JP2005292329A - 表示装置用の遮光膜及びその形成方法、画像形成用基板、カラーフィルター並びに転写材料 - Google Patents
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Abstract
【課題】 黒色の色相に優れ、かつ表面全体が平坦でその上に着色(RGB等)画素を形成した場合でも欠陥の発生がない遮光膜及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】 1)基板上に設けられた表示装置用の遮光膜であって、前記遮光膜は遮光部と光透過部を有し、かつ、前記遮光部が金属微粒子を含有する遮光膜、2)感光性ハロゲン化銀乳剤を含有する乳剤層から、その未露光部分のハロゲン化銀乳剤の少なくとも一部を転写性銀錯塩として、物理現像核を含有する受像層に転写する工程を有する、遮光膜の形成方法、3)基板上に物理現像核を含有する受像層を設けた、又は前記受像層と感光性ハロゲン化乳剤を含有する乳剤層をこの順に設けた画像形成用基板、4)仮支持体上に物理現像核を含有する受像層を設けた、又は感光性ハロゲン化乳剤を含有する乳剤層と前記受像層とをこの順に設けた画像形成用基板作製用転写材料、5)前記遮光膜を設けた表示装置用基板、6)前記表示装置用基板を用いて作製したカラーフィルター。
【選択図】 なし
【解決手段】 1)基板上に設けられた表示装置用の遮光膜であって、前記遮光膜は遮光部と光透過部を有し、かつ、前記遮光部が金属微粒子を含有する遮光膜、2)感光性ハロゲン化銀乳剤を含有する乳剤層から、その未露光部分のハロゲン化銀乳剤の少なくとも一部を転写性銀錯塩として、物理現像核を含有する受像層に転写する工程を有する、遮光膜の形成方法、3)基板上に物理現像核を含有する受像層を設けた、又は前記受像層と感光性ハロゲン化乳剤を含有する乳剤層をこの順に設けた画像形成用基板、4)仮支持体上に物理現像核を含有する受像層を設けた、又は感光性ハロゲン化乳剤を含有する乳剤層と前記受像層とをこの順に設けた画像形成用基板作製用転写材料、5)前記遮光膜を設けた表示装置用基板、6)前記表示装置用基板を用いて作製したカラーフィルター。
【選択図】 なし
Description
本発明は液晶表示装置、プラズマディスプレイ表示装置、EL表示装置、CRT表示装置など表示装置の内部に設けられた遮光用途の膜(これを以下、「遮光膜」という)、及びその形成方法、前記遮光膜を形成するための画像形成用基板、前記遮光膜を設けたカラーフィルター並びに前記画像形成用基板を作製するための転写材料に関する。
表示装置用遮光膜は、液晶表示装置、プラズマディスプレイ表示装置、EL表示装置、CRT表示装置などの表示装置内部に設けられた黒色の縁や画素周囲の格子状やストライプ状の黒色の縁部(いわゆるブラックマトリックス)、さらにTFT遮光のためのドット状や線状の黒色パターンのことである。
表示装置用遮光膜の例は、光漏れによるコントラスト低下を防止するためにカラーフィルターの赤、青、緑の画素の周囲に形成されるブラックマトリックスである。
他の例は薄膜トランジスター(TFT)用いたアクティブマトリックス駆動方式の液晶表示素子において、TFTの光による電流リークに伴う画質の低下を防ぐためにTFT上に設ける遮光膜である。これらの遮光膜には通常光学濃度2以上の遮光性が要求される。遮光膜の色調は表示装置の表示品位の点から黒色が好ましい。
表示装置用遮光膜の例は、光漏れによるコントラスト低下を防止するためにカラーフィルターの赤、青、緑の画素の周囲に形成されるブラックマトリックスである。
他の例は薄膜トランジスター(TFT)用いたアクティブマトリックス駆動方式の液晶表示素子において、TFTの光による電流リークに伴う画質の低下を防ぐためにTFT上に設ける遮光膜である。これらの遮光膜には通常光学濃度2以上の遮光性が要求される。遮光膜の色調は表示装置の表示品位の点から黒色が好ましい。
従来、高い遮光性を有する表示装置用遮光膜を作製するには、金属を用いることが考えられ、例えば、金属薄膜を蒸着法やスパッタリング法により作製し、該金属薄膜の上にフォトレジストを塗布し、次いで表示装置用遮光膜用パターンをもつフォトマスクを用いてフォトレジスト層を露光現像し、その後露出した金属薄膜をエッチングし、最後に金属薄膜上のレジスト層を剥離することにより形成する方法が挙げられる(例えば、非特許文献1を参照)。
この方法は、金属薄膜を用いるため、膜厚が小さくても高い遮光効果が得られる反面、蒸着法やスパッタリング法という真空成膜工程やエッチング工程が必要となり、コストが高くなるという問題がある。また、金属膜であるため反射率が高く、強い外光の下では表示コントラストが低いという問題もある。これに対しては低反射クロム膜(金属クロムと酸化クロムの2層からなるもの等)を用いるという手段があるが、更にコストアップとなることは否めない。そして、この方法で最もよく用いられるクロムは、環境負荷が大きいという欠点を有する。
この方法は、金属薄膜を用いるため、膜厚が小さくても高い遮光効果が得られる反面、蒸着法やスパッタリング法という真空成膜工程やエッチング工程が必要となり、コストが高くなるという問題がある。また、金属膜であるため反射率が高く、強い外光の下では表示コントラストが低いという問題もある。これに対しては低反射クロム膜(金属クロムと酸化クロムの2層からなるもの等)を用いるという手段があるが、更にコストアップとなることは否めない。そして、この方法で最もよく用いられるクロムは、環境負荷が大きいという欠点を有する。
一方、反射率の低い遮光膜を得るためにカーボンブラックを用いて表示装置用遮光膜を形成する技術がある(特許文献1参照)。これは、カーボンブラックを含有する感光性樹脂組成物を基板に塗布して乾燥したものを露光、現像したものである。
しかし、カーボンブラックは、金属微粒子に比べ単位塗布量あたりの光学濃度が低いため、高い遮光性、光学濃度を確保すると必然的に膜厚が大きくなる。表示装置用遮光膜形成後に、赤、青、緑の画素を形成する場合、気泡発生や均一な画素が形成しにくいという欠点があった。
特開昭62−9301号公報
共立出版(株)発行「カラーTFT液晶ディスプレイ」第218〜220頁(1997年4月10日)
しかし、カーボンブラックは、金属微粒子に比べ単位塗布量あたりの光学濃度が低いため、高い遮光性、光学濃度を確保すると必然的に膜厚が大きくなる。表示装置用遮光膜形成後に、赤、青、緑の画素を形成する場合、気泡発生や均一な画素が形成しにくいという欠点があった。
本発明は前記のごとき要請に基づいてなされたものであり、その目的は、薄い膜でも十分な光学濃度が得られ、黒色の色相に優れ、かつ遮光膜全体が平坦でその上に着色画素を形成する場合でも欠陥の発生がない、遮光膜及びその製造方法を提供することにある。ここで「平坦」とは、遮光部(不透明部)と光透過部(透明部)の厚みの差が遮光部の膜厚の20%以下であることをいう。
前記課題は、以下の表示装置用の遮光膜及びその製造方法を提供することにより解決される。
(1)基板上に設けられた表示装置用の遮光膜であって、前記遮光膜は遮光部と光透過部を有し、かつ、前記遮光部が金属微粒子を含有することを特徴とする表示装置用の遮光膜。
(2)前記遮光膜が、感光性ハロゲン化銀乳剤を含有する少なくとも1層の乳剤層から、その未露光部分のハロゲン化銀乳剤の少なくとも一部を転写性銀錯塩として、少なくとも物理現像核を含有する受像層に転写して形成されることを特徴とする前記(1)に記載の表示装置用の遮光膜。
(1)基板上に設けられた表示装置用の遮光膜であって、前記遮光膜は遮光部と光透過部を有し、かつ、前記遮光部が金属微粒子を含有することを特徴とする表示装置用の遮光膜。
