JP2014072323A - 太陽電池モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】表面封止層の変色を確実に抑制しつつ、バックシートの劣化を抑制する太陽電池モジュールを提供する。
【解決手段】太陽電池素子60と、太陽電池素子60を挟み込む表面封止層20および裏面封止層30と、表面封止層20を覆う透明基板10と、裏面封止層30を覆い、接着層40を介して積層されたバックシート50とを含む太陽電池モジュールにおいて、表面封止層20、裏面封止層30および接着層40の各層の厚みと、各層における紫外線吸収剤の濃度とを適切に規定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池モジュールに関する。
一般的な太陽電池モジュールの一つは、受光面側から、透明基板/表面封止層/太陽電池素子/裏面封止層/接着層/バックシートの積層構造を有する(図1参照)。太陽電池モジュールの表面封止層や裏面封止層は、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのエチレン−極性モノマー共重合体を含有する(特許文献1を参照)。また、バックシートは、例えばポリエチレンテレフタレートなどの樹脂シートからなることが多い。
従来の太陽電池モジュールは、バックシートの紫外線による劣化を抑制するべく、封止層または接着層に紫外線吸収剤を加えていた。しかしながら、封止層に多量の紫外線吸収剤を配合すると、封止層が徐々に変色(例えば、黄色)することがある。表面封止層が変色すると、太陽電池素子の受光量が低下し、発電効率が低下する。そこで、表面側封止層中の紫外線吸収剤の濃度よりも、裏面封止層中の紫外線吸収剤の濃度を高くすることで、バックシートの劣化を抑制しながら、かつ表面封止層の変色を抑制することが報告されている(特許文献2を参照)。
特開2008−153520号公報 特開2006−66682号公報
ところが、表面封止層中の紫外線吸収剤の濃度を低くしても、依然として表面封止層の変色が発生することがあった。それは、裏面封止層または接着層に含まれる紫外線吸収剤が、時間とともに表面封止層に拡散するためであることがわかった。そこで本発明は、太陽電池モジュールの表面封止層、裏面封止層および接着層の各層の厚みと、各層における紫外線吸収剤の濃度とを規定することで、表面封止層の変色を確実に抑制しつつ、バックシートの劣化を抑制する。それにより、太陽電池モジュールの高発電効率を維持しつつ、太陽電池モジュールの耐久性を高める。
本発明は、以下に示す太陽電池モジュールに関する。
[1]太陽電池素子と、前記太陽電池素子を挟み込む表面封止層および裏面封止層と、前記表面封止層を覆う透明基板と、前記裏面封止層を覆い、接着層を介して積層されたバックシートとを含み、
前記表面封止層、前記裏面封止層および前記接着層が、以下の関係式AおよびBを満たす、太陽電池モジュール。
式A:X/(X+Y+Z)<0.65
式B:(X×x + Y×y +Z×z)/(X+Y+Z) <0.06
(式Aおよび式Bにおいて、
表面封止層の厚みをX(μm)、紫外線吸収材の濃度をx(wt%)とし、
裏面封止層の厚みをY(μm)、紫外線吸収材の濃度をy(wt%)とし、
接着剤層の厚みをZ(μm)、紫外線吸収材の濃度をz(wt%)とする)
[2]前記太陽電池素子は、選択エミッタ構造を有する、[1]に記載の太陽電池モジュール。
[3]前記表面側封止層および前記裏面側封止層は、エチレン-酢酸ビニル共重合体を含む、[1]に記載の太陽電池モジュール。
[4]前記バックシートは、ナイロンフィルム、ナイロンシート、ポリエチレンテレフタレートシート、ポリフッ化ビニルシートである、[1]に記載の太陽電池モジュール。
本発明の太陽電池モジュールでは、表面側封止層の黄変が確実に抑制されるので、発電効率の低下が生じにくく、かつバックシートの光劣化も抑制される。
太陽電池モジュールの積層構成を示す図である。 実施例で作製した評価系の試験サンプルの積層構成を示す図である。
本発明の太陽電池モジュールは、太陽電池素子60と、前記太陽電池素子60を挟み込む表面封止層20および裏面封止層30と、前記表面封止層20を覆う透明基板10と、前記裏面封止層30を覆い、接着層40を介して積層されたバックシート50とを含む(図1参照)。
太陽電池素子は、半導体の光起電力効果を利用して発電できるものであれば特に制限はない。太陽電池セルの例には、シリコン(単結晶系、多結晶系、非結晶(アモルファス)系)太陽電池、化合物半導体(3−5族、2−6族、その他)太陽電池、湿式太陽電池、有機半導体太陽電池などが含まれる。なかでも、発電性能とコストとのバランスなどの観点から、多結晶系シリコン太陽電池が好ましい。
