JP2006135159A - 部品吸着検出装置及び検出方法、並びに部品実装装置及び部品実装方法 - Google Patents

部品吸着検出装置及び検出方法、並びに部品実装装置及び部品実装方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ノズルからの部品脱落、ノズルによる部品の持ち帰り、ノズルの詰りを常時検出可能な検出装置/方法、並びに該装置/方法を備えた部品実装装置/方法を提供する。
【解決手段】 ノズル1に開口する吸着孔7からノズル内に入射する光量を測定する検出装置60を部品実装ヘッド53のノズルホルダ部43内に設ける。前記検出装置60は、入射光を検出する検出部61、検出された光量を測定する測定部62、予め入力されたデータを提供する記憶部63と、前記測定部62からの測定結果と前記記憶部63からのデータとに基づいて判断を行う判断部64とから構成される。ノズル1に部品10が吸着されている場合は部品10が吸着孔7を閉塞して入射する光量が低く、逆に部品10が吸着されていなければ吸着孔7が開放されて光量が高い。これら光量を測定して各種しきい値と比較することにより、部品脱落、部品持ち帰り、ノズルの詰りを高い精度で検出する。
【選択図】図2

Description

本発明は、部品供給部に供給された部品を取り出し、当該部品を回路基板の実装位置に実装する部品実装装置及び部品実装方法に関する。より具体的に、本発明は、部品の取り出しと実装とを行う部品吸着ノズルに部品が適切に吸着されたか、あるいは前記部品が適切に実装されたかを検出する検出手段を備える部品実装装置及び部品実装方法、並びに前記検出手段、検出方法に関する。
部品実装装置の1例を図9に示している。図において部品実装装置50は、実装すべき部品を供給する部品供給部51と、部品供給部51から部品を取り出して回路基板52に実装する部品実装ヘッド53と、部品実装ヘッド53を所定位置に搬送するロボット54と、部品の保持状態を認識する認識部55と、回路基板52を搬入して保持する基板保持部56と、全体の動作を制御する制御部57とを備える。部品供給部51には、部品10を順次供給可能な部品供給装置30が取り付けられている。
部品実装の技術分野では、供給された部品10を取り出して回路基板52に実装するため、負圧を利用して部品を吸着・保持する部品吸着ノズル(以下、単に「ノズル」という。)1が広く使用される。図9に示す例では、部品実装ヘッド53に4つのノズル1が装着されており、各ノズル1はそれぞれ部品10の取り出しから実装までを行う。
図10(a)〜(c)はノズル1の1例を示している。図において、ノズル1は、長手方向上方に位置する部品実装ヘッド53と連結するための連結部2と、同下方に部品を吸着するための吸着部3とを有している。上方の連結部2と下方の吸着部3の間には、ノズル1を部品実装ヘッド53へ着脱する際に着脱工具(図示せず)が差し込まれる2つのフランジ4が設けられている。吸着すべき部品の形状、大きさ等に応じ、部品実装ヘッド53に装着されるノズル1は前記着脱工具を使って取替えが可能である。吸着部3の下端部にはノズル1の長手軸(中心軸)5に直交する部品吸着面6が形成され、吸着時にはこの部品吸着面6を部品10の上端面に当接させる。
ノズル1の部品吸着面6には吸着孔7(図10(c)参照)が開口し、吸着孔7と連結部2の上端面8に形成された上部開口9(図10(a)参照)とは、ノズル1の内部に形成されたエア通路15(一部を破線で示す)を介して相互に流体的に連結されている。部品吸着時には部品実装ヘッド53から供給される負圧を利用して部品吸着面6に実装部品を吸着し、部品実装時には同じく部品実装ヘッド53から供給される正圧を利用して部品をノズル1から切り離して実装する。
図10(b)は吸着部3の拡大図を示す。図示のように吸着部3では、上部円筒部12から下部円筒部13が延び、下部円筒部13からはさらに下方に向けて逆角錐台部14が延びて先端にある矩形状の部品吸着面6につながっている。図示のノズル1の例では、図10(c)の底面図に示すように吸着孔7が略X字形状に開口しているが、この吸着孔7の形状は部品の形状等に応じて円形(単数又は複数)、長円形、星形、王字状形状など各種のものが考えられている。
次に、図11は、部品実装装置50に部品を連続的に供給する部品供給テープ20の1例を示す。図において部品供給テープ20は、部品10を収納するベーステープ21と、ベーステープ21を覆うカバーテープ22とから構成される。ベーステープ21には長手方向等間隔にエンボス加工によって凹状の部品収納部23が設けられている。部品10はこの部品収納部23内に収納され、ベーステープ21に貼り付けられたカバーテープ22に覆われて保護される。カバーテープ22は、後にベーステープ21から剥ぎ取られるまでの間、部品10が部品収納部23から脱落したり部品収納部23内で位置ずれしたりすることを防止している。このように構成された部品供給テープ20は、リール25に巻き取られて部品供給装置30(図9参照)に装填される。
部品10のサイズが微小である場合、ベーステープ21にはエンボス加工により形成された部品収納部23を設けるまでもなく、紙製のベーステープ21を単に打ち抜いただけの空洞の打ち抜き部内に部品10を収納し、表裏からカバーテープ22でこれを保護する打ち抜き形式の部品供給テープ20も知られている。
図12(a)〜(c)は、ノズル1が部品供給テープ20のベーステープ21に形成された部品収納部23から部品10を吸着して取り出す際の動作を示している。部品取り出し位置直前でカバーテープ22が剥ぎ取られて上方が開放された部品10に対してノズル1が下降し(図12(a))、下端部にある部品吸着面6を部品10の上端面に当接させる(図12(b))。この時、ノズル1のエア通路15に破線矢印16で示す負圧が作用して部品吸着面6に部品10を吸着する。部品吸着面6は、この時点でベーステープ21の上端面A−Aを越えて下降し、部品収納部23の内部に距離dだけ侵入して部品10に当接している。部品10を吸着したノズル1は、その後、負圧の作用により部品10を吸着保持したまま上昇し、所定の部品実装位置へと移動する(図12(c))。
