JP2006137872A - 粉末洗剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】流動性、洗浄性、すすぎ性が良好で、臭気が少なく、低温水においても分散溶解性に優れた粉末洗剤組成物を提供する
【解決手段】高級第2級アルコールアルコキシレート硫酸エステル塩と高級第2級アルコールアルコキシレート硫酸エステル塩以外のアニオン界面活性剤とを含有することを特徴とする粉末洗剤組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、粉末洗剤組成物に関し、詳しくは流動性、洗浄性、すすぎ性が良好で、臭気が少なく、低温水中においても分散溶解性に優れた粉末洗剤組成物に関する。
従来、粉末洗剤組成物に含有される界面活性剤としては、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、高級アルコールオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、α−オレフィンスルホン酸塩などのアニオン界面活性剤、脂肪酸アルカノールアミド、高級アルコールエトキシレートなどの非イオン界面活性剤が使用されている。
しかしながら、従来のアニオン界面活性剤を含有する粉末洗剤組成物では、すすぎ性、低温水中での分散性が十分でなく、低温で洗浄した場合、被洗布に洗剤粒子が付着残存する問題があり、満足いくレベルには達していない。
類似のアニオン界面活性剤を粉末洗剤組成物に配合し、洗剤性能を向上する試みが成されているが、洗浄力の面でさらなる向上が望まれている。(特許文献1)
また、非イオン界面活性剤を含有する粉末洗剤組成物では、非イオン界面活性剤は一般に常温で液体であるため、貯蔵中にしみだして、粉末間での凝集、粉末の容器への付着などが起こり、結果として洗剤粒子の流動性が低下する。高級アルコールエトキシレートの場合には、その製造時に残存するアルコールによる臭気の問題などがある。
特開平11−349999号公報明細書
そこで本発明では、新規な粉末洗剤組成物、詳しくは流動性、洗浄性、すすぎ性が良好で、臭気が少なく、低温水中においても分散溶解性に優れた粉末洗剤組成物を提供することを課題としている。
前記課題を解決するための手段は、アニオン界面活性剤として炭素数8〜30のオレフィンと(ポリ)アルキレングリコールとを付加反応させて得られるアルコールアルコキシレート(I)、および/または、上記アルコールアルコキシレート(I)をさらに炭素数2〜8のアルキレンオキシドと反応させて得られる高級第2級アルコールアルコキシレート(II)の硫酸化によって得られる高級第2級アルコールアルコキシレート硫酸エステル塩を用いることにある。
洗浄活性成分として高級第2級アルコールアルコキレートの硫酸エステル塩(A)およびその他アニオン界面活性剤(B)を配合することにより、流動性、洗浄性、すすぎ性が良好で、臭気が少なく、低温水中においても分散溶解性に優れた粉末洗剤組成物が得られる。
本発明者らは、粉末洗剤組成物について鋭意検討を重ねてきた結果、炭素数8〜30のオレフィンと(ポリ)アルキレングリコールとを付加反応させて得られる高級第2級アルコールアルコキシレート(I)の硫酸エステル塩、および/または、上記アルコールアルコキシレート(I)をさらに炭素数2〜8のアルキレンオキシドと反応させて得られる高級第2級アルコールアルコキシレート(II)の硫酸エステル塩(A)と、上記高級第2級アルコールアルコキレートの硫酸エステル塩(A)以外のアニオン界面活性剤(B)を含んでなる粉末洗剤組成物が粉体洗剤として優れた洗浄性能を発揮すること、またこれらは遊離の高級アルコールを含まないので、臭気もほとんどなく、低温水中においても分散溶解性に優れていることを見出し、上記の課題をみごと解決できることに想到した。
本発明の成分(A)としてのアルコールアルコキシレート硫酸エステル塩(A)は下記一般式(1):
Figure 2006137872
(式中、R1 およびR2 はアルキル基であり、その合計炭素数は7〜29であり、かつR1≦R2 であり、Mは炭素数2〜6のアルキレン基、mは1〜20の数、Xはアルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子、アンモニウム基または置換アンモニウム基である)で表されるものである。
上記アルコールアルコキシレート硫酸エステル塩(A)のなかでも、一般式(1)においてMは炭素数2〜4のアルキレン基が好ましく、mは1〜7が好ましく、1〜3が更に好ましい。
また、上記アルコールアルコキシレート硫酸エステル塩(A)のなかでも、一般式(1)においてR1がメチル基であるアルコールアルコキシレート硫酸エステル塩(A−1)30〜90モル%、とR1がメチル基以外のアルキル基であるアルコールアルコキシレート硫酸エステル塩(A−2)70〜10モル%からなるもの(ただし(A−1)と(A−2)の合計は100モル%)が好適に用いられる。
特にアルコールアルコキシレート硫酸エステル塩(A−1)40〜80モル%、とアルコールアルコキシレート硫酸エステル塩(A−2)60〜20モル%とからなるものが好適に用いられる。
上記アルカリ金属原子の代表例としては、リチウム、ナトリウムおよびカリウムを、またアルカリ土類金属原子の代表例としては、マグネシウムおよびカルシウムを挙げることができる。
