JP2006142121A - 空気処理装置 - Google Patents

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謙三 高橋
Shinichiro Kobayashi
真一郎 小林
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Abstract

【課題】 劣化が生じにくく、エネルギー消費量が少なく、空気中の成分調整を高い成分選択性をもって行うことが可能な空気処理装置を提供する。
【解決手段】 調湿装置1は、空気が通過する第1流路2、3と、空気をイオン性流体47、48に接触させる装置本体4とを備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、調湿、空気中の有害成分の除去、又は、空気中に有用成分を付加する等の空気中の成分調整を行う空気処理装置に関する。
従来より、調湿、空気中の有害成分の除去、又は、空気中に有用成分を付加する等の空気中の成分調整を行う空気処理装置として、ハニカム、ロータや熱交換器等の基材に、ゼオライト、シリカゲル、イオン交換樹脂等の固体吸着材や触媒を担持させた構成を有するものが使用されている。
このような空気処理装置の一つとして、ゼオライトやシリカゲル等の吸着材を基材に担持させた調湿エレメントを使用した調湿装置がある。このような調湿装置では、調湿エレメントに第1空気を通過させることによって、第1空気中に含まれる成分の一つである水分を調湿エレメントに吸着して、第1空気を除湿することができ、水分を吸着した調湿エレメントに第2空気をヒータで加熱した後に通過させることによって、水分を調湿エレメントから脱着して、第2空気を加湿することができるように構成されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平8−128681号公報
上記従来の調湿装置では、吸着材を基材に担持させるために、バインダが用いられているが、このバインダの経年劣化により、吸着材が基材から剥がれ落ちてしまい、吸着性能が低下するという問題がある。また、水分を吸着するために形成された多数の細孔を有する無機系の吸着材を使用する場合において、第1空気中に重合性を有する揮発性有機化合物が含有されていると、吸着材の細孔内で重合反応を起こして細孔を塞ぐことになってしまい、吸着性能が低下するという問題がある。このことは、上記のような吸着材を使用した調湿装置だけでなく、有害成分を吸着により除去する機能を有する吸着剤や有害成分を分解する等の機能を発揮する触媒を基材に担持させた空気処理装置においても共通する問題である。
また、上記従来の調湿装置では、低温の条件で吸着能力が高くなり、高温の条件で吸着能力が低くなるという吸着材の吸着能力の温度依存特性を利用するために、水分を吸着した吸着材をヒータで加熱することで温度調節を行っている。しかし、吸着材の温度調節を行う際には、吸着材だけでなく、吸着材を担持するための基材やバインダも同時に温度調節しなければならず、吸着材の温度調節のために消費されるエネルギー量が増加してしまうという問題がある。このことは、上記のような吸着材を使用した調湿装置だけでなく、有害成分を吸着により除去する機能を有する吸着剤や熱や光を利用して有害成分を分解する等の機能を発揮する触媒を基材に担持させた空気処理装置においても共通する問題である。
