JP2006149220A - ベーカリー用上掛け生地及びベーカリー製品 - Google Patents

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哲成 薮下
Shinichi Numano
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Abstract

【課題】 菓子パン生地やデニッシュ生地等のベーカリー生地に上掛けとして用いた場合、カリカリした食感が得られ、且つ、経日的なべとつきが防止されるベーカリー用上掛け生地を提供すること。
【解決手段】 油脂10〜25質量%及び水分5〜30質量%を含有し、該油脂の20℃における固体脂含量が40%以上であり且つ35℃における固体脂含量が10%以下であることを特徴とするベーカリー用上掛け生地。
【選択図】 なし

Description

本発明は、パン生地等のベーカリー生地に上掛けとして用いるベーカリー用上掛け生地、及び該ベーカリー用上掛け生地を用いたベーカリー製品に関する。
ビスケット生地やタルト生地等のベーカリー用上掛け生地を、菓子パン生地やデニッシュ生地等の中生地の上に積載してなる複合生地、あるいはベーカリー用上掛け生地で中生地を包餡してなる複合生地を焼成したパンは、メロンパンと称され、バラエティーに富み、見た目も美しく、また、上掛け生地部分は硬くカリカリした食感で、中生地部分はしっとりしてソフトな食感で、これらの2種の異なる食感を同時に楽しめることから、古くから人気の高い菓子パンの一つである。
しかし、上掛け生地部分と中生地部分との間に水分含量の差があるため、中生地部分から上掛け生地部分への水分移行が焼成直後から始まり、上掛け生地部分は、経日的にカリカリした食感が消失し、べたついた食感になってしまう。さらに、そのべたついた上掛け生地部分が包装紙に付着し、包装紙からパンを取り出すときに、パンの外観が損なわれ、商品価値が著しく低下するという問題もあった。
これらの問題を回避するために、例えば、α化澱粉を含有するベーカリー用上掛け生地を使用する方法(例えば特許文献1参照)、α化小麦粉を含有するベーカリー用上掛け生地を使用する方法(例えば特許文献2参照)、ベーカリー用上掛け生地を平板状に成形後いったん冷蔵し、中生地上に静置する方法(例えば特許文献3参照)等の上掛け生地の改良や、中生地に油脂を対粉15〜50質量%添加する方法(例えば特許文献4参照)等の中生地の改良の試みが行なわれてきた。
しかし、特許文献1や特許文献2に記載の方法では、ベーカリー用上掛け生地の粘度が低いためだれやすく、また、焼成時に水分が残りやすく、ソフトでしっとりした食感になってしまうという問題があり、特許文献3に記載の方法では、上掛け生地部分の食感が、歯切れはよいものの、ソフトな食感になってしまうという問題があり、これらの方法では、いずれもカリカリした食感が得られない上に、経日的なべとつきを防止できない。また、特許文献4に記載の方法では、経日的な上掛け生地部分のべとつきの防止は可能なものの、焼成時の上掛け生地部分の食感自体はむしろソフトでしっとりしたものになってしまい、カリカリした食感が得られないという問題があった。
特開平07−099878号公報 特開2001−340048号公報 特開平08−191657号公報 特開2002−306055号公報
従って、本発明の目的は、菓子パン生地やデニッシュ生地等のベーカリー生地に上掛けとして用いた場合、カリカリした食感が得られ、且つ、経日的なべとつきが防止されるベーカリー用上掛け生地を提供することにある。
本発明者等は、上記目的を達成すべく、ベーカリー用上掛け生地の配合について各種検討を行なった結果、油脂含量及び水分含量を特定範囲とし、且つ該油脂として特定の固体脂含量を有する油脂を使用することにより、上記問題を解決可能であることを知見した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、油脂10〜25質量%及び水分5〜30質量%を含有し、該油脂の20℃における固体脂含量が40%以上であり且つ35℃における固体脂含量が10%以下であることを特徴とするベーカリー用上掛け生地、及び該ベーカリー用上掛け生地を用いたベーカリー製品を提供するものである。
