JP2006289258A - 除湿体及びこれを用いたデシカント空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高い除湿性能を有するとともに、除湿後の空気温度の上昇を抑えることができる除湿体を提供すること。
【解決手段】 水分を吸湿するための除湿材と、熱を蓄熱するための蓄熱材とが混合されてなる除湿体。この除湿体には、更に、除湿材と蓄熱材とを混合保持するためのバインダーが混合される。除湿体に蓄熱材を含ませることによって、除湿材による水分吸着の際に発生する吸着熱が蓄熱材に蓄熱して吸収され、かかる蓄熱吸収によって、除湿材の温度上昇が抑制される。その結果、水分吸着による温度上昇がほとんどなく、除湿能力が維持され、除湿処理後の空気温度の上昇も抑制することができる。このような除湿体はデシカント空調装置におけるデシカントロータの除湿体として好都合に用いることができる。

Description

本発明は、被乾燥ガス中、例えば空気中の水分を吸湿するのに用いられる除湿体に関し、更にはこれを用いたデシカント空調装置に関する。
被乾燥ガス、例えば空気中に含まれる水分を除湿するために除湿体が広く用いられている。この除湿体は、空気中の水分を吸着して除去するとともに、高温の空気にさらされると吸着している水分を放出して再生される。このような乾式の除湿体は、例えばデシカント空調装置のデシカントロータに適用され、低湿度から高湿度まで広範囲の湿度領域において除湿及び加湿を行い、空気中の湿度を調整する調湿機能を有している。
一般に、デシカント空調装置においては、その装置ハウジング内に給気流路及び排気流路が設けられ、給気流路を通して室外の空気が室内に供給され、排気流路を通して室内の空気が室外に排出される。デシカントロータは給気流路の吸着領域から排気流路の再生領域にまたがって設けられ、吸着領域及び再生領域を通してゆっくりした速度でもって回転される。このデシカントロータは例えばハニカム構造に構成され、その通風孔の表面に除湿体が担持されている。
このようなデシカント空調装置では、室外からの空気は給気流路を流れ、吸着領域にてデシカントロータの通風孔を通して流れ、通風孔を通して流れる際に空気中の水分が除湿体に吸着され、除湿された空気が室内に供給される。一方、室内からの空気は排気流路を流れ、再生領域にてデシカントロータの通風孔を通して流れ、かく通風孔を流れる際に空気中の水分が空気に放出され、水分を含む空気が室外に排出される。このように吸着領域では水分の吸着が行われ、再生領域においては水分の放出による再生が行われ、デシカントロータが吸着領域及び再生領域を通して回転することによって、除湿体の除湿及び再生が繰り返し行われる。
このようなデシカントロータに用いられる除湿体として乾式除湿材が用いられ、この除湿材としては、一般的に、塩化リチウムなどの化学吸湿材や、活性アルミナ、シリカゲル、ゼオライトなどの物理吸湿材が広く用いられている(例えば、特許文献1参照)。特に、シリカゲルは水分吸湿量が多く、且つ安価に入手できるため、デシカントロータにおいても使用されることが多い。
特開2002−87392号公報
しかしながら、従来の除湿体においては、いずれの吸湿材を用いた場合であっても、水分を吸着する際に吸着熱が発生し、この吸着熱によって吸湿材自体の温度が上昇するとともに、除湿材を通過して乾燥した空気の温度が上昇し、かかる温度上昇によって、次の2つの問題点が発生する。一つ目の問題は、一般に、除湿材の水分吸着能力は除湿材の温度が高くなるにつれて低下する傾向にあり、従って、水分吸着により除湿材自体の温度が上昇するにつれて、本来吸着できる水分量より少ない水分吸着量でもって飽和してしまい、除湿能力の効率が低下することである。また、もう一つの問題は、水分の吸着熱により、除湿後の空気の温度が上昇し、温度の高い空気が室内に供給されてしまい、特に夏場に除湿機を運転すると、室内の温度が徐々に高くなり、室内環境が悪化することである。
本発明の目的は、上述した事実に鑑み、高い除湿性能を有するとともに、除湿後の空気温度の上昇を抑えることができる除湿材を提供することでる。
