JP2006138161A - 外壁リフォーム用化粧シート及び外壁リフォーム方法 - Google Patents

外壁リフォーム用化粧シート及び外壁リフォーム方法 Download PDF

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Abstract

【課題】外壁をリフォームする際に、表面を剥がしたり、ポリマーセメントを塗った後にモルタルを塗ったりする手間がかからず、絵柄模様のある窯業系サイディング材の家の印象を変えずに、さらにモルタルなどは、施工時の温度、湿度などの気象条件による硬化後の性能のばらつきが生じず、雨、雪、真冬の低温などに強く、真夏の高温による性能のばらつきも少なくすることができる外壁のリフォーム用化粧シート及び外壁のリフォーム方法を提供することにある。
【解決手段】粘着材又は両面粘着テープ材で建物外壁に貼り付けて外壁リフォームを行う化粧シートが、少なくとも、紫外線吸収剤と光安定剤とを添加した透明アクリル樹脂による透明熱可塑性樹脂層とポリオレフィン樹脂による隠蔽性着色熱可塑性樹脂層とから構成されている外壁リフォーム用化粧シート。
【選択図】図1

Description

本発明は、一個建て住宅、アパート、店舗などの建物等の外壁のリフォーム法に関し、特にリフォーム前の外壁に絵柄模様がある場合でも、その絵柄模様を活かしてリフォームすることができる外壁リフォーム用化粧シート及びそれを用いた外壁リフォーム方法に関する。
従来、住宅の外壁には、モルタル、ALC(Autoclaved Light−Weight Concrete)、タイル、木材、石材、サイディング(窯業系、金属系、合成樹脂系)などが使われてきた。
しかし、これらの外壁をリフォームするには、外壁の表面を剥がしたり、ポリマーセメントを塗った後にモルタルを塗るため手間が掛かっていた。
特に近年、反りなどの性能が向上してきた窯業系サイディング材は、絵柄模様のあるものも多く、リフォーム時に単にモルタルなどで塗り潰すと、家の印象が大きく変わってしまう欠点があった。(特許文献1参照)
また、外壁のリフォームと断熱工事を同時に行う工法もあったが、やはり家の印象が大きく変わってしまう欠点があった。(特許文献2参照)
さらに、モルタルなどは、施工時の温度湿度などの気象条件により、硬化後の性能にばらつきが生じやすく、雨、雪、真冬の低温などに弱く、真夏の高温による性能のばらつきも無視できなかった。
以下に、本発明の技術に関連する公知文献を記載する。
特開2004−169434号公報(第4頁、図1) 特許第3486568号公報(第6頁、第5図)
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、その課題とするところは、これらの外壁をリフォームするには、表面を剥がしたり、ポリマーセメントを塗った後にモルタルを塗ったりする手間がかからず、絵柄模様のある窯業系サイディング材の家の印象を変えずに、さらにモルタルなどは、施工時の温度、湿度などの気象条件による硬化後の性能のばらつきが生じず、雨、雪、真冬の低温などに強く、真夏の高温による性能のばらつきも少なくすることができる外壁のリフォーム用化粧シート及び外壁のリフォーム方法を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の請求項1に係る発明は、粘着材、又は両面粘着テープ材で建物外壁に貼り付けて外壁リフォームを行う化粧シートが、少なくとも、紫外線吸収剤と光安定剤とを添加した透明熱可塑性樹脂層と隠蔽性着色熱可塑性樹脂層とから構成されていることを特徴とする外壁リフォーム用化粧シートである。
本発明の請求項2に係る発明は、粘着材、又は両面粘着テープ材で外壁に貼り付けて外
壁リフォームを行う化粧シートが、少なくとも、紫外線吸収剤と光安定剤とを添加した透明アクリル樹脂層と隠蔽性着色塩化ビニル樹脂層とから構成されていることを特徴とする外壁リフォーム用化粧シートである。
本発明の請求項3に係る発明は、粘着材、又は両面粘着テープ材で外壁に貼り付けて外壁リフォームを行う化粧シートが、少なくとも、紫外線吸収剤と光安定剤とを添加した透明アクリル樹脂層と隠蔽性着色ポリオレフィン樹脂層とから構成されていることを特徴とする外壁リフォーム用化粧シートである。
本発明の請求項4に係る発明は、粘着材、又は両面粘着テープ材で外壁に貼り付けて外壁リフォームを行う化粧シートが、少なくとも、紫外線吸収剤と光安定剤とを添加した透明ポリオレフィン樹脂層と隠蔽性着色ポリオレフィン樹脂層とから構成されていることを特徴とする外壁リフォーム用化粧シートである。
本発明の請求項5に係る発明は、上記請求項1乃至4のいずれか1項に係る外壁リフォーム用化粧シートにおいて、前記粘着材又は両面粘着テープ材の粘着性層を構成する樹脂が、アクリル樹脂を主体とすることを特徴とする外壁リフォーム用化粧シートである。
本発明の請求項6に係る発明は、上記請求項1乃至4のいずれか1項に係る外壁リフォーム用化粧シートにおいて、前記粘着材又は両面粘着テープ材の粘着性層を構成する樹脂層が、アクリル樹脂層/アクリル樹脂発泡フォーム層/アクリル樹脂層の三層構成であることを特徴とする外壁リフォーム用化粧シートである。
本発明の請求項7に係る発明は、上記請求項1乃至6のいずれか1項に係る外壁リフォーム用化粧シートにおいて、前記前記粘着材又は両面粘着テープ材の氷点下30℃におけるせん断力が1.30N/mm2 以上であり、75℃におけるせん断力が0.25N/mm2 以上(JIS K6850−1999)であることを特徴とする外壁リフォーム用化粧シートである。
本発明の請求項8に係る発明は、外壁のリフォーム方法において、化粧シートを、粘着材、又は両面粘着テープ材で外壁に貼り付けることを特徴とする外壁リフォーム方法である。