また、上記従来の調湿装置では、吸着材によって水分だけを選択的に吸着することができないため、吸着材が水分の吸着及び脱着とともに臭気成分の吸着及び脱着も生じることとなり、例えば、加湿された第2空気を室内に給気する場合には、水分とともに臭気成分を室内に持ち込んでしまうという問題がある。また、有害成分を吸着により除去する機能を有する吸着剤を使用した空気処理装置においては、吸着材によって有害成分だけを選択的に吸着することができないため、吸着材が有害成分の吸着とともに水分や有用成分(例えば、ビタミンや酸素)の吸着及び脱着も生じることとなり、例えば、室内空気中から有害成分のみを除去しようとする場合には、有害成分の除去とともに水分や有用成分(例えば、ビタミンや酸素)を除去してしまうという問題がある。また、有害成分を分解する等の機能を発揮する触媒を使用した空気処理装置においては、触媒によって有害成分だけを選択的に分解することができないため、触媒が有害成分の分解とともに有用成分(例えば、ビタミン等)の分解が生じることとなり、有害成分を吸着により除去する機能を有する吸着剤を使用した空気処理装置と同様の問題が生じる。さらに、吸着材等を使用して空気中に有用成分を付加する空気処理装置においては、有用成分のみを選択的に付加することができず、水分や臭気成分も同時に付加してしまうという問題がある。
本発明の課題は、劣化が生じにくく、エネルギー消費量が少なく、空気中の成分調整を高い成分選択性をもって行うことが可能な空気処理装置を提供することにある。
第1の発明にかかる空気処理装置は、空気中の成分調整を行う空気処理装置であって、空気が通過する流路と、空気をイオン性流体に接触させる装置本体とを備えている。
本発明の発明者は、従来の吸着材や触媒を使用して構成された空気処理装置の問題点を解決するために、吸着材や触媒に代わる材料について鋭意検討を行った。その結果、吸着材や触媒に代わる材料としてイオン性流体を使用すると、流路を通過する空気をイオン性流体に接触させることにより、水分や有害成分を捕捉すること、イオン性流体に含まれる水分や有用成分を放出すること等を行うことができ、その結果、調湿、空気中の有害成分の除去、又は、空気中に有用成分を付加する等の空気中の成分調整を行うことが可能であることを見いだした。
ここで、イオン性流体とは、イミダゾリウム、ピリジニウムや第4級アルキルアンモニウム等のカチオンと、BF4 -、(CF3SO22-、CH3COO-、CF3SO3 -、NO3 -、PF6 -、(CN)2-、SO3 -、SO2 -やCF3COO-等のアニオンから構成される塩である。イオン性流体は、比較的低温で液体状態となる性質を有し、しかも広い温度領域にて液体状態が保たれる性質を有している。また、イオン性流体は、耐熱性が高く、引火性がなく、可燃性がなく、揮発性が低いため、化学的に安定であるばかりでなく、安全性が高い性質を有している。さらに、イオン性流体は、種々の有機化合物や無機化合物に対して優れた溶解力を有しているため、従来から有機合成の反応溶媒としての用途が有望視されている物質である。
そして、この空気処理装置では、吸着材や触媒に代わる材料としてイオン性流体を使用しているため、長期間使用しても、その化学的安定性により劣化が生じにくい。また、吸着材や触媒のように基材やバインダを必要としないため、加熱等の温度調節によりイオン性流体に含まれる水分や有用成分を放出する際においても、温度調節のために消費されるエネルギー量が少なくなる。さらに、イオン性流体は、適当なカチオンとアニオンとの組み合わせにより、空気処理装置の用途に適したものを得ることができるため、空気中の成分調整を高い成分選択性をもって行うことが可能になる。
第2の発明にかかる空気処理装置は、第1の発明にかかる空気処理装置において、流路は、第1空気が通過する第1流路と、第2空気が通過する第2流路とを有している。装置本体は、第1空気をイオン性流体に接触させることによって第1空気中に含まれる成分をイオン性流体に捕捉させる第1操作と、第1操作においてイオン性流体に捕捉された成分を第2空気中に放出する第2操作とが切り換えできるように、第1流路及び第2流路に接続されている。
この空気処理装置では、第1操作によって第1空気中に含まれる成分をイオン性流体に捕捉させ、第2操作によってイオン性流体に捕捉された成分を第2空気に放出することができるため、イオン性流体に水や有用成分を外部から供給する操作を行うことなく第2空気の加湿や第2空気へ有用成分を付加したり、イオン性流体に捕捉された水や有害成分を外部に除去する操作を行うことなく第1空気の除湿や第1空気から有害成分を除去する等のように、空気中の成分調整を行うことができる。
