JP2006139839A - 垂直記録用磁気ヘッド及びその製造方法 - Google Patents

垂直記録用磁気ヘッド及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 垂直記録用磁気ヘッド及びその製造方法に関し、充分な記録磁界を確保するとともに、トレーリングエッジ近傍での磁界強度分布の直線性を改善し、シャープな磁化反転形状を実現する。
【解決手段】 記録ヘッドを構成する主磁極1、トレーリング側に設けたシールド3、及び、リターンヨーク2を備え、トレーリング側に設けたシールド3に主磁極1に向けて突出した幅細部からなる突出部4を設け、主磁極1とトレーリング側に設けたシールド3との間に狭ギャップ5を形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は垂直記録用磁気ヘッド及びその製造方法に関するものであり、特に、シャープな磁気記録を行うために磁界強度分布を制御するためのシールドの構造に特徴のある垂直記録用磁気ヘッド及びその製造方法に関するものである。
磁気ディスク装置、磁気テープ装置などの磁気記録装置では、記録媒体上のデータは薄膜磁気ヘッドによって読み書きが行われるが、読み出しは薄膜磁気ヘッドを構成する巨大磁気抵抗効果(GMR)素子等を用いた再生ヘッドにより行われ、書き込みは誘導型記録ヘッドにより行われる。
この場合の記録方式は、現在すでに実用化されている磁化信号の向きが記録媒体面内方向とする長手磁気記録方式と、磁化信号の向きが記録媒体面に垂直な方向とする垂直磁気記録方式があり、一般に、後者の垂直磁気記録方式は前者の長手磁気記録方式に比べて記録媒体の熱揺らぎの影響を受けにくく、高い線記録密度を実現することが可能であるといわれている。
現在、主流とされている長手磁気記録方式の薄膜磁気ヘッドは、媒体対向面側において、ギャップ部を介して対向する第1および第2の磁性層が磁気的に接続されており、少なくとも一部が第1および第2の磁性層の間に電気的に絶縁された状態で平面スパイラル状の薄膜コイル、即ち、ライトコイルが備えられた構造になっている。
一方、垂直磁気記録方式の薄膜磁気ヘッドは、長手磁気記録方式の薄膜磁気ヘッドと同様のリングヘッド型と、単一の主磁極によって記録媒体に対して垂直方向の磁界を印加する単磁極ヘッド型があるが、ここでは、図10を参照して単磁極ヘッド型の垂直磁気記録方式を説明する。
図10参照
図10は、単磁極ヘッド型の垂直磁気記録方式の原理を示す概略図であり、垂直記録媒体60の回転方向の下流側がトレーリング側、上流側が再生ヘッドを備えたリーディング側となる。
主磁極71から絞り込まれた磁束64は磁気記録層63を通り、軟磁性体からなる裏打ち層62に到達し、補助磁極、即ち、リターンヨーク73に入る磁気的回路を形成する。 なお、図における符号61、73、74、75、76は、夫々ガラス基板、接続部、ライトコイル、被覆絶縁層、及び、主磁極補助層である。
したがって、記録ヘッドとして単磁極ヘッドを用い、記録媒体として磁気記録層63と軟磁性体からなる裏打ち層62とを積層した2層構造の垂直記録媒体を用いた場合、上述の磁気的回路を構成する上で、単磁極ヘッドと垂直記録媒体60との相関がかなり大きくなる。
近年の高記録密度化の要請に応えるためには、磁気ディスク装置の単位面積当たりの記録容量を多くする必要があり、そのためには、面記録密度を大きくする必要がある。
この記録密度の向上のためには、トラック密度と線記録密度を向上する必要性がある。
しかし、この様な、裏打ち層と磁気記録層からなる垂直二層媒体と単磁極ヘッドとを用いた垂直磁気記録方式の場合、単磁極ヘッドの磁極から発生する記録磁界の分布は長手磁気記録方式と大幅に異なっており、記録磁界強度の等高線は、主磁極の中心部を最大強度として同心円状に分布し、等高線の外側ほど膨らんだ分布となってしまう。