本発明の請求項9に係る発明は、化粧シートを粘着材又は両面粘着テープ材で外壁に貼り付ける外壁リフォーム方法において、化粧シートの周囲を防水処理することを特徴とする外壁リフォーム方法である。
本発明の請求項10に係る発明は、上記請求項8又は9に係る外壁リフォーム方法において、前記粘着材又は両面粘着テープ材の粘着性層を構成する樹脂がアクリル樹脂を主体とすることを特徴とする外壁リフォーム方法である。
本発明の請求項11に係る発明は、上記請求項8又は9に係る外壁リフォーム方法において、前記粘着材又は両面粘着テープ材の粘着性層を構成する樹脂層が、アクリル樹脂層/アクリル樹脂発泡フォーム層/アクリル樹脂層の三層構成であることを特徴とする外壁リフォーム方法である。
本発明の請求項12に係る発明は、上記請求項8乃至11のいずれか1項に係る外壁リフォーム方法において、前記粘着材又は両面粘着テープ材の氷点下30℃におけるせん断力が、1.30N/mm2 以上であり、75℃におけるせん断力が、0.25N/mm2 以上(JIS K6850−1999)であることを特徴とする外壁リフォーム方法であ
る。
本発明の請求項1に係る発明の外壁リフォーム用化粧シートによれば、粘着材、又は両面粘着テープ材で建物外壁に貼り付けて外壁リフォームを行う外壁リフォーム用化粧シートが、少なくとも、紫外線吸収剤と光安定剤とを添加した透明熱可塑性樹脂層と隠蔽性着色熱可塑性樹脂層とから構成されているので、化粧シートを粘着加工または両面粘着テープ等で外壁に貼り付けることにより、ポリマーセメントを塗った後にモルタルを塗ったりする手間が掛からず、絵柄模様のある窯業系サイディング材でも、同様の絵柄の化粧シートを使えば、リフォーム前後での違和感がなく、外壁の一面のみリフォームしても違和感が少ない外壁のリフォーム法を提供することが可能となり、また、隠蔽性着色熱可塑性樹脂層が太陽光を遮蔽するために施工後のリフォームされた外壁化粧シートの耐候性が向上する。
また、本発明の請求項1に係る発明の外壁リフォーム用化粧シートによれば、一個建て住宅、アパート、店舗などの建物の外壁のリフォーム施工において、特に、リフォーム前の外壁に絵柄模様があったとしても、リフォーム後の絵柄模様を、リフォーム前と同じ絵柄模様にしたり、リフォーム前とは異なる新しい絵柄模様にしたりすることが任意にできる。
また、本発明の請求項1に係る発明の外壁リフォーム用化粧シートによれば、粘着材、又は両面粘着テープ材で外壁に貼り付けて外壁リフォームを行う化粧シートが、少なくとも、紫外線吸収剤、光安定剤を添加した透明熱可塑性樹脂層と隠蔽性着色熱可塑性樹脂層から構成されているので、リフォーム用として外壁に使っても、長期の耐候性を持った外壁リフォーム用化粧シートとして提供することが可能となる。また、リフォームする外壁の下地が、凹凸や目地のあるサイディング基材であっても、その凹凸に追従することができる。
本発明の請求項2に係る発明の外壁リフォーム用化粧シートによれば、粘着材、又は両面粘着テープ材で外壁に貼り付けて外壁リフォームを行う化粧シートが、少なくとも、紫外線吸収剤と光安定剤とを添加した透明アクリル樹脂層と隠蔽性着色塩化ビニル樹脂層とから構成されているので、耐候性のある絵柄用のインキや、着色樹脂の顔料に、耐候性の良いものを使うことにより、耐候性の良い外壁リフォーム用化粧シートを提供することが可能となった。
本発明の請求項3に係る発明の外壁リフォーム用化粧シートによれば、粘着材、又は両面粘着テープ材で外壁に貼り付けて外壁リフォームを行う化粧シートが、少なくとも、紫外線吸収剤と光安定剤とを添加した透明アクリル樹脂層と隠蔽性着色ポリオレフィン樹脂層とから構成されているので、さらに耐候性の向上した外壁リフォーム用化粧シートを提供することが可能となった。
本発明の請求項4に係る発明の外壁リフォーム用化粧シートによれば、粘着材、又は両面粘着テープ材で外壁に貼り付けて外壁リフォームを行う化粧シートが、少なくとも、紫外線吸収剤と光安定剤とを添加した透明ポリオレフィン樹脂層と隠蔽性着色ポリオレフィン樹脂層とから構成されているので、廃棄処理等において燃やしても、塩素ガスの発生し難い外壁リフォーム用化粧シートを提供することが可能となった。
本発明の請求項5に係る発明の外壁リフォーム用化粧シートによれば、前記粘着材又は両面粘着テープ材の粘着性層を構成する樹脂が、耐候性のあるアクリル樹脂を主体とする樹脂であるので、耐候性の良い外壁リフォーム用化粧シートを提供することが可能となる
本発明の請求項6に係る発明の外壁リフォーム用化粧シートによれば、前記粘着材又は両面粘着テープ材の粘着性層を構成する樹脂層が、アクリル樹脂層/アクリル樹脂発泡フォーム層/アクリル樹脂層の三層構成であるので、三層構成の粘着性層によって高い断熱効果が得られ、断熱性が高く、耐衝撃性の良い、下地の動きに追従でき、さらに下地のひび割れ、ゴミ等による不陸(凸凹面)等の発生のない外壁リフォーム用化粧シートを提供することが可能となる。
本発明の請求項7に係る発明の外壁リフォーム用化粧シートによれば、前記前記粘着材又は両面粘着テープ材の氷点下30℃におけるせん断力が、1.30N/mm2 以上であり、75℃におけるせん断力が、0.25N/mm2 以上(JIS K6850−1999)であるので、真夏でも真冬でも安定した施工性と接着力を持った外壁リフォーム用化粧シートを提供することが可能となる。
本発明の請求項8に係る発明の外壁リフォーム方法によれば、化粧シートを粘着材、又は両面粘着テープ材で外壁に貼り付ける外壁リフォーム方法であるので、化粧シートを、粘着加工または両面粘着テープ等で外壁に貼り付けることにより、ポリマーセメントを塗った後にモルタルを塗ったりする手間が掛からず、簡単なリフォーム施工が実現でき、リフォーム前後での違和感がない、且つ外壁の一面のみリフォームしても違和感が少ない外壁のリフォーム法を提供することが可能となる。
