JP2006139166A - 偏光子の製造方法、及び偏光子、及び偏光板、及び光学フィルム、及び画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 高温高湿下でも変形し難く、耐久性に優れたPVA系偏光子を簡易に製造できる偏光子の製造方法及び耐久性に優れたPVA系偏光子を提供することを課題とする。
【解決手段】 PVA系フィルムを染色する染色工程と、PVA系フィルムを固定剤にて固定する固定工程と、PVA系フィルムを延伸する延伸工程とを有し、各工程を経たPVA系フィルムを洗浄する洗浄工程で、水酸基と共有結合可能な反応性官能基を少なくとも2以上有する多官能性化合物をPVA系フィルムに含浸させ、この多官能性化合物によってPVA系ポリマー中の水酸基の一部を架橋する。
液の製造する。
【選択図】 なし
【解決手段】 PVA系フィルムを染色する染色工程と、PVA系フィルムを固定剤にて固定する固定工程と、PVA系フィルムを延伸する延伸工程とを有し、各工程を経たPVA系フィルムを洗浄する洗浄工程で、水酸基と共有結合可能な反応性官能基を少なくとも2以上有する多官能性化合物をPVA系フィルムに含浸させ、この多官能性化合物によってPVA系ポリマー中の水酸基の一部を架橋する。
液の製造する。
【選択図】 なし
Description
本発明は、偏光子の製造方法、及び偏光子、及び該偏光子を具備する偏光板、及び光学フィルム、及び画像表示装置に関する。
従来、液晶表示装置などの画像表示装置などに於いて、特定の振動方向の光を透過させるため、偏光子(偏光フィルムとも言われる)が設けられている。
偏光子としては、一般に、ヨウ素などで染色したポリビニルアルコール系(本明細書に於いて「ポリビニルアルコール」を「PVA」と略記する)の延伸フィルムが広く用いられている。
かかるフィルムからなる偏光子は、PVA系フィルムに水を含浸させて膨潤させる膨潤工程と、該フィルムをヨウ素などの二色性物質で染色する染色工程と、該フィルムにホウ酸を含浸させて二色性物質を固定する固定工程と、該フィルムを延伸する延伸工程と、該フィルムを洗浄する洗浄工程と、該フィルムを乾燥する乾燥工程と、を経ることにより製造することができる。
偏光子としては、一般に、ヨウ素などで染色したポリビニルアルコール系(本明細書に於いて「ポリビニルアルコール」を「PVA」と略記する)の延伸フィルムが広く用いられている。
かかるフィルムからなる偏光子は、PVA系フィルムに水を含浸させて膨潤させる膨潤工程と、該フィルムをヨウ素などの二色性物質で染色する染色工程と、該フィルムにホウ酸を含浸させて二色性物質を固定する固定工程と、該フィルムを延伸する延伸工程と、該フィルムを洗浄する洗浄工程と、該フィルムを乾燥する乾燥工程と、を経ることにより製造することができる。
かかる偏光子は、比較的簡易に製造でき且つ非常に優れた偏光特性を示すものの、耐久性に劣るという問題点がある。すなわち、比較的高温多湿な環境下では、フィルムが吸水して収縮等変形するという問題点がある。
具体的には、例えば、偏光子は、耐久性向上のため、通常、トリアセチルセルロースフィルムなどの保護層が積層され、位相差板などの他の光学部材に積層して画像表示装置に組み込まれているが、偏光子が変形すると、その変形応力が保護層を通じて位相差板などの他の光学部材に作用し、これらの光学特性を低下させる。かかる光学特性の低下により、画面の周辺に色ムラが生じ、特に、大型の画像表示装置にあっては、偏光子の変形に起因する色ムラが顕著に生じ易い。従って、高温高湿下でも変形し難い偏光子の開発が求められている。
具体的には、例えば、偏光子は、耐久性向上のため、通常、トリアセチルセルロースフィルムなどの保護層が積層され、位相差板などの他の光学部材に積層して画像表示装置に組み込まれているが、偏光子が変形すると、その変形応力が保護層を通じて位相差板などの他の光学部材に作用し、これらの光学特性を低下させる。かかる光学特性の低下により、画面の周辺に色ムラが生じ、特に、大型の画像表示装置にあっては、偏光子の変形に起因する色ムラが顕著に生じ易い。従って、高温高湿下でも変形し難い偏光子の開発が求められている。
そこで、本発明は、耐久性に優れた偏光子を簡易に得ることができる偏光子の製造方法、及び耐久性に優れた偏光子を提供することを課題とし、併せて、該偏光子を備える偏光板、及び光学フィルム、及び画像表示装置を提供することを課題とする。
本発明者らは、偏光子が変形する原因について鋭意研究したところ、下記の知見を得て本発明を完成させた。
すなわち、一般に、上記染色PVA系フィルムは、PVA中にヨウ素が錯体の形で存在し、且つホウ酸の水酸基がPVAの水酸基と水素結合で緩やかに結ばれることによって隣接するPVA系ポリマー間を固定しているものと考えられている。
これに基づいて上記問題点を検討すると、比較的高温高湿下では、ホウ酸と水酸基の水素結合間に水分が侵入し、両者の水素結合を遮断する結果、PVA系ポリマーの配向が緩慢となってフィルムが収縮などの変形を起こし、偏光子やこれに積層される他の光学部材の光学特性を低下させると考えられるのである。
すなわち、一般に、上記染色PVA系フィルムは、PVA中にヨウ素が錯体の形で存在し、且つホウ酸の水酸基がPVAの水酸基と水素結合で緩やかに結ばれることによって隣接するPVA系ポリマー間を固定しているものと考えられている。
これに基づいて上記問題点を検討すると、比較的高温高湿下では、ホウ酸と水酸基の水素結合間に水分が侵入し、両者の水素結合を遮断する結果、PVA系ポリマーの配向が緩慢となってフィルムが収縮などの変形を起こし、偏光子やこれに積層される他の光学部材の光学特性を低下させると考えられるのである。
そこで、本発明の第1の手段は、PVA系フィルムを染色する染色工程と、PVA系フィルムを固定剤にて固定する固定工程と、PVA系フィルムを延伸する延伸工程とを有し、各工程を経たPVA系フィルムを洗浄する洗浄工程で、水酸基と共有結合可能な反応性官能基を少なくとも2以上有する多官能性化合物をPVA系フィルムに含浸させ、PVA系ポリマー中の水酸基の一部を架橋する偏光子の製造方法を提供する。
本発明の好ましい態様では、上記多官能性化合物を洗浄工程に於いて含浸させる上記偏光子の製造方法を提供する。
また、本発明の好ましい態様では、上記多官能性化合物が、ジカルボン酸、ジカルボン酸クロリド、ジケトン又はジアルデヒドから選ばれる少なくとも1種である上記偏光子の製造方法を提供する。
さらに、本発明の好ましい態様では、上記多官能性化合物によってポリビニルアルコール系ポリマー中の水酸基の一部を架橋することにより、ポリビニルアルコール系ポリマー中に下記一般式(I)に示す架橋部が形成される偏光子の製造方法を提供する。
(一般式(I)中、R1は、置換基を有していてもよい芳香族基、置換基を有していてもよい炭素数1〜4の鎖状若しくは環状のアルキレン基、又は単結合を示す)。
また、本発明の好ましい態様では、上記多官能性化合物が、ジカルボン酸、ジカルボン酸クロリド、ジケトン又はジアルデヒドから選ばれる少なくとも1種である上記偏光子の製造方法を提供する。
さらに、本発明の好ましい態様では、上記多官能性化合物によってポリビニルアルコール系ポリマー中の水酸基の一部を架橋することにより、ポリビニルアルコール系ポリマー中に下記一般式(I)に示す架橋部が形成される偏光子の製造方法を提供する。
さらに、本発明の第2の手段は、二色性物質にて染色され且つ延伸処理が施されているPVA系フィルムによって形成されており、このPVA系ポリマーが、該ポリマーの主鎖中の水酸基と共有結合可能な反応性官能基を少なくとも2以上有する多官能性化合物によって部分的に架橋されている偏光子を提供する。
また、本発明は、二色性物質にて染色され且つ延伸処理が施されているPVA系フィルムによって形成されており、このPVA系ポリマーが下記一般式(I)に示す架橋部を有する偏光子を提供する。
(一般式(I)中、R1は、置換基を有していてもよい芳香族基、置換基を有していてもよい炭素数1〜4の鎖状若しくは環状のアルキレン基、又は単結合を示す)。
また、本発明は、二色性物質にて染色され且つ延伸処理が施されているPVA系フィルムによって形成されており、このポリマーが下記式(II)に示す架橋部を有する偏光子を提供する。
(式(II)中、R2は、置換基を有していてもよい芳香族基、置換基を有していてもよい炭素数1〜4の鎖状若しくは環状のアルキレン基、又は単結合を示す。R3及びR4は、水素原子、又は炭素数1〜3のアルキル基を示す。)