第3の発明にかかる空気処理装置は、第2の発明にかかる空気処理装置において、第2操作においてイオン性流体を加熱する加熱機構をさらに備えている。
この空気処理装置では、イオン性流体を加熱することによって、第2空気の加湿や第2空気へ有用成分を付加することができる。
第4の発明にかかる空気処理装置は、第1〜第3の発明のいずれかにかかる空気処理装置において、イオン性流体は、水を選択的に捕捉する特性を有している。
この空気処理装置では、イオン性流体として、水を選択的に捕捉する特性を有するものを採用しているため、劣化が生じにくく、エネルギー消費量が少なく、空気中の水分の調整、すなわち、調湿操作を高い水分選択性をもって行うことが可能になる。
第5の発明にかかる空気処理装置は、第4の発明にかかる空気処理装置において、イオン性流体は、親水性アニオンを含んでいる。
この空気処理装置では、親水性アニオンを含むイオン性流体を使用しているため、水分選択性や水分の捕捉能力が向上して、効率よく調湿操作を行うことが可能になる。
以上の説明に述べたように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
第1の発明では、吸着材や触媒に代わる材料としてイオン性流体を使用しているため、長期間使用しても劣化が生じにくく、吸着材や触媒のように基材やバインダを必要としないため、温度調節のために消費されるエネルギー量が少なくなり、適当なカチオンとアニオンとの組み合わせにより空気処理装置の用途に適したものを得ることができるため、空気中の成分調整を高い成分選択性をもって行うことが可能になる。
第2の発明では、第1操作によって第1空気中に含まれる成分をイオン性流体に捕捉させ、第2操作によってイオン性流体に捕捉された成分を第2空気に放出することができるため、イオン性流体に水や有用成分を外部から供給する操作を行うことなく第2空気の加湿や第2空気へ有用成分を付加したり、イオン性流体に捕捉された水や有害成分を外部に除去する操作を行うことなく第1空気の除湿や第1空気から有害成分を除去する等のように、空気中の成分調整を行うことができる。
第3の発明では、イオン性流体を加熱することによって、第2空気の加湿や第2空気へ有用成分を付加することができる。
第4の発明では、イオン性流体として、水を選択的に捕捉する特性を有するものを採用しているため、劣化が生じにくく、エネルギー消費量が少なく、空気中の水分の調整、すなわち、調湿操作を高い水分選択性をもって行うことが可能になる。
第5の発明では、親水性アニオンを含むイオン性流体を使用しているため、水分選択性や水分の捕捉能力が向上して、効率よく調湿操作を行うことが可能になる。
以下、図面に基づいて、本発明にかかる空気処理装置の実施形態について説明する。
(1)調湿装置の構成
本発明の空気処理装置の一実施形態にかかる調湿装置1の概略構成を、図1に示す。調湿装置1は、室内の湿度が低下する際に室内を加湿したり、室内の湿度が増加する際に室内を除湿することができるように構成されている。
調湿装置1は、主として、第1空気が通過する第1流路2と、第2空気が通過する第2流路3と、第1空気及び第2空気をイオン性流体に接触させる装置本体4とを備えている。
装置本体4は、主として、第1容器41及び第2容器42と、第1容器41に接続された第1導入流路43及び第1導出流路44と、第2容器42に接続された第2導入流路45及び第2導出流路46とを有している。