また、置換アンモニウム基の代表例としては、アルキル基の炭素数が1〜4のモノ−、ジ−およびトリ−アルカノールアミノ基、好ましくはモノ−、ジ−およびトリ−エタノールアミノ基、およびアルキル基の炭素数が1〜4の第一、第二および第三アルキルアミノ基を挙げることができる。
アルコールアルコキシレートの硫酸エステル塩(A)はアルコールアルコキシレート(I)および/またはアルコールアルコキシレート(II)を溶媒の存在または不存在下に硫酸化した後、塩基性物質で中和して得られる。
この硫酸化および中和それ自体は公知の方法が使用でき、出発原料としてアルコールアルコキシレート(I)および/またはアルコールアルコキシレート(II)を用いる点を除けば、一般に用いられている、あるいは用いられることが知られている方法により適宜条件を選択して行うことができる。
X は、合成方法により、水素であるか、または塩形成陽イオンである。塩形成陽イオンの例としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、第4 級アルキルアミンである。
本発明の成分(A)としての、アルコールアルコキシレート硫酸エステル塩(A)は、炭素数8〜30のオレフィンと(ポリ)アルキレングリコールとを付加反応させて得られるアルコールアルコキシレート(I)、および/または、上記アルコールアルコキシレート(I)をさらに炭素数2〜8のアルキレンオキシドと反応させて得られる高級第2級アルコールアルコキシレート(II)の硫酸化によって得られる。
上記炭素数8〜30のオレフィン(以下、単に「オレフィン」という場合もある)とは、2重結合を1つ有する、炭素数8〜30、好ましくは10〜20、より好ましくは12〜18の脂肪族炭化水素であり、直鎖状でも、分岐していてもよい。2重結合の位置については特に制限はなく、α位にあっても、インナー位にあってもよい。
このオレフィンの代表例としては、オクテン、デセン、ウンデセン、ドデセン、トリデセン、テトラデセン、ペンタデセン、ヘキサデセン、オクタデセン、エイコセンなどを挙げることができる。これらは単独でも2種以上混合して使用することもできる。
オレフィンとしては、α位に二重結合を有するエチレン性不飽和炭化水素(α−オレフィン)を用いるのが一般的であるが、一般にα−オレフィンよりもインナーオレフィンのほうが熱力学的に安定であるため、付加反応中にα−オレフィンのインナーオレフィンへの異性化が起こる。また、この付加反応は未反応のオレフィンなどを循環して行うのが一般的であるので、オレフィン成分は、α−オレフィンとインナーオレフィンとの混合物として、(ポリ)アルキレングリコールと付加反応することになる。
上記(ポリ)アルキレングリコールとは、一般式(2):
HO(MO)mH ・・・(2)
(式中、Mは炭素数2〜6のアルキレン基であり、mは1〜20の数である)で表されるものであり、その代表例としては、モノエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール(mは平均で20以下)、モノプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール(mは平均で20以下)、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどを挙げることができる。
これらのうち、反応性の観点からモノエチレングリコール、モノプロピレングリコールなどのモノアルキレングリコールが好適に用いられる。
上記のオレフィンと(ポリ)アルキレングリコールとを付加反応させて対応するアルコールアルコキシレート(I)を製造すること自体は公知であり、例えば特公昭61−51570号公報、特開平3−148233号公報、特開平9−52856号公報に記載の方法によって製造することができる。本発明のアルコールアルコキシレート(A)は、その製造法によって限定されるものではなく、いずれの方法によって得られるものも用いることができる。触媒に関していえば、強酸性イオン交換樹脂、結晶性アルミノシリケート、ドデシルベンゼンスルホン酸などの酸性触媒を用いることができる。
例えば、特開平9−52856号公報記載の方法によれば、オレフィンと(ポリ)アルキレングリコールとを触媒として結晶性メタロシリケートを用い溶媒の存在下または不存在下に50〜250℃、好ましくは100〜200℃で付加反応させることによって得られる。
圧力は常圧、加圧のいずれでもよいが、通常、常圧〜20kg/cm2の範囲から適宜選択される。上記溶媒としては、ニトロメタン、ニトロエタン、ニトロベンゼン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、スルホラン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン、デカン、パラフィンなどを用いることができる。
オレフィンに対する(ポリ)アルキレングリコールのモル比(オレフィン/(ポリ)アルキレングリコール)については、特に制限はなく適宜決定することができるが、通常、0.05/1〜20/1であり、好ましくは0.1/1〜10/1である。触媒の使用量は、通常、出発原料のオレフィンの0.1〜100重量%であり、好ましくは0.5〜50重量%である。