本発明の請求項9に係る発明の外壁リフォーム方法によれば、化粧シートを粘着材、又は両面粘着テープ材で外壁に貼り付ける外壁リフォーム方法において、外壁に貼り付けた後の化粧シートの周囲を防水処理するようにしたので、施工直後に雨が降ったり、台風や豪雨になっても、化粧シートの裏面に水が回り込むことを防止することができるため、冬季の凍結融解による影響を押さえてた外壁リフォーム法を提供することが可能となる。
本発明の請求項10に係る発明の外壁リフォーム方法によれば、外壁リフォーム施工において使用する外壁リフォーム用化粧シートの前記粘着材又は両面粘着テープ材の粘着性層を構成する樹脂が、アクリル樹脂を主体とする耐候性の良い樹脂であるので、耐候性に優れたリフォーム施工が可能となる。
本発明の請求項11に係る発明の外壁リフォーム方法によれば、外壁リフォーム施工において使用する外壁リフォーム用化粧シートの前記粘着材又は両面粘着テープ材の粘着性層を構成する樹脂層が、アクリル樹脂層/アクリル樹脂発泡フォーム層/アクリル樹脂層の三層構成であるので、三層構成の粘着性層によって高い断熱効果が得られ、断熱性が高く、耐衝撃性の良い、下地の動きに追従でき、さらに下地のひび割れ、ゴミ等による不陸(凸凹面)等の発生のない外壁のリフォーム施工を実現することが可能となる。
本発明の請求項12に係る発明の外壁リフォーム方法によれば、外壁リフォーム施工において使用する外壁リフォーム用化粧シートの前記粘着材又は両面粘着テープ材の氷点下30℃におけるせん断力が、1.30N/mm2 以上であり、75℃におけるせん断力が、0.25N/mm2 以上(JIS K6850−1999)であるので、真夏でも真冬でも安定した施工性と接着力を持った外壁リフォーム施工の実現が可能となる。
以下に、本発明の外壁リフォーム用化粧シートを、その実施の形態に沿って詳細に説明する。
図1は、本発明の外壁リフォーム用化粧シート30の一実施例の積層断面図であり、粘着剤層10と、隠蔽性着色熱可塑性樹脂層1と、絵柄層2と、透明熱可塑性樹脂層3とから構成されている。
また、図2は、本発明の外壁リフォーム用化粧シート30の他の実施例の積層断面図であり、粘着剤層10と、プライマー層6を介して隠蔽性着色熱可塑性樹脂層1と、絵柄層2と、接着剤層4と、透明熱可塑性樹脂層3とから構成されている。
また、図3は、本発明の外壁リフォーム用化粧シート30の他の実施例の積層断面図であり、粘着剤層10と、隠蔽性着色熱可塑性樹脂層1と、絵柄層2と、接着剤層4と、透明熱可塑性樹脂層3と、表面保護層5とから構成されている。
本発明の外壁リフォーム用化粧シート30の前記隠蔽性着色熱可塑性樹脂層1の樹脂系としては、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレンとアクリル系のアイオノマー、共重合ポリエチレンテレフタレート、非晶状態のポリエチレンテレフタレート、又は、これらの樹脂をそれぞれ単独で、又は複数種混合して使用可能であり、又はこれらの樹脂系の複層等が使用可能であり、特には耐候性処方後の耐候性や印刷のし易さの点で、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレンが好適である。
なお、前記隠蔽性着色熱可塑性樹脂層1の樹脂系として使用可能なポリプロピレン樹脂としては、プロピレンを主たる単量体成分とする単独重合体又は共重合体を主成分とする樹脂組成物であれば良く、ホモポリプロピレンのほか、例えば、ランダム重合ポリプロピレン、ブロック重合ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−エチレン−ブテン共重合体等を用いることがでる。さらに必要に応じて、軟質成分として、例えば低密度ポリエチレン、アタクティツクポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、または、その水素添加物等を適宜添加した樹脂組成物を使用することもできる。
前記隠蔽性着色熱可塑性樹脂層1の厚みとしては20〜200μm程度、さらに好ましくは50〜150μm程度の範囲内で選択することにより、化粧絵柄模様等の印刷し易さ、外壁に貼るときのある程度の形状の保持し易さ、化粧シートの貼り易さの点で好適である。
また、前記隠蔽性着色熱可塑性樹脂層1の樹脂系には、必要に応じて任意に充填剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤などの各種添加剤を適宜添加することができる。
前記隠蔽性着色熱可塑性樹脂層1は、該樹脂層1の樹脂系に、適宜な不透明着色剤や、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、カーボンブラック、金属粉等の不透明顔料を添加することにより、下層を隠蔽可能な隠蔽性のある着色が施されていることが適当である。
また、前記隠蔽性着色熱可塑性樹脂層1は、該樹脂層1の樹脂系から不透明着色剤や不透明顔料等を抜いて透明単層とした透明樹脂層の表面又は裏面に、適宜な不透明着色剤や、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、カーボンブラック、金属粉等の不透明顔料を用いた印刷インキや塗料を塗工することにより、下層を隠蔽可能な隠蔽性のある着色が施されていてもよい。
あるいは、前記隠蔽性着色熱可塑性樹脂層1は、該樹脂層1の樹脂系から不透明着色剤や不透明顔料等を抜いて透明単層とした透明樹脂層の表面又は裏面に、適宜に化粧絵柄模
様等の絵柄を印刷した後に、該透明樹脂層の裏面に適宜な不透明着色剤や、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、カーボンブラック、金属粉等の不透明顔料を用いた印刷インキや塗料を塗工することにより、下層を隠蔽可能な隠蔽性のある着色が施されていてもよい。