第1容器41及び第2容器42には、それぞれ、イオン性流体が貯留されている。ここで、第1容器41に貯留されたイオン性流体をイオン性流体47とし、第2容器42に貯留されたイオン性流体をイオン性流体48とする。これらのイオン性流体47、48としては、図2に示されるように、イミダゾリウム、ピリジニウムや第4級アルキルアンモニウム等のカチオン(図2中のR1、R2、R3、R4は、アルキル基や水素原子等の基である)と、BF4 -、(CF3SO22-、CH3COO-、CF3SO3 -、NO3 -、PF6 -、(CN)2-、SO3 -、SO2 -やCF3COO-等のアニオンから構成される塩を用いることが考えられる。本実施形態の調湿装置1においては、水を選択的に捕捉する特性を有するイオン性流体を用いることが望ましい。このため、例えば、SO3 -、SO2 -やCF3COO-のような親水性アニオンを含むイオン性流体を使用することが望ましい。ここで、図2は、イオン性流体を形成するイオン種を示す表である。尚、図2は、イオン性流体を形成する多数のイオン種のうちの一部を例示したものである。
また、第1容器41及び第2容器42には、イオン性流体を加熱する加熱機構としての第1ヒータ7及び第2ヒータ8がそれぞれ設けられている。これらの第1ヒータ7及び第2ヒータ8は、調湿装置1の運転動作に応じて、ON/OFF操作を行うことができるように構成されている。
第1導入流路43は、外部から第1容器41内に空気(具体的には、第1空気及び第2空気)を導入する管路であり、本実施形態においては、一端が第1容器41内に導入される空気をイオン性流体47中に吹き込んで接触させることができるように第1容器41の下部(すなわち、液相部)まで挿入されており、他端が第1容器41の外部まで引き出されて、後述の入口切換弁5の第1ポート5aに接続されている。また、第2導入流路45は、外部から第2容器42内に空気(具体的には、第1空気及び第2空気)を導入する管路であり、本実施形態においては、一端が第2容器42内に導入される空気をイオン性流体48中に吹き込んで接触させることができるように第2容器42の下部(すなわち、液相部)まで挿入されており、他端が第2容器42の外部まで引き出されて、入口切換弁5の第2ポート5bに接続されている。
第1導出流路44は、第1容器41内からイオン性流体47と接触した空気を外部に導出する管路であり、本実施形態においては、一端が第1容器41の上部(すなわち、気相部)まで挿入されており、他端が第1容器41の外部まで引き出されて、後述の出口切換弁6の第1ポート6aに接続されている。また、第2導出流路46は、第2容器42内からイオン性流体48と接触した空気を外部に導出する管路であり、本実施形態においては、一端が第2容器42の上部(すなわち、気相部)まで挿入されており、他端が第2容器42の外部まで引き出されて、出口切換弁6の第2ポート6bに接続されている。
第1流路2は、主として、第1入口流路21と、第1出口流路22と、第1送風ファン23とを有している。また、第2流路3は、主として、第2入口流路31と、第2出口流路32と、第2送風ファン33とを有している。
第1入口流路21は、調湿装置1の外部から取り込まれる第1空気を装置本体4に導入するための管路であり、入口切換弁5の第3ポート5cに接続されている。第2入口流路31は、調湿装置1の外部から取り込まれる第2空気を装置本体4に導入するための管路であり、入口切換弁5の第4ポート5dに接続されている。
入口切換弁5は、四路切換弁であり、第1入口流路21を流れる第1空気を装置本体4の第1容器41に導入しかつ第2入口流路31を流れる第2空気を装置本体4の第2容器42に導入する際に、第1ポート5aと第3ポート5cとを接続しかつ第2ポート5bと第4ポート5dとを接続する第1操作状態(図1の入口切換弁5の実線を参照)と、第1入口流路21を流れる第1空気を装置本体4の第2容器42に導入しかつ第2入口流路31を流れる第2空気を装置本体4の第1容器41に導入する際に、第2ポート5bと第3ポート5cとを接続しかつ第1ポート5aと第4ポート5dとを接続する第2操作状態(図1の入口切換弁5の破線を参照)との切り換えを行うことが可能である。
第1出口流路22は、装置本体4から導出された第1空気を調湿装置1の外部に排出するための管路であり、出口切換弁6の第3ポート6cに接続されている。第2出口流路32は、装置本体4から導出された第2空気を調湿装置1の外部に排出するための管路であり、出口切換弁6の第4ポート6dに接続されている。
