JP2006139086A - 表示装置用の遮光膜及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 感光性ハロゲン化銀乳剤を含有する乳剤層を露光した後、該乳剤層に隣接させた銀沈積剤を含有する受像層を該乳剤層と共に現像することにより画像を形成し、次いで乳剤層を除去する遮光膜の製造方法であって、該受像層が、現像液に不溶でかつ膨潤するポリマーを含有することを特徴とする表示装置用の遮光膜の製造方法。
【選択図】 なし
Description
ここで言う表示装置用の遮光膜とは、液晶、プラズマディスプレイ、有機EL、CRT等の表示装置の周辺部分に設けられた黒色の縁や、これらの表示装置の青、赤、緑色画素の周囲に設けられた格子状やストライプ状の黒色の縁(ブラックマトリックス)として用いる遮光膜である。
例えば、カーボンブラックを含有する感光性樹脂組成物を塗布する方法が挙げられる(特許文献1を参照)。
この方法は、製造コストは低いものの、カーボンブラックは単位塗布量当りの光学濃度が低いため、金属膜と同等の高い遮光性を確保するためには、カーボンブラック含有層の膜厚を厚くしなければならない。その結果、ブラックマトリックスの場合、ブラックマトリックスと画素との重なり(段差)が大きくなり、カラーフィルターの平坦性が悪くなって液晶表示素子のセルギャップムラが発生し、色ムラ等の表示不良につながるとうい問題が生じていた。
また、前記のごとき方法によりブラックマトリックスを作製した後にRGB画素を形成すると、RGB画素形成面は平坦ではないためRGB画素形成の際、欠陥(気泡発生等)を生じることがあった。
この方法は、金属薄膜を用いるため、膜厚が小さくても高い遮光効果が得られる反面、蒸着法やスパッタリング法という真空成膜工程やエッチング工程が必要となり、コストが高くなるとともに環境に対する負荷も無視できないという問題がある。また、金属膜であるため反射率が高く、強い外光の下では表示コントラストが低いという問題もある。これに対しては低反射クロム膜(金属クロムと酸化クロムの2層からなるもの等)を用いるという手段があるが、更にコストアップとなることは否めない。
即ち、本発明は、次の方法及びこの方法で得られた遮光膜を提供するものである。
この方法は、黒色フォトレジストを用いて露光現像する場合のように黒色画像部だけを残す方法とは異なり、非画像部にも黒色画像部と同じ厚さの層が連続的に形成され、遮光膜の表面は平坦となる。また、黒色画像部の層中には銀の微粒子が含まれる。
本発明方法の実施態様としては、例えば次の2つが挙げられる。
(2)仮支持体上に乳剤層が設けられた材料を露光する。ついで、この材料と、受像層 が設けられた基板とを現像液を介在させて重ね合わせて現像し、その後、乳剤層を 除去する方法。
(1)及び(2)の何れの方法においても、受像層と乳剤層は塗布又はラミネーションにより設けることができ、乳剤層を除去する行程は、乳剤層を溶解することにより除去してもよく、乳剤層を受像層と剥離することにより乳剤層を除去してもよい。
(基板)
基板としては、表示装置等に用いられるガラス基板が好ましい。ガラス基板としては、ソーダガラス、低アルカリガラス、無アルカリガラス等の公知のガラスを用いたガラス基板を用いることができる。基板の厚さは0.5〜3mmが好ましく、0.6〜2mm程度がより好ましい。ガラス基板については、例えば「液晶ディスプレイ工学入門(鈴木ハナニ著、日刊工業新聞社発行(1998年))」に記載されているものを使用することができる。また、シクロオレフィン系の透明ポリマー等も用いることができる。ガラス基板およびプラスチック基板については例えば「反射型カラーLCD総合技術(内田 龍男著 (株)シーエムシー 1999年発行)」157ページに記載されている。
本発明において、受像層は、通常基板の上に設けられる。受像層は少なくともバインダーと銀沈積剤を含有する。
受像層を基板上に設ける方法としては、以下の方法が挙げられる。
