け、効果が減弱するという欠点が存在する。また、全身投与である経口投与においては、病変部位以外の部位も薬物に暴露されることになり、目的とする薬効以外の作用(副作用)が発現することも稀ではない。特に病変部位が限定しており、全身循環を経ずに病変部位に薬物を送達させる方法が考え得るのであれば、経口投与は最良の与薬形式ではないと考えられる。
【0009】
上記したように、HNEの関与が示唆されているCOPD、急性肺障害および肺線維症における病変部位はいずれも気道および肺であることから、薬物の与薬形式としては、吸入剤が適切であると考えられる。
【0010】
一方、エラスターゼ阻害活性を有する化合物として、例えば以下のものが知られている。
(1)一般式(I−1)〜(I−6)
【化12】
で示される化合物は、HNEを含むセリンプロテアーゼ阻害作用を有するため、成人呼吸窮迫症候群、敗血症性ショック、多臓器障害、心筋虚血・再灌流障害、気腫、関節炎、歯周疾患、腎炎、皮膚炎、乾癬、嚢胞性線維症、慢性気管支炎、アテローム硬化症、アルツハイマー病、臓器移植、角膜潰瘍および悪性腫瘍の侵入の治療および/または予防に用いられると記載されている(特許文献1〜5参照。)。
【0011】
また、
(2)一般式(A)
【化13】
で示される化合物は、肺気腫等の慢性閉塞性肺疾患、慢性関節リウマチ、アテローム性動脈硬化、成人呼吸窮迫症、糸球体腎炎、心筋梗塞、潰瘍性大腸炎、歯根膜病等の治療および/または予防に用いられると記載されている(特許文献6参照。)。
【0012】
さらに、
(3)式(VIII)
【化14】
で示される2−[5−アミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミドが、HNEによる肺障害の実験モデルである、HNE惹起ハムスター肺障害モデルにおいて経口投与で効果を示し、ED50は、1.4mg/kgであることが記載されている(非特許文献4参照。)。
【0013】
これらの特許文献および非特許文献中には、一般式(I−1)〜(I−6)で示される化合物、あるいは一般式(A)で示される化合物が、COPDに分類される気腫や慢性気管支炎、急性肺障害である成人呼吸窮迫症候群、または肺線維症の原因となる嚢胞性線維症の治療に用いられるとあるが、これらの病態に吸入剤として有効であったとする具体的な報告は全くなされていない。また、式(VIII)で示される化合物が、HNEの関与する呼吸器疾患の病態を想定したモデルにおいて有効であるとの結果が示されているが、この報告は、経口投与における有効性を示したものであり、吸入剤として有効であったとする記載はなされていない。
【0014】
【非特許文献1】Expert Opin. Investig. Drugs, 11(7), 965−980 (2002)
【非特許文献2】Eur. J. Pharm., 451, 1−10 (2002)
【非特許文献3】Eur. Respir. J., 11(1), 120−125, (1998)
【非特許文献4】J. Med. Chem., 43, 4927−4929, (2000)
【特許文献1】国際公開第96/16080号パンフレット
【特許文献2】国際公開第98/24806号パンフレット
【特許文献3】国際公開第99/62538号パンフレット
【特許文献4】国際公開第99/62514号パンフレット
【特許文献5】国際公開第00/32216号パンフレット
【特許文献6】欧州特許出願公開第769498号明細書
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように、HNEの関与が示唆されているCOPD、急性肺障害、肺線維症における病変部位はいずれも気道および肺であり、これらの病変に対する薬物の経口投与は、必ずしも最良の与薬形式ではないと考えられる。治療薬としてエラスターゼ阻害剤を使用し、その与薬形式として吸入剤を選択するならば、HNEによる組織破壊を抑制し、かつ(i)病変部位への速やかな薬物の送達、(ii)用量の低減、(iii)全身投与に伴う毒性の軽減を計りうる可能性があり、最も適した方法と考えられる。しかしながら、これらの疾患の治療に用いる、効果的な吸入剤は未だ存在せず、その提供が切望されている。
【0016】
【課題を解決するための手段】
エラスターゼ阻害活性を有する一部の化合物が、好中球エラスターゼの関与する疾患、すなわちCOPD、急性肺障害、および肺線維症に適応されることが期待されているが、エラスターゼ阻害活性を有するすべての化合物が、吸入剤としてそれらに有効であり適応されるとは限らない。対象疾患の病態モデルで、かつ臨床を想定した与薬形式での有効性が確認されて初めて、これらの疾患の治療に吸入剤として有効であることが証明できると考えられる。
【0017】
本発明者らは鋭意検討を行った結果、エラスターゼ阻害作用を有する、一般式(I)
【化15】
で示される化合物、特に式(VIII)
【化16】
で示される2−[5−アミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
および式(IX)
【化17】
で示される2−[5−メトキシカルボニルアミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミドが、好中球エラスターゼ惹起による肺障害モデルにおいて、吸入剤として有効であることを、動物モデルでの実験において初めて確認し、本発明を完成した。
【0018】
【発明の開示】
すなわち、本発明は、一般式(I)
【化18】
で示される五員ヘテロ環化合物またはその非毒性塩からなる好中球エラスターゼ阻害剤を含有する吸入剤、およびそれらを用いる呼吸器疾患治療剤に関する。
【0019】
一般式(I)において、X及びYは、いずれか一方が−N=を表わし、他方が−NH−、−NR2−、−O−または−S−を表わし、Xが−N=を表わすとき結合α及び結合βはそれぞれ二重結合及び単結合であり、Yが−N=を表わすとき結合α及び結合βはそれぞれ単結合及び二重結合である。
R1およびR2は、それぞれ独立して、(a)アルキル基、(b)アルケニル基、(c)ハロアルキル基、(d)ハロアルケニル基、(e)アルキニル基、(f)(1)ハロゲン原子、(2)シアノ基、(3)ニトロ基、(4)ハロアルキル基、(5)アミノ基、(6)アミノアルキル基、(7)ジアルキルアミノ基、(8)アルキル基、(9)アルケニル基、(10)アルキニル基、(11)アルコキシ基、(12)ハロアルコキシ基、(13)カルボキシル基、(14)カルボアルコキシ基、(15)アルキルカルボキサミド基、(16)アリールカルボキサミド基、(17)アルキルチオ基、もしくは(18)ハロアルキルチオ基で置換されていてもよいシクロアルキル基、シクロアルケニル基、シクロアルキルアルキル基、シクロアルキルアルケニル基、シクロアルケニルアルキル基、シクロアルケニルアルケニル基、アリール基、アリールアルキル基またはアリールアルケニル基、または(g)上記置換基(1)〜(18)のいずれかで置換されていてもよい、窒素原子、酸素原子または硫黄原子から選択される1〜7個のヘテロ原子を含む、5〜12員の単環もしくは二環式のへテロアリール基、ヘテロアリールアルキル基またはヘテロアリールアルケニル基を表わす。
また、Zは、置換されていてもよいアミノ基を含有する基を表わす。
【0020】
一般式(I)で示される化合物は、具体的には下記一般式(I−1)〜(I−6)で示すことができる。
【化19】
(式中、X1およびY1は酸素原子または硫黄原子を表わし、その他の記号は前記と同じ意味を表わす。)
【0021】
一般式(I−1)〜(I−6)で表わされる化合物のうち、好ましくは一般式(II)
【化20】
[式中、R3は、(a)C1〜6アルキル基、(b)C3〜12の単環、二環式炭素環、または1〜4個の窒素原子、1〜2個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む5〜12員の単環、二環式へテロ環(該炭素環またはヘテロ環は縮合していてもよく、1個またはそれ以上の(1)C1〜4アルキル基または(2)ハロゲン原子で置換されていてもよい。)、または(c)C3〜12の単環、二環式炭素環、または1〜4個の窒素原子、1〜2個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む5〜12員の単環、二環式へテロ環(該炭素環またはヘテロ環は縮合していてもよく、1個またはそれ以上の(1)C1〜4アルキル基または(2)ハロゲン原子で置換されていてもよい。)で置換されたC1〜6アルキル基を表わし、
R4は、C1〜4アルキル基を表わし、
R5は一般式(III)
【化21】
(式中、R6はC5〜7の単環式炭素環または1〜4個の窒素原子、1個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む5〜7員の単環式へテロ環を表わし、該炭素環またはヘテロ環は1個またはそれ以上の(1)C1〜4アルキル基または(2)ハロゲン原子で置換されていてもよく、R7は(a)水素原子または(b)−NR7−1R7−2基(基中、R7−1およびR7−2はそれぞれ独立して水素原子、−COOR7−3を表わし、R7−3はC1〜4アルキル基を表わす。))で示される基、
一般式(IV)
【化22】
(式中、R8は(a)水素原子または(b)C1〜4アルキル基を表わし、R9は(a)C1〜6アルキル基または(b)C5〜7の単環式炭素環または1〜4個の窒素原子、1個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む5〜7員の単環式へテロ環を表わし、R10は(a)水素原子または(b)1〜4個の窒素原子、1個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む5〜7員の単環式へテロ環で置換されていてもよいC1〜4アルキル基を表わす。)で示される基、
一般式(V)
【化23】
(式中、R11およびR12はそれぞれ独立して(a)水素原子または(b)C1〜4アルキル基を表わすか、あるいはそれぞれが結合する炭素原子と一緒になってC5〜7の単環式炭素環を表わし、
nは0または1〜2の整数を表わし、
【化24】
は一重結合または二重結合を表わし、
R13は(a)C1〜6アルコキシ基または(b)C1〜6アルキル基(ここで該基は、(1)−NR13−1COOR13−2、(2)−NR13−3SO2R13−4または(3)−NR13−5COR13−6(基中、R13−1、R13−3、R13−4およびR13−5はそれぞれ独立して水素原子またはC1〜4アルキル基を表わし、R13−2はC5〜7の単環式炭素環で置換されていてもよいC1〜4アルキル基を表わし、R13−6は1〜4個の窒素原子、1個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む5〜7員の単環式へテロ環を表わす。)で置換されていてもよい。)を表わす。)で示される基、
一般式(VI)
【化25】
で示される基、および一般式(VII)
【化26】
で示される基を表わす。]で表わされる化合物またはそれらの非毒性塩が挙げられる。
【0022】
本明細書中、C1〜4アルキル基とは、メチル、エチル、プロピル、ブチル基およびそれらの異性体を意味する。
C1〜6アルキル基とは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル基およびそれらの異性体を意味する。
C1〜6アルコキシ基とは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ基およびそれらの異性体を意味する。
【0023】
ハロゲン原子とは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素原子を意味する。
C5〜7の単環式炭素環とは、C5〜7の単環式炭素環アリール、その一部または全部が飽和されている炭素環を意味する。例えば、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロヘプタジエン、ベンゼン等が挙げられる。
【0024】
C3〜12の単環、二環式炭素環とは、C3〜12の単環、二環式炭素環アリール、その一部または全部が飽和されている炭素環を意味する。例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロノナン、シクロデカン、シクロウンデカン、シクロドデカン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロヘプタジエン、シクロオクタジエン、ベンゼン、ペンタレン、パーヒドロペンタレン、アズレン、パーヒドロアズレン、インデン、パーヒドロインデン、インダン、ナフタレン、ジヒドロナフタレン、テトラヒドロナフタレン、パーヒドロナフタレン、ヘプタレン、パーヒドロヘプタレン等が挙げられる。
【0025】
1〜4個の窒素原子、1個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む5〜7員の単環式へテロ環としては、例えば、ピロール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、アゼピン、ジアゼピン、フラン、ピラン、オキセピン、チオフェン、チオピラン、チエピン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、フラザン、オキサジアゾール、オキサジン、オキサジアジン、オキサゼピン、オキサジアゼピン、チアジアゾール、チアジン、チアジアジン、チアゼピン、チアジアゼピン、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾリン、テトラゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ピペラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、パーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、パーヒドロピリダジン、ジヒドロアゼピン、テトラヒドロアゼピン、パーヒドロアゼピン、ジヒドロジアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、パーヒドロジアゼピン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、ジヒドロオキセピン、テトラヒドロオキセピン、パーヒドロオキセピン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジヒドロチオピラン、テトラヒドロチオピラン、ジヒドロチエピン、テトラヒドロチエピン、パーヒドロチエピン、ジヒドロオキサゾール、テトラヒドロオキサゾール、ジヒドロイソオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール、ジヒドロイソチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール、ジヒドロフラザン、テトラヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、テトラヒドロオキサジアゾール、ジヒドロオキサジン、テトラヒドロオキサジン、ジヒドロオキサジアジン、テトラヒドロオキサジアジン、ジヒドロオキサゼピン、テトラヒドロオキサゼピン、パーヒドロオキサゼピン、ジヒドロオキサジアゼピン、テトラヒドロオキサジアゼピン、パーヒドロオキサジアゼピン、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロチアジアゾール、ジヒドロチアジン、テトラヒドロチアジン、ジヒドロチアジアジン、テトラヒドロチアジアジン、ジヒドロチアゼピン、テトラヒドロチアゼピン、パーヒドロチアゼピン、ジヒドロチアジアゼピン、テトラヒドロチアジアゼピン、パーヒドロチアジアゼピン、モルホリン、チオモルホリン、オキサチアン環等が挙げられる。