反応後は触媒を分離した後、反応液をオレフィン相と(ポリ)アルキレングリコール相とに分離し、オレフィン相を蒸留して未反応オレフィンを留出させ、アルコールアルコキシレート(I)を回収する。未反応オレフィンを分離したアルコールアルコキシレート(I)はそのまま成分(I)として用いてもよいが、通常、この回収アルコールアルコキシレート(I)を精留して使用するのがよい。精留条件については、使用する出発原料などによって変わるので一概に特定できないが、少なくとも反応時に副生するオレフィン重合体などの不純物を除去するようにするのがよい。
オレフィンと(ポリ)アルキレングリコールとの付加反応は回分式反応、連続式反応など一般に用いられている方法にしたがって行うことができる。回分式反応器を用いる場合、反応終了後、反応液から触媒を遠心分離またはろ過などの方法によって分離し、次いで上記相分離の後、目的とするアルコールアルコキシレート(I)を蒸留などによってオレフィン相から回収する。
未反応の原料は次の反応に利用することができる。連続式反応器を用いる場合、流動層式、固定床式または撹拌槽式のいずれでもよく、未反応の原料を適宜循環させながら反応を進める。触媒の分離、アルコールアルコキシレート(I)の回収などは回分式反応器を用いる場合と同様である。
アルコールアルコキシレート(I)は、下記の一般式(3):
Figure 2006137872
(式中、R1およびR2はアルキル基であり、その合計炭素数は7〜29であり、かつR1≦R2であり、Mは炭素数2〜6のアルキレン基であり、mは1〜20の数である)で表すことができる。なお、(ポリ)アルキレングリコールとして、2種以上の異なるものを用いる場合には、それに対応して(MO)で表される基は異なったものとなる。
上記アルコールアルコキシレート(I)のなかでも、一般式(3)において、R1がメチル基であるアルコールアルコキシレート(I−1)30〜90モル%とR1が炭素数2以上のアルキル基であるアルコールアルコキシレート(I−2)70〜10モル%とからなるもの(ただし(I−1)と(I−2)の合計は100モル%)が好適に用いられる。特に、アルコールアルコキシレート(I−1)40〜80モル%とアルコールアルコキシレート(I−2)60〜20モル%とからなるものが好適に用いられる。
上記のような組成を有するアルコールアルコキシレート(I)を調製するには、例えば、出発原料のオレフィンとして1−ドデセンを用いる場合、この1−ドデセンを酸または塩基触媒の存在下に加熱処理して1−ドデセンの一部をインナードデセンに変換し、得られる1−ドデセンとインナードデセンとの混合物(例えば、25:75(モル%))を用いて付加反応を行えばよい。
そのほか、α−オレフィンを原料として用い、未反応のインナーオレフィンを回収・循環し、α−オレフィンとインナーオレフィンとの混合物として反応させてもよい。
アルコールアルコキシレート(II)は、アルコールアルコキシレート(I)をさらに炭素数2〜8のアルキレンオキシドと付加反応させて得られるものである。
上記炭素数2〜8のアルキレンオキシド(以下、単に「アルキレンオキシド」という場合もある)の代表例としては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、スチレンオキシドなどを挙げることができる。これらは単独でも2種以上混合して使用することもできる。
アルコールアルコキシレート(I)とアルキレンオキシドとの付加反応は、触媒としてアルカリ触媒を用いることにより容易に行うことができる。アルコールアルコキシレート(I)に対するアルキレンオキシドのモル比(アルキレンオキシド/アルコールアルコキシレート(I))については、特に制限はなく適宜決定することができるが、通常、1/1〜30/1であり、好ましくは4/1〜20/1である。
上記アルカリ触媒としては、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウムなどを用いることができる。アルカリ触媒の使用量は、アルコールアルコキシレート(I)に対し、通常、0.01〜2重量%であり、好ましくは0.02〜0.5重量%である。このアルカリ触媒は、粉末でも、顆粒状でも、さらには水溶液として添加してもよい。
反応温度は、通常、50〜250℃であり、好ましくは100〜200℃である。反応圧力は常圧でも加圧でもよく、通常、常圧〜20kg/cm2の範囲から適宜選択される。なお、反応は不活性ガス、例えば窒素雰囲気中で行うのがよい。溶媒は使用しても、しなくてもよいが、通常、溶媒を用いることなく付加反応を行う。
アルコールアルコキシレート(I)とアルキレンオキシドとの付加反応は、アルコールアルコキシレート(I)の製造の場合と同様に、回分式反応、連続式反応など一般に用いられている方法にしたがって行うことができる。
アルコールアルコキシレート(II)は下記一般式(4):
Figure 2006137872
(式中、R1およびR2はアルキル基であり、その合計炭素数は7〜29であり、かつR1≦R2であり、Mは炭素数2〜6のアルキレン基であり、mは2〜20の数である)で表すことができる。