また、本発明の他の目的は、高い除湿性能を有するデシカント空調装置を提供することである。
本発明の請求項1に記載の除湿体は、水分を吸湿するための除湿材と、熱を蓄熱するための蓄熱材とが混合されてなることを特徴とする。
また、本発明の請求項2に記載の除湿体では、前記除湿材と前記蓄熱材とを混合保持するためのバインダーが更に混合されていることを特徴とする。
また、本発明の請求項3に記載の除湿体では、前記蓄熱材の蓄熱温度が30〜60℃であることを特徴とする。
また、本発明の請求項4に記載の除湿体では、前記蓄熱材が10〜40wt%含まれていることを特徴とする。
更に、本発明の請求項5に記載のデシカント空調装置は、請求項1〜4のいずれかに記載の除湿体が用いられたデシカントロータを備えたことを特徴とする。
本発明の請求項1に記載の除湿体によれば、除湿体は除湿材に加えて蓄熱材を含んでいるので、除湿材による水分吸着の際に発生する吸着熱は蓄熱材に蓄熱して吸収され、かかる蓄熱吸収によって、除湿材の温度上昇が抑制される。従って、水分吸着による温度上昇がほとんどなく、除湿能力が維持され、除湿処理後の空気温度の上昇も抑制することができる。
また、本発明の請求項2に記載の除湿体によれば、除湿材と蓄熱材とがバインダーによって保持されているので、これらをバインダーによって混合保持することができる。
また、本発明の請求項3に記載の除湿体によれば、蓄熱材の蓄熱温度が30〜60℃であるので、水分吸着による発熱によって温度が上昇して蓄熱温度まで達すると、更なる発熱は蓄熱材に蓄熱されて温度上昇が抑えられ、除湿材の更なる温度上昇が抑えられ、除湿材の除湿能力の低下を抑制することができる。
また、本発明の請求項4に記載の除湿体によれば、蓄熱材が10〜40wt%含まれているので、除湿材の水分吸着により発生する熱をこの蓄熱材でもって蓄熱し、除湿材の蓄熱温度を超える温度上昇を抑えることができる。
また、本発明の請求項5のデシカント空調装置によれば、請求項1〜4のいずれかに記載の除湿体を用いたデシカントロータを備えているので、水分吸着より発生する熱が蓄熱材に蓄熱され、これによって、蓄熱温度を超える除湿材の温度上昇を抑え、空調装置の除湿能力の低下を防止することができるとともに、室内に供給される空気の温度上昇も抑えることができる。
以下、添付図面を参照して、本発明に従う除湿体及びこれを用いたデシカント空調装置について説明する。
まず、図1を参照して、本発明に従うデシカント空調装置の一実施形態について説明する。図1は、一実施形態のデシカント空調装置を平面から見た簡略断面図であり、図2は、図1のデシカント空調装置のデシカントロータを示す斜視図である。
図1において、図示のデシカント空調装置は、矩形状の空調装置ハウジング2を備え、この空調装置ハウジング2内の一端側(図1において左部)にデシカントロータ4が配設され、その他反側(図1において右部)に顕熱ロータ6が配設されている。この空調装置ハウジング2の一端壁8(図1において左端壁)には室外流入口10及び室外流出口12が設けられ、またその他端壁14には室内流入口16及び室内流出口18が設けられている。室外流入口10及び室内流入口16は給入流路20を介して連通され、また室外流出口12及び室内流出口18は排出流路22を介して連通され、給入流路20及び排出流路22は両端壁8,14間に設けられた仕切り壁24によって仕切られている。この形態では、室外流入口10の内側(下流側)に給気ファン26が配設され、また室内流出口18の内側(下流側)に排気ファン28が設けられている。このように構成されているので、給気ファン26が作動すると、室外の空気が室外流入口10を通して矢印30で示すように吸入され、かく吸入された空気が給気流路20を通して流れ、室内流入口16から矢印32で示すように室内に給気される。また、排気ファン28が作動すると、室内の空気が室内流出口18を通して矢印34で示すように排出され、かく排出された空気が排気流路22を通して流れ、室外排出口12から矢印36で示すように屋外に排出される。