本発明によれば、菓子パン生地やデニッシュ生地等のベーカリー生地に上掛けとして用いた場合、カリカリした食感が得られ、且つ、経日的なべとつきが防止されるベーカリー用上掛け生地を提供することができる。
以下、本発明のベーカリー用上掛け生地について詳述する。
本発明のベーカリー用上掛け生地における油脂の含有量は、10〜25質量%、好ましくは10〜20質量%である。10質量%未満である場合、上掛け生地部分が焼成当初からひきが出た食感となり、25質量%を超える場合、ぽろついた食感となり、いずれの場合もカリカリした食感が得られない。
また、上記油脂は、ショートニング、マーガリン、バター、アーモンドペースト、マジパン、ピーナツペースト等の油脂組成物の形態であってもよく、該油脂組成物が乳化物である場合、その乳化形態は、油中水型、水中油型及び二重乳化型のいずれでも構わない。また、上記油脂が油脂組成物の形態である場合には、上記油脂の含有量は、それらに含まれる油脂以外の原料を除いた純油分を指す。
また、本発明で用いる油脂は、気相を含有するものであってもよく、さらに、本発明のベーカリー用上掛け生地に使用する成分、例えば後述する糖類やその他原料に挙げる成分を含有するものであってもよい。
本発明のベーカリー用上掛け生地では、上記油脂の固体脂含量が、20℃において40%以上であり且つ35℃において10%以下であることが必要である。20℃における固体脂含量は、好ましくは50%以上であり、その上限は特に制限されるものではないが、好ましくは90%である。35℃における固体脂含量は、好ましくは5%以下であり、その下限は特に制限されるものではないが、好ましくは1%である。
上記油脂の20℃における固体脂含量が40%未満であると、上掛け生地部分が経日的にべとついて、カリカリした食感が失われてしまう。また、上記油脂の35℃における固体脂含量が10%を超えると、生地の伸展性が乏しく、成形しにくいベーカリー用上掛け生地となり、また焼成した後も上掛け生地部分の口溶けが悪くなる。
本発明において使用される上記油脂としては、例えば、パーム油、パーム核油、ヤシ油、コーン油、オリーブ油、綿実油、大豆油、ナタネ油、米油、ヒマワリ油、サフラワー油、牛脂、乳脂、豚脂、カカオバター、シア脂、マンゴー核油、サル脂、イリッペ脂、魚油、鯨油等の各種動植物油脂、これらの各種動植物油脂に必要に応じてエステル交換、水素添加、異性化水添、分別等の処理をして得られる加工油脂、脂肪酸及び/又は脂肪酸低級アルコールエステルを用いて製造したエステル交換油が挙げられる。本発明では、油脂の固体脂含量が上述の如くなるように、これらの中から1種又は2種以上を選択して用いる。これらの中でも、パーム油、大豆油、米油及び菜種油のうちの1種又は2種以上の油脂に対し、水素添加、異性化水添及び分別のうちの1種又は2種以上の処理をして得られる加工油脂から選択される1種以上を用いることが好ましい。
また、上記油脂の構成脂肪酸におけるトランス脂肪酸含量が、35〜60質量%、特に40〜60質量%であると、焼成時のカリカリした食感が一層優れ、経日的なべとつきもさらに抑えられるため好ましい。トランス脂肪酸含量が35質量%より少ないと、高い温度環境下(25℃以上)における経日的なべとつきの防止が十分でない場合があり、また、白色の油脂結晶が析出するおそれもある。トランス脂肪酸含量が60質量%を超えると、油脂の物性が硬すぎ、伸展性に乏しいため、成形しにくいベーカリー用上掛け生地となりやすく、また、焼成した後も上掛け生地部分の口溶けが悪く、割れが激しく、中生地から剥離しやすくなるおそれがある。
本発明のベーカリー用上掛け生地における水分含量は、5〜30質量%、好ましくは12〜25質量%である。5質量%未満である場合、上掛け生地部分が焼成当初からぽろついた食感になってしまい、30質量%を超える場合、ソフトな食感になってしまうことに加え、保存時に急速に吸湿し、べたついた食感になり、いずれの場合もカリカリした食感が得られない。
なお、上記水分には、天然水や水道水の他に、水分を含む原料中の水分も含むものとする。水分を含む材料としては、牛乳、濃縮乳、クリーム等の乳や乳製品、全卵、卵黄、卵白等の卵類、液糖等が挙げられる。また、上記油脂が乳化物の形態である場合には、上記水分含量には、該乳化物に含まれる水分をも含める。
本発明のベーカリー用上掛け生地においては、水分として、全卵、卵黄、卵白等の卵類を使用することが、一層カリカリした食感が得られる点で好ましい。
