JP2006137495A - ハーネスボード固定具 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動ケーブルタイ工具を固定具に良好に位置決めでき且つ固定できる、改良取り付け装置を持つハーネスボード固定具を提供する。
【解決手段】取り付け装置は、固定具の円弧状ワイヤ束支持面の同じ側に設けられていてもよいし両側に設けられていてもよい。同じ側に取り付けられている場合には、多数の取り付け装置又は配置装置を互いに近づけて配置することができる。固定具の前側を形成する反対側は、容易にアクセスできるワイヤ束入口及び出口経路を画成するように開放していてもよい。固定具は、好ましくは、プッシュマウントを確実に受け入れ、スナップ嵌めによって解放自在に保持する取り付け構造を含む。この構造は、固定具のベースに対して実質的に垂直方向に配向されているか或いは所定の角度をなしている。
【選択図】図1

Description

本非仮特許出願は、2004年10月13日に出願された米国仮特許出願第60/618,492号及び2005年6月21日に出願された米国仮特許出願第60/692,679号の優先権を主張するものである。
本発明はハーネスボード固定具に関し、更に詳細には、固定具に位置決めしたワイヤ束にケーブルタイを適用するのに使用される自動ケーブルタイ工具を取り付け自在に受け入れるハーネスボード固定具に関する。ハーネスボード固定具は、更に、自動ケーブルタイ工具によってケーブルタイを適用できるプッシュマウントを取り付け自在に受け入れてもよい。
自動ケーブルタイ工具を容易に正確に且つ固定的に取り付けることができるハーネスボード固定具を提供するのが望ましい。
更に、自動ケーブルタイ工具を固定具に良好に位置決めし且つ固定できる改良取り付け装置を持つハーネスボード固定具を提供するのが望ましい。これらの取り付け装置は、固定具の円弧状ワイヤ束支持面の同じ側に設けられていてもよいし、両側に設けられていてもよく、工具のジョーと係合する相互係合取り付けピンを含んでいてもよい。同じ側に取り付けられている場合には、多数の取り付け装置即ち配置装置が互いに近接して配置されていてもよい。更に、同じ側に配置されている場合には、固定具の前側を形成する反対側は、容易にアクセスできるワイヤ束入口及び出口経路を画成するように開放していてもよい。
更に、プッシュマウントを確実に受け入れて解放自在に保持するための取り付け構造を持つハーネスボード固定具を提供するのが望ましい。プッシュマウント及びケーブルタイは、自動ケーブルタイ工具でワイヤ束に適用されてもよい。プッシュマウントは、スナップ嵌めで支持されていてもよく、固定具のベースに対して実質的に垂直に又は所定の角度で配向されていてもよい。
更に、ケーブルタイの案内に工具の両ジョーを使用する必要なしに、ケーブルタイをワイヤ束の周囲を通って自動ケーブルタイ設置工具のケーブルタイヘッド内に通すガイドを形成する湾曲したワイヤ束支持面を持つハーネスボード固定具を提供するのが望ましい。
更に、工具を固定具に更に確実に且つ固定的にラッチ止めするため、ハーネスボード固定具の取り付けピンと相互係合するように形成された自動ケーブルタイ工具を提供するのが望ましい。
取り付けを更に簡単にでき及び/又は更に固定的にできる工具配置装置を持つように形成された自動ケーブルタイ設置工具を提供するのが望ましい。取り付け装置は、ハーネスボード固定具の対応する取り付け構造と実質的に整合していてもよい。取り付け装置の一方に傾斜面が設けられていてもよく、この傾斜面により、大まかな初期配置位置から正確な取り付け位置まで自動ケーブルタイ工具の移動を案内できる。
ケーブルタイ工具の適正な作動を確実にするための一つ又はそれ以上のセンサを持つハーネスボード固定具を提供するのが望ましい。
本発明を添付図面を参照して説明する。
図1乃至図15は、プッシュマウント22を受け入れることができるハーネスボード固定具20を示す。ハーネスボード固定具20は、適当な作業面(図示せず)に取り付けることができ、例えば自動車産業、電気器具産業、及び航空宇宙産業で使用されるワイヤハーネスの製造で有用である。ハーネスボード固定具20によって取り付け自在に受け入れられた自動ケーブルタイ工具28を使用し、固定具に置いたワイヤ束26にケーブルタイ24を適用してもよい。