この実施形態では、デシカントロータ4は、空調装置ハウジング2内の室外側にて給気流路20から排気流路22にまたがって配設され、このデシカントロータ4の略半円状部が給気流路20内の吸着領域38に位置し、その残りの略半円状部が排気流路22内の再生領域40に位置している。このデシカントロータ4は水平方向(図1において左右方向)に延びる軸線を中心として回転自在に支持され、電動モータの如き駆動源(図示せず)によって所定方向に回転駆動され、吸着領域38及び再生領域40を通して移動される。このデシカントロータ4については後述する。
また、顕熱ロータ6は、装置ハウジング2内の室内側にて給気流路22から排気流路22にまたがって配設され、この顕熱ロータ6の略半円状部が給気流路20内に位置し、その残りの略半円状部が排気流路22内に位置している。この顕熱ロータ6も、デシカントロータ4と同様に、水平方向に延びる軸線を中心として回転自在に支持され、駆動源によって所定方向に回転駆動される。尚、排気流路22における、デシカントロータ4と顕熱ロータ6との間の空間に、電気ヒータ、ガスバーナ、温水熱交換器などから構成される加熱手段42が配設され、排気流路22を下流側にデシカントロータ4に向けて流れる空気がこの加熱手段42によって加熱される。
このデシカント空調装置では、次のようにして室内の空調が行われる。給気側にて給気ファン26が作動すると、室外の空気は室外流入口10、給気流路20及び室内流入口16を通して室内に流入し、給気流路20の吸着領域38においてはデシカントロータ4を通過することによって、空気中の水分が除湿され(即ち、後述する除湿体が空気中の水分を吸着する)、また吸着領域38の下流側にて顕熱ロータ6を通過することによって、空気中の熱が吸熱され(即ち、顕熱ロータ6が空気中の熱を吸熱する)、除湿及び吸熱冷却された空気が室内に流入する。また、排気側にて排気ファン28が作動すると、室内の空気は室内流出口18、排気流路22及び室外流出口12を通して室外に流出し、排気流路22の再生領域40の上流側にて顕熱ロータ6を通過することによって、顕熱ロータ6の熱が空気に放熱され(即ち、顕熱ロータ6が冷却される)、更に加熱手段42によって空気が加熱され、また再生領域40にてデシカントロータ4を通過することによって、デシカントロータ4(具体的には、後述する除湿体)の水分が放湿され(即ち、後述する除湿体が再生される)、加熱及び加湿された空気が屋外に排出される。このようにデシカントロータ4及び顕熱ロータ6を介して、給気流路20を流れる空気と排気流路22を流れる空気との間で水分及び熱の交換が行われ、除湿及び冷却された空気が室内に流入し、かかる空気によって室内が空調される。
このデシカント空調装置のデシカントロータ4は、図2に示す構造を有している。図2において、図示のデシカントロータ4は円板状に形成され、軸線方向に貫通する通風孔52を多数有するハニカム構造54を有し、このハニカム構造54の外周端に周壁56が設けられている。給気流路20及び排気流路22(図1参照)を流れる空気は、このハニカム構造54の多数の通風孔52を通して上述したように流れる。
デシカントロータ4のハニカム構造54は、例えば除湿体をハニカム状に成形することによって形成され、かかる除湿体は、デシカントロータ4の所定方向の回転によって給気流路20の吸着領域38を移動するときには空気中の水分の吸着し、排気流路22の再生領域40を移動するときには吸着した水分を空気中に放出し、水分の吸着及び放出を交互に繰り返し遂行する。
このデシカントロータ4に用いられる除湿体は、水分を除湿するための除湿材と、熱を蓄熱するための蓄熱材とを含んでいることが重要である。この実施形態では、除湿体は除湿材と蓄熱材とが混合されたものであり、これら除湿材及び蓄熱材をバインダーによって保持するようにするのが好ましい。
除湿材としては、ゼオライト、シリカゲル、ポリアクリル系ポリマーなどが用いられる。このゼオライトは、A型、Y型、X型などの合成ゼオライト、又はモルデナイト、シャバサイト、ホウフッ石、エリオナイト、フェリエライトなどの天然ゼオライトから任意に選択することができる。ゼオライト中の陽イオンをマグネシウム、鉄、銅などのアルカリ土類や遷移金属、若しくはランタン、セリウム、プラセオジウムなどの希土類元素に置換したものも有効である。また、シリカゲルは、A、B型などから任意に選択することができる。また、ポリアクリル系ポリマーは、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸カリウムなどから任意に選択することができる。
