JP2006146771A - 印刷ジョブ処理装置、印刷システム、印刷ジョブデータのバックアップ方法、およびプログラム - Google Patents

印刷ジョブ処理装置、印刷システム、印刷ジョブデータのバックアップ方法、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】印刷ジョブデータがこれに基づき得られる印刷物から復元可能であるように印刷ジョブデータを作成する印刷ジョブ処理装置を提供する。
【解決手段】PDL形式のレイアウトデータと印刷処理に必要な印刷処理条件とからなる印刷ジョブデータを所定のエンコード手法でシンボル化する。得られたシンボルの画像データをPDL変換する。これをレイアウトデータに合成した印刷ジョブデータを印刷処理に供する。印刷処理を実行すると、レイアウト時に意図された表現内容の像である実体像IMにシンボルSBが付加された印刷物PMが得られる。エンコード手法に対応したデコード手法を備える所定の復元処理装置によってシンボルSBを読み取り、これをデコードすることで、第1印刷ジョブデータが忠実に復元できる。これにより、印刷物としてドキュメントを保存しておきさえすれば、電子データを保存せずとも印刷ジョブデータによる再印刷が容易かつ確実に行える。
【選択図】図6

Description

本発明は、印刷ジョブデータの作成、特に再利用を行う可能性のある印刷ジョブデータの作成に関する。
印刷物の作成対象となったドキュメント(ここでは文章に限らず、画像のみのものも含む)を、電子データの状態で保存しておくことは、後に再利用できるという点で有効である。これは、可搬性の記憶メディアに保存したり、あるいはコンピュータのハードディスクや専用のデータベースサーバに保存するといった態様で広く実現されている。
一方で、ドキュメントを長期間保存する場合は、いまだに紙媒体に印刷した印刷物の状態で保存するケースが少なくない。印刷物として保存されたドキュメント(文章や画像などから構成される)の内容から当該ドキュメントを表現する電子データを生成して、再利用に供することも広くなされている。スキャナによって読み取ることによりイメージデータとして取得したり、さらにはOCR(Optical Character Reader)ソフトウェアなどを用いてテキストデータを取得するといった態様が代表的である。
また、2次元コードを利用して、印刷された各種書類の真正性や複写発行した各種文書の真正性を検証することができ、これにより偽造や不正使用の防止を可能とする技術が既に公知である(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−323512号公報
上述のような電子データを可搬性の記憶メディアに保存する場合、該メディアの耐久性の面で問題がある。一方、ネットワーク上にあるコンピュータやデータベースサーバなどに保存する場合にはセキュリティの面で問題がある。また、技術革新の結果として旧式となってしまったメディア等にすでに保存されている電子データをも継続して再利用可能としておくためには、読み出し可能な環境を維持しておかねばならず、そのためのコストがかかる、という問題もある。
また、紙媒体である印刷物から電子データを生成するとしても、例えばイメージスキャナ等を用いて該印刷物のイメージデータを生成するのみでは、特に印刷物に記述されている文章をテキスト形式の電子データ(テキストデータ)として再利用することは困難である。かかる場合、OCRソフトウェアを用いることで、印字品質が良好であればテキストデータの入手は比較的容易に行えるものの、印刷装置における印刷処理に供すればもとの印刷物の表現内容を忠実に再現できるような形式で記述されたデータの生成までを行えるものではない。
さらには、仮に印刷物からドキュメントのレイアウト状態を正確かつ確実に再生できるレイアウトデータを生成することができたとしても、再生されたレイアウトデータを用いて元の印刷物を再現するためには、係る印刷物を得る際の処理条件を、元の印刷物の印刷時と揃えることが必要となる。
特許文献1には、印刷物に付加的に印刷された2次元コードを読み取ってその情報を用いることにより、文書の不正使用や改ざん防止を実現する技術が開示されてはいるが、係る技術は、印刷物からのレイアウトデータの再生を目的とするものではない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、印刷に係るレイアウトデータと該レイアウトデータの印刷の際に用いる処理条件とを含む印刷ジョブデータの作成を担う印刷ジョブ処理装置であって、該印刷ジョブデータに基づいた印刷処理により得られる印刷物からを復元可能であるように、該印刷ジョブデータを生成する印刷ジョブデータ処理装置、およびこれを含む印刷システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、所定の処理手段による印刷物の作成処理に供される印刷ジョブデータを生成する印刷ジョブ処理装置であって、所定のページ記述言語で記述された印刷対象データと前記印刷対象データに係る印刷処理条件とを関連付けた印刷ジョブデータを作成する印刷ジョブ作成手段と、前記印刷ジョブデータを所定の復元手段によって可逆的にデコード可能な手法でエンコードすることでシンボル化して第1のシンボルデータを生成するシンボル化手段と、前記第1のシンボルデータを前記所定のページ記述言語による記述形式の第2のシンボルデータに変換する変換手段と、を備え、前記印刷ジョブ作成手段は、前記所定のページ記述言語で記述された第1のレイアウトデータを前記印刷対象データとする第1の印刷ジョブデータをいったん作成したうえで、前記第1のレイアウトデータと前記第1の印刷ジョブデータに基づいて得られた前記第2のシンボルデータとを前記印刷対象データとして含む第2の印刷ジョブデータを作成する、ことを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の印刷ジョブ処理装置であって、前記第2のシンボルデータと前記第1のレイアウトデータとを合成して第2のレイアウトデータを生成するデータ合成手段、をさらに備え、前記第2の印刷ジョブデータは、前記第2のレイアウトデータを前記印刷対象データとする、ことを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載の印刷ジョブ処理装置であって、前記シンボル化手段は、前記印刷ジョブデータから前記第1のシンボルデータとして複数の単位シンボルデータを生成する、ことを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の印刷ジョブ処理装置であって、前記第2のシンボルデータに基づく像が印刷物作成時に裁ち落とされる領域に形成されるように前記前記印刷対象データを生成する、ことを特徴とする。
