JP2006147626A - 半導体装置 - Google Patents

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Akimasa Fujiki
謙昌 藤木
Hiromoto Takewaka
博基 竹若
Junko Izumitani
淳子 泉谷
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Abstract

【課題】 ウェハのダイシングにより半導体チップの端部に発生するクラック(裂け目)が回路領域に到達するのを抑制する。
【解決手段】 シリコン基板1上に形成した半導体チップの端部付近で回路領域の周囲を覆うように形成されたシールリング5として、底面および側面をバリア膜で被覆した埋め込み銅配線14、18、22を積層し、それぞれの上層に積層される埋め込み配線18、22、26の第一の面6側の側面位置が、上層ほど半導体チップの端部側(左側)にずれるようにした。
このような構成とすることにより、層間絶縁膜2の中で埋め込み銅配線14、18、22の上面の銅が第一の面6側に露出するのを抑制することができる。これによりウェハをダイシングする際に半導体チップの端部からクラックが入った場合、銅の酸化による新たなクラック発生を抑制し、クラックが回路領域に侵入するのを防ぐことができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は半導体装置に関し、特に埋め込み銅配線を用いた半導体装置に関する。
サブクォーターミクロン半導体デバイスの多層配線工程においては、微細配線の形成と配線抵抗の低減を両立させるため、アルミニウム配線に代わり銅配線が用いられるようになってきた。
上記銅配線の構造としては、層間絶縁膜の中に埋め込まれた銅の底面および側面をバリア膜で被覆した埋め込み銅配線が一般的である。そして、この埋め込み銅配線を積層することにより、多層配線を形成する。
一方、半導体装置の製造においてウェハ上での製造工程が終了すると、ウェハは半導体チップにダイシングされる。このとき、半導体チップの端部の側面には層間絶縁膜が露出する。しかし、この層間絶縁膜として用いられるシリコン酸化膜は水分を阻止する能力が十分でないため、半導体チップの端部から水分が浸入するおそれがある。
これを防ぐため、半導体チップの端部付近には回路領域の周囲を覆うようにシールリングが形成されている。(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−277465号公報
前述した埋め込み銅配線を用いてシールリングを形成する場合、半導体チップの端部付近で、層間絶縁膜の中に埋め込み銅配線を積層することにより形成する。そして、シールリングの最上面を覆うようにキャップ配線を形成する。
ウェハをダイシングする際には半導体チップの端部に機械的ストレスが加わり、半導体チップの端部から回路領域に向かって層間絶縁膜にクラック(裂け目)が発生することがある。このとき発生したクラックがシールリングで終端すれば、回路領域への水分の浸入を防ぐことができる。
しかし、埋め込み銅配線を積層するとき、リソグラフィの合わせずれなどにより、上層の配線が下層の配線より回路領域側に大きくずれた場合には、層間絶縁膜の中で、シールリングの半導体チップ端部側に下層の配線の上面の銅が、層間絶縁膜の中に露出してしまうおそれがあった。
そしてダイシングによりクラックが発生して銅が外気に晒されると、その部分に水分が浸入して銅が酸化され、応力により新たなクラックを発生させ、デバイスの品質が損なわれてしまうという問題があった。
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、複数の埋め込み銅配線を積層したシールリングを用いた半導体装置において、層間絶縁膜の中でシールリングの半導体チップ端部側に銅が露出するのを抑え、ダイシングにより半導体チップの端部に発生したクラックが回路領域に到達するのを防止することができる、優れた半導体装置を提供することを目的とする。
本発明に係る半導体装置は、基板上に層間絶縁膜を形成した半導体チップの前記層間絶縁膜の中で、前記半導体チップの端部より内側位置に形成された回路領域と、前記層間絶縁膜の中で前記回路領域の周囲を覆うように前記半導体チップの端部より内側位置に形成され前記半導体チップの端部と対向する第一の面と前記回路領域と対向する第二の面とを有するシールリングと、前記層間絶縁膜の中で前記シールリングの最上面を覆うように形成したキャップ配線とを含み、前記シールリングとして底面および側面をバリア膜で被覆した埋め込み銅配線を複数積層し、前記積層した埋め込み銅配線の前記第一の面側の側面位置が、上層ほど前記半導体チップの端部側にずれるようにしたことを特徴とする。
また、本発明に係る別の半導体装置は、基板上に層間絶縁膜を形成した半導体チップの前記層間絶縁膜の中で、前記半導体チップの端部より内側位置に形成され、銅配線を含む回路領域と、前記層間絶縁膜の中で前記回路領域の周囲を覆うように前記半導体チップの端部より内側位置に形成されたシールリングと、前記層間絶縁膜の中で前記シールリングの最上面を覆うように形成したキャップ配線とを含み、前記シールリングとして底面および側面をバリア膜で被覆した埋め込みタングステン配線を形成し、上端部を前記回路領域に含まれる前記銅配線のうち最上層の銅配線の上面の高さ以上の高さとなるようにし、下端部を前記基板に接続したことを特徴とする。
本発明のその他の特徴については、以下において詳細に説明する。
本発明によれば、複数の埋め込み銅配線を積層したシールリングを用いた半導体装置において、層間絶縁膜の中でシールリングの半導体チップ端部側に銅が露出するのを抑え、ダイシングにより半導体チップの端部に発生したクラックが回路領域に到達するのを防止することができる、優れた半導体装置を得ることができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において同一または相当する部分には同一符号を付して、その説明を簡略化ないし省略する。
実施の形態1.