特に、磁化状態を決めるといわれている主磁極のトレーリングエッジでの磁界分布は湾曲した形となり、高記録密度化に対応できないという問題があるので、この事情を図11を参照して説明する。
図11参照
図11に示すように、主磁極71を中心に同心円状に広がるような磁界分布を示すヘッドを用いて垂直記録媒体に書き込みをおこなった場合、磁気力顕微鏡(MFM:Magnetic Force Microscopy)などのイメージの磁化パターンによく見られるように、記録磁界強度等高線77が湾曲して、トラック端部よりトラック中心部の磁化反転位置がディスク回転方向側に位置し、媒体上の磁化反転形状、即ち、ビット65の形状が湾曲してしまう。
このように、媒体磁化反転形状がトラック方向に対して湾曲してしまうと、再生ヘッドを構成するGMR素子で再生する際に、垂直記録媒体に書き込まれた磁化反転が大きく見えて孤立波の半値幅が増大すると同時に、記録されたトラック幅が線記録密度の上昇に伴い、狭められて見えてしまうといった問題が生じる。
即ち、これは主磁極を中心として磁束が広がることを意味しており、シャープな磁化反転状態が形成されず、トラックエッジノイズが増大し、高記録密度化が難しいという問題があった。
また、最近では、単磁極タイプのヘッドのほかに、単磁極タイプのヘッドと異なる主磁極のトレーリング側前に狭ギャップを介して、全面に平板状のシールドが配置されたタイプのものも考えられてきているので、図12を参照して説明する。
図12参照
図12は、平板状のシールドを設けた場合のヘッド媒体対向面からみた磁束流れの様子を示す説明図であり、主磁極71のトレーリング側全面に狭ギャップ79を介してシールド78が配置されているため、図に示すように主磁極71からでた磁束64の大部分が垂直記録媒体における裏打ち層を通過し、リターンヨークに入っていく際に磁束が広がってしまい、記録磁界強度の等高線が湾曲するという問題がある。
そこで、この様な問題を解決する手段の1つとして、リターンヨークから主磁極トレーリングエッジに向けて突出部を設け、トラックエッジノイズを低減することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−092820号公報
しかし、この提案における突出部は、リターンヨークから主磁極トレーリングエッジに向けての数μm程度も離れており、通常の記録磁界強度の等高線の湾曲を矯正する効果は小さいので、通常の単磁極ヘッドと類似した効果しか期待できない。
したがって、本発明は、充分な記録磁界を確保するとともに、トレーリングエッジ近傍での磁界強度分布の直線性を改善し、シャープな磁化反転形状を実現することを目的とする。
図1は本発明の原理的構成図であり、ここで図1を参照して、本発明における課題を解決するための手段を説明する。
なお、図1の上図のヘッド媒体対向面側の正面図であり、下図は媒体との配置関係を示す断面図である。
図1参照
上記課題を解決するために、本発明は、垂直記録用磁気ヘッドにおいて、記録ヘッドを構成する主磁極1、トレーリング側に設けたシールド3、及び、リターンヨーク2を備え、トレーリング側に設けたシールド3に主磁極1に向けて突出した幅細部からなる突出部4を設け、主磁極1とトレーリング側に設けたシールド3との間に狭ギャップ5を形成したことを特徴とする。
このように、トレーリング側に設けたシールド3に主磁極1に向けて突出した幅細部からなる突出部4を設けることにより、主磁極1とトレーリング側に設けたシールド3との間を狭ギャップ5とすることができ、それによって、トレーリングエッジ近傍での磁界強度分布の直線性を改善し、シャープな磁化反転形状とすることができる。
この場合、狭ギャップ5の隙間が記録ヘッドの媒体6との対向面から垂直記録媒体6の軟磁性層7、即ち、裏打ち層の表面までの距離の1〜2倍が好適であり、それによって、トレーリングエッジ近傍での磁界強度分布の直線性を実用に耐え得る程度に向上することができる。
