JP2006137146A - 脂肪族ポリエステル系樹脂反射フィルム及び反射板 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 脂肪族ポリエステル系樹脂反射フィルムは、脂肪族ポリエステル系樹脂および酸化チタンを含有する樹脂組成物Aから形成されるA層の少なくとも一方の面に、脂肪族ポリエステル系樹脂、酸化チタン、および、酸化チタンの平均粒径よりも大きい平均粒径を有する微粉状充填剤を含有する樹脂組成物Bから形成されるB層を積層してなる。この酸化チタン中のバナジウム含有量は5ppm以下であることが好ましい。また、この反射フィルムは、B層が反射使用面側の最外層となるように配置して使用される。
【選択図】 なし
Description
また、前記A層における酸化チタンの含有量は、前記樹脂組成物A中、10質量%以上、60質量%以下であることができる。
また、前記A層および前記B層における前記脂肪族ポリエステル系樹脂は、それぞれ独立に、乳酸系重合体であることが好ましい。
また、前記B層の空隙率は前記A層の空隙率より高いことが好ましい。
―(N=C=N−R−)n―
式中、nは1以上の整数を示し、Rは有機系結合単位を示す。例えば、Rは脂肪族、脂環族、芳香族のいずれかであることができる。また、nは、通常、1〜50の間で適当な整数が選択される。nが2以上の場合に、2以上のRは同一でも異なっていてもよい。
また、フィルムを1軸延伸したのみでは、形成される空隙は一方向に伸びた繊維状形態にしかならないが、2軸延伸することによって、その空隙は縦横両方向に伸ばされた円盤状形態になる。すなわち、2軸延伸することによって、樹脂と酸化チタンおよび微粉状充填剤との界面の剥離面積が増大し、フィルムの白化が進行し、その結果、フィルムの光反射性を高めることができる。さらにまた、2軸延伸するとフィルムの収縮方向に異方性がなくなるので、反射フィルムの耐熱性を向上させることができ、また、フィルムの機械的強度を増加させることもできる。
本発明の反射フィルムは、必要に応じて、アンカーコート層用樹脂塗料を脂肪族ポリエステル系樹脂反射フィルム上に塗布し、乾燥(または硬化)させる。このアンカーコート層上に、銀等の金属蒸着を行う。その後、金属薄膜層の上に、保護層用樹脂塗料を塗布し、乾燥(または硬化)させて保護層を形成する。このようにして、反射フィルム(脂肪族ポリエステル系樹脂反射フィルム/アンカーコート層/金属薄膜層/保護層)を得ることができる。
(1)屈折率
樹脂の屈折率は、JIS K−7142のA法に基づいて測定した。
酸化チタンを、マイクロウェーブ試料分解装置内でフッ化水素酸により分解し、得られた溶液について、ICP発光分光分析装置を用いて定量分析を行った。
(i)平均粒径(シリカを除く)
(株)島津製作所製の型式「SS−100」の粉体比表面測定器(透過法)を用い、断面積2cm2、高さ1cmの試料筒に試料3gを充填して、500mm水柱で20ccの空気透過の時間より算出した。
(ii)シリカの平均粒径
レーザー回折式粒度分布測定装置(「SALD−2000」、(株)島津製作所製)を用いて測定した。
延伸前のフィルムの密度(「未延伸フィルム密度」と表記する)と、延伸後のフィルムの密度(「延伸フィルム密度」と表記する)を測定し、下記式に代入してフィルムの空隙率を求めた。
空隙率(%)=
{(未延伸フィルム密度−延伸フィルム密度)/未延伸フィルム密度}×100
分光光度計(「U―4000」、(株)日立製作所製)に積分球を取付け、波長550nmの光に対する反射率を測定した。その際、反射使用面側、すなわち脂肪族ポリエステル系樹脂反射フィルム側から光を照射した。なお測定前に、アルミナ白板の反射率が100%になるように光度計を設定した。
JIS Z−8741に準じて、入射角、受光角を60°に合わせて、フィルムの光沢度を測定した。但し、光の照射は反射使用面側から行った。すなわち、金属薄膜を有する反射フィルムの光沢度は、脂肪族ポリエステル系樹脂反射フィルム面側から光を照射した。測定には、「デジタル変角光沢計 UGV−5DP型」(スガ試験機社製)を使用した。