また、請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の印刷ジョブ処理装置であって、前記所定の印刷装置における印刷に際し、前記第2のシンボルデータに基づく像が可視光に対して透明なインクを用いて印刷されるように前記印刷対象データを生成する、ことを特徴とする。
また、請求項6の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の印刷ジョブ処理装置と、前記印刷処理条件に従って前記印刷対象データをラスタライズ処理するRIP処理手段と、ラスタライズ処理によって得られたラスターデータについて前記印刷処理条件に従って出力処理する出力処理手段と、を備えることを特徴とする。
また、請求項7の発明は、請求項6に記載の印刷システムであって、前記RIP処理手段が前記印刷ジョブ処理装置に備わる、ことを特徴とする。
また、請求項8の発明は、請求項6または請求項7に記載の印刷システムであって、印刷物に印刷されてなる所定のシンボルにエンコードされたデータを復元する復元処理装置、をさらに備え、前記復元処理装置は、印刷物の少なくとも一部の像を読み取って画像データを得る読取手段と、前記読取手段が前記所定のシンボルを読み取ることにより得られた前記シンボルの画像データをデコードすることにより前記エンコードされたデータを復元する復元処理手段と、を備え、前記復元処理手段は、前記印刷ジョブ処理装置においてエンコードされたデータをデコード可能である、ことを特徴とする。
また、請求項9の発明は、所定の処理手段による印刷物の作成処理に供される印刷ジョブデータのバックアップ方法であって、所定のページ記述言語で記述された第1のレイアウトデータを印刷対象データとし、前記印刷対象データと前記印刷対象データに係る印刷処理条件とを関連付けた第1の印刷ジョブデータを作成する第1作成工程と、前記第1の印刷ジョブデータを所定の復元手段によって可逆的にデコード可能な手法でエンコードすることでシンボル化して第1のシンボルデータを生成するシンボル化工程と、前記第1のシンボルデータを前記所定のページ記述言語による記述形式の第2のシンボルデータに変換する変換工程と、前記第1のレイアウトデータと前記第1の印刷ジョブデータに基づいて得られた前記第2のシンボルデータとを前記印刷対象データとして含む第2の印刷ジョブデータを作成する第2作成工程と、所定のRIP処理手段により、前記第2の印刷ジョブデータを前記印刷処理条件に従ってラスタライズ処理するRIP処理工程と、所定の出力手段により、RIP処理工程により得られたラスターデータについて前記印刷処理条件に従って印刷物を出力する出力工程と、を備えることを特徴とする。
また、請求項10の発明は、コンピュータで実行されることにより、前記コンピュータを、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の印刷ジョブ処理装置として機能させることを特徴とする。
また、請求項11の発明は、コンピュータで実行されることにより、前記コンピュータに、所定のページ記述言語で記述された第1のレイアウトデータを印刷対象データとし、前記印刷対象データと前記印刷対象データに係る印刷処理条件とを関連付けた第1の印刷ジョブデータを作成する第1作成工程と、前記第1の印刷ジョブデータを所定の復元手段によって可逆的にデコード可能な手法でエンコードすることでシンボル化して第1のシンボルデータを生成するシンボル化工程と、前記第1のシンボルデータを前記所定のページ記述言語による記述形式の第2のシンボルデータに変換する変換工程と、前記第1のレイアウトデータと前記第1の印刷ジョブデータに基づいて得られた前記第2のシンボルデータとを前記印刷対象データとして含む第2の印刷ジョブデータを作成する第2作成工程と、前記第2の印刷ジョブデータを前記印刷処理条件に従ってラスタライズ処理するラスタライズ処理工程と、前記ラスタライズ処理により得られたラスターデータについて前記印刷処理条件に従って印刷物を出力するよう、所定の出力手段を制御する出力処理工程と、を実現させることを特徴とする。
請求項1ないし請求項11の発明によれば、印刷物に形成されたシンボルをデコードすることで、該印刷物を得るための印刷ジョブデータを忠実に復元できる。これにより、電子データの形式でデータを保存しておかずとも、係る印刷物を保存しておき、必要に応じて復元処理を実行することで、該印刷ジョブデータの再利用が容易に行える。換言すれば、印刷ジョブデータのバックアップデータを、紙媒体の状態で保存し、必要に応じて該バックアップデータを復元して印刷処理に供することで、もとの印刷物と同条件で印刷され、元の印刷物と実体的内容が同じ印刷物を作成することが出来る。例えば、比較的印刷工程が簡易な無版のデジタル印刷装置を用いて印刷を行い、該印刷物を保存することで、比較的印刷工程が複雑な有版印刷のいわゆる置き版の代わりとすることができる。
特に、請求項3の発明によれば、印刷物の表現内容や用紙サイズ、余白の大小などに応じて複数の単位シンボルに分割してシンボルを配置できるので、印刷物における配置の自由度が高まる。
特に、請求項4の発明によれば、復元処理を行うには裁ち落とし前の印刷物を保存しておくことが必要となる。そのような状態の印刷物を保有していなければ、復元処理は行えないので、該印刷物の作成者が意図しない復元によって内容が改ざんされた印刷物が作成されることが抑制できる。
特に、請求項5の発明によれば、シンボルデータに基づいて形成される像を印刷物のページの任意位置にオーバープリントしても、印刷物の実体像の視認を妨げることがないので、本来の表現内容やレイアウト状態によってシンボルの配置位置が制限されることがなくなる。シンボルの配置の自由度が高まる。この場合、単に印刷物を見る者には通常、データの復元のためにシンボルが印刷されていることがわからないため、該印刷物の作成者が意図しない復元によって内容が改ざんされた印刷物が作成されることが抑制できる。
<システム構成>