(2)前記遮光膜が、感光性ハロゲン化銀乳剤を含有する少なくとも1層の乳剤層から、その未露光部分のハロゲン化銀乳剤の少なくとも一部を転写性銀錯塩として、少なくとも物理現像核を含有する受像層に転写して形成されることを特徴とする前記(1)に記載の表示装置用の遮光膜。
(3)感光性ハロゲン化銀乳剤を含有する少なくとも1層の乳剤層から、その未露光部分のハロゲン化銀乳剤の少なくとも一部を転写性銀錯塩として、少なくとも物理現像核を含有する受像層に転写する工程を有する、前記(1)又は(2)に記載の表示装置用の遮光膜の形成方法。
(4)基板上に少なくとも物理現像核を含有する少なくとも1層の受像層と、感光性ハロゲン化銀乳剤を含有する少なくとも1層の乳剤層をこの順に設けた、前記(1)又は(2)に記載の表示装置用の遮光膜を形成するための画像形成用基板。
(5)前記(4)に記載の画像形成用基板を露光後現像することにより、乳剤層からその未露光部分のハロゲン化銀乳剤の少なくとも一部を転写性銀錯塩として物理現像核を含有する受像層に転写する工程を有する、前記(1)又は(2)に記載の表示装置用の遮光膜の形成方法。
(5)前記(4)に記載の画像形成用基板を露光後現像することにより、乳剤層からその未露光部分のハロゲン化銀乳剤の少なくとも一部を転写性銀錯塩として物理現像核を含有する受像層に転写する工程を有する、前記(1)又は(2)に記載の表示装置用の遮光膜の形成方法。
(6)基板上に少なくとも物理現像核を含有する少なくとも1層の受像層を設けた、前記(1)又は(2)に記載の表示装置用の遮光膜を形成するための画像形成用基板。
(7)前記(6)に記載の画像形成用基板と露光後の感光性ハロゲン化乳剤を含有する乳剤層を重ね合わせて現像することにより、乳剤層からその未露光部分のハロゲン化乳剤の少なくとも一部を転写性銀錯塩として物理現像核を含有する受像層に転写する工程を有する、前記(1)又は(2)に記載の表示装置用の遮光膜の形成方法。
(7)前記(6)に記載の画像形成用基板と露光後の感光性ハロゲン化乳剤を含有する乳剤層を重ね合わせて現像することにより、乳剤層からその未露光部分のハロゲン化乳剤の少なくとも一部を転写性銀錯塩として物理現像核を含有する受像層に転写する工程を有する、前記(1)又は(2)に記載の表示装置用の遮光膜の形成方法。
(8)1)支持体に感光性ハロゲン化銀乳剤を含有する少なくとも1層の乳剤層を設けた感光材料を露光する工程、2)基板上に少なくとも物理現像核を含有する受像層を少なくとも1層設けた画像形成用基板と前記感光材料の間に、現像剤を注入するとともに両者を重ね合わせ、未露光部分のハロゲン化銀乳剤の少なくとも一部を転写性銀錯塩として物理現像核を含有する受像層に転写工程を有する、前記(1)又は(2)に記載の表示装置用の遮光膜の形成方法。
(9)前記(1)又は(2)に記載の遮光膜を設けた表示装置用基板。
(10)前記(9)に記載の表示装置用基板を用いて作製した表示装置用カラーフィルター。
(10)前記(9)に記載の表示装置用基板を用いて作製した表示装置用カラーフィルター。
(11)仮支持体上に、少なくとも1層の感光性ハロゲン化乳剤を含有する乳剤層と、少なくとも物理現像核を含有する少なくとも1層の受像層をこの順に有する、前記(4)に記載の画像形成用基板を作製するための転写材料。
(12)仮支持体上に、少なくとも物理現像核を含有する少なくとも1層の受像層を有する、前記(6)に記載の画像形成用基板を作製するための転写材料。
(12)仮支持体上に、少なくとも物理現像核を含有する少なくとも1層の受像層を有する、前記(6)に記載の画像形成用基板を作製するための転写材料。
本発明の表示装置用の遮光膜は、薄い膜でも充分な光学濃度を有し、黒色の色相にも優れている。更に、本発明の遮光膜は、遮光部と光透過部に厚み差(段差)がなく遮光膜全体が平坦である。したがって、遮光膜の上にRGB等の着色画素などを形成した場合でも気体混入、厚みむらのごとき欠陥が発生せず表示不良が生じない。さらに、本発明の遮光膜は製造の際、環境に対する負荷が小さい。
本発明の表示装置用の遮光膜(以下では単に「遮光膜」ということがある。)は、基板の上に、遮光部と光透過部が1層の連続層として形成されたものであり、前記遮光部は層中に金属微粒子を含有することを特徴とする。本発明の遮光膜は、遮光部(不透明部分)と光透過部(透明部分)を有し、この遮光部と光透過部を合わせて遮光膜という。
通常の遮光膜は基板の上に遮光部のみが層を形成しており、光透過部には層がなく基板表面が露出しており、遮光部と光透過部の間には、遮光部の厚みに相当する段差がある。これに対して、本発明の遮光膜は、光透過部においても基板は露出しておらず、かつ、光透過部は遮光部とほぼ同じ膜厚の層を有している(遮光部と光透過部の間の段差は、遮光部の膜厚の20%以下である)。本発明において「遮光膜が遮光部と光透過部を有し」とは、このように、光透過部においても基板が露出せず、かつ、光透過部に遮光部と同じ膜厚の層が形成されていることを意味する。
通常の遮光膜は基板の上に遮光部のみが層を形成しており、光透過部には層がなく基板表面が露出しており、遮光部と光透過部の間には、遮光部の厚みに相当する段差がある。これに対して、本発明の遮光膜は、光透過部においても基板は露出しておらず、かつ、光透過部は遮光部とほぼ同じ膜厚の層を有している(遮光部と光透過部の間の段差は、遮光部の膜厚の20%以下である)。本発明において「遮光膜が遮光部と光透過部を有し」とは、このように、光透過部においても基板が露出せず、かつ、光透過部に遮光部と同じ膜厚の層が形成されていることを意味する。
前記の遮光膜は、いわゆる銀塩写真の拡散転写法を利用することにより作製することができる。この方法は、黒色フォトレジストを用いて露光現像する場合のように遮光部だけを残す方法とは異なり、得られる遮光膜は遮光部と光透過部を持ち、遮光部と光透過部は同じ膜厚を有し、遮光膜全体の表面は平坦となる。また、遮光部の層中には銀の微粒子が含まれる。
拡散転写法を利用する遮光膜の形成方法は、基本的には、感光性ハロゲン化銀乳剤を含有する少なくとも1層の乳剤層から、その未露光部分のハロゲン化銀乳剤の少なくとも一部を転写性銀錯塩として、少なくとも物理現像核を含有する受像層に転写して形成する方法である。この方法は具体的には、大別して以下の2つの方法があるが、これらに限定されるものではない。
(1)基板上に少なくとも物理現像核を含有する少なくとも1層の受像層と、感光性ハロゲン化乳剤を含有する少なくとも1層の乳剤層をこの順に設けた画像形成用基板を露光後現像することにより、乳剤層からその未露光部分のハロゲン化銀乳剤の少なくとも一部を転写性銀錯塩として物理現像核を含有する受像層に転写する工程を有する方法である。
(2)基板上に少なくとも物理現像核を含有する少なくとも1層の受像層を設けた画像形成用基板と、露光後の感光性ハロゲン化乳剤を含有する乳剤層を重ね合わせて現像することにより、乳剤層からその未露光部分のハロゲン化乳剤の少なくとも一部を転写性銀錯塩として物理現像核を含有する受像層に転写する工程を有する方法である。
拡散転写法を利用する遮光膜の形成方法は、基本的には、感光性ハロゲン化銀乳剤を含有する少なくとも1層の乳剤層から、その未露光部分のハロゲン化銀乳剤の少なくとも一部を転写性銀錯塩として、少なくとも物理現像核を含有する受像層に転写して形成する方法である。この方法は具体的には、大別して以下の2つの方法があるが、これらに限定されるものではない。
(1)基板上に少なくとも物理現像核を含有する少なくとも1層の受像層と、感光性ハロゲン化乳剤を含有する少なくとも1層の乳剤層をこの順に設けた画像形成用基板を露光後現像することにより、乳剤層からその未露光部分のハロゲン化銀乳剤の少なくとも一部を転写性銀錯塩として物理現像核を含有する受像層に転写する工程を有する方法である。