自動ケーブルタイ設置工具はそれ自体周知である。これらの工具の例には、米国特許第3,947,769号、米国特許第3,976,108号、米国特許第4,498,506号及び 米国特許第4,632,247号に開示された工具が含まれる。これらは全てパンディット社に譲渡されており、これらの特許に触れたことにより、これらの特許に開示された内容は本明細書中に含まれたものとする。更に、同様の工具が、パンディット社から、PAT1M自動ケーブルタイシステム及びPAT1.5M自動ケーブルタイシステムの商標で販売されている。しかしながら、例示のケーブルタイ工具は、ハーネスボード固定具20と噛み合うための以下に説明する追加の装置を含んでもよい。更に、特定の実施例では、ハーネスボード固定具20は、適正なケーブルタイ作業を確実にするための一つ又はそれ以上のセンサ30、44、46を含んでもよい。
作動では、図1に示すように、プッシュマウント22をハーネスボード固定具20に取り外し自在に挿入する。図15に最もよく示すように、プッシュマウント22は、凹所をなしたキャビティ内に取り外し自在に受け入れられ、保持ラッチによって保持される。図8乃至図13に示すように、センサ30は、プッシュマウント22が適正に配置されていることを表示する。次いで、ケーブルタイ工具28をハーネスボード固定具20に配置する、これは、後工具配置スタッド32(一つだけを示す)を固定具に設けられた対応する工具配置サドル34、36に固定的に位置決めし、前工具配置スタッド38(一つだけを示す)を固定具に設けられた対応する工具配置パッド40、42上に位置決めすることによって行われる。固定具位置決めサドル34、36が工具28の前後移動を図4に示すように実質的に制限した状態で工具を固定具に対して正確に配置する。好ましくは、サドル34、36を画成する少なくとも一つの表面は、工具を最初におおまかに配置し、工具28を正確な取り付け整合状態にできるように傾斜している。
図7及び図10で最もよくわかるように、工具配置スタッド32、38が工具配置サドル34、36及び工具配置パッド40、42の夫々と係合すると、工具配置スタッド32、38がセンサ44、46の夫々を賦勢し、ケーブルタイ24をプッシュマウント22に適用する上でケーブルタイ工具28が適正に位置決めされていることを表示する。センサ30、44、及び46は、プッシュマウント22及びケーブルタイ工具28が適正に配置されているときにケーブルタイ工具28を自動的にトリガーするようにプログラムされていてもよく、又は手作業によってしかケーブルタイ工具28をトリガーできなくてもよい。センサ44、46のリードは、外部遠隔制御のために設けられたケーブルタイ工具28のディスペンサパラレルポートに、又はディスペンサシリアルポートに接続できる。後者の場合、マルチプレクシング回路を必要とする。
図11で最もよくわかるように、ひとたびケーブルタイ工具28を作動させると、ケーブルタイ24は、前ジョー48及び後ジョー50によって、及びケーブルタイ24のヘッド52を通して送られる。次いで、ケーブルタイ工具28の前ジョー48が回転し、図12に示すようにケーブルタイ24をヘッド52に通す。ケーブルタイに張力を加え、切断し、図13に示すようにプッシュマウント22をハーネスボード固定具20から引き出す。プッシュマウント22をハーネスボード固定具20から取り出したとき、センサ30はもはやアクティブでなく、ワイヤ束26が完全に固定された(図14参照)ことを示す。
様々な大きさ及び形状のプッシュマウントを保持するためのスナップインアダプタを設けることによって、様々な種類のプッシュマウントを受け入れることができる。翼形プッシュマウント22が図1乃至図14に示してある。しかしながら、図15に示す傘形プッシュマウント22を使用してもよい。図15で最もよくわかるように、アダプタ54をハーネスボード固定具20に位置決めしてもよく、ピン56をハーネスボード固定具取り付け穴58及びアダプタ取り付け穴60に挿入し、アダプタ54をハーネスボード固定具20に固定してもよい。同様に、アダプタ54をハーネスボード固定具20に固定するのにこの他のファスニング手段を使用することが考えられる。更に、プッシュマウントが設けられていないケーブルタイを適用するためにブランクアダプタ54を使用してもよい。
図16乃至図21は、ハーネスボード固定具100の第2実施例を示す。この固定具は、自動ケーブルタイ工具200を取り付け自在に受け入れる。ハーネスボード固定具100はプッシュマウント300を取り付け自在に受け入れる。ケーブルタイ500(図19乃至図20参照)は、自動ケーブルタイ工具200を使用してプッシュマウント300を通して、及びワイヤ束400の周囲に適用される。ハーネスボード固定具100は、適当な作業面(図示せず)に取り付けることができ、例えば自動車産業、電気器具産業、及び航空宇宙産業で使用されるワイヤハーネスの製造で有用である。
