JP2006134969A - 太陽電池封止用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】今後、より薄肉化、大型化される傾向にある太陽電池素子の更なる高寿命化、コストダウン化を達成できるようにするとともに、太陽電池素子をラミネータ方式で封止する場合に発生する気泡をよく脱離させ、太陽電池素子の周縁部が食い込まず、作業性の良好な太陽電池封止用シートを提供する。
【解決手段】本願封止用シート1は、エチレン含有量が62重量%から85重量%である架橋性のエチレン系共重合樹脂シート表面にエンボス模様を施してなる太陽電池封止用シートにおいて、前記エンボス模様の溝をラミネート時に生じる気泡が脱離できるS字状の蛇行経路11に形成したことを特徴とし、ラミネータ方式で封止する場合に発生する気泡をよく脱離させる上に、太陽電池素子の周縁部への引っかかりから解消できるように構成した。
【選択図】図3

Description

本発明は、ガラス、プラスチック等の板状物またはシート状物からなる表裏面材間に太陽電池を封止するために用いて好適な太陽電池封止用シート、特に、架橋剤、安定剤が配合された架橋性のエチレン系共重合樹脂からなる太陽電池封止用シートに関するものである。
太陽電池素子をラミネータ方式で封止する場合において、ガラス板自体にバイメタル状の反り(このために生じるガラス板の加熱ムラ)が生じることがある。すなわち、ガラス板をラミネータの熱板上に置いた時、熱板に接した側と接していない側との温度差による熱膨張によりガラス板にバイメタル状の反りが生じることは、ラミネータ方式を採る以上避けられないことである。この反りの結果、中心部と周辺部とでガラス板上面に50°Cの温度差が確認(当社の測定)された。このことは、シートの中心部に比し、周辺部が溶融しないか溶融しても粘度の高い状態となってしまい、周辺部のエチレン系共重合樹脂の圧力により太陽電池素子にストレスを与えることから太陽電池素子の割れを発生させるという問題があった。
上記の問題を解消するため、従来、開発された太陽電池封止用シートに、特公平1−52428号、特開2000−183388号、特開2003−51605号がある。このうち、特公平1−52428号は、シート両面に深さ30μm以上のエンボス模様を施した有機過酸化物含有のEVA(エチレン酢酸ビニル共重合樹脂)からなり、表裏面材間に太陽電池素子を加熱封止するときに、帯電しないこと、ブロッキングしないこと、気泡を生じさせないこと及び太陽電池素子の割れなどの異常を生じさせないことなどをその特徴として挙げている。
また、特開2000−183388号の発明は、シート片面に深さが15〜50μmのエンボス模様を施した有機過酸化物含有のEVAからなり、表裏面材間に太陽電池素子を加熱封止するときに、太陽電池素子の破損を生じさせないこと及び気泡を生じさせないことなどをその特徴として挙げている。
さらに、特開2003−51605号の発明は、65°Cにおける圧縮率が10%以上であるエンボス模様を施した有機過酸化物含有のEVAからなり、表裏面材間に太陽電池素子を加熱封止するときに、太陽電池素子の割れを払拭出来ることをその特徴として挙げている。
さらにまた、特開2003−204074号の発明は、特定の軟質樹脂フィルムの表面に端面にまで達する深さ100μm以上の溝が形成される太陽電池用封止膜を用いることによって気泡の発生と太陽電池の損傷を防ぐことが出来ることをその特徴として挙げている。
特公平1−52428号公報 特開2000−183388号公報 特開2003−51605号公報 特開2003−204074号公報
しかしながら、上記従来型の太陽電池封止用シート(特に、特公平1−52428号、特開2000−183388)は、エンボス模様の溝深さが浅いため、或いはエンボス模様の溝の連続性を充分に考慮していない(例えば、図7のようなダイヤ格子)ために、太陽電池素子を表裏面材(ガラス板)間にラミネータ方式で封止する場合において、EVAより発生する酢酸ガス等の気体や周囲の空気が太陽電池素子と太陽電池封止用シートとの間、ガラス板と太陽電池封止用シートとの間、バックシートと太陽電池封止用シートとの間にそれぞれ残留してしまい、作成された太陽電池モジュールを長期使用した場合に、残留した気体や空気からなる気泡により太陽電池封止用シートと太陽電池素子もしくはガラス板又はバックシートとの剥離が進行し、その結果として、水、埃等の侵入を許し、太陽電池素子の腐食、出力低下、絶縁抵抗の低下といった各種の問題を発生させることがしばしばあった。したがって、この気泡の発生を如何に低減させるかが長年の課題となっていた。