さらに、本発明の第3の手段は、上記偏光子に保護層が積層されている偏光板を提供する。
また、本発明の第4の手段は、上記偏光子又は上記偏光板が積層されている光学フィルムを提供する。
さらに、本発明の第5の手段は、上記偏光板又は上記光学フィルムを具備する画像表示装置を提供する。
また、本発明の第4の手段は、上記偏光子又は上記偏光板が積層されている光学フィルムを提供する。
さらに、本発明の第5の手段は、上記偏光板又は上記光学フィルムを具備する画像表示装置を提供する。
本発明の偏光子の製造方法によれば、従来の染色PVA系偏光子の製造する際、その洗浄工程に於いて、多官能性化合物を該フィルムを含浸させるという工程を付加するだけで、PVA系ポリマーを強固に架橋してなるフィルムを得ることができる。従って、本発明の製法は、既存の製造設備を殆ど変更することなく、耐久性に優れた偏光子を簡易に製造することができる。
また、本発明の偏光子によれば、PVA系ポリマーの水酸基に多官能性化合物の各反応性官能基が共有結合し、該化合物によって隣接するPVA系ポリマーが架橋されているので、ホウ酸などの固定剤で固定されている従来の染色PVA系偏光子に比して、優れた耐久性を有する。従って、本発明の偏光子は、高温高湿下で使用しても変形し難く、偏光子及びこれに積層される光学部材の光学特性の低下を防止できる。
また、本発明の偏光子によれば、PVA系ポリマーの水酸基に多官能性化合物の各反応性官能基が共有結合し、該化合物によって隣接するPVA系ポリマーが架橋されているので、ホウ酸などの固定剤で固定されている従来の染色PVA系偏光子に比して、優れた耐久性を有する。従って、本発明の偏光子は、高温高湿下で使用しても変形し難く、偏光子及びこれに積層される光学部材の光学特性の低下を防止できる。
以下、本発明について説明する。
(前工程)
前工程は、未処理(未延伸)のPVA系フィルムを得る工程である。
本発明で使用されるPVA系フィルムは、酢酸ビニルを重合したポリ酢酸ビニルをケン化して製造されるPVAの他、少量の不飽和カルボン酸、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸塩などのように酢酸ビニルと共重合可能な成分を含有したPVAや、アセトアセチル基、スルホン酸基、カルボキシル基などを含む変性PVAなども用いることができる。
これらのうちでは耐熱性などが良好であるという点から、高ケン化度で高重合度のPVAを用いることが好ましい。PVAのケン化度は特に限定されないが、例えば、95モル%以上が好ましく、更には97モル%以上、特には99モル%以上のものがより好ましい。PVAの重合度についても特に限定されないが、例えば1000〜10000が好ましく、更には2000〜8000、2500〜5000のものがより好ましい。
PVA系フィルムは、上記PVA系ポリマーを水又は/及びDMSOなどの適当な有機溶媒に溶解させて得られる原液を成膜するキャスト法の他、押出法などの公知の製膜法で成膜することにより得ることができる。
(前工程)
前工程は、未処理(未延伸)のPVA系フィルムを得る工程である。
本発明で使用されるPVA系フィルムは、酢酸ビニルを重合したポリ酢酸ビニルをケン化して製造されるPVAの他、少量の不飽和カルボン酸、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸塩などのように酢酸ビニルと共重合可能な成分を含有したPVAや、アセトアセチル基、スルホン酸基、カルボキシル基などを含む変性PVAなども用いることができる。
これらのうちでは耐熱性などが良好であるという点から、高ケン化度で高重合度のPVAを用いることが好ましい。PVAのケン化度は特に限定されないが、例えば、95モル%以上が好ましく、更には97モル%以上、特には99モル%以上のものがより好ましい。PVAの重合度についても特に限定されないが、例えば1000〜10000が好ましく、更には2000〜8000、2500〜5000のものがより好ましい。
PVA系フィルムは、上記PVA系ポリマーを水又は/及びDMSOなどの適当な有機溶媒に溶解させて得られる原液を成膜するキャスト法の他、押出法などの公知の製膜法で成膜することにより得ることができる。
(膨潤工程)
膨潤工程は、上記PVA系フィルムを膨潤させる工程である。
すなわち、前工程で得られたPVA系フィルムロールは、膨潤浴の上流側にセットされ、搬送ローラを介して、膨潤浴内へと導かれる。
膨潤浴には、水が満たされており、これにPVA系フィルムを浸漬することにより、該フィルム表面の汚れを除去できると共に、PVA系フィルムを水で膨潤させ、後述する二色性物質の導入ムラを防止できる。
膨潤浴及び後述する染色浴などの各浴に於いては、純水を用いることが好ましい。また、膨潤槽の水は、概ね20〜50℃程度、更には30〜40℃程度に加温されていることが好ましい。膨潤浴にPVA系フィルムを浸漬する時間は、概ね1〜7分間程度である。
尚、後述する染色工程に於いて、PVAを膨潤させることもできるので、本膨潤工程は省略することもできる。
膨潤工程は、上記PVA系フィルムを膨潤させる工程である。
すなわち、前工程で得られたPVA系フィルムロールは、膨潤浴の上流側にセットされ、搬送ローラを介して、膨潤浴内へと導かれる。
膨潤浴には、水が満たされており、これにPVA系フィルムを浸漬することにより、該フィルム表面の汚れを除去できると共に、PVA系フィルムを水で膨潤させ、後述する二色性物質の導入ムラを防止できる。
膨潤浴及び後述する染色浴などの各浴に於いては、純水を用いることが好ましい。また、膨潤槽の水は、概ね20〜50℃程度、更には30〜40℃程度に加温されていることが好ましい。膨潤浴にPVA系フィルムを浸漬する時間は、概ね1〜7分間程度である。
尚、後述する染色工程に於いて、PVAを膨潤させることもできるので、本膨潤工程は省略することもできる。
(染色工程)
染色工程は、PVA系フィルムに二色性物質を含浸(吸着又は接触などとも言われる。以下同じ)させる工程である。
すなわち、膨潤させたPVA系フィルムは、染色浴に導かれる。
染色浴には、二色性物質を溶媒に溶解させた染色溶液が満たされている。この溶媒としては、水が一般的に使用されるが、水と相溶性のある有機溶媒がさらに添加されても良い。二色性物質の濃度としては、0.010〜10重量%の範囲にあることが好ましく、0.020〜7重量%の範囲にあることがより好ましく、0.025〜5重量%であることが特に好ましい。
染色工程は、PVA系フィルムに二色性物質を含浸(吸着又は接触などとも言われる。以下同じ)させる工程である。
すなわち、膨潤させたPVA系フィルムは、染色浴に導かれる。
染色浴には、二色性物質を溶媒に溶解させた染色溶液が満たされている。この溶媒としては、水が一般的に使用されるが、水と相溶性のある有機溶媒がさらに添加されても良い。二色性物質の濃度としては、0.010〜10重量%の範囲にあることが好ましく、0.020〜7重量%の範囲にあることがより好ましく、0.025〜5重量%であることが特に好ましい。
上記二色性物質としては、従来公知の物質が使用でき、例えば、ヨウ素や有機染料等があげられる。有機染料としては、例えば、レッドBR、レッドLR、レッドR、ピンクLB、ルビンBL、ボルドーGS、スカイブルーLG、レモンエロー、ブルーBR、ブルー2R、ネイビーRY、グリーンLG、バイオレットLB、バイオレットB、ブラックH、ブラックB、ブラックGSP、エロー3G、エローR、オレンジLR、オレンジ3R、スカーレットGL、スカーレットKGL、コンゴーレッド、ブリリアントバイオレットBK、スプラブルーG、スプラブルーGL、スプラオレンジGL、ダイレクトスカイブルー、ダイレクトファーストオレンジS、ファーストブラックなどが使用できる。
これらの二色性物質は、1種類でも良いし、2種類以上を併用して用いても良い。有機染料を用いる場合は、例えば、可視光領域のニュートラル化を図る点から、2種類以上を組み合わせることが好ましい。このような具体例としては、コンゴーレッドとスプラブルーG、スプラオレンジGLとダイレクトスカイブルー、又は、ダイレクトスカイブルーとファーストブラックとの組み合わせが挙げられる。