【0026】
1〜4個の窒素原子、1〜2個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む5〜12員の単環、二環式ヘテロ環としては、例えば、ピロール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、アゼピン、ジアゼピン、フラン、ピラン、オキセピン、チオフェン、チオピラン、チエピン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、フラザン、オキサジアゾール、オキサジン、オキサジアジン、オキサゼピン、オキサジアゼピン、チアジアゾール、チアジン、チアジアジン、チアゼピン、チアジアゼピン、インドール、イソインドール、インドリジン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ベンゾチオフェン、イソベンゾチオフェン、インダゾール、キノリン、イソキノリン、キノリジン、プリン、フタラジン、プテリジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、クロメン、ベンゾオキセピン、ベンゾオキサゼピン、ベンゾオキサジアゼピン、ベンゾチエピン、ベンゾチアゼピン、ベンゾチアジアゼピン、ベンゾアゼピン、ベンゾジアゼピン、ベンゾフラザン、ベンゾチアジアゾール、ベンゾトリアゾール、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾリン、テトラゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ピペラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、パーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、パーヒドロピリダジン、ジヒドロアゼピン、テトラヒドロアゼピン、パーヒドロアゼピン、ジヒドロジアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、パーヒドロジアゼピン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、ジヒドロオキセピン、テトラヒドロオキセピン、パーヒドロオキセピン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジヒドロチオピラン、テトラヒドロチオピラン、ジヒドロチエピン、テトラヒドロチエピン、パーヒドロチエピン、ジヒドロオキサゾール、テトラヒドロオキサゾール、ジヒドロイソオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール、ジヒドロイソチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール、ジヒドロフラザン、テトラヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、テトラヒドロオキサジアゾール、ジヒドロオキサジン、テトラヒドロオキサジン、ジヒドロオキサジアジン、テトラヒドロオキサジアジン、ジヒドロオキサゼピン、テトラヒドロオキサゼピン、パーヒドロオキサゼピン、ジヒドロオキサジアゼピン、テトラヒドロオキサジアゼピン、パーヒドロオキサジアゼピン、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロチアジアゾール、ジヒドロチアジン、テトラヒドロチアジン、ジヒドロチアジアジン、テトラヒドロチアジアジン、ジヒドロチアゼピン、テトラヒドロチアゼピン、パーヒドロチアゼピン、ジヒドロチアジアゼピン、テトラヒドロチアジアゼピン、パーヒドロチアジアゼピン、モルホリン、チオモルホリン、オキサチアン、インドリン、イソインドリン、ジヒドロベンゾフラン、パーヒドロベンゾフラン、ジヒドロイソベンゾフラン、パーヒドロイソベンゾフラン、ジヒドロベンゾチオフェン、パーヒドロベンゾチオフェン、ジヒドロイソベンゾチオフェン、パーヒドロイソベンゾチオフェン、ジヒドロインダゾール、パーヒドロインダゾール、ジヒドロキノリン、テトラヒドロキノリン、パーヒドロキノリン、ジヒドロイソキノリン、テトラヒドロイソキノリン、パーヒドロイソキノリン、ジヒドロフタラジン、テトラヒドロフタラジン、パーヒドロフタラジン、ジヒドロナフチリジン、テトラヒドロナフチリジン、パーヒドロナフチリジン、ジヒドロキノキサリン、テトラヒドロキノキサリン、パーヒドロキノキサリン、ジヒドロキナゾリン、テトラヒドロキナゾリン、パーヒドロキナゾリン、ジヒドロシンノリン、テトラヒドロシンノリン、パーヒドロシンノリン、ベンゾオキサチアン、ジヒドロベンゾオキサジン、ジヒドロベンンゾチアジン、ピラジノモルホリン、ジヒドロベンゾオキサゾール、パーヒドロベンゾオキサゾール、ジヒドロベンゾチアゾール、パーヒドロベンゾチアゾール、ジヒドロベンゾイミダゾール、パーヒドロベンゾイミダゾール、ジヒドロベンゾアゼピン、テトラヒドロベンゾアゼピン、ジヒドロベンゾジアゼピン、テトラヒドロベンゾジアゼピン、ベンゾオキセパン、ジヒドロベンゾオキサゼピン、テトラヒドロベンゾオキサゼピン、ジオキソラン、ジオキサン、ジオキサインダン、ベンゾジオキサン、クロマン環等が挙げられる。
【0027】
さらに、一般式(II)で表わされる化合物のうち、より好ましい化合物としては、以下の(1)〜(58)の化合物またはそれらの非毒性塩が挙げられる。
【0028】
化合物(1):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(3−メチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化27】
【0029】
化合物(2):(2S,5S)−4−オキソ−5−アミノ−1,2,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−N−[(1S)−1−[[5−(3−メチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アゼピノ−[3,2,1]−インドール−2−カルボキサミド、
【化28】
【0030】
化合物(3):2−[3−アミノ−2−オキソ−5−フェニル−1,4−ベンゾジアゼピニル]−N−[1−[[5−(3−メチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化29】
【0031】
化合物(4):メチルスルホニル−L−バリル−N−[(1S)−1−[[5−(3−メチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]−L−プロリナミド、
【化30】
【0032】
化合物(5):2−[(4R)−4−イソプロピル−2,5−イミダゾリジンジオン−1−イル]−N−[(1S)−1−[[5−(3−メチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化31】
【0033】
化合物(6):ベンジルオキシカルボニル−L−バリル−N−[(1S)−1−[[5−(3,4−メチレンジオキシベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]−L−プロリナミド、
【化32】
【0034】
化合物(7):2−[3−(2−(モルホリン−4−イル)エチル)−4−フェニル−2,5−イミダゾリジンジオン−1−イル]−N−[1−[[5−(3−メチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化33】
【0035】
化合物(8):2−[4−メチル−4−(ピリジン−2−イル)−2,5−イミダゾリジンジオン−1−イル]−N−[(1S)−1−[[5−(3−メチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化34】
【0036】
化合物(9):2−[(4S)−4−(2−メチルプロピル)−2,5−イミダゾリジンジオン−1−イル]−N−[(1S)−1−[[5−(3−メチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化35】
【0037】
化合物(10):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(α,α−ジメチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化36】
【0038】
化合物(11):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(α,α−ジメチル−3−メチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化37】
【0039】
化合物(12):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1R)−1−[[5−(3−メチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化38】
【0040】
化合物(13):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−フェニル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化39】
【0041】
化合物(14):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化40】
【0042】
化合物(15):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(α,α−ジメチル−3,4−メチレンジオキシベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化41】
【0043】
化合物(16):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−ベンジル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化42】
【0044】
化合物(17):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化43】
【0045】
化合物(18):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(1−メチルエチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化44】
【0046】
化合物(19):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−ブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化45】
【0047】
化合物(20):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化46】
【0048】
化合物(21):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(α,α−ジメチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化47】
【0049】
化合物(22):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(1−メチルシクロプロピル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化48】
【0050】
化合物(23):2−[6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化49】
【0051】
化合物(24):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1R)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化50】
【0052】
化合物(25):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1R)−1−[[5−(α,α−ジメチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化51】
【0053】
化合物(26):2−[6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(α,α−ジメチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化52】
【0054】
化合物(27):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(1−メチルシクロプロピル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化53】
【0055】