また、本発明のベーカリー用上掛け生地は、さらにカリカリした良好な食感を得る上で、糖類を15〜35質量%、特に20〜30質量%含有することが好ましい。糖類の含有量が15質量%未満であると、上掛け生地部分が焼成当初からぽろついた食感になりカリカリした食感が得られないおそれがあることに加え、中生地から上掛け生地部分が剥離しやすくなるおそれもある。また、糖類の含有量が35質量%を超えると、保存時に吸湿しやすく、べたついた食感になり、カリカリした食感が得られないおそれがある。
本発明で用いる上記糖類としては、特に制限されるものではないが、例えば、上白糖、グラニュー糖、粉糖、ブドウ糖、果糖、蔗糖、麦芽糖、酵素糖化水飴、乳糖、還元澱粉糖化物、異性化液糖、蔗糖結合水飴、オリゴ糖、還元糖ポリデキストロース、ソルビトール、還元乳糖、トレハロース、キシロース、キシリトール、マルチトール、エリスリトール、マンニトール、フラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、乳果オリゴ糖、ラフィノース、ラクチュロース、パラチノースオリゴ糖、ステビア、アスパルテーム等が挙げられる。本発明では、これらの中から選ばれた1種又は2種以上の糖類を用いることができる。これらの中でも、上白糖、グラニュー糖、粉糖、ブドウ糖、麦芽糖が好ましく用いられる。
本発明のベーカリー用上掛け生地において、小麦粉の含有量は、好ましくは35〜60質量%、より好ましくは40〜60質量%である。本発明で用いる小麦粉としては、特に制限されるものではなく、例えば、強力粉、中力粉、フランス粉、薄力粉等が挙げられるが、サクサクした食感及び良好な作業性(伸展性)を一層確実に得るため、強力粉及び薄力粉を併用することが好ましい。強力粉と薄力粉との使用比率は、質量基準で90:10〜40:60が好ましい。
さらに、本発明のベーカリー用上掛け生地には、必要に応じて、その他の原料として、イースト、甘味料、でんぷん、増粘安定剤、着色料、酸化防止剤、デキストリン、カゼイン・ホエー・クリーム・脱脂粉乳・発酵乳・牛乳・全粉乳・ヨーグルト・練乳・加糖練乳・全脂練乳・脱脂練乳・濃縮乳・純生クリーム・ホイップ用クリーム(コンパウンドクリーム)・植物性ホイップ用クリーム等の乳や乳製品、ナチュラルチーズ・プロセスチーズ・クリームチーズ・ゴーダチーズ・チェダーチーズ等のチーズ類、アルコール類、グリセリン脂肪酸エステル・グリセリン酢酸脂肪酸エステル・グリセリン乳酸脂肪酸エステル・グリセリンコハク酸脂肪酸エステル・グリセリンジアセチル酒石酸脂肪酸エステル・ソルビタン脂肪酸エステル・ショ糖脂肪酸エステル・ショ糖酢酸イソ酪酸エステル・ポリグリセリン脂肪酸エステル・ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル・プロピレングリコール脂肪酸エステル・ステアロイル乳酸カルシウム・ステアロイル乳酸ナトリウム・ポリオキシエチレンソルビタンモノグリセリド・レシチン等の乳化剤、膨張剤、無機塩類、食塩、ベーキングパウダー、イーストフード、生地改良剤、カカオ及びカカオ製品、コーヒー及びコーヒー製品、ハーブ、豆類、小麦蛋白や大豆蛋白といった植物蛋白、保存料、苦味料、酸味料、pH調整剤、日持ち向上剤、果実、果汁、ジャム、フルーツソース、調味料、香辛料、香料、野菜類・肉類・魚介類等の食品素材、コンソメ・ブイヨン等の植物及び動物エキス、食品添加物等、ベーカリー生地に一般的に使用可能な材料を用いてもよい。これらのその他の原料は、本発明の目的を損なわない限り、任意に使用することができるが、好ましくは、ベーカリー用上掛け生地中、合計で20質量%以下となる範囲で使用する。
次に、上述の本発明のベーカリー用上掛け生地の好ましい製造方法について説明する。
本発明のベーカリー用上掛け生地は、その製造方法によって特に限定されるものではなく、上記の油脂、糖類、小麦粉、卵類及び必要に応じその他の原料を混合することによって得ることができる。製造の際には、一般的なシュガーバッター法、フラワーバッター法、オールインミックス法、溶かしバター法等を適宜選択して適用することが可能であるが、特にサクサクした食感が得られる点において、溶かしバター法が特に好ましく適用される。溶かしバター法は、油脂のクリーミング性を利用せず、油脂を溶解して添加することで、生地比重を下げずに製造可能な生地製造方法であるため、添加する油脂の特徴を強調する効果がある。そのため、この方法で得られたベーカリー用上掛け生地は、本発明に使用する油脂の低温での硬さ及び体温温度での急激な口溶けをより強く感じることができる。溶かしバター法において、上記油脂は、50〜80℃で溶解した後、20〜40℃に放冷してから用いることが好ましい。