ところで、昨今の市場における電子機器の多機能化、小型軽量化要請に伴い、電子機器に実装される部品自身も更なる小型化が要請されている。例えば、一辺が0.5mmを下回る矩形形状の部品も既に使用されるようになってきている。部品10が小型化すれば、相応に小さくなる上述した部品供給テープ20の部品収納部23から部品10を吸着するノズル1も小型化されるため、吸着孔7の開口面積が制約される結果、部品を吸着すべき吸引力が十分に作用しない場合も生じうる。このため、機械の僅かな振動や移動のための加速時などの衝撃によって部品10がノズル1から脱落する虞がある。
このような状況に対し、従来技術では万一の部品の脱落を検出するため、以下の方策が講じられている。
1.部品を吸着したノズルの部品吸着面を認識カメラで下側(部品が吸着された側)から撮像して部品が確実に吸着されているかを検出する。
2.部品をノズルで吸着するための負圧を検出し、負圧圧力のレベルに応じて部品が吸着されているか否かを検出する(例えば、特許文献1参照。)。
また、ノズル1内部の負圧による吸引、正圧による吹出しを利用してノズル1の相対高さを検出する方法が知られている。これは、ノズル1を比較対象物の測定基準面に向けて下降させ、前記基準面に当接した瞬間に吸着孔7が閉鎖されて生ずる急激な圧力変化を検知してノズル1の部品吸着面の高さを検出する方法である。(例えば、特許文献2参照。)測定基準面としては部品10又は回路基板52などが対象となり、部品吸着時あるいは部品実装時に、ノズル1が適切な高さとなるかを前記方法を用いて予め測定し、ノズル高さを較正しておくことができる。
特開2003−133791号公報 特開2003−133795号公報
しかしながら、上述した従来の技術には問題があった。まず、部品の脱落を検出するための第1の方法では、認識カメラとして、例えば部品の吸着位置、角度などを認識して位置補正するための認識部55(図9参照)の認識カメラを流用することは可能であるが、その他の位置に専用に認識カメラを設置した場合はコストとスペースの問題が生じる。また、認識カメラに対向した位置において部品吸着の有無を検出することは可能であっても、認識カメラによる撮像後に部品が脱落するケースについては検出が不可能である。これは異なる位置に複数の認識カメラを配置する場合であっても同様である。
次に第2のノズルの負圧を利用する方法では、部品の吸着有無による負圧の差が必ずしも明確ではなく、特に微小部品の場合はノズル内の流動通路が極めて狭くなるため、当該箇所での絞り効果もあって負圧変化の検出が必ずしも容易ではない。特に、位置ずれを生じたままで部品が吸着された場合の負圧の変化と部品が脱落した場合の負圧の変化との差異を判断するのは困難な場合も生ずる。加えて、ノズルの大小に応じて部品脱落時の負圧の変化が一定ではなく、このため部品とノズルとの組み合わせごとに判断基準を設定し直すなどの煩わしさがあった。
また、上述した従来のノズル内部の負圧による吸引、正圧による吹出しを利用して高さを測定する方法にも問題があった。ノズルから負圧を作用させた場合、測定基準となる部品、回路基板共にその吸引作用によってノズル側へ引き寄せられ、測定にばらつきを生ずる虞があった。また、ノズルからの正圧によるエアの吹き付けの場合、例えば小型部品を対象とした場合にはエアによって部品が移動したり吹き飛ばされたりするため、正確に測定できないおそれがあった。
以上より、本発明は上述した従来技術における問題点を解消し、ノズルからの部品脱落を常時監視可能とし、部品脱落直後に確実にこれを検出することができる手段を備えた部品実装ヘッド及び部品脱落検出方法、ならびにこれらを利用する部品実装装置、部品実装方法を提供することを目的としている。
加えて本発明は、従来のノズルの負圧吸引、正圧吹き出しによるノズル高さ測定を、より精度よく実施することができる高さ測定方法を提供することを目的としている。
本発明は、ノズルに開口する吸着孔からノズル内に入射する光量を測定する検出装置を部品実装ヘッド側に設け、例えばノズルの部品吸着面から部品が脱落した際、あるいは比較対象物に当接した際のノズルから入射する光量の変化を測定して予め入力されたしきい値と比較してこれらの検出を行うことにより上述した問題を解消している。具体的には、以下の内容を含む。
すなわち、本発明に係る1つの態様は、入射光を検出する検出部と、前記検出部で検出された光量を測定する測定部と、予め入力されたデータを提供する記憶部と、前記測定部から出力された測定結果と前記記憶部から出力されたデータとに基づいて必要な判断を行う判断部とから構成される検出装置であって、部品実装における部品の吸着と実装を行う部品吸着ノズルの吸着孔から当該部品吸着ノズル内に入射する光量を測定し、前記吸着孔の開放/閉塞状態を判断することを特徴とする検出装置に関する。
前記記憶部の供給するデータは、部品吸着ノズルでの部品吸着の有無、部品吸着ノズルの詰まりの有無、部品吸着ノズル自身の装着有無の少なくともいずれか1つを判断するための光量しきい値を含むことができる。これに対応して前記判断部の行う判断は、部品吸着ノズルによる部品未吸着の有無、部品吸着ノズルからの部品脱落の有無、部品吸着ノズルによる部品持ち帰りの有無、部品吸着ノズルの詰まりの有無、部品吸着ノズル自身の未装着の有無の少なくともいずれか1つを含むことができる。
あるいは、前記記憶部の供給するデータは、部品吸着ノズルの先端が比較対象物に当接したことを示す光量しきい値を含むことができる。これに対応して前記判断部は、前記部品吸着ノズルが比較対象物に当接した際の前記比較対象物に対する部品吸着ノズルの相対高さを検出することができる。前記比較対象物は、部品供給部の供給位置にある部品、部品実装装置の基板保持部により部品実装位置に保持された回路基板、ノズルステーションに保管された部品吸着ノズルのいずれかとすることができる。