図16に示すように、ハーネスボード固定具100は主本体110及びベース120を含む。ベースには、垂直方向に配向された作業面又は水平方向に配向された作業面等の支持面に固定具を取り付けるための取り付け穴125が設けられている。固定具100は、更に、円弧状ワイヤ束支持面130及び自動ケーブルタイ設置固定具取り付け装置を含むこの装置は、一対の工具配置サドル140、一対の工具配置パッド150、及び全体がサドル140及びパッド150の下に配置された水平方向に延びる取り付けピン160を含む。ワイヤ束支持面130は、好ましくは、プッシュマウント300を受け入れて一時的に保持する(図19参照)ため、プッシュマウント受け入れキャビティ132及びプッシュマウント保持ラッチ134を含む。ケーブル支持面130は、更に、好ましくは、以下に説明するように、ケーブルタイの設置中にケーブルタイを受け入れて案内するように大きさが定められた凹所をなしたチャンネル136を含む。
キャビティ132は、好ましくは、プッシュマウント300を固定具100のベース120に対して垂直な実質的に垂直な配向で支持するために設けられる。これにより、プッシュマウントを垂直方向に設置する場合に設置が容易になる。しかしながら、プッシュマウントは、自動ケーブルタイ設置工具200に対して正しく配向されている必要がある。正確な配向は、工具のジョー及びハンドルの設計を含む幾つかのファクタで決まる。好ましくは、固定具が取り付けられた合板又は他のベース支持体にハンドルが当たらないように工具を配向する必要がある。十分に高く設計されている場合には、プッシュマウントは、図示のように、実質的に垂直に設けられていてもよい。工具とベース基材との間で干渉が生じないようにするには高さが不十分な場合には、不十分な高さを補償するため、固定具100をスタンドオフに取り付けてもよい。別の態様では、プッシュマウントを工具に対して適正に配向し、工具200を適正に作動できるようにするため、プッシュマウントキャビティ132を支持面130に沿って僅かな角度で配向してもよい。代表的なプッシュマウントは、約0°乃至20°の角度αで配向されていてもよい(図17参照)。
自動ケーブルタイ設置工具200は、一端がフィーダーホース(図示せず)を通して従来の係合ディスペンサ(図示せず)に連結されたハンドル210を含む。ケーブルタイ工具ヘッド220がハンドル210の他端に設けられている。ヘッド220は、固定具100の位置決めパッド150と噛み合う突出した一対の工具配置装置230、及び固定具100に設けられた対応する固定具配置ピンサドル140と噛み合う一対の固定具配置スタッド240を含む。工具200の後側は、好ましくは、図示の側部と実質的に鏡像対称である。好ましくは、ハーネスボード固定具に設けられた配置装置のうちの少なくとも一方が傾斜面を有し、これにより、工具を正確な取り付け整合状態に案内するため、取り付け中、工具200を最初に大まかに配置できる。これには、図17で最もよくわかるように、工具配置ピンサドル140の傾斜面145及び/又は配置パッド150の傾斜面が含まれる。
工具ヘッド220は、更に、ケーブルタイ500をワイヤ束400の周囲に供給するための構造をヘッド220内に備えている。ケーブルタイ500の経路を画成するのを補助するため、工具200は、枢動前ジョー250を含む。ヘッド220は、更に、後ジョー260を含む。しかしながら、従来のケーブルタイ設置工具は、ケーブルタイの経路を画成するのを補助するために後ジョーを使用したが、この工具は、主として、取り付けピン160を使用して工具200を固定具100と噛み合わせるために後ジョー260を使用する。詳細には、工具200は、配置装置を整合することによって固定具100上に位置決めされる。完了時に後ジョー260を閉鎖し、図19に示す位置に置く。ここで、ノッチ265が取り付けピン160と固定的に相互係合する。これにより、ピン240をピンサドル140に係止し、配置面230を配置パッド150に係止することによって、工具200を固定具100に固定的に取り付ける。
ケーブル工具200及びハーネスボード固定具100の作動を図19及び図20を参照して説明する。随意であるが、プッシュマウント300がプッシュマウント受け入れキャビティ132に設けられており、保持ラッチ134によって取り外し自在に支持されている。様々な大きさ又は形状のプッシュマウントを保持するスナップインアダプタを設けることによって、様々な種類のプッシュマウントを受け入れることができる。翼形プッシュマウント300が示してある。しかしながら、ケーブルタイをプッシュマウントなしで適用するため、ブランクアダプタを使用してもよいと考えられる。