前記隠蔽性着色熱可塑性樹脂層1の表面に施される絵柄層2は印刷インキにより形成され、印刷インキの樹脂(展色剤樹脂)系としては、ポリ塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(塩酢ビ系樹脂)、アクリル、ポリ塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体とアクリル樹脂との混合、二液硬化型ウレタン樹脂等の樹脂を使用したグラビア印刷インキ(又はオフセット印刷インキ、スクリーン印刷インキ、フレキソ印刷インキ、インクジェット印刷インキ等)が使用でき、その絵柄の種類としては、例えば木目柄、石目柄、布目柄、抽象柄、幾何学模様、文字、又は記号、或いは、それらの複数種類の組合せ等、所望により任意であり、単色無地であっても勿論構わない。また必要に応じて、絵柄層2の裏面(樹脂層1)側に、隠蔽性の付与のための不透明べタインキ層を設けることもできる。
絵柄層2の印刷インキ顔料は、耐候性の良い有機、無機顔料を使うのが望ましい。黄色系顔料としては、アンスラキノン、モノアゾ、ジスアゾ、ベンズイミダゾロン、イソインドリノン、アンスラキノン、酸化鉄、及びこれらの混合物、赤色系顔料としては、ジケトピロロピロール、ポリアゾ、モノアゾ、キナクリドン、酸化鉄、及びこれらの混合物、藍色系顔料としては、フタロシアニン、コバルトブルー、墨色系顔料としては、カーボン、酸化鉄などが使用できる。
前記絵柄層2の形成方法としては、上記顔料等の着色剤を適当な展色剤樹脂と共に適当な溶剤中に溶解又は分散してなる印刷インキ又は塗料が使用でき、例えば、グラビア印刷法、オフセット印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、インクジェット印刷法等の各種印刷法や、例えば、ロールコート法、グラビアコート法、ナイフコート法、リップコート法、スプレーコート法等の各種塗工法等によって形成される。
本発明においては、上記絵柄層2は、図1、図2、図3に示すように隠蔽性着色熱可塑性樹脂層1の表面に印刷又は塗工形成されるのが一般的であるが、本発明はこれに限定されるものでは勿論なく、例えば、透明熱可塑性樹脂層3の表面または裏面、あるいは隠蔽性着色熱可塑性樹脂層1が透明であれば、その樹脂層1の裏面など、要するに外壁のリフォーム用化粧シート30の表面側(透明熱可塑性樹脂層3側)から透視可能な位置であれば、どこの層に設けても良く、また複数の位置に併設しても勿論構わない。
透明熱可塑性樹脂層3には、耐候性処方(ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、トリアジン系等の紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤等)を施したアクリル系樹脂またはポリオレフイン系樹脂が用いられる。この両者を比較すれば、透明性(高光透過率、低曇度)や表面光沢度(鏡面性)などの意匠性の面では、アクリル系樹脂が有利であるが、耐溶剤性やリサイクル性(隠蔽性着色熱可塑性樹脂層1から剥離せずにそのまま粉砕して、該基材1等の成形用樹脂として再利用すること)、経済性などの面では、ポリオレフイン系樹脂が有利であるので、それぞれ目的に応じて使い分けるのが良い。
上記透明熱可塑性樹脂層3に使用するアクリル系樹脂としては、例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸エチルヘキシル等の(メタ)アクリル酸エステル系単量体を主成分として、単独又は共重合して得られる熱可塑性樹脂であり、必要に応じて、例えば(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸等のアクリル系単量体や、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等の芳香族系単量体等が共重合成分として添加されていたり、或いは、例えばスチレン−ブタジエン共重合体、メタクリル酸メチル
−ブタジエン共重合体、メタクリル酸メチル−スチレン−ブタジエン共重合体等のゴム成分が、グラフト共重合、ブロック共重合されたり、又はブレンドされていたりしても良い。中でも、メタクリル酸メチルを主成分とするものが、耐候性や透明性、加工性、機械的物性や表面物性等の各種物性面で最も望ましく用いられる。
また、上記上記透明熱可塑性樹脂層3に使用するポリオレフィン系樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィンを主成分として、単独又は重合して得られるポリオレフィン系樹脂のほか、例えばエチレン−プロピレン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体等のポリオレフィン共重合体や、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸(エステル)共重合体、エチレン−不飽和カルボン酸共重合体の金属中和物(所謂、アイオノマー樹脂)等のオレフィン系共重合体樹脂、あるいは、ETFE(エチレン−テトラフルオロエチレンコポリマー)、FEP(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレンコポリマー)、PFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテルコポリマー)などテトラフルオロエチレン系樹脂等をそれぞれ単独又は複数種混合して使用することができる。