温度60℃、相対湿度95%RHに保持した恒温恒湿槽内で、フィルムを1,000時間放置した後、フィルムを構成する脂肪族ポリエステル系樹脂の重量平均分子量を測定した。測定値を下記式に代入し、分子量保持率(%)を求め、下記評価基準に基づいて耐加水分解性の評価を行った。ただし、記号「○」および「△」は実用レベル以上である。
分子量保持率(%)=(放置後重量平均分子量/放置前重量平均分子量)×100
評価基準:
○ 分子量保持率が90%以上の場合
△ 分子量保持率が60%以上、90%未満の場合
× 分子量保持率が60%未満の場合
サンシャインウェザーメーター試験器(水の間欠噴霧なし)内で、フィルムに紫外線を1,000時間照射する。その後、フィルムの表面を肉眼で観察し、視覚判断によりフィルム表面の色目が白色であるものを「白」、黄味がかかっているものを「黄」と表示した。
また、紫外線照射後のフィルムについても、上記(5)の測定方法にしたがって、反射率(%)を測定した。
下記に示すデッドフォールド性試験により形状保持性を評価した。
フィルムの長手方向を幅方向、その直交方向を長さ方向として、幅20mm、長さ150mmのサンプルフィルムを切出す。このサンプルフィルムの一方の短辺側を保持し、保持していないもう一方の短辺(他端)側を、他端から30mmの位置で、この位置の直線が折り山(又は折り谷)となるように180度折り曲げて、0.15MPaの荷重をかける。0.15MPaの荷重を0.5秒間かけた後、即座に荷重を取り除き、折った部分を開いて他端を手で元の位置まで戻した後、手を離し、保留された折り曲げ角度を測定する。すなわち、手を離したときに他端がもとの位置から離れた角度を分度器で測定する。この数値は最大で180度、最小で0度であり、この数値が大きいほど、デッドフォールド性に優れ、すなわち形状保持性に優れている。
直角曲げ(R=0mm)、スクリュー密着曲げ、井型エリクセン(5mm)の3項目のそれぞれについて、下記評価基準に基づき評価を行った。
評価基準:
○ フィルム剥がれがない
× フィルム剥がれがある
上記(5)の測定方法にしたがって、反射板の反射率(%)を測定した。
厚みが100μm未満であり、かつ、波長550nmの光に対する反射率が95%以上、光沢度が40%以下である反射フィルムを適性があると判定し、これに適合するものを記号「○」で示し、これに適合しないものを記号「×」で示した。
(A層用の樹脂組成物Aの作製)
重量平均分子量20万の乳酸系重合体(NW4032D:カーギルダウポリマー社製/D体含有量1.5%)のペレット、および、平均粒径が0.25μmの酸化チタン(タイペークPF−740;石原産業社製)を50質量%/50質量%の割合で混合して混合物を形成した。この混合物100質量部に対して、加水分解防止剤(ビス(ジプロピルフェニル)カルボジイミド)を2.5質量部添加して混合した後、二軸押出機を用いてペレット化して、いわゆるマスターバッチを作製した。このマスターバッチと乳酸系重合体とを60質量%/40質量%の割合で混合し、樹脂組成物Aを作製した。その後、樹脂組成物を220℃に加熱された押出機Aに供給した。
重量平均分子量20万の乳酸系重合体(NW4032D:カーギルダウポリマー社製/D体含有量1.5%)のペレット、平均粒径が0.25μmの酸化チタン(タイペークPF−740;石原産業(株)製)および平均粒径が0.7μmの硫酸バリウム(B−55;堺化学工業(株)製)を50質量%/37.5質量%/12.5質量%の割合で混合して混合物を形成した。この混合物100質量部に対して、加水分解防止剤(ビス(ジプロピルフェニル)カルボジイミド)を2.5質量部添加して混合した後、二軸押出機を用いてペレット化して、いわゆるマスターバッチを作製した。このマスターバッチと乳酸系重合体とを60質量%/40質量%の割合で混合し、樹脂組成物Bを作製した。その後、樹脂組成物を220℃に加熱された押出機Bに供給した。