出口切換弁6は、四路切換弁であり、装置本体4の第1容器41から導出された第1空気を第1出口流路22に送りかつ装置本体4の第2容器42から導出された第2空気を第2出口流路32に送る際に、第1ポート6aと第3ポート6cとを接続しかつ第2ポート6bと第4ポート6dとを接続する第1操作状態(図1の出口切換弁6の実線を参照)と、装置本体4の第2容器42から導出された第1空気を第1出口流路22に送りかつ装置本体4の第1容器41から導出された第2空気を第2出口流路32に送る際に、第2ポート6bと第3ポート6cとを接続しかつ第1ポート6aと第4ポート6dとを接続する第2操作状態(図1の出口切換弁6の破線を参照)との切り換えを行うことが可能である。
そして、これらの入口切換弁5及び出口切換弁6は、調湿装置1の運転動作に応じて、第1操作及び第2操作を連動して行う切換機構として機能する。
第1送風ファン23は、調湿装置1の外部から第1流路2内に第1空気を取り込むファンであり、本実施形態においては、第1入口流路21に設けられている。第2送風ファン33は、調湿装置1の外部から第2流路3内に第2空気を取り込むファンであり、本実施形態においては、第2入口流路31に設けられている。尚、第1送風ファン23及び第2送風ファン33は、入口流路21、31ではなく、出口流路22、32に設けられていてもよい。
(2)調湿装置の動作
次に、調湿装置1の動作について、図1を用いて説明する。
<加湿運転>
まず、室内の湿度が低下する際に室内の加湿を行う加湿運転の動作について、説明する。
ここで、第1流路2は、室外空気を第1空気として取り込み、装置本体4を経由して、第1空気を室外に排出できるように設けられているものとする。また、第2流路3は、室外空気を第2空気として取り込み、装置本体4を経由して、第2空気を室内に供給できるように設けられているものとする。
入口切換弁5及び出口切換弁6を第1操作状態とし、また、第1ヒータ7をOFFかつ第2ヒータ8をONにして、第2容器42内のイオン性流体48を加熱した状態において、第1送風ファン23及び第2送風ファン33を運転し、第1流路2及び第2流路3内に、それぞれ、第1空気としての室外空気及び第2空気としての室外空気を取り込む。
すると、第1空気は、第1流路2の第1入口流路21、入口切換弁5及び第1導入流路43を経由して、加熱されていない第1容器41内のイオン性流体47中に吹き込まれて接触させられるため、第1空気中に含まれる水分がイオン性流体47に捕捉される。そして、水分がイオン性流体47に奪われて除湿された第1空気は、第1導出流路44、出口切換弁6及び第1流路2の第1出口流路22を経由して、室外に排出される。ここで、第1空気に含まれる有害成分は、イオン性流体47の水分選択性が高いため、イオン性流体47にほとんど捕捉されることなく、室外に排出される。
一方、第2空気は、第2流路3の第2入口流路31、入口切換弁5及び第2導入流路45を経由して、第2ヒータ8によって加熱された第2容器42内のイオン性流体48中に吹き込まれて接触させられる。このとき、イオン性流体48中に捕捉されている水分は、加熱によりイオン性流体48中から第2空気中に放出される。そして、イオン性流体48から水分を奪って加湿された第2空気は、第2導出流路46、出口切換弁6及び第2流路3の第2出口流路32を経由して、室内に供給される。
次に、上記のような入口切換弁5及び出口切換弁6を第1操作状態とし、第1ヒータ7をOFFかつ第2ヒータ8をONにした運転を所定時間行った後に、入口切換弁5及び出口切換弁6を第2操作状態に切り換え、第1ヒータ7をONかつ第2ヒータ8をOFFに切り換える。
