JP2013060485A - 接着性フィルム、並びにこれを用いてなる太陽電池用封止フィルム、合わせガラス用中間フィルム、太陽電池及び合わせガラス - Google Patents

接着性フィルム、並びにこれを用いてなる太陽電池用封止フィルム、合わせガラス用中間フィルム、太陽電池及び合わせガラス Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、耐候性に優れていると共に白濁の発生が抑制された接着性フィルム、これを用いてなる太陽電池用封止フィルム、合わせガラス用中間フィルム、太陽電池及び合わせガラスを提供する。
【解決手段】エチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部、架橋剤0.01〜3重量部、シランカップリング剤0.03〜3重量部、及び下記一般式(1)で示されるピペリジン環構造を少なくとも1個有するヒンダードアミン系光安定剤0.05〜2重量部を含むことを特徴とする接着性フィルム。
Figure 2013060485

【選択図】図1

Description

本発明は、エチレン−酢酸ビニル共重合体を主成分とする接着性フィルム、これを用いてなる太陽電池用封止フィルム及び合わせガラス用中間フィルム、並びに太陽電池及び合わせガラスに関する。
エチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、単に「EVA」とも記載する)及び架橋剤を含む接着性フィルムは、架橋剤によってEVAを架橋させて硬化することにより、接着性を発現することができる。このような接着性フィルムは、ガラス板、プラスチックフィルム、及び無機物などの被接着部材同士を接着させるための中間フィルムとして、各種用途に用いられている。
接着性フィルムは、接着性だけでなく透明性にも優れていることから、透明性が要求される用途に多く用いられている。接着性フィルムの用途として具体的には、太陽電池用封止フィルム、合わせガラス用中間フィルム、及び液晶ディスプレイ等の画像表示部に光学フィルタを貼着するためのフィルムなどが挙げられる。
しかしながら、接着性フィルムは耐候性が低いため、接着性フィルムによって接着された被接着部材を長期間に亘って使用すると、光や熱の影響により、架橋されたEVAが分解して低分子量化し、被接着部材を接着している接着性フィルムの破断強度、破断伸度等の機械的特性や接着性が低下する問題があった。
そこで、特許文献1には、ヒンダードアミン系光安定剤を含む接着性フィルムが開示されている。ヒンダードアミン系光安定剤によれば、架橋されたEVAが光や熱によって分解することを抑制でき、接着性フィルムの耐候性を向上させることができる。
特開2005−54019号公報
しかしながら、ヒンダードアミン系光安定剤を含んでいる接着性フィルムにより接着された被接着部材を長期間に亘って使用していると、接着性フィルムが白濁して外観不良や透明性の低下を招く場合があった。
そこで、本発明の目的は、耐候性に優れていると共に白濁の発生が抑制された接着性フィルム、これを用いてなる太陽電池用封止フィルム、合わせガラス用中間フィルム、太陽電池及び合わせガラスを提供することである。
接着性フィルムの白濁の発生の原因は明らかではないが、酢酸イオンが接着性フィルムを白濁させる一因となっていると考えられる。すなわち、接着性フィルムにより接着された被接着部材を長期間に亘って使用していると、接着性フィルム中に浸透した水によりEVAが加水分解するなどして酢酸イオンを生じる。このようにして生じた酢酸イオンが、ヒンダードアミン系光安定剤のピペリジン環の窒素原子に配位結合して塩を形成し、この塩が接着性フィルム表面に滲み出すことにより、接着性フィルムが白濁すると考えられる。そこで、本発明者は、このような知見に鑑み種々の検討を行った結果、特定のヒンダードアミン系光安定剤を用いることにより、白濁を発生させることなく、接着性フィルムの耐候性を向上できることを見出した。
本発明の接着性フィルムは、エチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部、架橋剤0.01〜3重量部、シランカップリング剤0.03〜3重量部、及び下記一般式(1)で示されるピペリジン環構造を少なくとも1個有するヒンダードアミン系光安定剤0.05〜2重量部を含むことを特徴とする接着性フィルム。
Figure 2013060485

(式中、R1は炭素数1〜17のアルキル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基、フェニル基、又は炭素数7〜15のフェニルアルキル基を表し、R2、R3、R4及びR5は、相互に同一であっても異なっていてもよく、炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