(2)基板上に少なくとも物理現像核を含有する少なくとも1層の受像層を設けた画像形成用基板と、露光後の感光性ハロゲン化乳剤を含有する乳剤層を重ね合わせて現像することにより、乳剤層からその未露光部分のハロゲン化乳剤の少なくとも一部を転写性銀錯塩として物理現像核を含有する受像層に転写する工程を有する方法である。
1.前記(1)の方法
前記(1)の方法においては、基板に受像層と乳剤層をこの順に設けた画像形成用基板を用いる。
[画像形成用基板]
(受像層)
受像層は、遮光部と光透過部が形成された本発明の遮光膜となる。受像層は少なくともバインダーと物理現像核を含有する。
受像層の厚さは0.05〜10μm、好ましくは0.1〜5μm程度である。
<受像層バインダー>
受像層のバインダーとしては酢酸セルロースのようなセルロースエステルが好ましい。受像層の表面は必要に応じて加水分解してセルロースに変換してもよい。セルロースに変換した層は0.9μm以下、より好ましくは0.6μm以下が好ましい。この層の厚みが大きすぎると現像処理による受像層の寸法変化が大きくなる。また、この層の厚さは十分な光学濃度を得るため0.1μm以上であることが好ましい。(なお、受像層のバインダーがセルロースでその表面層がケン化処理されていて、この部分に銀が沈着する系の場合は、このケン化部分の厚みを受像層の厚みということがある。)
セルロース膜表面をケン化処理することにより、得られる遮光膜が充分高い光学濃度を有するようになる。
前記(1)の方法においては、基板に受像層と乳剤層をこの順に設けた画像形成用基板を用いる。
[画像形成用基板]
(受像層)
受像層は、遮光部と光透過部が形成された本発明の遮光膜となる。受像層は少なくともバインダーと物理現像核を含有する。
受像層の厚さは0.05〜10μm、好ましくは0.1〜5μm程度である。
<受像層バインダー>
受像層のバインダーとしては酢酸セルロースのようなセルロースエステルが好ましい。受像層の表面は必要に応じて加水分解してセルロースに変換してもよい。セルロースに変換した層は0.9μm以下、より好ましくは0.6μm以下が好ましい。この層の厚みが大きすぎると現像処理による受像層の寸法変化が大きくなる。また、この層の厚さは十分な光学濃度を得るため0.1μm以上であることが好ましい。(なお、受像層のバインダーがセルロースでその表面層がケン化処理されていて、この部分に銀が沈着する系の場合は、このケン化部分の厚みを受像層の厚みということがある。)
セルロース膜表面をケン化処理することにより、得られる遮光膜が充分高い光学濃度を有するようになる。
<物理現像核>
受像層には物理現像核が含まれる。これは乳剤層から拡散してきた転写性銀錯塩を現像主薬が還元して銀微粒子を形成する働きを助ける化合物である。物理現像核の具体例としては鉄、鉛、亜鉛、ニッケル、スズ、銅、クロム、コバルトなどの重金属や金、銀(コロイド銀を含む)、白金、パラジウムなどの貴金属を挙げることができる。また、貴金属の硫化物やセレン化物、例えば水銀、銅、亜鉛、銀、パラジウムなどの硫化物や鉛、亜鉛、アンチモンなどのセレン化物なども好ましい物理現像核である。さらにあらかじめ被らせたハロゲン化銀も現像により還元されて金属銀になるので、物理現像核の働きをする。
物理現像核は、受像層に通常微小な微粒子の形で含まれる。物理現像核の平均粒子サイズは300nm以下であり、好ましくは2〜60nmである。物理現像核の塗布量は0.005〜0.2g/m2、特に好ましくは0.01〜0.3g/m2である。
受像層には物理現像核が含まれる。これは乳剤層から拡散してきた転写性銀錯塩を現像主薬が還元して銀微粒子を形成する働きを助ける化合物である。物理現像核の具体例としては鉄、鉛、亜鉛、ニッケル、スズ、銅、クロム、コバルトなどの重金属や金、銀(コロイド銀を含む)、白金、パラジウムなどの貴金属を挙げることができる。また、貴金属の硫化物やセレン化物、例えば水銀、銅、亜鉛、銀、パラジウムなどの硫化物や鉛、亜鉛、アンチモンなどのセレン化物なども好ましい物理現像核である。さらにあらかじめ被らせたハロゲン化銀も現像により還元されて金属銀になるので、物理現像核の働きをする。
物理現像核は、受像層に通常微小な微粒子の形で含まれる。物理現像核の平均粒子サイズは300nm以下であり、好ましくは2〜60nmである。物理現像核の塗布量は0.005〜0.2g/m2、特に好ましくは0.01〜0.3g/m2である。
(乳剤層)
乳剤層にはハロゲン化銀乳剤が含まれる。ハロゲン化銀乳剤としては、以下の感光性ハロゲン化銀乳剤を用いることができる。
<感光性ハロゲン化銀乳剤>
本発明の感光性ハロゲン化銀乳剤としては銀塩写真の拡散転写法で用いられる感光性ハロゲン化銀乳剤を用いることができる。例えば、ハロゲン化銀としては臭化銀、塩化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、沃塩化銀、塩沃化臭化銀などを用いることができるが.特に沃化銀含有量1〜10モル%である沃臭化銀または塩沃化臭化銀が好ましい。ハロゲン化銀粒子の形状には特に制限は無く立方体、八面体、平板状、球状あるいはこれらの複合したものなどを用いることができる。ハロゲン化銀粒子の平均粒径(球形に近似させた時の直径で表す)にも特に制限は無いが、4μm以下のものが好ましく、0.2〜2μmの範囲のものがより好ましい。本発明の感光性ハロゲン化銀乳剤は公知の方法で化学増感、分光増感を行ってもよい。
乳剤層にはハロゲン化銀乳剤が含まれる。ハロゲン化銀乳剤としては、以下の感光性ハロゲン化銀乳剤を用いることができる。
<感光性ハロゲン化銀乳剤>
本発明の感光性ハロゲン化銀乳剤としては銀塩写真の拡散転写法で用いられる感光性ハロゲン化銀乳剤を用いることができる。例えば、ハロゲン化銀としては臭化銀、塩化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、沃塩化銀、塩沃化臭化銀などを用いることができるが.特に沃化銀含有量1〜10モル%である沃臭化銀または塩沃化臭化銀が好ましい。ハロゲン化銀粒子の形状には特に制限は無く立方体、八面体、平板状、球状あるいはこれらの複合したものなどを用いることができる。ハロゲン化銀粒子の平均粒径(球形に近似させた時の直径で表す)にも特に制限は無いが、4μm以下のものが好ましく、0.2〜2μmの範囲のものがより好ましい。本発明の感光性ハロゲン化銀乳剤は公知の方法で化学増感、分光増感を行ってもよい。
本発明に用いる感光性ハロゲン化銀乳剤は、グラフキデ( P.Glafkides) 著、「写真の化学と物理(Chimie et Phisique Photographique ) 」、ポール・モンテル(Paul Montel)社刊(1967年);ダフィン(G. F. Duffin) 著、「写真用乳剤の化学(Photographic Emulsion Chemistry)」、フォーカル・プレス(Focal press)社刊(1966年);ツェリクマン他(V.L.Zelikman et al) 著、「写真用乳剤の調製と塗布(Making and Coating Photographic Emulsions )」、フォーカル・プレス(Focal Press)社刊(1964年)などに記載された方法を用いて調製することができる。すなわち、酸性法、中性法、アンモニア法などのいずれでも良く、また可溶性銀塩と可溶性ハロゲン塩を反応させる形式としては、片側混合法、同時混合法、およびそれらの組み合わせなどのいずれの方法を用いても良い。粒子を銀イオン過剰の雰囲気下で形成させる方法(いわゆる逆混合法)を用いることもできる。同時混合法の一つの形式として、ハロゲン化銀の生成する液相中のpAgを一定に保つ方法、すなわちコントロールド・ダブルジェット法を用いることもできる。この方法によると、結晶形が規則的で、粒子サイズが均一に近いハロゲン化銀乳剤を得ることができる。さらに、粒子サイズが均一に近い平板状のハロゲン化銀を得る方法としては、例えば、米国特許4,797,354号の技術を利用することができる。
