JP2006150440A - 微細凹部の加工装置及び加工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高精度の微細凹部を効率良く形成することができると共に、製造コストの低減を実現することができる微細凹部の加工装置及び加工方法を提供する。
【解決手段】フォームローラ1を回転自在に保持するアーム2と、被加工面Fに対してアーム2とともにフォームローラ1を進退可能に保持するハウジング3と、被加工面Fに当接したフォームローラ1に対して荷重を付与する荷重付与手段4と、荷重付与手段4による荷重を測定する荷重測定手段5と、加工中においてアーム2から被加工面Fまでの距離を測定する変位測定手段6を備えた構成により、被加工面Fに対するフォームローラ1の押し付け荷重を制御して微細凹部Aを高精度に効率良く形成し、また、変位測定手段6の測定値に基づいて被加工面Fの表面硬さの差異を判断し得るものとした。
【選択図】 図1
【解決手段】フォームローラ1を回転自在に保持するアーム2と、被加工面Fに対してアーム2とともにフォームローラ1を進退可能に保持するハウジング3と、被加工面Fに当接したフォームローラ1に対して荷重を付与する荷重付与手段4と、荷重付与手段4による荷重を測定する荷重測定手段5と、加工中においてアーム2から被加工面Fまでの距離を測定する変位測定手段6を備えた構成により、被加工面Fに対するフォームローラ1の押し付け荷重を制御して微細凹部Aを高精度に効率良く形成し、また、変位測定手段6の測定値に基づいて被加工面Fの表面硬さの差異を判断し得るものとした。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えば自動車用エンジンを構成する摺動部品の表面に、低フリクション化を実現するための微細凹部(油溜り)を形成するのに用いる微細凹部の加工装置及び加工方法に関するものである。
従来において、被加工物の被加工面に微細凹部を形成する方法としては、ショットピーニングによるものがあった。この方法は、被加工物の被加工面に所定形状の透孔を有するマスキングシートを貼り付けた後、被加工面に向けて圧縮空気とともにセラミックス等の小径粒子を投射することにより、透孔を通して露出している被加工面に微細凹部を形成するものである。
特開2000−227119号公報
しかしながら、上記したような従来の方法にあっては、被加工物の被加工面に微細凹部を形成することは可能であるものの、マスキングシートの貼り付け及び取り外しの作業が不可欠であって、このような作業が生産性の向上を阻む原因になっており、また、マスキングシートが使い捨てであるために、マスキングシートの材料、透孔等の加工及び接着剤などによってマスキングに費用がかかり、これが製造コストを増大させているという問題点があった。
本発明は、上記従来の状況に鑑みて成されたものであって、被加工物の被加工面に微細凹部を形成するに際し、高精度の微細凹部を効率良く形成することができると共に、製造コストの低減を実現することができる微細凹部の加工装置及び加工方法を提供することを目的としている。
本発明の微細凹部の加工装置は、外周部に微細凹部形成用の凸部を有するフォームローラを被加工物の被加工面に押付けると共に、被加工物を回転させることにより、その被加工面に微細凹部を形成する装置であって、フォームローラを回転自在に保持するアームと、被加工物の被加工面に対してアームとともにフォームローラを進退可能に保持するハウジングと、被加工面に当接したフォームローラに対して同被加工面への荷重を付与する荷重付与手段と、荷重付与手段による荷重を測定する荷重測定手段を備えている。
そして、加工中においてアームから被加工面までの距離を測定する変位測定手段、又は加工中においてハウジング側の固定部位とアーム側の可動部位との間の変位を測定する変位測定手段を備えた構成としている。なお、変位測定手段としては、接触式や非接触式の測定機器を用いることが可能であるが、加工中の測定を容易に且つ正確に行うには、レーザ変位計や静電容量変位計といった非接触式のセンサ類を用いるのがより望ましい。
また、本発明の微細凹部の加工方法は、上記の加工装置を用いて被加工物の被加工面に微細凹部を形成するに際し、荷重測定手段及び変位測定手段による測定を行うと共に、荷重測定手段の測定値に基づいて荷重付与手段による荷重を制御することを特徴とし、さらに、荷重測定手段及び変位測定手段による測定を行うと共に、変位測定手段の測定値に基づいて荷重付与手段による荷重を制御することを特徴としている。
本発明の微細凹部の加工装置によれば、被加工物の被加工面に微細凹部を形成するに際して、従来のような使い捨てのマスキングシートを用いずにフォームローラによる機械加工を行うことから、高精度の微細凹部を効率良く形成することができると共に、生産性の向上や製造コストの低減を実現することができる。
また、当該加工装置は、とくに、荷重測定手段及び変位測定手段を採用したことから、これらの測定値に基づいて荷重付与手段による荷重を制御することで、微細凹部の深さを一定にしたり任意に変化させたりすることができ、被加工面の表面硬さが部分的に異なる場合には、その部分を判断することができるほか、表面硬さの差異に左右されることなく被加工面の全体にわたって深さが均一な微細凹部を高精度に形成することができる。