本発明の接着性フィルムに用いられるヒンダードアミン系光安定剤は、上記一般式(1)で示されるピペリジン環構造が有している立体障害により、ピペリジン環を構成する窒素原子に酢酸イオンが配位結合するのを阻害することができ、酢酸イオンと塩を形成し難い。さらに、本発明の接着性フィルムでは、所定量のシランカップリング剤を含んでいることにより被接着部材との接着性が向上されている。これにより、接着性フィルム中で、EVAの加水分解により生じた酢酸イオンが、ヒンダードアミン系光安定剤のピペリジン環の窒素原子に配位結合して塩を形成したとしても、接着性フィルムは被接着部材との接着性が向上されていることにより、上記塩が接着性フィルム表面に滲み出すことを高く抑制し、接着性フィルムの白濁の発生をさらに抑制することができる。
したがって、本発明の接着性フィルムは、ヒンダードアミン系光安定剤により耐候性が向上されていると共に、白濁の発生も高く抑制されており、使用開始初期から長期間に亘って優れた外観及び透明性を維持することができる。
本発明の太接着性フィルムを用いた太陽電池モジュールの縦断面図である。 本発明の接着性フィルムを用いた太陽電池モジュールの縦断面図である。
本発明の接着性フィルムは、EVA、架橋剤、シランカップリング剤、及びヒンダードアミン系光安定剤を含む。
(EVA)
EVAの酢酸ビニル成分の含有量は、10〜45重量%が好ましい。EVAの酢酸ビニル成分の含有量が少ないと、接着性フィルムの透明性が低下したり、架橋硬化後の接着性フィルムが硬くなり過ぎる虞れがある。さらに、酢酸ビニル成分の含有量が少ないEVAは融点が高くなるために、このようなEVAでは接着性フィルムを架橋硬化する際に接着性フィルムに過度に加熱する必要が生じ、被接着部材を劣化させる虞れもある。また、EVAの酢酸ビニル成分の含有量が多いと、接着性フィルムが柔らかくなり過ぎ、被接着部材を接着させる際に接着性フィルム上で被接着部材の位置決めをするのが困難となる虞れがある。
また、EVAの酢酸ビニル成分の含有量が高くなるほど、EVAの加水分解により生じる酢酸イオンの量が増加して接着性フィルムの白濁の発生を促進させる虞れがある。しかしながら、上述したヒンダードアミン系光安定剤によれば、接着性フィルムに含まれているEVAの酢酸ビニル成分の含有量が高くても、接着性フィルムの白濁の発生を高く抑制することができる。したがって、本発明の接着性フィルムには、酢酸ビニル成分の含有量が高いEVAが好適に用いられる。このような観点から、EVAの酢酸ビニル成分の含有量は、25〜45重量%がより好ましく、28〜40重量%が特に好ましい。
EVAのメルトフローレイトは、1〜100g/10分が好ましく、1〜20g/10分がより好ましい。EVAのメルトフローレイトが小さいと、接着性フィルムの成膜安定性が低下して、均一な厚みを有する接着性フィルムが得られない虞れがある。厚みが均一ではない接着性フィルムは、これを加熱することにより架橋硬化する際に流動するため、接着性フィルム上に載置した被接着部材が動いてしまう他、被接着部材が割れるなどの損傷を発生する虞れがある。また、EVAのメルトフローレイトが大きいと、接着性フィルムが柔らかくなり過ぎ、被接着部材を接着させる際に接着性フィルム上で被接着部材の位置決めをするのが困難となる虞れがある。なお、本発明におけるエEVAのメルトフローレイトは、JIS K7210に準拠して、温度190℃、荷重2.16kgf(21.18N)の条件下で測定された値をいう。
(架橋剤)
本発明の接着性フィルムに用いられる架橋剤としては、有機過酸化物が好ましく、一時間半減期温度が110〜140℃である有機過酸化物がより好ましい。有機過酸化物の一時間半減期温度が低いと、有機過酸化物を分解させることなく接着性フィルムを製膜することができない虞れがある。また、有機過酸化物の一時間半減期温度が高いと、接着性フィルムに含まれているEVAを架橋させるための熱処理に長時間を要して接着性フィルムの生産性が低下する虞れがある。
一時間半減期温度が110〜140℃である有機過酸化物としては、例えば、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン(111℃)、2,2−ジ(4,4−ジ−(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキシル)プロパン(114℃)、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート(115℃)、t−ブチルパーオキシラウレート(118℃)、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート(118℃)、t−ブチルパーオキシマレイン酸(119℃)、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート(119℃)、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキシルモノカーボネート(119℃)、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート(119℃)、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン(119℃)、t−ブチルパーオキシアセテート(121℃)、2,2−ジ(t−ブチルパーオキシ)ブタン(122℃)、t−ブチルパーオキシベンゾエート(125℃)、n−ブチル4,4−ジ−(t−ブチルパーオキシ)バレレート(127℃)、ジクミルパーオキサイド(136℃)、ジ−t−ヘキシルパーオキサイド(136℃)、t−ブチルクミルパーオキサイド(137℃)、ジ(2−t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(138℃)、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン(138℃)などが挙げられる。