A.受像層を基板上に塗布して乾燥する方法。
B.仮支持体上に設けられた受像層を基板に転写する方法。
ここで、受像層の厚さは0.05〜20μmが好ましく、特に0.05〜0.5μm程度が好ましい。
本発明において、受像層のバインダーとしては、現像液に不溶でかつ膨潤するポリマーを用いることが必須である。
ここで「現像液に不溶」とは、本発明方法における現像時に、現像液により受像層が溶解しないことをいう。具体的には、受像層を実施時の現像温度の現像液に必要現像時間浸漬しても溶解しないことをいう。
また、「現像液に膨潤する」とは、本発明方法における現像時に、受像層が現像液により2%以上膨潤することを言う。具体的には、受像層を実施時の現像温度の現像液に必要現像時間浸漬した場合、受像層が現像液により2%以上膨潤することを言う。なお、「膨潤」の定義は、岩波理化学辞典第5版(岩波書店、1998年発行)の1295頁に記載されている。
ここで、膨潤度は次の式で定義する。
受像層が現像液に溶解してしまうと画像形成が出来ず好ましくない。
また、受像層が膨潤しない場合、銀錯塩が受像層中の銀沈積剤まで拡散できないため画像が形成されない。膨潤度は、2%以上であるが、好ましくは、5%以上、より好ましくは、10%以上である。
なお、従来の銀塩写真の拡散転写法では、受像層にセルロースエステル系のバインダーが使用されており、製造時にケン化処理のような煩雑な工程が必要であるが、本発明では不要である。
ポリマーラテックスとしては、アクリル系、スチレン系、ゴム系、塩化ビニル系、ポリエステル系、ポリウレタン系、塩化ビニリデン系、ポリオレフィン系、酢酸ビニル系等が挙げられる。これらのポリマーラテックスには現像液に対する膨潤性を確保するため、カルボキシル基又は水酸基を有することが好ましい。
又、必要に応じてジビニルベンゼンを共重合するなどの手段で微粒子内部を架橋してもよい。
これらのポリマーは乳化重合、乳化などの公知の方法で作成することができる。
具体的なポリマーラテックスの例としては、次のようなものが挙げられる。
L−2:メチルメタクリレート/エチルアクリレート/メタクリル酸=65/30/5のラテックス(平均粒径0.15μm)
L−3:スチレン/ブタジエン/アクリル酸=60/35/5のラテックス(平均粒径0.2μm)
L−4:塩化ビニル/エチルアクリレート/アクリル酸=65/35/5のラテックス(平均粒径0.25μm)
L−5:塩化ビニリデン/メチルメタクリレート/アクリル酸=50/43/7のラテックス(平均粒径0.25μm)
L−6:メチルメタクリレート/エチルアクリレート/メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル=65/30/5のラテックス(平均粒径0.12μm)
L−7:メチルメタクリレート/エチルアクリレート/アクリル酸−2−ヒドロキシエチル=75/20/5のラテックス(平均粒径0.20μm)
L−8:メチルメタクリレート/エチルアクリレート/ジビニルベンゼン/アクリル酸
=40/40/5/15のラテックス(平均粒径 0.25μm)
L−9:スチレン/ジビニルベンゼン/メタクリル酸=80/3/17のラテックス
(平均粒径 0.32μm)
現像液に不溶でかつ膨潤するポリマーに現像液可溶性ポリマーを添加すると、現像時の受像層の膨潤が大きくなり、銀錯塩の拡散を容易にして良好な画像が得られる場合がある。ここで用いられる現像液可溶性ポリマーとしては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸カリウム、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸ナトリウム、ポリメタクリル酸カリウム及びこれらの共重合体が挙げられる。更に、ゼラチン、メチルセルロース、アルギン酸等の天然または合成ポリマーも利用できる。