また、二色性物質としてヨウ素を使用する場合、染色効率をより一層向上できることから、さらにヨウ化物を添加することが好ましい。このヨウ化物としては、例えば、ヨウ化カリウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化亜鉛、ヨウ化アルミニウム、ヨウ化鉛、ヨウ化銅、ヨウ化バリウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化錫、ヨウ化チタン等が挙げられる。これらヨウ化物の添加割合は、前記染色溶液中、0.010〜10重量%であることが好ましく、0.10〜5重量%であることがより好ましい。これらの中でも、ヨウ化カリウムを添加することが好ましく、ヨウ素とヨウ化カリウムの割合(重量比)は、1:5〜1:100の範囲にあることが好ましく、1:6〜1:80の範囲にあることがより好ましく、1:7〜1:70の範囲にあることが特に好ましい。
染色浴へのPVA系フィルムの浸漬時間は、特に限定されるものではないが、1〜20分の範囲であることが好ましく、2〜10分であることがより好ましい。また、染色浴の温度は、5〜42℃の範囲にあることが好ましく、10〜35℃の範囲にあることがより好ましい。
尚、この染色浴中でフィルムを延伸してもよく、このときの累積した総延伸倍率は、1.1〜4.0倍程度である。
また、染色処理としては、上記のような染色浴に浸漬する方法以外に、例えば、二色性物質を含む水溶液をPVA系フィルムに塗布または噴霧する方法であってもよい。また、前工程に於けるフィルムの製膜時に二色性物質をあらかじめ混合しておくことも可能であり、この場合には、前工程と染色工程が同時期に行われることになる。
また、染色処理としては、上記のような染色浴に浸漬する方法以外に、例えば、二色性物質を含む水溶液をPVA系フィルムに塗布または噴霧する方法であってもよい。また、前工程に於けるフィルムの製膜時に二色性物質をあらかじめ混合しておくことも可能であり、この場合には、前工程と染色工程が同時期に行われることになる。
(固定工程)
固定工程は、二色性物質を含浸させたPVA系フィルムに、ホウ酸などの固定剤を含浸させる工程である。
すなわち、二色性物質を含浸させたPVA系フィルムは、固定浴に導かれる。
固定浴には、固定剤を溶媒に溶解した溶液が満たされている。前記溶媒としては、例えば水が使用できるが、さらに、水と相溶性のある有機溶媒を含んでも良い。溶液における架橋剤の濃度は、これに限定されるものではないが、1〜10重量%の範囲にあることが好ましく、2〜6重量%であることがより好ましい。
固定工程は、二色性物質を含浸させたPVA系フィルムに、ホウ酸などの固定剤を含浸させる工程である。
すなわち、二色性物質を含浸させたPVA系フィルムは、固定浴に導かれる。
固定浴には、固定剤を溶媒に溶解した溶液が満たされている。前記溶媒としては、例えば水が使用できるが、さらに、水と相溶性のある有機溶媒を含んでも良い。溶液における架橋剤の濃度は、これに限定されるものではないが、1〜10重量%の範囲にあることが好ましく、2〜6重量%であることがより好ましい。
上記固定剤としては、従来公知の物質が使用できる。例えば、ホウ酸、ホウ砂等のホウ素化合物等が挙げられる。これらは1種類でも良いし、2種類以上を併用しても良い。2種類以上を併用する場合には、例えば、ホウ酸とホウ砂の組み合わせが好ましく、また、その添加割合(モル比)は、4:6〜9:1の範囲にあることが好ましく、5.5:4.5〜7:3の範囲がより好ましく、6:4であることが最も好ましい。
固定剤含有溶液中には、偏光子の面内の均一な特性が得られる点から、ヨウ化物を添加してもよい。このヨウ化物としては、例えば、ヨウ化カリウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化亜鉛、ヨウ化アルミニウム、ヨウ化鉛、ヨウ化銅、ヨウ化バリウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化錫、ヨウ化チタンが挙げられ、この含有量は0.05〜15重量%、より好ましくは0.5〜8重量%である。なかでも、ホウ酸(又はホウ酸とホウ砂)とヨウ化カリウムの組み合わせが好ましく、ホウ酸とヨウ化カリウムの割合(重量比)は、1:0.1〜1:3.5の範囲にあることが好ましく、1:0.5〜1:2.5の範囲にあることがより好ましい。
固定浴の温度は、通常20〜70℃の範囲であり、フィルムの浸漬時間は通常1秒〜15分の範囲であり、好ましくは、5秒〜10分である。
尚、固定処理も染色処理と同様に、固定剤含有溶液を塗布または噴霧する方法を用いても良い。又、この固定浴でポリマーフィルムを延伸してもよく、このときの累積した総延伸倍率は、1.1〜4.0倍程度である。
尚、固定処理も染色処理と同様に、固定剤含有溶液を塗布または噴霧する方法を用いても良い。又、この固定浴でポリマーフィルムを延伸してもよく、このときの累積した総延伸倍率は、1.1〜4.0倍程度である。
(延伸工程)
延伸工程は、PVA系フィルムを一軸延伸する工程である。
延伸処理としては、PVA系フィルムを温水溶液中で延伸する湿式延伸法、含水後のPVAフィルムを空気中で延伸する乾式延伸法を使用することができる。
例えば、湿式延伸法では、浴中に浸漬した状態で、累積した総延伸倍率(上記染色工程や固定工程で延伸処理がなされている場合にそれらを合算した延伸倍率)が2〜7倍程度になるように延伸することが好ましい。
延伸工程は、PVA系フィルムを一軸延伸する工程である。
延伸処理としては、PVA系フィルムを温水溶液中で延伸する湿式延伸法、含水後のPVAフィルムを空気中で延伸する乾式延伸法を使用することができる。
例えば、湿式延伸法では、浴中に浸漬した状態で、累積した総延伸倍率(上記染色工程や固定工程で延伸処理がなされている場合にそれらを合算した延伸倍率)が2〜7倍程度になるように延伸することが好ましい。
延伸浴の溶液としては、特に限定されるわけではないが、例えば、各種金属塩や、ヨウ素、ホウ素または亜鉛の化合物を添加した溶液を用いることができる。この溶液の溶媒としては、水、エタノールあるいは各種有機溶媒が適宜用いられる。なかでも、ホウ酸および/またはヨウ化カリウムをそれぞれ2〜18重量%程度添加した溶液を用いることが好ましい。このホウ酸とヨウ化カリウムを同時に用いる場合には、その含有割合(重量比)は、1:0.1〜1:4程度、より好ましくは、1:0.5〜1:3程度の割合で用いることが好ましい。
延伸浴の温度は、例えば、40〜67℃の範囲であることが好ましく、50〜62℃であることがより好ましい。
一方、乾式延伸する場合は50〜180℃が好ましい。
延伸後のフィルムの厚みは、3〜75μm程度が好ましく、5〜50μmがより好ましい。
尚、上記固定工程に於いて固定剤の含浸と共に延伸処理を完了することも可能であり、この場合には、固定工程と延伸工程が同時期に行われることになる。
一方、乾式延伸する場合は50〜180℃が好ましい。
延伸後のフィルムの厚みは、3〜75μm程度が好ましく、5〜50μmがより好ましい。
尚、上記固定工程に於いて固定剤の含浸と共に延伸処理を完了することも可能であり、この場合には、固定工程と延伸工程が同時期に行われることになる。
(洗浄工程)
洗浄工程は、上記各工程を経たPVA系フィルムに付着しているホウ素などの不要残存物を洗い流す工程である。
洗浄浴は、水を用いることができるが、水にヨウ化物を添加してもよい。ヨウ化物としては、例えば、ヨウ化ナトリウムやヨウ化カリウムが好ましく用いられる。洗浄浴にヨウ化カリウムを添加した場合、その濃度は通常0.1〜10重量%であり、3〜8重量%であることが好ましい。さらに、洗浄浴の温度は、10〜60℃であることが好ましく、15〜40℃であることがより好ましい。また、洗浄処理の回数は特に限定されることなく複数回実施してもよく、各洗浄浴中の添加物の種類や濃度を変えても良い。
洗浄工程は、上記各工程を経たPVA系フィルムに付着しているホウ素などの不要残存物を洗い流す工程である。
洗浄浴は、水を用いることができるが、水にヨウ化物を添加してもよい。ヨウ化物としては、例えば、ヨウ化ナトリウムやヨウ化カリウムが好ましく用いられる。洗浄浴にヨウ化カリウムを添加した場合、その濃度は通常0.1〜10重量%であり、3〜8重量%であることが好ましい。さらに、洗浄浴の温度は、10〜60℃であることが好ましく、15〜40℃であることがより好ましい。また、洗浄処理の回数は特に限定されることなく複数回実施してもよく、各洗浄浴中の添加物の種類や濃度を変えても良い。
尚、フィルムを、膨潤浴、染色浴、固定浴、延伸浴、洗浄浴から引き上げる際には、液だれの発生を防止するために、必要に応じて、従来公知であるピンチロール等の液切れロールを用いても良いし、エアーナイフによって液を削ぎ落とす等の方法により、余分な水分を取り除いても良い。
(架橋工程)
次に、本発明の特徴である架橋工程について説明する。