蓄熱材としては、固/液相変化物質の潜熱利用型蓄熱材などが用いられ、この潜熱利用型蓄熱材として石油パラフィン、無機水和物、糖アルコールなどが用いられる。この蓄熱材は、相変化物質をポリマー材料でカプセル化したり、混練させて固形状にしたりして加工したものの中から任意に選ぶことが可能である。
また、バインダーとしては、コロイダルシリカ、水ガラス、コロイダルアルミナ、エポキシ系ポリマー、エーテル系ポリマー、ウレタン系ポリマーなどが用いられる。
この除湿体における蓄熱材の混合比率は、10〜40wt%(重量%)であるのが好ましい。、蓄熱材の混合比率が10wt%よりも小さくなると、水分吸着に伴う除湿材からの発熱を吸収する能力が少なくなり、蓄熱材の発熱吸収効果が小さくなるため好ましくなく、またこの混合比率が40wt%より大きくなると、蓄熱材の発熱吸収能力は高くなるが、逆に除湿材の混合比率が小さくなり、結果として除湿能力(水分吸着量)が低下するために好ましくない。
この蓄熱材の蓄熱温度は30〜60℃であるのが好ましく、特に35〜45℃であるのが一層好ましい。蓄熱温度が30℃より低いと、夏季などの屋外温度が高いときにおいて、室外から室内に流れる空気の熱が蓄熱材に蓄熱され、水分吸着に伴う除湿材からの発熱を吸収できなくなるおそれがあるために好ましくなく、蓄熱温度が60℃より高くなると、水分吸着に伴う除湿材の温度上昇が大きくなり、除湿材の除湿能力が低下するおそれがあるために好ましくない。
また、除湿体におけるバインダーの混合比率は、5〜20wt%であるのが好ましい。バインダーの混合比率が5wt%より少なくなると、除湿材及び蓄熱材の脱落、剥れなどの不具合が生じるおそれがあるために好ましくなく、逆に、バインダーの混合比率が20wt%より大きくなると、除湿材の混合比率が低くなり、結果として除湿能力が低下するために好ましくない。尚、蓄熱材及びバインダーを除く残りが除湿材となる。
除湿体の形状は特に制限されるものではなく、例えば、径数mm程度の粒子状やハニカム状成形体、繊維状成形体などの適宜の形状に形成することができる。
このような除湿体を用いた場合、除湿材による水分吸着時に発生する熱が蓄熱材に蓄熱されて吸収され、これによって除湿材の発熱による温度上昇が抑えられ、その結果、除湿材の除湿性能の低下を抑えて空気中の水分を除湿することができる。また、除湿処理後の空気の温度上昇も抑えることができ、室内環境の悪化も防止することができる。
以上、本発明に従う除湿材及びこれを用いたデシカント空調装置の実施形態について説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で上記実施形態に多くの修正乃至変更を加え得ることは勿論可能である。
例えば、上述した除湿体は、デシカント空調装置におけるデシカントロータ4の除湿体に適用しているが、このような用途に限定されず、その他の種々の用途の除湿に適用することができる。
次に、本発明の除湿体の効果を確認するために、次の通りの実験を行った。デシカントロータとして図2に示す形態のもの、即ち除湿体を成形したハニカム構造のデシカントロータを作製した。作製したデシカントロータの大きさは、外径250mm、厚さ80mmであった。このデシカントロータを図3に示す風洞装置にセットして実験を行った。図3において、風洞装置62は筒状の風洞ハウジング64を備え、この風洞ハウジング64の大きさは、縦30cm(内側サイズ)×横30cm(内側サイズ)×長さ200cmであり、この風洞ハウジング64のほぼ中央部にデシカントロータ66がセットされるようにした。この風洞装置62の流入側(図3において左側)には、温度、湿度及び流量が調節可能な空気発生機(図示せず)が接続され、温度、湿度及び流量を調整した空気が矢印72で示すように風洞ハウジング64内を通して流れるようにした。更に、風洞ハウジング64の流入部(デシカントロータ66の上流側)及び流出部(デシカントロータ66の下流側)に湿度温度計68,70(ヴァイサラ社製、型番:HPM230)が設置され、上流側の湿度温度計68によって、デシカントロータ66を通過する前の空気の湿度及び温度が計測できるように、また下流側の湿度温度計70によって、、デシカントロータ66を通過した後の空気の湿度及び温度が計測できるようにした。