押出機Aおよび押出機Bから、溶融状態の樹脂組成物Aおよび樹脂組成物Bを、それぞれTダイを用いてB層/A層/B層の3層構成となるようにシート状に押出し、冷却固化してフィルムを形成した。得られたフィルムを、温度65℃で、MDに2.5倍、TDに2.8倍の二軸に延伸した後、140℃で熱処理し、厚さ250μm(A層=210μm、B層=20μm)の反射フィルムを得た。得られた反射フィルムについて、空隙率、光沢度、紫外線照射前の反射率、黄変防止性、耐加水分解性、形状保持性の測定および評価を行った。その結果を表3に示す。
表1に示すように、実施例1において、平均粒径が0.25μmの酸化チタン(タイペークPF−740;石原産業(株)製)の替わりに、平均粒径が0.25μmの酸化チタン(タイペークPF711;石原産業(株)製)を用いた以外は、実施例1と同様にして、厚さ250μmの反射フィルムを得た。得られた反射フィルムについて、実施例1と同様の測定および評価を行った。その結果を表3に示す。
表1に示すように、実施例1において、平均粒径が0.7μmの硫酸バリウム(B−55;堺化学工業(株)製)の替わりに、平均粒径が1.1μmの炭酸カルシウム(μ−パウダー3S;備北粉加工業(株)製)を用いた以外は、実施例1と同様にして、厚さ250μmの反射フィルムを得た。得られた反射フィルムについて、実施例1と同様の測定および評価を行った。その結果を表3に示す。
表1に示すように、シート厚を250μmから188μm(A層=150μm、B層=19μm)に変更した以外は実施例1と同様にして、厚さ188μmの反射フィルムを得た。得られた反射フィルムについて、実施例1と同様の測定および評価を行った。その結果を表3に示す。
表1に示すように、実施例1のB層用の樹脂組成物Bの作製において、乳酸系重合体、酸化チタンおよび硫酸バリウムを50質量%/37.5質量%/12.5質量%の割合で混合してマスターバッチを作製する替わりに、50質量%/42質量%/8質量%の割合で混合してマスターバッチを作製した以外は、実施例1と同様にして、厚さ250μmの反射フィルムを得た。得られた反射フィルムについて、実施例1と同様の測定および評価を行った。その結果を表3に示す。
表1に示すように、実施例1のB層用の樹脂組成物Bの作製において、乳酸系重合体、酸化チタンおよび硫酸バリウムを50質量%/37.5質量%/12.5質量%の割合で混合してマスターバッチを作製する替わりに、50質量%/33質量%/17質量%の割合で混合してマスターバッチを作製した以外は、実施例1と同様にして、厚さ250μmの反射フィルムを得た。得られた反射フィルムについて、実施例1と同様の測定および評価を行った。その結果を表3に示す。
表2に示すように、実施例1の樹脂組成物の作製において、乳酸系重合体を用いる替わりにポリエチレンテレフタレートのペレットを用いた。また、加水分解防止剤(ビス(ジプロピルフェニル)カルボジイミド)の添加量は0質量部とした。さらにフィルムの製膜において、押出機の加熱温度を280℃、延伸温度を90℃とした以外は、実施例1と同様にして、厚さ250μmの反射フィルムを得た。得られた反射フィルムについて、実施例1と同様の測定および評価を行った。その結果を表3に示す。
表2に示すように、実施例1の樹脂組成物Bの作製において、乳酸系重合体、酸化チタンおよび硫酸バリウムを50質量%/37.5質量%/12.5質量%の割合で混合する替わりに、50質量%/50質量%/0質量%の割合で混合した以外は、実施例1と同様にして、厚さ250μmの反射フィルムを得た。得られた反射フィルムについて、実施例1と同様の測定および評価を行った。その結果を表3に示す。