次いで、先ず最初にケーブルワイヤ400の束を所定の形体で、一つ又はそれ以上のハーネスボード固定具100の一つ又はそれ以上のケーブル支持面130上の経路に配置し、配線ハーネスを形成する。このような束400についての代表的な用途は、自動車の配線ハーネスの製造における用途であるが、他のワイヤ束の形成に使用してもよい。各固定具及び工具組み合わせは、好ましくは、ワイヤ束の所定の最大の大きさに合わせて大きさが定められる。これには、例えば、38.1mm(1.5インチ)又は50.8mm(2.0インチ)の最大束直径が含まれ、これらは適当な大きさのケーブルタイによって束にされる。束400が適当に位置決めされた後、図19に示すように配置装置を整合することによってケーブルタイ設置工具200を固定具100に束400の上で取り付ける。この位置では、前ジョー250は、最初、開放している。
次いで、ケーブル工具200を作動させ、ケーブルタイ500を工具ヘッド220内に送り、この工具ヘッドがタイをワイヤ束400の周囲で及びプッシュマウント300を通して前進する。ケーブルタイ500の移動は、内部が凹所をなした前ジョー250が画成する経路によって、及びケーブルタイを内部に受け入れる大きさのケーブル支持面130の円弧状案内チャンネル136によって制限される。プッシュマウント300が設けられる場合には、プッシュマウント300のプッシュマウントヘッドの穴を通してケーブルタイ500を供給する。
次いで、枢動継手252を中心として前ジョー250を閉鎖位置まで回転する。これにより、ケーブルタイ500をケーブルタイヘッドに強制的に通し、図20に示すようにケーブルタイをワイヤ束400の周囲にぴったりと締め付ける。ケーブルタイ500に張力を加えて切断し、プッシュマウント300をハーネスボード固定具100から引き出す。完了時に後ジョー260を引っ込め、工具200を固定具100から外し、工具200を取り外すことができる。次いで、必要な全てのケーブルタイ500をワイヤ束400に設置した後、ワイヤ束400によって形成された完成したワイヤハーネスをハーネスボード固定具100から取り出すことができる。
図示のように、ハーネスボード固定具100では、いずれかの側部、上側又は前側等の多数の側部からのワイヤ束支持面130へのアクセスを有し、これにより、ワイヤ束400を、支持面130上に及びこの支持面上に位置決めする上で、又はこの支持面から遠ざける上での融通性を向上できる。これは、全てのケーブルタイ設置工具配置装置を、図示のように固定具100の一方の側に設けることができるためであり、これにより、反対側即ち前側を開放し、障害をなくすことができる。かくして、ワイヤ束の取り出し及び進入を可能にするため、ワイヤ束入口及び出口経路を固定具の前側に設けることができる。更に、前ジョー250からケーブルタイのヘッドとぴったりと隣接した位置まで連続的に延びるケーブル案内面136を提供することによって、後ジョーを使用するケーブルタイガイドの必要をなくし、主に取り付けピン160と係合するために後ジョーを使用できる。
固定具100で使用するための様々なプッシュマウント及びプッシュマウント保持固定具を図21乃至図27を参照して説明する。図21は、凹所をなした壁によって画成されたプッシュマウントキャビティ132、プッシュマウント300と噛み合うプッシュマウント保持ラッチ134、及びケーブルタイ溝136を含むケーブル支持面130の部分拡大図を示す。図22、図23、及び図24は第1の例示のマウントを示し、図25、図26、及び図27は第2の例示のマウントを示す。
図22のプッシュマウント300は、正方形の中央穴312が貫通したプッシュマウントヘッド310及び翼形ベース314を含む。ステム320が穴312に対して垂直に延びている。このステムは、当該技術分野で周知のように複数の一方向係止リブ330を含む。これらのリブは、好ましくは、保持穴(図示せず)への挿入を容易にするが、挿入後の穴からの取り外しに抵抗するように傾斜している。この実施例では、プッシュマウント300は、更に、外方への突出部の形態の保持エレメント340をステム320の両側に含む。
プッシュマウント受け入れキャビティ132は、図23に最もよく示すように、保持ラッチ134を含む。これらのラッチ134は、ラッチの一端を壁に片持ち梁式に取り付けること等によってキャビティ132の壁に可撓性で取り付けられる。ラッチが弾性であるため、適当な大きさのプラスチック又は金属から形成されている場合、ラッチ134は、キャビティへのプッシュマウント300の進入中に撓む(図23参照)。更に、プッシュマウント300を一杯に挿入すると(図24参照)、保持エレメント340がラッチ134と相互係合することによって、ラッチ134がプッシュマウント300を弾性で保持する。しかしながら、十分な力を上方に加えると、プッシュマウント300をラッチ134から外すことができる。