次に、本発明のベーカリー製品について説明する。
本発明のベーカリー製品は、本発明のベーカリー用上掛け生地を、パン生地、練パイ生地、折りパイ生地、デニッシュ生地、シュー生地、ドーナツ生地、ケーキ生地、クラッカー生地、ワッフル生地等のベーカリー生地に上掛けし、焼成することにより、得られるものである。上掛けする方法は、特に限定されるものではなく、例えば、板状に成形した本発明のベーカリー用上掛け生地をベーカリー生地に積置する方法、板状に成形した後いったん冷凍した本発明のベーカリー用上掛け生地をベーカリー生地に積置する方法、手成形又は自動包餡機により本発明のベーカリー用上掛け生地でベーカリー生地を包餡する方法等が挙げられる。本発明のベーカリー製品において、本発明のベーカリー用上掛け生地の使用量は、上記ベーカリー生地100質量部に対して好ましくは25〜80質量部とする。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例により何ら制限されるものではない。
なお、下記の実施例及び比較例において、固体脂含量は次のようにして測定した。
油脂を60℃に30分保持し、油脂を完全に融解した後、0℃に30分保持して固化させた。次いで、25℃に30分保持し、テンパリングを行ない、その後0℃に30分保持した。これを逐次20℃、35℃の各測定温度に30分づつ保持後、固体脂含量を測定した。
〔製造例1〕油脂Aの製造
パーム油(ヨウ素価53)と菜種油(ヨウ素価116)とを1:1(質量比)の割合で混合した混合油300g、市販のニッケル触媒(日産ガードラー触媒製、商品名「G−95E」、ニッケル含量22%)1.05g及びメチオニン60mgを750mlのオートクレーブ中に投入し、温度200℃、水素圧2kg、水素流量0.51/分、攪拌速度500rpmの条件で異性化水素添加を行ない、固体脂含量が20℃で58%、35℃で8%であり、トランス脂肪酸含量が48質量%である油脂Aを得た。
〔製造例2〕油脂Bの製造
パーム油(ヨウ素価53)をアセトンを用いて2段分別したパーム中部油と、パーム油(ヨウ素価53)とを30:70の質量比で混合し、固体脂含量が20℃で63%、35℃で4%であり、トランス脂肪酸含量が2質量%である油脂Bを得た。
〔製造例3〕油脂Cの製造
大豆油(ヨウ素価116)300g及び市販のニッケル触媒(日産ガードラー触媒製、商品名「G−95E」、ニッケル含量22%)1.05gを750mlのオートクレーブ中に投入し、温度200℃、水素圧2kg、水素流量0.51/分、攪拌速度500rpmの条件で融点35℃まで水素添加を行ない、固体脂含量が20℃で44%、35℃で6%であり、トランス脂肪酸含量が50質量%である油脂Cを得た。
〔製造例4〕油脂Dの製造
上記油脂Aと上記油脂Cとを50:50の質量比で混合し、固体脂含量が20℃で51%、35℃で7%であり、トランス脂肪酸含量が49質量%である油脂Dを得た。
〔参考例〕油脂E(乳脂)の製造
バター(ヨウ素価30)より油分を分離精製し、固体脂含量が20℃で16%、35℃で0%であり、トランス脂肪酸含量が5質量%である油脂Eを得た。
〔実施例1〕
上白糖45質量部及び全卵(正味)18質量部をビーターを使用して混合し、これに、いったん60℃で加熱溶解した後40℃まで放冷した油脂A25質量部を添加混合し、次いで、薄力粉40質量部、強力粉60質量部及びベーキングパウダー1質量部を添加混合し、さらに水11質量部を添加混合し、ベーカリー用上掛け生地を得た。
このベーカリー用上掛け生地の油脂含量は12.5質量%、糖類含量は22.5質量%、水分含量は12.3質量%であり、また、小麦粉含量は50質量%であった。
得られたベーカリー用上掛け生地は、直ちに下記メロンパンの製造試験に供した。
〔実施例2〕
上白糖45質量部及び全卵(正味)18質量部をビーターを使用して混合し、これに、いったん60℃で加熱溶解した後40℃まで放冷した油脂B25質量部を添加混合し、次いで、薄力粉40質量部、強力粉60質量部及びベーキングパウダー1質量部を添加混合し、さらに水11質量部を添加混合し、ベーカリー用上掛け生地を得た。