これらの有機過酸化物は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。なお、括弧内の温度は、有機過酸化物の一時間半減期温度である。
有機過酸化物は、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、n−ブチル4,4−ジ−(t−ブチルパーオキシ)バレレート、及びt−ブチルパーオキシ2−エチルヘキシルモノカーボネートが好ましい。
接着性フィルム中における架橋剤の含有量は、エチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部に対して、0.01〜3重量部に限定されるが、0.01〜1重量部が好ましく、0.5〜1重量部がより好ましい。接着性フィルム中における架橋剤の含有量が少ないと、EVAを十分に架橋させることができず、接着性フィルムの接着性が低下する虞れがある。また、接着性フィルム中における架橋剤の含有量が多いと、EVAを架橋させる際に有機過酸化物の分解によりガスが発生し、接着性フィルムと被接着部材との間に気泡溜まりが生じるため、接着性フィルムの接着性や外観を低下させる虞れがある。接着性が低い接着性フィルムは、これにより接着された接着部材が長期間に亘って使用されると白濁する場合がある。
(シランカップリング剤)
本発明の接着性フィルムに用いられるシランカップリング剤は、接着性フィルムの接着性を向上させるために用いられる。
シランカップリング剤としては、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、及びビニルメチルジメトキシシランなどのビニルシラン系シランカップリング剤;3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、及び3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシランなどのメタクリルシラン系シランカップリング剤;3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、及び2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどのエポキシシラン系シランカップリング剤;並びに、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、及び3−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどのメルカプト系シランカップリング剤などが挙げられる。これらのシランカップリング剤は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
シランカップリング剤は、ビニルシラン系シランカップリング剤及びメタクリルシラン系シランカップリング剤が好ましく、メタクリルシラン系シランカップリング剤がより好ましく、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランが特に好ましい。これらのシランカップリング剤によれば、接着性フィルムの接着性をより向上させることができ、接着性フィルムの白濁をより抑制することができる。
接着性フィルム中におけるシランカップリングの含有量は、エチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部に対して、0.03〜3重量部に限定されるが、0.05〜2重量部が好ましく、0.1〜0.5重量部がより好ましい。接着性フィルム中におけるシランカップリング剤の含有量が少ないと、接着性フィルムの接着性を十分に向上できない虞れがある。また、接着性フィルム中におけるシランカップリングの含有量が多くても、接着性フィルム表面にWBL(Weak Boundary Layer)と呼ばれる接着脆弱層が形成され、接着性フィルムの接着性がかえって低下する虞れがある。
(ヒンダードアミン系光安定剤)
本発明の接着性フィルムに用いられるヒンダードアミン系光安定剤は、下記一般式(1)で示されるピペリジン環構造を少なくとも1個有する。
Figure 2013060485