図1は、本発明の実施の形態に係る印刷ジョブ処理装置1を含む印刷システム10の構造を模式的に示す図である。印刷システム10は、印刷ジョブ処理装置1の他に、レイアウトデータ作成装置2と、復元処理装置3とを主として備える。印刷ジョブ処理装置1とレイアウトデータ作成装置2と復元処理装置3とはネットワークNを介して互いに接続されている。また、印刷ジョブ処理装置1には出力装置20が通信線CLを介し電気的に接続されている。
印刷システム10は、例えばPDF(Portable Document Format)などの所定のページ記述言語(PDL:Page Description Language)で記述されたレイアウトデータに基づく印刷物の出力を、印刷ジョブデータの単位で実行するシステムである。
ここで、印刷ジョブデータとは、レイアウトデータと、該レイアウトデータに基づいて印刷物を印刷するにあたっての種々の印刷処理条件とを含んで構成されるデータ、あるいはこれらが関連付けられてなるデータセットであり、印刷ジョブ処理装置1によって作成され、管理される。なお、以降の説明においては、印刷ジョブデータにレイアウトデータや印刷処理条件そのものが記述される場合を含め、これらが印刷ジョブデータに関連付けられている、と称することがある。
本実施の形態においては、印刷処理が、印刷ジョブデータを処理単位として実行される。具体的にいえば、印刷ジョブ処理装置1のオペレータが後述する記憶部13に格納されている複数の印刷ジョブ(印刷ジョブデータの識別名に相当)の中から所望の1つを選択して印刷実行指示を行うと、印刷ジョブ処理装置1は、該印刷ジョブデータに関連付けられてなる、あるいは該印刷ジョブデータに記述されてなるレイアウトデータを印刷対象データとして、選択された印刷ジョブデータに記述された印刷処理条件の内容に従ってRIP処理を施し、出力装置20に出力処理を行わせることになる。
<レイアウトデータ作成装置>
レイアウトデータ作成装置2は、例えばコンピュータによって実現される装置である。レイアウトデータ作成装置2においては、所定の処理プログラムが実行されることにより、オペレータによるテキストデータ(文章データ)や画像データなどといったレイアウトオブジェクトの作成、編集や、それらのオブジェクトによって表現される像の、印刷用紙上における配置位置の設定に係る処理が実現される。レイアウトデータ作成装置2においてこれらの処理を行うことで、第1レイアウトデータDL1(図3)が生成される。第1レイアウトデータDL1は、印刷処理に際して解釈可能な所定のPDL形式で記述されたデータとして生成される。記述に用いるPDLとしては、例えば、PDF形式やPostScript(登録商標)形式が採用される。レイアウトデータ作成装置2における第1レイアウトデータDL1の作成には、公知の技術を適用可能である。
<印刷ジョブ処理装置>
印刷ジョブ処理装置1は、印刷処理を行う際の処理単位となる印刷ジョブデータの作成に係る処理と、作成された印刷ジョブデータの管理を担う。加えて、出力装置20における出力処理に係る処理動作を制御する役割も果たす。さらに、印刷ジョブ処理装置1においては、印刷ジョブデータがこれに基づく印刷処理により得られる印刷物から復元可能とされる点で特徴的である。
印刷ジョブ処理装置1は、例えばコンピュータによって実現される装置であり、図1に示すように、オペレータが各種の指示を入力するためのマウスやキーボードからなる操作部11と、ディスプレイ等の表示部12と、ハードディスクなどにより構成され、該コンピュータを印刷ジョブ処理装置1として機能させるためのプログラム13pなどを保存するための記憶部13と、DVD−RAM/RW、CD−RWなど種々の可搬性の記録媒体との間でデータのリード/ライトを行うメディアリーダ/ライタなどからなるR/W部14と、ネットワークN上の他の装置との間や、通信線CLを介し出力装置20の間でデータの受け渡しを行うためのインターフェースとしての通信部15と、CPU16a、ROM16b、およびRAM16cから構成され、後述する各機能を実現する制御部16とを主として備える。
なお、印刷ジョブ処理装置1においては、操作部11を通じた操作内容や、種々の処理についての処理状況などを表示部12にて表示させつつ処理を行うことができる、いわゆるGUI(Graphical User Interface)が、制御部16、操作部11、表示部12の機能により実現されている。制御部16に実現される後述する各部における処理も、このGUIを用いて行われる。
また、印刷ジョブ処理装置1と出力装置20とは、一の筐体に納められ、一体の印刷装置として構成されてなる態様であってもよい。かかる場合を含め、印刷ジョブ処理装置1においては、例えばタッチパネルによって操作部11と表示部12との機能が複合的に実現される態様であってもよい。
図2は、印刷ジョブ処理装置1の制御部16において実現される各部を示す図である。制御部16においては、記憶部13に記憶されている所定のプログラム13p(図1)が実行されることにより、CPU16a、ROM16b、およびRAM16cの作用によって、ジョブ作成処理部4と、シンボル化処理部5と、PDL変換部6と、データ合成部7と、RIP処理部8と、出力処理制御部9とが、主として実現される。また、図3は、これらの各部の間におけるデータの流れを示す図である。
ジョブ作成処理部4は、装置外部から取得したレイアウトデータと該レイアウトデータに基づく印刷処理を行う際に必要な印刷処理条件とを関連付けた、あるいは一体のものとして記述した印刷ジョブデータを作成する処理を担う。なお、本実施の形態においては、このような処理により得られた印刷ジョブデータを特に第1印刷ジョブデータDJ1と称することとし、後述する第2印刷ジョブデータDJ2と区別する。
印刷ジョブデータ(第1印刷ジョブデータDJ1)に含まれる、もしくは関連付けられる印刷処理条件としては、PDL形式で記述されてなるレイアウトデータをRIP処理部8においてRIP処理する際の処理条件であるRIP処理条件C1や、ラスタライズされたデータを出力装置20において出力処理する際の処理条件である出力処理条件C2などが該当する。RIP処理条件C1は、例えば分解する色成分の数や出力解像度などである。出力処理条件C2は、例えば網点の種類やドットゲインの情報、さらには印刷部数や用紙サイズなど、出力装置20における出力に係る情報である。こうした印刷処理条件は、ジョブ作成処理部4の作用により実現される図示しない所定の入力ダイアログなどを通じ、印刷ジョブ処理装置1のオペレータによって適宜に設定される。