また、特開2003−51605号では、エンボス模様の溝深さは、太陽電池素子の割れについては一応の対応が出来ているものの、発生した気体の抜けのためには溝の形状はなお充分ではないという問題があった。
さらに、 2003−204074号はエンボス模様の溝をジグザグ形状にしているが、ジグザグ形状は屈曲点がV字形であるため、上述の如くEVAより発生する酢酸ガス等の気体の抜けを考慮する場合、V字形の屈曲点でガスが滞留し易くガス抜け性が不十分であるという問題があった。
なお、ガス抜け性を考えた場合、エンボス模様の溝として図6の如く直線状にすることが最も望ましいが、ラミネータ成形時に太陽電池封止用シートのエンボス模様の直線の溝が太陽電池素子の周縁部に食い込んでしまい、微妙な位置決め等の調整が極めて困難であるという問題があった。
本発明は、上記種々の問題を一挙に解決するためのもので、その目的とするところは、今後、より薄肉化、大型化される傾向にある太陽電池素子の更なる高寿命化、コストダウン化を達成できるようにするとともに、太陽電池素子をラミネータ方式で封止する場合に発生する気泡をよく脱離させ、太陽電池素子の周縁部が食い込まず、作業性の良好な太陽電池封止用シートを提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明に係る太陽電池封止用シートは、エチレン含有量が62重量%から85重量%である架橋性のエチレン系共重合樹脂シート表面にエンボス模様を施してなる太陽電池封止用シートにおいて、前記エンボス模様の溝をラミネート時に生じる気泡が脱離できるS字状の蛇行経路に形成したことを特徴とし、ラミネータ方式で封止する場合に発生する気泡をよく脱離させる上に、太陽電池素子の周縁部への引っかかりから解消できるように構成した。
また、請求項2に記載の発明に係る太陽電池封止用シートは、前記気泡を脱離できるS字状の蛇行経路が、蛇行ピッチをA、蛇行高さをBとしたときに、A:B=1:5〜5:1の比率にするとともに、該蛇行経路の溝深さを300〜700μmに画定したことを特徴とし、ガス抜け性をより良好にする望ましいS字状の蛇行経路が確保できるように構成した。
さらに、請求項3に記載の発明に係る太陽電池封止用シートは、前記エチレン系共重合樹脂がエチレン・酢酸ビニル共重合樹脂であることを特徴とし、気泡の脱離性と太陽電池素子周縁部への引っかかり解消を実現した太陽電池封止用シートを、耐候性、 透明性、 柔軟性及び接着性を備えるEVAにより実現できるように構成した。
本発明は、エチレン含有量が62重量%から85重量%である架橋性のエチレン系共重合樹脂シート表面にエンボス模様を施してなる太陽電池封止用シートにおいて、前記エンボス模様の溝をラミネート時に生じる気泡が脱離できるS字状の蛇行経路に形成したことを特徴としているから、太陽電池素子を表裏面材(ガラス板)間にラミネートするときに表裏面材に中心部と周辺部とで温度差が生じたとしても素子割れを生じさせないだけの充分なクッション性が得られる上に、ラミネート時に生じる気泡の脱離性向上と太陽電池素子の周縁部への引っかかりを確実に解消出来るなど、各種の優れた効果を奏するものである。
また、請求項2に記載の発明は、 前記気泡を脱離できるS字状の蛇行経路が、蛇行ピッチをA、蛇行高さをBとしたときにA:B=1:5〜5:1の比率にするとともに、該経路の深さを300〜700μmに画定したことを特徴としているから、ラミネート時に生じる気泡の、ガス抜け性をより良好にする望ましいS字状の蛇行経路が確保できるという優れた効果を奏するものである。
さらに、請求項3に記載の発明は、前記エチレン系共重合樹脂がエチレン・酢酸ビニル共重合樹脂であることを特徴としているから、気泡の脱離性と、太陽電池素子周縁部への引っかかり解消を実現した太陽電池封止用シートを、耐候性、透明性、柔軟性及び接着性を備えるEVAにより実現できるという優れた効果を奏するものである。