すると、第1空気は、第1流路2の第1入口流路21、入口切換弁5及び第2導入流路45を経由して、加熱されていない第2容器42内のイオン性流体48中に吹き込まれて接触させられるため、第2空気中に含まれる水分がイオン性流体48に捕捉される。そして、水分がイオン性流体48に奪われて除湿された第1空気は、第2導出流路46、出口切換弁6及び第1流路2の第1出口流路22を経由して、室外に排出される。ここで、第1空気に含まれる有害成分は、イオン性流体48の水分選択性が高いため、イオン性流体48にほとんど捕捉されることなく、室外に排出される。
一方、第2空気は、第2流路3の第2入口流路31、入口切換弁5及び第1導入流路43を経由して、第1ヒータ7によって加熱された第1容器41内のイオン性流体47中に吹き込まれて接触させられる。このとき、上述の第1操作においてイオン性流体47中に捕捉された水分は、加熱によりイオン性流体47中から第2空気中に放出される。そして、イオン性流体47から水分を奪って加湿された第2空気は、第1導出流路44、出口切換弁6及び第2流路3の第2出口流路32を経由して、室内に供給される。
次に、上記のような入口切換弁5及び出口切換弁6を第2操作状態とし、第1ヒータ7をONかつ第2ヒータ8をOFFにした運転を所定時間行った後に、再び、入口切換弁5及び出口切換弁6を第1操作状態に切り換え、第1ヒータ7をOFFかつ第2ヒータ8をONに切り換える。
すると、第1空気は、第1流路2の第1入口流路21、入口切換弁5及び第1導入流路43を経由して、加熱されていない第1容器41内のイオン性流体47中に吹き込まれて接触させられるため、第1空気中に含まれる水分がイオン性流体47に捕捉される。そして、水分がイオン性流体47に奪われて除湿された第1空気は、第1導出流路44、出口切換弁6及び第1流路2の第1出口流路22を経由して、室外に排出される。
一方、第2空気は、第2流路3の第2入口流路31、入口切換弁5及び第2導入流路45を経由して、第2ヒータ8によって加熱された第2容器42内のイオン性流体48中に吹き込まれて接触させられる。このとき、上述の第2操作においてイオン性流体48中に捕捉された水分は、加熱によりイオン性流体48中から第2空気中に放出される。そして、イオン性流体48から水分を奪って加湿された第2空気は、第2導出流路46、出口切換弁6及び第2流路3の第2出口流路32を経由して、室内に供給される。
上記のように、入口切換弁5及び出口切換弁6を第1操作状態とし第2ヒータ8をONにする操作と、入口切換弁5及び出口切換弁6を第2操作状態とし第1ヒータ7をONにする操作とを、所定時間の間隔で繰り返し行うことにより、第1空気に含まれる水分をイオン性流体47、48に捕捉させ、イオン性流体47、48に捕捉された水分を加熱により第2空気中に放出して、第2空気を室内に供給することによって、室内の加湿を行うことができる。
<除湿運転>
次に、室内の湿度が増加する際に室内の除湿を行う除湿運転の動作について、説明する。
除湿運転の場合には、第1流路2は、室内空気を第1空気として取り込み、装置本体4を経由して、第1空気を室内に供給できるように設けられているものとする。また、第2流路3は、室外空気を第2空気として取り込み、装置本体4を経由して、第2空気を室外に排出できるように設けられているものとする。
このように構成された調湿装置1を上記の加湿運転と同様に、入口切換弁5及び出口切換弁6を第1操作状態とし第2ヒータ8をONにする操作と、入口切換弁5及び出口切換弁6を第2操作状態とし第1ヒータ7をONにする操作とを、所定時間の間隔で繰り返し行うことにより、第1空気に含まれる水分をイオン性流体47、48に捕捉させて、室内に供給するとともに、イオン性流体47、48に捕捉された水分を加熱により第2空気中に放出して、第2空気を室外に排出することによって、室内の除湿を行うことができる。
(3)調湿装置の特徴
本実施形態の調湿装置1には、以下のような特徴がある。
(A)