本発明の微細凹部の加工方法によれば、荷重測定手段及び変位測定手段による測定を行うと共に、荷重測定手段の測定値に基づいて荷重付与手段による荷重を制御することにより、例えば、被加工物の位置決め誤差や温度変化等により加工装置と被加工物との間に変位が生じている場合でも、被加工面に対するフォームローラの押付け荷重を一定にして、被加工面の全体にわたって深さが均一な微細凹部を高精度に形成することができ、必要に応じて微細凹部の深さを任意に変化させることもできる。
また、被加工面の表面硬さが部分的に異なる場合には、押付け荷重が一定であるにもかかわらず微細凹部の深さが変化し、この際、深さの変化をアームから被加工面までの距離の変化、又はハウジング側の固定部位とアーム側の可動部位との間の変位として測定することができるので、その測定結果に基づいて被加工面における表面硬さの部分的な差異を判断することができる。
さらに、変位測定手段の測定値に基づいて荷重付与手段による荷重を制御することによっても、被加工面の全体にわたって深さが均一な微細凹部を高精度に形成することができると共に、必要に応じて微細凹部の深さを任意に変化させることもでき、とくに、被加工面の表面硬さが部分的に異なる場合には、微細凹部の深さの変化をアームから被加工面までの距離の変化、又はハウジング側の固定部位とアーム側の可動部位との間の変位として測定して、その測定値に基づいて荷重付与手段による荷重を制御することにより、表面硬さの差異に左右されることなく被加工面の全体にわたって深さが均一な微細凹部を高精度に形成することができる。
以下の実施例で説明する微細凹部の加工装置及び加工方法は、図11及び図12に基本原理を示すように、例えば自動車用エンジンを構成する概略円柱形状の摺動部品を被加工物Wとし、その摺動面となる外周の被加工面Fに、低フリクション化を実現するために油溜りとして機能する微細凹部Aを形成するものである。
加工装置及び加工方法は、外周部に微細凹部形成用の凸部1aを有するフォームローラ1を用いると共に、フォームローラ1と被加工物Wを互いの軸線が平行になるように配置し、被加工面Fにフォームローラ1押付けて被加工物Wを回転させることにより、フォームローラ1を転動させて被加工面Fに微細凹部Aを形成し、さらに、フォームローラ1と被加工物Wを軸線方向に相対的に移動させることにより、被加工面Fの全体に微細凹部Aを連続的に形成する。
このとき、図11に示すように、外周部に鍔状の凸部1aを有するフォームローラ1を用いれば、被加工面Fには連続した溝状の微細凹部Aが形成され、また、図12に示すように、外周部に突起状の凸部1aを一定間隔で有するフォームローラ1を用いれば、被加工面Fには窪み状の微細凹部Aが一定間隔で形成される。これらの微細凹部Aの深さは、例えば10〜100μm程度である。
図1〜図3は本発明に係わる微細凹部の加工装置及び加工方法の一実施例を説明する図である。
微細凹部の加工装置は、図1に示すように、フォームローラ1を回転自在に保持するアーム2と、被加工物Wの被加工面Fに対してアーム2とともにフォームローラ1を進退可能に保持するハウジング3と、被加工面Fに当接したフォームローラ1に対して同被加工面Fへの荷重を付与する荷重付与手段4と、荷重付与手段4による荷重を測定する荷重測定手段5を備えると共に、加工中においてアーム2から被加工面Fまでの距離を測定する変位測定手段6を備えている。
微細凹部の加工装置は、図1に示すように、フォームローラ1を回転自在に保持するアーム2と、被加工物Wの被加工面Fに対してアーム2とともにフォームローラ1を進退可能に保持するハウジング3と、被加工面Fに当接したフォームローラ1に対して同被加工面Fへの荷重を付与する荷重付与手段4と、荷重付与手段4による荷重を測定する荷重測定手段5を備えると共に、加工中においてアーム2から被加工面Fまでの距離を測定する変位測定手段6を備えている。
より具体的には、加工装置は、垂直方向(Z方向)及び水平方向(X方向)に移動可能なテーブル51を備えると共に、このテーブル51上に、チャッキング装置52を有する主軸台53と、スライド54により主軸台53に対して進退可能な心押し台55を相対向する配置で備えており、主軸台53のチャッキング装置52で被加工物Wの一端部を把持すると共に、心押し台55で被加工物Wの他端部を回転自在に保持する。これにより、被加工物Wは、軸線を水平方向(X方向)にした状態で保持され、主軸台53を駆動することで軸線回りの回転が与えられる。
さらに、加工装置は、主軸台53や心押し台55の上位側に、テーブル51と同様に垂直方向(Z方向)及び水平方向(X方向)に移動可能な工具ヘッド56を備えており、この工具ヘッド56にハウジング3が取り付けてある。
ハウジング3は、円筒形状を成すと共に、軸線を垂直方向にした状態で工具ヘッド56に取り付けてあり、上端部に閉塞部材7が嵌合固定してあると共に、下端側の内側に円筒形状のスライダ8が固定してある。また、スライダ8の内側には、ロッド9が垂直方向に摺動自在に挿設してあり、このロッド9の下端部には、アーム2及び水平な回転軸10を介して、フォームローラ1が回転自在に設けてある。このとき、フォームローラ1とその下位側で保持された被加工物Wは、互いの軸線が平行な配置となる。