化合物(28):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1R)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化54】
【0056】
化合物(29):2−[6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化55】
【0057】
化合物(30):2−[6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1R)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化56】
【0058】
化合物(31):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化57】
【0059】
化合物(32):2−[6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(1−メチルシクロプロピル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化58】
【0060】
化合物(33):2−[6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(1−メチルシクロプロピル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化59】
【0061】
化合物(34):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化60】
【0062】
化合物(35):2−[6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化61】
【0063】
化合物(36):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(ピリジン−3−イル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化62】
【0064】
化合物(37):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(ピリジン−3−イル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(α,α−ジメチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化63】
【0065】
化合物(38):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(α,α−ジメチル−3,4−メチレンジオキシベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化64】
【0066】
化合物(39):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(α,α−ジメチル−3,4−メチレンジオキシベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化65】
【0067】
化合物(40):2−[6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(α,α−ジメチル−3,4−メチレンジオキシベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化66】
【0068】
化合物(41):2−[6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(α,α−ジメチル−3,4−メチレンジオキシベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化67】
【0069】
化合物(42):2−[6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(α,α−ジメチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化68】
【0070】
化合物(43):2−[6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(α,α−ジメチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化69】
【0071】
化合物(44):メトキシカルボニル−L−バリル−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]−L−プロリナミド、
【化70】
【0072】
化合物(45):メトキシカルボニル−L−バリル−N−[(1S)−1−[[5−(α,α−ジメチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]−L−プロリナミド、
【化71】
【0073】
化合物(46):メトキシカルボニル−L−バリル−N−[(1S)−1−[[5−(α,α−ジメチル−3,4−メチレンジオキシベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]−L−プロリナミド、
【化72】
【0074】
化合物(47):2−[5−メトキシカルボニルアミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化73】
【0075】
化合物(48):1−[(3S)−(2−(t−ブトキシカルボニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]カルボキサミド、
【化74】
【0076】
化合物(49):1−[(3S)−(2−(1−メチルエトキシカルボニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]カルボキサミド、
【化75】
【0077】
化合物(50):1−[(3S)−(2−(イミダゾール−5−イルカルボニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]カルボキサミド、
【化76】
【0078】
化合物(51):1−[(3S)−(2−[(1S)−1−(メトキシカルボニルアミノ)−2−メチルプロピルカルボニル]−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]カルボキサミド、
【化77】
【0079】
化合物(52):1−[(3S)−(2−[(1S)−1−(ピリジン−3−イルカルボニルアミノ)−2−メチルプロピルカルボニル]−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]カルボキサミド、
【化78】
【0080】
化合物(53):1−[(2S)−1−(t−ブトキシカルボニル)−2,3−ジヒドロインドール−2−イル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]カルボキサミド、
【化79】
【0081】
化合物(54):1−[(2S)−1−(2−メチルエトキシカルボニル)−2,3−ジヒドロインドール−2−イル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]カルボキサミド、
【化80】
【0082】
化合物(55):1−[(2S)−1−(イミダゾール−5−イルカルボニル)−2,3−ジヒドロインドール−2−イル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]カルボキサミド、
【化81】
【0083】
化合物(56):1−[(2S)−1−[(1S)−1−(メトキシカルボニルアミノ)−2−メチルプロピルカルボニル]−2,3−ジヒドロインドール−2−イル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]カルボキサミド、
【化82】
【0084】
化合物(57):1−[(2S)−1−[(1S)−1−(ピリジン−3−イルカルボニルアミノ)−2−メチルプロピルカルボニル]−2,3−ジヒドロインドール−2−イル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]カルボキサミド、および
【化83】
【0085】
化合物(58):2−[5−メトキシカルボニルアミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(α,α−ジメチル−3,4−メチレンジオキシベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド。
【化84】
【0086】
これらの化合物のうち、最も好ましい化合物は、式(VIII)
【化85】
で示される2−[5−アミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド(化合物(34))、および式(IX)
【化86】
で示される2−[5−メトキシカルボニルアミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド(化合物(47))である。
【0087】
本発明に用いられる一般式(I)で示される化合物は、薬理学的に許容される非毒性塩の形で用いてもよい。塩は毒性の無い水溶性のものが好ましい。
【0088】
本明細書中、非毒性塩とは、例えば、アルカリ金属(カリウム、ナトリウム、リチウム等)の塩、アルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウム等)の塩、アンモニウム塩(テトラメチルアンモニウム塩、テトラブチルアンモニウム塩等)、有機アミン(トリエチルアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、シクロペンチルアミン、ベンジルアミン、フェネチルアミン、ピペリジン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン、リジン、アルギニン、N−メチル−D−グルカミン等)の塩、酸付加物塩(無機酸塩(塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩等)、有機酸塩(酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、シュウ酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、グルクロン酸塩、グルコン酸塩等)等)を表わす。
【0089】
また、本明細書中における非毒性塩には、溶媒和物、または上記本発明化合物のアルカリ(土類)金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩、酸付加物塩の溶媒和物も含まれる。
溶媒和物は非毒性かつ水溶性であることが好ましい。適当な溶媒和物としては、例えば水、アルコール系溶媒(エタノール等)等の溶媒和物が挙げられる。
【0090】
本発明においては、特に指示しない限り異性体はこれをすべて包含する。例えば、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレンには直鎖のものおよび分岐鎖のものが含まれる。さらに二重結合、環、縮合環における異性体(E、Z、シス、トランス体)、不斉炭素の存在等による異性体(R、S体、α、β体、エナンチオマー、ジアステレオマー)、旋光性を有する光学異性体(D、L、d、l体)、クロマトグラフィー分離による極性体(高極性体、低極性体)、平衡化合物、これらの任意の割合の化合物、ラセミ混合物は、すべて本発明に含まれる。
【0091】
さらに、本発明で使用される一般式(I)で示される化合物には、それが取りうる全ての結晶形が含まれる。
【0092】
【毒性】
本発明化合物の毒性は非常に低いものであり、医薬として使用するために十分安全であると判断できる。
【0093】
【医薬品への適用】
本発明に用いられる、一般式(I)で示される化合物またはそれらの非毒性塩からなる吸入剤は、ヒトを含めた動物、特にヒトにおいて、好中球エラスターゼの阻害作用を有するため、好中球エラスターゼの関与する疾患、特に呼吸器疾患、例えば、COPD,急性肺障害、肺線維症等の治療に有用である。
【0094】
本発明に用いられる、一般式(I)で示される化合物またはそれらの非毒性塩からなる吸入剤は、ひとつまたはそれ以上の活性物質を含み、常法により処方される。
【0095】
本発明に用いられる吸入剤は、活性物質を呼吸器へ吸入させることを目的とした剤形であり、吸入用粉末剤および吸入用液剤を意味する狭義の吸入剤の他、噴霧剤、エアロゾル剤、スプレー剤をも包含する。
【0096】
本発明に用いられる吸入剤は、一般的に用いられる希釈剤以外に亜硫酸水素ナトリウムのような安定剤と等張性を与えるような緩衝剤、例えば塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウムあるいはクエン酸のような等張剤を含有していてもよい。スプレー剤の製造方法は、例えば米国特許第2,868,691号および同第3,095,355号に詳しく記載されている。また、吸入用液剤は用時に水または他の適当な媒体に溶解または懸濁させて使用する形態であってもよい。
【0097】
これらの吸入剤は公知の方法に準じて製造される。
例えば、吸入用液剤の場合には、防腐剤(塩化ベンザルコニウム、パラベン等)、着色剤、緩衝化剤(リン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム等)、等張化剤(塩化ナトリウム、濃グリセリン等)、増粘剤(カリボキシビニルポリマー等)、吸収促進剤などを必要に応じて適宜選択して調製される。
【0098】
吸入用粉末剤の場合には、滑沢剤(ステアリン酸およびその塩等)、結合剤(デンプン、デキストリン等)、賦形剤(乳糖、セルロース等)、着色剤、防腐剤(塩化ベンザルコニウム、パラベン等)、吸収促進剤などを必要に応じて適宜選択して調製される。
【0099】
吸入用液剤を投与する際には通常噴霧器(アトマイザー、ネブライザー)が使用され、吸入用粉末剤を投与する際には通常粉末薬剤用吸入投与器が使用される。
【0100】
【実施例】
以下、実施例および実験例によって本発明を詳述するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0101】
実施例1