実験に用いたデシカントロータ66における除湿体(実施例1〜4及び比較例)の各原料の混合比率は表1に示す通りであった。これら除湿体(実施例1〜4及び比較例)の原料としての除湿材にポリアクリル系ポリマーを使用し、その原料の蓄熱材には、40℃に相変化温度を持つ石油パラフィンをメラミン樹脂にて平均粒径5μmのマイクロカプセルに加工したものを使用した。また、その原料のバインダーにエポキシ系ポリマーを用いた。実施例1〜4及び比較例において、デシカントロータにおける除湿材と蓄熱材の合計重量を150gに統一した。
Figure 2006289258
実験においては、まず、70℃、5%RHの空気を風洞ハウジング64を通して15分間流通させ(これによって、風洞ハウジング64内にセットしたデシカントロータ66を乾燥させる)、その後、30℃、70%RHの加湿空気を流通させ、デシカントロータ66を通過する前及び後の空気の湿度及び温度をモニターした。空気の湿度及び温度のモニターは、実施例1〜4及び比較例の各デシカントロータ66について行った。尚、風洞ハウジング64を通して流した空気の流量は150m/hであった。
実施例1〜4及び比較例のデシカントロータ66についての実験結果は、表2に示す通りであった。表2における除湿量は、流通空気を加湿空気に切り替えてから10秒経過後から60経過秒後までの50秒間で1秒毎に計測したデシカントロータ66通過前及び後それぞれの湿度及び温度を平均し、それぞれの平均湿度(絶対湿度)の差をデシカントロータ66が吸着した水分量(除湿量)として算出した。
Figure 2006289258
表2から理解されるように、除湿体に蓄熱材を混合させた実施例1〜4では、いずれも、蓄熱材を混合させていない比較例に比べて、除湿量が増加していた。また、除湿後の空気温度についても、実施例1〜4は比較例に比して低くかった。更に、実験終了後にデシカントロータ66の内部温度を計測したところ、実施例1〜4における温度は、相変化温度である40℃であったのに対し、比較例では48℃まで上昇していた。
上述した実験結果から、除湿体に蓄熱材を混入すると、水分吸着際に発生する熱が蓄熱材に蓄熱されてデシカントロータの温度上昇が抑制され、これにより、除湿材の除湿能力の低下を少なくできることが分かった。また、デシカントロータ通過後の空気温度の上昇も抑えることができることも分かった。
一実施形態のデシカント空調装置を平面から見た簡略断面図。 図1のデシカント空調装置のデシカントロータを示す斜視図。 実験に用いた風洞装置の一部を簡略的に示す斜視図。
符号の説明
2 空調装置ハウジング
4 デシカントロータ
6 顕熱ロータ
20 給気流路
22 排気流路
38 吸着領域
40 再生領域
54 ハニカム構造

Claims (5)

  1. 水分を吸湿するための除湿材と、熱を蓄熱するための蓄熱材とが混合されてなることを特徴とする除湿体。
  2. 前記除湿材と前記蓄熱材とを混合保持するためのバインダーが更に混合されていることを特徴とする請求項1に記載の除湿体。
  3. 前記蓄熱材の蓄熱温度が30〜60℃であることを特徴とする請求項1又は2に記載の除湿体。
  4. 前記蓄熱材が10〜40wt%含まれていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の除湿体。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の除湿体が用いられたデシカントロータを備えたことを特徴とするデシカント空調装置。
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