上記透明熱可塑性樹脂層3には、必要に応じて、例えば先の紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤に加えて、熱安定剤、帯電防止剤、可塑剤、柔軟剤、滑剤、抗菌剤、防黴剤、艶調整剤等の各種の添加剤を適宜添加しても良い。また、絵柄層2透視可能な透明性を阻害しない範囲において、着色顔料や光輝性顔料等の着色剤や、体質顔料、充填剤などを添加することもできる。
さらに、透明熱可塑性樹脂層3には、図2、図3に示すように、絵柄層2又は隠蔽性着色熱可塑性樹脂層1に対する接着性を付与するために、接着剤層4を形成するものであり、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂による隠蔽性着色熱可塑性樹脂層1に対する密着強度を考慮して、熱接着性に優れたポリオレフィン系樹脂組成物からなる接着性樹脂を、透明熱可塑性樹脂層3の隠蔽性着色熱可塑性樹脂層1側に接着剤層4として共押出してもよく、具体的には、例えば不飽和カルボン酸、又はその無水物をグラフト重合した酸変性ランダム重合ポリエチレン、又はポリプロピレン樹脂を主成分とする組成物などが接着性樹脂として最も望ましい。
透明熱可塑性樹脂層3の厚みとしては、20〜200μm程度、さらに好ましくは50〜150μm程度の範囲が、コスト、意匠感、取扱い易さの点で望ましい。また、外壁のリフォーム用化粧シート30の総厚としては、一般的には100〜500μm程度の範囲内で設計される。
上記外壁リフォーム用化粧シート30における透明熱可塑性樹脂層3、隠蔽性着色熱可塑性樹脂層1の相互間の積層方法は、本発明において特に限定されるものではなく、例えば接着剤層4を介したウェットラミネート法、又はドライラミネート法や、ヒートシール剤として接着剤層4を介するか、又は介さない熱ラミネート法、層間に溶融押出した熱可塑性樹脂層を介して積層するサンドラミネート法、いずれかの層の形成用材料を溶融押出して成形すると同時に溶融状態で他の層と積層するエクストルージョンラミネート法等、従来公知の手法を任意に採用することができる。
透明熱可塑性樹脂層3の表面には、図3に示すように必要に応じて、外壁リフォーム用化粧シート30の耐候性を向上させたり、表面を摩耗等から保護したり、表面の艶状態を調整したりするための表面保護層5を設けることもできる。この表面保護層5には、各種物性を考慮して、例えば、二液硬化型ウレタン系樹脂や架橋型アクリル系樹脂、アミノアルキド系樹脂、メラミン系樹脂、エボキシ系樹脂等の熱硬化性樹脂や、(メタ)アクリレ
ート系樹脂等の電離放射線硬化型樹脂などの硬化型樹脂が使用されるのが一般的である。
この表面保護層5には、さらに必要に応じて、例えば着色剤、充填剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、艶調整剤、滑剤、帯電防止剤、結露防止剤、抗菌剤、防黴剤、減摩剤等の各種添加剤を適宜添加することもできる。表面保護層5の塗布量は5〜20g/m2 (dry)が物性、意匠、コスト等の面から望ましい。
本発明の外壁リフォーム用化粧シート30の裏面側(隠蔽性着色熱可塑性樹脂層1側)には、図1、図2、図3に示すように、粘着剤層10が粘着剤の塗工又は両面粘着テープ材の貼り付け等により、該外壁リフォーム用化粧シート30の製造オンライン又はオフラインにて積層形成されている。
また、図2に示すように、本発明の外壁リフォーム用化粧シート30の裏面側(隠蔽性着色熱可塑性樹脂層1側)に形成される粘着剤層10は、易接着性プライマー剤を塗工して形成されるプライマー層6を介して積層形成されていてもよい。
前記粘着剤層10に使用する粘着剤又は両面粘着テープ材の樹脂系としては、アクリル樹脂、シリコーン樹脂などが使用できる。中でも、低温、高温での剥離し難さ、施工直後の密着性の点でアクリル樹脂系が望ましい。
この粘着剤層10としては、アクリル樹脂単体によるアクリル粘着剤層でも良いが、例えば図4の粘着剤層10の積層構成に示すように、アクリル粘着剤層11と、多数の発泡12aを備えたアクリル発泡フォーム層12(又は発泡アクリル樹脂層)と、アクリル粘着剤層13との三層構成が適当であり、アクリルフォーム層12の両面をアクリル粘着剤層で包んだもの、又はアクリルフォーム層12の片面をアクリル粘着剤層で包んだものが、低温、高温での剥離し難さ、施工直後の密着性の点、基材のゴミ、凹凸などの不陸(凹凸面)を拾わず、意匠的にも望ましい。粘着剤層10の厚みは0.05mm〜3.00mm程度が望ましい。
以下に、本発明の外壁リフォーム方法を、図5に基づいて詳細に説明すれば、まず、外壁の下地処理を行うものであり、外壁の表面を水、お湯、洗剤などで洗浄したり、サンドペーパーで外壁表面の劣化した層などを擦り落とす。なお、外壁の表面劣化や、泥、埃による汚れの少ない時は、省略することができる。
ここで、外壁のリフォーム用化粧シート30の裏面に粘着材を塗工するか、又は両面粘着テープ材を貼って、予め粘着剤層10を形成しておく。あるいは、外壁面に粘着材を塗工するか、又は両面テープ材を貼っておく。
次に、外壁リフォーム用化粧シート30を外壁表面に重ね合わせ、粘着剤層10によって貼り付ける。
次に、貼りつけた外壁リフォーム用化粧シート30の外周部に沿って、コーキング材等の防水用材を塗工したり、また、必要に応じてステープルやフッ素樹脂テープなど機械的補強材を貼り付けたりして、雨水や埃などがシート30と壁面との間に入り込まないように防水処理をする。
以下に、本発明の具体的実施例について説明する。
<実施例1>