架橋工程は、多官能性化合物をPVA系フィルムに含浸させ、化合物の官能基とPVA系ポリマーの水酸基を共有結合させることにより、PVAの一部分を該化合物で架橋するものである。
多官能性化合物のPVA系フィルムへの含浸処理は、上記洗浄工程で行われる。
後述するように、架橋剤は、PVA系ポリマー間に架橋部を作り、隣接するPVA系ポリマーの配向を強固に固定するものであるため、延伸処理の完了前に架橋剤を含浸させると、一部で架橋反応が進行し、十分にフィルムを延伸できない虞があるからである。
次に、本発明の特徴である架橋工程について説明する。
架橋工程は、多官能性化合物をPVA系フィルムに含浸させ、化合物の官能基とPVA系ポリマーの水酸基を共有結合させることにより、PVAの一部分を該化合物で架橋するものである。
多官能性化合物のPVA系フィルムへの含浸処理は、上記洗浄工程で行われる。
後述するように、架橋剤は、PVA系ポリマー間に架橋部を作り、隣接するPVA系ポリマーの配向を強固に固定するものであるため、延伸処理の完了前に架橋剤を含浸させると、一部で架橋反応が進行し、十分にフィルムを延伸できない虞があるからである。
架橋剤の含浸方法としては、簡易に架橋剤をPVA系フィルムに含浸できることから、架橋剤を上記洗浄浴中に溶解させることが好ましい。
架橋剤の量は、特に限定されず、架橋剤によって形成されるPVA分子間の架橋部の数を最適化できるように適宜調整すればよい。
尚、架橋剤をPVA系フィルムに含浸させる処理方法としては、上記浴中に架橋剤を溶解させることが簡易で好ましいが、これに代えて又は併用して、例えば、架橋剤を含有した溶液を洗浄浴から取り出した直後のPVA系フィルムに塗布または噴霧する方法を用いてもよい。
架橋剤の量は、特に限定されず、架橋剤によって形成されるPVA分子間の架橋部の数を最適化できるように適宜調整すればよい。
尚、架橋剤をPVA系フィルムに含浸させる処理方法としては、上記浴中に架橋剤を溶解させることが簡易で好ましいが、これに代えて又は併用して、例えば、架橋剤を含有した溶液を洗浄浴から取り出した直後のPVA系フィルムに塗布または噴霧する方法を用いてもよい。
架橋工程で用いられる多官能性化合物は、PVA系ポリマーの水酸基と反応して共有結合しうる反応性官能基を2以上有するものであれば特に限定されない。
かかる官能基としては、カルボキシル基、カルボン酸クロリド基、アルデヒド基、ケトン基などが挙げられ、これらの反応性官能基を2以上有する多官能性化合物としては、ジカルボン酸類、トリカルボン酸類、ジカルボン酸クロリド類、ジアルデヒド類、ジケトン類などのように同種の反応性官能基を2以上有する化合物の他、アルデヒド酸類などのように異種の反応性官能基を2以上有する化合物などが挙げられる。
かかる官能基としては、カルボキシル基、カルボン酸クロリド基、アルデヒド基、ケトン基などが挙げられ、これらの反応性官能基を2以上有する多官能性化合物としては、ジカルボン酸類、トリカルボン酸類、ジカルボン酸クロリド類、ジアルデヒド類、ジケトン類などのように同種の反応性官能基を2以上有する化合物の他、アルデヒド酸類などのように異種の反応性官能基を2以上有する化合物などが挙げられる。
ジカルボン酸類としては、例えば、一般式(III):HOOC−A−COOH(一般式(III)中、Aは、単結合、置換基を有していてもよい芳香族基、又は置換基を有していてもよい脂肪族基を示す)で表される化合物が挙げられる。
また、ジカルボン酸クロリド類としては、例えば、一般式(IV):ClOC−A−COCl(一般式(IV)中、Aは一般式(III)と同じ)で表される化合物が挙げられる。
ジアルデヒド類としては、例えば、一般式(V):OHC−A−CHO(一般式(V)中、Aは一般式(III)と同じ)で表される化合物が挙げられる。
ジケトン類としては、例えば、一般式(VI):R5OC−A−COR6(一般式(V)中、Aは一般式(III)と同じ。R5及びR6は、それぞれ独立に、フェニル基又は脂肪族基を示す)で表される化合物や、環状ジケトン類が挙げられる。
アルデヒド酸類としては、例えば、一般式(VII):HOOC−A−CHO(一般式(VII)中、Aは一般式(III)と同じ)で表される化合物が挙げられる。
また、ジカルボン酸クロリド類としては、例えば、一般式(IV):ClOC−A−COCl(一般式(IV)中、Aは一般式(III)と同じ)で表される化合物が挙げられる。
ジアルデヒド類としては、例えば、一般式(V):OHC−A−CHO(一般式(V)中、Aは一般式(III)と同じ)で表される化合物が挙げられる。
ジケトン類としては、例えば、一般式(VI):R5OC−A−COR6(一般式(V)中、Aは一般式(III)と同じ。R5及びR6は、それぞれ独立に、フェニル基又は脂肪族基を示す)で表される化合物や、環状ジケトン類が挙げられる。
アルデヒド酸類としては、例えば、一般式(VII):HOOC−A−CHO(一般式(VII)中、Aは一般式(III)と同じ)で表される化合物が挙げられる。
上記各一般式中のAの芳香族基は、ベンゼン及び化学的挙動がベンゼンに類似した化合物からなる基を意味し、例えば、ベンゼン環単独からなる基(フェニル基)、2以上のベンゼン環が結合又は縮合した基、環内の一部の炭素原子が窒素原子で置換されているヘテロ芳香族基などが含まれる。本発明においては、PVA系フィルムに多官能性化合物を含浸させることから、ヨウ素などの二色性物質が配位しているPVA分子間の網目を通り易い低分子のもの(嵩高くないもの)が好ましく、このような観点から、同芳香族基は、置換基を有していてもよいフェニル基が好ましく、更には、無置換の(置換基を有しない)のフェニル基がより好ましい。
また、各一般式(III)〜(VII)中のAの脂肪族基としては、鎖状(直鎖状若しくは分枝状)又は環状のアルキレン基などが挙げられる。そして、上記と同様の理由から、同脂肪族基は、置換基を有していてもよい炭素数1〜4の鎖状(直鎖状若しくは分枝状)又は環状のアルキレン基が好ましく、更には、無置換の炭素数1〜4の鎖状(直鎖状若しくは分枝状)又は環状のアルキレン基がより好ましい。
さらに、各一般式中のAが単結合の化合物は、最も低分子化できるので好ましいが、隣接するPVA系ポリマーの水酸基と官能基とが反応する際の自由度が小さくなるので、上記のような芳香族基や脂肪族基が好ましい。
また、各一般式(III)〜(VII)中のAの脂肪族基としては、鎖状(直鎖状若しくは分枝状)又は環状のアルキレン基などが挙げられる。そして、上記と同様の理由から、同脂肪族基は、置換基を有していてもよい炭素数1〜4の鎖状(直鎖状若しくは分枝状)又は環状のアルキレン基が好ましく、更には、無置換の炭素数1〜4の鎖状(直鎖状若しくは分枝状)又は環状のアルキレン基がより好ましい。
さらに、各一般式中のAが単結合の化合物は、最も低分子化できるので好ましいが、隣接するPVA系ポリマーの水酸基と官能基とが反応する際の自由度が小さくなるので、上記のような芳香族基や脂肪族基が好ましい。
上記芳香族基又は脂肪族基が置換基を有する場合、その置換基としては、特に限定されず、例えば、カルボキシル基、アルデヒド基、水酸基、アミノ基、ハロゲン、ニトロ基、チオール基、シアノ基、スルホン酸基、メチル基、エチル基などのアルキル基などが例示され、これらは1個置換されていてもよく、又、同種又は異種の置換基の2個以上で置換されていてもよい。
さらに、上記一般式(III)で表されるジカルボン酸の具体例としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂肪族ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、3,3’−ビフェニルジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸などの他、無水マロン酸や無水フタル酸などの無水物などが例示される。
上記一般式(IV)で表されるジカルボン酸クロリドの具体例としては、シュウ酸クロリド、マロン酸クロリド、コハク酸クロリド、アジピン酸クロリドなどの脂肪族ジカルボン酸クロリド、テレフタル酸クロリド、イソフタル酸クロリド、3,3’−ビフェニルジカルボン酸クロリド などの芳香族ジカルボン酸クロリドなどが例示される。
上記一般式(V)で表されるジアルデヒド類の具体例としては、グリオキサール、マロンアルデヒド、スクシンアルデヒド 、グルタルアルデヒドなどの脂肪族ジアルデヒド、テレフタルアルデヒド、イソフタルアルデヒドなどの芳香族ジアルデヒドが例示される。