図1(a)に本実施の形態に係る半導体装置の平面図を示す。また、図1(b)に図1(a)のA−A’の断面図を示す。
図1(a)および図1(b)に示すように、シリコン基板1の上に層間絶縁膜2を形成した半導体チップ3の層間絶縁膜2の中で、半導体チップ3の端部より内側位置に回路領域4が形成されている。
そして、層間絶縁膜2の中で回路領域4の周囲を覆うように、半導体チップ3の端部より内側位置に半導体チップ3の端部と対向する第一の面6と、回路領域4と対向する第二の面7とを有するシールリング5が形成されている。
図2に、図1(b)の点線部分Bの拡大図を示す。
シリコン基板1の上にシリコン酸化膜などの第一絶縁膜8が形成されている。その中で底面および側面をTaN膜(窒化タンタル膜)などの第一バリア膜9で被覆した埋め込みタングステン配線10が形成されている(以下、第一バリア膜9および埋め込みタングステン配線10を全体として「第一配線11」という)。
また、第一絶縁膜8および第一配線11の上に、第二絶縁膜12が形成されている。その中で第一配線11の直上に積層するように、底面および側面をTaN膜などの第二バリア膜13で被覆した埋め込み銅配線14が形成されている(以下、第二バリア膜13および埋め込み銅配線14を全体として「第二配線15」という)。
さらに、第二絶縁膜12および第二配線15の上に、第三絶縁膜16が形成されている。その中で第二配線15の上に積層するように、底面および側面をTaN膜などの第三バリア膜17で被覆した埋め込み銅配線18が形成されている(以下、第三バリア膜17および埋め込み銅配線18を全体として「第三配線19」という)。このとき、埋め込み銅配線18の第一の面6側の側面位置が、埋め込み銅配線14の第一の面6側の側面位置より半導体チップ3(図1参照)の端部側にずれるように形成されている。
同様に、第三絶縁膜16および第三配線19の上に、第四絶縁膜20が形成されている。その中で第三配線19の上に積層するように、底面および側面をTaN膜などの第四バリア膜21で被覆した埋め込み銅配線22が形成されている(以下、第四バリア膜21および埋め込み銅配線22を全体として「第四配線23」という)。このとき、埋め込み銅配線22の第一の面6側の側面位置が、埋め込み銅配線18の第一の面6側の側面位置より半導体チップ3の端部側にずれるように形成されている。
さらに、第四絶縁膜20および第四配線23の上に、第五絶縁膜24が形成されている。その中で第四配線23の上に積層するように、底面および側面をTaN膜などの第五バリア膜25で被覆した埋め込みタングステン配線26が形成されている(以下、第五バリア膜25および埋め込みタングステン配線26を全体として「第五配線27」という)。このとき、埋め込みタングステン配線26の第一の面6側の側面位置が、埋め込み銅配線22の第一の面6側の側面位置より半導体チップ3の端部側にずれるように形成されている。ここで、前述した「シールリング5」は、埋め込みタングステン配線10、26、埋め込み銅配線14、18、22の全体を指すものと定義する。
そして、シールリング5の最上面を覆うように、キャップ配線28としてアルミニウム配線が形成されている。
さらに第五絶縁膜24およびキャップ配線28の上に全面にパッシベーション膜29が形成されている。ここで、前述した「層間絶縁膜2」は、第一絶縁膜8、第二絶縁膜12、第三絶縁膜16、第四絶縁膜20、第五絶縁膜24、およびパッシベーション膜29の全体を指すものと定義する。
このように、層間絶縁膜2の中でシールリング5の最上面を覆うように形成したキャップ配線28を含み、シールリング5として底面および側面をバリア膜で被覆した埋め込み銅配線を複数積層し、積層した埋め込み銅配線の第一の面6側の側面位置が、上層ほど半導体チップ3の端部側にずれるようにした。