また、突出部4のトラック方向の幅は、主磁極1のトレーリングエッジのトラック幅より大きくすることが好適であり、簡単な製造工程でトレーリングエッジ近傍での磁界強度分布の直線性を確保することができる。
或いは、突出部4の媒体6との対向面の断面形状を、突出部4のトラック方向の幅が主磁極1のトレーリングエッジのトラック幅と等しい矩形状としても良く、トレーリングエッジ近傍での磁界強度分布の直線性をより向上することができる。
但し、製造工程が複雑になる。
また、突出部4は、1T(テスラ)以上、より望ましくは2T以上の飽和磁束密度を有する磁性材料で構成することが望ましく、それによって、磁界強度分布に対する影響を高めることができる。
上記の垂直記録用磁気ヘッドを、再生用ヘッドの上に積層させることによって、高密度記録可能な薄膜磁気ヘッドを構成することができる。
なお、この場合のリターンヨーク2は、主磁極1に対して再生ヘッドと反対側に設けることが望ましく、リターンヨーク2による磁気シールド3効果を高めることができる。
上述の垂直記録用磁気ヘッドを製造する場合には、トレーリング側に設けたシールド3に主磁極1に向けて突出した幅細部からなる突出部4を形成する際に、突出部4を主磁極1のパターニング工程と同時に形成することが望ましく、それによって、製造工程を簡素化することができる。
本発明においては、必要な記録磁界を十分に確保できると同時に、磁界分布のブロードニングが起こらず、シャープな磁化反転形状が得られようになり、さらに、書かれたビット形状の曲がりという点でもまた改善が期待でき、記録密度の向上を図ることができる。
また、トレーリング側のシールド側の突出部を主磁極と狭ギャップを介して対向させることにより、必要な記録磁界を十分に確保できるようになり、ヘッドを製造する観点からも、ヘッド寸法許容値が広がり、ヘッドを作りやすくなる。
本発明の垂直記録用磁気ヘッドは、1T(テスラ)以上の高い飽和磁束密度を有する磁性材料からなる主磁極とリターンヨーク、およびトレーリング側のシールドに1T(テスラ)以上の高い飽和磁束密度を有する磁性材料からなるとともに主磁極に向けて突出した突出部により、主磁極とトレーリング側のシールドとの間に狭ギャップ、例えば、ヘッド媒体対向面から垂直記録媒体の裏打ち層と呼ばれる軟磁性層表面までの距離の1〜2倍程度の隙間の狭ギャップを設けたものである。
また、この垂直記録用磁気ヘッドを、GMR素子を備えた再生ヘッド上に積層させることによって、高密度記録可能な複合型薄膜磁気ヘッドが得られる。
なお、この場合の垂直記録媒体には基板上に裏打ち層と媒体面に対して垂直方向に異方性を示す強磁性体からなる磁気記録層を順に積層してなる二層媒体が用いられている。
ここで、図2乃至図8を参照して、本発明の実施例1の垂直記録用複合型薄膜磁気ヘッドを説明する。
図2参照
まず、スライダーの母体となる、Al2 3 −TiC基板11上にAl2 3 膜(図示を省略)を介してNiFe等からなる下部磁気シールド層12を設け、その上に、Al2 3 からなる下部リードギャップ層13を設けたのち、スパッタリング法を用いてスピンバルブ膜14を形成する。
このスピンバルブ膜14は、例えば、5nmのTa下地層15、2nmのNiFeフリー層16、1.5nmのCoFeBフリー層17、2.8nmのCu中間層18、2nmのCoFeBピンド層19、13nmのPdPtMn反強磁性層20、及び、6nmのTaキャップ層21からなる。
次いで、レジストパターン22をマスクとしてイオンミリングを施すことによって、所定の形状に加工することによってセンス部23を形成し、引き続いて、スパッタリング法を用いてCoCrPtからなる磁区制御膜24を形成する。