本発明にかかる他の態様は、ロボットによる搬送駆動力を受ける被駆動部と、部品吸着ノズルを装着するノズルホルダ部と、前記部品吸着ノズルに負圧エア又は正圧エアを供給するエア供給部とから構成され、前記ノズルホルダ部に装着された部品吸着ノズルを使用して負圧エアの作用で部品供給部から部品を吸着して取り出し、正圧エアの作用で前記部品を前記部品吸着ノズルから切り離して回路基板に実装する部品実装装置の部品実装ヘッドであって、前記部品吸着ノズルに開口する吸着孔から前記部品吸着ノズル内に入射する光量を検出する検出手段をさらに備えていることを特徴とする部品実装ヘッドに関する。
前記検出手段として、上述したいずれか一の検出装置を用いることができ、当該検出装置は、前記部品吸着ノズルに開口する吸着孔から前記部品吸着孔内に入射する光量を測定して前記吸着孔の開放/閉塞状態を判断することができる。
本発明にかかるさらに他の態様は、部品を連続的に供給する部品供給部と、前記部品供給部から部品を取り出して回路基板に実装する部品実装ヘッドと、前記部品実装ヘッドを搬送するロボットと、回路基板を搬入して保持する基板保持部と、全体の動作を制御する制御部とから構成され、部品実装ヘッドに装着された部品吸着ノズルを利用してエアの吸引作用により前記部品供給部から部品を取り出し、エアの吹出し作用により前記部品を部品吸着ノズルから切り離して回路基板の実装位置に実装する部品実装装置であって、上述した光量検出手段を備えた部品実装ヘッドを含むことを特徴とする部品実装装置に関する。
前記制御部は、前記検出装置の判断部が部品吸着ノズルからの部品の脱落、部品吸着ノズルによる部品の持ち帰り、部品吸着ノズルの詰まり、部品吸着ノズルの未装着のいずれかを判断した場合、部品実装装置を停止する指令を発することができる。また、前記制御部は、前記判断部が部品吸着ノズルから部品が脱落したと判断した場合、当該部品吸着ノズルによる部品実装動作をスキップして、次の部品吸着動作を行う指令を発することができる。
本発明にかかるさらに他の態様は、部品供給部に供給される部品を負圧の作用で部品吸着ノズルにより吸着して取り出し、前記部品を搬送して規制保持された回路基板の実装位置に実装する部品実装動作の過程で、前記部品吸着ノズルによる部品未吸着、又は前記部品吸着ノズルからの部品脱落の有無を検出する検出方法であって、前記部品吸着ノズルに開口する吸着孔から部品吸着ノズル内に入射する入射光量を測定し、前記入射光量が予め入力されたしきい値よりも大きい場合、部品未吸着又は部品脱落が発生したと判断することを特徴とする検出方法に関する。
あるいは、前記部品吸着ノズルに開口する吸着孔から部品吸着ノズル内に入射する入射光量を測定し、前記入射光量が予め入力されたしきい値よりも小さい場合、部品の持ち帰りが発生したと判断するようにしてもよく、または前記入射光量が予め入力された第1のしきい値よりも大きく、第2のしきい値よりも小さい場合、部品吸着ノズルの詰りが発生したものと判断するようにしてもよい。また、前記部品吸着ノズルを装着する前記部品実装ヘッドのノズルホルダ部から入射する入射光量を測定し、前記入射光量が予め入力されたしきい値よりも大きい場合、前記部品吸着ノズルが未装着であると判断するようにしてもよい。
本発明にかかるさらに他の態様は、部品供給部に供給される部品を負圧の作用で部品吸着ノズルにより吸着して取り出し、前記部品を搬送して規制保持された回路基板の実装位置に実装する部品実装ノズルの比較対象物に対する相対高さを検出する検出方法であって、前記部品吸着ノズルを前記比較対象物に暫時接近させた際の前記部品吸着ノズルに開口する吸着孔からの入射光量を測定し、前記入射光量が予め入力されたしきい値以下となったときの高さをもって前記部品吸着ノズルが前記比較対象物に当接した高さであると判断することを特徴とする検出方法に関する。前記比較対象物は、部品供給部の供給位置にある部品、部品実装装置の基板保持部により実装位置に保持された回路基板、ノズルステーションに保管された部品吸着ノズルのいずれか一とすることができる。
本発明にかかるさらに他の態様は、部品供給部に供給される部品を負圧の作用で部品吸着ノズルにより吸着して取り出し、前記部品を搬送して規制保持された回路基板の実装位置に実装する部品実装方法であって、上述したいずれか一に係る検出方法、もしくはこれらの任意の組み合わせにかかる検出方法を利用することを特徴とする部品実装方法に関する。
本発明の実施により、ノズルによる部品の未吸着、ノズルからの部品の脱落、ノズルによる部品の持ち帰り、あるいはノズルの詰りなどを従来技術に比べてより高い信頼度で検出することが可能となり、不良基板の発生を未然に防ぐことができる。加えて、ノズルの相対高さ測定を、より高い精度で実施することができるようになる。この結果、部品実装の品質を高め、設備稼働率の向上を図ることができる。
本発明の第1の実施の形態にかかる部品吸着方法につき、図面を参照して説明する。従来技術で説明したものと同一の構成要素に対しては同一の符号を付するものとする。図1は、本実施の形態にかかる検出装置を備えた部品実装ヘッド53の概要を示す。図は、図9のX方向から見た側面一部断面図である。図1において、部品実装ヘッド53は、基台部41と、負圧/正圧エアを供給するエア供給部42と、部品吸着ノズルを装着するノズルホルダ部43とから構成されている。
この内、基台部41には、ロボット54(図9参照)の一部となるボールスクリュで構成されたX駆動軸54aが中央部を貫通している。X駆動軸54aは基台部41の被駆動部(ナット部)44とねじ嵌合しており、したがってX駆動軸の回転による駆動力は被駆動部44に伝達される。この伝達された駆動力によって被駆動部44は部品実装ヘッド53全体を図面に垂直な方向に移動させる。部品実装ヘッド53の移動は、一対のガイドレール46によってガイドされている。
エア供給部42は、図示しない負圧供給源、正圧供給源にそれぞれ接続された電磁弁47の切換により、エアチューブ48を介して負圧エア又は正圧エアをノズルホルダ部43のエアジョイント45に供給し、さらにノズルホルダ部43の下端に装着されたノズル1にまで供給する。