可撓性のラッチを使用することにより、従来のプッシュマウント保持構造を越える様々な利点が得られる。従来、プッシュマウントは、キャビティ132の底壁の適当な大きさの開口部に摩擦嵌めによって保持されていた。この設計はしばらくの間は機能するが、ハーネスボード固定具が、代表的には、多くのワイヤハーネスの組み立てのために繰り返し使用されるため、キャビティの底壁の開口部は、最終的には、磨耗によりもはや摩擦嵌めしない程度まで大きくなる。これにより、組み立てプロセスが複雑になったり遅くなったりし、そのため、新たな固定具を設置する必要が出てくる。
可撓性ラッチ134は、このような磨耗の問題を生じることなく繰り返し使用できる。更に、摩擦嵌めに依拠するのでなく、挿入中にラッチ134が撓み、挿入力を減少するが、プッシュマウント300に押圧力を十分に加え、又はスナップ嵌めし、プッシュマウントを固定具に保持する。
図25、図26、及び図27は変形例を示す。この実施例では、プッシュマウント300’は、同様のプッシュマウントヘッド310’、穴312’、及び翼形ベース314’を含む。しかしながら、ステム320’は、係止リブ330’及びステム320’の一部内を下方に延びる細長いキャビティの形態の保持エレメント340’を含む。キャビティは、ステム320’の遠い方の端部まで全体に亘って延びているのではない。プッシュマウント受け入れキャビティ132は、この実施例では、保持ラッチ134’を含む。ラッチ134’は、同様に、ステム320’を挿入できるように変形する。しかしながら、ステム320’を十分に挿入した後、ラッチ134’が少なくとも僅かに保持キャビティ340’に押し込まれ、これによりプッシュマウント300を抜けないように摺動自在に保持する。或る程度の垂直方向移動を許容する細長い形態を持つように示してあるけれども、プッシュマウント300’を垂直方向固定位置にしっかりと保持するため、保持キャビティ340’を短くしてもよい。
図28乃至図31は、ハーネスボード固定具100’’の別の実施例を示す。図28では、ハーネスボード固定具100’’は主本体110’’及び取り付け穴125’’を持つベース120’’を含む。固定具100’’は、更に、円弧状ケーブル支持面130’’及び自動ケーブルタイ設置工具取り付け装置を含む。取り付け装置は、一対の工具配置ピンサドル140’’、一対の工具配置パッド150’’、及び全体がサドル140’’の下に配置された水平方向に延びる取り付けピン160’’を含む。ケーブル支持面130’’は、上述の実施例と同様に、好ましくは、プッシュマウント300’’を受け入れてこれを一時的に保持するためのプッシュマウント受け入れキャビティ132’’及びプッシュマウント保持ラッチ134’’を含む。キャビティ132’’は、好ましくは、プッシュマウント300’’を実質的に垂直方向配向で、固定具100’’のベース120’’に対して垂直に支持するために設けられている。ケーブル支持面130’’は、更に、好ましくは、ケーブルタイの設置中にケーブルタイを受け入れて案内する大きさの凹所をなしたチャンネル136’’を含む。しかしながら、この実施例では、配置パッド150’’及びピンサドル140’’が固定具の両側に設けられている。図29に示すように、配置パッド150’’はケーブル支持面130’’の左側に起立アーム155’’の頂部分に設けられている。上述の実施例におけるのと同様に、ピンサドル140’’はケーブル支持面130’’の右側に実質的に取り付けピン160’’の上方に設けられている。更に、工具をピンサドル140’’に対して適正に整合するのを補助するため、傾斜した配置面145’’が設けられていてもよい。
図28では、工具200’’は図1に示す工具200と同じであってもよく、又は僅かに異なる形体を備えていてもよい。図示のように、自動ケーブルタイ設置工具200’’は、ハンドル210’’、及び工具配置面230’’を持つケーブルタイ工具ヘッド220’’、工具配置ピン240’’、前ジョー250’’、及び後ジョー260’’を含む。エレメント240’’、250’’、及び260’’は上文中に説明した実施例におけるのと同じである。しかしながら、この実施例では、異なる面が工具配置面230’’として作用し、これが、固定具100’’に設けられた変更した配置パッド150’’と噛み合う。この実施例では、工具200’’の前面を工具配置面230’’として使用する。好ましくは、ハーネスボード固定具100’’に設けられた少なくとも一つの工具配置装置が、工具200’’を正確な取り付け整合状態に案内するため、取り付け中、工具200’’を最初に大まかに配置できる。これには、工具配置ピンサドル140’’の傾斜面145’’及び/又は図28に更によく示してあるように配置パッド150’’の傾斜面を含んでもよい。