また、本発明において用いる感光性ハロゲン化銀乳剤については例えば特開平5−45826号明細書に詳細に記載されており、その技術を利用することができる。
遮光膜としての光学濃度を達成するためには、本発明の乳剤層における感光性ハロゲン化銀の量は銀として、0.3〜7.0g/m2程度、好ましくは1.0〜5.0g/m2程度である。
また、本発明において用いる感光性ハロゲン化銀乳剤については例えば特開平5−45826号明細書に詳細に記載されており、その技術を利用することができる。
遮光膜としての光学濃度を達成するためには、本発明の乳剤層における感光性ハロゲン化銀の量は銀として、0.3〜7.0g/m2程度、好ましくは1.0〜5.0g/m2程度である。
<バインダー>
乳剤層のバインダーとしてはゼラチンが最も好ましい。ゼラチンとしては石灰処理ゼラチン、酸処理ゼラチン、酵素処理ゼラチンなどを用いることができる。さらにフタル化ゼラチンのような変性ゼラチンを用いることもできる。ゼラチンについては、例えばT.H.James(ティー エイチ ジェームズ)著「The Theory of the photographic Process(ザ セオリー オブ ザ フォトグラフィックプロセス)」(Macmillan Publishing Co.,Inc.(マクミラン パブリッシング社)発行)に記載されている。
乳剤層のバインダーとして、ゼラチン以外にカゼインやアルブミンなどのタンパク質、ヒドロキシエチルセルロースやカルボキシメチルセルロースのようなセルロース誘導体、ポリビニルアルコールやポリビニルピロリドンなどの合成高分子を用いることができる。
乳剤層のバインダーとしてはゼラチンが最も好ましい。ゼラチンとしては石灰処理ゼラチン、酸処理ゼラチン、酵素処理ゼラチンなどを用いることができる。さらにフタル化ゼラチンのような変性ゼラチンを用いることもできる。ゼラチンについては、例えばT.H.James(ティー エイチ ジェームズ)著「The Theory of the photographic Process(ザ セオリー オブ ザ フォトグラフィックプロセス)」(Macmillan Publishing Co.,Inc.(マクミラン パブリッシング社)発行)に記載されている。
乳剤層のバインダーとして、ゼラチン以外にカゼインやアルブミンなどのタンパク質、ヒドロキシエチルセルロースやカルボキシメチルセルロースのようなセルロース誘導体、ポリビニルアルコールやポリビニルピロリドンなどの合成高分子を用いることができる。
乳剤層にはバインダーと感光性ハロゲン化銀乳剤以外に必要に応じて硬膜剤、塗布助剤(界面活性剤)、染料、紫外線吸収剤などを添加してもよい。これらの化合物の具体的な例は例えば特開平5−45826号公報に記載されている。
(基板)
基板としては、表示装置等に用いられるガラス基板が好ましい。ガラス基板としては、ソーダガラス、低アルカリガラス、無アルカリガラス等の公知のガラスを用いたガラス基板を用いることができる。基板の厚さは0.5〜3mmが好ましく、0.6〜2mm程度がより好ましい。ガラス基板については、例えば「液晶ディスプレイ工学入門(鈴木ハナニ著、日刊工業新聞社発行(1998年))」に記載されているものを使用することができる。この他に、基板としてシリコンウェハやポリオレフィン系透明プラスチック等も使用できる。
基板としては、表示装置等に用いられるガラス基板が好ましい。ガラス基板としては、ソーダガラス、低アルカリガラス、無アルカリガラス等の公知のガラスを用いたガラス基板を用いることができる。基板の厚さは0.5〜3mmが好ましく、0.6〜2mm程度がより好ましい。ガラス基板については、例えば「液晶ディスプレイ工学入門(鈴木ハナニ著、日刊工業新聞社発行(1998年))」に記載されているものを使用することができる。この他に、基板としてシリコンウェハやポリオレフィン系透明プラスチック等も使用できる。
(画像形成用基板の作製)
先ず、受像層用塗布液を基板の上に塗布することにより受像層を形成する。受像層用塗布液は、例えば、受像層のバインダー溶液に物理現像核を添加することにより、また、受像層のバインダー溶液中で物理現像核を生成させることにより調製することができる。
次に乳剤層を受像層の上に設ける方法としては、前記感光性ハロゲン化銀乳剤やバインダー等を含む乳剤層塗布液を受像層の上に塗布して乾燥する方法やラミネートする方法を用いることができる。このうち、前記乳剤層塗布液を塗布後乾燥する方法は好ましい。塗布の方法は銀塩写真の分野で知られている公知の方法を用いることができる。
また、受像層に乳剤層をラミネートにより設ける方法は、基材シートの上に乳剤層を設けたものを用い、これを受像層の上にラミネートし転写形成する。この際、良好なラミネートを行うために、支持体と乳剤層との間に熱可塑性樹脂層を設けることが好ましい。
前記基材シートとしてはポリエステル、ポリスチレン等の公知の支持体を用いることができる。なかでも2軸延伸したポリエチレンテレフタレートはコスト、耐熱性、寸法安定性の観点から好ましい。基材シートの厚みは15から200μm程度、より好ましくは30から150μm程度が好ましい。
前記熱可塑性樹脂層を構成する樹脂としては、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、ゴム系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂およびこれらの共重合体等を挙げることができる。本発明の熱可塑性樹脂層を構成する樹脂は、アルカリ可溶であることが必須ではないが、アルカリ可溶であることが望ましい。より詳細には、例えば感光性転写材料に係る特願2002−005939号明細書の段落0035〜0041に記載の熱可塑性樹脂層を利用することができる。
先ず、受像層用塗布液を基板の上に塗布することにより受像層を形成する。受像層用塗布液は、例えば、受像層のバインダー溶液に物理現像核を添加することにより、また、受像層のバインダー溶液中で物理現像核を生成させることにより調製することができる。
次に乳剤層を受像層の上に設ける方法としては、前記感光性ハロゲン化銀乳剤やバインダー等を含む乳剤層塗布液を受像層の上に塗布して乾燥する方法やラミネートする方法を用いることができる。このうち、前記乳剤層塗布液を塗布後乾燥する方法は好ましい。塗布の方法は銀塩写真の分野で知られている公知の方法を用いることができる。
また、受像層に乳剤層をラミネートにより設ける方法は、基材シートの上に乳剤層を設けたものを用い、これを受像層の上にラミネートし転写形成する。この際、良好なラミネートを行うために、支持体と乳剤層との間に熱可塑性樹脂層を設けることが好ましい。
前記基材シートとしてはポリエステル、ポリスチレン等の公知の支持体を用いることができる。なかでも2軸延伸したポリエチレンテレフタレートはコスト、耐熱性、寸法安定性の観点から好ましい。基材シートの厚みは15から200μm程度、より好ましくは30から150μm程度が好ましい。
前記熱可塑性樹脂層を構成する樹脂としては、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、ゴム系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂およびこれらの共重合体等を挙げることができる。本発明の熱可塑性樹脂層を構成する樹脂は、アルカリ可溶であることが必須ではないが、アルカリ可溶であることが望ましい。より詳細には、例えば感光性転写材料に係る特願2002−005939号明細書の段落0035〜0041に記載の熱可塑性樹脂層を利用することができる。