次いで、レジストパターン22を除去したのち、3nmのCr膜及び30nmのAu膜からなる電極端子用導電膜を形成し、新たなレジストパターンをマスクとしたイオンミリングを施すことによって電極端子25を形成する。
次いで、レジストパターンを除去したのちAl2 3 からなる上部リードギャップ層26及びNiFeからなる上部磁気シールド層27を設けることによって再生ヘッド部の基本構造が完成する。
図3参照
次いで、上部磁気シールド層27上にAl2 3 層28を全面に設けたのち、選択電解メッキ法を用いてAl2 3 層28上に厚さが1〜3μm、例えば、1.0μmのNiFeからなる主磁極補助層29を設ける。
なお、電解メッキ工程におけるメッキベース層については説明を省略する。
次いで、スパッタリング法を用いて全面にAl2 3 膜を堆積させたのち、CMP(化学機械研磨)法を用いて平坦化することによって、ヘッド媒体対向面側の凹部をAl2 3 埋込層30で埋め込み、次いで、選択電解メッキ法を用いて全面に厚さが0.15〜0.30μm、例えば、0.25μmのCoFe層31を形成する。
次いで、スパッタリング法を用いて全面に厚さが30〜100nm、例えば、60nmで、非磁性体、例えば、Ruからなるギャップ層32を設ける。
この場合のギャップ層32の膜厚は、最終的な磁気ヘッド構造において、ヘッド媒体対向面から垂直記録媒体の裏打ち層表面までの距離の1〜2倍程度となるように設定する。
次いで、選択電解メッキ法を用いてヘッド媒体対向面側に厚さが0.3〜0.5μm、例えば、0.5μmのCoNiFe層33を堆積させる。
なお、この場合のCoNiFe層33の組成比は飽和磁束密度が1T以上、より好適には2T以上になるように設定する。
次いで、幅が0.1〜0.3μm、例えば、0.2μmのレジストパターン34を設け、このレジストパターン34をマスクとして傾斜方向からArイオンを用いたイオンミリングを施すことによってCoNiFe層33乃至Al2 3 埋込層30の先端部を選択的に除去して主磁極35及び突出部36を形成する。
なお、この場合の主磁極35の下底辺が0.12μmになるようにイオンミリングの際の傾斜角を設定し、磁気ディスク装置に組み込みに際に生じるスキュー角を考慮してトレーリング側の幅がリーディングより広い逆台形状とする。
次いで、再び、スパッタリング法を用いて全面にAl2 3 膜を堆積させたのち、CMP法を用いて平坦化することによって、Al2 3 埋込層37を形成する。
図4参照
次いで、再び、選択電解メッキ法を用いてAl2 3 埋込層37上にCuを選択的に成膜して平面スパイラル状のライトコイル38を形成する。
次いで、ライトコイル38を覆うようにフォトレジストを設け、このフォトレジストを被覆絶縁膜39とする。
なお、この場合の被覆絶縁膜39の平坦部における厚さは、3〜5μm、例えば、3μmとする。
次いで、再び、選択電解メッキ法を用いてNiFe層40を堆積させ、被覆絶縁膜39上に堆積したNiFe層をリターンヨーク41とし、被覆絶縁膜39のヘッド媒体対向面側の側面に堆積したNiFe層をシールド層42とする。
最後に、ヘッド媒体対向面側を切断し、突出部36の長さが0.1〜0.3μmになるように研磨することによって、垂直記録用複合型薄膜磁気ヘッドの基本構成が完成する。 なお、シルード層42のヘッド媒体対向面方向の長さが、例えば、0.5〜1μmとなるように、突出部36の後端部と被覆絶縁膜39の前端部の間隔を予め設定する。
図5参照
図5は、このように製造された垂直記録用複合型薄膜磁気ヘッドの概略的構成図であり、上図はヘッド媒体対向面の正面図であり、下図は上図におけるA−A′を結ぶ一点鎖線に沿った断面図である。
なお、ライトコイル38は主磁極35とリターンヨーク41とを磁気的に接続するリターンヨーク41と一体に形成された接続部43を中心として巻回した構造となっている。
図6参照
