JP2006142774A - 光学フィルムの製造方法及び光学フィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 熱可塑性樹脂を押出機内に投入した後、押出機に取り付けられたTダイから溶融状態で薄膜状に吐出して冷却ロールに引き取る光学フィルムの製造方法であって、予め加熱して溶融状態にした熱可塑性樹脂を押出機に投入することを特徴とする光学フィルムの製造方法。
【選択図】 なし
Description
これらの熱可塑性樹脂は、流延(溶液キャスト)製膜法、カレンダー製膜法、溶融押出製膜法等によりフィルムに製膜され、このフィルムは縦方向もしくは横方向に延伸されて、位相差フィルムとなされる(例えば、特許文献1)。
このようなフィルム外観の低下は、滑剤の添加、低圧縮比スクリューの使用によりある程度抑制されることが知られていた(例えば、特許文献2)。
この、予め加熱して溶融状態にした熱可塑性樹脂を押出機内に投入するとは、粒状又は粉状の樹脂を、例えば樹脂投入ホッパーと押出機との間に設置した加熱用シリンダー内に入れ加熱溶融し、その溶融状態の樹脂を自重で落とし込む方法、ピストンで押し出す方法、窒素などの気体を充填してその圧力で押し出す方法などにより押出機に投入することを意味する。
更に、重合後に溶媒を含んだ状態で得られる樹脂の場合は、その溶剤乾燥操作の終了直後に得られた溶融状態の樹脂を、直接、製膜用の押出機へ送り込むことになる。このとき、残存溶剤によりフィルムが発泡する可能性があるので、ベントなど脱気装置を取り付けた押出機を用いることが好ましい。
その加熱方法、保温方法は特に限定されないが、例えば、加熱ヒーターと送風機を備えたホッパー内に乾燥空気を送り込むようにしたホッパードライヤーなどを使用することができる。
熱可塑性樹脂の好適な乾燥方法の例としては、樹脂の酸化防止効果もあることから、窒素雰囲気下又は減圧下で乾燥することが好ましい。
上記ノルボルネン系モノマーとしては、特開平5−39403号公報、特開平5−212828号公報、特許第3038825号公報、特許第3019741号公報、特許第3030953号公報等に記載されている公知のノルボルネン系モノマーを用いることができ、特に限定されるものではないが、例えば、ノルボルネン、メタノオクタヒドロナフタレン、ジメタノオクタヒドロナフタレン、ジメタノドデカヒドロアントラセン、ジメタノデカヒドロアントラセン、トリメタノドデカヒドロアントラセン、ジシクロペンタジエン、2,3−ジヒドロシクロペンタジエン、メタノオクタヒドロベンゾインデン、ジメタノデカヒドロベンゾインデン、メタノオクタヒドロフルオレン、ジメタノヒドロオクタフルオレン等が挙げられる。これらは置換基を有していてもよい。
また、ホッパーに樹脂を充満させて溶融押出を行った場合の吐出量より少ない量の樹脂をフィーダーで供給することにより溶融押出する飢餓フィードの方法もゲル抑制に効果的である。
更に、ゲル生成の要因となる押出機内での剪断応力を抑制するために、熱可塑性樹脂に滑剤を添加することが好ましく、特に外部添加することが好ましい。
この外観欠点の個数は、マイクロスコープを用いて透過法で、200mm×250mmの大きさのフィルム10枚を観察し、長径100μm以上のゲル起因の欠点をカウントし、これを単位面積当たりに換算して算出する。
熱可塑性樹脂として粒状(ペレット)のテトラシクロドデセンとエチレンとの共重合体(三井化学社製「APL6015T」)を用い、ホッパーに投入し、フィーダーにより220℃に設定した加熱シリンダーに送り込み樹脂を溶融した。ホッパーから加熱シリンダーまでは窒素パージを行い、溶融樹脂をその自重で押出機に落とし込んだ。この圧縮比2.0のフルフライトスクリューを具備した内径30mmの溶融押出機により厚み100μmのフィルムを製膜した。
このようにして得られたフィルムについて、上述したゲル個数(外観欠点)を評価した結果、2個/m2であった。
押出方式をタンデム方式とし、供給側の押出機から製膜側の押出機に溶融状態の樹脂を供給した。供給側は圧縮比1.5のフルフライトスクリューを具備した内径30mmの溶融押出機を用いて、シリンダーの温度を260℃に設定し、製膜側の押出機は実施例1と同じものを用い、実施例1と同様にして厚み100μmのフィルムを製膜した。
このようにして得られたフィルムについて、上述したゲル個数(外観欠点)を評価した結果、7個/m2であった。
熱可塑性樹脂を予め加熱せず、常温のまま機上ホッパーに投入したこと以外は実施例1と同様の操作を行い、厚み100μmのフィルムを製膜した。
このようにして得られたフィルムについて、上述したゲル個数(外観欠点)を評価した結果、110個/m2以上であった。
Claims (3)
- 熱可塑性樹脂を押出機内に投入した後、押出機に取り付けられたTダイから溶融状態で薄膜状に吐出して冷却ロールに引き取る光学フィルムの製造方法であって、予め加熱して溶融状態にした熱可塑性樹脂を押出機内に投入することを特徴とする光学フィルムの製造方法。
- 熱可塑性樹脂がノルボルネン系モノマーとオレフィン系モノマーとの付加共重合体であることを特徴とする請求項1に記載の光学フィルムの製造方法。
- 長径100μm以上の外観欠点の個数が10個/m2以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の製造方法により得られる光学フィルム。
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JP2004339312A JP2006142774A (ja) | 2004-11-24 | 2004-11-24 | 光学フィルムの製造方法及び光学フィルム |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008010361A1 (en) * | 2006-07-18 | 2008-01-24 | Konica Minolta Opto, Inc. | Optical film, and its manufacturing method |
WO2014104345A1 (ja) | 2012-12-28 | 2014-07-03 | ダイキン工業株式会社 | 分極化樹脂フィルム及びその製造方法 |
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