例えば埋め込みタングステン配線10、26、埋め込み銅配線14、18、22の配線幅を全て同一(0.5μm程度)として、埋め込み銅配線18の第一の面6側の側面位置が、埋め込み銅配線14の第一の面6側の側面位置より半導体チップ3の端部側に0.1〜0.2μm程度ずれるように形成した。同様に、埋め込み銅配線22の第一の面6側の側面位置が、埋め込み銅配線18の第一の面6側の側面位置より半導体チップ3の端部側に0.1〜0.2μm程度ずれるように形成した。さらに、埋め込みタングステン配線26の第一の面6側の側面位置が、埋め込み銅配線22の第一の面6側の側面位置より半導体チップ3の端部側に0.1〜0.2μm程度ずれるように形成した。
すなわち、上層に積層される埋め込み銅配線(または埋め込みタングステン配線)の第一の面6側の側面位置を、その直下の埋め込み銅配線の第一の面6側の側面位置より半導体チップ3の端部側に0.1〜0.2μm程度ずれるように形成した。
このように形成したことにより、層間絶縁膜2の中で、シールリング5の埋め込み銅配線14、18、22の上面の銅が第一の面6側に露出するのを抑制することができる。
なお、上述した第一配線11の上に埋め込み銅配線14を積層するとき、埋め込み銅配線14の第一の面6側の側面位置を、埋め込みタングステン配線10の第一の面6側の側面位置より半導体チップ3の端部側にずれるようにする必要はない。
これは、埋め込みタングステン配線10の上面が露出しても層間絶縁膜2の中で第一の面6側に銅が露出することはないからである。
また、埋め込みタングステン配線10、26、埋め込み銅配線14、18、22の配線幅を全て同一(0.5μm程度)として、積層した埋め込み銅配線の第二の面側7の側面位置が上層ほど半導体チップ3の端部側にずれるようにした。
このように形成したことにより、シールリング5の積層された埋め込み配線の上層と下層の機械的強度のばらつきを小さくして、外部からの応力集中を避けることができる。
また、前述したようにキャップ配線28としてアルミニウム配線を形成したことにより、アルミニウムを用いたボンディングパッド(図示しない)を形成する工程と同時に、キャップ配線28を形成することができる。これにより、工程を簡略化することができる。
図3は、ウェハをダイシングする際に半導体チップ3(図1参照)の端部からクラック(裂け目)が入った場合の、図2に示した第三絶縁膜16、第四絶縁膜20、第五絶縁膜24の中に形成された第三配線19、第四配線23、第五配線27の拡大図である。
半導体チップ3の端部から回路領域に向かってクラック30が入り、これが第四配線23の下端部で終端している。
ここで、埋め込み銅配線22の第一の面6側の側面位置が、埋め込み銅配線18の第一の面6側の側面位置より回路領域4(図1参照)側にずれていたとすると、クラック30が埋め込み銅配線18の上面に達してしまうおそれがある。そうするとクラックを通して水分が浸入し銅配線18の上面の銅を酸化させ、応力により新たなクラックを発生させてしまう。
しかし前述したように層間絶縁膜2の中で埋め込み銅配線14、18、22の上面の銅が第一の面6側に露出するのを抑制したことにより、ウェハのダイシングにおいて半導体チップ3の端部にクラックが発生しても、これをシールリング5で終端させ新たなクラックの発生を防ぐことができる。
以上説明したように本実施の形態に係る半導体装置は、シリコン基板1上に層間絶縁膜2を形成した半導体チップ3の層間絶縁膜2の中で、半導体チップ3の端部より内側位置に形成された回路領域4と、層間絶縁膜2の中で回路領域4の周囲を覆うように半導体チップ3の端部より内側位置に形成され半導体チップ3の端部と対向する第一の面6と、回路領域4と対向する第二の面7とを有するシールリング5と、層間絶縁膜2の中でシールリング5の最上面を覆うように形成したキャップ配線28とを含むようにした。
そして、シールリング5として底面および側面をバリア膜で被覆した埋め込み銅配線を複数積層し、積層した埋め込み銅配線の第一の面6側の側面位置が、上層ほど半導体チップ3の端部側にずれるようにした。
また本実施の形態に示した例では、積層した埋め込みタングステン配線10、26、埋め込み銅配線14、18、22(図2参照)の配線幅を全て同一の幅とした。そして、上述の埋め込み銅配線が上層ほど半導体チップ3(図1参照)の外側(端部側)にずれるようにして、埋め込み銅配線の銅表面が半導体チップ3の外側に対し露出しない構造とした。