図6は、本発明の実施例1の垂直記録用複合型薄膜磁気ヘッドにおける磁気回路の説明図であり、主磁極35からの磁束54は突出部36に直接流れ込むとともに、垂直記録媒体50を構成する軟磁性体からなる裏打ち層52を介してリターンヨーク41に流れ込む。
このような磁気回路構成となるので、ギャップ層32の厚さと、ヘッド媒体対向面から垂直記録媒体50の裏打ち層52の表面までの距離との関係が重要になり、所定の書き込み特性を得るために、本発明ではギャップ層32の厚さをヘッド媒体対向面から垂直記録媒体50の裏打ち層52の表面までの距離の1〜2倍とする。
図7参照
図7は、ヘッド媒体対向面から見た磁束流れの様子を示す説明図であり、主磁極35からでた磁束54の大部分が垂直記録媒体50における裏打ち層52を通過し、リターンヨーク41に入っていく際の磁束54が広がりを抑えることができ、それによって、十分な記録磁界を確保できると同時に、磁界分布の鋭さを表す記録磁界勾配を高めることができる。
図8参照
図8は、ヘッド媒体対向面から見た磁界強度分布と書き込みビットの説明図であり、トレーリングエッジ近傍での磁界強度分布を表す記録磁界強度等高線56の直線性を上げることができる。
したがって、このような構成により、磁界分布のブロードニングが起こらず、シャープな磁化反転形状が得られようになり、さらに、書かれたビット55の形状の曲がりも改善することができるので記録密度の向上を図ることができる。
また、本発明の実施例1においては、主磁極35の加工と突出部36の加工を一括して行うことができ、製造工程を簡略化することが可能になるとともに、ギャップを介してトレーリング側に形成される突出部36のトラック方向の幅を主磁極35のトレーリングエッジでの幅と略同一に揃えることが可能となる。
また、上述の構成により、高記録密度化に必要な記録磁界を十分に確保できるので、ヘッド寸法の許容値が広がり、ヘッドを作りやすくなる。
次に、図9を参照して、本発明の実施例2の垂直記録用複合型薄膜磁気ヘッドを説明する。
図9参照
図9は、本発明の実施例2の垂直記録用複合型薄膜磁気ヘッドの概略的構成図であり、上図はヘッド媒体対向面の正面図であり、下図は上図におけるA−A′を結ぶ一点鎖線に沿った断面図である。
この実施例2の垂直記録用複合型薄膜磁気ヘッドは、突出部45のヘッド媒体対向面の断面形状が矩形状である以外は上記の実施例1の垂直記録用複合型薄膜磁気ヘッドと全く同様である。
この様な断面形状が矩形状の突出部45を形成するためには、主磁極35のパターニング工程の後に、突出部45を選択電解メッキ法によって最初から断面形状が矩形状になるように形成すれば良い。
但し、主磁極35との位置合わせに精度を要することになる。
この本発明の実施例2においては、突出部45の断面形状が矩形状であるので磁束のトラック幅方向の広がりをより抑制することができ、それによって、トレーリングエッジ近傍での磁界強度分布を表す記録磁界強度等高線の直線性を上げることができるので、書かれたビットの形状の曲がりも少なくすることができ、さらなる記録密度の向上が可能になる。
以上、本発明の各実施例を説明してきたが、本発明は各実施例に記載した条件・構成に限られるものではなく、各種の変更が可能であり、例えば、各実施例に記載した多層膜構造は単なる一例にすぎず、各種の他の材料に置き換えることが可能である。
例えば、上記の各実施例においては、ギャップ層32としてRuを用いているが、Ruに限られるものではなく、Ruと同様な非磁性材料であれば良く、例えば、Al2 3 、SiO2 、RuO2 、或いは、Cu等を用いても良いものである。
また、上記の各実施例においては、主磁極補助層、リターンヨーク、及び、シールド層としてNiFeを用いているが、NiFeに限られるものではなく、CoNiFe等の他の強磁性材料を用いても良いものである。