(式中、R1は炭素数1〜17のアルキル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基、フェニル基、又は炭素数7〜15のフェニルアルキル基を表し、R2、R3、R4及びR5は、相互に同一であっても異なっていてもよく、炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
上記一般式(1)のR1は、炭素数1〜17のアルキル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基、フェニル基、又は炭素数7〜15のフェニルアルキル基である。
炭素数1〜17のアルキル基は、直鎖状であっても分岐状であってもよい。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、tert−ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、n−オクチル基、イソオクチル基、tert−オクチル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、及びオクタデシル基などが挙げられる。
炭素数5〜10のシクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノナニル基、シクロデシル基、及びシクロドデシル基などが挙げられる。
炭素数7〜15のフェニルアルキル基としては、フェニルメチル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、フェニルブチル基、フェニルペンチル基、フェニルヘキシル基、フェニルヘプチル基、フェニルオクチル基、及びフェニルノニル基などが挙げられる。
上記一般式(1)のR1としては、炭素数1〜17のアルキル基が好ましく、炭素数4〜15のアルキル基がより好ましく、炭素数8〜15のアルキル基が特に好ましい。
上記一般式(1)のR2、R3、R4及びR5は、相互に同一であっても異なっていてもよく、炭素数1〜4のアルキル基である。炭素数1〜4のアルキル基は、直鎖状であっても分岐状であってもよい。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、及びイソブチル基などが挙げられる。
上記一般式(1)のR2、R3、R4及びR5は、相互に同一であるのが好ましい。そして、上記一般式(1)のR2、R3、R4及びR5としては、メチル基及びエチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
ヒンダードアミン系光安定剤は、上記一般式(1)で示されるピペリジン環構造を少なくとも1個有しているが、少なくとも2個有しているのが好ましい。また、ヒンダードアミン系光安定剤は、窒素原子に対してα位の炭素原子が2個の炭素数1〜4のアルキル基で置換されているか又は置換されていない、炭素原子上の水素原子を除いて誘導される一価のピペリジニル基を有していないのが好ましい。このようなピペリジニル基を有しているヒンダードアミン系光安定剤では、ピペリジニル基の窒素原子に酢酸イオンが配位結合し易く、接着性フィルムの白濁を招く虞れがある。
ヒンダードアミン系光安定剤としては、下記一般式(2)で示されるヒンダードアミン系光安定剤が好ましい。
Figure 2013060485
上記一般式(2)のR7は、炭素数1〜12のアルキレン基である。炭素数1〜12のアルキレン基は、直鎖状であっても分岐状であってもよい。炭素数1〜12のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、及びオクタメチレン基などが挙げられる。
上記一般式(2)で示されるヒンダードアミン系光安定剤としては、下記式(3)及び(4)で示すヒンダードアミン系光安定剤が特に好ましく挙げられる。これらのヒンダードアミン系光安定剤は、ピペリジン環の窒素原子が酢酸イオンと配位結合することを高く抑制することができ、接着性フィルムの耐候性を向上させると共に、接着性フィルムの白濁の発生を高く抑制することができる。
Figure 2013060485

Figure 2013060485
接着性フィルム中におけるヒンダードアミン系光安定剤の含有量は、0.05〜2重量部に限定されるが、0.05〜1重量部が好ましく、0.1〜0.5重量部がより好ましい。接着性フィルム中におけるヒンダードアミン系光安定剤の含有量が少ないと、接着性フィルムの耐候性を十分に向上させることができない虞れがある。また、接着性フィルム中におけるヒンダードアミン系光安定剤の含有量が多いと、ヒンダードアミン系光安定剤が接着性フィルム表面に滲み出す、いわゆるブリードアウト現象が発生し、接着性フィルムの接着性を低下させたり、接着性フィルムの白濁を促進させる虞れがある。
(紫外線吸収剤)
本発明の接着性フィルムは、紫外線吸収剤を含んでいるのが好ましい。紫外線吸収剤によれば、光や熱の影響により架橋されたEVAが分解するのをより高く抑制することができ、接着性フィルムの耐候性をより向上させることができる。
紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、及びベンゾエート系紫外線吸収剤が好ましく挙げられる。これらの紫外線吸収剤は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−ドデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクタデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−5−クロロベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、及び2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンなどが挙げられる。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α’ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾールなどがある。
トリアジン系紫外線吸収剤としては、2−[4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−5−(オクチルオキシ)フェノール、及び2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−(ヘキシルオキシ)フェノール等が挙げられる。
ベンゾエート系紫外線吸収剤としては、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、及びヘキサデシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエートなどが挙げられる。
紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤が好ましく、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンがより好ましい。これらの紫外線吸収剤と上述したヒンダードアミン系光安定剤とを組み合わせて用いることにより、これらの相互作用により接着性フィルムの耐候性を向上させることができると共に、接着性フィルムの白濁の発生を高く抑制することができる。
接着性フィルム中における紫外線吸収剤の含有量は、0.01〜3重量部が好ましく、0.05〜2重量部がより好ましく、0.1〜0.5重量部が特に好ましい。接着性フィルム中における紫外線吸収剤の含有量が少ないと、接着性フィルムの耐候性を十分に向上させることができない虞れがある。また、接着性フィルム中における紫外線吸収剤の含有量が多いと、紫外線吸収剤が接着性フィルム表面に滲み出す、いわゆるブリードアウト現象が発生し、接着性フィルムの接着性を低下させたり、接着性フィルムの白濁を促進させる虞れがある。
(架橋助剤)
本発明の接着性フィルムは、架橋助剤をさらに含んでいるのが好ましい。架橋所剤によれば、EVAを効率的に架橋させることができ、接着性フィルムの接着性を向上させることができる。
架橋助剤としては、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、ジアリルフタレート、ジアリルフマレート、及びジアリルマレエートなどのポリアリル化合物;エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、及びトリメチロールプロパントリメタクリレートなどのポリ(メタ)アクリロキシ化合物;並びにジビニルベンゼンなどが挙げられる。これらの架橋助剤は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。架橋助剤としては、トリアリルイソシアヌレートが好ましい。
接着性フィルム中における架橋助剤の含有量は、0.01〜3重量部が好ましく、0.01〜1重量部がより好ましく、0.1〜0.5重量部が特に好ましい。接着性フィルム中における架橋助剤の含有量が少ないと、架橋助剤により得られる効果が十分ではない虞れがある。また、接着性フィルム中における架橋助剤の含有量が多いと、接着性フィルムの製膜時に押出機やTダイ内でEVAの架橋が進行してゲルを生じ、均一な厚みを有する接着性フィルムが得られない虞れがある。
本発明の接着性フィルムは、必要に応じて、他の添加剤を含んでいてもよい。他の添加剤としては、例えば、酸化防止剤、光拡散剤、難燃剤、及び変色防止剤などが挙げられる。
本発明の接着性フィルムの製造方法としては、例えば、EVA、架橋剤、シランカップリング剤、及びヒンダードアミン系光安定剤、並びに必要に応じて他の添加剤をそれぞれ所定量、押出機に供給して溶融混練した後、押出機の先端に取り付けたTダイからシート状に押出す方法が用いられる。
接着性フィルムの厚みは、接着性フィルムが用いられる用途に応じて決定すればよいが、100μm〜2mmが好ましく、200〜800μmがより好ましい。