ハウジング3内において、ロッド9の上端部には、当該ロッド9の下降位置を規制するストッパを兼ねるばね座11が固定してあり、このばね座11と閉塞部材7の間には、被加工面Fに当接したフォームローラ1に対して同被加工面Fへの荷重を付与する荷重付与手段4が設けてある。また、荷重付与手段4の上部には、受圧部材12が設けてあり、この受圧部材12と閉塞部材7との間には、荷重付与手段4による荷重を測定する荷重測定手段5が設けてある。
変位測定手段6は、アーム2の下端部に取り付けてあって、加工中においてアーム2から被加工面Fまでの距離を非接触で測定するものである。このとき、被加工面Fにおける変位測定手段6の測定位置は、被加工物Wの回転に伴って形成後の微細凹部Aが通過する位置であり、この実施例の場合は、図2に示すように、円周面である被加工面Fに対して等ピッチPで螺旋状に連続形成されていく微細凹部Aに対して、フォームローラ1から被加工物Wの軸線方向に1ピッチ(P)分遅れた位置である。
なお、図示の変位測定手段6は、フォームローラ1との位置関係の都合上、上記の測定位置までの距離を斜め上方から測定するようになっている。このため、厳密には、微細凹部Aの深さが変化すると、微細凹部Aの底部における測定位置が被加工物Wの軸線方向にずれることになるが、微細凹部Aの深さが10〜100μm程度であるのに対して、微細凹部Aの深さの変化は最大でも数μmであることから、測定位置が微細凹部Aの底部から外れることはなく、また、測定レンジ(測定可能な距離)を超えることもない。
上記のように、加工装置は、フォームローラ1、アーム2、ハウジング3、荷重付与手段4、荷重測定手段5及び変位測定手段6などが、一つの工具としてユニット化してあると共に、ハウジング3に荷重付与手段4及び荷重測定手段5等をコンパクトに収容してあり、当該加工装置の構造の簡素化や小型化に貢献し得るものとなっている。
ここで、フォームローラ1は、材料がとくに限定されるものではないが、例えば、超硬、超硬以外の硬質金属やアルミナ、窒化珪素等のセラミックスなどを材料とするもので、その外周部には、微細凹部形成用の突起状の凸部1aが一定間隔で形成してある。
また、この実施例では、荷重付与手段4には、図示の如くコイルばねを用いているが、空圧や油圧を用いたシリンダ類を用いることも可能である。荷重測定手段5には、圧電型のロードセル等を用いることができる。変位測定手段6には、レーザ変位計や静電容量変位計などを用いることができ、このような非接触型の測定機器を用いれば、被加工物Wの形状や大きさに左右されることなくアーム2に取付けることができると共に、加工中に測定を容易に行うことができる。
さらに、加工装置は、テーブル51、主軸台53及び工具ヘッド56の動作を制御する制御装置57を備えており、この制御装置57に荷重測定手段5や変位測定手段6からの測定信号を入力して、その測定信号を後述する微細凹部Aの形成時の動作制御に用いるようにしている。このような加工装置には、例えば、数値制御される一般的な工作機械を利用することが可能である。
次に、上記構成を備えた微細凹部の加工装置の動作とともに、本発明に係わる微細凹部の加工方法を説明する。
加工装置は、主軸台53及び心押し台55により被加工物Wを保持した後、工具ヘッド56によりフォームローラ1を被加工物Wに向けて前進(下降)させる。また、フォームローラ1が被加工面Fに当接した後には、荷重付与手段(コイルばね)4を圧縮しつつフォームローラ1を被加工面Fに押し付けると共に、荷重付与手段4の圧縮に伴って発生した荷重を荷重測定手段5で測定する。
そして、加工装置は、荷重測定手段5で測定した荷重が所定値になったところで、工具ヘッド56によるフォームローラ1の前進を停止して、微細凹部Aの形成を開始する。すなわち、主軸台53により被加工物Wを軸線回りに定速回転させることにより、フォームローラ1を連れ回りさせると共に、工具ヘッド56でフォームローラ1を被加工物Wの軸線方向(X方向)に移動させることで、被加工面Fに対して螺旋状の軌跡で微細凹部Aを連続的に形成する。
このとき、被加工面Fに一列分(一周分)の微細凹部Aを形成した後、フォームローラ1の後退、水平移動及び前進を繰り返し行いながら、微細凹部Aを各列毎に順に形成しても良いが、当該加工装置では、フォームローラ1を被加工面Fに圧接させたままで被加工物Wの軸線方向に移動させることにより、被加工面Fに微細凹部Aを短時間で効率的に連続形成することができる。
また、上記の如く微細凹部Aを形成する加工中においては、荷重測定手段5及び変位測定手段6による夫々の測定を行うと共に、荷重測定手段5の測定値に基づいて荷重付与手段4による荷重を制御し、この際、ハウジング3及び被加工物Wの少なくとも一方を互いに近接離間する方向に移動させることにより、荷重付与手段4による荷重を制御する。
すなわち、被加工物Wの位置決め誤差や温度変化等により加工装置と被加工物Wとの間に変位が生じている場合、被加工面Fに対するフォームローラ1の押し付け荷重が変化する。そこで、当該加工装置及び加工方法では、荷重測定手段5で荷重付与手段4による荷重を測定し、測定値が減少した場合には、テーブル51を上昇又は工具ヘッド56を下降させることで、荷重付与手段4を圧縮してフォームローラ1の押し付け荷重が増すようにし、逆に測定値が増大した場合には、テーブル51を下降又は工具ヘッド56を上昇させることで押し付け荷重を減らす。これにより、被加工面Fに対するフォームローラ1の押し付け荷重が常に一定となり、被加工面Fの全体にわたって深さが均一な微細凹部Aを高精度に形成する。