バリウム及び亜鉛系の熱安定剤、可塑剤(TOTM トリ2−エチルヘキシルトリメリテート)、不透明顔料(着色剤)としてキナクリドン、チタンイエロー、カーボンブラック、酸化チタン、フタロシアニンブルーのうちの1種以上の顔料を添加した厚み120μmの重合度500〜2000の半硬質塩化ビニル樹脂フィルムによる隠蔽性着色熱可塑性樹脂層1の片面に、アクリル樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂によるバインダー樹脂(含有溶剤)中に、それぞれ黄色系顔料としてイソインドリノン、赤色系顔料としてジケトピロロピロール、青色系顔料としてフタロシアニンブルー、墨色系顔料としてカーボンブラックを混合して作製した黄色(イエロー)、赤色(マゼンタ)、青色(シアン)、墨色(ブラック)の各々グラビアインキを使用して、グラビア印刷方式にて木目柄を印刷して絵柄層2を形成した。
次に、前記隠蔽性着色熱可塑性樹脂層1の絵柄層2上より、紫外線吸収剤とヒンダードフェノール系酸化防止剤が添加された厚さ50μmのアクリル樹脂フィルム(SD014、鐘淵化学工業(株)製)を、フィルム表面温度が120℃の条件にて熱ドラムにて熱ラミネートして透明熱可塑性樹脂層3を形成した。
次に、前記隠蔽性着色熱可塑性樹脂層1の絵柄層2側に対して反対面側に、アクリル粘着剤層11/アクリルフォーム層12/アクリル粘着剤層13からなる粘着剤層10のアクリル粘着剤層11の表面に剥離性フィルム(セパレータ、図示せず)を仮貼着した両面粘着テープ材(アクリルフォーム構造用接合テープY−4627(総厚2.0mm)のアクリル粘着剤層13面を貼り合わせて、実施例1による本発明の外壁リフォーム用化粧シート30を得た。(図1参照)
<実施例2>
ヒンダードフエノール系酸化防止剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤、不透明顔料(着色剤)として少なくとも酸化鉄、カーボンブラック、酸化チタン、フタロシアニンブルー、イソインドリノンのうちの1種以上の顔料を添加した厚さ90μmのランダムポリプロピレン樹脂フィルムによる隠蔽性着色熱可塑性樹脂層1の片面に、実施例1と同様にして、アクリル樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂によるバインダー樹脂(含有溶剤)中に、それぞれ黄色系顔料としてイソインドリノン、赤色系顔料としてジケトピロロピロール、青色系顔料としてフタロシアニンブルー、墨色系顔料としてカーボンブラックを混合して作製した黄色(イエロー)、赤色(マゼンタ)、青色(シアン)、墨色(ブラック)の各々グラビアインキを使用して、実施例1と同様にしてグラビア印刷方式にて木目柄を印刷して絵柄層2を形成した。
次に、前記隠蔽性着色熱可塑性樹脂層1の絵柄層2上より、アクリルーポリエステル−塩酢ビ共重合体系接着剤(アクリル/ポリエステル/塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体=30/30/30)を、グラビアコート法により乾燥後の塗布量1.5g/m2 (dry)にて塗工して接着剤層4を形成した後、該接着剤層4を介して、紫外線吸収剤とヒンダードフェノール系酸化防止剤とを添加したガラス転移点が104℃、厚さ50μmの透明ポリメチルメタアクリレート樹脂フィルムを、フィルム表面温度が120℃の条件にて熱ラミネートして、透明熱可塑性樹脂層3を形成した。
次に、前記隠蔽性着色熱可塑性樹脂層1の透明熱可塑性樹脂層3に対して反対面(裏面)に、二液硬化型ウレタン樹脂とシリカとからなる易接着プライマー剤を塗工してプライマー層6を形成した後、該プライマー層6を介して、隠蔽性着色熱可塑性樹脂層1上に、上記実施例1と同様にして、剥離性フィルム(セパレータ、図示せず)を仮貼着した両面粘着テープ材を貼り合わせて粘着剤層10を形成して、実施例2による本発明の外壁リフォーム用化粧シート30を得た。(図2参照)
<実施例3>
ヒンダードフエノール系酸化防止剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤、不
透明顔料(着色剤)として少なくとも酸化鉄、カーボンブラック、酸化チタン、フタロシアニンブルー、イソインドリノンのひとつ以上からなる着色剤を添加した厚み70μmのランダムポリプロピレン樹脂フィルムによる隠蔽性着色熱可塑性樹脂層1の片面に、官能基として水酸基を有するポリオール(例えばアクリルポリオール)を主剤として、イソシアネート基を有する化合物を硬化剤とするウレタン化反応によるウレタン系二液硬化型樹脂(又は主剤と硬化剤とによるウレタン結合硬化により僅かに残留した主剤の水酸基と、硬化剤(例えばヘキサメチレンジイソシアネートとイソホロンジイソシアネートの混合からなる硬化剤)とを印刷直前にインキ対し3重量%配合添加するアロファネート化反応によるウレタン系二液硬化型樹脂)によるバインダー樹脂中に、それぞれ黄色系顔料としてイソインドリノン、赤色系顔料としてジケトピロロピロール、青色系顔料としてフタロシアニンブルー、墨色系顔料としてカーボンブラックを混合して作製した黄色(イエロー)、赤色(マゼンタ)、青色(シアン)、墨色(ブラック)の各々ウレタン系二液硬化型グラビアインキを使用してグラビア印刷方式にて木目柄を印刷して絵柄層2を形成した。
次に、前記隠蔽性着色熱可塑性樹脂層1の絵柄層2上より、アクリルーポリエステル−塩酢ビ共重合体系接着剤(アクリル/ポリエステル/塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体=30/30/30)を、グラビアコート法により乾燥後の塗布量1.5g/m2 (dry)にて塗工して接着剤層4を形成した後、該接着剤層4を介して、紫外線吸収剤とヒンダードアミン系光安定剤とを添加した厚さ70μmのランダムポリプロピレン系樹脂フィルム(接着性向上のために公知のポリエチレン樹脂又はポリプロピレン系接着性樹脂を共押出しても良い)を、フィルム表面温度が120℃の条件にて熱ラミネートして、透明熱可塑性樹脂層3を形成した。