ノズルホルダ部43は、下端に装着されたノズル1を図のZ方向に昇降駆動するリニアモータ部36と、ノズル1をZ軸に平行な軸回りに回転駆動をするθ回転駆動部37とを更に備えている。θ回転駆動部37は、図示しないモータの回転がタイミングベルト38を介してノズルホルダ部43に伝達される。なお、図には1つのノズル1とノズルホルダ部43のみが表示されているが、一般に1つの部品実装ヘッド53には図面に垂直な方向に複数のノズル1及びノズルホルダ部43が配列されている。
本実施の形態にかかる部品実装ヘッド53のノズルホルダ部43には、ノズル1の軸心を貫通するエア通路15(図10(a)参照)の延長線上に、当該エア通路15とつながる中空孔16が上方に至るまで延び、その上端に検出装置60が取り付けられている。この検出装置60は、ノズル1の下端に開口する吸着孔7からノズル1内部に入射する光を検出可能である。図1に示す検出装置60の取り付け位置は単なる一例であって、吸着孔7からノズル1内部に入射する光が検出可能である限り、検出装置60をどの位置に設けてもよい。
図2(a)は、図1に示す検出装置60の概要を示している。検出装置60は、ノズル1を下端に装着したノズルホルダ部43に、ノズル1に対向して配置されている。ノズル1が装着された状態でノズルホルダ部43の中空孔16内には、ノズル1の吸着孔7以外に光が入射する部位はなく、検出装置60が検出する光はその全てが吸着孔7から入射したものとなる。図2(a)に示す例では電磁弁47につながるエアチューブ48の位置に検出装置60が配置されているが、エアチューブ48と検出装置60のいずれをノズル1に近接する側に設けるかは任意である。
検出装置60は、吸着孔7から入射する光を検出する検出部61と、検出部61で検出された光量を測定する測定部62と、予め入力されたしきい値などのデータを保管する記憶部63と、測定部62から出力された測定結果と記憶部63から出力されたデータとに基づいて必要な判断を行う判断部64とから構成されている。判断部64は部品実装装置50の制御部57(図9参照)と接続可能であり、あるいは制御部57と一体に形成することもできる。部品実装装置の制御部57は、判断部64における判断結果に基づいて、例えば部品実装装置50を停止させるなどの必要な指令を発することができる。
検出部61は、光検出素子(フォトダイオード)や光ファイバなどを用いることによって小型化が可能であり、ノズルホルダ部43の狭い中空孔16内にも取り付けが可能である。検出部61を除いた測定部62ほかの他の検出装置60の構成要素は、ノズルホルダ部43外の部品実装ヘッド53内に配置可能である。図2(b)は、検出部61の代替となる取り付け位置を示している。ここでは、検出部61がエアチューブ48よりもはるかにノズル1に接近したノズルホルダ部43の下端近傍に配置され、検出部61から延びるリード線がノズルホルダ部43を貫通して外部に設けられる検出装置60に接続されるよう構成されている。
以上のように構成された部品実装ヘッド53の動作は以下のようである。図1、図2において、部品実装ヘッド53がロボット54のX駆動軸54aの駆動により部品取り出し位置に移動して静止した後、ノズルホルダ部43にあるリニアモータ部36の駆動でノズル1が下降して図示しない部品10に当接する。エア供給部42の電磁弁47が動作し、エアチューブ48を通して負圧をノズル1に供給し、ノズル1は前記負圧の作用で部品吸着面6に部品10を吸着する。直後にリニアモータ部36の駆動でノズル1が上昇し、部品10を部品供給部から取り出す。
検出装置60の検出部61は、部品吸着動作を終えたノズル1内部の光を検出し、その光量を測定部62で測定する。判断部64は、測定部62で測定された光量と記憶部63から入力されるデータとを基に、ノズル吸着面6にある吸着孔7の開放/閉塞状態に応じてノズル1が部品10を吸着しているか否かを判断する。
図3(a)〜(c)は、部品10(ハッチングで示す)を吸着したノズル1の部品吸着面6を下側(部品10側)から見た状態で示している。図3(a)で示すように、部品10がノズル1に対して最適位置に吸着された場合、部品10が吸着孔7の開口部を完全に閉塞するため、吸着孔7から入射する光量はほぼゼロとなり、これによって検出装置60は部品吸着がされていると判断することが可能である。ノズル1が部品吸着をミスした場合(図示せず)、吸着孔7は開放されたままとなるため光量が高いままで維持され、検出装置60は部品未吸着と判断することが可能である。又、部品10が図3(b)に示すように位置がずれて吸着された場合、あるいは図3(c)に示すように角度がずれて吸着された場合、吸着孔7が僅かに部品10の外部にはみ出すためにその部分から一定量の光量がノズル1内に入射する。この時の光量は、吸着孔7が完全に開放される未吸着時の光量よりは小さいものとなることから、統計データに基づいて部品吸着はされているものとの判断が可能である。
部品10が図3(a)〜(c)に示すいずれかの状態で吸着されていると判断されると、部品実装ヘッド53は回路基板52に対向する位置まで移動して停止する。この移動の間においても検出装置60はノズル1内部の光量を継続して測定し、光量の急激な変化の有無によって部品10の脱落有無を監視する。部品10の脱落が検出されなかった場合、部品実装ヘッド53はリニアモータ部36の駆動でノズル1を下降させ、部品10を回路基板52に当接させる。同時にエア供給部42の電磁弁47が切り替わって正圧エアをノズル1に供給し、部品10をノズル1の部品吸着面6から切り離して部品実装を行う。
万一、部品10の未吸着、あるいは部品10の脱落が発生すると、ノズル1内の光量に基づいて検出装置60の判断部64はこれを把握し、部品実装装置50の制御部57との連携によって機械停止、オペレータへの警告など、必要な指令を発することができる。あるいは、当該ノズル1による部品実装動作をスキップし、実装すべき部品10を再度吸着して実装動作を繰り返すなどの自動リカバリ実装の指令を発することもできる。