また、本発明の太陽電池素子は、選択エミッタ構造を有していてもよい。選択エミッタ構造とは、半導体の電極とのコンタクト部を選択的に低抵抗領域(高濃度ドープ領域)とした構造である。選択エミッタ構造の太陽電池素子は、紫外波長域の光(例えば、波長330〜380nm)で発電をすることができるというメリットを有する。太陽電池素子の波長330nm〜380nmのいずれかの光に対する外部量子効率は、50%以上であることが好ましい。外部量子効率は、外部量子効率スペクトルから確認することができる。
本発明の太陽電池モジュールは、表面封止層の変色が抑制されているので、太陽電池素子への太陽光の受光効率が高く、特に紫外領域における光の受光効率が高い。よって、太陽電池素子を選択エミッタ構造の太陽電池素子とすることで、発電効率をより効果的に高めることができる。
太陽電池モジュールにおいて、太陽電池素子は表面封止層と裏面封止層とで挟み込まれている。表面封止層および裏面封止層(これらを総称して「封止層」という)は、重合体成分を含み、重合体成分は架橋剤で架橋されていたり、必要に応じて接着向上剤などで変性されていてもよい。また、封止層は、各種添加剤を含みうる。
重合体成分の例には、エチレン・極性モノマー共重合体、エチレン・α-オレフィン・ジエン共重合体、エチレン・α-オレフィン共重合体、およびエチレン・環状オレフィン共重合体などが含まれる。重合体成分は、好ましくはエチレン・極性モノマー共重合体であり、エチレン・酢酸ビニル共重合体である。
エチレン−極性モノマー共重合体における極性モノマーの例には、不飽和カルボン酸およびその塩、不飽和カルボン酸エステル、不飽和カルボン酸アミド、ビニルエステル、一酸化炭素などが含まれる。より具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、イタコン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、無水マレイン酸、無水イタコン酸等の不飽和カルボン酸、これら不飽和カルボン酸のリチウム、ナトリウム、カリウムなどの1価金属の塩やマグネシウム、カルシウム、亜鉛などの多価金属の塩、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソオクチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソブチル、マレイン酸ジメチル等の不飽和カルボン酸エステル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルのようなビニルエステル、一酸化炭素、二酸化硫黄などの一種又は二種以上などを例示することができる。
エチレン−極性モノマー共重合体のさらなる具体例には、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体のようなエチレン−不飽和カルボン酸共重合体、前記エチレン−不飽和カルボン酸共重合体のカルボキシル基の一部又は全部が上記金属で中和されたアイオノマー、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸イソブチル共重合体、エチレン−アクリル酸nブチル共重合体のようなエチレン−不飽和カルボン酸エステル共重合体、エチレン−アクリル酸イソブチル−メタクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸nブチル−メタクリル酸共重合体のようなエチレン−不飽和カルボン酸エステル−不飽和カルボン酸共重合体及びそのカルボキシル基の一部又は全部が上記金属で中和されたアイオノマー、エチレン−酢酸ビニル共重合体のようなエチレン−ビニルエステル共重合体などを代表例として例示することができる。
エチレン−極性モノマー共重合体のさらに好ましい例は、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)が含まれる。エチレン酢酸ビニル共重合体を用いることで、封止層に高い透明性を与えることができ、太陽電池モジュールの発電性能を向上させることが可能となる。
エチレン−極性モノマー共重合体における極性モノマーの含有量は、前記エチレン−極性モノマー共重合体100質量部に対して20〜35質量部、さらに22〜30質量部、特に24〜28質量部とするのが好ましい。極性モノマーの含有量が、20質量部未満であると加工性が低下し、封止層が硬質になりすぎる恐れがあり、35質量部を超えると封止層の強度が低下するおそれがある。
前述の通り、太陽電池モジュールの封止層に含まれる重合体成分は、架橋剤で架橋されていてもよい。架橋剤の例には、100℃以上の温度で分解してラジカルを発生する有機過酸化物が含まれる。架橋剤としての有機過酸化物は、一般に、組成物の調整条件、硬化温度、被着体の耐熱性、貯蔵安定性を考慮して選択される。特に、半減期10時間の分解温度が70℃以上のものが好ましい。