次に、本発明の実施の一例を添付図面に基づいて説明する。図1は本願封止用シートの使用状態を示す分解断面図、図2は裏面材上に敷いた本願封止用シートに太陽電池素子を並べた状態の平面図、図3はS字状の蛇行経路をエンボス模様として施した本願封止用シートの平面図、図4はS字状の蛇行経路の蛇行寸法を示す説明図、図5はS字状の蛇行経路の部分断面図である。
図において、1は本願封止用シートである。本願封止用シート1は、ガラス板、プラスチック板等の板状物又はシート状物からなる表面材2及び裏面材(バックシート)3と、太陽電池素子4との間に封止するために用いるものである。すなわち、図1の如く、上から表面材(ガラス板)2/本願封止用シート1/太陽電池素子4/本願封止用シート1/裏面材(ガラス板)3の順に積層し、加熱などにより、本願封止用シート1を溶融して表面材と裏面材との間に太陽電池素子4を封止するものである。この太陽電池素子4は裏面材3上に敷いた本願封止用シート1の上面に、図2の如く、適当な隙間a、bを介してマトリクス状に並べられる。この太陽電池素子4の封止のために、二重真空型ラミネータが使用される。
前記本願封止用シート1は、クッション性のあるエチレン含有量が62重量%から85重量%である架橋性のエチレン系共重合樹脂を用い、該シート表面にはエンボス模様10が施されている。該エンボス模様10は、図3の如く、ラミネート時に生じる気泡が脱離できるS字状の蛇行経路(溝)11を並べてなる。ここに用いる架橋性のエチレン系共重合樹脂は、有機過酸化物やシランカップリング剤や必要な安定剤を配合していることは勿論である。
前記S字状の蛇行経路11は、図4の如く、蛇行ピッチをA、蛇行高さをBとしたときにA:B=1:5〜5:1の比率(図4ではA:B=3:1程度になっている。)にするとよい。すなわち、上記比率内のS字状の蛇行経路11はラミネート時に生じる気泡の、ガス抜け性が良好になると同時に、太陽電池素子4の周縁部への引っかかりを解消出来るようになる。なお、前記A:Bの比率が、上記範囲外、例えば、S字のカーブが限りなく緩やになり過ぎて直線形状に近くなってしまった場合には太陽電池素子4の周縁部への引っかかりの問題が出るし、S字のカーブが限りなく急になり過ぎてヘアピンカーブ形状になってしまった場合はガス抜け性が悪くなる。また、S字状の蛇行経路11の幅Dは1〜3mm程度がよい。
前記本願封止用シート1のエンボス模様の溝(S字状の蛇行経路11)は、図5の如く深さCを、300〜700μmに画定するとよい。300μm以下であると、クッション性が悪くなり、太陽電池素子4の割れが起きやすくなってしまう一方、S字状の蛇行経路11の深さCが700μm以上であると、本願封止用シート1をT−ダイシート押出成形法やカレンダー成形法で作成する場合において、エンボスロールに対するブロッキングが起こり易く、シート成形の作業性を阻害することから好ましくない。なお、エンボス模様の溝の連続状態は、図5に示すものに限らないことは勿論である。
本願封止用シート1に用いられる架橋性のエチレン系共重合樹脂は、エチレンを主成分とし。これと共重合可能な単量体との共重合体であって、エチレンと酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステルの共重合体、エチレンとアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸nブチル、メタクリル酸メチル等の不飽和カルボン酸エステルの共重合体、エチレンとアクリル酸、メタクリル酸などの不飽和カルボン酸の共重合体または、そのアイオノマー、 エチレンとプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、などのα−オレフィンの共重合体、あるいはこれらの2種以上の混合物などを例示することが出来る。