なお、印刷ジョブデータは、JDF(Job Definition Format)の形式で記述される態様であってもよい。この場合、RIP処理や出力処理に必要な情報に加えて、さらに後段の工程に必要な情報をもあらかじめ記述しておくことが出来る。また、JDF形式を採用する場合、例えば、レイアウトデータ作成装置2におけるレイアウトデータの作成の時点で、レイアウトデータのみならずRIP処理条件や出力処理条件に係る情報をあらかじめJDF形式で記述し、これを印刷ジョブ処理装置1へと受け渡すことも可能である。
図5は、仮に第1印刷ジョブデータDJ1を用いて印刷処理を行った場合に、つまりは第1レイアウトデータDL1を印刷対象データとした場合に得られることになる印刷物PM0の像を例示する図である。これは、レイアウト段階において作成しようと意図された印刷物の出来上がりの像(第1レイアウトデータDL1によって表現される像)に相当する。ただし、本実施の形態における印刷処理は、実際には後述する第2印刷ジョブデータDJ2について行われる。
シンボル化処理部5は、第1印刷ジョブデータDJ1をシンボル化する処理を担う。ここで、シンボル化とは、第1印刷ジョブデータDJ1の記述内容を所定のアルゴリズムに従ってエンコードして、1または複数の画像オブジェクトを表現する画像データを生成することを意味する。また、シンボル化によって得られる、シンボルを表現する画像データをシンボルデータDSと称する。
シンボル化処理には、例えば、バーコードを生成する処理やスタック型の二次元コードあるいはマトリックス型の二次元コード(QRコードなど)を生成する処理などが該当する。すなわち、エンコードの結果得られるバーコードやQRコードなどが本実施の形態に係るシンボルに相当する。ただし、後述するように、後段の処理において該シンボルに基づいてデコード処理がなされ、第1印刷ジョブデータDJ1が復元されることから、シンボル化手法は、デコードによるデータの忠実な復元が可能な、可逆的なエンコード手法であることが必要である。シンボル化処理部5における処理に際しては、こうした種々のシンボル化手法のうちの1つを用いてシンボル化処理が実行される。
なお、本実施の形態においては、採用されるシンボル化処理の種類によっては、一の第1印刷ジョブデータDJ1から複数の画像オブジェクトを得る場合もある。そこで、得られる個々の画像オブジェクトおよびこれが印刷物において表現されたものを「単位シンボル」と称し、単位シンボルを表現する画像データを「単位シンボルデータ」と称し、一の第1印刷ジョブデータDJ1から生成される単位シンボルの集合を「シンボル」と総称することとする。ただし、一の第1印刷ジョブデータDJ1からいくつの単位シンボルが生成されるのかは、第1印刷ジョブデータDJ1のデータ容量や用いられるシンボル化手法の種別やその処理条件に応じて様々に定めることができる。すなわち、印刷物の表現内容や用紙サイズ、余白の大小などに応じてシンボル化手法が選択され、シンボルの個数が設定される。また、複数の単位シンボルSBnが生成される場合、すなわち、第1印刷ジョブデータDJ1が分割されてエンコードされる場合は、後述する復元処理装置3における復元処理に際してもとの第1印刷ジョブデータDJ1が正しく復元されるよう、各シンボルからのデコードの順序やデコードされたデータの合成の順序などを示す情報が必要となる。これについては、例えば、個々の単位シンボルSBnの関係を示す記述が付加されたうえで、単位シンボルSBnが生成される態様や、あらかじめデコードする順序を取り決めておく、等の態様によって対応することができる。
PDL変換部6は、シンボル化処理部5にて作成されたシンボルデータDSを、第1レイアウトデータDL1の記述に用いられたものと同じPDL形式で記述されたデータに変換する。係る変換によって生成されるデータをPDL化シンボルデータDSPと称する。なお、PDL変換には、公知の処理プログラムを適用可能である。
データ合成部7は、第1印刷ジョブデータDJ1を構成する第1レイアウトデータDL1にPDL化シンボルデータDSPを追記することによって第1レイアウトデータDL1を書き換え、第2レイアウトデータDL2を生成する処理を担う。ただし、係る第2レイアウトデータDL2の生成は、第1レイアウトデータDL1にシンボルSBからなる新たなオブジェクトを付加する処理に相当するので、係る処理に際しては、印刷物におけるシンボルSBの配置位置を定める情報が併せて第2レイアウトデータDL2に記述される。
本実施の形態においては、この第2レイアウトデータDL2が印刷処理の対象となる。ここで、該第2レイアウトデータDL2を印刷処理の対象とする(印刷対象データとする)印刷ジョブデータを第2印刷ジョブデータDJ2と称することとする。
ただし、第1レイアウトデータDL1が第2レイアウトデータDL2に書き換えられるのみでは印刷処理の対象が変更されたことにならないので、第1レイアウトデータDL1に基づく第2レイアウトデータDL2の生成とともに、ジョブ作成処理部4の作用によって、第2印刷ジョブデータDJ2において第2レイアウトデータDL2が印刷対象データとして特定されるよう、所定の処理が適宜になされる。例えば、印刷対象データに係る記述内容が書き換えられる態様であっても良いし、あるいは、第2レイアウトデータDL2に第1レイアウトデータDL1と同じファイル名を与える、すなわち、データを上書きするような態様であってもよい。
なお、第1レイアウトデータDL1が第1印刷ジョブデータDJ1に直接に記述されてなる態様の場合は、第1レイアウトデータDL1を第2レイアウトデータDL2に書き換える処理は直接に、印刷対象データを第1レイアウトデータDL1から第2レイアウトデータDL2に変更する処理に相当することになる。
このようにして得られた第2印刷ジョブデータDJ2に基づく印刷処理を実行すると、得られる印刷物中において、PDL化シンボルデータDSPによって表現されるシンボルが追記される状態が実現されることになる。
データの合成に際しては、好ましくはオペレータがGUIを介してシンボルの配置位置を所定範囲内であれば印刷物の任意位置に定めることができるものとされ、確定した配置位置に係る情報が合成される。あるいは、第1レイアウトデータDL1にあらかじめシンボルSBの配置位置を予約する記述がなされており、PDL化シンボルデータDSPの合成に際しては、その予約された配置位置にシンボルが配置されるように合成がなされる態様であってもよい。ただし、いずれの態様をとるにせよ、印刷物においてもともと表現しようとする内容と干渉しないような位置、例えば、本来は余白となる位置に配置されることが好ましい。また、シンボルSBは、後述する復元処理における読み取りが正確になされるよう、印刷用紙の地色と明瞭に差がある色成分にて印刷されるよう、印刷色が定められているのが好ましい。