本発明の接着性フィルムは、ガラス板、プラスチックフィルム、及び無機物などの被接着部材同士を接着させるための中間フィルムとして用いることができる。本発明の接着性フィルムは、耐候性に優れていると共に、白濁の発生が高く抑制されており、優れた外観及び透明性を長期間に亘って維持することができる。したがって、本発明の接着性フィルムは、優れた外観や透明性が求められる用途、例えば、太陽電池用封止フィルム、合わせガラス用中間フィルム、及び液晶ディスプレイ等の画像表示部に光学フィルタを貼着するためのフィルムとして用いることができ、太陽電池用封止フィルムや合わせガラス用中間フィルムとして特に好適に用いられる。
(太陽電池)
本発明の接着性フィルムは、上述の通り、優れた外観及び透明性を長期間に亘って維持することができる。したがって、このような接着性フィルムを太陽電池用封止フィルムとして用いてなる太陽電池は、外観不良を発生することなく、発電開始初期から長期間に亘って優れた発電性能を安定して発揮することができる。
本発明の接着性フィルムを太陽電池用封止フィルムとして用いてなる太陽電池モジュールの縦断面図を図1に示す。
図1に示す太陽電池モジュールは、太陽電池素子1の表面側に太陽電池用封止フィルムA を介して透明保護材2が配設され、太陽電池素子1の裏面側に太陽電池用封止フィルムA'を介して裏面保護材3が配設され、太陽電池素子1と透明保護材2及び裏面保護材3とが太陽電池用封止フィルムA 、A'により積層一体化されてなる構造を有している。
本発明の接着性フィルムは、太陽電池用封止フィルムA 、A'として用いることができる。上述した通り、本発明の接着性フィルムは白濁の発生が高く抑制されており、優れた外観及び透明性を長期間に亘って維持することができることから、太陽電池素子1の表面側に配置される太陽電池用表面側封止フィルムA として用いることが好ましい。なお、本発明において、太陽電池素子の表面とは、太陽電池素子の光が照射される面を意味する
太陽電池素子1としては、単結晶又は多結晶のシリコン結晶系ウェハを用いてなる太陽電池素子が挙げられる。透明保護材2としては、ガラス板などが挙げられる。また、裏面保護材3としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)等からなるプラスチックフィルムなどが挙げられる。
そして、図1に示す太陽電池モジュールの製造方法としては、例えば、太陽電池素子1の表面側に太陽電池用封止フィルムA 及び透明保護材2をこの順で積層し、太陽電池素子1の裏面側に太陽電池用封止フィルムA'及び裏面保護材3をこの順で積層することにより積層体を得、この積層体を減圧下で加熱することにより、太陽電池用封止フィルムA 、A'に含まれるEVAを架橋させる方法が用いられる。すると、太陽電池素子1の表面側及び裏面側に積層した太陽電池用封止フィルムA 、A'が溶融し、太陽電池素子1間の隙間を埋めた後に硬化して太陽電池素子1が太陽電池用封止フィルムA 、A'によって封止される。
上記では、太陽電池素子をその表面側及び裏面側から太陽電池用封止フィルムを用いて積層一体化してなる構造を有する太陽電池モジュールを説明したが、本発明の接着性フィルムは、下記の構造の太陽電池モジュールにも用いることができる。
本発明の接着性フィルムを太陽電池用封止フィルムとして用いてなる次の太陽電池モジュールの縦断面図を図2に示す。
図2に示す太陽電池モジュールは、透明基板5上に、太陽電池セル6が薄膜状に積層一体化されており、この太陽電池セル6上に太陽電池用接着シートAを介して裏面保護材4が配設され、薄膜状の太陽電池セル6が積層一体化されている透明基板5と裏面保護材4とが太陽電池用接着シートAにより積層一体化されてなる構造を有している。このような構造を有している太陽電池モジュールは、一般的に「薄膜太陽電池」とも呼ばれている。
なお、太陽電池セル6としては、単結晶又は多結晶のシリコン結晶やセレン化銅インジウム(CIS)などの化合物半導体を用いてなる太陽電池セルが挙げられる。透明基板5としては、ガラス板、ポリエチレンテレフタレート(PET)等からなるプラスチックフィルムなどが挙げられる。また、裏面保護材4としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)等からなるプラスチックフィルムなどが挙げられる。
そして、図2に示す太陽電池の製造方法としては、薄膜状の太陽電池セル6が積層一体化されている透明基板5上に、太陽電池用接着シートA 及び裏面保護材4をこの順で積層することにより積層体を得、この積層体を減圧下で加熱することにより、太陽電池用封止フィルムA に含まれるEVAを架橋させる方法が用いられる。
(合わせガラス)
また、本発明の接着性フィルムを合わせガラス用中間フィルムとして用いてなる合わせガラスは、優れた外観及び透明性を有し、長期間に亘って外観不良の発生を招くことがない。
合わせガラスは、2枚の透明基材がこれらの間に合わせガラス用中間フィルムを介在させた状態で積層一体化されてなる構造を有する。また、合わせガラスの用途に応じて、透明基材は2枚以上用いられてもよい。このような場合、合わせガラスは、2枚以上の透明基材がこれらの間のそれぞれに合わせガラス用中間フィルムを介在させた状態で積層一体化されてなる構造を有する。