このベーカリー用上掛け生地の油脂含量は12.5質量%、糖類含量は22.5質量%、水分含量は12.3質量%であり、また、小麦粉含量は50質量%であった。
得られたベーカリー用上掛け生地は、直ちに下記メロンパンの製造試験に供した。
〔実施例3〕
上白糖45質量部及び全卵(正味)18質量部をビーターを使用して混合し、これに、いったん60℃で加熱溶解した後40℃まで放冷した油脂C25質量部を添加混合し、次いで、薄力粉40質量部、強力粉60質量部及びベーキングパウダー1質量部を添加混合し、さらに水11質量部を添加混合し、ベーカリー用上掛け生地を得た。
このベーカリー用上掛け生地の油脂含量は12.5質量%、糖類含量は22.5質量%、水分含量は12.3質量%であり、また、小麦粉含量は50質量%であった。
得られたベーカリー用上掛け生地は、直ちに下記メロンパンの製造試験に供した。
〔実施例4〕
上白糖45質量部及び全卵(正味)18質量部をビーターを使用して混合し、これに、いったん60℃で加熱溶解した後40℃まで放冷した油脂D25質量部を添加混合し、次いで、薄力粉40質量部、強力粉60質量部及びベーキングパウダー1質量部を添加混合し、さらに水11質量部を添加混合し、ベーカリー用上掛け生地を得た。
このベーカリー用上掛け生地の油脂含量は12.5質量%、糖類含量は22.5質量%、水分含量は12.3質量%であり、また、小麦粉含量は50質量%であった。
得られたベーカリー用上掛け生地は、直ちに下記メロンパンの製造試験に供した。
〔比較例1〕
上白糖45質量部及び全卵(正味)18質量部をビーターを使用して混合し、これに、いったん60℃で加熱溶解した後40℃まで放冷した油脂A5質量部を添加混合し、次いで、薄力粉40質量部、強力粉60質量部及びベーキングパウダー1質量部を添加混合し、さらに水11質量部を添加混合し、ベーカリー用上掛け生地を得た。
このベーカリー用上掛け生地の油脂含量は2.8質量%、糖類含量は25質量%、水分含量は13.6質量%であり、また、小麦粉含量は55.6質量%であった。
得られたベーカリー用上掛け生地は、直ちに下記メロンパンの製造試験に供した。
〔比較例2〕
上白糖45質量部及び全卵(正味)18質量部をビーターを使用して混合し、これに、いったん60℃で加熱溶解した後40℃まで放冷した油脂A75質量部を添加混合し、次いで、薄力粉40質量部、強力粉60質量部及びベーキングパウダー1質量部を添加混合し、さらに水11質量部を添加混合し、ベーカリー用上掛け生地を得た。
このベーカリー用上掛け生地の油脂含量は30質量%、糖類含量は18質量%、水分含量は9.8質量%であり、また、小麦粉含量は40質量%であった。
得られたベーカリー用上掛け生地は、直ちに下記メロンパンの製造試験に供した。
〔比較例3〕
上白糖45質量部及び全卵(正味)18質量部をビーターを使用して混合し、これに、いったん60℃で加熱溶解した後40℃まで放冷した油脂E25質量部を添加混合し、次いで、薄力粉40質量部、強力粉60質量部及びベーキングパウダー1質量部を添加混合し、さらに水11質量部を添加混合し、ベーカリー用上掛け生地を得た。
このベーカリー用上掛け生地の油脂含量は12.5質量%、糖類含量は22.5質量%、水分含量は12.3質量%であり、また、小麦粉含量は50質量%であった。
得られたベーカリー用上掛け生地は、直ちに下記メロンパンの製造試験に供した。
<メロンパンの製造試験>
実施例1〜4及び比較例1〜3で得られたベーカリー用上掛け生地をそれぞれ用い、下記のメロンパンの製造方法に従ってメロンパンを製造し、該メロンパンの食感を下記評価方法に従って評価した。評価結果を表1に示す。
(中種法によるメロンパンの製造方法)
強力粉70質量部、上白糖18質量部、イースト3質量部、イーストフード0.1質量部、上白糖3質量部及び水40質量部をミキサーボウルに投入して縦型ミキサーにセットし、フックを使用して低速で3分、中速で2分ミキシングして中種生地を得た。この中種生地を醗酵室で28℃にて2時間中種発酵させた。次いで、この生地に、さらに強力粉30質量部、上白糖15質量部、食塩1.5質量部、全卵(正味)15質量部及び水10質量部を添加し、低速で4分、中速で4分ミキシングした。ここで、練込用マーガリン10質量部を投入し、低速で4分、中速で4分ミキシングして菓子パン生地を得た(捏ね上げ温度28℃)。この菓子パン生地を、フロアタイム30分をとった後に45gに分割し、さらにベンチタイム20分をとった後、これを中生地とし、手成形にて、ベーカリー用上掛け生地35gで包餡成形し、80gの複合生地を得た。この複合生地を、庫内温度38℃、相対湿度75%のホイロで50分ホイロをとった後、固定窯で180℃で13分焼成し、ベーカリー製品(メロンパン)を得た。