架橋剤としての有機過酸化物の具体例には、樹脂の加工温度・貯蔵安定性の観点から、2,5-ジメチルヘキサン、2,5-ジハイドロパーオキサイド、3-ジ-t-ブチルパーオキサイド、t-ジクミルパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5-ビス(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキシン、ジクミルパーオキサイド、α,α'-ビス(t-ブチルパーオキシソプロピル)ベンゼン、n-ブチル-4,4-ビス(t-ブチルパーオキシ)ブタン、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキシルモノカーボネート、2,2-ビス(t-ブチルパーオキシ)ブタン、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、1,1-ジ(t-ヘキシルパーオキシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、t-ブチルパーオキシベンゾエート、ベンゾイルパーオキサイド等が挙げられる。
有機過酸化物の特に好ましい例には、2,5-ジメチル-2,5-ビス(t-ブチルパーオキシ)ヘキサンが挙げられる。この有機過酸化物であれば、エチレン−極性モノマー共重合体の架橋密度を向上させることができる。
太陽電池モジュールの封止層に含まれる重合体成分は、架橋剤で架橋されているが、さらに架橋助剤によって架橋されていてもよい。架橋助剤は、重合体成分(例えば、エチレン−極性モノマー共重合体I)の架橋密度を向上させ、封止層の膨潤度を低下させることができる。
架橋助剤の量は、エチレン−極性モノマー共重合体100質量部に対して、好ましくは0.1〜3.0質量部、より好ましくは0.1〜2.5質量部である。このような架橋助剤の含有量であれば、架橋助剤の添加によるガスの発生もなく、エチレン−極性モノマー共重合体の架橋密度を向上させることができる。
架橋助剤(官能基としてラジカル重合性基を有する化合物)としては、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート等の3官能の架橋助剤の他、(メタ)アクリルエステル(例、NKエステル等)の単官能又は2官能の架橋助剤等を挙げることができる。なかでも、トリアリルシアヌレートおよび/またはトリアリルイソシアヌレートが好ましく、特にトリアリルイソシアヌレートが好ましい。
太陽電池モジュールの封止層は、太陽電池素子または基板(透明基板またはバックシート)に密着していることが好ましい。そのため、封止層に含まれる重合体成分は、接着向上剤で変性されていることが好ましい。接着向上剤としては、シランカップリング剤を用いることができる。これにより、優れた接着力を有する封止層を形成することが可能となる。
接着向上剤であるシランカップリング剤の含有量は、エチレン−極性モノマー共重合体100質量部に対して0.1〜0.7質量部、特に0.3〜0.65質量部であることが好ましい。これにより封止層が安定した接着力を有し、膨潤度が低い封止層が得られる。
シランカップリング剤の例には、γ-クロロプロピルメトキシシラン、ビニルエトキシシラン、ビニルトリス(β-メトキシエトキシ)シラン、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-β-(アミノエチル)-γ-アミノプロピルトリメトキシシランを挙げることができる。これらシランカップリング剤は、単独で使用しても、又は2種以上組み合わせて使用してもよい。なかでも、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシランが特に好ましく挙げられる。
太陽電池モジュールの封止層は、その他の任意の添加剤を含有しうる。任意の添加剤の例には、着色剤、老化防止剤、変色防止剤、耐熱安定剤、光安定化剤などが含まれる。
着色剤の例には、金属酸化物および金属粉などの無機顔料;アゾ系、フタロシアニン系、アゾ系、および酸性もしくは塩基性染料系レーキなどの有機顔料が含まれる。
光安定化剤の例には、アミン系、フェノール系、ビスフェニル系およびヒンダートアミン系(HALS)が含まれる。光安定化剤は、例えばジ-t-ブチル-p-クレゾールおよびビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケートなどが含まれる。特に、75℃〜100℃での帯電減衰時間を長くするには、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケートが好ましい。また、エチレン・α-オレフィン・ジエン共重合体および/またはエチレン・α-オレフィン共重合体の安定性を向上させる上で、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、p-ベンゾキノンおよびメチルハイドロキノンなどが含まれてもよい。封止層における光安定化剤の含有量は、0.5〜1.0重量%であることが好ましい。