上記アルコールアルコキシレート(II)のなかでも、一般式(4)において、R1がメチル基であるアルコールアルコキシレート(II−1)30〜90モル%とR1が炭素数2以上のアルキル基であるアルコールアルコキシレート(II−2)70〜10モル%からなるもの(ただし(II−1)と(II−2)の合計は100モル%)が好適に用いられる。特に、アルコールアルコキシレート(II−1)40〜80モル%とアルコールアルコキシレート(II−1)60〜20モル%とからなるものが好適に用いられる。
上記付加反応後の反応混合物は、そのまま、成分(II)として使用することができる。なお、このアルコールアルコキシレート(II)中のアルカリ触媒を酢酸などにより中和して使用してもよい。
アルコールアルコキシレート(I)および/またはアルコールアルコキシレート(II)の硫酸化は、クロルスルホン酸または無水硫酸を用いて行うことができる。
クロルスルホン酸を用いる場合、アルコールアルコキシレート(I)および/またはアルコールアルコキシレート(II)にクロルスルホン酸を公知の方法、例えば直接、または空気、不活性ガスなどを同伴させて滴下し、もしくは特公平1−36823号公報に記載の方法によりラインミキサー付外部循環装置を備えた硫酸化装置を利用して混合することにより、硫酸化を行うことができる。
通常、バッチ式で硫酸化を行う。硫酸化の条件については特に制限はなく適宜好適な選択することができる。具体的には、例えば、クロルスルホン酸の滴下時間1〜2時間、反応温度−20〜30℃、好ましくは0〜20℃で好適に硫酸化を行うことができる。
無水硫酸を用いる場合、例えば特公昭51−17538号公報に記載の方法により、並流薄膜反応器を用いアルコールアルコキシレート(I)および/またはアルコールアルコキシレート(II)を薄膜上に流下させ、これに不活性ガスにより希釈した無水硫酸ガスを並流させて気液接触させることにより連続式に硫酸化を行うことができる。この場合の硫酸化の条件については特に制限はなく適宜好適な条件を選択することができる。
具体的には、例えば、不活性ガスの速度20〜70m/秒、ガス中の無水硫酸濃度1〜10容量%、アルコールアルコキシレート(I)および/またはアルコールアルコキシレート(II)に対する無水硫酸のモル比(無水硫酸/アルコールアルコキシレート(I)および/またはアルコールアルコキシレート(II))0.95〜1.2、反応温度−20〜60℃、好ましくは0〜30℃で好適に硫酸化を行うことができる。
硫酸化の際に溶媒を用いると高品質のアルコールアルコキシレート(I)および/またはアルコールアルコキシレート(II)の硫酸エステル塩を高収率で得ることができる。使用できる溶媒の代表例としては、クロロホルム、四塩化炭素、塩化エチル、塩化エチレン、1,1,1−トリクロロエタン、1,1,1,2−テトラクロロエタンなどの塩素系溶媒;n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサンなどの炭化水素系溶媒;ジエチルエーテル、イソプロピルエーテルなどのエーテル系溶媒などを挙げることができる。溶媒濃度は、通常、10〜90重量%である。
上記硫酸化反応によって得られる反応液に塩基性物質を投入して中和することによりアルコールアルコキシレート(I)および/またはアルコールアルコキシレート(II)の硫酸エステル塩が得られる。塩基性物質としては、一般式(1)で規定するXを提供するものが用いられるが、その代表例としては、アルカリ金属水酸化物、好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウムおよび水酸化リチウム、アルカリ土類金属の酸化物および水酸化物、好ましくは酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウムおよび水酸化カルシウム、アンモニア、アルキル基の炭素数が1〜4のモノ−、ジ−およびトリ−アルカノールアミン、好ましくはモノ−、ジ−およびトリ−エタノールアミン、およびアルキル基の炭素数が1〜4の第一、第二および第三アルキルアミンを挙げることができる。
本発明成分(B)としてのアニオン界面活性剤としては、本発明成分(A)以外のアニオン界面活性剤であれば特に限定されるものではないが、これらのうちアルキルベンゼンスルホン酸塩(B−1)、第1級アルキルエーテル硫酸エステル塩(B−2)、第1級アルキルアルコキシレート硫酸エステル塩(B−3)が好適に用いられる。またこれらのアニオン界面活性剤(B)は2種以上を組み合わせて使用してもかまわない。
本発明におけるアルコールアルコキシレート硫酸エステル塩(A)とそれ以外のアニオン界面活性剤(B)の割合は、(A)/(B)の質量比として1/4〜4/1が好ましい。(A)/(B)の質量比が1/4より小さい場合は低温溶解性が乏しくなる傾向があり、4/1より大きい場合は洗浄性が乏しくなる傾向がある。
また本発明の粉末洗剤組成物中における(A)+(B)の質量%は、10質量%〜40質量%が好ましい。粉末洗剤組成物中における(A)+(B)の質量%が10質量%より小さい場合は低温溶解性が乏しくなる傾向があり、40質量%より大きい場合には成型した際の安定性が乏しくなる傾向がありる。
本発明の粉末洗剤組成物においては、その性能を損なわない範囲、好ましくは粉末洗剤組成物中における質量%が10質量%以下の範囲で、従来より公知のアニオン以外の界面活性剤を併用してもよい。