現像液可溶性ポリマーは、受像層の全バインダーの1〜30重量%添加することが好ましく、特に5〜10重量%添加することが好ましい。
受像層には銀沈積剤が含まれる。これは乳剤層から拡散してきた転写性銀錯塩を現像主薬が還元して銀微粒子を形成する働きを助ける化合物である。銀沈積剤の具体例としては鉄、鉛、亜鉛、ニッケル、スズ、銅、クロム、コバルトなどの重金属や金、銀(コロイド銀を含む)、白金、パラジウムなどの貴金属を挙げることができる。また、貴金属の硫化物やセレン化物、例えば水銀、銅、亜鉛、銀、パラジウムなどの硫化物や鉛、亜鉛、アンチモンなどのセレン化物なども好ましい銀沈積剤である。さらにあらかじめ被らせたハロゲン化銀も現像により還元されて金属銀になるので、銀沈積剤の働きをする。
銀沈積剤は、受像層に通常微小な微粒子の形で含まれる、これを銀沈積核という。銀沈積核の平均粒子サイズは300nm以下であり、好ましくは2〜60nmである。銀沈積剤の塗布量は0.005〜0.2g/m2、特に好ましくは0.01〜0.3g/m2である。
<感光性ハロゲン化銀乳剤>
本発明の感光性ハロゲン化銀乳剤としては銀塩写真の拡散転写法で用いられる感光性ハロゲン化銀乳剤を用いることができる。例えば、ハロゲン化銀としては臭化銀、塩化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、沃塩化銀、塩沃化臭化銀などを用いることができるが.特に沃化銀含有量1〜10モル%である沃臭化銀または塩沃化臭化銀が好ましい。ハロゲン化銀粒子の形状には特に制限は無く立方体、八面体、平板状、球状あるいはこれらの複合したものなどを用いることができる。ハロゲン化銀粒子の平均粒径(球形に近似させた時の直径で表す)にも特に制限は無いが、4μm以下のものが好ましく、0.2〜2μmの範囲のものがより好ましい。本発明の感光性ハロゲン化銀乳剤は公知の方法で化学増感、分光増感を行ってもよい。
また、本発明において用いる感光性ハロゲン化銀乳剤については例えば特開平5−45826号明細書に詳細に記載されており、その技術を利用することができる。
遮光膜としての光学濃度を達成するためには、本発明の乳剤層における感光性ハロゲン化銀の量は銀として、0.3〜7.0g/m2程度、好ましくは1.0〜5.0g/m2程度である。
乳剤層のバインダーとしてはゼラチンが最も好ましい。ゼラチンとしては石灰処理ゼラチン、酸処理ゼラチン、酵素処理ゼラチンなどを用いることができる。さらにフタル化ゼラチンのような変性ゼラチンを用いることもできる。ゼラチンについては、例えばT.H.James(ティー エイチ ジェームズ)著「The Theory of the photographic Process(ザ セオリー オブ ザ フォトグラフィックプロセス)」(Macmillan Publishing Co.,Inc.(マクミラン パブリッシング社)発行)に記載されている。
乳剤層のバインダーとして、ゼラチン以外にカゼインやアルブミンなどのタンパク質、ヒドロキシエチルセルロースやカルボキシメチルセルロースのようなセルロース誘導体、ポリビニルアルコールやポリビニルピロリドンなどの合成高分子を用いることができる。
乳剤層の膜厚は、0.3〜30μm、特に1.0〜10μm程度が好ましい。
また、受像層等に乳剤層をラミネートにより設ける方法は、基材シートの上に乳剤層を設けたものを用い、これを受像層の上にラミネートし転写形成する。この際、良好なラミネートを行うために、支持体と乳剤層との間に熱可塑性樹脂層を設けることが好ましい。
前記基材シートとしてはポリエステル、ポリスチレン等の公知の支持体を用いることができる。なかでも2軸延伸したポリエチレンテレフタレートはコスト、耐熱性、寸法安定性の観点から好ましい。基材シートの厚みは15から200μm程度、より好ましくは30から150μm程度が好ましい。