RIP処理部8は、印刷ジョブデータに記述されたRIP処理条件C1に従って、PDL化シンボルデータDSPが追記された第2レイアウトデータDL2のラスタライズ処理(RIP処理)を担う。
出力処理制御部9は、出力装置20の動作を制御することにより、RIP処理により得られたラスターデータを対象に、印刷ジョブデータに記述された出力処理条件C2に基づく出力処理を出力装置20に実行させる。
図6(a)は、シンボル化処理としてQRコードを生成する処理が用いられる場合に、第1印刷ジョブデータDJ1をシンボル化することにより得られた第2印刷ジョブデータDJ2を用いて印刷処理がなされた結果として得られる印刷物PMを例示する図である。図6(b)は、単位シンボルSBnの1つを拡大して示す図である。印刷物PMにおいては、図5に示した印刷物PM0の実体像IM0と同じ実体像IMに、シンボルSBが追加された状態が実現されてなる。すなわち、もともと第1レイアウトデータDL1によって表現されるべき実体像IM(図5の印刷物PM0の実体像IM0と同じ)に、PDL化シンボルデータDSPによって表現されるシンボルが付加されてなる印刷物が、得られることになる。
なお、図6(a)においては、シンボルSBが10個の単位シンボルSBn(SB1〜SB10)により構成される場合を例示しているが、単位シンボルSBの個数はこれに限定されるものではない。
<出力装置>
出力装置20は、印刷ジョブ処理装置1において作成された印刷ジョブデータに従って、印刷物の出力処理を行う装置である。詳細に言えば、印刷ジョブデータに係るレイアウトデータが印刷ジョブ処理装置1のRIP処理部8においてRIP処理されることにより得られるラスターデータに基づいて、出力処理を行う装置である。出力装置20は、例えば無版のいわゆるデジタル印刷装置である。あるいは、いわゆる製版のための装置(イメージセッタやCTP装置など)と刷版を用いて印刷物を印刷装置とから構成されてもよい。ただし、印刷ジョブデータに記述されてなる出力処理条件C2を解釈できることが必要である。
なお、用いる出力装置20の種類に応じ、出力に先立って行うRIP処理の内容は異なるので、印刷ジョブ処理装置1においてRIP処理条件C1として設定すべきパラメータの種類や設定値は、出力装置20に応じて異なる。また、当然ながら出力装置20の種類に応じて出力処理の内容は異なるので、出力処理条件C2として設定べきパラメータの種類や設定値も出力装置20に応じて異なる。
<復元処理装置>
復元処理装置3は、上述したようなシンボルが印刷された印刷物PMから、該印刷物の出力のために作成された印刷ジョブデータ(第1印刷ジョブデータDJ1)を復元する処理を担う。復元処理装置3は、読取手段31と、復元処理手段32と、制御手段33とを主として備える。
読取手段31は、印刷物PMの像、少なくとも印刷物PMに表現されているシンボルSBを読み取る処理を担う。読取手段31は、シンボル化処理の種別やシンボルSBの配置態様に応じて好適に構成される。例えばイメージスキャナや、デジタルカメラといった汎用の画像読取装置もしくは撮像装置によって実現されてもよいし、二次元コードリーダやバーコードリーダなどといった専用の読取装置によって構成されてもよい。読取手段31によって、印刷物PM上のシンボルSBを電子データ化した画像データが得られることになる。
復元処理手段32は、シンボルSBを読み取ることにより得られた画像データにつき、その生成手法(エンコード手法)に対応した手法でデコードして、該シンボルSBに含まれる情報、具体的には印刷物PM0を表現する第1印刷ジョブデータDJ1を復元する処理を担う。
なお、シンボルSBが複数の単位シンボルSBnからなる場合、読取手段31によるシンボルSBの読み取りと復元処理手段32によるデコードとの処理タイミングの関係は、読取手段31の種別やシンボルSBの種類、印刷物における配置態様などによって種々の場合が想定される。例えば、全ての単位シンボルSBnを(あるいは印刷物PMごと)一括して読み取ったうえで、それぞれの単位シンボルSBnに係る画像データを個別に生成したうえでデコードする態様であってもよいし、個々の単位シンボルSBnを読み取るたびにこれを逐次にデコードする態様であってもよい。いずれの場合も、全ての単位シンボルSBnについてのデコードがなされて、これらが合成されることによって、第1印刷ジョブデータDJ1が復元されることになる。
制御手段33は、装置各部の動作制御を担う。復元処理手段32と制御手段33とは、例えばコンピュータによって実現可能である。すなわち、復元処理装置3は、コンピュータに所定の読取手段が電気的に接続することにより構成することができるものである。
<印刷ジョブデータの生成>
以下、印刷システム10において実現される印刷ジョブデータの生成・印刷・復元に係る処理の流れを説明する。図4は、係る処理の流れを示す図である。
まず、印刷ジョブ処理装置1における第2印刷ジョブデータDJ2の生成について説明する。なお、以降の説明において、第2印刷ジョブデータDJ2の生成に至るまでの途中段階で生成される種々のデータは、適宜、記憶部13やRAM16cに格納されるものとする。また、シンボル化の手法としては、QRコード化が採用されているものとする。
まず、レイアウトデータ作成装置2において、所定のプログラムが実行されることにより実現される所定のGUIを介してオペレータが適宜の処理を行うことにより、文章や画像などが所望の状態に配置された印刷物を表現する第1レイアウトデータDL1が生成される(ステップS1)。第1レイアウトデータDL1は、所定のPDL形式にて記述されてなる。
生成された第1レイアウトデータDL1は、ネットワークNを通じて印刷ジョブ処理装置1に受け渡される(ステップS2−1)。あるいは、可搬性の記録媒体に記録された第1レイアウトデータDL1を、R/W部14にて読み出すことで、印刷ジョブ処理装置1が第1レイアウトデータDL1を取得する態様であってもよい。