表1に示すように、実施例1において、平均粒径が0.7μmの硫酸バリウム(B−55;堺化学工業社製)の替わりに、平均粒径が4μmのシリカ(サイロホービック702;富士シリシア化学(株)製)を用いた以外は、実施例1と同様にして、厚さ250μmの反射フィルムを得た。ただし、乳酸系重合体のペレット、酸化チタン、およびシリカを56質量%/37.5質量%/6.5質量%の割合で混合して、樹脂組成物用混合物を形成した。得られた反射フィルムについて、実施例1と同様の測定および評価を行った。その結果を表3に示す。
表1に示すように、実施例1において、平均粒径が0.7μmの硫酸バリウム(B−55;堺化学工業(株)製)の替わりに、平均粒径が8μmのシリカ(サイロホービック4004;富士シリシア化学(株)製)を用いた以外は、実施例1と同様にして、厚さ250μmの反射フィルムを得た。ただし、乳酸系重合体のペレット、酸化チタン、およびシリカを56質量%/37.5質量%/6.5質量%の割合で混合して、樹脂組成物用混合物を形成した。得られた反射フィルムについて、実施例1と同様の測定および評価を行った。その結果を表3に示す。
表1に示すように、実施例1において、平均粒径が0.25μmの酸化チタン(タイペークPF−740;石原産業社製)の替わりに、平均粒径が0.29μmの酸化チタン(TITANIX JR−805;テイカ(株)製)を用いた以外は、実施例1と同様にして、厚さ250μmの反射フィルムを得た。得られた反射フィルムについて、実施例1と同様の測定および評価を行った。その結果を表3に示す。
(脂肪族ポリエステル系樹脂反射フィルムの作製)
表1に示すように、実施例1と同様にして、厚さ60μm(B層/A層/B層=6μm/48μm/6μm)の脂肪族ポリエステル系樹脂反射フィルムを得た。
形成した脂肪族ポリエステル系樹脂反射フィルムの一方の面に、ポリエステル系樹脂を主成分とするポリエステル系樹脂塗料を、溶媒で希釈した塗布液を塗布し、乾燥させて、厚さ1μmのアンカーコート層を形成した。このアンカーコート層上に、銀を真空蒸着して、厚さ80nmの金属薄膜層を形成した。
次いで、金属薄膜層上の全面に、メラミン−エポキシ樹脂塗料に酸化チタンを添加したものを、溶媒で希釈して塗布し、乾燥させて、厚さ1.5μmの保護層を形成した。これによって、厚さが約63μmの反射フィルムを得た。
表1に示すように、実施例7と同様にして、厚さ60μm(A層=48μm、B層=6μmのB層/A層/B層構成)の脂肪族ポリエステル系樹脂反射フィルムを得た。次いで、実施例10と同様にして、厚さ約63μmの反射フィルムを得た。得られた反射フィルムについて、実施例10と同様の測定および評価を行った。その結果を表4に示す。
(脂肪族ポリエステル系樹脂反射フィルムの作製)
表1に示すように、実施例1と同様にして、厚さ60μm(B層/A層/B層=6μm/48μm/6μm)の脂肪族ポリエステル系樹脂反射フィルムを得た。
厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に、ポリエステル系樹脂塗料を溶媒で希釈した塗布液を塗布し、乾燥させて、厚さ1μmのアンカーコート層を形成した。このアンカーコート層上に銀を真空蒸着させて、厚さ80nmの銀蒸着層を形成した。次いで、銀蒸着層の全面に、メラミン−エポキシ樹脂塗料に酸化チタンを添加したものを溶媒で希釈した塗布液を、塗布し、乾燥させて、厚さ1.5μmの保護層を形成した。このようにして、中間層を有する積層体(厚さ約28μm)を作製した。
脂肪族ポリエステル系樹脂反射フィルムと、作製した積層体の中間層とが接触するように重ね合わせて、厚さが約88μmの反射フィルムを作製した。
得られた反射フィルムについて、実施例10と同様の測定および評価を行った。その結果を表4に示す。
表1に示すように、実施例12において、脂肪族ポリエステル系樹脂反射フィルムと中間層とを重ね合わせるかわりに、脂肪族ポリエステル系樹脂反射フィルムと中間層の端部を熱接着して積層体を形成した以外は実施例12と同様にして、厚さ約88μmの反射フィルムを得た。
得られた反射フィルムについて、実施例10と同様の測定および評価を行った。その結果を表4に示す。