また、仮支持体、例えば厚さ70μmのポリエチレンテレフタレート2軸延伸フィルムの上に、少なくとも1層の感光性ハロゲン化乳剤を含有する乳剤層と、少なくとも物理現像核を含有する少なくとも1層の受像層をこの順に有する転写材料を用いて、基板の上に乳剤層と受像層を転写する方法を採用することもできる。
[遮光膜の作製]
前記(1)の方法による遮光膜の作製は、前記の画像形成用基板をパターン露光後現像することにより、乳剤層未露光部分のハロゲン化銀の少なくとも一部を転写性銀錯塩として受像層に転写して画像を形成し、その後乳剤層を除去する。
本発明の遮光膜の作製における露光に特に制限は無く、通常のハロゲン化銀感光材料を露光する方法を用いることができる。露光は遮光膜作製用フォトマスクを介して全面を一括又は分割露光してもよいし、レーザー光を用いて逐次露光してもよい。
前記(1)の方法による遮光膜の作製は、前記の画像形成用基板をパターン露光後現像することにより、乳剤層未露光部分のハロゲン化銀の少なくとも一部を転写性銀錯塩として受像層に転写して画像を形成し、その後乳剤層を除去する。
本発明の遮光膜の作製における露光に特に制限は無く、通常のハロゲン化銀感光材料を露光する方法を用いることができる。露光は遮光膜作製用フォトマスクを介して全面を一括又は分割露光してもよいし、レーザー光を用いて逐次露光してもよい。
また、露光後の現像に特に制限は無く、拡散転写法のハロゲン化銀写真材料を現像する方法を用いることができる。
現像液は現像主薬、アルカリ剤、銀溶剤を含む。現像主薬としてはハイドロキノン.アミドール、メトール、ヒドロキシルアミン、N−メチルヒドロキシルアミン、トリエタノールアミンなどの公知の現像主薬が使用可能である。アルカリ剤としては水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどの周知のアルカリ剤が使用できる。銀溶剤としてはナトリウムチオサルフェート、ナトリウムチオシアネート、アンモニウムチオサルフェート、ウラシルなどの拡散転写法のハロゲン化銀写真材料において公知の銀溶剤を使用できる。
現像液には必要に応じて、拡散転写法のハロゲン化銀写真材料において周知の、かぶり防止剤や安定剤を添加してもよい。
現像方法についても拡散転写法のハロゲン化銀写真材料の現像方法が特に制限無く使用できる。拡散転写法における現像液及び現像方法は、特開平5−45826号公報の段落0047〜0053に詳細に説明されている。
現像液は現像主薬、アルカリ剤、銀溶剤を含む。現像主薬としてはハイドロキノン.アミドール、メトール、ヒドロキシルアミン、N−メチルヒドロキシルアミン、トリエタノールアミンなどの公知の現像主薬が使用可能である。アルカリ剤としては水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどの周知のアルカリ剤が使用できる。銀溶剤としてはナトリウムチオサルフェート、ナトリウムチオシアネート、アンモニウムチオサルフェート、ウラシルなどの拡散転写法のハロゲン化銀写真材料において公知の銀溶剤を使用できる。
現像液には必要に応じて、拡散転写法のハロゲン化銀写真材料において周知の、かぶり防止剤や安定剤を添加してもよい。
現像方法についても拡散転写法のハロゲン化銀写真材料の現像方法が特に制限無く使用できる。拡散転写法における現像液及び現像方法は、特開平5−45826号公報の段落0047〜0053に詳細に説明されている。
また、画像形成後には、乳剤層は除去される。乳剤層の除去は、乳剤層と受像層との間を剥離する方法や、乳剤層を溶解して除去する方法があるが、これらに限定されるものではない。乳剤層を剥離する方法は、具体的には、予め乳剤層と受像層の間にシリコーン樹脂等をバインダーとする剥離層を設けるなどの方法である。また、乳剤層を溶解して除去する方法は、乳剤層を溶解する溶液、例えば、パパイン(タンパク質分解酵素)や次亜塩素酸等の水溶液を用いて処理し、その後洗浄するなどの方法である。また、乳剤層のバインダーとしてゼラチンが用いられ、これが硬膜(架橋)されていない場合には、40℃程度の温水で除去することもできる。
2.前記(2)の遮光膜の作製方法
前記(2)の方法は、基板上に少なくとも物理現像核を含有する少なくとも1層の受像層を設けた画像形成用基板と、露光後の感光性ハロゲン化乳剤を含有する乳剤層を重ね合わせて現像することにより、乳剤層からその未露光部分のハロゲン化乳剤の少なくとも一部を転写性銀錯塩として物理現像核を含有する受像層に転写する工程を有する方法である。露光後の感光性ハロゲン化乳剤を含有する乳剤層は、例えば、支持体に感光性ハロゲン化銀乳剤を含有する少なくとも1層の乳剤層を設けた感光材料を露光することにより得られる。
(感光部材)
<支持体>
支持体としてはポリエチレンテレフタレートやポリナフタレンテレフタレートなどのポリエステル、三酢酸セルロースなどのセルロース誘導体、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン類、ポリエチレンで被覆された紙、ポリスチレンなどを用いることができる。この中で、コストや強度の点から2軸延伸したポリエチレンテレフタレートは特に好ましい。
支持体の厚みは5〜300μm、より好ましくは20〜200μm程度が好ましい。300μmより厚いものはコスト上不利であり、5μm以下のものは強度上問題がある。
<乳剤層>
乳剤層は、前記(1)の方法における乳剤層と同じである。
支持体の上に乳剤層を設けるには、前記乳剤層塗布液を塗布後乾燥する方法が好ましい。塗布の方法は銀塩写真の分野で知られている公知の方法を用いることができる。
前記(2)の方法は、基板上に少なくとも物理現像核を含有する少なくとも1層の受像層を設けた画像形成用基板と、露光後の感光性ハロゲン化乳剤を含有する乳剤層を重ね合わせて現像することにより、乳剤層からその未露光部分のハロゲン化乳剤の少なくとも一部を転写性銀錯塩として物理現像核を含有する受像層に転写する工程を有する方法である。露光後の感光性ハロゲン化乳剤を含有する乳剤層は、例えば、支持体に感光性ハロゲン化銀乳剤を含有する少なくとも1層の乳剤層を設けた感光材料を露光することにより得られる。
(感光部材)
<支持体>
支持体としてはポリエチレンテレフタレートやポリナフタレンテレフタレートなどのポリエステル、三酢酸セルロースなどのセルロース誘導体、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン類、ポリエチレンで被覆された紙、ポリスチレンなどを用いることができる。この中で、コストや強度の点から2軸延伸したポリエチレンテレフタレートは特に好ましい。
支持体の厚みは5〜300μm、より好ましくは20〜200μm程度が好ましい。300μmより厚いものはコスト上不利であり、5μm以下のものは強度上問題がある。
<乳剤層>
乳剤層は、前記(1)の方法における乳剤層と同じである。
支持体の上に乳剤層を設けるには、前記乳剤層塗布液を塗布後乾燥する方法が好ましい。塗布の方法は銀塩写真の分野で知られている公知の方法を用いることができる。
(画像形成用基板)
画像形成用基板は基板に受像層を設けたものである。基板及び受像層は、前記(1)における方法と同じである。
また、受像層は前記(1)の方法と同様に基板の上に受像層用塗布液を塗布して形成してもよく、また、仮支持体、例えば厚さ70μmのポリエチレンテレフタレート2軸延伸フィルムの上に、少なくとも物理現像核を含有する少なくとも1層の受像層を有する転写材料を用いて、基板の上に受像層を転写する方法を採用することもできる。
画像形成用基板は基板に受像層を設けたものである。基板及び受像層は、前記(1)における方法と同じである。