第1レイアウトデータDL1が得られると、ジョブ作成処理部4の作用により実現される所定の設定ダイアログを通じて、RIP処理条件C1や出力処理条件C2が該第1レイアウトデータDL1についての印刷処理条件として定められ、第1レイアウトデータDL1と関連付けられて、第1印刷ジョブデータDJ1が生成される(ステップS2−2)。
第1印刷ジョブデータDJ1が得られた後、オペレータが操作部11を通じて所定の実行指示を与えると、シンボル化処理部5がこれに応答して、あらかじめ定められたシンボル化手法と処理条件とに従って第1印刷ジョブデータDJ1の記述内容をシンボル化し、シンボルデータDSを生成する(ステップS2−3)。シンボル化においては、上述のように、一の第1印刷ジョブデータDJ1から複数の単位シンボルSBnを表現する複数の単位シンボルデータが生成される場合もある。図6(a)のように10個の単位シンボルSB1〜SB10が印刷される場合であれば、10個の単位シンボルデータが生成されていることになる。なお、シンボルデータを複数の単位シンボルデータに分割して生成する場合の分割数、つまりはシンボルの数は、それぞれのシンボルについてエンコードされるデータ容量を越えない範囲であれば、係るシンボル化の際に適宜に設定できる態様であってもよい。
シンボルデータDSが得られると、引き続き、PDL変換部6の作用によりシンボルデータDSがPDL変換されてPDL化シンボルデータDSPが生成され、さらにPDL化シンボルデータDSPがデータ合成部7の作用により第1レイアウトデータDL1に合成されて、第2レイアウトデータDL2が生成される。ジョブ作成処理部4の作用によってこの第2レイアウトデータDL2が印刷処理の対象とされることで、第2印刷ジョブデータDJ2が生成される(ステップS2−4)。上記の場合、10個の単位シンボル画像データそれぞれについてPDL変換がなされ、その変換後のデータのデータセットとしてPDL化シンボルデータが得られることとなる。係る処理は、シンボル画像を印刷物に印刷可能なものとするための処理である。また、データの合成は、上述したように、オペレータが所定の操作を行うことにより、それぞれの単位シンボルの配置位置が決定されたうえでなされる態様であってもよいし、あらかじめ予約された配置位置に単位シンボルが配置されるように処理される態様であってもよい。
得られた第2印刷ジョブデータDJ2は、適宜のタイミングで、印刷処理に供される。例えば、記憶部13に複数の第2印刷ジョブデータDJ2が記憶されており、そのうちのいずれかが選択されると、これに応答して該第2印刷ジョブデータDJ2に係るRIP処理さらには出力処理が実行されて、印刷物が生成される(ステップS2−5)。印刷に際しては、まず、RIP処理部8の作用により、第2印刷ジョブデータDJ2に記述されたRIP処理条件C1に従って該第2印刷ジョブデータDJ2に記述された第2レイアウトデータDL2に対するRIP処理が施される。出力処理制御部9は、出力装置20を制御し、RIP処理によって得られたラスターデータについて、出力処理条件C2に従って出力処理を実行させる。
本実施の形態においては、第2印刷ジョブデータDJ2において第2レイアウトデータDLがPDL化シンボルデータDSPを包含してなることから、係る第2印刷ジョブデータDJ2について印刷処理を実行すると、図6(a)に示すように、もともと第1レイアウトデータDL1に基づいて表現されるべき実体像IM(図5の印刷物PM0における実体像IM0と同一の像)にPDL化シンボルデータDSPに基づいて表現されるシンボルSBが付加されてなる印刷物PMが、生成されることになる。
<印刷データの復元>
次に、図6(a)に示す印刷物PMから、印刷ジョブデータを、より詳細に言えば印刷物PMの実体像IMの部分についての印刷処理を実現する第1印刷ジョブデータDJ1を復元する処理について説明する。なお、ここでは、説明の簡単のため、印刷物PMの左端に位置する単位シンボルSB1に係る画像データから順にデコードすべきであると取り決められているとする。また、シンボルがQRコードによって形成されてなるので、復元処理装置3は、読取手段31がQRコードを読み取り可能で、かつ復元処理手段32がQRコードの画像データから、もとのデータを復元可能であるように構成されていることになる。
まず、復元処理装置3の読取手段31によって、印刷物PMに印刷されているシンボルSBを左端に位置する単位シンボルSB1から順に読み取り、個々の単位シンボルSBnについての画像データ(単位シンボルデータに相当)を生成する(ステップS3−1)。図6(a)に示す印刷物PMの場合であれば、10個の単位シンボルSB1〜SB10がQRコードとして印刷されているので、それぞれがQRコードを表現する10個の画像データが生成されることになる。
シンボルSBの画像データが得られると、次に、復元処理手段32の作用によって、係る10個の画像データが順次にデコードされる。具体的には、QRコードを復元可能な公知の手法が用いられる。デコードされたデータはエンコード時に定められた合成順序に従って合成される。全てのデータが合成されると、第1印刷ジョブデータDJ1が復元されたことになる(ステップS3−2)。
上述したように、第1印刷ジョブデータDJ1は、これに基づいて印刷処理を実行すれば図5に示すような像の印刷物PM0を得ることができるデータである。これは、図6に示す印刷物PMの像からシンボルSBを除いた部分の像に相当する。すなわち、第1印刷ジョブデータDJ1は、印刷物PMにおける実体像IMのみの印刷を実現するデータ、つまりは、レイアウト段階において作成しようと意図された印刷物を生成することができるデータである。よって、該印刷物PMさえ保存しておけば、その実体的な内容を含む印刷物の作成に用いる印刷ジョブデータの復元を、いつでも行うことができる。
以上、説明したように、本実施の形態によれば、印刷物の状態から、該印刷物を得るための印刷ジョブデータを忠実に復元できるので、電子データの形式でデータを保存しておかずとも、係る印刷物を保存しておき、必要に応じて復元処理を実行することで、該印刷ジョブデータの再利用が容易に行える。つまりは、同じレイアウトデータについての印刷を再度行う場合に、RIP処理条件や出力処理条件を設定し直さずとも、もとの印刷物の印刷時と同じ条件で実体的内容が同じ印刷物を得ることができる。換言すれば、印刷ジョブデータのバックアップデータを、紙媒体の状態で保存し、必要に応じて該バックアップデータを再利用することができる。例えば、比較的印刷工程が簡易な無版のデジタル印刷装置を用いて印刷を行い、該印刷物を保存することで、比較的印刷工程が複雑な有版印刷のいわゆる置き版の代わりとすることができる。