前記熱可塑性樹脂層を構成する樹脂としては、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、ゴム系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂およびこれらの共重合体等を挙げることができる。本発明の熱可塑性樹脂層を構成する樹脂は、アルカリ可溶であることが必須ではないが、アルカリ可溶であることが望ましい。より詳細には、例えば感光性転写材料に係る特願2002−005939号(公開番号を)明細書の段落0035〜0041に記載の熱可塑性樹脂層を利用することができる。
上記(2)の方法では、仮支持体上に乳剤層を設ける。
ここで用いる仮支持体としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリナフタレンテレフタレート等のポリエステル、三酢酸セルロース等のセルロース誘導体、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン類、ポリエチレンで被覆された紙、ポリスチレン等のシートが挙げられる。この内、コストや強度の点から2軸延伸したポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。
仮支持体の厚さは、5〜300μmが好ましく、特に20〜200μm程度が好ましい。300μm以上のものは、コスト上不利であり、5μm未満のものは、強度が十分でないことがある。
本発明では、乳剤層と受像層以外に必要に応じて保護層、熱可塑性樹脂層等の層を設けてもよい。
保護層は、かぶり防止等の目的で乳剤層上に設ける。
保護層の詳細については、例えば特開平5−127332号公報の明細書中に記載がある。
熱可塑性樹脂層は、前記(1)の方法で、ラミネーションにより受像層の上に乳剤層を設ける場合にも用いる。この場合、支持体の上に乳剤層を設けたシートを、受像層にラミネートするが、良好なラミネートを行うために支持体と乳剤層に熱可塑性樹脂層を設けることが好ましい。熱可塑性樹脂層については、例えば特願2002−005939号(たぶん公開されていると思いますので、公開番号を入れて下さい。)に記載されている。
本発明の遮光膜の作製における露光に特に制限は無く、通常のハロゲン化銀感光材料を露光する方法を用いることができる。露光は遮光膜作製用フォトマスクを介して全面を一括露光してもよいし、レーザー光を用いて逐次露光してもよい。
また、露光後の現像は特に制限は無く、拡散転写法のハロゲン化銀写真材料を現像する方法を用いることができる。
現像液は現像主薬、アルカリ剤、銀溶剤を含む。現像主薬としてはハイドロキノン.アミドール、メトール、ヒドロキシルアミン、N−メチルヒドロキシルアミン、トリエタノールアミンなどの公知の現像主薬が使用可能である。アルカリ剤としては水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどの周知のアルカリ剤が使用できる。銀溶剤としてはナトリウムチオサルフェート、ナトリウムチオシアネート、アンモニウムチオサルフェート、ウラシルなどの拡散転写法のハロゲン化銀写真材料において公知の銀溶剤が使用できる。
現像液には必要に応じて、拡散転写法のハロゲン化銀写真材料において周知の、かぶり防止剤や安定剤を添加してもよい。
現像方法についても拡散転写法のハロゲン化銀写真材料の現像方法が特に制限無く使用できる。拡散転写法における現像液及び現像方法は、特開平5−45826号公報の段落0047〜0053に詳細に説明されている。
本発明の銀像は通常5〜2000nm程度のサイズである。銀像の色調は黒色が好ましく、この目的のため前記(1)及び(2)の方法において、乳剤層、受像層、現像液に色調剤を添加してもよい。色調剤は銀塩写真の拡散転写法で公知のものを用いることができる。