架橋性のエチレン系共重合樹脂として、エチレン含有量は62重量%から85重量%であるものが好ましい。エチレン含有量が62重量%以下であると、ラミネート時に発生する酢酸等の気体量が多くなり、上述の理由で好ましくないばかりでなく、共重合樹脂の軟化温度が低くなり、太陽電池封止用シート同士のブロッキングの問題が発生し、作業性を著しく阻害するため好ましくない。また、エチレン含有量が85重量%以上であると、ラミネート時に発生する気体量は少なくなるものの太陽電池封止用シートが硬くなりすぎ、太陽電池素子4の割れの問題が発生するために好ましくない。
これら架橋性のエチレン系共重合樹脂のうち、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)は、易入手性、成形性、透明性、柔軟性、接着性、耐光性等の太陽電池封止用シートの要求物性に対する適合性から望ましい。
本願封止用シートに含有される、 有機過酸化物は架橋剤として用いられる。 具体的には分解温度(半減期が1時間である温度)が90〜180°C、特に120〜160°Cの有機過酸化物の使用が好ましい。このような有機過酸化物としては、例えば第3ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、第3ブチルパーオキシアセテート、第3ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(第3ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ第3ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(第3ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,1−ビス(第3ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(第3ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、メチルエチルケトンパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキシル−2,5−ビスパーオキシベンゾエート、第3ブチルハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、p−クロベンゾイルパーオキサイド、第3ブチルパーオキシイソブチレート、ヒドロキシヘプチルパーオキサイド、ジシクロヘキサノンパーオキサイドなどがあげられる。
このような有機過酸化物は、 種類によって異なるが、該共重合樹脂100重量部に対して1〜5重量部、好ましくは0.5〜3重量部程度配合するのが好ましい。
また、このような架橋反応を容易に進行させるために、 架橋助剤を用いても良い。架橋助剤としては、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、エチレングリコールジメタクルレート、トリメチロールプロパントリメタクリレートジビニルベンゼン、ジアリルフタレート等を例示する事が出来る。架橋助剤は、該共重合樹脂100重量部に対して0.5〜3重量部程度の配合が好ましい。
さらに、本願封止用シートに含有されるシランカップリング剤は接着促進剤として用いられる、具体的にはビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトシキ−エトシキ)シラン、γ−グリシドキシプロピル−トリピルトリ−メトキシシラン、γ−アミノプロピルトリピルトリエトシキシシラン等が使用でき、 該共重合樹脂100重量部に対して、シランカップリング剤は0.1から0.5重量部程度の配合が望ましい。
さらにまた、本願封止用シートには、その他の各種添加剤が配合される。このような添加剤としては、例えば、太陽光中の紫外線による劣化を防ぐ為の、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤等が例示される。紫外線吸収剤として具体的には、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−2−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ第3ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−第3オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系、フェニルサリチレート、p−オクチルフェニルサリチレート等のサリチル酸エステル系のものが用いられる。
