JP2006134794A - 電界放出素子およびその製造方法ならびにその電界放出素子を利用した画像表示装置 - Google Patents

電界放出素子およびその製造方法ならびにその電界放出素子を利用した画像表示装置 Download PDF

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基博 豊田
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一郎 齋藤
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貴郎 八木
Keiichi Akamatsu
圭一 赤松
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Abstract

【課題】平均輝度等を向上させるためにアノード電極に印加する電圧を大きくした場合や、輝度の均一性を向上させるためにカソード面積を大きくした場合であっても、DCエミッションの発生を抑制することを可能とする電界放出素子およびその製造方法ならびにそのような電界放出素子を利用した画像表示装置を提供する。
【解決手段】本発明の電界放出素子は、カソード電極層12と、カソード電極層12上に選択的に設けられ、このカソード電極層12と電気的に接続されると共に、表面に複数の突起部16Aを有するカソード素子16と、カソード電極層12と対向して設けられ、カソード素子16と対向する位置に開口を有する厚膜のゲート電極層15と、ゲート電極層15を基準としてカソード電極層12とは反対側にゲート電極層15と対向して設けられたアノード電極層24とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、カソード電極とゲート電極との電位差を所定の大きさ以上とすることにより、カソード電極の表面に形成された複数の突起部の先端から電子を放出させる電界放出素子およびその製造方法ならびにその電界放出素子を利用した画像表示装置に関する。
近年、画像表示装置に使用される平面状のディスプレイパネルの一つとして、フィールドエミッションディスプレイ(電界放出型ディスプレイ:以下、FEDと呼ぶ。)と呼ばれるものが開発されている。このFEDは、ブラウン管( CRT) と同様に、電子放出源から真空中に放った電子を蛍光体層を配した発光面に衝突させて発光させることを原理とすることから、明るくてコントラストの高いフラットパネルディスプレイを実現することができる。ただし、ブラウン管では、通常、単一の電子放出源が発光面から十数〜数十cm離れた位置に配置されるのに対し、FEDでは発光面から数mm程度離れた位置に複数の電子放出源がマトリクス状に配置される点でその基本構造が異なる。
ここで、一般的なFEDの基本構造とその動作についてより具体的に説明する。FEDは、カソード電極、ゲート電極およびアノード電極が所定の間隔でこの順に配置された3極構造体を有しており、カソード電極上に電子放出源としてのカソード素子が選択的に設けられている。ゲート電極にはカソード素子と対向する部分にゲートホールが設けられており、カソード電極とゲート電極との電位差を所定の大きさ以上とすることによりカソード素子から電子を放出させ、アノード電極の蛍光体層に衝突させるようになっている。
近年、このカソード素子の材料として、カーボンナノチューブ(CNT)やカーボンナノファイバー等の繊維状材料を用いる方法が提案されている(特許文献1〜3)。この方法では、通常、カソード素子の表面には、繊維状材料からなる複数の突起部が形成される。
特開2003−168355号公報 特開2003−303540号公報 特開2003−229044号公報
ところで、上記のような繊維状材料を用いてカソード素子を生成するプロセスは、ばらつきを伴うプロセスであるため、カソード素子の表面に形成された複数の突起部は、長さ、径、配向および分布にばらつきを有し、これにより、輝度むらが生じやすい。そのため、このような輝度むらを抑制し、輝度の均一性を向上させるには、できるだけたくさんの突起部をカソード素子の表面に形成することが必要であり、ゆえに突起部の形成領域の面積(カソード面積)を拡大することが必要となる。その方法として、ゲートホール径をできる限り大きくしてカソード面積を拡大する方法がある。
しかしながら、このようにゲートホール径を大きくすると、アノード電極からの電界がゲートホール内に染み込んで電子が放出されるDCエミッションと呼ばれる現象の発生の度合いが大きくなるため、ゲート電極からの電界によって電子の放出を制御することが困難になるという問題が生じる。そのため、ゲートホール径は所定の大きさよりも小さく制限されることになる。