このような界面活性剤としては、例えばアルキルアミンオキシド、4級アンモニウム塩などのカチオン界面活性剤;アルキルベタインなどの両性イオン界面活性剤;および脂肪酸アルカノールアミド、高級アルコールエトキシレートなどの非イオン界面活性剤を挙げることができる。
さらに、本発明の粉末洗剤組成物においては、通常の粉末洗剤に用いられている、または用いることが知られている任意の添加剤を添加することができる。このような添加剤としては、洗剤ビルダー、漂白剤、酵素、酸化防止剤、消泡剤、再汚染防止剤、蛍光増白剤、防腐剤、色素、香料等を挙げられ、本発明の低温溶解性、洗浄力の性能を損なわない範囲で任意に配合しても良い。
洗剤ビルダーとしては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム等の無機ビルダー、結晶性ゼオライト、トリポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、コハク酸塩、ポリアクリル酸塩、アクリル酸−マレイン酸共重合体塩、エチレンジアミン四酢酸塩、ニトリロトリ酢酸塩、イミノカルボン酸/塩、EDTA等のキレートビルダー、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸(塩)、アクリル酸−アリルアルコール共重合体(塩)、アクリル酸−マレイン酸共重合体(塩)、ポリヒドロキシアクリル酸(塩)、ポリテトラメチレン−1,2−ジカルボン酸(塩)等の有機ビルダーが挙げられる。
漂白剤としては、例えば、過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム、スルホン化フタロシアニン塩、過酸化水素等が挙げられる。
酵素としては、プロテアーゼ、エステラーゼ、リパーゼ、ヌクレアーゼ、セルラーゼ、アミラーゼ、ヘミセルラーゼ、グリコシダーゼ、グルコースオキシターゼ、コレステロールオキシターゼ等が挙げられる。
酸化防止剤としては、t−ブチルヒドロキシトルエン、4,4’−ブチリデンビス−(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、2,2’−ブチリデンビス−(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、モノスチレン化クレゾール、ジスチレン化クレゾール、モノスチレン化フェノール、ジスチレン化フェノール、1,1’−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン等が挙げられる。
消泡剤としては、シリコーン系消泡剤、再汚染防止剤としては、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体、蛍光増白剤としては、ビス(トリアゾニルアミノ)スチルベンジスルホン酸誘導体、ビス(スルホスチリル)ビフェニル塩〔チノパールCBS〕等が挙げられる。
本発明の粉末剤組成物の形状は液状、粉末状、粒状、塊状のいずれでもよく、粉末洗剤の製造に一般に用いられている製造方法、例えば噴霧乾燥、スプレーミックス法、破砕造粒法、無機ビルダー含有ビーズに含浸させる方法、高密度粒状洗剤の製造方法、錠剤型、フレーク状、棒状等の洗剤の製造方法、バッチ式混合法、連続式混合法等の液状洗剤の製造方法等により製造することができる。
例えば、上記洗浄活性成分(A)および(B)と上記各種添加剤とからなる洗剤原料の全部を噴霧乾燥するか、あるいはその一部を予め噴霧乾燥し、この噴霧乾燥品に残りの原料を混合して製造することができる。また、洗剤原料をニーダで混合し、カッターミルタイプなどの解砕機で解砕、造粒し、粉粒状の洗剤組成物としてもよい。酵素などの成分については、粉化した洗剤にブレンドしてもよい。
本発明の粉末洗剤組成物は、工業用または家庭用の衣料洗剤などとして用いることができる。また、本発明の粉末洗剤組成物用の界面活性剤(A)は、低温溶解分散性を粉末洗剤付与することに優れている。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
調製例1
(アルコールアルコキシレート(I)の調製)1−ドデセンを、PQ社製BEA型ゼオライト(商品名:VALFOR CP811 BL−25)5重量%にて、150℃で10時間、液相で反応させて1−ドデセン25モル%およびインナードデセン75モル%からなるドデセン異性体混合物を得た。
このドデセン異性体混合物810g、モノエチレングリコール900gおよびBEA型ゼオライト(商品名:VALFOR CP 811BL−25、PQ社製)100gを撹拌機および還流冷却器を備えた3000mlのガラス製反応器に仕込み、窒素雰囲気下、150℃で3時間反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、相分離した上層のドデセン相を分離し、蒸留した。未反応のドデセンを留出させた後、減圧度2mmHgで129〜131℃の沸点範囲で第2級ドデカノールモノエトキシレート155gを得た。
この第2級ドデカノールエトキシレートは、前記一般式(3)において、R1がメチル基であるエトキシレートの割合は71モル%であり、残りはR1がエチル基以上のエトキシレートであった。なお、この割合はNMR分析によって求めた。
調整例2