このように、加工装置では、荷重付与手段4としてコイルばねを使用しているので、テーブル51及び工具ヘッド56によってハウジング3及び被加工物Wの少なくとも一方を互いに近接離間する方向に移動させることで、荷重付与手段4による荷重(フォームローラ1の押し付け荷重)を容易に且つ正確に制御することができる。
さらに、加工装置及び加工方法では、変位測定手段6でアーム2から被加工面Fまでの距離を測定することにより、被加工面Fの表面硬さの差異を判断することができる。
すなわち、当該加工装置では、先述したように、微細凹部形成用の突起状の凸部1aを一定間隔で有するフォームローラ1を用いているので、窪み状の微細凹部Aが一定間隔で形成されることになり、また、変位測定手段6が、被加工物Wの回転に伴って形成後の微細凹部Aが通過する位置を測定しているので、変位測定手段6の測定値は、凹部間部分及び微細凹部Aの底部に対応して増減を繰り返すことになる。このように、窪み状の微細凹部Aを形成する場合は、上記測定位置を設定することで、一つの変位測定手段6で微細凹部Aの深さを測定することができる。
ここで、例えば被加工面Fの表面硬さが加工進行方向に漸次減少している場合、フォームローラ1の押し付け荷重が一定であるとすると、表面硬さの減少に伴って被加工面Fに対する凸部1aの圧入量が増大し、アーム2から被加工面Fまでの距離が減少することになる。このとき、変位測定手段6では、図3に出力の経時変化を示すように、微細凹部Aの底部に関しては、底部を形成する凸部1aと変位測定手段6との位置関係が不変(厳密には1ピッチP遅れの位置を測定しているので距離が僅かに減少)であるから、出力に大きな変化はないものの、凹部間部分に関しては、距離が減少することで出力が増大する。また、表面硬さが漸次減少している場合には、凹部間部分に関する出力信号が上記とは逆になり、表面硬さが部分的に異なる場合には、その異なる部分で凹部間部分に関する出力が増大又は減少する。
したがって、被加工面Fの表面硬さに差異がある場合には、フォームローラ1の押し付け荷重が一定であるにもかかわらず微細凹部Aの深さが変化し、その深さの変化をアーム2から被加工面Fまでの距離の変化として測定することができるので、その測定結果に基づいて被加工面Fにおける表面硬さの差異を判断することができ、また、差異のある部分を特定することもできる。
そしてさらに、加工装置及び加工方法では、微細凹部Aの加工中において、荷重測定手段5及び変位測定手段6による夫々の測定を行うと共に、変位測定手段6の測定値に基づいて荷重付与手段4による荷重を制御し、この際、先の動作説明と同様にハウジング3及び被加工物Wの少なくとも一方を互いに近接離間する方向に移動させることにより、荷重付与手段4による荷重を制御することができる。
すなわち、被加工面Fの表面硬さに差異がある場合、微細凹部Aの深さの増減に伴って変位測定手段6の出力が増減することは先に述べた通りである。そこで、表面硬さが減少してアーム2から被加工面Fまでの測定距離が所定値よりも減少した場合には、その距離が所定値まで上がるように荷重付与手段4による荷重を減少させ、逆に表面硬さの増大によって測定距離が増大した場合には、その距離が下がるように荷重付与手段4による荷重を増大させる。これにより、被加工面Fの表面硬さの差異に左右されることなく、被加工面Fの全体にわたって深さが均一な微細凹部Aを高精度に形成することができる。
なお、加工装置及び加工方法では、上記したように深さが均一な微細凹部Aを形成するだけでなく、荷重測定手段5及び変位測定手段6の測定値に基づく荷重制御により、微細凹部Aの深さを任意に変化させることもできる。また、荷重測定手段5と変位測定手段6を併用しながら、変位測定手段6の測定値に基づいて微細凹部Aの均一化を図るように荷重制御を行う場合には、例えば、変位測定手段6の測定値に適当なしきい値を設定し、しきい値以下では荷重測定手段5の測定値による荷重制御を優先し、しきい値以上で変位測定手段6の測定値による荷重制御を行うようにすることが可能である。
図4及び図5は本発明に係わる微細凹部の加工装置の他の実施例を説明する図である。なお、以下に述べる各実施例において、先の実施例と同一の構成部位は、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図4に示す加工装置は、外周部に鍔状の凸部1aを有するフォームローラ1を用いて、円周面である被加工面Fに溝状の微細凹部Aを連続的に形成するものであって、アーム2から被加工面Fまでの距離を測定する変位測定手段6として、被加工面Fの非加工部を測定位置とする第1のセンサ6Aと、微細凹部Aの底部を測定位置とする第2のセンサ6Bを備えている。
両センサ6A,6Bは、いずれもアーム2の同位置に取付けてあり、第1センサ6Aは、被加工面Fに対して等ピッチPで螺旋状に連続形成されていく微細凹部Aに対して、フォームローラ1から被加工物Wの軸線方向に1ピッチ(P)分遅れた位置で、凹部間部分を測定位置としており、他方、第2センサ6Bは、同じく1ピッチ(P)分遅れた位置で、微細凹部Aの底部を測定位置としている。
上記の加工装置は、先の実施例と同様の作用及び効果を得ることができるうえに、とくに溝状の微細凹部Aを形成する場合に好適であって、例えば被加工面Fの表面硬さが加工進行方向に漸次減少していると、図5に示すように、凹部間部分を測定する第1センサ6Aの出力が増大(測定距離が減少)すると共に、微細凹部Aの底部を測定する第2センサ6Bの出力が減少(測定距離が増大)することとなり、両出力の差分から微細凹部Aの深さを検出することができると共に、深さの変化から被加工面Fの表面硬さの変化を判断することができる。