本実施形態の調湿装置1では、ゼオライトやシリカゲル等の吸着材に代わる材料としてイオン性流体47、48を使用しているため、長期間使用しても、その化学的安定性により劣化が生じにくい。また、吸着材のように基材やバインダを必要としないため、ヒータ7、8による加熱等の温度調節によりイオン性流体47、48に含まれる水分を放出する際においても、温度調節のために消費されるエネルギー量が少なくなる。さらに、イオン性流体47、48は、図2に示されるように、適当なカチオンとアニオンとの組み合わせにより、例えば、親水性アニオンを含むものを選択することによって、調湿装置に適したものを得ることができるため、調湿操作を高い水分選択性をもって行うことが可能になり、また、水分の捕捉能力を向上させることも可能になる。
(B)
また、本実施形態の調湿装置1では、切換弁5、6を第1操作状態にすることによって第1空気中に含まれる成分をイオン性流体47、48に捕捉させ、第2操作状態にすることよってイオン性流体47、48に捕捉された成分を第2空気に放出することができるため、イオン性流体47、48に水を外部から供給する操作を行うことなく第2空気の加湿を行ったり(無給水加湿)、イオン性流体47、48に捕捉された水を外部に除去する操作を行うことなく第1空気の除湿(無排水除湿)を行うことができる。
また、上記のような切り換え可能な構成を採用する場合においても、イオン性流体を使用することにより水分選択性が高めることができるため、加湿運転時において室外から水分以外の臭気成分が持ち込まれたり、また、除湿運転時において室内から水分とともに有用成分が排出されることも少なくすることができる。
(4)他の実施形態
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、前記実施形態においては、イオン性流体として水分選択性の高いものを採用した調湿装置を例にして本発明を説明したが、イオン性流体として有害成分を選択的に捕捉する特性を有するものを採用した有害成分除去装置に適用したり、イオン性流体としてビタミンや酸素等の有用成分を選択的に捕捉する特性を有するものを採用した有用成分供給装置に適用することも可能である。すなわち、調湿のみならず、空気中の成分調整を行う空気処理装置に適用することが可能である。
本発明を利用すれば、劣化が生じにくく、エネルギー消費量が少なく、空気中の成分調整を高い成分選択性をもって行うことが可能な空気処理装置を提供することができる。
本発明の空気処理装置の一実施形態にかかる調湿装置の概略構成図である。 イオン性流体の形成を形成するイオン種を示す表である。
符号の説明
1 調湿装置(空気処理装置)
2、3 第1流路、第2流路(流路)
4 装置本体
7、8 第1ヒータ、第2ヒータ(加熱機構)
47、48 イオン性流体

Claims (5)

  1. 空気中の成分調整を行う空気処理装置であって、
    空気が通過する流路(2、3)と、
    前記空気をイオン性流体(47、48)に接触させる装置本体(4)と、
    を備えた空気処理装置(1)。
  2. 前記流路は、第1空気が通過する第1流路(2)と、第2空気が通過する第2流路(3)とを有しており、
    前記装置本体(4)は、前記第1空気を前記イオン性流体(47、48)に接触させることによって前記第1空気中に含まれる成分を前記イオン性流体に捕捉させる第1操作と、前記第1操作において前記イオン性流体に捕捉された成分を前記第2空気中に放出する第2操作とが切り換えできるように、前記第1流路及び前記第2流路に接続されている、
    請求項1に記載の空気処理装置(1)。
  3. 前記第2操作において前記イオン性流体(47、48)を加熱する加熱機構(7、8)をさらに備えている、請求項2に記載の空気処理装置(1)。
  4. 前記イオン性流体(47、48)は、水を選択的に捕捉する特性を有している、請求項1〜3のいずれかに記載の空気処理装置(1)。
  5. 前記イオン性流体(47、48)は、親水性アニオンを含んでいる、請求項4に記載の空気処理装置(1)。
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