(アルコールアルコキシレート(II)の調製)上記第2級ドデカノールエトキシレート155g(0.67モル)および水酸化ナトリウム0.2gをステンレス製オートクレーブに仕込み、窒素置換後、150℃に昇温し、酸化エチレン91.5g(2.08モル)を3時間で導入し、その後さらに1時間、150℃で保持した後、冷却し、内部ガスをパージした後、反応生成物として第2級ドデカノールポリエトキシレートを得た。このポリエトキシレートにおける、酸化エチレンの付加モル数は3.1モルであった。
(前記一般式(4)において、n=3.1)。
調製例3
(アルコールアルコキシレート(I)の調製)ドデセン(調製例1と同様にして得た、1−ドデセン25モル%とインナードデセン75モル%とからなる混合物)810g、ジエチレングリコール1000gおよびBEA型ゼオライト(商品名:VALFOR CP 811BL−25、PQ社製)100gを撹拌機および還流冷却器を備えた3000mlのガラス製反応器に仕込み、窒素雰囲気下、150℃で3時間反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、相分離した上層のドデセン相を分離し、蒸留した。未反応のドデセンを留出させた後、減圧度2mmHgで205〜210℃の沸点範囲で第2級ドデカノールジエトキシレート135gを得た。
この第2級ドデカノールジエトキシレートは、H−NMRにて分析したところ、前記一般式(2)において、R1がメチル基であるジエトキシレートの割合は65モル%であり、残りはR1がエチル基以上のジエトキシレートであった。
調整例4
(アルコールアルコキシレート(I)の調製)1−ドデセンのかわりに1−テトラデセンを用いる以外は調整例1と同じ方法で第2級テトラデカノールエトキシレートを得た。
調整例5
(アルコールアルコキシレート(I)の調製)1−ドデセンのかわりに1−ヘキサデセンを用いる以外は調整例1と同じ方法で第2級ヘキサデカノールエトキシレートを得た。
調製例6
(アルコールアルコキシレート硫酸エステル塩(A)の調製)調製例1で得られたドデカノールモノエトキシレートを内径5mm、長さ100cmの円管状の反応帯域を形成する反応管を用い、その上部の液溜を経て反応管上部に設けた堰より反応管の内壁に沿って、毎分16.2gの速度で薄膜状に流下させた。同時に反応管上部に設けたノズルより、窒素ガスで希釈した無水硫酸を流入させた。流入させた全窒素ガスの反応管における流速を毎秒30mとし、流入させた全混合ガス中の無水硫酸の濃度を4容量%とした。また、流下させた無水硫酸と流下させたドデカノールモノエトキシレートとのモル比1.1とした。エトキシレートと無水硫酸との反応で発生した反応熱は、反応管の外側を流れる冷媒により除去し、15℃に保った。反応管を出た流体は、サイクロンにより窒素ガスと反応生成物に分離した。反応生成物は、直ちに水酸化ナトリウム水溶液により中和し、ドデカノールエトキシレート硫酸エステルナトリウム塩(SAES−1)の約25%水溶液を得た。
調製例7
(アルコールアルコキシレート硫酸エステル塩(A)の調製)調製例3で得られたドデカノールジエトキシレート184g(0.67モル)を500mlフラスコに仕込み、10℃に冷却した。この中にクロルスルホン酸86.3g(0.74モル)を約1時間かけて滴下した。滴下中、液温を10〜15℃に維持した。クロルスルホン酸滴下後、反応液中に窒素ガスを流し、副生した塩化水素ガスを除去し、次いで20℃以下の温度に維持しながら、反応液を水酸化ナトリウム溶液中に滴下して中和し、ドデカノールジエトキシレート硫酸エステルナトリウム塩(SAES−2)の約25%水溶液を得た。
調整例8
(アルコールアルコキシレート硫酸エステル塩(A)の調製)調製例1で得られたドデカノールモノエトキシレートのかわりに調整例2で得られたドデカノールポリエトキシレートを用いる以外は調整例6と同じ方法でドデカノールポリエトキシレート硫酸エステルナトリウム塩(SAES−3)の約25%水溶液を得た。
調整例9
(アルコールアルコキシレート硫酸エステル塩(A)の調製)調製例3で得られたドデカノールジエトキシレートのかわりに調整例4で得られたテトラデカノールエトキシレートを用いる以外は調整例7と同じ方法でテトラデカノールエトキシレート硫酸エステルナトリウム塩(SAES−4)の約25%水溶液を得た。
調整例10
(アルコールアルコキシレート硫酸エステル塩(A)の調製)調製例3で得られたドデカノールジエトキシレートのかわりに調整例5で得られたヘキサデカノールエトキシレートを用いる以外は調整例7と同じ方法でヘキサデカノールエトキシレート硫酸エステルナトリウム塩(SAES−5)の約25%水溶液を得た。
実施例1〜18
上記調整例6〜10で製造した高級第2級アルコールアルコキシレート硫酸エステル塩(A)を用い、(表1)に示す実施例1〜18の組成の粉末洗剤組成物を噴霧乾燥法により製造した。
比較例1〜6
性能評価の比較例として、(表1)に示す比較例1〜6の組成の粉末洗剤組成物を噴霧乾燥法により製造した。
Figure 2006137872
SAES−1;2級アルコールエトキシレート硫酸エステル塩
(アルキル基炭素数12、EO付加モル数1.0)
SAES−2;2級アルコールエトキシレート硫酸エステル塩
(アルキル基炭素数12、EO付加モル数2.0)
SAES−3;2級アルコールエトキシレート硫酸エステル塩
(アルキル基炭素数12、EO付加モル数3.0)