上記一般式(VI)で表されるジケトン類の具体例としては、ジアセチル、アセチルアセトン、2,4−ヘキサンジオンなどが例示される。
上記一般式(VII)で表されるアルデヒド酸類の具体例としては、グリオキシル酸、マロンアルデヒド酸、スクシンアルデヒド酸、フタルアルデヒド酸などが例示される。
さらに、上記一般式(III)で表されるジカルボン酸の具体例としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂肪族ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、3,3’−ビフェニルジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸などの他、無水マロン酸や無水フタル酸などの無水物などが例示される。
上記一般式(IV)で表されるジカルボン酸クロリドの具体例としては、シュウ酸クロリド、マロン酸クロリド、コハク酸クロリド、アジピン酸クロリドなどの脂肪族ジカルボン酸クロリド、テレフタル酸クロリド、イソフタル酸クロリド、3,3’−ビフェニルジカルボン酸クロリド などの芳香族ジカルボン酸クロリドなどが例示される。
上記一般式(V)で表されるジアルデヒド類の具体例としては、グリオキサール、マロンアルデヒド、スクシンアルデヒド 、グルタルアルデヒドなどの脂肪族ジアルデヒド、テレフタルアルデヒド、イソフタルアルデヒドなどの芳香族ジアルデヒドが例示される。
上記一般式(VI)で表されるジケトン類の具体例としては、ジアセチル、アセチルアセトン、2,4−ヘキサンジオンなどが例示される。
上記一般式(VII)で表されるアルデヒド酸類の具体例としては、グリオキシル酸、マロンアルデヒド酸、スクシンアルデヒド酸、フタルアルデヒド酸などが例示される。
多官能性化合物をPVA系フィルムに含浸させると、2つの反応性官能基と隣接する2本のPVA系ポリマーの水酸基がそれぞれ反応し、隣接するPVA系ポリマー間に、多官能性化合物にて架橋された架橋部が形成される。
例えば、上記の中から選ばれる好適なジカルボン酸類やジカルボン酸クロリド類などを用いると、エステル化反応により、隣接するPVA系ポリマー間に、下記一般式(I)に示すような架橋部が生じる。
(一般式(I)中、R1は、置換基を有していてもよい芳香族基、置換基を有していてもよい炭素数1〜4の鎖状若しくは環状のアルキレン基、又は単結合を示す)。
また、上記の中から選ばれる好適なジアルデヒド類、ジケトン類などを用いると、アセタール化反応により、隣接するPVA系ポリマー間に、下記一般式(II)に示すような架橋部が生じる。
(式(II)中、R2は、置換基を有していてもよい芳香族基、置換基を有していてもよい炭素数1〜4の鎖状若しくは環状のアルキレン基、又は単結合を示す。R3及びR4は、水素原子、又は炭素数1〜3のアルキル基を示す。)
尚、一般式(I)及び(II)は、2本のPVA系ポリマーの架橋部の模式的な構造を示すものであり、隣接するPVA系ポリマーの一部分のみを表している。
また、上記の中から選ばれる好適なジアルデヒド類、ジケトン類などを用いると、アセタール化反応により、隣接するPVA系ポリマー間に、下記一般式(II)に示すような架橋部が生じる。
尚、一般式(I)及び(II)は、2本のPVA系ポリマーの架橋部の模式的な構造を示すものであり、隣接するPVA系ポリマーの一部分のみを表している。
架橋は、多官能性化合物を含浸させた直後から徐々に始まるものと考えられるが、上記で例示した多官能性化合物の官能基とPVA系ポリマーの水酸基との架橋反応は、殆どが脱水反応ため、通常、後述する乾燥工程にて架橋反応が促進され、完了する。
また、多官能性化合物の反応促進のため、必要に応じて、酸触媒などの適当な触媒を加えることが好ましい。
また、多官能性化合物の反応促進のため、必要に応じて、酸触媒などの適当な触媒を加えることが好ましい。
(乾燥工程)
乾燥工程としては、自然乾燥、風乾、加熱乾燥等、適宜な方法を用いることができるが、通常、加熱乾燥が好ましく用いられる。加熱乾燥では、例えば、加熱温度が20〜80℃程度であり、乾燥時間は1〜10分間程度であることが好ましい。さらには、乾燥温度は前記方法に関わらず偏光子の劣化を防ぐため、比較的低温で行うことが好ましい。従って、加熱温度は、より好ましくは60℃以下であり、45℃以下であることが特に好ましい。
乾燥工程としては、自然乾燥、風乾、加熱乾燥等、適宜な方法を用いることができるが、通常、加熱乾燥が好ましく用いられる。加熱乾燥では、例えば、加熱温度が20〜80℃程度であり、乾燥時間は1〜10分間程度であることが好ましい。さらには、乾燥温度は前記方法に関わらず偏光子の劣化を防ぐため、比較的低温で行うことが好ましい。従って、加熱温度は、より好ましくは60℃以下であり、45℃以下であることが特に好ましい。
以上のような各処理工程を経て作製されたPVA系フィルム(偏光子)の最終的な総延伸倍率は、上記処理前のPVA系フィルムに対して、3.0〜7.0倍であることが好ましく、5.5〜6.2倍の範囲にあることがより好ましい。最終的な総延伸倍率が3.0倍未満では、高偏光度の偏光フィルムを得ることが難しく、7.0倍を超えると、フィルムが破断しやすくなるからである。
また、偏光子の厚さは、特に限定されるものではないが、5〜40μmであることが好ましい。厚さが5μm以上であれば機械的強度が低下することはなく、また40μm以下であれば光学特性が低下せず、画像表示装置に適用しても薄型化を実現できるからである。
また、偏光子の厚さは、特に限定されるものではないが、5〜40μmであることが好ましい。厚さが5μm以上であれば機械的強度が低下することはなく、また40μm以下であれば光学特性が低下せず、画像表示装置に適用しても薄型化を実現できるからである。
上記構造からなるPVA系フィルムは、架橋部によってPVA系ポリマーが強固にバインドし合い、仮にホウ酸などの固定剤による固定部に水分が侵入しても、PVA系ポリマーの配向が崩れ難い。従って、ヨウ素の配位がずれることなく、又、フィルムが収縮などの変形を起こし難いので、偏光子の光学特性を低下させないのである。又、偏光子が変形しないので、これに積層された位相差板などの他の光学部材に影響を与え難く、良好な画像表示装置を構成できる。
上記偏光子は、そのまま使用することもできるが、通常、実用に際して各種光学処理を施した光学フィルムとして使用される。その光学処理については、要求される光学特性を満たすものであれば特に限定されるものではないが、例えば、偏光子の片面または両面に、偏光子の保護を目的とした透明な保護層を積層したり、或いは、前記透明保護層の偏光子と接着する面と反対の面に、又は偏光子自体の片面または両面に対して、ハードコート処理や反射防止処理、スティッキング防止や、拡散ないしアンチグレアを目的とした表面処理を施したり、視角補償等を目的とした配向液晶層や、他のフィルムを積層するための粘着層を積層することがあげられる。さらに、偏光子や偏光子と保護層を積層した偏光板に、偏光変換素子、反射板や半透過板、位相差板(1/2や1/4等の波長板(λ板)を含む)、視角補償フィルム、輝度向上フィルムなどの画像表示装置等の形成に用いられる光学部材を1層または2層以上積層してもよい。特に偏光子と透明保護層を積層した偏光板に、反射板または半透過反射板が積層されてなる反射型偏光板または半透過型偏光板、位相差板が積層されてなる楕円偏光板または円偏光板、視角補償層または視角補償フィルムが積層されてなる広視野角偏光板、あるいは輝度向上フィルムが積層されてなる偏光板が好ましい。また、これら光学処理や光学部材を透明保護層と積層するタイミングは、偏光子と貼りあわせた後でも良いし、偏光子と貼り合わせる前でも良い。