このような構成とすることにより、層間絶縁膜2の中でシールリング5の埋め込み銅配線の上面の銅が第一の面6側に露出するのを抑制することができる。これによりウェハのダイシングにおいて半導体チップ3の端部にクラックが発生しても、これをシールリング5で終端させ新たなクラックの発生を防ぐことができる。
従って、ダイシングの際にクラックが入っても信頼性が損なわれることを抑制した、優れた半導体装置を得ることができる。
実施の形態2.
本実施の形態に係る半導体装置は、実施の形態1で示した半導体装置において、積層した埋め込み銅配線の第二の面7側の側面位置が同一平面上にあるようにしたものである。
図4は、ウェハをダイシングする際に半導体チップ3(図1参照)の端部からクラックが入った場合の、実施の形態1で示した図1(b)の点線部分Bに相当する部分の拡大図である。このとき、積層した埋め込み銅配線の第一の面6側の側面位置は、実施の形態1と同様に上層ほど半導体チップ3の端部側にずれるように形成されている。
一方、積層した埋め込み銅配線18、22、および埋め込みタングステン配線26の第二の面7側の側面位置が同一平面上にあるように形成されている。
例えば、埋め込み銅配線18、22、埋め込みタングステン配線26の幅をそれぞれ0.5μm、0.6μm、0.7μmとする。そして、上層に積層される配線の第一の面6側の側面位置が、直下の配線の第一の面6側の側面位置より0.1μmだけ半導体チップ3の端部にずれるようにする。また、これらの配線の第二の面7側の側面位置が同一平面上にあるようにする。
このとき、埋め込み銅配線22は埋め込み銅配線18より配線幅が大きいので機械的強度も大きくなる。同様に、埋め込みタングステン配線26は埋め込み銅配線22より配線幅が大きいので機械的強度も大きくなる。すなわちシールリング5として積層された埋め込み配線は上層ほど配線幅が大きくなるように形成されているので、上層ほど機械的強度を大きくすることができる。
その他の構成については、実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
以上、説明したように本実施の形態では、実施の形態1で示した半導体装置において、積層した埋め込み銅配線の第二の面7側の側面位置が同一平面上にあるようにした。そして、上層ほど埋め込み銅配線の配線幅が半導体チップ3(図1参照)の外側(端部側)に向かって順次大きくなるようにして、埋め込み銅配線の銅表面が半導体チップ3の外側に対し露出しない構造とした。
このような構成とすることにより、シールリング5として積層される埋め込み配線は上層ほど幅が大きくなるように形成され、シールリング5の機械的強度を上層ほど大きくすることができる。
これにより、実施の形態1の効果に加えて、層間絶縁膜2の上層部分にクラックが入りやすい膜(低誘電率膜など)の膜を用いた場合には、回路領域4へのクラックの侵入を効果的に抑えることができる。
次に、本実施の形態の変形例について説明する。
本変形例に係る半導体装置は、実施の形態1で示した半導体装置において、積層した埋め込み銅配線の第二の面7側の側面位置が上層ほど回路領域4側にずれるようにしたものである。
図5は、ウェハをダイシングする際に半導体チップ3(図1参照)の端部からクラックが入った場合の、実施の形態1で示した図1(b)の点線部分Bに相当する部分の拡大図である。このとき、積層した埋め込み銅配線の第一の面6側の側面位置は、実施の形態1と同様に上層ほど半導体チップ3の端部側にずれるように形成されている。
一方、積層した埋め込み銅配線の第二の面7側の側面位置が上層ほど回路領域4側にずれるように形成されている。
例えば、埋め込み銅配線18、22、埋め込みタングステン配線26の幅をそれぞれ0.5μm、0.7μm、0.9μmとする。そして、上層に積層される配線の第一の面6側の側面位置が、直下の配線の第一の面6側の側面位置より0.1μmだけ半導体チップ3の端部側にずれるようにする。さらに、上層に積層される配線の第二の面7側の側面位置が、直下の配線の第二の面7側の側面位置より0.1μmだけ回路領域4側にずれるようにする。