次に、前記透明熱可塑性樹脂層3に、紫外線吸収剤とヒンダードアミン系光安定剤とを添加したアクリルポリオールを主剤としてヘキサメチレンジイソシアネートを硬化剤とする二液硬化型塗料を乾燥後の塗布量10g/m2 にて塗布して表面保護層5を形成した。
次に、前記隠蔽性着色熱可塑性樹脂層1の透明熱可塑性樹脂層3に対して反対面(裏面)に、二液硬化型ウレタン樹脂とシリカとからなる易接着プライマー剤を塗工してプライマー層6を形成した後、該プライマー層6を介して、隠蔽性着色熱可塑性樹脂層1上に、上記実施例1と同様にして、剥離性フィルム(セパレータ、図示せず)を仮貼着した両面粘着テープ材を貼り合わせて粘着剤層10を形成して、実施例2による本発明の外壁リフォーム用化粧シート30を得た。(図3参照)
<施工試験比較>
上記実施例1〜3により得られた本発明の各々外壁リフォーム用化粧シート30(図1、図2、図3参照)を、施工後8年経った店舗兼住宅の東向き垂直な外壁面の12mm厚みの窯業系サイディング基材(二液硬化型ウレタン樹脂ベースコート層/絵柄層/トップコート層、アートステージ;凸版印刷(株)製)の表面に貼り付けた。このとき、外壁面は、埃などで汚れていなかったので、表面の下地処理は未処理とした。
次に、貼り付けた各々外壁リフォーム用化粧シート30の外周を、ウレタンコーキング剤(POSシール(登録商標)、アンバー色)にて防水処理をした。このときの施工現場の外気の日陰の雰囲気は、温度36.7℃、湿度58%RH(デジタル温湿度計、佐藤計量器工業(株)製)であったが、剥離などの問題は無く、上記実施例1〜3により得られた本発明の各々外壁リフォーム用化粧シート30は、良好に外壁リフォーム施工を実施することができた。
<性能比較結果>
下記の実施例1〜実施例3により得られた各々外壁リフォーム用化粧シート30の試験用サンプルについて、下記の各種耐候性試験における試験機及び試験条件にて耐候性試験
を行い、試験後の各々試験用サンプルの外観を目視にて観察したが、全ての試験用サンプルは問題の無い外観を呈していて、実施例1〜実施例3により得られた各々外壁リフォーム用化粧シート30は良好な耐候性があることが認められた。
1)促進耐候性試験(メタルウェザーテスト)
・試験用サンプル;
上記実施例1〜実施例3により得られた各々外壁リフォーム用化粧シート30の小片状の試験用サンプルを、厚さ15mmの窯業系サイディング基材に、二液硬化型ウレタン樹脂ベースコート層(VトップTP;大日本塗料(株)製)と絵柄層とを形成し、その絵柄層上からトップコート層(二液硬化型ウレタン樹脂;VトップTP 3ツヤクリアー;大日本塗料(株)製)を表面塗装した試験用外壁基材面に、各々試験用サンプルを粘着剤層10(層厚さ2mm)を介して貼り付けて、上記実施例1〜実施例3に関する試験用サンプルとした。
・メタルハライドランプ方式試験機JTM G 2000(日本試験機工業会規格)
・ダイブラ・メタルウェザー(KU−R5C1−A、ダイプラ・ウィンテス(株)製)
・光源ランプ;MW−60W
・フィルター;KF−1
(照射光波長範囲295nm〜780nm)
・シャワー純水;柏市の市水を蒸気加温制御盤(栗田工業(株)製)にて25℃に加温し
た後、下記純水製造機にて導電率を2μS/cm以下にして製造した純水を使用。
純水製造機(栗田工業(株)製)
残留塩素除去器;カーボナーCF70F
軟水器;KS−MA−54BF
逆浸透膜(RO膜(Reverse Osmosis膜))装置;マクエースKN−
600型
連続脱イオン装置;ピュアエースPA−480型
・試験条件
・光源ランプ照度;65±3mW/cm2 (測定光波長域330nm〜390nm)
・試験過程;Light(照射)温度53℃、湿度50%RHにて20時間
シャワー;30秒間
Dew(暗黒結露)照射無し、温度30℃、湿度98%RHにて4時間
シャワー;30秒間
Rest(休止)温度30℃、湿度98%RHにて0.01時間
以上24.01時間を1 サイクル試験時間として、実施例1〜実施例3による各々試験用サンプルを、約192時間、288時間、384時間、480時間試験した。
2)促進耐候性試験(サンシャイン ウェザーテスト)
・試験用サンプル;
上記実施例1〜実施例3により得られた各々外壁リフォーム用化粧シート30の小片状の試験用サンプルを、厚さ15mmの窯業系サイディング基材に、二液硬化型ウレタン樹脂ベースコート層と絵柄層とを形成し、その絵柄層上からトップコート層を表面塗装した試験用外壁面に、各々試験用サンプルを粘着剤層10(層厚さ2mm)を介して貼り付けて、上記実施例1〜実施例3に関する試験用サンプルとした。
・サンシャイン ウェザメーターS80(スガ試験機(株)製)
・フィルター;Aタイプ
・スプレー純水;柏市の市水を蒸気加温制御盤(栗田工業(株)製)にて25℃に加温し
た後、下記純水製造機にて導電率を2μS/cm以下にして製造した純水を使用。
純水製造機(栗田工業(株)製)
残留塩素除去器;カーボナーCF70F
軟水器;KS−MA−54BF
逆浸透膜(RO膜(Reverse Osmosis膜))装置;マクエースKN−
600型
連続脱イオン装置;ピュアエースPA−480型
・試験条件
・ブラックパネル温度;63℃
・純水スプレー;60分照射中12分純水スプレー(JISB7753)
・試験過程;60分照射中12分純水スプレーを1サイクル試験時間として、実施例1〜実施例3による各々試験用サンプルを、約2000時間試験した。
3)屋外暴露試験
・試験用サンプル;
上記実施例1〜実施例3により得られた各々外壁リフォーム用化粧シート30の小片状シートを実施例1〜実施例3に関する各々試験用サンプルとした。
・試験条件;
千葉県柏市豊四季 凸版印刷(株)柏工場 事務所屋上 ステンレス性の特製暴露台に実施例1〜実施例3に関する各々試験用サンプルを粘着剤層10を介して貼り付けた。角度南面45°。なお、実曝は、平成16年6月22日から同年11月9日まで。外観を観察したが異常が無く、継続中。