偏光子の片面または両面に設けられる透明保護層の材料としては、透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮蔽性、等方性などに優れるものが好ましい。透明保護層としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステル系ポリマー、ジアセチルセルロースやトリアセチルセルロース等のセルロース系ポリマー、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系ポリマー、ポリスチレンやアクリロニトリル・スチレン共重合体(AS樹脂)等のスチレン系ポリマー、ポリカーボネート系ポリマーがあげられる。また、ポリエチレン、ポリプロピレン、シクロ系ないしはノルボルネン構造を有するポリオレフィン、エチレン・プロピレン共重合体の如きポリオレフィン系ポリマー、塩化ビニル系ポリマー、ナイロンや芳香族ポリアミド等のアミド系ポリマー、イミド系ポリマー、スルホン系ポリマー、ポリエーテルスルホン系ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン系ポリマー、ポリフェニレンスルフィド系ポリマー、ビニルアルコール系ポリマー、塩化ビニリデン系ポリマー、ビニルブチラール系ポリマー、アリレート系ポリマー、ポリオキシメチレン系ポリマー、エポキシ系ポリマー、または前記ポリマーのブレンド物なども前記透明保護層を形成するポリマーの例としてあげられる。透明保護層は、アクリル系、ウレタン系、アクリルウレタン系、エポキシ系、シリコーン系等の熱硬化型、紫外線硬化型の樹脂の硬化層として形成することもできる。これらの中でも本発明による偏光子と貼り合わせる透明保護層としては、表面をアルカリなどでケン化処理したトリアセチルセルロースフィルムが好ましい。
また、透明保護層として、特開2001−343529号公報(WO01/37007)に記載のポリマーフィルム、例えば、(A)側鎖に置換および/または非置換イミド基を有する熱可塑性樹脂と、(B)側鎖に置換および/または非置換フェニル基ならびにニトリル基を有する熱可塑性樹脂を含有する樹脂組成物が挙げられ、具体例としてはイソブテンとN−メチルマレイミドからなる交互共重合体とアクリロニトリル・スチレン共重合体とを含有する樹脂組成物のフィルムが挙げられる。フィルムは樹脂組成物の混合押出し品などからなるフィルムを用いることができる。
透明保護層の厚さは特に限定されるものではないが、一般には500μm以下であり、1〜300μmが好ましい。特に5〜200μmとするのがより好ましい。また、偏光特性や耐久性および接着特性向上等の点より、透明保護層の表面をアルカリなどでケン化処理することが好ましい。
また、透明保護層はできるだけ色付きがないことが好ましい。例えば、Rth=[(nx+ny)/2−nz]・d(ただし、nx、nyはフィルム平面内の主屈折率、nzはフィルム厚み方向の屈折率、dはフィルムの厚さである)で表されるフィルム厚み方向の位相差値が−90nm〜+75nmである透明保護層が好ましく用いられる。かかる保護層を使用することにより、透明保護層に起因する偏光板の着色(光学的な着色)をほぼ解消することができる。さらに、Rthが、−80〜+60nmであるものがより好ましく、−70nm〜+45nmの範囲であるものが特に好ましい。
透明保護層を偏光子の両面に積層する場合、その片面ごとにそれぞれ異なる特性をもつものを用いてもよい。その特性としては、特に限定されるものではないが、例えば、厚み、材質、光透過率、引張り弾性率あるいは光学層の有無等が挙げられる。
次に、ハードコート処理は、偏光子、或いは、偏光子と透明保護層を積層した偏光板の表面の傷つき防止などを目的に施されるものであり、例えばアクリル系、シリコーン系などの適宜な紫外線硬化型樹脂による硬度や滑り特性等に優れる硬化皮膜を透明保護層の表面に付加する方式などにて形成することができる。反射防止処理は、偏光板表面での外光の反射防止を目的に施されるものであり、従来に準じた反射防止膜などの形成により達成することができる。また、スティッキング防止処理は、隣接層との密着防止を目的に施される。
また、アンチグレア処理は偏光板の表面で外光が反射して、偏光板透過光の視認を阻害することの防止等を目的に施されるものであり、例えば、サンドブラスト方式やエンボス加工方式による粗面化方式や透明微粒子の配合方式などの適宜な方式にて透明保護層の表面に微細凹凸構造を付与することにより形成することができる。この表面微細凹凸構造の形成に含有させる微粒子としては、例えば平均粒径が0.5〜50μmのシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化錫、酸化インジウム、酸化カドミウム、酸化アンチモン等が用いられ、導電性を有することもある無機系微粒子、架橋または未架橋のポリマー等からなる有機系微粒子などの透明微粒子も用いることができる。表面微細凹凸構造を形成する場合、微粒子の使用量は、表面微細凹凸構造を形成する透明樹脂100重量部に対して一般的に2〜70重量部程度であり、5〜50重量部が好ましい。アンチグレア層は、偏光板の透過光を拡散して視角などを拡大するための拡散層(視角拡大機能など)をかねるものであってもよい。
尚、前記反射防止層、スティッキング防止層、拡散層やアンチグレア層等の光学層は、透明保護層そのものに設けることができるほか、別途、透明保護層とは別体のものとして設けることもできる。
また、アンチグレア処理は偏光板の表面で外光が反射して、偏光板透過光の視認を阻害することの防止等を目的に施されるものであり、例えば、サンドブラスト方式やエンボス加工方式による粗面化方式や透明微粒子の配合方式などの適宜な方式にて透明保護層の表面に微細凹凸構造を付与することにより形成することができる。この表面微細凹凸構造の形成に含有させる微粒子としては、例えば平均粒径が0.5〜50μmのシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化錫、酸化インジウム、酸化カドミウム、酸化アンチモン等が用いられ、導電性を有することもある無機系微粒子、架橋または未架橋のポリマー等からなる有機系微粒子などの透明微粒子も用いることができる。表面微細凹凸構造を形成する場合、微粒子の使用量は、表面微細凹凸構造を形成する透明樹脂100重量部に対して一般的に2〜70重量部程度であり、5〜50重量部が好ましい。アンチグレア層は、偏光板の透過光を拡散して視角などを拡大するための拡散層(視角拡大機能など)をかねるものであってもよい。
尚、前記反射防止層、スティッキング防止層、拡散層やアンチグレア層等の光学層は、透明保護層そのものに設けることができるほか、別途、透明保護層とは別体のものとして設けることもできる。
前記偏光子と透明保護層を接着剤層を介して接着する場合、その接着処理は特に限定されるものではないが、例えば、ビニルポリマーからなる接着剤、あるいは、ホウ酸やホウ砂、グルタルアルデヒドやメラミン、シュウ酸などのビニルアルコール系ポリマーの水溶性架橋剤から少なくともなる接着剤などを介して行うことができる。この接着層は、水溶液の塗布乾燥層などとして形成しうるが、その水溶液の調製に際しては、必要に応じて、他の添加剤や、酸等の触媒も配合することができる。特に偏光フィルムとしてポリビニルアルコール系のポリマーフィルムを用いる場合には、ポリビニルアルコールからなる接着剤を用いることが、接着性の点から好ましい。
反射型偏光板は、偏光板に反射層を設けたもので、視認側(表示側)からの入射光を反射させて表示するタイプの液晶表示装置などを形成するためのものであり、バックライト等の光源の内臓を省略できて、液晶表示装置の薄型化を図りやすいなどの利点を有する。反射型偏光板の形成は、必要に応じ透明保護層等を介して偏光板の片面に金属等からなる反射層を付設する方式などの適宜な方式にて行うことができる。
反射型偏光板の具体例としては、必要に応じて、マット処理した透明保護層の片面に、アルミニウム等の反射性金属からなる箔や蒸着膜を付設して反射層を形成したものなどがあげられる。また、前記透明保護層に微粒子を含有させて表面微細凹凸構造とし、その上に微細凹凸構造の反射層を有するものなどもあげられる。前記した微細凹凸構造の反射層は、入射光を乱反射により拡散させて指向性やギラギラした見栄えを防止し、明暗のムラを抑制しうる利点などを有する。また微粒子含有の透明保護層は、入射光およびその反射光がそれを透過する際に拡散されて、明暗ムラをより抑制しうる利点なども有している。透明保護層の表面微細凹凸構造を反映させた微細凹凸構造の反射層の形成は、例えば真空蒸着方式、イオンプレーティング方式、スパッタリング方式等の蒸着方式やメッキ方式などの適宜な方式で、金属を透明保護層の表面に直接付設する方法などにより行うことができる。
反射板は、前記偏光板の透明保護層に直接付与する方式に代えて、その透明フィルムに準じた適宜なフィルムに反射層を設けてなる反射シートなどとして用いることもできる。なお、反射層は通常、金属からなるので、その反射面が透明保護層や偏光板等で被覆された状態の使用形態が、酸化による反射率の低下防止、ひいては初期反射率の長期持続の点や、保護層の別途付設回避の点などにより好ましい。