部品実装を終えた部品実装ヘッド53はリニアモータ部36の駆動によってノズル1を上昇させた後、次の部品吸着に向けて移動する。この間、検出装置60はノズル1内部の光量を引き続き測定し、判断部64は記憶部63からのデータを利用してノズル1による部品10の持ち帰り(部品10が実装されずにノズル1に付着したままの状態)がないかを監視する。部品持ち帰りがないと判断されれば、正常な部品実装が完了したものとして制御部57は次の部品吸着動作を指令することができる。
部品実装動作後のノズル1内部の光量を測定した結果、ノズル1が部品10を持ち帰っていると判断部64が判断した場合、判断部64は制御部57との連携により、部品実装装置50を停止し、オペレータに警告を発するなどの指令が可能である。あるいは、当該ノズル1による次の部品吸着動作をスキップし、当該ノズル1の部品吸着面6を認識部55(図9参照)の認識カメラで撮像して部品持ち帰りの有無を確認するなど、他の必要な措置を指示することもできる。
以上の部品実装ヘッド53による動作に関し、判断部64における判断基準を含めて図4,5を参照してより詳細に説明する。図4は、部品実装動作中の検出装置60による検出手順を示すフローチャートである。図において、サイクル開始の後、ステップ#1でノズル1による部品吸着が行われ、ステップ#2でノズル1内の光量が把握される。その結果は判断部64に送信され、ステップ#3、4で予め入力されたしきい値との比較がされる。なお、図1に示すように検出装置60をノズルホルダ部43の高い位置に設置する場合、実際にはノズル1ではなくてノズルホルダ部43の内部の光量を測定することとなるが、以下、このような場合をも含めて「ノズル内の光量」とまとめて表示するものとする。
図5(a)は、ステップ#3、4におけるしきい値の例を示している。図において、検出装置60によって把握されたノズル1内の光量がしきい値b1以下である場合、部品10が吸着されているものと判断される。これは、図3(a)〜(c)に示すいずれかの状態で部品10がノズル1に吸着され、吸着孔7を閉塞するために光量が低いと判断部64が判断するものである。なお、図3(b)に示す部品1の吸着位置ずれは、認識部55による部品保持状態の認識結果に応じた制御部57からの指令に基づき、部品実装ヘッド53の移動量を補正することで所定位置への部品実装が可能である。また、図3(c)に示す部品1の吸着角度ずれは、同じく認識結果に基づく制御部57からの指令でθ回転駆動部37による回転補正を加えることにより、所定位置への部品実装が可能である。
図5(a)に戻り、把握された光量がしきい値b1より大きくなると、吸着孔7からの入射光量が高すぎ、判断部64はノズル1が部品未吸着であると判断する。ノズル内の光量がさらに高いしきい値b2以上となる場合、何らかの理由によりノズル1自身がノズルホルダ部43に装着されていないと判断することができる。これらのしきい値b1,b2は、統計データを基に予め定めておくことができる。なお、ノズル1が装着されていない場合、前記光量の測定結果は実際にはノズル1内ではなくてノズルホルダ部43内に直接入射する光量を測定することとなるが、本明細書ではこのような場合もふくめて便宜的に「ノズル内に入射する光量」と呼ぶものとする。
図4のフローチャートに戻って、ステップ#3、4で把握されたノズル1内の光量がしきい値b2、b1と比較され、このいずれよりも小さいとき(Yes)、ステップ#5で判断部64は部品10が吸着されていると判断する。この場合、ステップ#6で当該部品10を回路基板52(図9参照)の実装位置に実装する。さらに実装後において、ステップ#7で検出装置60を用いてノズル1内の光量を測定し、判断部64はこの測定された光量としきい値との比較を継続して行う。
図5(b)は実装動作後における光量のしきい値の例を示している。図において、検出装置60により測定されたノズル内の光量が前述したしきい値b1以下である場合、部品10はノズル1の部品吸着面6に吸着されたままの状態であることから、判断部64はノズル1が部品10を持ち帰っていると判断する。次に、測定された光量がしきい値b3より大きい場合、すなわち、ノズル1の吸着孔7が完全に開放されたときの光量に達した場合、部品実装の結果ノズル1の吸着孔7から部品10が分離したものとして判断部64は所定の部品実装が完了したものと判断する。
測定された光量がこれら両しきい値b1,b3の中間にある場合、光量が部品実装前より増加しているものの吸着孔7が完全に開放されていない状態にあることを意味し、判断部64はノズル1に何らかの異常があるものと判断する。何らかの異常とは、例えば部品10の一部がノズル1に引っ掛かるなどで吸着孔7の一部を塞いでいること、あるいは部品10は無事実装されたもののノズル1の内部に埃などによる詰まりがあることなどが想定され得る。いずれの場合も、当該ノズル1で次の部品吸着動作を行った場合、異物介在、あるいは詰まりによる部品吸着不良などの不具合が発生する可能性が高い。したがってこの場合には機械停止してノズル1の状態を確認し、必要なメンテナンスを行うなどの対応をすることが好ましい。しきい値b3は、統計データによって予め定めておくことができる。
これを図4のフローチャートで示せば、ステップ#8における上述したしきい値との比較により、把握されたノズル内の光量がしきい値b3より大きい場合(Yes)、判断部64はステップ#9で部品実装が完了したものと判断し、サイクルが終了する。
フローチャートを遡って、ステップ#3で測定された光量がしきい値b2よりも大きい場合(No)、ステップ#10でこれはノズル1そのものが未装着であると判断される。また、ステップ#8で測定された光量がしきい値b3よりも小さい場合(No)、ステップ#17でノズル1による部品の持ち帰り、又はノズル1の詰まりであると判断される。このいずれの場合においてもそのままの状態で部品実装動作を継続した場合は不具合発生の原因となることから、ステップ#11で機械停止し、ステップ#12で必要なメンテナンスを行った後、ステップ#13で機械を再スタートし、以下ステップ#1からの動作が繰り返される。なお、ここでいうノズル1の詰りには、実装不良により部品10の一部が部品吸着面6に引っ掛かったような場合も含めている。