このように形成したことにより、上層に積層される配線幅とその直下の配線幅の差を大きくすることができ、上記実施の形態よりもさらに、シールリング5の機械的強度を上層ほど大きくすることができる。
これにより、層間絶縁膜2の上層部分にクラックが入りやすい膜(低誘電率膜などの膜)を用いた場合には、回路領域4へのクラックの侵入を、上記実施の形態よりもさらに効果的に抑えることができる。
その他の構成については、実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
以上、説明したように本変形例では、実施の形態1で示した半導体装置において、積層した埋め込み銅配線の前記第二の面7側の側面位置が上層ほど回路領域4側にずれるようにした。そして、上層ほど埋め込み銅配線の配線幅が半導体チップ3(図1参照)の外側(端部側)および半導体チップ3の内側(回路領域側)の両方に向かって順次大きくなるようにして、埋め込み銅配線の銅表面が半導体チップ3の外側に対し露出しない構造とした。
このような構成とすることにより、上記実施の形態よりもさらに、シールリング5の機械的強度を上層ほど大きくすることができる。
これにより、実施の形態1の効果に加えて、層間絶縁膜2の上層部分にクラックが入りやすい膜(低誘電率膜などの膜)を用いた場合には、上記実施の形態よりもさらに、回路領域4へのクラックの侵入を効果的に抑えることができる。
実施の形態3.
本実施の形態に係る半導体装置は、実施の形態1、2で示したシールリングとして用いた複数の埋め込み銅配線を積層したものに置き換えて、底面および側面をバリア膜で被覆したタングステン配線を一層のみ形成して、その上端部を回路領域に含まれる銅配線のうち最上層の銅配線の上面の高さ以上の高さとなるようにし、下端部をシリコン基板に接続するようにしたものである。
図6(a)および図6(b)に示すように、シリコン基板1の上に層間絶縁膜2を形成した半導体チップ3の層間絶縁膜2の中で、半導体チップ3の端部より内側位置に銅配線を含む回路領域4aが形成されている。
そして、層間絶縁膜2の中で回路領域4aの周囲を覆うように半導体チップ3の端部より内側位置にシールリング5が形成されている。
図7は、ウェハをダイシングする際に半導体チップ3(図1参照)の端部からクラックが入った場合の、図6(b)の点線部分Bの拡大図である。
シールリング5として、底面および側面をバリア膜31で被覆したタングステン配線32が、層間絶縁膜2の中で第一絶縁膜8、第二絶縁膜12、第三絶縁膜16、第四絶縁膜20、および第五絶縁膜24を貫通するように形成されている。このとき、シールリング5の上端部は回路領域4aに含まれる銅配線(図示しない)のうち最上層の銅配線の上面の高さ以上の高さとなるようにした。
またシールリング5の最上面を覆うように、キャップ配線28として、アルミニウム配線が形成されている。
このように、層間絶縁膜2の中でシールリング5の最上面を覆うようにキャップ配線28が形成され、シールリング5として底面および側面をバリア膜31で被覆したタングステン配線32を形成して、上端部を回路領域4aに含まれる銅配線のうち最上層の銅配線の上面の高さ以上の高さとなるようにし、下端部をシリコン基板1に接続するようにした。
その他の構成については実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。
このように形成したことにより、ダイシングにより半導体チップ3の端部にクラックが入った場合、これをシールリング5で終端させることができる。また、シールリング5は銅を含む埋め込み配線を用いていないため、層間絶縁膜2の中で、第一の面6側に銅を露出させることがない。従って実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
さらに、シールリングの形成において複数の埋め込み配線を積層する必要がない。従ってリソグラフィの合わせずれなど、位置ずれに対する制約を小さくすることができる。
なお、以上説明した実施の形態1〜3においては、回路領域4(または回路領域4a)の周囲を覆うシールリングが一本である例を示したが、シールリングを複数本設けるようにしても良い。これにより同等もしくはそれ以上の効果を有する。