SAES−4;2級アルコールエトキシレート硫酸エステル塩
(アルキル基炭素数14、EO付加モル数1.0)
SAES−5;2級アルコールエトキシレート硫酸エステル塩
(アルキル基炭素数16、EO付加モル数1.0)
LAS;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
AES−1;分岐1級アルコール硫酸エステル塩
(アルキル基炭素数14:15=1:1、EO付加モル数1.0)
AS−1;分岐1級アルコール硫酸エステル塩
(アルキル基炭素数14:15=1:1)
AS−2;石鹸
AE−1;分岐1級アルコールエトキシレート
(アルキル基炭素数12:13=1:1、EO付加モル数6.5)
AE−2;2級アルコールエトキシレート
(アルキル基炭素数12、EO付加モル数1.0)
AE−3;2級アルコールエトキシレート
(アルキル基炭素数12:14=6:4、EO付加モル数7.0)
AE−4;2級アルコールエトキシレート
(アルキル基炭素数12:14=6:4、EO付加モル数3.0)
AE−5;2級アルコールエトキシレート(商品名ソフタノール70 日本触媒製)
(アルキル基炭素数12〜14、EO付加モル数7.0)
AE−6;2級アルコールエトキシレート(商品名ソフタノール30 日本触媒製)
(アルキル基炭素数12〜14、EO付加モル数3.0)
TFFA;C16〜C18アルキルN−メチルグルカミド
QAS; R−N+(CH3)2(C2H4OH)
(アルキル基炭素数12〜14)
ゼオライト;A型ゼオライト
NaSKS;層状ケイ酸ナトリウム(ヘキスト社製)
ケイ酸ナトリウム;2号ケイ酸ナトリウム
NOBS;ノナノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム塩
TAED;テトラアセチルエチレンジアミン
PAA;ポリアクリル酸(分子量90、000)
AA/MAA;アクリル酸/マレイン酸=3/1の共重合体(分子量70、000)
PEG;ポリエチレングリコール(分子量13、000)
プロテアーゼ;蛋白質分解酵素(和光純薬試薬)
リパーゼ;脂肪分解酵素(和光純薬試薬)
セルラーゼ;セルロース分解酵素(和光純薬試薬)
アミラーゼ;デンプン分解酵素(和光純薬試薬)
SRP;オキシエチレンオキシおよびテレフタロイル骨格を有するスルホベンゾイル末端キャップしたエステル
HEDP;1,1−ヒドロキシエタンジホスホン酸
ブライトナー;二ナトリウム4,4’−ビス(2−スルホスチリル)ビフェニル
シリコーン消泡剤;ポリジメチルシロキサン気泡調整剤。
各粉末洗剤組成物に対し、下記の性能試験を実施した。
<低温溶解性試験>塩化カルシウムを加えて硬度120ppm(炭酸カルシウム換算)に調製した人工硬水1リットルを1Lビーカーの中に満たし、水温をそれぞれ5℃、20℃に保った状態で、攪拌子(長さ35mm、径8mm)を用いて回転数800rpmで攪拌し、1.00gの粉体洗剤組成物をこのビーカー内に投入・分散させた。投入から1分後に攪拌を停止し、JIS Z 8801規定の試験用ふるい(目開き106μm、線径71μm)を用いてビーカー内の分散液をろ過し、粉体組成物の溶残物を試験用ふるい上集めた。100℃の乾燥機にて1時間乾燥、デシケーター内にて10分冷却後、試験用ふるい上の溶残物の量を目視にて確認し、下記の判定基準にて溶残物を判定した。その結果を(表2)に示す。
◎;溶残物なし
○;微粒子の溶残物あり
△;溶残物が多少あり
×;溶残物が多量に残っている。
Figure 2006137872
<綿に対する洗浄力試験>イオン交換水に塩化カルシウムを加えて硬度70ppm(炭酸カルシウム換算)に調製した人工硬水1Lに対して、表2記載の洗浄剤組成物をそれぞれ1g溶解させ洗浄液を調製した。これらの洗浄液のそれぞれについて、汚染布(洗濯科学協会汚染布 5cm×5cm)を10枚加え、浴比を1:30に調整してターゴットメーター(TM−4、大栄科学製)にて120rpmで10分間洗浄後、イオン交換水に塩化カルシウムを加えて硬度70ppm(炭酸カルシウム換算)に調製した人工硬水1Lをすすぎ水として、10分間のすすぎを行った。80℃の乾燥器にて1時間後、洗浄した汚染布の反射率を表面反射率計(TC−8600A、東京電色製)にて測定した。原布及び洗浄前後の汚染布の反射率から、次式(Kubelka−Munkの式)によって洗浄率を算出した。
Figure 2006137872
Ro :原布の反射率
Rs :人工汚染布の反射率
Rw :洗浄布の反射率
以上の高硬度水での洗浄力試験の結果を(表3)に示す。但し、試験で使用した洗濯科学協会汚染布は、以下の組成の人工汚垢を用いて調製したものである。油性成分として、オレイン酸28.3%、トリオレイン15.6%、オレイン酸コレステロール12.2%、流動パラフィン2.5%、スクアレン2.5%及びコレステロール1.6%、タンパク質として、ゼラチン7%、無機成分として、泥29.8%及びカーボンブラック0.5%。