一方、ステップ#4で、測定された光量がしきい値b2よりは小さいが、しきい値b1よりは大きい場合(No)、判断部64はステップ#14で部品未吸着、又は部品落下であると判断し、ステップ#15で当該ノズル1による部品実装動作をスキップした後、ステップ#16で先に吸着できなかった部品のリカバリ吸着を行い、以下ステップ#2以降の動作を繰り返す。なお、ステップ#14で部品未吸着、又は部品脱落であると判断された場合、ステップ#15以下の自動リカバリ手順を踏むことなく、機械停止してオペレータに異常警告を発し、必要なメンテナンスを行うようにすることも勿論可能である。また、ステップ#16のリカバリ部品の吸着は、吸着ミスをしたノズル1自身で行うことも、別のノズル1で行うことも任意である。
本実施の形態にかかる検出装置を利用した部品吸着の検出方法によれば、部品の未吸着あるいは部品の脱落を部品吸着直後から部品実装直前まで継続して光量把握して検出することができ、例えば認識カメラを利用する随時検出と比較してより高い信頼度で部品の脱落の検出が可能であり、確実に不具合の発生を回避することができる。また、真空圧を利用して部品吸着の有無を検出する方法と比較して真空圧のばらつきなどに起因する測定誤差が介在する余地が少なく、また真空圧の場合には真空圧の微妙な変化に応じた判断基準の設定が要請されるのに対して、本実施の形態によれば基本的には光のオン、オフを基礎にした判断基準の設定が可能となるため、ノズル別や部品別のしきい値のばらつきも僅かであり、管理が容易となる利点がある。
次に、本発明の第2の実施の形態となるノズル1の高さ検出方法について説明する。本実施の形態で使用する部品実装ヘッド53は、先の実施の形態で説明したものと全く同様である。すなわち、ノズル1を固定する中空状のノズルホルダ部43のいずれかの位置に検出装置60が配置され、ノズル1の吸着孔7からノズル内に入射する光量の測定が可能である。検出装置60は検出部61、測定部62、記憶部63、判断部64から構成され、検出部61が検出した光量を測定部62で測定し、判断部64が測定部62から出力された測定結果と記憶部63から出力されたしきい値とを比較することによってノズル1の高さを検出する。
高さ検出には、ノズル自身の相対高さを測定し、較正することのほか、較正後のノズル1を使用して他の比較対象物の相対高さを検出することも可能となる。部品実装における部品10の吸着時に、部品供給部51に供給された部品10にノズル1の部品吸着面6を当接させるが、この際の部品10への当接を正確にするためにノズル自身の相対高さを検出し、較正しておくことが安定した部品吸着動作のために必要である。
この手順について図6に示すフローチャートを参照して説明する。図6は部品吸着時における部品10に対するノズル1の相対高さを検出、較正する手順の例を示している。図において、測定手順開始の後、ステップ#21で部品実装ヘッド53を部品10に対向する位置まで移動する。予め想定される部品10の表面高さ近傍までノズル1を下降させた後、ステップ#22で光量測定を開始し、ステップ#23でノズル1を微小量下降させる。この場合の微小量は、例えば0.1mmなど、目的に応じて予め設定が可能である。この位置で検出装置60を用いてノズル1内の光量を測定し、ステップ#24で測定部62により測定された光量と、記憶部63から入力されるしきい値b1とが比較される。そして測定された光量がしきい値b1よりも低くなるまでステップ#23,24が繰り返される。
図7は、ノズル1が下降する際の高さとしきい値b1との関係を示しており、縦軸が測定光量、横軸がノズル1と比較対象物(この場合、部品10)との間の距離を表す。横軸は右に進むほどノズル1が下降し、ノズル1と部品10との距離が接近する。まず、ノズル1が部品10から離れた位置にある時には高い光量が測定され(図の左側)、ノズル1を徐々に下降(横軸の左から右へ移動)させることによってノズル1が部品10に接近し、一定以下の距離まで接近すると急激に光量が減少する。上述した例ではこれを0.1mm刻みでノズル1を下降させて測定を繰り返し、ある段階で光量がしきい値b1を下回った時点でノズル1の部品吸着面6が部品10に当接したものと判断することができる。このしきい値b1は、統計データを基に予め設定しておくことが可能である。
図6のフローチャートに戻って、ステップ#24における光量としきい値b1との比較結果、測定された光量がしきい値b1以下となったとき(No)、ステップ#25で部品実装ヘッド53(すなわち、ノズル1)の下降を停止し、ステップ#26で当該高さを登録する。ステップ#27は較正の手順を示し、計算上の部品吸着高さと前記検出結果によるノズル高さの差分を当該部品吸着のオフセット量として登録し、測定が終了する。このようにして一旦部品10に対するノズル1の高さが較正されれば、以降はこのオフセット量を加味した較正後のノズル1の高さに基づいて連続して部品10の吸着が可能となる。
次に、図8は、同様にしてノズル1の高さを回路基板52に対して較正する状況を示している。このときの手順は、図6に示すフローチャートの内、「部品」を「回路基板」と読み替えることでほぼ同様と見ることができる。ただし、しきい値b1に関しては部品1と回路基板52との間で、例えば表面粗さの相違などがあり、統計的に別途設定することが可能で、必ずしも両者を同一のしきい値とする必要はない。また、ステップ#27の較正の手順では、部品厚さをゼロとした場合(すなわち、ノズル1が直接回路基板52に当接する場合)の計算上のノズル高さと、測定結果によるノズル高さの差分を部品実装時のオフセット量として登録するものである。一旦回路基板52に対するノズル高さが較正されれば、以降はこのオフセット量を加味した較正後のノズル1の高さに部品10の厚さに応じた補正を加えることで連続して部品10の実装が可能となる。図8には部品実装ヘッド53に4つのノズル1が装着されたときの状態を示しており、ノズル1の高さ測定は各ノズル1ごとに実施される。