さらに、本発明の太陽電池モジュールの封止層には、紫外線吸収剤が含まれていてもよい。紫外線吸収剤の例には、2,2'-ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2'-ジヒドロキシ-4,4'-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-オクチルベンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-オクトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-5-スルフォベンゾフェノン、4-ドデシロキシ-2-ヒドロキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系;2-(2'-ヒドロキシ−3',5'-ジ-t-ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ−3',5'-ジ-t-ブチルフェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ−3',5'-ジ-t-アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ−4'-オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3-t-ブチル-2-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール系;フェニルサルシレート、p-オクチルフェニルサリシレートおよびp-t-ブチルフェニルサルシレートなどのサリシレート系;2-エチルヘキシル-2-シアノ-3,3'-ジフェニルアクリレート、エチル-2-シアノ-3,3'-ジフェニルアクリレートなどのシアノアクリレート系などが含まれる。
後述するように、本発明の太陽電池モジュールの封止層(表面封止層および裏面封止層)および接着剤層に含まれる紫外線吸収剤の濃度が一定以下に規定されている。
太陽電池モジュールにおいて、表面封止層は透明基板に覆われている。透明基板は、太陽電池モジュールの受光面側の最表層に位置することがあるので、耐候性、耐汚染性、機械強度をはじめとして、太陽電池モジュールの屋外曝露における長期信頼性を確保するための性能が必要である。
透明基板の好ましい例には、(強化)ガラス板、フッ化物重合体フィルムが挙げられる。ガラス板としては光透過率の高い白板ガラスを用いることが好ましい。フッ化物重合体フィルムの具体例としては、四フッ化エチレン− エチレン共重合体(ETFE) 、ポリフッ化ビニル樹脂(PVF)、ポリフッ化ビニリデン樹脂(PVDF)、ポリ四フッ化エチレン樹脂(TFE)、四フッ化エチレン− 六フッ化プロピレン共重合体(FEP)、ポリ三フッ化塩化エチレン樹脂(CTFE)がある。耐候性の観点ではポリフッ化ビニリデン樹脂が優れているが、耐候性および機械的強度の両立では四フッ化エチレン−エチレン共重合体が優れている。フッ化物重合体フィルムと封止材との接着性の改良のために、コロナ処理、プラズマ処理をフィルムに行うことが望ましい。また、機械的強度向上のために延伸処理が施してあるフィルムを用いることも可能である。
太陽電池モジュールにおいて、裏面封止層は、接着層を介してバックシートで覆われている。バックシートは、太陽電池素子を保護し、湿度の侵入を防ぎ、外部との電気的絶縁を保つために用いられる。材料としては、充分な電気絶縁性を確保でき、しかも長期耐久性に優れ、熱膨張、熱収縮に耐えられる材料が好ましい。
バックシートの好ましい例には、ナイロンシート、ポリエチレンテレフタレート(PET)シート、ポリフッ化ビニル(PVF)シートなどが挙げられる。バックシートに防湿性が要求される場合には、アルミラミネートPVFシート、アルミ蒸着PETシート、酸化珪素蒸着PETシートなどが用いられる。さらに、モジュールの耐火性を向上させるために、これらのシートでラミネートした亜鉛メッキ鉄箔またはステンレス箔等を裏面保護部材として用いることもできる。
バックシートの外側には、太陽電池モジュールの機械的強度を増すために、あるいは、温度変化による歪、ソリを防止するために、支持板を貼り付けてもよい。支持板の例には、金属板、プラスチック板、FRP(ガラス繊維強化プラスチック)板、セラミック板などがある。また、建材を貼り付けることにより建材一体型太陽電池モジュールとすることもできる。建材としては、金属板、スレートボード、石膏ボード、瓦、ガラス繊維強化プラスチック、ガラスなどから種々選択して用いることができる。