この実施例のケーブル工具200’’及びハーネスボード固定具100’’の作動は、図16のアッセンブリと同じである。随意であるが、プッシュマウント300’’をプッシュマウント受け入れキャビティ132’’に設置してもよい。次いで、ケーブルワイヤ束400’’を、先ず最初に、一つ又はそれ以上のハーネスボード固定具100’’の一つ又はそれ以上のケーブル支持面130’’に置き、配線ハーネスを形成する。束400が適当に配置された後、図31に示すように配置装置を整合することによって、ケーブルタイ設置工具200’’を工具100’の束400’’の上に取り付ける。
次いでケーブル工具200’’を作動し、ケーブルタイ500’’をヘッド200’’内に送り、ワイヤ束400’’の周囲で前進し、プッシュマウント300’’に通す。ケーブルタイ500’’の移動は、同様に、前ジョー250’’及び円弧状チャンネル136’’によってケーブル支持面130’’に画成された経路に制限される。
次いで、前ジョー250’’が枢動継手252’’を中心として図示の閉鎖位置まで回転し、ケーブルタイを完全に通す。次いでケーブルタイ500’’に張力を加えて切断し、プッシュマウント300’’をハーネスボード固定具100’’から引き出す。完了後、後ジョー260’’を上述の実施例におけるのと同様に引っ込める。次いで、全ての必要なケーブルタイ500’’がワイヤ束400’’に設置された後、ワイヤ束400’’によって形成された完成したワイヤハーネスをハーネスボード固定具100’’から取り出すことができる。
開示の発明は、プッシュマウントを受け入れるハーネスボード固定具を提供する。プッシュマウント及びケーブルタイは、自動ケーブルタイ工具によってワイヤ束に適用できる。上文中に説明し且つ例示した実施例及び本発明の好ましい実施例は、本発明によるこのようなハーネスボード固定具がとることのできる形体を網羅的に列挙したものではなく、むしろ、現在理解されている本発明の例示の実施例として役立つものであるということに着目すべきである。本発明のこの他の多くの形体が存在するものと考えられる。
本発明によるハーネスボード固定具を前方から見た斜視図である。 図1のハーネスボード固定具を後方から見た斜視図である。 内部に位置決めされたワイヤ束及びその上方に配置されたケーブルタイ工具を示す、図1のハーネスボード固定具を前方から見た斜視図である。 ケーブルタイ工具を位置決めした後の図3のハーネスボード固定具を前方から見た斜視図である。 ワイヤ束を取り外した図3のハーネスボード固定具の分解図である。 図5の6−6線に沿った断面図である。 図5の7−7線に沿った断面図である。 図6の8−8線に沿った断面図である。 図8のハーネスボード固定具の拡大正面図である。 ワイヤ束及びケーブルタイ工具が内部に位置決めされた図9のハーネスボード固定具の正面図である。 ケーブルタイ工具を作動させた後の図10のハーネスボード固定具の正面図である。 ケーブルタイを通すところを示す、図10のハーネスボード固定具の正面図である。 ハーネスボード固定具から外したプッシュマウントを示す、図10のハーネスボード固定具の正面図である。 プッシュマウントをハーネスボード固定具から取り外した、図10のハーネスボード固定具の分解図である。 本発明による様々なハーネスボード固定具の前方から見た分解斜視図である。 ワイヤ束を受け入れて内部に位置決めし、固定具への取り付け前にケーブルタイ工具がその上に配置される、ハーネスボード固定具の第2実施例を前方から見た斜視図である。 図16のハーネスボード固定具の側面図である。 図16のハーネスボード固定具の正面図である。 ハーネスボード固定具に位置決めされたワイヤ束を部分的に取り囲む初期開放ジョー位置でケーブルタイ工具が取り付け自在に位置決めされた、図16のハーネスボード固定具の側面図である。 ハーネスボード固定具に位置決めされたワイヤ束をぴったりと取り囲む閉鎖ジョー位置でケーブルタイ工具が取り付け自在に位置決めされた、図19のハーネスボード固定具の側面図である。 図16のハーネスボード固定具のプッシュマウント受け入れキャビティを前方から見た部分斜視図である。 図16のハーネスボード固定具で使用するための例示のプッシュマウントの側面図である。 図16のハーネスボード固定具のプッシュマウントキャビティに挿入した図22のプッシュマウントを示す、図22の23−23線に沿った部分断面図である。 プッシュマウントを一杯に設置し、プッシュマウント受け入れキャビティ内に可撓性で保持された状態で示す、図22の部分断面図である。 図16のハーネスボード固定具で使用するための変形例のプッシュマウントの側面図である。 