2−[5−アミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド(化合物34)の吸入剤
精製水(100mL)に乳糖(10g)および原薬(0.07g)を加え、懸濁液とした後に、乾燥造粒、粉砕、整粒することにより、標題化合物の吸入剤を得た。
【0102】
実施例2
2−[5−メトキシカルボニルアミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド(化合物47)の吸入剤
精製水(100mL)に乳糖(10g)および原薬(0.07g)を加え、懸濁液とした後に、乾燥造粒、粉砕、整粒することにより、標題化合物の吸入剤を得た。
【0103】
実験例
エラスターゼ惹起による肺障害における本発明化合物の抑制効果は、実施例1,2で製造した吸入剤を用いて、以下の実験によって証明された。
好中球エラスターゼ惹起急性肺出血モデルの抑制効果
[実験方法]麻酔下、ハムスターの気管を露出、切開した。実施例1,2で製造した吸入剤(1.5mg;化合物量として0.01mg)を噴霧し、気管切開部分を縫合した。吸入剤投与5分後、気道内にHNE(15U)を注入した。惹起60分後に、動物を放血致死させ、肺胞洗浄液を回収した。肺胞洗浄液中の赤血球を溶血させ、遠心分離後の上清の波長412nmにおける吸光度を測定し、以下の式により出血抑制率(%)を算出し、評価した。
【数1】
出血抑制率(%)=(100×(AC−AX)/(AC−AB))
AB:エラスターゼ非惹起、化合物非投与下での出血量の測定値
AC:エラスターゼ惹起、化合物非投与下での出血量の測定値
AX:エラスターゼ惹起、化合物投与下での出血量の測定値
その結果、実施例1で製造した吸入剤は、出血量を82%阻害し、実施例2で製造した吸入剤は、出血量を63%阻害した。
【0104】
【発明の効果】
本モデルにおいて、2−[5−アミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド(化合物34)、および2−[5−メトキシカルボニルアミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド(化合物47)の吸入剤は、HNEによる肺出血を有意に抑制しており、好中球エラスターゼによる肺障害に対して強い抑制効果を有することが判った。この事実は今回初めて見出されたものである。従って、一般式(I)で示される化合物は好中球エラスターゼの関与する疾患、特に呼吸器系疾患、例えばCOPD、急性肺障害および肺線維症等に対して吸入剤として有効であると判断できる。
また、局所への適応が可能である吸入剤として本発明化合物を投与することにより、全身投与する場合に比較して、速やかな、かつ少ない投与量での効果が期待され、全身投与することにより懸念される障害、いわゆる副作用を軽減させることが可能であると考えられる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、好中球エラスターゼ阻害剤を有効成分として含有する吸入剤に関する。
さらに詳しくは、一般式(I)
【化11】
(式中、全ての記号は後記と同じ意味を表わす。)
で示される好中球エラスターゼ阻害剤またはその非毒性塩を有効成分として含有する吸入剤、およびそれらを用いる呼吸器疾患治療剤に関する。
【0002】
【発明の背景および従来技術】
ヒト好中球エラスターゼ(以下、HNEと略記する。)はセリンプロテアーゼの一種であり、種々の炎症刺激に反応して、好中球により分泌される蛋白分解酵素であり、結合組織の分解の役割をしている。HNEの活性は生体内の阻害因子であるα1−プロテアーゼインヒビターによって調節されており、この酵素−阻害因子のバランスが崩れたとき組織破壊性の症状が出現する。例えば、HNEが肺気腫、アテローム性動脈硬化、関節炎等に関与していることはよく知られている。
【0003】
一方、慢性閉塞性肺疾患(以下、COPDと略記する。)とは、遅進行性の、閉塞性換気障害を特徴とする病像を呈する疾患の総称であり、これには肺気腫、慢性気管支炎、びまん性汎細気管支炎、およびこれらの複合型等が含まれる。本症の気道閉塞は不可逆的であり、肺実質の破壊による肺コンプライアンスの低下と気道壁の病変が起こる。COPDの薬物治療としては、気管支拡張薬である抗コリン剤、β2刺激薬、テオフィリン製剤などを中心に、症状によっては去痰剤、抗生物質も使用される。ステロイド剤が用いられることもあるが、その効果に関しては一定の見解は得られていない。これらは主に気道閉塞に基づく換気障害を改善しようとするものであり、肺実質における組織破壊を防ぐものではない。
【0004】
また、急性肺障害とは、トラウマ、輸血、グラム陰性菌のバクテリア感染等が原因となる疾患であり、その重症度により、非心原性の肺水腫、呼吸困難、低酸素血症に特徴づけられる急性呼吸窮迫症候群(ARDS)とも称される。薬物治療としてはステロイド剤、抗生物質等が用いられることがあるが、効果面において充分なものではない。
【0005】
さらに、肺線維症とは、過敏性肺炎、薬剤性肺炎、放射性肺炎等の肺炎および間質性肺炎、結核、珪肺等の塵肺症、嚢胞性線維症、サルコイドーシスや種々の膠原病等が原因となり、肺に線維性結合組織の増殖がおこり、肺組織の硬化と萎縮をきたし、正常の肺構造の破壊と荒廃を招来した状態をいう。本症の薬物治療としてもステロイド剤が用いられることがあるが、その効果に関しては一定の見解は得られていない。
【0006】
これらの疾患はいずれも、正常肺組織の破壊を組織学的に認めるものであるが、この肺組織の破壊にHNEが関与していることが示唆されている。HNEとCOPD、急性肺障害または肺線維症に関して、例えば以下の様な報告がある。(1)COPDにおいて、HNEは肺組織の破壊を担っている(非特許文献1参照。)、(2)急性肺障害において、HNE量は疾患の重症度と相関する(非特許文献2参照。)、(3)肺線維症において、HNEが肺障害の過程に重要な役割を担っている(非特許文献3参照。)等である。
【0007】
これらの疾患において、根本的にHNEの活性に依存した組織破壊を抑制することができれば、重症患者の症状を著しく緩和、または改善できる可能性が高く、このような作用を有する薬物の提供が切望されている。
【0008】
また一方で、一般的に経口投与とは、最も簡便な薬物の口腔を介する与薬形式であり、安全性、経済性に優れているとされている。しかしながら、経口投与後、消化管より吸収された薬物は肝臓門脈系に入り、肝初回通過効果により代謝を受け、効果が減弱するという欠点が存在する。また、全身投与である経口投与においては、病変部位以外の部位も薬物に暴露されることになり、目的とする薬効以外の作用(副作用)が発現することも稀ではない。特に病変部位が限定しており、全身循環を経ずに病変部位に薬物を送達させる方法が考え得るのであれば、経口投与は最良の与薬形式ではないと考えられる。
【0009】
上記したように、HNEの関与が示唆されているCOPD、急性肺障害および肺線維症における病変部位はいずれも気道および肺であることから、薬物の与薬形式としては、吸入剤が適切であると考えられる。
【0010】
一方、エラスターゼ阻害活性を有する化合物として、例えば以下のものが知られている。
(1)一般式(I−1)〜(I−6)
【化12】
で示される化合物は、HNEを含むセリンプロテアーゼ阻害作用を有するため、成人呼吸窮迫症候群、敗血症性ショック、多臓器障害、心筋虚血・再灌流障害、気腫、関節炎、歯周疾患、腎炎、皮膚炎、乾癬、嚢胞性線維症、慢性気管支炎、アテローム硬化症、アルツハイマー病、臓器移植、角膜潰瘍および悪性腫瘍の侵入の治療および/または予防に用いられると記載されている(特許文献1〜5参照。)。
【0011】
また、
(2)一般式(A)
【化13】
で示される化合物は、肺気腫等の慢性閉塞性肺疾患、慢性関節リウマチ、アテローム性動脈硬化、成人呼吸窮迫症、糸球体腎炎、心筋梗塞、潰瘍性大腸炎、歯根膜病等の治療および/または予防に用いられると記載されている(特許文献6参照。)。
【0012】
さらに、
(3)式(VIII)
【化14】
で示される2−[5−アミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミドが、HNEによる肺障害の実験モデルである、HNE惹起ハムスター肺障害モデルにおいて経口投与で効果を示し、ED50は、1.4mg/kgであることが記載されている(非特許文献4参照。)。
【0013】
これらの特許文献および非特許文献中には、一般式(I−1)〜(I−6)で示される化合物、あるいは一般式(A)で示される化合物が、COPDに分類される気腫や慢性気管支炎、急性肺障害である成人呼吸窮迫症候群、または肺線維症の原因となる嚢胞性線維症の治療に用いられるとあるが、これらの病態に吸入剤として有効であったとする具体的な報告は全くなされていない。また、式(VIII)で示される化合物が、HNEの関与する呼吸器疾患の病態を想定したモデルにおいて有効であるとの結果が示されているが、この報告は、経口投与における有効性を示したものであり、吸入剤として有効であったとする記載はなされていない。
【0014】
【非特許文献1】Expert Opin. Investig. Drugs, 11(7), 965−980 (2002)
【非特許文献2】Eur. J. Pharm., 451, 1−10 (2002)
【非特許文献3】Eur. Respir. J., 11(1), 120−125, (1998)
【非特許文献4】J. Med. Chem., 43, 4927−4929, (2000)
【特許文献1】国際公開第96/16080号パンフレット
【特許文献2】国際公開第98/24806号パンフレット
【特許文献3】国際公開第99/62538号パンフレット
【特許文献4】国際公開第99/62514号パンフレット
【特許文献5】国際公開第00/32216号パンフレット
【特許文献6】欧州特許出願公開第769498号明細書
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように、HNEの関与が示唆されているCOPD、急性肺障害、肺線維症における病変部位はいずれも気道および肺であり、これらの病変に対する薬物の経口投与は、必ずしも最良の与薬形式ではないと考えられる。治療薬としてエラスターゼ阻害剤を使用し、その与薬形式として吸入剤を選択するならば、HNEによる組織破壊を抑制し、かつ(i)病変部位への速やかな薬物の送達、(ii)用量の低減、(iii)全身投与に伴う毒性の軽減を計りうる可能性があり、最も適した方法と考えられる。しかしながら、これらの疾患の治療に用いる、効果的な吸入剤は未だ存在せず、その提供が切望されている。
【0016】
【課題を解決するための手段】
エラスターゼ阻害活性を有する一部の化合物が、好中球エラスターゼの関与する疾患、すなわちCOPD、急性肺障害、および肺線維症に適応されることが期待されているが、エラスターゼ阻害活性を有するすべての化合物が、吸入剤としてそれらに有効であり適応されるとは限らない。対象疾患の病態モデルで、かつ臨床を想定した与薬形式での有効性が確認されて初めて、これらの疾患の治療に吸入剤として有効であることが証明できると考えられる。
【0017】
本発明者らは鋭意検討を行った結果、エラスターゼ阻害作用を有する、一般式(I)
【化15】
で示される化合物、特に式(VIII)
【化16】
で示される2−[5−アミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
および式(IX)
【化17】
で示される2−[5−メトキシカルボニルアミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミドが、好中球エラスターゼ惹起による肺障害モデルにおいて、吸入剤として有効であることを、動物モデルでの実験において初めて確認し、本発明を完成した。
【0018】
【発明の開示】
すなわち、本発明は、一般式(I)
【化18】
で示される五員ヘテロ環化合物またはその非毒性塩からなる好中球エラスターゼ阻害剤を含有する吸入剤、およびそれらを用いる呼吸器疾患治療剤に関する。
【0019】
一般式(I)において、X及びYは、いずれか一方が−N=を表わし、他方が−NH−、−NR2−、−O−または−S−を表わし、Xが−N=を表わすとき結合α及び結合βはそれぞれ二重結合及び単結合であり、Yが−N=を表わすとき結合α及び結合βはそれぞれ単結合及び二重結合である。
R1およびR2は、それぞれ独立して、(a)アルキル基、(b)アルケニル基、(c)ハロアルキル基、(d)ハロアルケニル基、(e)アルキニル基、(f)(1)ハロゲン原子、(2)シアノ基、(3)ニトロ基、(4)ハロアルキル基、(5)アミノ基、(6)アミノアルキル基、(7)ジアルキルアミノ基、(8)アルキル基、(9)アルケニル基、(10)アルキニル基、(11)アルコキシ基、(12)ハロアルコキシ基、(13)カルボキシル基、(14)カルボアルコキシ基、(15)アルキルカルボキサミド基、(16)アリールカルボキサミド基、(17)アルキルチオ基、もしくは(18)ハロアルキルチオ基で置換されていてもよいシクロアルキル基、シクロアルケニル基、シクロアルキルアルキル基、シクロアルキルアルケニル基、シクロアルケニルアルキル基、シクロアルケニルアルケニル基、アリール基、アリールアルキル基またはアリールアルケニル基、または(g)上記置換基(1)〜(18)のいずれかで置換されていてもよい、窒素原子、酸素原子または硫黄原子から選択される1〜7個のヘテロ原子を含む、5〜12員の単環もしくは二環式のへテロアリール基、ヘテロアリールアルキル基またはヘテロアリールアルケニル基を表わす。
また、Zは、置換されていてもよいアミノ基を含有する基を表わす。
【0020】
一般式(I)で示される化合物は、具体的には下記一般式(I−1)〜(I−6)で示すことができる。
【化19】
(式中、X1およびY1は酸素原子または硫黄原子を表わし、その他の記号は前記と同じ意味を表わす。)
【0021】
一般式(I−1)〜(I−6)で表わされる化合物のうち、好ましくは一般式(II)
【化20】
[式中、R3は、(a)C1〜6アルキル基、(b)C3〜12の単環、二環式炭素環、または1〜4個の窒素原子、1〜2個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む5〜12員の単環、二環式へテロ環(該炭素環またはヘテロ環は縮合していてもよく、1個またはそれ以上の(1)C1〜4アルキル基または(2)ハロゲン原子で置換されていてもよい。)、または(c)C3〜12の単環、二環式炭素環、または1〜4個の窒素原子、1〜2個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む5〜12員の単環、二環式へテロ環(該炭素環またはヘテロ環は縮合していてもよく、1個またはそれ以上の(1)C1〜4アルキル基または(2)ハロゲン原子で置換されていてもよい。)で置換されたC1〜6アルキル基を表わし、