太陽電池モジュールにおいて、裏面封止層とバックシートとをはり合わせる接着層の主剤は、低密度ポリエチレン樹脂、プロピレン樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合体樹脂、またはエチレン・α-オレフィン共重合体樹脂などである。
接着層には、無機微粒子が添加されていてもよい。無機微粒子の例には、二酸化チタン、湿式および乾式シリカ、コロイダルシリカ、炭酸カルシウム、珪酸アルミ、リン酸カルシウム、アルミナ、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、酸化亜鉛(亜鉛華)、酸化アンチモン、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化錫、酸化ランタン、酸化マグネシウム、炭酸バリウム、炭酸亜鉛、塩基性炭酸鉛(鉛白)、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸鉛、硫化亜鉛、マイカ、雲母チタン、タルク、クレー、カオリン、フッ化リチウムおよびフッ化カルシウムなどが含まれる。例えば硫酸バリウムは、接着層の隠蔽性を高めうる。無機微粒子の含有量は特に限定されない。
接着層には、紫外線吸収剤が含まれていてもよい。紫外線吸収剤の例には、前述の封止層に含まれる紫外線吸収剤と同様の剤が挙げられる。ただし、後述するように、本発明の太陽電池モジュールの封止層(表面封止層および裏面封止層)および接着剤層に含まれる紫外線吸収剤の濃度が一定以下に規定されている。
本発明の太陽電池モジュールは、表面封止層、裏面封止層および接着剤層の厚みと、各層における紫外線吸収材の濃度との関係が規定されている。表面封止層の厚みをX(μm)とし、それにおける紫外線吸収材の濃度をx(wt%)とする。裏面封止層の厚みをY(μm)とし、それにおける紫外線吸収材の濃度をy(wt%)とする。接着剤層の厚みをZ(μm)とし、それにおける紫外線吸収材の濃度をz(wt%)とする。このとき、本発明の太陽電池モジュールは、以下の式Aおよび式Bを満たすことを特徴とする。
式A:(X×x + Y×y +Z×z)/(X+Y+Z) <0.06
式B:X/(X+Y+Z)<0.65
表面封止層の厚みX、裏面封止層の厚みY、および接着剤層の厚みZは、太陽電池モジュール自体における各層の厚みであってもよいが、太陽電池モジュールにおける各層の厚みは実測しにくいことがある。その場合には、太陽電池モジュールの製造プロセスにおけるラミネート工程においてラミネートされる、表面封止用フィルムと、裏面封止用フィルムと、接着剤層の厚み(通常は、バックシートに成膜されている)との厚みを、それぞれ表面封止層の厚みX、裏面封止層の厚みY、および接着剤層の厚みZとみなしてもよい。
式Aは、表面封止層、裏面封止層および接着剤層の全体における、紫外線吸収剤の濃度が一定以下であることを示している。一方、式Bは、表面封止層、裏面封止層および接着剤層の合計厚みに対する、表面封止層の厚みXが一定以下であることを示している。
まず、式Aの値が0.06以上であると、紫外線吸収剤の合計含有量が多くなる。紫外線吸収剤が時間と共に表面封止層に拡散することで、表面封止層を変色させる。したがって、式Aの値を0.06未満とし、好ましくは0.03未満とする。
次に、式Bの値が0.65以上であると、紫外線吸収剤が時間と共に表面封止層に拡散することで、結果として表面封止層中の紫外線吸収剤の含有量が高まる。その結果、紫外線吸収剤の合計含有量が少なくても、表面封止層が変色することがある。そのため式Bの値を0.65未満とし、好ましくは0.5未満とする。
式Aおよび式Bを満たすことで、太陽電池モジュールの表面封止層の変色を抑制しつつ、バックシートの劣化を抑制することができる。
表面封止層における紫外線吸収材の濃度x(wt%)は、0.03以下であることが好ましく、0wt%であることがより好ましい。表面封止層の厚みXは200〜700μmであることが好ましい。裏面封止層における紫外線吸収材の濃度y(wt%)は、0.5以下であることが好ましい。裏面封止層の厚みYは、200〜1000μmであることが好ましい。
接着層における紫外線吸収材の濃度z(wt%)は、0.5以下であることが好ましい。接着層の厚みZは、5〜200μmであることが好ましい。
裏面封止層および接着層における紫外線吸収材の濃度(yおよびz)は、0wt%であってもよいが、バックシートの劣化を抑制する観点からは、裏面封止層および接着層の少なくともいずれかに紫外線吸収剤を含むことが好ましい場合がある。