また、上記の各実施例においては、主磁極としてCoFeを用いているが、CoFeに限られるものではなく、CoNiFe等の他の強磁性材料を用いても良いものであり、主磁極補助層より高飽和磁束密度を有する材料が望ましい。
また、上記の各実施例においては、突出部をCoNiFeを用いているが、CoNiFeに限られるものではなく、CoNiFeと同様に1T以上の高い飽和磁束密度を有するCoFe等の強磁性材料を用いても良いものである。
また、上記の各実施例においては、埋込層等をAl2 3 で形成しているが、Al2 3 に限られるものではなく、SiO2 等の他の化学的な安定な絶縁材料を用いても良いものである。
また、上記の各実施例においては、ライトコイルを被覆する被覆絶縁膜としてフォトレジストを用いているが、フォトレジストに限られるものではなく、Al2 3 或いはSiO2 等の化学的な安定な絶縁材料を用いても良いものである。
また、上記の各実施例においては、ライトヘッドを構成する際の成膜方法として電解メッキ法を用いているが、電解メッキ法に限られるものではなくスパッタリング法を用いても良いものである。
また、上記の各実施例においては、突出部及び主磁極をパターニング形成する際にイオンミリング法を用いているが、イオンミリング法に限られるものではなく、反応性イオンエッチング等を用いても良いものである。
ここで再び図1を参照して、本発明の詳細な特徴を改めて説明する。
再び、図1参照
(付記1) 記録ヘッドを構成する主磁極1、トレーリング側に設けたシールド3、及び、リターンヨーク2を備え、前記トレーリング側に設けたシールド3に前記主磁極1に向けて突出した幅細部からなる突出部4を設け、前記主磁極1とトレーリング側に設けたシールド3との間に狭ギャップ5を形成したことを特徴とする垂直記録用磁気ヘッド。
(付記2) 上記狭ギャップ5の隙間が、上記記録ヘッドの媒体6との対向面から垂直記録媒体6の軟磁性層7表面までの距離の1〜2倍であることを特徴とする付記1記載の垂直記録用磁気ヘッド。
(付記3) 上記突出部4のトラック方向の幅が、上記主磁極1のトレーリングエッジのトラック幅より大きいことを特徴とする付記1または2に記載の垂直記録用磁気ヘッド。
(付記4) 上記突出部4の媒体6との対向面の断面形状が、前記突出部4のトラック方向の幅が、上記主磁極1のトレーリングエッジのトラック幅と等しい矩形状であることを特徴とする付記1または2に記載の垂直記録用磁気ヘッド。
(付記5) 上記突出部4を、1T以上の飽和磁束密度を有する磁性材料で構成したことを特徴とする付記1乃至4のいずれか1に記載の垂直記録用磁気ヘッド。
(付記6) 付記1乃至5のいずれか1に記載の垂直記録用磁気ヘッドを、再生用ヘッドの上に積層させたことを特徴とする複合型薄膜磁気ヘッド。
(付記7) 上記リターンヨーク2が、上記主磁極1に対して再生ヘッドと反対側に設けられたことを特徴とする付記6記載の複合型薄膜磁気ヘッド。
(付記8) 記録ヘッドを構成する主磁極1とトレーリング側に設けたシールド3、及び、リターンヨーク2を備えるとともに、前記トレーリング側に設けたシールド3に前記主磁極1に向けて突出した幅細部からなる突出部4を設けた垂直記録用磁気ヘッドの製造方法において、前記突出部4を前記主磁極1のパターニング工程と同時に形成することを特徴とする垂直記録用磁気ヘッドの製造方法。
本発明の活用例としては、複合型薄膜磁気ヘッドを構成するライトヘッドが典型的なものであるが、ライトヘッド単独の磁気ヘッドとして用いても良いものである。