R4は、C1〜4アルキル基を表わし、
R5は一般式(III)
【化21】
(式中、R6はC5〜7の単環式炭素環または1〜4個の窒素原子、1個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む5〜7員の単環式へテロ環を表わし、該炭素環またはヘテロ環は1個またはそれ以上の(1)C1〜4アルキル基または(2)ハロゲン原子で置換されていてもよく、R7は(a)水素原子または(b)−NR7−1R7−2基(基中、R7−1およびR7−2はそれぞれ独立して水素原子、−COOR7−3を表わし、R7−3はC1〜4アルキル基を表わす。))で示される基、
一般式(IV)
【化22】
(式中、R8は(a)水素原子または(b)C1〜4アルキル基を表わし、R9は(a)C1〜6アルキル基または(b)C5〜7の単環式炭素環または1〜4個の窒素原子、1個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む5〜7員の単環式へテロ環を表わし、R10は(a)水素原子または(b)1〜4個の窒素原子、1個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む5〜7員の単環式へテロ環で置換されていてもよいC1〜4アルキル基を表わす。)で示される基、
一般式(V)
【化23】
(式中、R11およびR12はそれぞれ独立して(a)水素原子または(b)C1〜4アルキル基を表わすか、あるいはそれぞれが結合する炭素原子と一緒になってC5〜7の単環式炭素環を表わし、
nは0または1〜2の整数を表わし、
【化24】
は一重結合または二重結合を表わし、
R13は(a)C1〜6アルコキシ基または(b)C1〜6アルキル基(ここで該基は、(1)−NR13−1COOR13−2、(2)−NR13−3SO2R13−4または(3)−NR13−5COR13−6(基中、R13−1、R13−3、R13−4およびR13−5はそれぞれ独立して水素原子またはC1〜4アルキル基を表わし、R13−2はC5〜7の単環式炭素環で置換されていてもよいC1〜4アルキル基を表わし、R13−6は1〜4個の窒素原子、1個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む5〜7員の単環式へテロ環を表わす。)で置換されていてもよい。)を表わす。)で示される基、
一般式(VI)
【化25】
で示される基、および一般式(VII)
【化26】
で示される基を表わす。]で表わされる化合物またはそれらの非毒性塩が挙げられる。
【0022】
本明細書中、C1〜4アルキル基とは、メチル、エチル、プロピル、ブチル基およびそれらの異性体を意味する。
C1〜6アルキル基とは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル基およびそれらの異性体を意味する。
C1〜6アルコキシ基とは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ基およびそれらの異性体を意味する。
【0023】
ハロゲン原子とは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素原子を意味する。
C5〜7の単環式炭素環とは、C5〜7の単環式炭素環アリール、その一部または全部が飽和されている炭素環を意味する。例えば、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロヘプタジエン、ベンゼン等が挙げられる。
【0024】
C3〜12の単環、二環式炭素環とは、C3〜12の単環、二環式炭素環アリール、その一部または全部が飽和されている炭素環を意味する。例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロノナン、シクロデカン、シクロウンデカン、シクロドデカン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロヘプタジエン、シクロオクタジエン、ベンゼン、ペンタレン、パーヒドロペンタレン、アズレン、パーヒドロアズレン、インデン、パーヒドロインデン、インダン、ナフタレン、ジヒドロナフタレン、テトラヒドロナフタレン、パーヒドロナフタレン、ヘプタレン、パーヒドロヘプタレン等が挙げられる。
【0025】
1〜4個の窒素原子、1個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む5〜7員の単環式へテロ環としては、例えば、ピロール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、アゼピン、ジアゼピン、フラン、ピラン、オキセピン、チオフェン、チオピラン、チエピン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、フラザン、オキサジアゾール、オキサジン、オキサジアジン、オキサゼピン、オキサジアゼピン、チアジアゾール、チアジン、チアジアジン、チアゼピン、チアジアゼピン、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾリン、テトラゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ピペラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、パーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、パーヒドロピリダジン、ジヒドロアゼピン、テトラヒドロアゼピン、パーヒドロアゼピン、ジヒドロジアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、パーヒドロジアゼピン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、ジヒドロオキセピン、テトラヒドロオキセピン、パーヒドロオキセピン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジヒドロチオピラン、テトラヒドロチオピラン、ジヒドロチエピン、テトラヒドロチエピン、パーヒドロチエピン、ジヒドロオキサゾール、テトラヒドロオキサゾール、ジヒドロイソオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール、ジヒドロイソチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール、ジヒドロフラザン、テトラヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、テトラヒドロオキサジアゾール、ジヒドロオキサジン、テトラヒドロオキサジン、ジヒドロオキサジアジン、テトラヒドロオキサジアジン、ジヒドロオキサゼピン、テトラヒドロオキサゼピン、パーヒドロオキサゼピン、ジヒドロオキサジアゼピン、テトラヒドロオキサジアゼピン、パーヒドロオキサジアゼピン、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロチアジアゾール、ジヒドロチアジン、テトラヒドロチアジン、ジヒドロチアジアジン、テトラヒドロチアジアジン、ジヒドロチアゼピン、テトラヒドロチアゼピン、パーヒドロチアゼピン、ジヒドロチアジアゼピン、テトラヒドロチアジアゼピン、パーヒドロチアジアゼピン、モルホリン、チオモルホリン、オキサチアン環等が挙げられる。
【0026】
1〜4個の窒素原子、1〜2個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む5〜12員の単環、二環式ヘテロ環としては、例えば、ピロール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、アゼピン、ジアゼピン、フラン、ピラン、オキセピン、チオフェン、チオピラン、チエピン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、フラザン、オキサジアゾール、オキサジン、オキサジアジン、オキサゼピン、オキサジアゼピン、チアジアゾール、チアジン、チアジアジン、チアゼピン、チアジアゼピン、インドール、イソインドール、インドリジン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ベンゾチオフェン、イソベンゾチオフェン、インダゾール、キノリン、イソキノリン、キノリジン、プリン、フタラジン、プテリジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、クロメン、ベンゾオキセピン、ベンゾオキサゼピン、ベンゾオキサジアゼピン、ベンゾチエピン、ベンゾチアゼピン、ベンゾチアジアゼピン、ベンゾアゼピン、ベンゾジアゼピン、ベンゾフラザン、ベンゾチアジアゾール、ベンゾトリアゾール、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾリン、テトラゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ピペラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、パーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、パーヒドロピリダジン、ジヒドロアゼピン、テトラヒドロアゼピン、パーヒドロアゼピン、ジヒドロジアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、パーヒドロジアゼピン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、ジヒドロオキセピン、テトラヒドロオキセピン、パーヒドロオキセピン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジヒドロチオピラン、テトラヒドロチオピラン、ジヒドロチエピン、テトラヒドロチエピン、パーヒドロチエピン、ジヒドロオキサゾール、テトラヒドロオキサゾール、ジヒドロイソオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール、ジヒドロイソチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール、ジヒドロフラザン、テトラヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、テトラヒドロオキサジアゾール、ジヒドロオキサジン、テトラヒドロオキサジン、ジヒドロオキサジアジン、テトラヒドロオキサジアジン、ジヒドロオキサゼピン、テトラヒドロオキサゼピン、パーヒドロオキサゼピン、ジヒドロオキサジアゼピン、テトラヒドロオキサジアゼピン、パーヒドロオキサジアゼピン、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロチアジアゾール、ジヒドロチアジン、テトラヒドロチアジン、ジヒドロチアジアジン、テトラヒドロチアジアジン、ジヒドロチアゼピン、テトラヒドロチアゼピン、パーヒドロチアゼピン、ジヒドロチアジアゼピン、テトラヒドロチアジアゼピン、パーヒドロチアジアゼピン、モルホリン、チオモルホリン、オキサチアン、インドリン、イソインドリン、ジヒドロベンゾフラン、パーヒドロベンゾフラン、ジヒドロイソベンゾフラン、パーヒドロイソベンゾフラン、ジヒドロベンゾチオフェン、パーヒドロベンゾチオフェン、ジヒドロイソベンゾチオフェン、パーヒドロイソベンゾチオフェン、ジヒドロインダゾール、パーヒドロインダゾール、ジヒドロキノリン、テトラヒドロキノリン、パーヒドロキノリン、ジヒドロイソキノリン、テトラヒドロイソキノリン、パーヒドロイソキノリン、ジヒドロフタラジン、テトラヒドロフタラジン、パーヒドロフタラジン、ジヒドロナフチリジン、テトラヒドロナフチリジン、パーヒドロナフチリジン、ジヒドロキノキサリン、テトラヒドロキノキサリン、パーヒドロキノキサリン、ジヒドロキナゾリン、テトラヒドロキナゾリン、パーヒドロキナゾリン、ジヒドロシンノリン、テトラヒドロシンノリン、パーヒドロシンノリン、ベンゾオキサチアン、ジヒドロベンゾオキサジン、ジヒドロベンンゾチアジン、ピラジノモルホリン、ジヒドロベンゾオキサゾール、パーヒドロベンゾオキサゾール、ジヒドロベンゾチアゾール、パーヒドロベンゾチアゾール、ジヒドロベンゾイミダゾール、パーヒドロベンゾイミダゾール、ジヒドロベンゾアゼピン、テトラヒドロベンゾアゼピン、ジヒドロベンゾジアゼピン、テトラヒドロベンゾジアゼピン、ベンゾオキセパン、ジヒドロベンゾオキサゼピン、テトラヒドロベンゾオキサゼピン、ジオキソラン、ジオキサン、ジオキサインダン、ベンゾジオキサン、クロマン環等が挙げられる。
【0027】
さらに、一般式(II)で表わされる化合物のうち、より好ましい化合物としては、以下の(1)〜(58)の化合物またはそれらの非毒性塩が挙げられる。
【0028】
化合物(1):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(3−メチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化27】
【0029】
化合物(2):(2S,5S)−4−オキソ−5−アミノ−1,2,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−N−[(1S)−1−[[5−(3−メチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アゼピノ−[3,2,1]−インドール−2−カルボキサミド、
【化28】
【0030】
化合物(3):2−[3−アミノ−2−オキソ−5−フェニル−1,4−ベンゾジアゼピニル]−N−[1−[[5−(3−メチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化29】
【0031】
化合物(4):メチルスルホニル−L−バリル−N−[(1S)−1−[[5−(3−メチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]−L−プロリナミド、
【化30】
【0032】