本発明の太陽電池モジュールは、通常の手法にて製造することができる。例えば、透明機板と、表面封止用フィルムと、太陽電池素子と、裏面封止用フィルムと、接着剤層を有するバックシートとを、この順に重ねて得られた積層体を、熱ラミネートすることで、太陽電池モジュールが得られる。ラミネート温度は特に限定されないが、封止層に含まれる架橋剤の分解温度よりも高いことが好ましく、100℃〜200℃の範囲であることが好ましい。
表面封止用フィルムおよび裏面封止用フィルム(「封止用フィルム」と総称する)は、前述の封止層において説明した重合体成分を含み、必要に応じて架橋剤と、架橋助剤と、接着向上剤と、その他の添加剤とを含む。そして、熱ラミネート中に、封止用フィルム中の重合体成分が架橋剤で架橋され、接着向上剤で変性されることで封止層を形成する。
[実施例1]
エチレン・酢酸ビニル共重合体EVA(酢酸ビニル含量:28重量%、190℃、2160g荷重でのMFR:15g/10分)100質量部に、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキシルカーボネート 0.8質量部と、トリアリルイソシアヌレート 1.0質量部と、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケートを0.1質量部と、紫外線吸収剤として2-ヒドロキシ-4-オクチルベンゾフェノンを0.025質量部と、接着向上剤としてγ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 0.3質量部と、を配合して樹脂組成物A1を得た。得られた樹脂組成物A1を、Tダイ付押出機にて押出成形して、厚さ約450μmの太陽電池封止用樹脂シートを得た。
得られた太陽電池封止用樹脂シートを用いて、図2に示される評価系の試験サンプルを作製した。得られた太陽電池封止用樹脂シートを、表面封止層20用の封止用樹脂シートA及び裏面封止層30用の封止用樹脂シートBとした。バックシートは、ポリエステル基材(厚み250μm)とした。接着層は低密度ポリエチレン樹脂層(厚さ75μm)であり、低密度ポリエチレン樹脂100部に対して、紫外線吸収剤である2-ヒドロキシ-4-オクチルベンゾフェノンを0.002部含有する。ガラス板とアルミ板65(厚み200μm)とともに、これらを図2に示す構成にて積層した積層体を、150℃で6分間、真空ラミネートした。各層の厚みは、ラミネート前の厚みである。
得られたラミネート体を120℃のオーブンにて500時間曝露した。曝露前後のラミネート体の光反射率を求めた。ラミネート体のガラス側から、波長350nmの光を法線方向に沿って照射して、アルミ板で反射した光の量を測定した。測定位置は、アルミ板開口縁から20mm離間した位置とした。反射率は、分光光度計(Solid Spec-3700DUV(株)島津製作所製)を用いて測定した。曝露前後の光反射率から、反射率維持率を求め、樹脂シートAから得られた封止層の変色の程度の指標とした。つまり、樹脂シートAから得られた封止層の変色がない場合には、反射維持率は100%となる。反射率維持率が高い場合には、接着剤層や樹脂シートBから得られた封止層から、紫外線吸収剤が、樹脂シートAから得られた封止層に拡散しなかったことを示す。
一方、得られたラミネート体を、キセノンウェザーメーター(スガ試験機(株)製)を用いて、3Sunの条件下に1500時間曝露した。曝露前後のラミネート体のバックシートの黄色度を測定した。黄色度の測定は、SMカラーメーターSM−T(スガ試験機(株)製)を用いて、JIS K7373に準拠して行った。曝露前後の黄色度から黄色度の変化率を求めた。
[実施例2]
エチレン・酢酸ビニル共重合体100質量部に、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキシルカーボネート 0.8質量部と、トリアリルイソシアヌレート 1.0質量部と、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケートを0.1質量部と、紫外線吸収剤として2-ヒドロキシ-4-オクチルベンゾフェノンを0.002部と、接着向上剤としてγ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 0.3質量部とを配合して、樹脂組成物A2を得た。得られた樹脂組成物A2をTダイ付押出機にて押出成形して、厚さ約450μmの太陽電池封止用樹脂シートA2を得た。
また、エチレン・酢酸ビニル共重合体100質量部に、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキシルカーボネート 0.8質量部と、トリアリルイソシアヌレート 1.0質量部と、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケートを0.1質量部と、紫外線吸収剤として2-ヒドロキシ-4-オクチルベンゾフェノンを0.01質量部と、接着向上剤としてγ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 0.3質量部とを配合して樹脂組成物B2を得た。得られた樹脂組成物B2をTダイ付押出機にて押出成形して、厚さ約450μmの太陽電池封止用樹脂シートB2を得た。