図6は本発明に係わる微細凹部の加工装置のさらに他の実施例を説明する図である。
図示の加工装置は、アーム2の先端に、フォームローラ1の背後に延出するフレーム13を介して変位測定手段6が取付けてあり、被加工面Fにおける変位測定手段6の測定位置が、フォームローラ1の転動方向の後方近傍位置、すなわち加工直後の微細凹部Aが通過する位置になっている。
図示の加工装置は、アーム2の先端に、フォームローラ1の背後に延出するフレーム13を介して変位測定手段6が取付けてあり、被加工面Fにおける変位測定手段6の測定位置が、フォームローラ1の転動方向の後方近傍位置、すなわち加工直後の微細凹部Aが通過する位置になっている。
上記の加工装置は、先の実施例と同様の作用及び効果を得ることができるうえに、とくに加工直後の微細凹部Aの深さを測定することができるので、変位測定手段6の測定値に基づいて荷重付与手段4の荷重をフィードバック制御する際に、時間遅れが非常に少ないものとなり、迅速な制御を行って微細凹部Aの精度のさらなる向上を実現する。
図7〜図9は本発明に係わる微細凹部の加工装置のさらに他の実施例を説明する図である。
図7に示す加工装置は、外周部に一定間隔で突起状の凸部1aを有するフォームローラ1と、フォームローラ1を回転自在に保持するアーム2と、被加工物Wの被加工面Fに対してアーム2とともにフォームローラ1を進退可能に保持するハウジング3と、被加工面Fに当接したフォームローラ1に対して同被加工面Fへの荷重を付与する荷重付与手段4と、荷重付与手段4による荷重を測定する荷重測定手段5を備えると共に、加工中においてハウジング3側の固定部位とアーム2側の可動部位との間の変位を測定する変位測定手段16を備えている。
図7に示す加工装置は、外周部に一定間隔で突起状の凸部1aを有するフォームローラ1と、フォームローラ1を回転自在に保持するアーム2と、被加工物Wの被加工面Fに対してアーム2とともにフォームローラ1を進退可能に保持するハウジング3と、被加工面Fに当接したフォームローラ1に対して同被加工面Fへの荷重を付与する荷重付与手段4と、荷重付与手段4による荷重を測定する荷重測定手段5を備えると共に、加工中においてハウジング3側の固定部位とアーム2側の可動部位との間の変位を測定する変位測定手段16を備えている。
変位測定手段16は、レーザ変位計あるいは静電容量変位計などの非接触式の測定機器であって、ハウジング3の下端部に取付けてあると共に、ハウジング3の下端部に相対向するアーム2の上端部を測定位置としており、固定側となるハウジング3から可動側となるアーム2までの距離を測定することで両者間の変位を測定する。
上記の加工装置は、先の実施例と同様の作用及び効果を得ることができるうえに、例えば被加工面Fの表面硬さが加工進行方向に漸次増大している場合、ハウジング3の位置が変わらないとすると、表面硬さの増大に伴って被加工面Fに対する凸部1aの圧入量が減少するとともにアーム2が上昇して、ハウジング3からアーム2までの距離が減少することになる。このとき、変位測定手段16では、図8に示すように、押し付け荷重がほぼ一定(厳密には僅かに減少)であるのに対して出力が増大することになり、これにより被加工面Fの表面硬さが増大していることを判断し得る。
さらに、加工装置は、図9(a)に示す被加工物Wの加工開始端0から加工終了端Z1までの間において、図9(b)に示す如く加工終了端寄りの部分で表面硬さが減少している場合、図9(d)に点線で示すように、被加工面Fに対する押し付け荷重が一定であるとすると、表面硬さが減少する部分では、被加工面Fに対するフォームローラ1の凸部1aの圧入量が増大しつつアーム2が下降するので、図9(c)に点線で示す如く変位測定手段16の出力が減少(測定距離が増大)する。そして、微細凹部Aの深さが増大する。
そこで、当該加工装置では、変位測定手段16の出力が減少して所定の出力差(−Δ)を検出したときには、図9(d)に実線で示すように、表面硬さが減少する部分で押し付け荷重を減少させる。つまり、図9(c)に実線で示すように、変位測定手段16の出力をほぼ一定に維持するように荷重付与手段4による荷重を下げる制御を行う。これにより、表面硬さが減少する部分での微細凹部Aの深さの増大が解消され、被加工面Fの全体にわたって深さの均一な微細凹部Aが形成されることになる。
図10は本発明に係わる微細凹部の加工装置のさらに他の実施例を説明する図である。
図示の加工装置は、変位測定手段16が、ハウジング3の内部に設けてある。変位測定手段16は、レーザ変位計あるいは静電容量変位計などの非接触式の測定機器であって、ハウジング3の内部に固定してあり、アーム2側の可動部位であるロッド9の上端部のばね座11を測定位置としている。
図示の加工装置は、変位測定手段16が、ハウジング3の内部に設けてある。変位測定手段16は、レーザ変位計あるいは静電容量変位計などの非接触式の測定機器であって、ハウジング3の内部に固定してあり、アーム2側の可動部位であるロッド9の上端部のばね座11を測定位置としている。