化合物(5):2−[(4R)−4−イソプロピル−2,5−イミダゾリジンジオン−1−イル]−N−[(1S)−1−[[5−(3−メチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化31】
【0033】
化合物(6):ベンジルオキシカルボニル−L−バリル−N−[(1S)−1−[[5−(3,4−メチレンジオキシベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]−L−プロリナミド、
【化32】
【0034】
化合物(7):2−[3−(2−(モルホリン−4−イル)エチル)−4−フェニル−2,5−イミダゾリジンジオン−1−イル]−N−[1−[[5−(3−メチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化33】
【0035】
化合物(8):2−[4−メチル−4−(ピリジン−2−イル)−2,5−イミダゾリジンジオン−1−イル]−N−[(1S)−1−[[5−(3−メチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化34】
【0036】
化合物(9):2−[(4S)−4−(2−メチルプロピル)−2,5−イミダゾリジンジオン−1−イル]−N−[(1S)−1−[[5−(3−メチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化35】
【0037】
化合物(10):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(α,α−ジメチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化36】
【0038】
化合物(11):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(α,α−ジメチル−3−メチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化37】
【0039】
化合物(12):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1R)−1−[[5−(3−メチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化38】
【0040】
化合物(13):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−フェニル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化39】
【0041】
化合物(14):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化40】
【0042】
化合物(15):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(α,α−ジメチル−3,4−メチレンジオキシベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化41】
【0043】
化合物(16):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−ベンジル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化42】
【0044】
化合物(17):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化43】
【0045】
化合物(18):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(1−メチルエチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化44】
【0046】
化合物(19):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−ブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化45】
【0047】
化合物(20):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化46】
【0048】
化合物(21):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(α,α−ジメチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化47】
【0049】
化合物(22):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(1−メチルシクロプロピル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化48】
【0050】
化合物(23):2−[6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化49】
【0051】
化合物(24):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1R)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化50】
【0052】
化合物(25):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1R)−1−[[5−(α,α−ジメチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化51】
【0053】
化合物(26):2−[6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(α,α−ジメチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化52】
【0054】
化合物(27):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(1−メチルシクロプロピル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化53】
【0055】
化合物(28):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1R)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化54】
【0056】
化合物(29):2−[6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化55】
【0057】
化合物(30):2−[6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1R)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化56】
【0058】
化合物(31):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化57】
【0059】
化合物(32):2−[6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(1−メチルシクロプロピル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化58】
【0060】
化合物(33):2−[6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(1−メチルシクロプロピル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化59】
【0061】
化合物(34):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化60】
【0062】
化合物(35):2−[6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化61】
【0063】
化合物(36):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(ピリジン−3−イル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化62】
【0064】
化合物(37):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(ピリジン−3−イル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(α,α−ジメチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化63】
【0065】
化合物(38):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(α,α−ジメチル−3,4−メチレンジオキシベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化64】
【0066】
化合物(39):2−[5−アミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(α,α−ジメチル−3,4−メチレンジオキシベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化65】
【0067】
化合物(40):2−[6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(α,α−ジメチル−3,4−メチレンジオキシベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化66】
【0068】
化合物(41):2−[6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(α,α−ジメチル−3,4−メチレンジオキシベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化67】
【0069】
化合物(42):2−[6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(α,α−ジメチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化68】
【0070】
化合物(43):2−[6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(α,α−ジメチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化69】
【0071】
化合物(44):メトキシカルボニル−L−バリル−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]−L−プロリナミド、
【化70】
【0072】
化合物(45):メトキシカルボニル−L−バリル−N−[(1S)−1−[[5−(α,α−ジメチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]−L−プロリナミド、
【化71】
【0073】
化合物(46):メトキシカルボニル−L−バリル−N−[(1S)−1−[[5−(α,α−ジメチル−3,4−メチレンジオキシベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]−L−プロリナミド、
【化72】
【0074】
化合物(47):2−[5−メトキシカルボニルアミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
【化73】
【0075】
化合物(48):1−[(3S)−(2−(t−ブトキシカルボニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]カルボキサミド、
【化74】
【0076】
化合物(49):1−[(3S)−(2−(1−メチルエトキシカルボニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]カルボキサミド、
【化75】
【0077】
化合物(50):1−[(3S)−(2−(イミダゾール−5−イルカルボニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]カルボキサミド、
【化76】
【0078】
化合物(51):1−[(3S)−(2−[(1S)−1−(メトキシカルボニルアミノ)−2−メチルプロピルカルボニル]−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]カルボキサミド、
【化77】
【0079】
化合物(52):1−[(3S)−(2−[(1S)−1−(ピリジン−3−イルカルボニルアミノ)−2−メチルプロピルカルボニル]−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]カルボキサミド、
【化78】
【0080】
化合物(53):1−[(2S)−1−(t−ブトキシカルボニル)−2,3−ジヒドロインドール−2−イル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]カルボキサミド、
【化79】
【0081】
化合物(54):1−[(2S)−1−(2−メチルエトキシカルボニル)−2,3−ジヒドロインドール−2−イル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]カルボキサミド、
【化80】
【0082】
化合物(55):1−[(2S)−1−(イミダゾール−5−イルカルボニル)−2,3−ジヒドロインドール−2−イル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]カルボキサミド、
【化81】
【0083】
化合物(56):1−[(2S)−1−[(1S)−1−(メトキシカルボニルアミノ)−2−メチルプロピルカルボニル]−2,3−ジヒドロインドール−2−イル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]カルボキサミド、
【化82】
【0084】