<変形例>
上述の実施の形態では、PDL化シンボルデータDSPを生成し、これを第1レイアウトデータDL1に合成することにより第2レイアウトデータDL2を、ひいては第2印刷ジョブデータDJ2を生成し、これにより印刷物へのシンボルSBの付加を実現している。印刷物へのシンボルSBの付加の態様は、これに限定されるものではない。
図7は、その一例について説明するための図である。図7に示す場合においては、PDL変換部6の作用によって生成されたPDL化シンボルデータDSPは第1レイアウトデータDL1と合成されることなく単独のデータのまま維持され、その関連付け情報だけが第1印刷ジョブデータDJ1に付加されて、第2印刷ジョブデータDJ2が生成される。そして、第2印刷ジョブデータDJ2’には、RIP処理に際して、第1レイアウトデータDL1にPDL化シンボルデータDSPを重ね合わせた状態でRIP処理を行うよう記述がされる。印刷ジョブデータDJ2’について印刷指示を与えた場合には、RIP処理部8が印刷ジョブデータDJ2’の記述に従って第1印刷ジョブデータDJ1とPDL化シンボルデータDSPとを重ね合わせてRIP処理を行ってラスターデータを生成し、得られたラスターデータを用いて出力装置20における出力処理が実行される。このような態様を取っても、最終的には、上述の実施の形態と同様の印刷物を得ることが出来る。また、この場合、データ合成部7は不要となる。
あるいは、多ページのドキュメントを作成する場合においてRIP処理に先立って面付処理を行うような場合であれば、面付データを生成する際にPDL化シンボルデータの付加を行うようにしてもよい。
また、上述の実施の形態では、印刷物の下方に一列に単位シンボルが並ぶようにシンボルが配置される態様を示しているが、印刷物におけるシンボルの配置の態様、つまりはシンボルデータの合成の態様は、これに限定されない。また、複数ページからなるドキュメントの場合、配置できるスペースがあるのであれば、どのページにシンボルが配置されてもよい。図8は、他の配置の態様を例示する図である。なお、図8においてPos1〜Pos20は、配置される単位シンボルの順序を示しているが、好ましくは、係る順序はエンコードおよびデコードの際の順序と一致する。
図8(a)は、印刷物PM1の一面に単位シンボルが配置されてなる場合を示している。例えば、ページ物の途中や最後面にある白紙ページに、あるいは片面印刷のページ物の裏面側にシンボルが配置されるような場合がこれに相当する。また、図8(b)は、印刷物PM2のあるページの四隅に単位シンボルが配置される場合を例示している。図8(c)も同様に、印刷物PM3のあるページの四隅に単位シンボルが配置される場合を例示しているが、こちらは、単位シンボルが複数のページにまたがって、配置される場合を示している。さらに、図8(d)は、印刷物PM4のページ全面に、ページサイズに匹敵するサイズの1つのシンボルが配置されてなる場合を示している。
また、シンボル以外の印刷は通常の態様で行うものの、シンボルの印刷のみ、可視光下ではシンボルを視認できない特殊な透明インクを用いて行うようにしてもよい。かかる場合、ページの任意位置にオーバープリントしても、印刷物の実体像の視認を妨げることがないので、本来の表現内容やレイアウト状態によってシンボルの配置位置が制限されることがなくなる。すなわち、図8(a)や(d)のようなシンボルの配置を、印刷物の印刷面上に行うこともでき、シンボルの配置の自由度が高まる。この場合、単に印刷物を見る者には通常、データの復元を目的としてシンボルが印刷されていることがわからないため、該印刷物の作成者が意図しない復元によって内容が改ざんされた印刷物が作成されることが抑制できる。ただしこの場合は、復元処理装置の読取手段が透明インクで印刷されたシンボルを読み取り可能に構成されていることが必要である。
シンボルは、最終的に提供される印刷物の内部に収まるように配置される必要はない。例えば、印刷後の裁断工程で裁ち落とされるような領域に形成される態様であってもよい。この場合、復元処理を行うには裁ち落とし前の印刷物を保存しておくことが必要となる。そのような状態の印刷物を保有していなければ、復元処理は行えないので、該印刷物の作成者が意図しない復元によって内容が改ざんされた印刷物が作成されることが抑制できる。
同一のシンボルを複数箇所に配置したり、一の印刷データを相異なるシンボル化手法で並行してシンボル化して配置するなどの態様を取ってもよい。これにより、復元処理の確実性を高めることができる。
エンコードの対象となるデータは、公知の手法によって適宜に圧縮され、あるいは暗号化されてよい。
これまでの説明では、QRコードを用いてPDLレイアウトデータをシンボル化することについて説明を行ってきたが、ベリコードやマキシコード等、他の態様のシンボルを利用してもよい。
また、これまでの説明ではシンボルを光学的に読み取り、エンコードする態様を説明してきたが、シンボルを磁気的に読み取るようにしてもよい。
印刷システム10の構造を模式的に示す図である。 印刷ジョブ処理装置1の制御部16に実現される各部を示す図である。 各部の間におけるデータの流れを示す図である。 印刷システム10において実現される印刷ジョブデータの生成・印刷・復元に係る処理の流れを示す図である。 第1印刷ジョブデータDJ1を用いて出力処理を行った場合に得られることになる印刷物PM0の像を例示する図である。 第2印刷ジョブデータDJ1を用いて出力処理がなされた結果得られる印刷物PMを例示する図である。 変形例に係るデータの流れを示す図である。 シンボルについての他の配置の態様を例示する図である。
符号の説明
1 印刷ジョブ処理装置
2 レイアウトデータ作成装置
3 復元処理装置
10 印刷システム
20 出力装置
DJ1 第1印刷ジョブデータ
DJ2 第2印刷ジョブデータ
DL1 第1レイアウトデータ
DL2 第2レイアウトデータ
DS シンボルデータ
DSP PDL化シンボルデータ
PM、PM0〜PM4 印刷物
SB シンボル
SBn(SB1〜SB10) 単位シンボル

Claims (11)

  1. 所定の処理手段による印刷物の作成処理に供される印刷ジョブデータを生成する印刷ジョブ処理装置であって、
    所定のページ記述言語で記述された印刷対象データと前記印刷対象データに係る印刷処理条件とを関連付けた印刷ジョブデータを作成する印刷ジョブ作成手段と、