前記光安定剤としては、ヒンダ−ドアミン系のものが使用される。また、前記酸化防止剤としては、ヒンダ−ドフェノール系やホスファイト系のものが使用される。
太陽電池(多結晶シリコン系)160mm×160mm、厚さ200μmを図1の如く6列×7列=42枚を2mm間隔で、ガラス板/本願封止用シート/太陽電池素子/本願封止用シート/バックシートの順に積層した。本願封止用シートはエチレン系共重合樹脂としてエチレン酢酸ビニル樹脂(エチレン含有量72重量%、酢酸ビニル28重量%、MFR15g/10min、190°C)を用い、表1に記載される配合物を作製し、Tダイシート成形機を用いて厚み600μmの表面にS字状の蛇行経路からなるエンボス模様を、蛇行ピッチAを30mm、蛇行高さBを10mm、比率がA:B=3:1、溝深さが450μmになるように施したシートを作製した。このように作製した本願封止用シートとガラス板とバックシートを用い、太陽電池モジュール製作用ラミネータ(NPC社製LM110×160)を使用して熱板温度128°C、真空時間3分、加圧時間2分でラミネートを行い、太陽電池素子の素子割れ数を調べたところ、表2の結果を得た。
また、加熱プレスを用いて20cm角厚50μmのPETフィルム2枚の間に該シートを挟み、150°Cの温度条件で接触圧0.98MPa1分、脱気10回後、15分加圧状態(9.8MPa)保持した後、取り出し、自然冷却させた後の気泡の発生個数を観察した。この結果を表2に示す。
さらに、ラミネート作業性の評価を以下のように行った。すなわち、ラミネート作業時の太陽電池素子の上に、太陽電池封止用シートを重ねる作業において、太陽電池素子の周縁部にエンボス模様が引っかかることがなく、問題なくシートの位置決めができるものを「○」、太陽電池素子の周縁部にエンボス模様が引っかかり、太陽電池の位置がずれるという問題が発生したものを「×」、両者の中間を「△」とした。これらの結果を表2に示す。
実施例1で用いたEVAの代わりに、エチレンエチルアクリレート樹脂(EEA、エチレン含有量75重量%、エチルアクリレート含有量25重量%、MFR20g/10min、190°C)を用いた他は実施例1とまったく同様にして評価を行った。この結果を表2に示す。
実施例1の封止用シートのAを40mm、Bを10mm、比率がA:B=4:1となるような形状を有するS字状の蛇行経路からなるエンボス模様が表面に施されたものを使用した他は実施例1と同様にして、太陽電池素子割れ数、気泡の発生個数、ラミネート作業性を調べたところ、表2の結果を得た。
実施例1の封止用シートのAを30mm、Bを30mm、比率がA:B=1:1となるような形状を有するS字状の蛇行経路からなるエンボス模様が表面に施されたものを使用した他は実施例1と同様にして、太陽電池素子割れ数、気泡の発生個数、ラミネート作業性を調べたところ、表2の結果を得た。
実施例1の封止用シートのAを20mm、Bを40mm、比率がA:B=1:2となるような形状を有するS字状の蛇行経路からなるエンボス模様が表面に施されたものを使用した他は実施例1と同様にして、太陽電池素子の素子割れ数、気泡の発生個数、ラミネート作業性を調べたところ、表2の結果を得た。
比較例1
エンボスの形状を図6のような直線形状にした以外は実施例1と同様にして、太陽電池素子の素子割れ数、気泡の発生個数、ラミネート作業性を調べたところ、表2の結果を得た。
比較例2
実施例1の封止用シートのAを10mm、Bを80mm、比率がA:B=1:8 となるような形状を有するエンボスが表面に施されたものを使用した他は実施例1と同様にして太陽電池素子割れ数、気泡の発生個数、ラミネート作業性を調べたところ表2の結果を得た。
表1
配合比(重量部)
EVA 100
架橋剤 1.2
シランカップリング剤 0.5
光安定剤 0.1
酸化防止剤 0.05
紫外線吸収剤 0.03