また、画像形成後の乳剤層の除去は、乳剤層を剥離して除去する方法や、乳剤層を溶解して除去する方法があるが、これらに限定されるものではない。乳剤層を剥離する方法は、具体的には、予め乳剤層と受像層の間にシリコーン樹脂等をバインダーとする剥離層を設けるなどの方法である。また、乳剤層を溶解して除去する方法は、乳剤層を溶解する溶液、例えば、パパイン(タンパク質分解酵素)や次亜塩素酸等の水溶液を用いて処理し、その後洗浄するなどの方法が挙げられる。
続いて、本発明のブラックマトリックスについて説明する。
本発明のブラックマトリックスは前述のように液晶表示装置、プラズマディスプレイ表示装置、EL表示装置、CRT表示装置などの表示装置に使用できるが、このうち液晶表示装置に使用することは特に好ましい。
ブラックマトリックスの厚みは0.1〜0.8μm、より好ましくは0.2〜0.6μmの範囲が望ましい。厚みが0.1μm未満になると遮光性が低下し、厚みが0.8μmを超えるとこの後設ける赤、青、緑の画素の表面が平滑にならず色むらが発生する。
ブラックマトリックス中のコアシェル微粒子の体積分率には特に制限はないが、通常5〜70%、より好ましくは10〜50%程度の範囲が望ましい。体積分率が5%未満になると、必要な遮光性が得られなくかり、70%を超えるとブラックマトリックスが脆くなるという不都合が生じる。
本発明のブラックマトリックスの場合も一般的にカラーフィルターに要求される耐熱性、耐光性、耐薬品性、表面の平滑性、硬度などの性能が必要である。これらの要求性能についてはたとえば「カラーフィルターの成膜技術とケミカルズ(渡辺 順次監修、株式会社シーエムシー、1998年発行)」の189ページ、「次世代液晶ディスプレイ技術(内田 龍男著 工業調査会 1994年発行)」の117ページに記載されている。必要な性能は従来公知のブラックマトリックス同様、顔料/バインダー比、バインダー種、露光や熱処理条件などで制御することができる。
本発明のカラーフィルターは本発明のブラックマトリックスを設けた基板に更に、2色以上の色を呈する画素群、例えば赤、青及び緑色の画素群を設けたものである。
画素群の形成方法には特に制限はない。フォトリソ法、エッチング法、印刷法などの公知の方法を用いることができる。これらの方法についてはたとえば「カラーフィルターの成膜技術とケミカルズ(渡辺 順次監修、株式会社シーエムシー、1998年発行)」に記載されている。
第一は顔料や染料を含有するレジスト液を用いる方法である。この方法ではまず、レジストを基板に塗布、乾燥した後フォトマスクを介して露光してから現像してカラーフィルターを作成する。
第二は顔料や染料を含有する転写層を有する転写材料を用いる方法である。この方法ではまず、転写材料を基板にラミネートした後フォトマスクを介して露光してから現像してカラーフィルターを作成する。
本発明のカラーフィルターの色度域についても従来のカラーフィルターと同様である。色度域およびこれに関係するバックライトについても例えば前述の「カラーフィルターの成膜技術とケミカルズ(渡辺 順次監修、株式会社シーエムシー、1998年発行)」の15ページに記載されている。
本発明の表示装置としては液晶表示装置、プラズマディスプレイ表示装置、EL表示装置、CRT表示装置などの表示装置などを言う。表示装置の定義や各表示装置の説明は例えば「電子ディスプレイデバイス(佐々木 昭夫著、(株)工業調査会 1990年発行
)」、「ディスプレイデバイス(伊吹 順章著、産業図書(株) 平成元年発行)」などに
記載されている。
本発明の表示装置のうち、液晶表示装置は特に好ましい。液晶表示装置については例えば「次世代液晶ディスプレイ技術(内田 龍男編集、(株)工業調査会 1994年発行)」
に記載されている。本発明が適用できる液晶表示装置に特に制限はなく、例えば上記の「次世代液晶ディスプレイ技術」に記載されている色々な方式の液晶表示装置に適用できる。本発明はこれらのなかで特にカラーTFT方式の液晶表示装置に対して有効である。カラーTFT方式の液晶表示装置については例えば「カラーTFT液晶ディスプレイ(共立出版(株)1996年発行)」に記載されている。さらに本発明はもちろんIPSなどの横電界駆動方式、MVAなどの画素分割方式などの視野角が拡大された液晶表示装置にも適用できる。これらの方式については例えば「EL、PDP、LCDディスプレイ-技術と市場の最新動向-(東レリサーチセンター調査研究部門 2001年発行)」の43ページに記載されている。