また、受像層は前記(1)の方法と同様に基板の上に受像層用塗布液を塗布して形成してもよく、また、仮支持体、例えば厚さ70μmのポリエチレンテレフタレート2軸延伸フィルムの上に、少なくとも物理現像核を含有する少なくとも1層の受像層を有する転写材料を用いて、基板の上に受像層を転写する方法を採用することもできる。
[遮光膜の作製]
前記(2)の方法における遮光膜の作製は、前記の感光材料を露光し、その後画像形成用基板の受像層と、露光後の感光材料の乳剤層とを積層しつつ、両者の間に現像剤を注入し、乳剤層未露光部分のハロゲン化銀の少なくとも一部を転写性銀錯塩として受像層に転写して画像を形成し、次いで感光材料の乳剤層と画像形成用基板の受像層との間で剥離する。
露光及び現像は、前記(1)の方法と同様である。
前記(2)の方法における遮光膜の作製は、前記の感光材料を露光し、その後画像形成用基板の受像層と、露光後の感光材料の乳剤層とを積層しつつ、両者の間に現像剤を注入し、乳剤層未露光部分のハロゲン化銀の少なくとも一部を転写性銀錯塩として受像層に転写して画像を形成し、次いで感光材料の乳剤層と画像形成用基板の受像層との間で剥離する。
露光及び現像は、前記(1)の方法と同様である。
本発明における転写性銀錯塩とは、拡散転写法のハロゲン化銀写真材料において公知のハロゲン化銀と銀溶剤の錯塩である。現像時に未露光のハロゲン化銀の少なくとも一部を銀溶剤との転写性銀錯塩とし、該錯塩を受像層に転写させると、現像剤中に含まれる現像主薬の作用により該錯塩が銀原子に還元され、これが受像層の物理現像核に沈積して銀像を形成する。
本発明の銀像は通常5〜2000nm程度のサイズである。銀像の色調は黒色が好ましく、この目的のため前記(1)及び(2)の方法において、乳剤層、受像層、現像液に色調剤を添加してもよい。色調剤は銀塩写真の拡散転写法で公知のものを用いることができる。
本発明の銀像は通常5〜2000nm程度のサイズである。銀像の色調は黒色が好ましく、この目的のため前記(1)及び(2)の方法において、乳剤層、受像層、現像液に色調剤を添加してもよい。色調剤は銀塩写真の拡散転写法で公知のものを用いることができる。
また、前記(1)及び(2)の方法において、感光性部材又は画像形成用基板に乳剤層と受像層以外に、必要に応じて保護層などの層を設けてもよい。
保護層は前記(1)及び(2)の方法においてかぶり防止等の目的で乳剤層の上に設ける層である。保護層については例えば特開平5−127332号公報に記載されている。
保護層は前記(1)及び(2)の方法においてかぶり防止等の目的で乳剤層の上に設ける層である。保護層については例えば特開平5−127332号公報に記載されている。
以下に実施例を示し本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
実施例1
[画像形成用基板の作製]
(受像層の形成)
<受像層塗布液>
酢化度55%の酢酸セルロース40gを720mlのアセトンに溶解した液を25℃に保ち、550rpmで攪拌しながら、下記A液を1ml/秒の速度で添加した。添加後2分間攪拌を続け、その後下記B液を1ml/秒の速度で添加した。添加後5分間攪拌を続け受像層塗布液とした。この塗布液の中には、計算上酢酸セルロース1g当たり7×10-3mmolの硫化パラジウムが生成していることになる。
A液:0.0175Mの硫化ナトリウム・9水塩水溶液16mlとアセトン24mlの混合物
B液:0.70Mの四塩化パラジウム・二ナトリウム・3水塩水溶液4mlとメタノール36mlの混合物
実施例1
[画像形成用基板の作製]
(受像層の形成)
<受像層塗布液>
酢化度55%の酢酸セルロース40gを720mlのアセトンに溶解した液を25℃に保ち、550rpmで攪拌しながら、下記A液を1ml/秒の速度で添加した。添加後2分間攪拌を続け、その後下記B液を1ml/秒の速度で添加した。添加後5分間攪拌を続け受像層塗布液とした。この塗布液の中には、計算上酢酸セルロース1g当たり7×10-3mmolの硫化パラジウムが生成していることになる。
A液:0.0175Mの硫化ナトリウム・9水塩水溶液16mlとアセトン24mlの混合物
B液:0.70Mの四塩化パラジウム・二ナトリウム・3水塩水溶液4mlとメタノール36mlの混合物
<受像層の形成>
厚さ1.1mmのガラス基板上に乾燥膜厚が0.8μmになるよう受像層塗布液を塗布して80℃で5分間乾燥した。
次に、受像層の表面のケン化処理として、水酸化ナトリウム12g、グリセリン24g及びメタノール280mlを混合した液(ケン化液)に、上記受像層形成ガラス基板を浸漬処理した後、蒸留水で洗浄を行った。なお、ケン化液の温度は25℃とし、浸漬時間は3分間であった。ケン化層の厚さは0.5μmであった。
厚さ1.1mmのガラス基板上に乾燥膜厚が0.8μmになるよう受像層塗布液を塗布して80℃で5分間乾燥した。
次に、受像層の表面のケン化処理として、水酸化ナトリウム12g、グリセリン24g及びメタノール280mlを混合した液(ケン化液)に、上記受像層形成ガラス基板を浸漬処理した後、蒸留水で洗浄を行った。なお、ケン化液の温度は25℃とし、浸漬時間は3分間であった。ケン化層の厚さは0.5μmであった。
(乳剤層の形成)
<乳剤層塗布液>
感光性ハロゲン化銀乳剤(平均粒径1.1μm、AgI=3mol%の沃臭化銀乳剤) 9.6g
ゼラチン 14.4g
増感色素A 3.2×10-3g
増感色素B 3.2×10-3g
増感色素C 1.2×10-3g
界面活性剤(サンデツトBL(三洋化成(株)製)) 0.05g
蒸留水 976g
<乳剤層塗布液>
感光性ハロゲン化銀乳剤(平均粒径1.1μm、AgI=3mol%の沃臭化銀乳剤) 9.6g
ゼラチン 14.4g
増感色素A 3.2×10-3g
増感色素B 3.2×10-3g
増感色素C 1.2×10-3g
界面活性剤(サンデツトBL(三洋化成(株)製)) 0.05g
蒸留水 976g
<乳剤層の形成>
上記の乳剤層塗布液を受像層が形成されているガラス基板の上に、銀塗布量が2.2g/m2になるように塗布した後、30℃で5分間乾燥した。
上記の乳剤層塗布液を受像層が形成されているガラス基板の上に、銀塗布量が2.2g/m2になるように塗布した後、30℃で5分間乾燥した。
(露光、現像)
ブラックマトリックス作製用フォトマスクを介して白色光(照度30000lx)で1/10秒間露光した後、下記の現像を行った。現像は25℃で3分間行い、その後20℃の蒸留水で水洗した。
<現像液処方>
水酸化カリウム 280g
ウラシル 90g
無水チオ硫酸ナトリウム 1g
沃化カリウム 0.3g
トリエタノールアミン 6g
N、N−ビス(メトキシエチル)ヒドロキシルアミン(17%水溶液)
250g
テトラヒドロピリミジンチオン 0.2g
2,4−ジメチルメルカプトピリジン 0.2g
3−(5−メルカプトテトラゾリル)ベンゼンスルホン酸ナトリウム
0.2g
4−メチル−4−ヒドロキシメチル−1−フェニル−3−ピラゾリジン 3.0g
蒸留水 1270ml
ブラックマトリックス作製用フォトマスクを介して白色光(照度30000lx)で1/10秒間露光した後、下記の現像を行った。現像は25℃で3分間行い、その後20℃の蒸留水で水洗した。
<現像液処方>
水酸化カリウム 280g
ウラシル 90g
無水チオ硫酸ナトリウム 1g
沃化カリウム 0.3g
トリエタノールアミン 6g
N、N−ビス(メトキシエチル)ヒドロキシルアミン(17%水溶液)
250g
テトラヒドロピリミジンチオン 0.2g
2,4−ジメチルメルカプトピリジン 0.2g
3−(5−メルカプトテトラゾリル)ベンゼンスルホン酸ナトリウム
0.2g
4−メチル−4−ヒドロキシメチル−1−フェニル−3−ピラゾリジン 3.0g
蒸留水 1270ml
<乳剤層の除去>
現像が終了した試料を43℃の蒸留水で洗浄して乳剤層を溶解除去した。
現像が終了した試料を43℃の蒸留水で洗浄して乳剤層を溶解除去した。
[評価結果]