以上は、部品吸着時における部品10を基準としたノズル高さ、及び部品実装時における回路基板52を基準としたノズル高さの検出・較正の例を示したが、同様な手順でその他の比較対象物に対しても相対高さの検出・較正が可能である。例えば、部品10に応じてノズル1を取り替える際、部品実装ヘッド53はノズルステーション59(図9参照)まで移動して取り替えを行うが、この場合のノズルステーション59とノズル1の高さの検出・較正が可能である。また、一旦高さが較正されたノズル1を他の測定対象物に対向して下降させ、検出装置60を用いてノズル1内の光量の変化を把握することにより、その測定対象物の高さを測定することも可能となる。
従来技術においては、ノズルからの負圧による吸引、正圧によるエアの吹出しによって同様の測定を行っていた。負圧を作用させた場合には、部品、回路基板共にその吸引作用によってノズル側へ接近する傾向が生じ、測定にばらつきを生ずるおそれがあった。また、正圧によるエアの吹き付けでは、例えば小型部品を対象とした場合にはエアによって部品が移動したり吹き飛ばされたりするなどにより正確に測定できないおそれがあった。
本実施の形態によれば、ノズル内部に配置された光量センサを用いてノズルの開口部からの入射光を測定する静的測定となるため、上述したような従来技術による不具合が生ずる余地が無くなる。あわせて、従来技術では、負圧や正圧の微妙な変化に応じた判断基準の設定が要請されるのに対して、本実施の形態によれば、基本的に光のオン、オフを基礎としており、判断基準の設定や管理が容易となる利点がある。
以上、本発明にかかる各実施の形態の部品吸着方法、部品実装方法について述べてきたが、本発明の適用は、これまで述べてきた各実施の形態に限定されるものではない。例えば図4に示す部品実装装置は、部品実装ヘッドをXY方向へ移動させるロボット54を備えた形式のものとしているが、多数のノズルをインデックスの周囲に円周状に配置してこれを間欠回転させながら順次部品の取り出しから実装までを行うロータリ式の部品実装装置に対しても本発明は同様に適用することができる。また、図9に示すノズルは、吸着する部品に応じて取替え可能な形式となっているが、例えば複数のノズルを放射状に配置し、吸着する部品に応じて回転させることにより適切なノズルを選択して使用する形式のものに対しても適用が可能である。
本発明にかかる部品吸着ノズルによる部品吸着の検出装置、検出方法、並びにこれらを利用する部品実装装置、部品実装方法は、部品実装の産業分野において広く利用することができる。
本発明の実施の形態にかかる部品実装ヘッドを示す側面一部断面図である。 図1に示す部品実装ヘッドの要部の構成を示す概略図である。 部品吸着ノズルに吸着された部品の状態を示す説明図である。 本発明の実施の形態にかかる部品吸着不良、部品実装不良を検出する検出手順を示すフローチャートである。 図4における検出手順で使用するしきい値と判断基準を示すグラフである。 本発明の他の実施の形態にかかるノズルの相対高さ測定・較正の手順を示すフローチャートである。 図6における測定・較正手順で使用するしきい値と判断基準を示すグラフである。 回路基板に対するノズルの相対高さの測定・較正の状況を示す説明図である。 部品実装装置の概要を示す斜視図である。 部品吸着ノズルの概要を示す側面図(a)、斜視図(b)、底面図(c)である。 部品供給テープの構成を示す斜視図である。 ノズルを利用した部品取り出しの手順を示す説明図である。
符号の説明
1.部品吸着ノズル、 6.部品吸着面、 7.吸着孔、 10.部品、 15.エア通路、 16.中空孔、 36.リニアモータ、 37.θ回転駆動部、 41.基台部、 42.エア供給部、 43.ノズルホルダ部、 44.ナット部、 47.電磁弁、 48.エアチューブ、 50.部品実装装置、 51.部品供給部、 52.回路基板、 53.部品実装ヘッド、 54.ロボット、 54a.X軸駆動軸、 55.認識部、 56.基板保持部、 57.制御部、 60.検出装置、 61.検出部、 62.測定部、 63.記憶部、 64.判断部。

Claims (17)

  1. 入射光を検出する検出部と、前記検出部で検出された光量を測定する測定部と、予め入力されたデータを提供する記憶部と、前記測定部から出力された測定結果と前記記憶部から出力されたデータとに基づいて必要な判断を行う判断部とから構成され、
    部品実装における部品の吸着と実装を行う部品吸着ノズルの吸着孔から当該部品吸着ノズル内に入射する光量を測定し、前記吸着孔の開放/閉塞状態を判断することを特徴とする検出装置。
  2. 前記記憶部の供給するデータが、部品吸着ノズルでの部品吸着の有無、部品吸着ノズルの詰まりの有無、部品吸着ノズル自身の装着の有無の少なくともいずれか1つを判断するための光量しきい値を含み、
    前記判断部の行う判断が、部品吸着ノズルによる部品未吸着の有無、部品吸着ノズルからの部品脱落の有無、部品吸着ノズルによる部品持ち帰りの有無、部品吸着ノズルの詰まりの有無、部品吸着ノズル自身の未装着の有無の少なくともいずれか1つの判断を含むことを特徴とする、請求項1に記載の検出装置。
  3. 前記記憶部の供給するデータは、部品吸着ノズルの先端が比較対象物に当接したことを示す光量しきい値を含み、
    前記判断部は、前記部品吸着ノズルが比較対象物に当接した際の前記比較対象物に対する部品吸着ノズルの相対高さを検出することを特徴とする、請求項1に記載の検出装置。
  4. 前記比較対象物が、部品供給部の供給位置にある部品、部品実装装置の基板保持部により部品実装位置に保持された回路基板、ノズルステーションに保管された部品吸着ノズルのいずれかであることを特徴とする、請求項3に記載の検出装置。
  5. 前記検出部が、光検出素子、または光ファイバで構成されることを特徴とする、請求項1に記載の部品実装ヘッド。
  6. ロボットによる搬送駆動力を受ける被駆動部と、
    部品吸着ノズルを装着するノズルホルダ部と、
    前記部品吸着ノズルに負圧エア又は正圧エアを供給するエア供給部とから構成され、