場の現状と将来展望(下巻)(表 良吉 (株)富士キメラ総研 2003年発行)」
に記載されている。
本発明のブラックマトリックスはテレビ、パーソナルコンピュータ、液晶プロジェクター、ゲーム機、携帯電話などの携帯端末、デジタルカメラ、カーナビなどの用途に特に制限なく適用できる。
実施例1
[受像層の形成]
(受像層塗布液1)
ポリマーラテックス(L−2:固形分40wt%)100gと蒸留水650mlを混合した液を25℃に保ち、550rpmで攪拌しながらA液を1ml/秒の速度で添加した。添加後2分間攪拌を続け、その後B液を1ml/秒の速度で添加した。添加後5分間撹拌を続け受像層塗布液とした。この塗布液の中には計算上7×10-3m mol/1g酢酸セルロースの硫化パラジウムが生成していることになる。
A液:0.0175Mの硫化ナトリウム・9水塩水溶液16mlとアセトン24mlの混合物
B液:0.70Mの4塩化パラジウム・2ナトリウム・3水塩水溶液4mlとメタノール36mlの混合物
ガラス基板上に乾燥膜厚が0.5μmになるよう受像層塗布液を塗布して80℃で5分間乾燥した。
(乳剤層塗布液)
感光性ハロゲン化銀乳剤(平均粒径1.lμm、AgI=3mol%の沃臭化銀乳剤)
9.8g
ゼラチン 14.4g
増感色素A (下記式(A)) 3.2×10-3g
増感色素B (下記式(B)) 3.2×10-3g
増感色素C (下記式(C)) l.2×10-3g
界面活性剤(サンデツトBL(三洋化成(株)製)) 0.05g
蒸留水 980g
上記の塗布液を受像層が形成されているガラス基板の上に銀塗布量が2.2g/m2になるように塗布して30℃で5分間乾燥した。
マスクを介して白色光で1/10秒間露光した後、下記の現像液を用い現像を行った。現像は25℃で3分間行い、その後20℃の蒸留水で水洗した。
水酸化カリウム 280g
ウラシル 90g
無水チオ硫酸ナトリウム 1g
沃化カリウム 0.3g
トリエタノールアミン 6g
N、N−ビス(メトキシエチル)ヒドロキシルアミン(17%水溶液) 250g
テトラヒドロピリミジンチオン 0.2g
2,4−ジメチルメルカプトピリジン 0.2g
3−(5−メルカプトテトラゾリル)ベンゼシスルホン酸ナトリウム 0.2g
4−メチル−4−ヒドロキシメチル−1−フェニル−3−ピラゾリジン 3.0g
蒸留水 1270ml
現像が終了した試料を43℃の蒸留水で洗浄して乳剤層を除去した。
このようにして得られた遮光膜の光学濃度を測定したところ3.8であった。また色調は黒色で、良好な遮光膜であった。
ポリマーラテックスL−2の代わりにL−3を用いる以外は実施例−1と同様にして実施例−2を実施した。
このようにして得られた遮光膜の光学濃度を測定したところ3.7であった。また色調は黒色で、良好な遮光膜であった。
ポリマーラテックスL−2の代わりにL−1を用いる以外は実施例−1と同様にして実施例−2を実施した。
このようにして得られた遮光膜の光学濃度を測定したところ3.8であった。また色調は黒色で、良好な遮光膜であった。
ポリマーラテックスL−2の代わりにL−6を用いる以外は実施例−1と同様にして実施例−2を実施した。
このようにして得られた遮光膜の光学濃度を測定したところ3.8であった。また色調は黒色で、良好な遮光膜であった。
受像層塗布液1の代わりに下記の受像層塗布液2を用いる以外実施例−1と同様にして実施例−5を実施した。
(受像層塗布液2)
ポリマーラテックス(L−2:固形分40wt%)90g、ポリアクリル酸4.0gと蒸留水656mlを混合した液を25℃に保ち、550rpmで撹拌しながらA液をlml/秒の速度で添加した。添加後2分間攪拌を続け、その後B液を1ml/秒の速度で添加した。添加後5分間攪拌を続け受像層塗布液とした。この塗布液の中には計算上7×10-3m mol/1g酢酸セルロースの硫化パラジウムが生成していることになる。