このようにして得られたカラーフィルター用ブラックマトリックスの遮光部の光学濃度を測定したところ3.8であった。また色調が黒色で、鮮明な遮光膜が得られた。一方、光透過部の光学濃度は0.0であった。
また、遮光部と光透過部との厚み差は0.06μmで、遮光膜の上にRGB画素を形成する際に、気泡発生等の欠陥発生はなかった。
このようにして得られたカラーフィルター用ブラックマトリックスの遮光部の光学濃度を測定したところ3.8であった。また色調が黒色で、鮮明な遮光膜が得られた。一方、光透過部の光学濃度は0.0であった。
また、遮光部と光透過部との厚み差は0.06μmで、遮光膜の上にRGB画素を形成する際に、気泡発生等の欠陥発生はなかった。
実施例2
ガラス基板に実施例1で用いたのと同じ組成の受像層(ケン化層の厚さ0.5μm)を設けて画像形成用基板を作製した。別途、下塗りを設けた厚さ100μmのポリエチレンテレフタレート支持体に実施例1と同じ組成の乳剤層を設け、感光材料を作製した。
前記感光材料を実施例1と同様に露光してから、感光材料の乳剤層と画像形成用基板の受像層との間に下記現像液を挿んで両者を接触させた。この状態で3分間保持して現像を行った。温度は25℃であった。
現像終了後、感光材料と画像形成用基板を剥雛し、次いで該基板を25℃の蒸留水で洗浄した。
ガラス基板に実施例1で用いたのと同じ組成の受像層(ケン化層の厚さ0.5μm)を設けて画像形成用基板を作製した。別途、下塗りを設けた厚さ100μmのポリエチレンテレフタレート支持体に実施例1と同じ組成の乳剤層を設け、感光材料を作製した。
前記感光材料を実施例1と同様に露光してから、感光材料の乳剤層と画像形成用基板の受像層との間に下記現像液を挿んで両者を接触させた。この状態で3分間保持して現像を行った。温度は25℃であった。
現像終了後、感光材料と画像形成用基板を剥雛し、次いで該基板を25℃の蒸留水で洗浄した。
(現像液処方)
水酸化カリウム 280g
ウラシル 90g
無水チオ硫酸ナトリウム 1g
沃化カリウム 0.3g
トリエタノールアミン 6g
N、N−ビス(メトキシエチル)ヒドロキシルアミン(17%水溶液)
250g
テトラヒドロピリミジンチオン 0.2g
2,4−ジメチルメルカプトピリジン 0.2g
3−(5−メルカプトテトラゾリル)ベンゼンスルホン酸ナトリウム
0.2g
4−メチル−4−ヒドロキシメチル−1−フェニル−3−ピラゾリジン
3.0g
ヒドロキシエチルセルロース 45g
蒸留水 1270ml
水酸化カリウム 280g
ウラシル 90g
無水チオ硫酸ナトリウム 1g
沃化カリウム 0.3g
トリエタノールアミン 6g
N、N−ビス(メトキシエチル)ヒドロキシルアミン(17%水溶液)
250g
テトラヒドロピリミジンチオン 0.2g
2,4−ジメチルメルカプトピリジン 0.2g
3−(5−メルカプトテトラゾリル)ベンゼンスルホン酸ナトリウム
0.2g
4−メチル−4−ヒドロキシメチル−1−フェニル−3−ピラゾリジン
3.0g
ヒドロキシエチルセルロース 45g
蒸留水 1270ml
[評価結果]
このようにして得られたブラックマトリックスの遮光部の光学濃度を測定したところ3.9であった。また色調は黒色で、鮮明なブラックマトリックスが得られた。一方、光透過部の光学濃度は0.0であった。
また、遮光部と光透過部との厚み差は0.07μmで、ブラックマトリックスの上にRGB画素を形成する際に、気泡発生等の欠陥発生はなかった。
このようにして得られたブラックマトリックスの遮光部の光学濃度を測定したところ3.9であった。また色調は黒色で、鮮明なブラックマトリックスが得られた。一方、光透過部の光学濃度は0.0であった。
また、遮光部と光透過部との厚み差は0.07μmで、ブラックマトリックスの上にRGB画素を形成する際に、気泡発生等の欠陥発生はなかった。
実施例3
受像層の厚み(ケン化部分の厚み)を0.8μmに変更する他は、実施例1と同様にしてブラックマトリックスを作製した。
[評価結果]
このようにして得られたブラックマトリックスの遮光部の光学濃度を測定したところ3.9であり、光透過部の光学濃度は0.0であった。また黒色ブラックマトリックスが形成されていたエッジ部分のシャープさは実施例1及び実施例2よりわずかに劣るものの実用上支障はなかった。
受像層の厚み(ケン化部分の厚み)を0.8μmに変更する他は、実施例1と同様にしてブラックマトリックスを作製した。
[評価結果]
このようにして得られたブラックマトリックスの遮光部の光学濃度を測定したところ3.9であり、光透過部の光学濃度は0.0であった。また黒色ブラックマトリックスが形成されていたエッジ部分のシャープさは実施例1及び実施例2よりわずかに劣るものの実用上支障はなかった。
比較例1
比較のために、カーボンブラック分散感光性樹脂組成物を用いてブラックマトリックスを作製した。
[ブラックマトリックス作製用基板の作製]
(カーボンブラック分散感光性樹脂塗布液の調製)
<カーボンブラック分散液の調製>
カーボンブラック(リーガル(株)製、リーガル400)15gと、ソルスパース20000(アビシア(株)製の分散剤)5gと、メチルエチルケトン30gを混合した。これに直径2mmのガラスビーズ100gを混合して、ぺイントシェーカーで3時間分散してカーボンブラック分散液を得た。
比較のために、カーボンブラック分散感光性樹脂組成物を用いてブラックマトリックスを作製した。
[ブラックマトリックス作製用基板の作製]
(カーボンブラック分散感光性樹脂塗布液の調製)
<カーボンブラック分散液の調製>
カーボンブラック(リーガル(株)製、リーガル400)15gと、ソルスパース20000(アビシア(株)製の分散剤)5gと、メチルエチルケトン30gを混合した。これに直径2mmのガラスビーズ100gを混合して、ぺイントシェーカーで3時間分散してカーボンブラック分散液を得た。
<カーボンブラック分散感光性樹脂塗布液の調製>
前記のカーボンブラック分散液に下記の成分を添加して感光性樹脂塗布液とした。
カーボンブラック分散液 40.0g
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 40.0g
メチルエチルケトン 37.6g
F176PF(20%、大日本インキ化学工業(株)製のフッ素系界面活性剤)0.1g
ヒドロキノンモノメチルエーテル 0.001g
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 8.0g
ビス[4−〔N−{4−(4,6−ビストリクロロメチル−s−トリアジン−2−イル)フェニル}カルバモイル〕フェニル]セバケート 0.1g
前記のカーボンブラック分散液に下記の成分を添加して感光性樹脂塗布液とした。
カーボンブラック分散液 40.0g
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 40.0g
メチルエチルケトン 37.6g
F176PF(20%、大日本インキ化学工業(株)製のフッ素系界面活性剤)0.1g
ヒドロキノンモノメチルエーテル 0.001g
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 8.0g
ビス[4−〔N−{4−(4,6−ビストリクロロメチル−s−トリアジン−2−イル)フェニル}カルバモイル〕フェニル]セバケート 0.1g
(保護層塗布液の調製)
ポリビニルアルコール((株)クラレ製、PVA205) 3.0g
ポリビニルピロリドン(PVP−K30、GAFコーポレーション(株)製) 1.3g
メチルアルコール 45.0g
蒸留水 50.7g
ポリビニルアルコール((株)クラレ製、PVA205) 3.0g
ポリビニルピロリドン(PVP−K30、GAFコーポレーション(株)製) 1.3g