なお、半透過型偏光板は、上記において反射層で光を反射し、かつ透過するハーフミラー等の半透過型の反射層とすることにより得ることができる。半透過型偏光板は通常、液晶セルの裏側に設けられ、液晶表示装置などを比較的明るい雰囲気で使用する場合には、視認側(表示側)からの入射光を反射させて画像を表示し、比較的暗い雰囲気においては、半透過型偏光板のバックサイドに内蔵されているバックライト等の内蔵光源を使用して画像を表示するタイプの液晶表示装置などを形成できる。すなわち、半透過型偏光板は、明るい雰囲気下では、バックライト等の光源使用のエネルギーを節約でき、比較的明るい雰囲気下においても内蔵光源を用いて使用できるタイプの液晶表示装置などの形成に有用である。
次に、偏光板に位相差板が積層されてなる楕円偏光板または円偏光板について説明する。直線偏光を楕円偏光または円偏光に変えたり、楕円偏光または円偏光を直線偏光に変えたり、あるいは直線偏光の偏光方向を変える場合に、位相差板などが用いられる。特に、直線偏光を円偏光に変えたり、円偏光を直線偏光に変えたりする位相差板としては、いわゆる1/4波長板(λ/4板ともいう)が用いられる。1/2波長板(λ/2板ともいう)は、通常、直線偏光の偏光方向を変える場合に用いられる。
楕円偏光板は、スーパーツイストネマチック(STN)型液晶表示装置の液晶層の複屈折により生じた着色(青または黄)を補償(防止)して、着色のない白黒表示する場合などに有効に用いられる。さらに、三次元の屈折率を制御したものは、液晶表示装置の画面を斜め方向から見た際に生じる着色も補償(防止)することができるので好ましい。円偏光板は、例えば画像がカラー表示になる反射型液晶表示装置の画像の色調を整える場合などに有効に用いられ、また、反射防止の機能も有する。
位相差板としては、高分子素材を一軸または二軸延伸処理してなる複屈折性フィルム、液晶モノマーを配向させた後、架橋、重合させた配向フィルム、液晶ポリマーの配向フィルム、液晶ポリマーの配向層をフィルムにて支持したものなどがあげられる。延伸処理は、例えばロール延伸法、長間隙沿延伸法、テンター延伸法、チューブラー延伸法などにより行うことができる。延伸倍率は、一軸延伸の場合には1.1〜3倍程度が一般的である。位相差板の厚さも特に制限されないが、一般的には10〜200μm、好ましくは20〜100μmである。
前記高分子素材としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリメチルビニルエーテル、ポリヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルファイド、ポリフェニレンオキサイド、ポリアリルスルホン、ポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリイミド、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、セルロース系重合体、またはこれらの二元系、三元系各種共重合体、グラフト共重合体、ブレンド物などがあげられる。これら高分子素材は延伸等により配向物(延伸フィルム)となる。
前記液晶モノマーとしては、リオトロピック性、サーモトロピック性のいずれのものも用いることができるが、作業性の点からサーモトロピック性のものが好適であり、例えば、アクリロイル基、ビニル基やエポキシ基等の官能基を導入したビフェニル誘導体、フェニルベンゾエート誘導体、スチルベン誘導体などを基本骨格としたもの等が挙げられる。このような液晶モノマーは、例えば、熱や光による方法、基板上をラビングする方法、配向補助剤を添加する方法等、適宜公知の方法を用いて配向させ、その後、この配向を維持した状態で、光、熱、電子線等により架橋および重合させることにより配向を固定化する方法が好ましく用いられる。
前記液晶ポリマーとしては、例えば、液晶配向性を付与する共役性の直線状原子団(メソゲン)がポリマーの主鎖や側鎖に導入された主鎖型や側鎖型の各種のものなどがあげられる。主鎖型の液晶性ポリマーの具体例としては、屈曲性を付与するスペーサ部でメソゲン基を結合した構造の、例えばネマチック配向性のポリエステル系液晶性ポリマー、ディスコティックポリマーやコレステリックポリマーなどがあげられる。側鎖型の液晶性ポリマーの具体例としては、ポリシロキサン、ポリアクリレート、ポリメタクリレートまたはポリマロネートを主鎖骨格とし、側鎖として共役性の原子団からなるスペーサ部を介してネマチック配向付与性のパラ置換環状化合物単位からなるメソゲン部を有するものなどがあげられる。これら液晶ポリマーは、例えば、ガラス板上に形成したポリイミドやポリビニルアルコール等の薄膜の表面をラビング処理したもの、酸化ケイ素を斜方蒸着したものなどの配向処理面上に液晶性ポリマーの溶液を展開して熱処理することにより行われる。
位相差板は、例えば各種波長板や液晶層の複屈折による着色や視角等の補償を目的としたものなどの使用目的に応じた適宜な位相差を有するものであってよく、2種以上の位相差板を積層して位相差等の光学特性を制御したものなどであってもよい。
また、上記の楕円偏光板や反射型楕円偏光板は、偏光板または反射型偏光板と位相差板を適宜な組み合わせで積層したものである。かかる楕円偏光板等は、(反射型)偏光板と位相差板の組み合わせとなるようにそれらを液晶表示装置の製造過程で順次別個に積層することによっても形成しうるが、前記のごとくあらかじめ楕円偏光板等の光学フィルムとしたものは、品質の安定性や積層作業性等に優れて、液晶表示装置などの製造効率を向上させうる利点がある。
視角補償フィルムは、液晶表示装置の画面を、画面に垂直でなくやや斜めの方向から見た場合でも、画像が比較的鮮明に見えるように視野角を広げるためのフィルムである。このような視角補償フィルムとしては、例えば位相差板、液晶ポリマー等の配向フィルムや透明基材上に液晶ポリマー等の配向層を支持したものなどからなる。通常の位相差板は、その面方向に一軸延伸された複屈折を有するポリマーフィルムが用いられるのに対し、視角補償フィルムとして用いられる位相差板には、面方向に二軸に延伸された複屈折を有するポリマーフィルムとか、面方向に一軸に延伸され、厚さ方向にも延伸された、厚さ方向の屈折率を制御した複屈折を有するポリマーや傾斜配向フィルムのような二方向延伸フィルムなどが用いられる。傾斜配向フィルムとしては、例えばポリマーフィルムに熱収縮フィルムを接着して加熱によるその収縮力の作用下にポリマーフィルムを延伸処理または/および収縮処理したものや、液晶ポリマーを斜め配向させたものなどが挙げられる。位相差板の素材原料ポリマーは、先の位相差板で説明したポリマーと同様のものが用いられ、液晶セルによる位相差に基づく視認角の変化による着色等の防止や良視認の視野角の拡大などを目的とした適宜なものを用いうる。
また、良視認の広い視野角を達成する点などより、液晶ポリマーの配向層、特にディスコティック液晶ポリマーの傾斜配向層からなる光学的異方性層をトリアセチルセルロースフィルムにて支持した光学補償位相差板が好ましく用いうる。
偏光変換素子としては、例えば、異方性反射型偏光素子や異方性散乱型偏光素子等があげられる。異方性反射型偏光素子としては、コレステリック液晶層、特にコレステリック液晶ポリマーの配向フィルムや、その配向液晶層をフィルム基材上に支持したもののように、左回りまたは右回りのいずれか一方の円偏光を反射して他の光は透過する特性を示すものと、その反射帯域のうちのいずれかの任意の波長の0.25倍の位相差を有する位相差板との複合体、あるいは、誘電体の多層薄膜や屈折率異方性が相違する薄膜フィルムの多層積層体のように、所定偏光軸の直線偏光を透過して他の光は反射する特性を示すものが好ましい。前者の例としては、日東電工製のPCFシリーズ等を挙げることができ、後者の例としては、3M社製のDBEFシリーズ等を挙げることができる。また、異方性反射型偏光素子として、反射型グリッド偏光子も好ましく用いることができる。その例としては、Moxtek製のMicro Wires等を挙げることができる。一方、異方性散乱型偏光素子としては、例えば、3M社製のDRPF等が挙げられる。