    前記印刷ジョブデータを所定の復元手段によって可逆的にデコード可能な手法でエンコードすることでシンボル化して第1のシンボルデータを生成するシンボル化手段と、
    前記第1のシンボルデータを前記所定のページ記述言語による記述形式の第2のシンボルデータに変換する変換手段と、
    を備え、
    前記印刷ジョブ作成手段は、
    前記所定のページ記述言語で記述された第1のレイアウトデータを前記印刷対象データとする第1の印刷ジョブデータをいったん作成したうえで、前記第1のレイアウトデータと前記第1の印刷ジョブデータに基づいて得られた前記第2のシンボルデータとを前記印刷対象データとして含む第2の印刷ジョブデータを作成する、
    ことを特徴とする印刷ジョブ処理装置。
  2. 請求項1に記載の印刷ジョブ処理装置であって、
    前記第2のシンボルデータと前記第1のレイアウトデータとを合成して第2のレイアウトデータを生成するデータ合成手段、
    をさらに備え、
    前記第2の印刷ジョブデータは、前記第2のレイアウトデータを前記印刷対象データとする、
    ことを特徴とする印刷ジョブ処理装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の印刷ジョブ処理装置であって、
    前記シンボル化手段は、前記印刷ジョブデータから前記第1のシンボルデータとして複数の単位シンボルデータを生成する、
    ことを特徴とする印刷ジョブ処理装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の印刷ジョブ処理装置であって、
    前記第2のシンボルデータに基づく像が印刷物作成時に裁ち落とされる領域に形成されるように前記前記印刷対象データを生成する、
    ことを特徴とする印刷ジョブ処理装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の印刷ジョブ処理装置であって、
    前記所定の印刷装置における印刷に際し、前記第2のシンボルデータに基づく像が可視光に対して透明なインクを用いて印刷されるように前記印刷対象データを生成する、
    ことを特徴とする印刷ジョブ処理装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の印刷ジョブ処理装置と、
    前記印刷処理条件に従って前記印刷対象データをラスタライズ処理するRIP処理手段と、
    ラスタライズ処理によって得られたラスターデータについて前記印刷処理条件に従って出力処理する出力処理手段と、
    を備えることを特徴とする印刷システム。
  7. 請求項6に記載の印刷システムであって、
    前記RIP処理手段が前記印刷ジョブ処理装置に備わる、
    ことを特徴とする印刷システム。
  8. 請求項6または請求項7に記載の印刷システムであって、
    印刷物に印刷されてなる所定のシンボルにエンコードされたデータを復元する復元処理装置、
    をさらに備え、
    前記復元処理装置は、
    印刷物の少なくとも一部の像を読み取って画像データを得る読取手段と、
    前記読取手段が前記所定のシンボルを読み取ることにより得られた前記シンボルの画像データをデコードすることにより前記エンコードされたデータを復元する復元処理手段と、
    を備え、
    前記復元処理手段は、前記印刷ジョブ処理装置においてエンコードされたデータをデコード可能である、
    ことを特徴とする印刷システム。
  9. 所定の処理手段による印刷物の作成処理に供される印刷ジョブデータのバックアップ方法であって、
    所定のページ記述言語で記述された第1のレイアウトデータを印刷対象データとし、前記印刷対象データと前記印刷対象データに係る印刷処理条件とを関連付けた第1の印刷ジョブデータを作成する第1作成工程と、
    前記第1の印刷ジョブデータを所定の復元手段によって可逆的にデコード可能な手法でエンコードすることでシンボル化して第1のシンボルデータを生成するシンボル化工程と、
    前記第1のシンボルデータを前記所定のページ記述言語による記述形式の第2のシンボルデータに変換する変換工程と、
    前記第1のレイアウトデータと前記第1の印刷ジョブデータに基づいて得られた前記第2のシンボルデータとを前記印刷対象データとして含む第2の印刷ジョブデータを作成する第2作成工程と、
    所定のRIP処理手段により、前記第2の印刷ジョブデータを前記印刷処理条件に従ってラスタライズ処理するRIP処理工程と、
    所定の出力手段により、RIP処理工程により得られたラスターデータについて前記印刷処理条件に従って印刷物を出力する出力工程と、
    を備えることを特徴とする印刷ジョブデータのバックアップ方法。
  10. コンピュータで実行されることにより、前記コンピュータを、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の印刷ジョブ処理装置として機能させることを特徴とするプログラム。
  11. コンピュータで実行されることにより、前記コンピュータに、
    所定のページ記述言語で記述された第1のレイアウトデータを印刷対象データとし、前記印刷対象データと前記印刷対象データに係る印刷処理条件とを関連付けた第1の印刷ジョブデータを作成する第1作成工程と、
    前記第1の印刷ジョブデータを所定の復元手段によって可逆的にデコード可能な手法でエンコードすることでシンボル化して第1のシンボルデータを生成するシンボル化工程と、
    前記第1のシンボルデータを前記所定のページ記述言語による記述形式の第2のシンボルデータに変換する変換工程と、
    前記第1のレイアウトデータと前記第1の印刷ジョブデータに基づいて得られた前記第2のシンボルデータとを前記印刷対象データとして含む第2の印刷ジョブデータを作成する第2作成工程と、
    前記第2の印刷ジョブデータを前記印刷処理条件に従ってラスタライズ処理するラスタライズ処理工程と、
    前記ラスタライズ処理により得られたラスターデータについて前記印刷処理条件に従って印刷物を出力するよう、所定の出力手段を制御する出力処理工程と、
    を実現させることを特徴とするプログラム。
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