図16のハーネスボード固定具の変形例のプッシュマウント受け入れキャビティに挿入した図25のプッシュマウントを示す、図25の26−26線に沿った部分断面図である。 プッシュマウントがプッシュマウント受け入れキャビティ内に保持された、一杯に設置された位置でプッシュマウントを示す、図25の部分断面図である。 ワイヤ束を受け入れて内部に位置決めし、固定具への取り付け前にケーブルタイ工具がその上に配置される、ハーネスボード固定具の別の実施例を前方から見た斜視図である。 図28のハーネスボード固定具の側面図である。 図28のハーネスボード固定具の正面図である。 ハーネスボード固定具に位置決めされたワイヤ束をぴったりと取り囲む閉鎖ジョー位置でケーブルタイ工具が取り付け自在に位置決めされた、図28のハーネスボード固定具の側面図である。
符号の説明
20 ハーネスボード固定具
22 プッシュマウント
24 ケーブルタイ
26 ワイヤ束
28 自動ケーブルタイ工具
30 センサ
32 後工具配置スタッド
34、36 工具配置サドル
38 前工具配置スタッド
40、42 工具配置パッド
44、46 センサ

Claims (20)

  1. 固定具に位置決めされたワイヤ束にケーブルタイを適用するのに使用される自動ケーブルタイ工具を容易に且つしっかりと取り付けることができるハーネスボード固定具において、
    円弧状ワイヤ束支持面を画定する主本体と、
    支持面に取り付けることができるベースと、
    前記自動ケーブルタイ工具を前記固定具に正確に取り付けるための工具配置装置とを備え、この配置装置は、
    前記自動ケーブルタイ工具の少なくとも一つの工具配置スタッドを固定的に受け入れ、前記工具の前後移動を制限するため、前記主本体に設けられた少なくとも一つの工具配置サドルと、
    前記自動ケーブル工具の対応する配置装置と噛み合うため、前記主本体に前記工具配置サドルから離して設けられた少なくとも一つの工具配置パッドとを含む、ハーネスボード固定具。
  2. 請求項1に記載のハーネスボード固定具において、
    前記少なくとも一つの工具配置サドルは一対の工具配置サドルを含む、ハーネスボード固定具。
  3. 請求項1に記載のハーネスボード固定具において、
    前記少なくとも一つの工具配置サドル及び前記少なくとも一つの工具配置パッドは前記円弧状ワイヤ束支持面の両側に設けられている、ハーネスボード固定具。
  4. 請求項1に記載のハーネスボード固定具において、
    前記少なくとも一つの工具配置サドル及び前記少なくとも一つの工具配置パッドは前記円弧状ワイヤ束支持面の同じ側に設けられている、ハーネスボード固定具。
  5. 請求項4に記載のハーネスボード固定具において、
    前記工具配置サドル及び前記工具配置パッドの反対側の前記固定具の前側は開放しており、容易にアクセスできるワイヤ束入口及び前記前側からの出口経路を画定する、ハーネスボード固定具。
  6. 請求項1に記載のハーネスボード固定具において、
    前記工具配置装置の少なくとも一方に傾斜した案内面が設けられており、これにより、前記工具を最初に大まかに配置でき、前記工具を正確に整合した位置に案内できる、ハーネスボード固定具。
  7. 請求項1に記載のハーネスボード固定具において、
    前記円弧状ワイヤ束支持面は、プッシュマウントをケーブルタイの経路に取り外し可能に固定する凹所をなしたキャビティを含む、ハーネスボード固定具。
  8. 請求項7に記載のハーネスボード固定具において、
    前記凹所をなしたキャビティでの前記プッシュマウントの位置を検出するため、少なくとも一つのセンサが前記主本体に取り付けられている、ハーネスボード固定具。
  9. 請求項1に記載のハーネスボード固定具において、
    前記固定具への前記自動ケーブルタイ工具の取り付けを検出するため、少なくとも一つのセンサが前記主本体に取り付けられている、ハーネスボード固定具。
  10. 固定具に位置決めされたワイヤ束にケーブルタイを適用するのに使用される自動ケーブルタイ工具を容易に且つしっかりと取り付けることができるハーネスボード固定具において、
    円弧状ワイヤ束支持面を画定する主本体と、
    支持面に取り付けることができるベースと、
    前記自動ケーブルタイ工具を前記固定具に正確に取り付けるための工具配置装置とを備え、この工具配置装置は、
    前記自動ケーブルタイ工具の少なくとも一つの工具配置スタッドを固定的に受け入れるため、前記ワイヤ束支持面の一方の側で前記主本体に設けられた少なくとも一つの工具配置サドルと、