透明基材を構成する材料としては、ガラス、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート(PMMA)などのアクリル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル系樹脂などの合成樹脂が好ましく挙げられる。合わせガラスに用いられる2枚の透明基材は、同一の材料からなるものであっても、異なる材料からなるものであってもよい。例えば、2枚の透明基材が共にガラス板からなる合わせガラスや、2枚の透明基材のうち一方の透明基材がガラス板からなり、他方の透明基材が合成樹脂板からなる合わせガラスであってもよい。
そして、合わせガラスの製造方法としては、2枚以上の透明基材をこれらの間にそれぞれ合わせガラス用中間フィルムを介在させた状態で積層することにより積層体を得、この積層体を減圧下で加熱することにより、合わせガラス用中間フィルムに含まれているEVAを架橋させる方法が用いられる。
本発明の接着性フィルムを合わせガラス用中間膜として用いてなる合わせガラスは、長期間に亘って優れた外観及び透明性を維持することがでる。したがって、このような合わせガラスは、自動車、鉄道車両、船舶などの乗り物の窓ガラスや、住宅やビルなどの建築物の窓ガラスとして好適に用いられる。
以下に、本発明を実施例を用いてより具体的に説明するが、本発明はこれに限定されない。
(実施例1〜3、比較例1〜6)
以下に示す材料をそれぞれ表1に示す配合量で押出機に供給して100℃にて溶融混練し、押出機の先端に取り付けたTダイから120℃で押出して接着性フィルム(厚み500μm)を得た。
接着性フィルム材料:
エチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル成分含有量:28重量%、メルトフローレイト:15g/10分)
架橋剤A(t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキシルモノカーボネート)
架橋剤B(2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン)
架橋剤C(n−ブチル4,4−ジ−(t−ブチルパーオキシ)バレレート)
シランカップリング剤(3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン)
ヒンダードアミン系光安定剤A(上記式(3)で示される化合物:デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1−(オクチルオキシ)−4−ピペリジニル))
ヒンダードアミン系光安定剤B(下記式(5)で示される化合物:ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)
Figure 2013060485

紫外線吸収剤(2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン)
架橋助剤(トリアリルイソシアヌレート)
(評価)
実施例及び比較例で作製した接着性フィルムの耐候性及び白濁抑制性を下記手順に従って評価した。結果を表1に示す。
(耐候性の評価)
一方の面が離型処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、「離型PETフィルム」と記載する)を2枚用意し、これらの離型PETフィルムを縦20cm×横20cmの正方形状に裁断し、正方形状の離型PETフィルムを得た。また、接着性フィルムを縦15cm×横15cmの正方形状に裁断し、正方形状の接着フィルムを得た。次に、2枚の離型PETフィルムの間の中央部に1枚の接着性フィルムを介在させた状態で、2枚の離型PETフィルムと1枚の接着性フィルムと積層することにより積層体(I)を得た。この時、離型PETフィルムをその離型処理面が正方形状の接着性フィルムと接触するように配置した。そして、積層体(I)を、真空ラミネーターを用いて150℃で−750mmHgまで5分間に亘って減圧した後に、−750mmHgの減圧下で積層体(I)を150℃で20分間に亘って厚み方向に押圧しながら加熱することにより、接着性フィルムに含まれているEVAを架橋させて接着性フィルムを硬化させることにより積層体(I')を得た。
次に、積層体(I')から離型PETフィルムを剥離して硬化させた接着性フィルムのみを取り出した後、硬化させた接着性フィルムに、メタルハライドランプを光源とする促進耐侯試験機を用い、温度60℃、相対湿度50%の雰囲気下、紫外線を100mW/cm2の照射強度で300時間に亘って照射した。