<硬水に対する洗浄力試験>イオン交換水に塩化カルシウムを加えて硬度150ppm(炭酸カルシウム換算)に調製した人工硬水1Lに対して、表2記載の洗浄剤組成物をそれぞれ1g溶解させ洗浄液を調製した。これらの洗浄液のそれぞれについて、汚染布(洗濯科学協会汚染布 5cm×5cm)を10枚加え、浴比を1:30に調整してターゴットメーター(TM−4、大栄科学製)にて150rpmで10分間洗浄後、イオン交換水に塩化カルシウムを加えて硬度150ppm(炭酸カルシウム換算)に調製した人工硬水1Lをすすぎ水として、10分間のすすぎを行った。80℃の乾燥器にて1時間後、洗浄した汚染布の反射率を表面反射率計(TC−8600A、東京電色製)にて測定した。原布及び洗浄前後の汚染布の反射率から、次式(Kubelka−Munkの式)によって洗浄率を算出した。以上の高硬度水での洗浄力試験の結果を(表3)に示す。但し、試験で使用した洗濯科学協会汚染布は、以下の組成の人工汚垢を用いて調製したものである。油性成分として、オレイン酸28.3%、トリオレイン15.6%、オレイン酸コレステロール12.2%、流動パラフィン2.5%、スクアレン2.5%及びコレステロール1.6%、タンパク質として、ゼラチン7%、無機成分として、泥29.8%及びカーボンブラック0.5%。
<綿:ポリエステル=35:65に対する洗浄力試験>イオン交換水に塩化カルシウムを加えて硬度150ppm(炭酸カルシウム換算)に調製した人工硬水1リットルに対して、表2記載の洗浄剤組成物をそれぞれ1g溶解させ洗浄液を調製した。これらの洗浄液のそれぞれについて、汚染布WFK−10C(テストファブリック製 5cm×5cm)を10枚加え、浴比を1:30に調整してターゴットメーター(TM−4、大栄科学製)にて120rpmで10分間洗浄後、イオン交換水に塩化カルシウムを加えて硬度150ppm(炭酸カルシウム換算)調製した人工硬水1Lをすすぎ水として、10分間のすすぎを行った。80℃の乾燥器にて1時間後、洗浄した汚染布の反射率を表面反射率計(TC−8600A、東京電色製)にて測定した。原布及び洗浄前後の汚染布の反射率から、次式(Kubelka−Munkの式)によって洗浄率を算出した。以上の高硬度水での洗浄力試験の結果を(表3)に示す。但し、実施例2で使用した汚染布WFK−20Dは、以下の組成の無機汚垢を主成分とする人工汚垢を用いて調製したものである。遊離脂肪酸13.09%、牛脂23.85%、トリグリセライド2.62%、ラノリン13.31%、コリエステロール2.69%、炭化水素8.73%、クチン8.43%、カオリン23.45%、カーボンブラック2.18%、酸化第二鉄1.09%、酸化第一鉄0.55%。
Figure 2006137872
本発明の粉末洗剤組成物は、優れた流動性、洗浄性、すすぎ性を有し、かつ臭気が少なく、低温水中においても分散溶解性に優れているため、衣料用洗剤用途をはじめとする各種洗浄剤として有効に利用することができる。

Claims (4)

  1. (A)炭素数8〜30のオレフィンと(ポリ)アルキレングリコールとを付加反応させて得られる高級第2級アルコールアルコキシレート(I)の硫酸エステル塩、および/または、上記アルコールアルコキシレート(I)をさらに炭素数2〜8のアルキレンオキシドと反応させて得られる高級第2級アルコールアルコキシレート(II)の硫酸エステル塩、と、
    (B)上記高級第2級アルコールアルコキレートの硫酸エステル塩(A)以外のアニオン界面活性剤、
    とを含んでなる粉末洗剤組成物。
  2. 前記高級第2級アルコールアルコキレートの硫酸エステル塩(A)、と(A)以外のアニオン界面活性剤(B)が下記の割合で含んでなる請求項1に記載の粉末洗浄剤組成物。
    (A)/(B)の質量比;1/4〜4/1
    粉体洗浄剤組成物中の(A)+(B)の合計質量%;10〜40質量%
  3. アニオン界面活性剤(B)が、アルキルベンゼンスルホン酸塩、第1級アルキルエーテル硫酸エステル塩、及び、第1級アルキルアルコキシレート硫酸エステル塩から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤である請求項1〜2に記載の粉末洗浄剤組成物。
  4. 請求項1〜3記載の粉末洗浄剤組成物用の、(A)炭素数8〜30のオレフィンと(ポリ)アルキレングリコールとを付加反応させて得られる高級第2級アルコールアルコキシレート(I)の硫酸エステル塩、および/または、上記アルコールアルコキシレート(I)をさらに炭素数2〜8のアルキレンオキシドと反応させて得られる高級第2級アルコールアルコキシレート(II)の硫酸エステル塩を含むアニオン界面活性剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009040821A (ja) * 2007-08-07 2009-02-26 Nippon Shokubai Co Ltd ポリアルキレングリコール系化合物とその用途
JP2009221257A (ja) * 2008-03-13 2009-10-01 Nippon Shokubai Co Ltd ポリアルキレングリコール系化合物とその用途
JP2017520645A (ja) * 2014-06-09 2017-07-27 ステパン カンパニー 冷水洗浄用洗剤
WO2024063991A1 (en) * 2022-09-20 2024-03-28 Dow Global Technologies Llc Aqueous laundry detergent composition

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