本発明の原理的構成の説明図である。 本発明の実施例1の垂直記録用複合型薄膜磁気ヘッドの途中までの製造工程の説明図である。 本発明の実施例1の垂直記録用複合型薄膜磁気ヘッドの図2以降の途中までの製造工程の説明図である。 本発明の実施例1の垂直記録用複合型薄膜磁気ヘッドの図3以降の製造工程の説明図である。 本発明の実施例1の垂直記録用複合型薄膜磁気ヘッドの概略的構成図である。 本発明の実施例1の垂直記録用複合型薄膜磁気ヘッドにおける磁気回路の説明図である。 ヘッド媒体対向面から見た磁束流れの様子を示す説明図である。 ヘッド媒体対向面から見た磁界強度分布と書き込みビットの説明図である。 本発明の実施例2の垂直記録用複合型薄膜磁気ヘッドの概略的構成図である。 単磁極ヘッド型の垂直磁気記録方式の原理を示す概略図である。 シールドを設けない場合のヘッド媒体対向面から見た磁界強度分布と書き込みビットの説明図である。 平板状のシールドを設けた場合のヘッド媒体対向面から見た磁束流れの様子を示す説明図である。
符号の説明
1 主磁極
2 リターンヨーク
3 シールド
4 突出部
5 狭ギャップ
6 媒体
7 軟磁性層
8 主磁極補助層
11 Al2 3 −TiC基板
12 下部磁気シールド層
13 下部リードギャップ層
14 スピンバルブ膜
15 Ta下地層
16 NiFeフリー層
17 CoFeBフリー層
18 Cu中間層
19 CoFeBピンド層
20 PdPtMn反強磁性層
21 Taキャップ層
22 レジストパターン
23 センス部
24 磁区制御膜
25 電極端子
26 上部リードギャップ層
27 上部磁気シールド層
28 Al2 3
29 主磁極補助層
30 Al2 3 埋込層
31 CoFe層
32 ギャップ層
33 CoNiFe層
34 レジストパターン
35 主磁極
36 突出部
37 Al2 3 埋込層
38 ライトコイル
39 被覆絶縁膜
40 NiFe層
41 リターンヨーク
42 シールド層
43 接続部
44 Al2 3 埋込層
45 突出部
50 垂直記録媒体
51 ガラス基板
52 裏打ち層
53 磁気記録層
54 磁束
55 ビット
56 記録磁界強度等高線
60 垂直記録媒体
61 ガラス基板
62 裏打ち層
63 磁気記録層
64 磁束
65 ビット
71 主磁極
72 リターンヨーク
73 接続部
74 ライトコイル
75 被覆絶縁層
76 主磁極補助層
77 記録磁界強度等高線
78 シールド
79 狭ギャップ

Claims (5)

  1. 記録ヘッドを構成する主磁極、トレーリング側に設けたシールド、及び、リターンヨークを備え、前記トレーリング側に設けたシールドに前記主磁極に向けて突出した幅細部からなる突出部を設け、前記主磁極とトレーリング側に設けたシールドとの間に狭ギャップを形成したことを特徴とする垂直記録用磁気ヘッド。
  2. 上記狭ギャップの隙間が、上記記録ヘッドの媒体との対向面から垂直記録媒体の軟磁性層表面までの距離の1〜2倍であることを特徴とする請求項1記載の垂直記録用磁気ヘッド。
  3. 上記突出部のトラック方向の幅が、上記主磁極のトレーリングエッジのトラック幅より大きいことを特徴とする請求項1または2に記載の垂直記録用磁気ヘッド。
  4. 上記突出部を、1T以上の飽和磁束密度を有する磁性材料で構成したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の垂直記録用磁気ヘッド。
  5. 記録ヘッドを構成する主磁極とトレーリング側に設けたシールド、及び、リターンヨークを備えるとともに、前記トレーリング側に設けたシールドに前記主磁極に向けて突出した幅細部からなる突出部を設けた垂直記録用磁気ヘッドの製造方法において、前記突出部を前記主磁極のパターニング工程と同時に形成することを特徴とする垂直記録用磁気ヘッドの製造方法。
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JP2011090767A (ja) * 2009-10-21 2011-05-06 Headway Technologies Inc 磁気記録ヘッドおよびその製造方法

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