化合物(57):1−[(2S)−1−[(1S)−1−(ピリジン−3−イルカルボニルアミノ)−2−メチルプロピルカルボニル]−2,3−ジヒドロインドール−2−イル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]カルボキサミド、および
【化83】
【0085】
化合物(58):2−[5−メトキシカルボニルアミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(α,α−ジメチル−3,4−メチレンジオキシベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド。
【化84】
【0086】
これらの化合物のうち、最も好ましい化合物は、式(VIII)
【化85】
で示される2−[5−アミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド(化合物(34))、および式(IX)
【化86】
で示される2−[5−メトキシカルボニルアミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド(化合物(47))である。
【0087】
本発明に用いられる一般式(I)で示される化合物は、薬理学的に許容される非毒性塩の形で用いてもよい。塩は毒性の無い水溶性のものが好ましい。
【0088】
本明細書中、非毒性塩とは、例えば、アルカリ金属(カリウム、ナトリウム、リチウム等)の塩、アルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウム等)の塩、アンモニウム塩(テトラメチルアンモニウム塩、テトラブチルアンモニウム塩等)、有機アミン(トリエチルアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、シクロペンチルアミン、ベンジルアミン、フェネチルアミン、ピペリジン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン、リジン、アルギニン、N−メチル−D−グルカミン等)の塩、酸付加物塩(無機酸塩(塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩等)、有機酸塩(酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、シュウ酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、グルクロン酸塩、グルコン酸塩等)等)を表わす。
【0089】
また、本明細書中における非毒性塩には、溶媒和物、または上記本発明化合物のアルカリ(土類)金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩、酸付加物塩の溶媒和物も含まれる。
溶媒和物は非毒性かつ水溶性であることが好ましい。適当な溶媒和物としては、例えば水、アルコール系溶媒(エタノール等)等の溶媒和物が挙げられる。
【0090】
本発明においては、特に指示しない限り異性体はこれをすべて包含する。例えば、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレンには直鎖のものおよび分岐鎖のものが含まれる。さらに二重結合、環、縮合環における異性体(E、Z、シス、トランス体)、不斉炭素の存在等による異性体(R、S体、α、β体、エナンチオマー、ジアステレオマー)、旋光性を有する光学異性体(D、L、d、l体)、クロマトグラフィー分離による極性体(高極性体、低極性体)、平衡化合物、これらの任意の割合の化合物、ラセミ混合物は、すべて本発明に含まれる。
【0091】
さらに、本発明で使用される一般式(I)で示される化合物には、それが取りうる全ての結晶形が含まれる。
【0092】
【毒性】
本発明化合物の毒性は非常に低いものであり、医薬として使用するために十分安全であると判断できる。
【0093】
【医薬品への適用】
本発明に用いられる、一般式(I)で示される化合物またはそれらの非毒性塩からなる吸入剤は、ヒトを含めた動物、特にヒトにおいて、好中球エラスターゼの阻害作用を有するため、好中球エラスターゼの関与する疾患、特に呼吸器疾患、例えば、COPD,急性肺障害、肺線維症等の治療に有用である。
【0094】
本発明に用いられる、一般式(I)で示される化合物またはそれらの非毒性塩からなる吸入剤は、ひとつまたはそれ以上の活性物質を含み、常法により処方される。
【0095】
本発明に用いられる吸入剤は、活性物質を呼吸器へ吸入させることを目的とした剤形であり、吸入用粉末剤および吸入用液剤を意味する狭義の吸入剤の他、噴霧剤、エアロゾル剤、スプレー剤をも包含する。
【0096】
本発明に用いられる吸入剤は、一般的に用いられる希釈剤以外に亜硫酸水素ナトリウムのような安定剤と等張性を与えるような緩衝剤、例えば塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウムあるいはクエン酸のような等張剤を含有していてもよい。スプレー剤の製造方法は、例えば米国特許第2,868,691号および同第3,095,355号に詳しく記載されている。また、吸入用液剤は用時に水または他の適当な媒体に溶解または懸濁させて使用する形態であってもよい。
【0097】
これらの吸入剤は公知の方法に準じて製造される。
例えば、吸入用液剤の場合には、防腐剤(塩化ベンザルコニウム、パラベン等)、着色剤、緩衝化剤(リン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム等)、等張化剤(塩化ナトリウム、濃グリセリン等)、増粘剤(カリボキシビニルポリマー等)、吸収促進剤などを必要に応じて適宜選択して調製される。
【0098】
吸入用粉末剤の場合には、滑沢剤(ステアリン酸およびその塩等)、結合剤(デンプン、デキストリン等)、賦形剤(乳糖、セルロース等)、着色剤、防腐剤(塩化ベンザルコニウム、パラベン等)、吸収促進剤などを必要に応じて適宜選択して調製される。
【0099】
吸入用液剤を投与する際には通常噴霧器(アトマイザー、ネブライザー)が使用され、吸入用粉末剤を投与する際には通常粉末薬剤用吸入投与器が使用される。
【0100】
【実施例】
以下、実施例および実験例によって本発明を詳述するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0101】
実施例1
2−[5−アミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド(化合物34)の吸入剤
精製水(100mL)に乳糖(10g)および原薬(0.07g)を加え、懸濁液とした後に、乾燥造粒、粉砕、整粒することにより、標題化合物の吸入剤を得た。
【0102】
実施例2
2−[5−メトキシカルボニルアミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド(化合物47)の吸入剤
精製水(100mL)に乳糖(10g)および原薬(0.07g)を加え、懸濁液とした後に、乾燥造粒、粉砕、整粒することにより、標題化合物の吸入剤を得た。
【0103】
実験例
エラスターゼ惹起による肺障害における本発明化合物の抑制効果は、実施例1,2で製造した吸入剤を用いて、以下の実験によって証明された。
好中球エラスターゼ惹起急性肺出血モデルの抑制効果
[実験方法]麻酔下、ハムスターの気管を露出、切開した。実施例1,2で製造した吸入剤(1.5mg;化合物量として0.01mg)を噴霧し、気管切開部分を縫合した。吸入剤投与5分後、気道内にHNE(15U)を注入した。惹起60分後に、動物を放血致死させ、肺胞洗浄液を回収した。肺胞洗浄液中の赤血球を溶血させ、遠心分離後の上清の波長412nmにおける吸光度を測定し、以下の式により出血抑制率(%)を算出し、評価した。
【数1】
出血抑制率(%)=(100×(AC−AX)/(AC−AB))
AB:エラスターゼ非惹起、化合物非投与下での出血量の測定値
AC:エラスターゼ惹起、化合物非投与下での出血量の測定値
AX:エラスターゼ惹起、化合物投与下での出血量の測定値
その結果、実施例1で製造した吸入剤は、出血量を82%阻害し、実施例2で製造した吸入剤は、出血量を63%阻害した。
【0104】
【発明の効果】
本モデルにおいて、2−[5−アミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド(化合物34)、および2−[5−メトキシカルボニルアミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド(化合物47)の吸入剤は、HNEによる肺出血を有意に抑制しており、好中球エラスターゼによる肺障害に対して強い抑制効果を有することが判った。この事実は今回初めて見出されたものである。従って、一般式(I)で示される化合物は好中球エラスターゼの関与する疾患、特に呼吸器系疾患、例えばCOPD、急性肺障害および肺線維症等に対して吸入剤として有効であると判断できる。
また、局所への適応が可能である吸入剤として本発明化合物を投与することにより、全身投与する場合に比較して、速やかな、かつ少ない投与量での効果が期待され、全身投与することにより懸念される障害、いわゆる副作用を軽減させることが可能であると考えられる。
Claims (6)
- 一般式(I)
R1およびR2は、それぞれ独立して、(a)アルキル基、(b)アルケニル基、(c)ハロアルキル基、(d)ハロアルケニル基、(e)アルキニル基、(f)(1)ハロゲン原子、(2)シアノ基、(3)ニトロ基、(4)ハロアルキル基、(5)アミノ基、(6)アミノアルキル基、(7)ジアルキルアミノ基、(8)アルキル基、(9)アルケニル基、(10)アルキニル基、(11)アルコキシ基、(12)ハロアルコキシ基、(13)カルボキシル基、(14)カルボアルコキシ基、(15)アルキルカルボキサミド基、(16)アリールカルボキサミド基、(17)アルキルチオ基、もしくは(18)ハロアルキルチオ基で置換されていてもよいシクロアルキル基、シクロアルケニル基、シクロアルキルアルキル基、シクロアルキルアルケニル基、シクロアルケニルアルキル基、シクロアルケニルアルケニル基、アリール基、アリールアルキル基またはアリールアルケニル基、または(g)上記置換基(1)〜(18)のいずれかで置換されていてもよい、窒素原子、酸素原子または硫黄原子から選択される1〜7個のヘテロ原子を含む、5〜12員の単環もしくは二環式のへテロアリール基、ヘテロアリールアルキル基またはヘテロアリールアルケニル基を表わし、
Zは、置換されていてもよいアミノ基を含有する基を表わす。]
で示される五員ヘテロ環化合物またはその非毒性塩からなる好中球エラスターゼ阻害剤を含有する吸入剤。 - 化合物が、一般式(II)
R4は、C1〜4アルキル基を表わし、
R5は一般式(III)
一般式(IV)
一般式(V)
nは0または1〜2の整数を表わし、
R13は(a)C1〜6アルコキシ基または(b)C1〜6アルキル基(ここで該基は、(1)−NR13−1COOR13−2、(2)−NR13−3SO2R13−4または(3)−NR13−5COR13−6(基中、R13−1、R13−3、R13−4およびR13−5はそれぞれ独立して水素原子またはC1〜4アルキル基を表わし、R13−2はC5〜7の単環式炭素環で置換されていてもよいC1〜4アルキル基を表わし、R13−6は1〜4個の窒素原子、1個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む5〜7員の単環式へテロ環を表わす。)で置換されていてもよい。)を表わす。)で示される基、
一般式(VI)
- 化合物が、
(1)2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(3−メチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
(2)(2S,5S)−4−オキソ−5−アミノ−1,2,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−N−[(1S)−1−[[5−(3−メチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アゼピノ−[3,2,1]−インドール−2−カルボキサミド、
(3)2−[3−アミノ−2−オキソ−5−フェニル−1,4−ベンゾジアゼピニル]−N−[1−[[5−(3−メチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
(4)メチルスルホニル−L−バリル−N−[(1S)−1−[[5−(3−メチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]−L−プロリナミド、
(5)2−[(4R)−4−イソプロピル−2,5−イミダゾリジンジオン−1−イル]−N−[(1S)−1−[[5−(3−メチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
(6)ベンジルオキシカルボニル−L−バリル−N−[(1S)−1−[[5−(3,4−メチレンジオキシベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]−L−プロリナミド、
(7)2−[3−(2−(モルホリン−4−イル)エチル)−4−フェニル−2,5−イミダゾリジンジオン−1−イル]−N−[1−[[5−(3−メチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
(8)2−[4−メチル−4−(ピリジン−2−イル)−2,5−イミダゾリジンジオン−1−イル]−N−[(1S)−1−[[5−(3−メチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
(9)2−[(4S)−4−(2−メチルプロピル)−2,5−イミダゾリジンジオン−1−イル]−N−[(1S)−1−[[5−(3−メチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
(10)2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(α,α−ジメチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
(11)2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(α,α−ジメチル−3−メチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