以上説明したように、本実施の形態に係る半導体装置はシリコン基板1上に層間絶縁膜2を形成した半導体チップ3の層間絶縁膜2の中で、半導体チップ3の端部より内側位置に形成され、銅配線を含む回路領域4aと、層間絶縁膜2の中で回路領域4aの周囲を覆うように半導体チップ3の端部より内側位置に形成されたシールリング5と、層間絶縁膜2の中でシールリング5の最上面を覆うように形成したキャップ配線28とを含むようにした。
そして、シールリング5として底面および側面をバリア膜31で被覆した埋め込みタングステン配線32を形成し、上端部を回路領域4aに含まれる銅配線のうち最上層の銅配線の上面の高さ以上の高さとなるようにし、下端部をシリコン基板1に接続するようにした。
このような構成とすることにより、実施の形態1の効果に加えて、シールリング形成における位置ずれに対する制約を小さくすることができる。
本発明の実施の形態1に係る半導体装置を示す断面図。 本発明の実施の形態1に係る半導体装置を示す断面図。 本発明の実施の形態1に係る半導体装置を示す断面図。 本発明の実施の形態2に係る半導体装置を示す断面図。 本発明の実施の形態2に係る半導体装置を示す断面図。 本発明の実施の形態3に係る半導体装置を示す断面図。 本発明の実施の形態3に係る半導体装置を示す断面図。
符号の説明
1 シリコン基板、2 層間絶縁膜、3 半導体チップ、4 回路領域、4a (銅配線を含む)回路領域、5 シールリング、6 第一の面、7 第二の面、10、26 埋め込みタングステン配線、14、18、22 埋め込み銅配線、28 キャップ配線、30 クラック。

Claims (6)

  1. 基板上に層間絶縁膜を形成した半導体チップの前記層間絶縁膜の中で、前記半導体チップの端部より内側位置に形成された回路領域と、
    前記層間絶縁膜の中で前記回路領域の周囲を覆うように前記半導体チップの端部より内側位置に形成され前記半導体チップの端部と対向する第一の面と前記回路領域と対向する第二の面とを有するシールリングと、
    前記層間絶縁膜の中で前記シールリングの最上面を覆うように形成したキャップ配線とを含み、
    前記シールリングとして底面および側面をバリア膜で被覆した埋め込み銅配線を複数積層し、前記積層した埋め込み銅配線の前記第一の面側の側面位置が、上層ほど前記半導体チップの端部側にずれるようにしたことを特徴とする半導体装置。
  2. 前記積層した埋め込み銅配線の前記第二の面側の側面位置が上層ほど前記半導体チップの端部側にずれるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記積層した埋め込み銅配線の前記第二の面側の側面位置が同一平面上にあるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  4. 前記積層した埋め込み銅配線の前記第二の面側の側面位置が上層ほど前記回路領域側にずれるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  5. 基板上に層間絶縁膜を形成した半導体チップの前記層間絶縁膜の中で、前記半導体チップの端部より内側位置に形成され、銅配線を含む回路領域と、
    前記層間絶縁膜の中で前記回路領域の周囲を覆うように前記半導体チップの端部より内側位置に形成されたシールリングと、
    前記層間絶縁膜の中で前記シールリングの最上面を覆うように形成したキャップ配線とを含み、
    前記シールリングとして底面および側面をバリア膜で被覆した埋め込みタングステン配線を形成し、上端部を前記回路領域に含まれる前記銅配線のうち最上層の銅配線の上面の高さ以上の高さとなるようにし、下端部を前記基板に接続したことを特徴とする半導体装置。
  6. 前記キャップ配線として、アルミニウム配線を形成したことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の半導体装置。
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