B液:0.70Mの4塩化パラジウム・2ナトリウム・3水塩水溶液4mlとメタノール36mlの混合物
[評価結果]
このようにして得られた遮光膜の光学濃度を測定したところ4.2であった。また色調は黒色で良好な遮光膜であった。
ポリアクリル酸の代わりにポリビニルアルコール(クラレ(株)製PVA205)を用いる以外実施例−5と同様にして実施例−6を実施した。
このようにして得られた遮光膜の光学濃度を測定したところ4.2であった。また色調は黒色で、良好な遮光膜であった。
ポリアクリル酸の代わりにゼラチンを用いる以外実施例−5と同様にして実施例−7を実施した。
このようにして得られた遮光膜の光学濃度を測定したところ4.1であった。また色調は黒色で、良好な遮光膜であった。
ポリマーラテックスL−2の代わりにL−6を用いる以外実施例−7と同様にして実施例−8を実施した。
このようにして得られた遮光膜の光学濃度を測定したところ4.1であった。また色調は黒色で、良好な遮光膜であった。
〔カーボンブラック分散液の調整〕
カーボンブラック(リーガル(株)製 リーガル400)4.0gと分散剤(アシビア(株)製 ソルスパース20000)0.6gとメチルエチルケトン45.4gを混合した。この混合物に直径2mmのガラスビーズ30gを内容量150mlのポリエチレン製容器に入れ、これをペイントシェーカー(東洋精機(株)製)で5時間分散してカーボンブラック分散液を得た。
作成したカーボンブラック分散液に下記を加え塗布液を作成した。
・カーボンブラック分散液 40g
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=60/40(wt/wt)
重量平均分子量35000) 3.6g
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 3.6g
・ビス[4−[N−[4−(4,6−ビストリクロロメチル−s−トリアジン
−2−イル)フェニル]カルバモイル]フェニル]セバケート 0.2g
・ヒドロキノンモノメチルエーテル 0.001g
・フッ素系界面活性剤(大日本インキ化学工業(株)製F780F
(固形分20%)) 0.1g
・メチルエチルケトン 250g
スピンコーターを用いてガラス基板に光学濃度が3.8になるように塗布液を塗布し、100℃で5分間乾燥して遮光膜を得た。
この遮光膜は色調は黒色で良好であったが、膜厚が1.25μmあり画像部と非画像部の間にこれだけの段差が生じた。
Claims (7)
- 感光性ハロゲン化銀乳剤を含有する乳剤層を露光した後、該乳剤層に隣接させた銀沈積剤を含有する受像層を該乳剤層と共に現像することにより、乳剤層未露光部分の感光性ハロゲン化銀乳剤の少なくとも一部を転写性銀錯塩として受像層に転写して画像を形成し、次いで乳剤層を除去する遮光膜の製造方法であって、該受像層が、現像液に不溶でかつ膨潤するポリマーを含有することを特徴とする表示装置用の遮光膜の製造方法。
- 現像液に不溶でかつ膨潤するポリマーが、ポリマーラテックスである請求項1記載の製造方法。
- ポリマーラテックスが、カルボキシル基及び/又は水酸基を有するものである請求項2記載の製造方法。
- 更に、受像層にアルカリ可溶性ポリマーを含有する請求項1、2又は3記載の製造方法。
- 表示装置用の遮光膜が、液晶表示装置のカラーフィルター用遮光膜である請求項1〜4の何れか1項記載の製造方法。
- 表示装置用の遮光膜が、液晶表示装置のカラーフィルター用ブラックマトリックスである請求項1〜4の何れか1項記載の製造方法。
- 請求項1〜6の何れか1項記載の製造方法により得られた表示装置用の遮光膜。
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