上記の加工装置は、先の実施例と同様の作用及び効果を得ることができるうえに、とくに変位測定手段16をハウジング3に収容しているので、例えば、変位測定手段16と測定部位であるばね座11との間に異物が入り込んで測定不能になるような事態や、加工液が変位測定手段6に飛散して測定不能になるような事態を未然に防ぐことができ、測定精度の維持に貢献し得るものとなる。
図13〜図15は本発明に係わる微細凹部の加工装置のさらに他の実施例を説明する図である。
図13に示す加工装置は、外周部に微細凹部形成用の凸部1aを一定間隔で有するフォームローラ1と、フォームローラ1を回転自在に保持するアーム2と、被加工物Wの被加工面Fに対してアーム2とともにフォームローラ1を進退可能に保持するハウジング3と、被加工面Fに当接したフォームローラ1に対して同被加工面Fへの荷重を付与する荷重付与手段4と、荷重付与手段4による荷重を測定する荷重測定手段5を備えると共に、加工中においてハウジング3側の固定部位とアーム2側の可動部位との間の変位を測定する一方の変位測定手段16と、ハウジング3側の固定部位と被加工面Fとの間の変位を測定する他方の変位測定手段26を備えている。
図13に示す加工装置は、外周部に微細凹部形成用の凸部1aを一定間隔で有するフォームローラ1と、フォームローラ1を回転自在に保持するアーム2と、被加工物Wの被加工面Fに対してアーム2とともにフォームローラ1を進退可能に保持するハウジング3と、被加工面Fに当接したフォームローラ1に対して同被加工面Fへの荷重を付与する荷重付与手段4と、荷重付与手段4による荷重を測定する荷重測定手段5を備えると共に、加工中においてハウジング3側の固定部位とアーム2側の可動部位との間の変位を測定する一方の変位測定手段16と、ハウジング3側の固定部位と被加工面Fとの間の変位を測定する他方の変位測定手段26を備えている。
両変位測定手段16,26は、レーザ変位計あるいは静電容量変位計などの非接触式の測定機器である。一方の変位測定手段16は、ハウジング3の下端部に取付けてあると共に、ハウジング3の下端部に相対向するアーム2の上端部を測定位置としており、固定側となるハウジング3から可動側となるアーム2までの距離を測定することで両者間の変位を測定する。
他方の変位測定手段26は、フォームローラ1の近傍に延出したハウジング3の下端部に取付けてあり、固定側となるハウジング3の下端部から被加工面Fにおけるフォームローラ1の当接部位までの距離を測定することで、ハウジング3と被加工面Fの間の変位を測定する。
上記の加工装置は、先の実施例と同様の作用及び効果を得ることができるうえに、例えば、図14に示すように、被加工面Fの表面硬さが加工進行方向(Z方向)に漸次増大し、同時に被加工物Wの径も加工進行方向に漸次増大している場合、ハウジング3の位置が変わらないとすると、被加工物Wの径の増大に伴って被加工面Fとハウジング3との間の距離が減少することになる。また、被加工物Wの径の増大及び表面硬さの増大に伴って、被加工面Fに対する凸部1aの圧入量が減少するとともにアーム2が上昇して、ハウジング3からアーム2までの距離が減少することになる。
このとき、ハウジング3とアーム2の間の変位を測定している一方の変位測定手段16の出力をDtとし、ハウジング3と被加工表面Fの間の変位を測定している他方の変位測定手段26の出力をDwとすると、被加工物Wの表面硬さによるフォームローラ1の変位は、双方の出力差すなわちDt−Dwとなり、この出力差Dt−Dwによって被加工面Fの表面硬さが増大していることを判断し得る。
さらに、加工装置は、図14(a)に示す被加工物Wの加工開始端0から加工終了端Z1までの間において、図14(b)に示す如く加工終了端寄りの部分で表面硬さが増大し、なお且つ被加工物Wの径が漸次増大している場合、図14(d)中に点線で示すように、被加工面Fに対するフォームローラ1の押し付け荷重が一定であるとすると、ハウジング3と被加工面Fとの間の距離が減少するために他方の変位測定手段26の出力Dwが減少する。
さらに、被加工物Wの径の増大及び表面硬さの増大に伴って、被加工面Fに対するフォームローラ1の凸部1aの圧入量が減少しつつアーム2が上昇するので、図14(c)に点線で示す如く一方の変位測定手段16の出力Dtが減少(測定距離が減少)する。そして、微細凹部の深さが減少する。
そこで、当該加工装置では、図14(d)に示すように、両変位測定手段16,26の出力差Dt−Dwが常に一定になるようにフォームローラ1の押し付け荷重を増加させる。つまり、図14(c)の破線で示すように、両変位測定手段16,26の出力差Dt−Dwをほぼ一定に維持するように荷重付与手段4による荷重を上げる制御を行う。これにより、表面硬さが増大する部分での微細凹部の深さの減少が解消され、被加工面Fの全体にわたって深さの均一な微細凹部が形成されることになる。
また、図15に示すように、加工中の両変位測定手段16,26の出力差Dt−Dwを常に測定し、瞬間的な出力差Dt−Dwの変化率(Tn−1からTnに至る間の変化率)に基づいて、次の瞬間(TnからTn+1経過後)の出力差Dt−Dwを以下の式により予測し、上記と同様に出力差Dt−Dwの変動がなくなるように荷重付与手段4による荷重を上げる制御を行うことにより、被加工面Fの全体にわたって深さの均一な微細凹部をより高精度に形成することができる。
図16は本発明に係わる微細凹部の加工装置のさらに他の実施例を説明する図である。