メチルアルコール 45.0g
蒸留水 50.7g
(ブラックマトリックス作製用基板の作製)
厚さ1.1mmのガラス基板に、前記感光性樹脂塗布液を塗布しその後100℃で5分間乾燥した。乾燥後の膜厚は、乾燥後の塗布膜の光学濃度が3.9になるようにした。次いで、この上にスピンコーターを用いて前記保護層塗布液を塗布しその後100℃で5分間乾燥し、乾燥膜厚が1.5μmの保護層を形成した。
厚さ1.1mmのガラス基板に、前記感光性樹脂塗布液を塗布しその後100℃で5分間乾燥した。乾燥後の膜厚は、乾燥後の塗布膜の光学濃度が3.9になるようにした。次いで、この上にスピンコーターを用いて前記保護層塗布液を塗布しその後100℃で5分間乾燥し、乾燥膜厚が1.5μmの保護層を形成した。
[ブラックマトリックスの作製]
前記ガラス基板の感光性樹脂層形成面側からブラックマトリックス作製用フォトマスクを介して、超高圧水銀灯を用いて70mJ/m2の露光強度で露光した。次いで、現像処理液TCD(富士写真フイルム(株)製アルカリ現像液)により現像処理(33℃、20秒)して、保護層と未露光部の感光性樹脂層を除去して、ブラックマトリックスを得た。
ブラックマトリックスの膜厚測定は、前記ブラックマトリックス作製用基板の作製において保護層を形成しない他は同様にして膜厚測定用試料を作り、この試料に、塗布膜形成面側から超高圧水銀灯を用いて70mJ/m2の露光を行い、露光後の塗布膜の膜厚を触針式表面粗さ計P−1(TENKOP社製)で測定した。膜厚は2.5μmであった。この膜厚は、画像部と光透過部の厚みの差を表す。
前記ガラス基板の感光性樹脂層形成面側からブラックマトリックス作製用フォトマスクを介して、超高圧水銀灯を用いて70mJ/m2の露光強度で露光した。次いで、現像処理液TCD(富士写真フイルム(株)製アルカリ現像液)により現像処理(33℃、20秒)して、保護層と未露光部の感光性樹脂層を除去して、ブラックマトリックスを得た。
ブラックマトリックスの膜厚測定は、前記ブラックマトリックス作製用基板の作製において保護層を形成しない他は同様にして膜厚測定用試料を作り、この試料に、塗布膜形成面側から超高圧水銀灯を用いて70mJ/m2の露光を行い、露光後の塗布膜の膜厚を触針式表面粗さ計P−1(TENKOP社製)で測定した。膜厚は2.5μmであった。この膜厚は、画像部と光透過部の厚みの差を表す。
Claims (12)
- 基板上に設けられた表示装置用の遮光膜であって、前記遮光膜は遮光部と光透過部を有し、かつ、前記遮光部が金属微粒子を含有することを特徴とする表示装置用の遮光膜。
- 前記遮光膜が、感光性ハロゲン化銀乳剤を含有する少なくとも1層の乳剤層から、その未露光部分のハロゲン化銀乳剤の少なくとも一部を転写性銀錯塩として、少なくとも物理現像核を含有する受像層に転写して形成されることを特徴とする請求項1に記載の表示装置用の遮光膜。
- 感光性ハロゲン化銀乳剤を含有する少なくとも1層の乳剤層から、その未露光部分のハロゲン化銀乳剤の少なくとも一部を転写性銀錯塩として、少なくとも物理現像核を含有する受像層に転写する工程を有する、請求項1又は請求項2に記載の表示装置用の遮光膜の形成方法。
- 基板上に少なくとも物理現像核を含有する少なくとも1層の受像層と、感光性ハロゲン化銀乳剤を含有する少なくとも1層の乳剤層をこの順に設けた、請求項1又は請求項2に記載の表示装置用の遮光膜を形成するための画像形成用基板。
- 請求項4に記載の画像形成用基板を露光後現像することにより、乳剤層からその未露光部分のハロゲン化銀乳剤の少なくとも一部を転写性銀錯塩として物理現像核を含有する受像層に転写する工程を有する、請求項1又は請求項2に記載の表示装置用の遮光膜の形成方法。
- 基板上に少なくとも物理現像核を含有する少なくとも1層の受像層を設けた、請求項1又は請求項2に記載の表示装置用の遮光膜を形成するための画像形成用基板。
- 請求項6に記載の画像形成用基板と露光後の感光性ハロゲン化乳剤を含有する乳剤層を重ね合わせて現像することにより、乳剤層からその未露光部分のハロゲン化乳剤の少なくとも一部を転写性銀錯塩として物理現像核を含有する受像層に転写する工程を有する、請求項1又は請求項2に記載の表示装置用の遮光膜の形成方法。
- 1)支持体に感光性ハロゲン化銀乳剤を含有する少なくとも1層の乳剤層を設けた感光材料を露光する工程、2)基板上に少なくとも物理現像核を含有する受像層を少なくとも1層設けた画像形成用基板と前記感光材料の間に、現像剤を注入するとともに両者を重ね合わせ、未露光部分のハロゲン化銀乳剤の少なくとも一部を転写性銀錯塩として物理現像核を含有する受像層に転写工程を有する、請求項1又は請求項2に記載の表示装置用の遮光膜の形成方法。
- 請求項1又は請求項2に記載の遮光膜を設けた表示装置用基板。
- 請求項9に記載の表示装置用基板を用いて作製した表示装置用カラーフィルター。
- 仮支持体上に、少なくとも1層の感光性ハロゲン化乳剤を含有する乳剤層と、少なくとも物理現像核を含有する少なくとも1層の受像層をこの順に有する、請求項4に記載の画像形成用基板を作製するための転写材料。
- 仮支持体上に、少なくとも物理現像核を含有する少なくとも1層の受像層を有する、請求項6に記載の画像形成用基板を作製するための転写材料。
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JP2004105201A JP2005292329A (ja) | 2004-03-31 | 2004-03-31 | 表示装置用の遮光膜及びその形成方法、画像形成用基板、カラーフィルター並びに転写材料 |
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Cited By (4)
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WO2007072998A1 (en) * | 2005-12-21 | 2007-06-28 | Fujifilm Corporation | Black-matrix-equipped filter and liquid color display |
WO2007114321A1 (ja) * | 2006-03-31 | 2007-10-11 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | プラズマディスプレイパネル |
JP5454780B2 (ja) * | 2008-02-15 | 2014-03-26 | 日産化学工業株式会社 | 半導体素子保護膜用塗布組成物 |
CN104765190A (zh) * | 2015-04-28 | 2015-07-08 | 深圳市华星光电技术有限公司 | 黑色矩阵的制作方法 |
-
2004
- 2004-03-31 JP JP2004105201A patent/JP2005292329A/ja active Pending
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WO2007072998A1 (en) * | 2005-12-21 | 2007-06-28 | Fujifilm Corporation | Black-matrix-equipped filter and liquid color display |
US8040473B2 (en) | 2005-12-21 | 2011-10-18 | Fujifilm Corporation | Multilayer black-matrix-equipped filter and liquid crystal display |
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