表2
実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 実施例5 比較例1 比較例2樹脂 EVA EEA EVA EVA EVA EVA EVA
エチレン% 72 75 72 72 72 72 72
溝深さμm 450 450 450 450 450 450 450
経路溝形状 S字 S字 S字 S字 S字 直線 S字
比率A:B 3:1 3:1 4:1 1:1 1:2 なし 1:8
素子割れ 0/42 0/42 0/42 0/42 0/42 0/42 0/42気泡個数 0 0 0 0 0 0 5
作業性 ○ ○ ○ ○ ○ × ○
上表2から判るように、実施例1(EVA、エチレン72%、VA28%、溝深さ450μm、S字比率=3:1)、実施例2(EEA、エチレン75%、EA25%、溝深さ450μm、S字比率=3:1)、実施例3(EVA、エチレン72%、VA28%、溝深さ450μm、S字比率=4:1)、実施例4(EVA、エチレン72%、VA28%、溝深さ450μm、S字比率=1:1)、実施例5(EVA、エチレン72%、VA28%、溝深さ450μm、S字比率=1:2)は太陽電池素子の素子割れ、気泡発生がなく、またラミネート作業性も問題なかった。また、比較例1(EVA、エチレン72%、VA28%、溝深さ450μm、直線)では太陽電池素子の素子割れ、気泡発生個数は0個であったが、ラミネート作業性が不良であった。さらに、比較例2(EVA、エチレン72%、VA28%、溝深さ450μm、S字比率=1:8)は太陽電池素子の素子割れがなく、ラミネート作業性は良好であったが、気泡発生が観察された。
これらの結果から太陽電池素子割れを防止するためには、エンボス形状を深くすることで解決ができるが、エンボス形状が独立していると気泡が残りやすく、また、気泡残りを考慮し直線形状にするとラミネート作業性が劣ることが確認された。これに対し、S字状の蛇行をつけることで太陽電池素子の素子割れや気泡残りがなく、作業効率がよいエンボス形状を有する本願封止用シートが得られるという高い効果が確認できた。
本願封止用シートは、今後。より薄肉化、大型化される傾向にある太陽電池素子の更なる高寿命化、コストダウン化を達成できるものである。また、上記態様で示した太陽電池素子の封止用シートとしての用途のみならず、防犯用合せガラスの中間樹脂膜等の気泡防止対策としても極めて有効である。
本願封止用シートの使用状態を示す分解断面図である。 太陽電池素子を並べた状態の平面図である。 S字状の蛇行経路を施した本願封止用シートの平面図である。 S字状の蛇行経路の蛇行寸法を示す説明図である。 S字状の蛇行経路の溝深さを示す部分断面図である。 エンボス模様の溝が直線である封止用シートの平面図である。 エンボス模様の溝がダイヤ格子である封止用シートの平面図である。
符号の説明
1 本願封止用シート
2 表面材
3 裏面材(バックシート)
4 電池素子
10 エンボス模様
11 S字状の蛇行経路(溝)
a、b 太陽電池素子間の隙間
A 蛇行ピッチ
B 蛇行高さ
C 蛇行経路の溝深さ
D 蛇行経路の幅

Claims (3)

  1. エチレン含有量が62重量%から85重量%である架橋性のエチレン系共重合樹脂シート表面にエンボス模様を施してなる太陽電池封止用シートにおいて、前記エンボス模様の溝をラミネート時に生じる気泡が脱離できるS字状の蛇行経路に形成したことを特徴とする太陽電池封止用シート。
  2. 前記気泡を脱離できるS字状の蛇行経路が、蛇行ピッチをA、蛇行高さをBとしたときに、A:B=1:5〜5:1の比率にするとともに、該経路の深さを300〜700μmに画定したことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池封止用シート。
  3. 前記エチレン系共重合樹脂が、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂であることを特徴とする請求項1又は2に記載の太陽電池封止用シート。
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