図示の加工装置は、変位測定手段16が、ハウジング3の内部に設けてある。変位測定手段16は、レーザ変位計あるいは静電容量変位計などの非接触式の測定機器であって、ハウジング3の内部に固定してあり、アーム2側の可動部位であるロッド9の上端部のばね座11を測定位置としている。
図示の加工装置は、変位測定手段16が、ハウジング3の内部に設けてある。変位測定手段16は、レーザ変位計あるいは静電容量変位計などの非接触式の測定機器であって、ハウジング3の内部に固定してあり、アーム2側の可動部位であるロッド9の上端部のばね座11を測定位置としている。
上記の加工装置は、先の実施例と同様の作用及び効果を得ることができるうえに、とくに変位測定手段16をハウジング3に収容しているので、例えば、変位測定手段16と測定部位であるばね座11との間に異物が入り込んで測定不能になるような事態や、加工液が変位測定手段16に飛散して測定不能になるような事態を未然に防ぐことができ、測定精度の維持に貢献し得るものとなる。
図17及び18は本発明に係わる微細凹部の加工装置のさらに他の実施例を説明する図である。
図17に示す加工装置は、先述の各実施例と同様の基本構成を備えると共に、加工中において加工後の微細凹部の被加工面上の形状を測定する加工形状測定手段20備えている。加工形状測定手段20は、CCDカメラ等の画像測定機器であって、アーム2(又は図13に示すハウジング3の延出部)の下端に固定してあり、フォームローラ1で加工した直後の被加工面F上の微細凹形状を非接触で測定する。
図17に示す加工装置は、先述の各実施例と同様の基本構成を備えると共に、加工中において加工後の微細凹部の被加工面上の形状を測定する加工形状測定手段20備えている。加工形状測定手段20は、CCDカメラ等の画像測定機器であって、アーム2(又は図13に示すハウジング3の延出部)の下端に固定してあり、フォームローラ1で加工した直後の被加工面F上の微細凹形状を非接触で測定する。
上記の加工装置は、図18(a)に示すように、被加工物Wの表面硬さが加工開始端0から加工終了端Z1までの間で変化している場合、被加工物Wに一定の圧力でフォームローラ1を押付けて微細凹部を加工すると、表面硬さの変化に伴って加工される微細凹部Aの代表長さ(例えば、幅B1,B2、対角線長さ及び直径など)が変化するので、その代表長さの変化に基づいて被加工物Wの表面硬さの変化を判断することができる。
すなわち、当該加工装置では、図18(b)(c)に示すように、加工する微細凹部Aの代表長さと表面硬さとの関係や、押付け荷重と表面硬さとの関係を予め求めておき、加工中においては、加工形状測定手段20で微細凹部Aを形状を測定しつつ、微細凹部Aの代表長さの変化がなくなるように荷重付与手段4による荷重を増減する制御、つまり、図18(a)に示す如く被加工物Wの表面硬さが後半で減少している場合には、その減少部分において荷重付与手段4による荷重を下げる制御を行う。
これにより、被加工物Wの表面硬さが減少(又は増加)する部分での微細凹部Aの深さの変動が解消され、被加工面Fの全体にわたって深さ及び大きさが均一な微細凹部Aを高精度に形成することができる。
なお、本発明に係わる加工装置及び加工方法は、その構成が上記各実施例のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の細部を適宜変更することが可能であり、例えば、複数列の凸部を有するフォームローラを用いたり、揺動可能なアームを用いてフォームローラを円弧に沿って進退動作させたりする構成としても良い。また、概略円柱形状以外の被加工物にも適用可能である。
1 フォームローラ
1a 凸部
2 アーム
3 ハウジング
4 荷重付与手段
5 荷重測定手段
6 変位測定手段(アームから被加工面までの距離の測定)
6A 第1センサ
6B 第2センサ
16 変位測定手段(ハウジング側とアーム側との間の変位の測定)
20 加工形状測定装置
26 変位測定手段(ハウジング側と被加工面との間の変位の測定)
A 微細凹部
F 被加工面
W 被加工物
1a 凸部
2 アーム
3 ハウジング
4 荷重付与手段
5 荷重測定手段
6 変位測定手段(アームから被加工面までの距離の測定)
6A 第1センサ
6B 第2センサ
16 変位測定手段(ハウジング側とアーム側との間の変位の測定)
20 加工形状測定装置
26 変位測定手段(ハウジング側と被加工面との間の変位の測定)
A 微細凹部
F 被加工面
W 被加工物
Claims (15)
- 外周部に微細凹部形成用の凸部を有するフォームローラを被加工物の被加工面に押付けると共に、被加工物を回転させることにより、その被加工面に微細凹部を形成する装置であって、フォームローラを回転自在に保持するアームと、被加工物の被加工面に対してアームとともにフォームローラを進退可能に保持するハウジングと、被加工面に当接したフォームローラに対して同被加工面への荷重を付与する荷重付与手段と、荷重付与手段による荷重を測定する荷重測定手段を備えると共に、加工中においてアームから被加工面までの距離を測定する変位測定手段を備えたことを特徴とする微細凹部の加工装置。
- 被加工面における変位測定手段の測定位置が、被加工物の回転に伴って形成後の微細凹部が通過する位置であることを特徴とする請求項1に記載の微細凹部の加工装置。
- 変位測定手段が、被加工面の非加工部を測定位置とする第1のセンサと、微細凹部の底部を測定位置とする第2のセンサを備えていることを特徴とする請求項1に記載の微細凹部の加工装置。