(12)2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1R)−1−[[5−(3−メチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
(13)2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−フェニル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
(14)2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
(15)2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(α,α−ジメチル−3,4−メチレンジオキシベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
(16)2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−ベンジル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
(17)2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
(18)2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(1−メチルエチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
(19)2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−ブチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
(20)2−[5−アミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
(21)2−[5−アミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(α,α−ジメチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
(22)2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(1−メチルシクロプロピル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
(23)2−[6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
(24)2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1R)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
(25)2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1R)−1−[[5−(α,α−ジメチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
(26)2−[6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(α,α−ジメチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
(27)2−[5−アミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(1−メチルシクロプロピル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
(28)2−[5−アミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1R)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
(29)2−[6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
(30)2−[6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1R)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
(31)2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
(32)2−[6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(1−メチルシクロプロピル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
(33)2−[6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(1−メチルシクロプロピル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
(34)2−[5−アミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
(35)2−[6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
(36)2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(ピリジン−3−イル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
(37)2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(ピリジン−3−イル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[(1S)−1−[[5−(α,α−ジメチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
(38)2−[5−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(α,α−ジメチル−3,4−メチレンジオキシベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
(39)2−[5−アミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(α,α−ジメチル−3,4−メチレンジオキシベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
(40)2−[6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(α,α−ジメチル−3,4−メチレンジオキシベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
(41)2−[6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(α,α−ジメチル−3,4−メチレンジオキシベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
(42)2−[6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(α,α−ジメチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
(43)2−[6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(α,α−ジメチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
(44)メトキシカルボニル−L−バリル−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]−L−プロリナミド、
(45)メトキシカルボニル−L−バリル−N−[(1S)−1−[[5−(α,α−ジメチルベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]−L−プロリナミド、
(46)メトキシカルボニル−L−バリル−N−[(1S)−1−[[5−(α,α−ジメチル−3,4−メチレンジオキシベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]−L−プロリナミド、
(47)2−[5−メトキシカルボニルアミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミド、
(48)1−[(3S)−(2−(t−ブトキシカルボニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]カルボキサミド、
(49)1−[(3S)−(2−(1−メチルエトキシカルボニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]カルボキサミド、
(50)1−[(3S)−(2−(イミダゾール−5−イルカルボニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]カルボキサミド、
(51)1−[(3S)−(2−[(1S)−1−(メトキシカルボニルアミノ)−2−メチルプロピルカルボニル]−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]カルボキサミド、
(52)1−[(3S)−(2−[(1S)−1−(ピリジン−3−イルカルボニルアミノ)−2−メチルプロピルカルボニル]−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]カルボキサミド、
(53)1−[(2S)−1−(t−ブトキシカルボニル)−2,3−ジヒドロインドール−2−イル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]カルボキサミド、
(54)1−[(2S)−1−(2−メチルエトキシカルボニル)−2,3−ジヒドロインドール−2−イル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]カルボキサミド、
(55)1−[(2S)−1−(イミダゾール−5−イルカルボニル)−2,3−ジヒドロインドール−2−イル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]カルボキサミド、
(56)1−[(2S)−1−[(1S)−1−(メトキシカルボニルアミノ)−2−メチルプロピルカルボニル]−2,3−ジヒドロインドール−2−イル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]カルボキサミド、
(57)1−[(2S)−1−[(1S)−1−(ピリジン−3−イルカルボニルアミノ)−2−メチルプロピルカルボニル]−2,3−ジヒドロインドール−2−イル]−N−[(1S)−1−[[5−(t−ブチル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]カルボキサミド、および
(58)2−[5−メトキシカルボニルアミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル]−N−[1−[[5−(α,α−ジメチル−3,4−メチレンジオキシベンジル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]カルボニル]−2−メチルプロピル]アセトアミドから選ばれる請求項1記載の吸入剤。 - 呼吸器疾患用である請求項1記載の吸入剤。
- 呼吸器疾患が、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、急性肺障害、または肺線維症である請求項5記載の吸入剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002358630A JP2004189659A (ja) | 2002-12-10 | 2002-12-10 | 好中球エラスターゼ阻害剤を有効成分とする吸入剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002358630A JP2004189659A (ja) | 2002-12-10 | 2002-12-10 | 好中球エラスターゼ阻害剤を有効成分とする吸入剤 |
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JP2002358630A Withdrawn JP2004189659A (ja) | 2002-12-10 | 2002-12-10 | 好中球エラスターゼ阻害剤を有効成分とする吸入剤 |
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JP (1) | JP2004189659A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006006644A1 (ja) * | 2004-07-14 | 2006-01-19 | Kyowa Hakko Kogyo Co., Ltd. | 複素環式化合物 |
EP2305639A3 (en) * | 2005-04-14 | 2011-06-29 | Novartis AG | Organic compounds |
-
2002
- 2002-12-10 JP JP2002358630A patent/JP2004189659A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2006006644A1 (ja) * | 2004-07-14 | 2006-01-19 | Kyowa Hakko Kogyo Co., Ltd. | 複素環式化合物 |
EP2305639A3 (en) * | 2005-04-14 | 2011-06-29 | Novartis AG | Organic compounds |
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