    前記自動ケーブル工具に設けられた対応する配置装置と噛み合うため、前記主本体に前記工具配置サドルから離して前記ワイヤ束支持面の同じ側に設けられた少なくとも一つの工具配置パッドとを含み、
    前記配置装置の反対側の前記固定具の前側は、前側から容易にアクセスできるワイヤ束入口及び出口経路を画定するため、開放したままである、ハーネスボード固定具。
  11. 請求項10に記載のハーネスボード固定具において、
    前記円弧状ワイヤ束支持面は、プッシュマウントを取り外し自在に固定する凹所をなしたキャビティをケーブルタイの経路に含む、ハーネスボード固定具。
  12. 固定具に位置決めされたプッシュマウント及びワイヤ束にケーブルタイを適用するのに使用される自動ケーブルタイ工具を容易に且つ固定的に取り付けることができる、ハーネスボード固定具及びプッシュマウントアッセンブリにおいて、
    プッシュマウントをケーブルタイの経路に取り外し可能に固定する保持ラッチを持つ凹所をなしたキャビティを含む円弧状ワイヤ束支持面を画成する主本体、
    支持面に取り付けることができるベースと、
    前記自動ケーブルタイ工具を前記固定具に正確に取り付けるための工具配置装置とを備え、前記工具配置装置は、
    前記自動ケーブルタイ工具に設けられた少なくとも一つの工具配置スタッドを固定的に受け入れるため、前記主本体に前記ワイヤ束支持面の一方の側に設けられた少なくとも一つの工具配置サドルと、
    前記自動ケーブル工具に設けられた対応する配置装置と噛み合うため、前記主本体に前記工具配置サドルから離して設けられた少なくとも一つの工具配置パッドとを含む、ハーネスボード固定具及びプッシュマウントアッセンブリ。
  13. 請求項12に記載のハーネスボード固定具及びプッシュマウントアッセンブリにおいて、
    前記工具配置装置の少なくとも一方が、前記工具を最初に大まかに配置してこの工具を正確に整合した位置に案内できる傾斜した案内面を含む、ハーネスボード固定具及びプッシュマウントアッセンブリ。
  14. 請求項12に記載のハーネスボード固定具及びプッシュマウントアッセンブリにおいて、
    前記主本体は、前記固定具をプッシュマウントを用いた又は用いないケーブルタイ作業に適合できる少なくとも一つの取り外し可能のアダプタを含む、ハーネスボード固定具及びプッシュマウントアッセンブリ。
  15. 請求項12に記載のハーネスボード固定具及びプッシュマウントアッセンブリにおいて、
    前記凹所をなしたキャビティは、前記プッシュマウントを前記ベースに対して実質的に垂直に保持するように配向されている、ハーネスボード固定具及びプッシュマウントアッセンブリ。
  16. 請求項15に記載のハーネスボード固定具及びプッシュマウントアッセンブリにおいて、
    前記凹所をなしたキャビティは、前記プッシュマウントを垂直方向から0°乃至20°の角度αに保持するように配向されている、ハーネスボード固定具及びプッシュマウントアッセンブリ。
  17. 請求項12に記載のハーネスボード固定具及びプッシュマウントアッセンブリにおいて、
    前記プッシュマウントは、外方に突出した保持エレメントを含み、前記保持ラッチは少なくとも一つの可撓性片持ち梁式アームを含み、このアームは、撓むことによって前記プッシュマウントの挿入を可能にするが、前記プッシュマウントの前記保持エレメントと相互係合し、前記プッシュマウントを前記固定具に解放可能に保持する、ハーネスボード固定具及びプッシュマウントアッセンブリ。
  18. 請求項12に記載のハーネスボード固定具及びプッシュマウントアッセンブリにおいて、
    前記プッシュマウントは保持キャビティを含み、前記保持ラッチは少なくとも一つの可撓性アームを含み、このアームは、撓むことによって前記プッシュマウントの挿入を可能にするが、前記プッシュマウント内のキャビティと相互係合し、前記プッシュマウントを前記固定具に解放可能に保持する、ハーネスボード固定具及びプッシュマウントアッセンブリ。
  19. 請求項18に記載のハーネスボード固定具及びプッシュマウントアッセンブリにおいて、
    前記保持キャビティは細長く、前記保持ラッチにより前記プッシュマウントは前記固定具に対して或る程度垂直方向に移動できる、ハーネスボード固定具及びプッシュマウントアッセンブリ。
  20. 請求項18に記載のハーネスボード固定具及びプッシュマウントアッセンブリにおいて、
    前記保持ラッチは、前記プッシュマウントを垂直方向固定位置に解放可能に固定する、ハーネスボード固定具及びプッシュマウントアッセンブリ。
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