- 被加工面における変位測定手段の測定位置が、フォームローラの転動方向の後方近傍位置であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の微細凹部の加工装置。
- 外周部に微細凹部形成用の凸部を有するフォームローラを被加工物の被加工面に押付けると共に、被加工物を回転させることにより、その被加工面に微細凹部を形成する装置であって、フォームローラを回転自在に保持するアームと、被加工物の被加工面に対してアームとともにフォームローラを進退可能に保持するハウジングと、被加工面に当接したフォームローラに対して同被加工面への荷重を付与する荷重付与手段と、荷重付与手段による荷重を測定する荷重測定手段を備えると共に、加工中においてハウジング側の固定部位とアーム側の可動部位との間の変位を測定する変位測定手段を備えたことを特徴とする微細凹部の加工装置。
- 変位測定手段が、ハウジングの内部に設けてあることを特徴とする請求項5に記載の微細凹部の加工装置。
- 外周部に微細凹部形成用の凸部を有するフォームローラを被加工物の被加工面に押付けると共に、被加工物を回転させることにより、その被加工面に微細凹部を形成する装置であって、フォームローラを回転自在に保持するアームと、被加工物の被加工面に対してアームとともにフォームローラを進退可能に保持するハウジングと、被加工面に当接したフォームローラに対して同被加工面への荷重を付与する荷重付与手段と、荷重付与手段による荷重を測定する荷重測定手段を備えると共に、加工中においてハウジング側の固定部位とアーム側の可動部位との間の変位を測定する変位測定手段と、ハウジング側の固定部位と被加工面との間の変位を測定する変位測定手段の2つの変位測定手段を備えたことを特徴とする微細凹部の加工装置。
- ハウジング側の固定部位とアーム側の可動部位との間の変位を測定する変位測定手段が、ハウジングの内部に設けてあることを特徴とする請求項7に記載の微細凹部の加工装置。
- 外周部に微細凹部形成用の凸部を有するフォームローラを被加工物の被加工面に押付けると共に、被加工物を回転させることにより、その被加工面に微細凹部を形成する装置であって、フォームローラを回転自在に保持するアームと、被加工物の被加工面に対してアームとともにフォームローラを進退可能に保持するハウジングと、被加工面に当接したフォームローラに対して同被加工面への荷重を付与する荷重付与手段と、荷重付与手段による荷重を測定する荷重測定手段を備えると共に、加工中において加工後の微細凹部の被加工面上の形状を測定する加工形状測定手段を備えたことを特徴とする微細凹部の加工装置。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の加工装置を用いて、被加工物の被加工面に微細凹部を形成するに際し、荷重測定手段及び変位測定手段による測定を行うと共に、荷重測定手段の測定値に基づいて荷重付与手段による荷重を制御することを特徴とする微細凹部の加工方法。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の加工装置を用いて、被加工物の被加工面に微細凹部を形成するに際し、荷重測定手段及び変位測定手段による測定を行うと共に、変位測定手段の測定値に基づいて荷重付与手段による荷重を制御することを特徴とする微細凹部の加工方法。
- 請求項7又は8に記載の加工装置を用いて、被加工物の被加工面に微細凹部を形成するに際し、荷重測定手段及び変位測定手段による測定を行うと共に、ハウジング側の固定部位とアーム側の可動部位との間の変位を測定する変位測定手段と、ハウジング側の固定部位と被加工面との間の変位を測定する変位測定手段の測定値の差が一定になるように荷重付与手段による荷重を制御することを特徴とする微細凹部の加工方法。
- 請求項7又は8記載の加工装置を用いて、被加工物の被加工面に微細凹部を形成するに際し、荷重測定手段及び変位測定手段による測定を行うと共に、変位測定手段の測定値から、変位の変動を予測し、その予測値に基づいて荷重付与手段による荷重を制御することを特徴とする微細凹部の加工方法。
- 請求項9の加工装置を用いて、被加工物の被加工面に微細凹部を形成するに際し、荷重測定手段の測定値、及び加工後の微細な凹部の被加工面上の形状に基づいて荷重付与手段による荷重を制御することを特徴とする微細凹部の加工方法。
- ハウジング及び被加工物の少なくとも一方を互いに近接離間する方向に移動させることにより、荷重付与手段による荷重を制御することを特徴とする請求項10〜14に記載の微細凹部の加工方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005195682A JP2006150440A (ja) | 2004-11-01 | 2005-07-05 | 微細凹部の加工装置及び加工方法 |
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JP2013233582A (ja) * | 2012-05-10 | 2013-11-21 | Nissan Motor Co Ltd | 微細凹部加工装置及び微細凹部加工方法 |
-
2005
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