    前記ノズルホルダ部に装着された部品吸着ノズルを使用して負圧エアの作用で部品供給部から部品を吸着して取り出し、正圧エアの作用で前記部品を前記部品吸着ノズルから切り離して回路基板に実装する部品実装装置の部品実装ヘッドにおいて、
    前記部品吸着ノズルに開口する吸着孔から前記部品吸着ノズル内に入射する光量を検出する検出手段をさらに備えていることを特徴とする部品実装ヘッド。
  7. ロボットによる搬送駆動力を受ける被駆動部と、
    部品吸着ノズルを装着するノズルホルダ部と、
    前記部品吸着ノズルに負圧エア又は正圧エアを供給するエア供給部とから構成され、
    前記ノズルホルダ部に装着された部品吸着ノズルを使用して負圧エアの作用で部品供給部から部品を吸着して取り出し、正圧エアの作用で前記部品を前記部品吸着ノズルから切り離して回路基板に実装する部品実装装置の部品実装ヘッドにおいて、
    請求項1から請求項5のいずれか一に記載の検出装置をさらに備え、当該検出装置が、前記部品吸着ノズルに開口する吸着孔から前記部品吸着孔内に入射する光量を測定して前記吸着孔の開放/閉塞状態を判断することを特徴とする部品実装ヘッド。
  8. 部品を連続的に供給する部品供給部と、前記部品供給部から部品を取り出して回路基板に実装する部品実装ヘッドと、前記部品実装ヘッドを搬送するロボットと、回路基板を搬入して保持する基板保持部と、全体の動作を制御する制御部とから構成され、前記部品実装ヘッドに装着された部品吸着ノズルを利用してエアの吸引作用により前記部品供給部から部品を取り出し、エアの吹出し作用により前記部品を部品吸着ノズルから切り離して回路基板の実装位置に実装する部品実装装置において、
    前記部品実装ヘッドが、請求項6または請求項7に記載の部品実装ヘッドであることを特徴とする部品実装装置。
  9. 前記制御部は、前記検出装置の判断部が部品吸着ノズルからの部品の脱落、部品吸着ノズルによる部品の持ち帰り、部品吸着ノズルの詰まり、部品吸着ノズルの未装着のいずれかを判断した場合、部品実装装置を停止する指令、またはオペレータへの警告を発することを特徴とする、請求項8に記載の部品実装装置。
  10. 前記制御部は、前記判断部が部品吸着ノズルから部品が脱落したと判断した場合、当該部品吸着ノズルによる部品実装動作をスキップして、次の部品吸着動作を行う指令を発することを特徴とする、請求項8に記載の部品実装装置。
  11. 部品供給部に供給される部品を負圧の作用で部品吸着ノズルにより吸着して取り出し、前記部品を搬送して規制保持された回路基板の実装位置に実装する部品実装動作の過程において、前記部品吸着ノズルによる部品未吸着、又は前記部品吸着ノズルからの部品脱落の有無を検出する検出方法であって、
    前記部品吸着ノズルに開口する吸着孔から部品吸着ノズル内に入射する入射光量を測定し、前記入射光量が予め入力されたしきい値よりも大きい場合、部品未吸着又は部品脱落が発生したと判断することを特徴とする検出方法。
  12. 部品供給部に供給される部品を負圧の作用で部品吸着ノズルにより吸着して取り出し、前記部品を搬送して規制保持された回路基板の実装位置に実装する部品実装動作の過程において、前記部品吸着ノズルによる部品実装動作後の部品の持ち帰りの有無を検出する検出方法であって、
    前記部品吸着ノズルに開口する吸着孔から部品吸着ノズル内に入射する入射光量を測定し、前記入射光量が予め入力されたしきい値よりも小さい場合、部品の持ち帰りが発生したと判断することを特徴とする検出方法。
  13. 部品供給部に供給される部品を負圧の作用で部品吸着ノズルにより吸着して取り出し、前記部品を搬送して規制保持された回路基板の実装位置に実装する部品実装動作の過程において、前記部品吸着ノズルの詰まりを検出する検出方法であって、
    前記部品吸着ノズルに開口する吸着孔から部品吸着ノズル内に入射する入射光量を測定し、前記入射光量が予め入力された第1のしきい値よりも大きく、第2のしきい値よりも小さい場合、部品吸着ノズルの詰りが発生したものと判断することを特徴とする検出方法。
  14. 部品供給部に供給される部品を部品実装ヘッドに装着された部品吸着ノズルにより負圧の作用で吸着して取り出し、前記部品を搬送して規制保持された回路基板の実装位置に実装する部品実装動作の過程において、前記部品吸着ノズルが前記部品実装ヘッドに装着されているか否かを検出する検出方法であって、
    前記部品吸着ノズルを装着する前記部品実装ヘッドのノズルホルダ部から入射する入射光量を測定し、前記入射光量が予め入力されたしきい値よりも大きい場合、前記部品吸着ノズルが未装着であると判断することを特徴とする検出方法。
  15. 部品供給部に供給される部品を負圧の作用で部品吸着ノズルにより吸着して取り出し、前記部品を搬送して規制保持された回路基板の実装位置に実装する部品実装ノズルの比較対象物に対する相対高さを検出する検出方法において、
    前記部品吸着ノズルを前記比較対象物に暫時接近させた際の前記部品吸着ノズルに開口する吸着孔からの入射光量を測定し、前記入射光量が予め入力されたしきい値以下となったときの高さをもって前記部品吸着ノズルが前記比較対象物に当接した高さであると判断することを特徴とする検出方法。
  16. 前記比較対象物が、部品供給部の供給位置にある部品、部品実装装置の基板保持部により実装位置に保持された回路基板、ノズルステーションに保管された部品吸着ノズルのいずれかであることを特徴とする、請求項15に記載の検出方法。
  17. 部品供給部に供給される部品を負圧の作用で部品吸着ノズルにより吸着して取り出し、前記部品を搬送して規制保持された回路基板の実装位置に実装する部品実装方法において、
    請求項11から請求項16のいずれか一に係る検出方法、もしくはこれらの任意の組み合わせにかかる検出方法を利用することを特徴とする部品実装方法。

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