4)実施工及び屋外暴露試験
・試験用サンプル;
上記実施例1〜実施例3により得られた各々外壁リフォーム用化粧シート30を実施例1〜実施例3に関する各々試験用サンプルとした。
・試験条件;
新潟県南蒲原郡栄町の店舗兼住宅の東向き垂直面の12mm厚みの窯業系サイディング基材(アートステージ 凸版印刷(株)製)に、二液硬化型ウレタン樹脂ベースコート層/絵柄層をこの順に積層形成し、絵柄層上から透明トップコート層(二液硬化型ウレタン樹脂;VトップTP 3ツヤクリアー;大日本塗料(株)製)を表面塗装した外壁リフォーム用化粧シートに、実施例1〜実施例3に関する各々試験用サンプルを粘着剤層10を介して貼り付けた。なお、実曝は平成16年7月8日から同年8月27日まで暴露後に、外観を観察したが、異常は見られなかった。さらに、平成16年7月13日に新潟県三条市周辺を襲った集中豪雨や、平成16年10月23日に、新潟県中越地方を襲った新潟県中越地震にも、剥離や浮きなどは生じなかった。尚、試験は平成16年11月9日現在も継続中である。
本発明の外壁リフォーム用化粧シートの一実施例を示す積層断面図。 本発明の外壁リフォーム用化粧シートの他の実施例を示す積層断面図。 本発明の外壁リフォーム用化粧シートのその他の実施例を示す積層断面図。 本発明の外壁リフォーム用化粧シートの粘着剤層の積層構成を説明する側断面図。 本発明の外壁リフォーム方法の一実施例を説明する工程図。
符号の説明
1…隠蔽性着色熱可塑性樹脂層
2…絵柄層
3…透明熱可塑性樹脂層
4…接着剤層
5…表面保護層
6…プライマー層
10…粘着剤層
11…アクリル粘着剤層
12…アクリルフォーム層
13…アクリル粘着剤層
30…外壁リフォーム用化粧シート

Claims (12)

  1. 粘着材又は両面粘着テープ材で建物外壁に貼り付けて外壁リフォームを行う化粧シートが、少なくとも紫外線吸収剤と光安定剤とを添加した透明熱可塑性樹脂層と隠蔽性着色熱可塑性樹脂層とから構成されていることを特徴とする外壁リフォーム用化粧シート。
  2. 粘着材又は両面粘着テープ材で外壁に貼り付けて外壁リフォームを行う化粧シートが、少なくとも紫外線吸収剤と光安定剤とを添加した透明アクリル樹脂層と隠蔽性着色塩化ビニル樹脂層とから構成されていることを特徴とする外壁リフォーム用化粧シート。
  3. 粘着材又は両面粘着テープ材で外壁に貼り付けて外壁リフォームを行う化粧シートが、少なくとも紫外線吸収剤と光安定剤とを添加した透明アクリル樹脂層と隠蔽性着色ポリオレフィン樹脂層とから構成されていることを特徴とする外壁リフォーム用化粧シート。
  4. 粘着材又は両面粘着テープ材で外壁に貼り付けて外壁リフォームを行う化粧シートが、少なくとも紫外線吸収剤と光安定剤とを添加した透明ポリオレフィン樹脂層と隠蔽性着色ポリオレフィン樹脂層とから構成されていることを特徴とする外壁リフォーム用化粧シート。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項記載の外壁リフォーム用化粧シートにおいて、前記粘着材又は両面粘着テープ材の粘着性層を構成する樹脂が、アクリル樹脂を主体とすることを特徴とする外壁リフォーム用化粧シート。
  6. 請求項1乃至4のいずれか1項記載の外壁リフォーム用化粧シートにおいて、前記粘着材又は両面粘着テープ材の粘着性層を構成する樹脂層が、アクリル樹脂層/アクリル樹脂発泡フォーム層/アクリル樹脂層の三層構成であることを特徴とする外壁リフォーム用化粧シート。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項記載の外壁リフォーム用化粧シートにおいて、前記前記粘着材又は両面粘着テープ材の氷点下30℃におけるせん断力が1.30N/mm2 以上であり、75℃におけるせん断力が0.25N/mm2 以上(JIS K6850−1999)であることを特徴とする外壁リフォーム用化粧シート。
  8. 外壁のリフォーム方法において、化粧シートを粘着材又は両面粘着テープ材で外壁に貼り付けることを特徴とする外壁リフォーム方法。
  9. 化粧シートを粘着材又は両面粘着テープ材で外壁に貼り付ける外壁リフォーム方法において、化粧シートの周囲を防水処理することを特徴とする外壁リフォーム方法。
  10. 請求項8又は9記載の外壁リフォーム方法において、前記粘着材又は両面粘着テープ材の粘着性層を構成する樹脂がアクリル樹脂を主体とすることを特徴とする外壁リフォーム方法。
  11. 請求項8又は9記載の外壁リフォーム方法において、前記粘着材又は両面粘着テープ材の粘着性層を構成する樹脂層が、アクリル樹脂層/アクリル樹脂発泡フォーム層/アクリル樹脂層の三層構成であることを特徴とする外壁リフォーム方法。
  12. 請求項8乃至11のいずれか1項記載の外壁リフォーム方法において、前記粘着材又は両面粘着テープ材の氷点下30℃におけるせん断力が1.30N/mm2 以上であり、75℃におけるせん断力が0.25N/mm2 以上(JIS K6850−1999)であ
    ることを特徴とする外壁リフォーム方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008106479A (ja) * 2006-10-24 2008-05-08 Ube Nitto Kasei Co Ltd 外壁装飾用積層構造体及び外壁のリフォーム施工方法
JP2021066072A (ja) * 2019-10-23 2021-04-30 凸版印刷株式会社 化粧部材の補修用化粧シート
WO2024181370A1 (ja) * 2023-02-28 2024-09-06 日東電工株式会社 着氷防止シート

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