表1に示すように、実施例12において、脂肪族ポリエステル系樹脂反射フィルムと中間層とを重ね合わせるかわりに、脂肪族ポリエステル系樹脂反射フィルムと中間層の端部を、アクリル系接着剤で接着して積層体を形成した以外は実施例12と同様にして、厚さ約88μmの反射フィルムを得た。
得られた反射フィルムについて、実施例10と同様の測定および評価を行った。その結果を表4に示す。
酸化チタンを練り込んで全光線透過率を14%にした、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(ダイアホイルW−400;三菱化学ポリエステルフィルム社製)を用意した。このポリエチレンテレフタレートフィルムの反射使用面とは反対側の面に、ポリエステル樹脂系塗料を溶媒で希釈した塗布液を塗布し、乾燥させて、厚さ1μmのアンカーコート層を形成した。
次に、このアンカーコート層上に銀を真空蒸着して、厚さ80nmの銀蒸着層を形成した。その後、銀蒸着層上の全面に、実施例10と同様のメラミン−エポキシ樹脂塗料(酸化チタン含有)を溶媒で希釈した塗布液を塗布し、乾燥させて、厚さ1.5μmの保護層を形成した。このようにして、厚さ約40μmの反射フィルムを得た。
得られた反射フィルムについて、実施例10と同様の測定および評価を行った。その結果を表4に示す。
厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用意した。このポリエチレンテレフタレートフィルムの一方の面に、紫外線安定性樹脂(株式会社日本触媒製、商品名「UV−G714」)を塗布し、乾燥させて、厚さ1μmの紫外線安定性樹脂層を形成した。次に、この紫外線安定性樹脂層を形成した面とは反対側の面上に、実施例10と同様のポリエステル系樹脂塗料を溶媒で希釈した塗布液を塗布し、乾燥させて、厚さ1μmのアンカーコート層を形成した。このアンカーコート層上に銀を真空蒸着して、厚さ80nmの銀蒸着層を形成した。その後、この銀蒸着層上の全面に、実施例10と同様のメラミン−エポキシ樹脂塗料(酸化チタン含有)を溶媒で希釈した塗布液を塗布し、乾燥させて、厚さ1.5μmの保護層を形成した。このようにして、厚さ約30μmの反射フィルムを得た。
得られた反射フィルムについて、実施例10と同様の測定および評価を行った。その結果を表4に示す。
実施例1で得られた反射フィルムに亜鉛メッキ鋼板(厚み0.45mm)を被覆して反射板を作製した。すなわち、まず、反射フィルムを貼り合わせる亜鉛メッキ鋼板表面に、市販されているポリエステル系接着剤を、乾燥後の接着剤膜厚が2〜4μm程度になるように塗布した。次いで、赤外線ヒーターおよび熱風加熱炉により塗布面の乾燥および加熱を行い、鋼板の表面温度を180℃に保持しつつ、直ちにロールラミネーターを用いて、反射フィルムを被覆、冷却して、反射板を得た。得られた反射板について加工性、反射率の測定及び評価を行った。その結果を表5に示す。
実施例15において、鋼板の表面温度を180℃に保持する替わりに、220℃に保持した以外は、実施例15と同様にして、反射板を得た。得られた反射板について、実施例15と同様の測定および評価を行った。その結果を表5に示す。
実施例15において、実施例1で得られた反射フィルムのかわりに、実施例7で得られた反射フィルムを用いた以外は、実施例15と同様にして反射板を得た。得られた反射板について、実施例15と同様の測定および評価を行った。その結果を表5に示す。
実施例15において、実施例1で得られた反射フィルムのかわりに、実施例10で得られた反射フィルムを用いた以外は、実施例15と同様にして反射板を得た。得られた反射板について、実施例15と同様の測定および評価を行った。その結果を表5に示す。
Claims (15)
- 脂肪族ポリエステル系樹脂および酸化チタンを含有する樹脂組成物Aから形成されるA層の少なくとも一方の面に、脂肪族ポリエステル系樹脂、酸化チタン、および、該酸化チタンの平均粒径よりも大きい平均粒径を有する微粉状充填剤を含有する樹脂組成物Bから形成されるB層を積層してなることを特徴とする脂肪族ポリエステル系樹脂反射フィルム。