偏光板と輝度向上フィルムを貼りあわせた偏光板は、通常液晶セルの裏側サイドに設けられて使用される。輝度向上フィルムは、液晶表示装置などのバックライトや裏側からの反射などにより自然光が入射すると所定偏光軸の直線偏光または所定方向の円偏光を反射し、他の光は透過する特性を示すもので、輝度向上フィルムを偏光板と積層した偏光板は、バックライト等の光源からの光を入射させて所定偏光状態の透過光を得るとともに、前記所定偏光状態以外の光は透過せずに反射される。この輝度向上フィルム面で反射した光をさらにその後ろ側に設けられた反射層等を介し反転させて輝度向上フィルムに再入射させ、その一部または全部を所定偏光状態の光として透過させて輝度向上フィルムを透過する光の増量を図るとともに、偏光子に吸収させにくい偏光を供給して、液晶画像表示等に利用しうる光量の増大を図ることにより輝度を向上させうるものである。すなわち、輝度向上フィルムを使用せずに、バックライトなどで液晶セルの裏側から偏光子を通して光を入射した場合には、偏光子の偏光軸に一致していない偏光方向を有する光は、ほとんど偏光子に吸収されてしまい、偏光子を透過しない。すなわち、用いた偏光子の特性によっても異なるが、およそ50%の光が偏光子に吸収されてしまい、その分、液晶画像表示等に利用しうる光量が減少し、画像が暗くなる。輝度向上フィルムは、偏光子に吸収されるような偏光方向を有する光を偏光子に入射させずに、輝度向上フィルムでいったん反射させ、さらにその後ろ側に設けられた反射層等を介して反転させて輝度向上フィルムに再入射させることを繰り返し、この両者間で反射、反転している光の偏光方向が偏光市を通過しうるような偏光方向になった偏光のみを透過させて偏光子に供給するので、バックライトなどの光を効率的に液晶表示装置の画像の表示に使用でき、画面を明るくすることができる。
輝度向上フィルムと上記反射層等の間に拡散板を設けることもできる。輝度向上フィルムによって反射した偏光状態の光は上記反射層等に向かうが、設置された拡散板は通過する光を均一に拡散すると同時に偏光状態を解消し、非偏光状態とする。すなわち元の自然光状態にもどす。この非偏光状態すなわち自然光状態の光が反射層等に向かい、反射層等を介して反射して、拡散板を再び通過して輝度向上フィルムに再入射することを繰り返す。元の自然光状態に戻す拡散板を設けることにより、表示画面の明るさを維持しつつ、同時に表示画面の明るさのムラを少なくし、均一の明るい画面を提供することができる。元の自然光状態に戻す拡散板を設けることにより、初回の入射光は反射の繰り返し回数が程よく増加し、拡散板の拡散機能とあいまって均一の明るい表示画面を提供することができたものと考えられる。
前記輝度向上フィルムとしては、例えば誘電体の多層薄膜や屈折率異方性が相違する薄膜フィルムの多層積層体の如き、所定偏光軸の直線偏光を透過して他の光は反射する特性を示すもの、コレステリック液晶ポリマーの配向フィルムやその配向液晶層をフィルム基材上に支持したものの如き、左回りまたは右回りのいずれか一方の円偏光を反射して他の光は透過する特性を示すものなどの適宜なものを用いうる。
したがって、前記した所定偏光軸の直線偏光を透過させるタイプの輝度向上フィルムでは、その透過光をそのまま偏光板に偏光軸をそろえて入射させることにより、偏光板による吸収ロスを抑制しつつ、効率よく透過させることができる。一方、コレステリック液晶層の如く円偏光を透過するタイプの輝度向上フィルムでは、そのまま偏光フィルムに入射させることもできるが、吸収ロスを抑制する点よりその円偏光を位相差板を介し直線偏光化して偏光板に入射させることが好ましい。なお、その位相差板として1/4波長板を用いることにより、円偏光を直線偏光に変換することができる。
可視光域等の広い波長範囲で1/4波長板として機能する位相差板は、例えば波長550nmの単色光に対して1/4波長板として機能する位相差層と他の位相差特性を示す位相差層、例えば1/2波長板として機能する位相差層とを重畳する方式などにより得ることができる。したがって、偏光板と輝度向上フィルムの間に配置する位相差板は、1層または2層以上の位相差層からなるものであってよい。
なお、コレステリック液晶層についても、反射波長が相違するものの組み合わせにして2層または3層以上重畳した配置構造とすることにより、可視光領域等の広い波長範囲で円偏光を反射するものを得ることができ、それに基づいて広い波長範囲の透過円偏光を得ることができる。
また、本発明の偏光板は、上記の偏光分離型偏光板の如く、偏光板と2層または3層以上の光学層とを積層したものからなっていてもよい。したがって、上記の反射型偏光板や半透過型偏光板と位相差板を組み合わせた反射型楕円偏光板や半透過型楕円偏光板などであってもよい。
偏光板に前記光学層を積層した光学フィルムは、液晶表示装置等の製造過程で順次別個に積層する方式にても形成することができるが、あらかじめ積層して光学フィルムとしたものは、品質の安定性や組立作業等に優れていて液晶表示装置などの製造工程を向上させうる利点がある。積層には粘着層等の適宜な接着手段を用いうる。前記の偏光板と他の光学層の接着に際し、それらの光学軸は目的とする位相差特性などに応じて適宜な配置角度とすることができる。
本発明による偏光子や各種偏光板、前記の積層光学フィルムには、液晶セル等の他部材と接着するための粘着層を設けることもできる。その粘着層は、特に限定されるものではなく、例えば、アクリル系、シリコーン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリエーテル系、ゴム系等の従来に準じた適宜な粘着剤にて形成することができる。この粘着剤としては、吸湿による発泡現象や剥がれ現象の防止、熱膨張差等による光学特性の低下や液晶セルの反り防止、ひいては高品質で耐久性に優れる画像表示装置の形成性等の点により、吸湿率が低くて耐熱性に優れる粘着層であることが好ましく、さらには、偏光子等の光学特性の変化を防止する点より、硬化や乾燥の際に高温のプロセスを要しないものであり、長時間の硬化処理や乾燥時間を要しないものが好ましい。このような観点より、本発明では、アクリル系粘着剤が好ましく用いられる。
また、微粒子を含有して光拡散性を示す粘着層などとすることもできる。粘着層は必要に応じて必要な面に設ければよく、例えば、偏光子と透明保護層からなる偏光板について言及するならば、必要に応じて、保護層の片面または両面に粘着層を設ければよい。
粘着剤の厚さは、特に限定されるものではないが、5〜35μmが好ましく、より好ましくは15〜25μmであるのがより好ましい。粘着層の厚さをこの範囲にすることによって、偏光フィルムおよび偏光板の寸法挙動に伴う応力を緩和することができる。
前記粘着層が表面に露出する場合には、その粘着層を実用に供するまでの間の汚染防止等を目的としてセパレータにて仮着カバーをすることが好ましい。セパレータは、上記の透明保護層等に準じた適宜なフィルムに、必要に応じてシリコーン系や長鎖アルキル系、フッ素系や硫化モリブデン等の適宜な剥離剤による剥離コートを設ける方式などにより形成することができる。
なお、上記の偏光板や光学フィルムを形成する透明保護層、光学層や粘着層などの各層は、例えば、サリチル酸エステル系化合物やベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物やシアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物等の紫外線吸収剤で処理する方式などの適宜な方式により紫外線吸収能を持たせたものであってもよい。
Claims (9)
- ポリビニルアルコール系フィルムを染色する染色工程と、ポリビニルアルコール系フィルムを固定剤にて固定する固定工程と、ポリビニルアルコール系フィルムを延伸する延伸工程とを有し、前記各工程を経たポリビニルアルコール系フィルムを洗浄する洗浄工程で、水酸基と共有結合可能な反応性官能基を少なくとも2以上有する多官能性化合物をポリビニルアルコール系フィルムに含浸させ、ポリビニルアルコール系ポリマー中の水酸基の一部を架橋することを特徴とする偏光子の製造方法。
- 前記多官能性化合物が、ジカルボン酸、ジカルボン酸クロリド、ジケトン又はジアルデヒドから選ばれる少なくとも1種である請求項1記載の偏光子の製造方法。
- 二色性物質にて染色され且つ延伸処理が施されているポリビニルアルコール系フィルムによって形成されており、
このポリマー中の水酸基と共有結合可能な反応性官能基を少なくとも2以上有する多官能性化合物によって部分的に架橋されていることを特徴とする偏光子。 - 請求項4〜6記載の偏光子に保護層が積層されている偏光板。
- 請求項4〜6の何れかに記載の偏光子又は請求項7記載の偏光板が積層されている光学フィルム。
- 請求項7記載の偏光板又は請求項8記載の光学フィルムを具備する画像表示装置。
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