得られた太陽電池封止用樹脂シートを用いて、図2に示される評価系の試験サンプルを作製した。得られた太陽電池封止用樹脂シートA2を表面封止層20用の封止用樹脂シートAとし、太陽電池封止用樹脂シートB2を裏面封止層30用の封止用樹脂シートBとした。実施例1と同様のガラス板、アルミ板及びバックシートを用いて、実施例1と同様の条件にてラミネート体を得た。
得られたラミネート体を用いて、実施例1と同様に評価した結果を表1に示す。
[実施例3]
エチレン・酢酸ビニル共重合体100質量部に、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキシルカーボネート 0.8質量部と、トリアリルイソシアヌレート 1.0質量部と、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケートを0.1質量部と、接着向上剤としてγ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 0.3質量部とを配合して、紫外線吸収剤を含まない樹脂組成物A3を得た。得られた樹脂組成物A3を、Tダイ付押出機にて押出成形して、厚さ約450μmの太陽電池封止用樹脂シートA3を得た。
また、エチレン・酢酸ビニル共重合体100質量部に、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキシルカーボネート 0.8質量部と、トリアリルイソシアヌレート 1.0質量部と、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケートを0.1質量部と、紫外線吸収剤として2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-6-ドデシル-4-メチルフェノールを0.006質量部、接着向上剤としてγ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 0.3質量部とを配合して樹脂組成物B2を得た。得られた樹脂組成物B3を、Tダイ付押出機にて押出成形して、厚さ約450μmの太陽電池封止用樹脂シートB3を得た。
得られた太陽電池封止用樹脂シートを用いて、図2に示される評価系の試験サンプルを作製した。得られた太陽電池封止用樹脂シートA3を表面封止層20用の封止用樹脂シートAとし、太陽電池封止用樹脂シートB3を裏面封止層30用の封止用樹脂シートBとした。実施例1と同様のガラス板、アルミ板及びバックシートを用いて、実施例1と同様の条件にてラミネート体を得た。
得られたラミネート体を用いて、実施例1と同様に評価した結果を表1に示す。
[比較例1]
エチレン・酢酸ビニル共重合体100質量部に、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキシルカーボネート 0.8質量部と、トリアリルイソシアヌレート 1.0質量部と、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケートを0.1質量部、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 0.3質量部とを配合して、紫外線吸収剤を含まない樹脂組成物A4を得た。得られた樹脂組成物A4を、Tダイ付押出機にて押出成形して、厚さ約450μmの太陽電池封止用樹脂シートA4を得た。
また、エチレン・酢酸ビニル共重合体100質量部に、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキシルカーボネート 0.8質量部と、トリアリルイソシアヌレート 1.0質量部と、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケートを0.1質量部と、紫外線吸収剤として2-ヒドロキシ-4-オクチルベンゾフェノンを0.3質量部と、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 0.3質量部とを配合して樹脂組成物B4を得た。得られた樹脂組成物B4を、Tダイ付押出機にて押出成形して、厚さ約450μmの太陽電池封止用樹脂シートB4を得た。
得られた太陽電池封止用樹脂シートを用いて、図2に示される評価系の試験サンプルを作製した。得られた太陽電池封止用樹脂シートA4を表面封止層20用の封止用樹脂シートAとし、太陽電池封止用樹脂シートB4を裏面封止層30用の封止用樹脂シートBとした。実施例1と同様のガラス板、アルミ板及びバックシートを用いて、実施例1と同様の条件にてラミネート体を得た。