- 前記酸化チタン中のバナジウム含有量が5ppm以下であることを特徴とする請求項1記載の脂肪族ポリエステル系樹脂反射フィルム。
- 前記酸化チタンの表面が、シリカ、アルミナ、および、ジルコニアからなる群から選ばれる少なくとも1種類の不活性無機酸化物で被覆されていることを特徴とする請求項1または2に記載の脂肪族ポリエステル系樹脂反射フィルム。
- 前記B層における酸化チタンの含有量が、前記樹脂組成物B中、10質量%以上、59.5質量%以下であり、前記微粉状充填剤の含有量が、前記樹脂組成物B中、0.5質量%以上、50質量%以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の脂肪族ポリエステル系樹脂反射フィルム。
- 前記A層における酸化チタンの含有量が、前記樹脂組成物A中、10質量%以上、60質量%以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の脂肪族ポリエステル系樹脂反射フィルム。
- 前記微粉状充填剤が、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、および、シリカからなる群から選ばれる少なくとも1種類であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の脂肪族ポリエステル系樹脂反射フィルム。
- 前記シリカの表面がジメチルシリコーン、アルキル変性シリコーン、フェニル変性シリコーン、シランカップリング剤、および、シラン化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種類で被覆されていることを特徴とする請求項6記載の脂肪族ポリエステル系樹脂反射フィルム。
- 前記A層および前記B層における前記脂肪族ポリエステル系樹脂が、それぞれ独立に、屈折率が1.52未満であることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項記載の脂肪族ポリエステル系樹脂反射フィルム。
- 前記A層および前記B層における前記脂肪族ポリエステル系樹脂が、それぞれ独立に、乳酸系重合体であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項記載の脂肪族ポリエステル系樹脂反射フィルム。
- 前記A層および前記B層はフィルム内部にそれぞれ独立に空隙率が50%以下となるように空隙を有することを特徴とする請求項1から9のいずれか1項記載の脂肪族ポリエステル系樹脂反射フィルム。
- 前記B層の空隙率が前記A層の空隙率より高いことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項記載の脂肪族ポリエステル系樹脂反射フィルム。
- 前記樹脂組成物Aおよび前記樹脂組成物Bを用いて溶融製膜してなる積層体を、少なくとも1軸方向に1.1倍以上延伸することを特徴とする請求項1から11のいずれか1項記載の脂肪族ポリエステル系樹脂反射フィルム。
- 前記B層を反射使用面側の最外層とし、該B層側から測定したときの光沢度が40%以下であることを特徴とする請求項1から12のいずれか1項記載の脂肪族ポリエステル系樹脂反射フィルム。
- 請求項1から13のいずれか1項に記載の脂肪族ポリエステル系樹脂反射フィルムと、金属薄膜層と保護層とをこの順に有し、該脂肪族ポリエステル系樹脂反射フィルムが反射使用面側に配置されていることを特徴とする反射フィルム。
- 請求項1から13のいずれか1項記載の脂肪族ポリエステル系樹脂反射フィルムもしくは請求項14記載の反射フィルムを備えていることを特徴とする反射板。
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