(評価方法)
得られたベーカリー製品を包装した後、28℃の恒温器に保管し、上掛け生地部分の食感を、焼成から1時間後、12時間後、24時間後及び48時間後それぞれにおいて、下記評価基準で評価した。
・評価基準
◎:カリカリした食感が極めて良好である。
○:カリカリした食感である。
△:歯切れが悪く又はねちゃつき感があり、カリカリした食感が不良である。
×:べとつき感があり、カリカリした食感が極めて不良である。
表1の結果から以下のことが明らかである。
水分含量は5〜30質量%であるが、20℃における固体脂含量が40%以上で且つ35℃における固体脂含量が10%以下である油脂を10質量%未満しか含有しない比較例1のベーカリー用上掛け生地を使用したメロンパンの上掛け生地部分は、焼成から1時間後でもねちゃつきがあり、また、焼成から48時間後には、べたついた食感になってしまった。
また、水分含量は5〜30質量%であるが、20℃における固体脂含量が40%以上で且つ35℃における固体脂含量が10%以下である油脂を25質量%を超えて含有する比較例2のベーカリー用上掛け生地を使用したメロンパンの上掛け生地部分は、歯切れは良好であるが、ソフトな食感であり、焼成から12時間後には、ねちゃつき感が出始めた。
また、油脂含量が10〜25質量%で、水分含量が5〜30質量%であるが、20℃における固体脂含量が40%未満である油脂を使用した比較例3のベーカリー用上掛け生地を使用したメロンパンの上掛け生地部分は、歯切れは良好でカリカリした食感であるが、焼成から24時間後には、ねちゃつき感が出始めた。
それに対し、油脂10〜25質量%及び水分5〜30質量%を含有し、該油脂の20℃における固体脂含量が40%以上であり且つ35℃における固体脂含量が10%以下である実施例1〜4のベーカリー用上掛け生地をそれぞれ使用したメロンパンの上掛け生地部分は、歯切れは良好で、且つ、カリカリした食感であり、さらに、焼成から12時間後でも良好な歯切れとカリカリした食感を保持していた。特に、トランス脂肪酸を35〜60%含有する油脂を用いた実施例1、3及び4については、実施例1及び4のベーカリー用上掛け生地は、焼成から24時間後でもカリカリした食感を保持しており、実施例3のベーカリー用上掛け生地も、実施例1及び4に比べると若干劣るものの、24時間後でも良好な食感を保持していた。

Claims (5)

  1. 油脂10〜25質量%及び水分5〜30質量%を含有し、該油脂の20℃における固体脂含量が40%以上であり且つ35℃における固体脂含量が10%以下であることを特徴とするベーカリー用上掛け生地。
  2. 糖類を15〜35質量%含有することを特徴とする請求項1記載のベーカリー用上掛け生地。
  3. 上記油脂の構成脂肪酸におけるトランス脂肪酸の含有量が35〜60質量%であることを特徴とする請求項1又は2記載のベーカリー用上掛け生地。
  4. 溶かしバター法によって得られたものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のベーカリー用上掛け生地。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のベーカリー用上掛け生地を用いたベーカリー製品。
JP2004340494A 2004-11-25 2004-11-25 ベーカリー用上掛け生地及びベーカリー製品 Pending JP2006149220A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017127258A (ja) * 2016-01-21 2017-07-27 日清オイリオグループ株式会社 上掛け生地用粉末油脂組成物

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