得られた試験片を用いて、実施例1と同様に評価した結果を表1に示す。
[比較例2]
エチレン・酢酸ビニル共重合体100質量部に、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキシルカーボネート 0.8質量部と、トリアリルイソシアヌレート 1.0質量部と、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケートを0.1質量部と、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 0.3質量部とを配合して、紫外線吸収剤を含まない樹脂組成物A5を得た。得られた樹脂組成物A5を、Tダイ付押出機にて押出成形して、厚さ約450μmの太陽電池封止用樹脂シートA5を得た。
さらに、エチレン・酢酸ビニル共重合体100質量部に、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキシルカーボネート 0.8質量部と、トリアリルイソシアヌレート 1.0質量部と、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケートを0.1質量部と、紫外線吸収剤として2-(2-ヒドロキシ-5-t-オクチルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾールを0.3質量部と、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 0.3質量部とを配合して樹脂組成物B5を得た。得られた樹脂組成物B5を、Tダイ付押出機にて押出成形して、厚さ約450μmの太陽電池封止用樹脂シートB5を得た。
得られた太陽電池封止用樹脂シートを用いて、図2に示される評価系の試験サンプルを作製した。得られた太陽電池封止用樹脂シートA5を表面封止層20用の封止用樹脂シートAとし、太陽電池封止用樹脂シートB5を裏面封止層30用の封止用樹脂シートBとした。実施例1と同様のガラス板、アルミ板及びバックシートを用いて、実施例1と同様の条件にてラミネート体を得た。
得られたラミネート体を用いて、実施例1と同様に評価した結果を表1に示す。
Figure 2014072323
実施例1〜3では、反射率維持率が90%以上となっており、表面封止層(シートAから形成された層)の変色が生じていないことがわかる。これに対して、比較例1および2では、表面封止層を形成するシートAに紫外線吸収剤が含まれないにもかかわらず、反射率維持率が低下した。これは、裏面封止層(シートBから形成された層)や接着剤層に含まれる紫外線吸収剤が、表面封止層に拡散したためであると考えられる。
また、実施例1〜3ではバックシートの黄変度の変化率が小さいのに対して、比較例1および2では黄変度の変化率が大きい。これは、封止用樹脂シートB中の紫外線吸収剤濃度が高いため、その紫外線吸収剤の極一部が着色成分に変化したためである。このように封止用樹脂シートB側の紫外線吸収剤を減量することでバックシートの黄変も抑制することが可能となる。
10 透明基板
20 表面封止層
30 裏面封止層
40 接着層
50 バックシート
60 太陽電池素子
65 アルミ板

Claims (4)

  1. 太陽電池素子と、前記太陽電池素子を挟み込む表面封止層および裏面封止層と、前記表面封止層を覆う透明基板と、前記裏面封止層を覆い、接着層を介して積層されたバックシートとを含み、
    前記表面封止層、前記裏面封止層および前記接着層が、以下の関係式AおよびBを満たす、太陽電池モジュール。
    式A:X/(X+Y+Z)<0.65
    式B:(X×x + Y×y +Z×z)/(X+Y+Z) <0.06
    (式Aおよび式Bにおいて、
    表面封止層の厚みをX(μm)、紫外線吸収材の濃度をx(wt%)とし、
    裏面封止層の厚みをY(μm)、紫外線吸収材の濃度をy(wt%)とし、
    接着剤層の厚みをZ(μm)、紫外線吸収材の濃度をz(wt%)とする)
  2. 前記太陽電池素子は、選択エミッタ構造を有する、請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  3. 前記表面封止層および前記裏面封止層は、エチレン-酢酸ビニル共重合体を含む、請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  4. 前記バックシートは、ナイロンフィルム、ナイロンシート、ポリエチレンテレフタレートシート、ポリフッ化ビニルシートである、請求項1に記載の太陽電池モジュール。
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