そして、紫外線を照射する前及び後の硬化させた接着性フィルムの破断伸度(%)を、引張試験機(東洋精機製作所製 STROGRAPH E-L)を用いて、温度23℃、相対湿度60%の雰囲気下で測定した。初期引っ張りチャック間距離は50mmとし、引っ張り速度は500m/分とした。そして、紫外線照射前の硬化させた接着性フィルムの破断伸度E1(%)及び紫外線照射後の硬化させた接着性フィルムの破断伸度E2(%)から、式[破断伸度の低下率(%)=100×(E1−E2)/E1]に基づいて硬化させた接着性フィルムの破断伸度の低下率(%)を算出した。なお、上記と同様の手順に従って、10枚の硬化させた接着性フィルムを作製し、硬化させた接着性フィルムについてそれぞれ破断伸度の低下率を算出し、その相加平均値を求めた。そして、その相加平均値に基づき下記の基準により接着性フィルムの耐候性を評価した。
○:破断伸度の低下率が45%以下であった。
×:破断伸度の低下率が45%を超えていた。
(白濁抑制性の評価)
縦20cm×横20cmの正方形状のガラス基板を2枚用意した。次に、接着性フィルムを縦15cm×横15cmの正方形状に裁断した。その後、2枚のガラス基板の間の中央部に1枚の接着性フィルムを介在させた状態で、2枚のガラス基板と1枚の接着性フィルムとを積層することにより積層体(II)を得た。そして、積層体(II)を、真空ラミネーターを用いて150℃で−750mmHgまで5分間に亘って減圧した後に、−750mmHgの減圧下で積層体(II)を150℃で20分間に亘って厚み方向に押圧しながら加熱することにより、接着性フィルムに含まれているEVAを架橋させて接着性フィルムを硬化させることにより積層体(II')を得た。
積層体(II')を温度25℃、相対湿度85%の雰囲気下に4週間に亘って放置した後、積層体(II')中の硬化させた接着性フィルムにおいて白濁が発生しているかを目視により観察し、下記の基準により評価した。
○:接着性フィルムに白濁の発生が認められなかった。
△:接着性フィルム表面の端部に白濁の発生が認められた。
×:接着性フィルム表面全体に白濁の発生が認められた。
Figure 2013060485
A 太陽電池用封止フィルム
A' 太陽電池用封止フィルム
1 太陽電池素子
2 透明保護材
3 裏面保護材
4 裏面保護材
5 透明基板
6 太陽電池セル

Claims (8)

  1. エチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部、架橋剤0.01〜3重量部、シランカップリング剤0.03〜3重量部、及び下記一般式(1)で示されるピペリジン環構造を少なくとも1個有するヒンダードアミン系光安定剤0.05〜2重量部を含むことを特徴とする接着性フィルム。
    Figure 2013060485

    (式中、R1は炭素数1〜17のアルキル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基、フェニル基、又は炭素数7〜15のフェニルアルキル基を表し、R2、R3、R4及びR5は、相互に同一であっても異なっていてもよく、炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
  2. 架橋剤が、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、n−ブチル4,4−ジ−(t−ブチルパーオキシ)バレレート、及びt−ブチルパーオキシ2−エチルヘキシルモノカーボネートよりなる群から選択される少なくとも一種であることを特徴とする請求項1に記載の接着性フィルム。
  3. 紫外線吸収剤を、エチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部に対して、0.01〜3重量部含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の接着性フィルム。
  4. 架橋助剤を、エチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部に対して、0.01〜3重量部含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の接着性フィルム。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の接着性フィルムからなることを特徴とする太陽電池用封止フィルム。
  6. 請求項5に記載の太陽電池用封止フィルムを用いてなることを特徴とする太陽電池。
  7. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の接着性フィルムからなることを特徴とする合わせガラス用中間フィルム。
  8. 請求項7に記載の合わせガラス用中間フィルムを用いてなることを特徴とする合わせガラス。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016012643A (ja) * 2014-06-27 2016-01-21 三井化学東セロ株式会社 太陽電池封止材用樹脂組成物、太陽電池封止材および太陽電池モジュール

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