また、平均輝度の向上や蛍光体の寿命の向上を図ると共に、フォーカスをできるだけ小さくすることは、画質の維持・向上のためには非常に重要なことであるが、これを実現するには、アノード電極に印加する電圧を大きくすることが必須となる。ところが、アノード電極に印加する電圧を大きくすると、アノード電極からの電界も大きくなるので、上記と同様の問題が生じる。従って、これを抑制すべく、ゲートホール径を上記の所定の大きさよりもさらに小さく制限することが必要となる。
このように、FEDでは、DCエミッションの発生を抑制するために、ゲートホール径を小さくすることが必要となる。そのため、アノード電極印加電圧の増大による平均輝度等の向上や、カソード面積拡大による輝度の均一性の向上という課題を克服することが困難であった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、平均輝度等を向上させるためにアノード電極に印加する電圧を大きくした場合や、輝度の均一性を向上させるためにカソード面積を大きくした場合であっても、DCエミッションの発生を抑制することを可能とする電界放出素子およびその製造方法ならびにそのような電界放出素子を利用した画像表示装置を提供することにある。
本発明の電界放出素子は、以下の構成要素(A1)〜(A4)を備えたものである。
(A1)第1電極層
(A2)第1電極層上に選択的に設けられ、この第1電極層と電気的に接続されると共に、表面に複数の突起部を有する電子放出層
(A3)第1電極層と対向して設けられ、電子放出層と対向する位置に開口を有する厚膜の第2電極層
(A4)第2電極層を基準として第1電極層とは反対側に第2電極層と対向して設けられた第3電極層
本発明の電界放出素子では、第1電極層と第2電極層との間の電位差から生じる電界が電子放出層の突起部に集中する。その結果、電子が量子トンネル効果によってエネルギー障壁を突き抜けて突起部から放出される。こうして放出される電子は、第2電極層と第3電極層との間の電位差から生じる電界の大きさに応じて第3電極層側に引き付けられる。一方、第1電極層と第3電極層との間の電位差から生じる電界は、第2電極層が厚膜構成であることから、第2電極層の開口から突起部の方へ染み込むのを阻まれる。これにより、第1電極層と第3電極層との間の電位差のみに起因した無用な電子放出が抑えられ、第1電極層と第2電極層との間の電位差から生じる電界によって、突起部からの電子の放出が正確に制御される。
ここで、厚膜とは、一般には、0.5μm以上の膜厚のことを意味しており、通常は、ウエットプロセスによって形成された膜を指すが、ドライプロセスによって形成された膜を排除するものではない。また、上記の第2電極層は、例えば無電解めっきにより形成可能である。また、上記の突起部は、例えばカーボンナノチューブまたはカーボンナノファイバーを含んで構成可能である。なお、カーボンナノチューブとは、グラファイトのシートが円筒状に丸まって構成されたものであり、その円筒径が1〜10nmのものである。また、カーボンナノファイバーとは、グラファイトのシートが円筒状に丸まって構成されたものであり、その円筒径が10〜1000nmのものである。
また、本発明の電界放出素子の製造方法は、以下の構成要素(B1)〜(B4)を含むものである。
(B1)第1電極層上にこの第1電極層と電気的に接続される電子放出層を選択的に形成する工程
(B2)第1電極層および電子放出層上に絶縁層を形成する工程
(B3)絶縁層のうち電子放出層と対向する領域以外の領域上に厚膜の第2電極層をめっき法により選択的に形成する工程
(B4)絶縁層のうち電子放出層と対向する領域を選択的にエッチングしてゲートホールを形成する工程
本発明の電界放出素子の製造方法では、第2電極層は、例えば無電解めっき法を用いることにより、精度良く形成される。
また、本発明の画像表示装置は、以下の構成要素(C1)〜(C5)を備えたものである。
(C1)マトリクス状に配置された画素を選択駆動することにより画像を表示すること
(C2)画素を構成する電界放出素子
(C3)入力される走査信号に基づき、駆動対象の画素の行を選択するための走査電圧を電界放出素子に順次印加する第1電極駆動手段
(C4)映像信号に対応した画素電圧を電界放出素子に印加する第2電極駆動手段
(C5)電子引出電圧を電界放出素子に印加する第3電極駆動手段と
上記(C2)の電界放出素子は、具体的には、以下の構成要素(D1)〜(D5)を有するものである。
(D1)第1電極駆動手段により走査電圧が印加される第1電極層
(D2)第1電極層上に選択的に設けられ、この第1電極層と電気的に接続されると共に、表面に複数の突起部を有する電子放出層
(D3)第1電極層と対向して設けられ、電子放出層と対向する位置に開口を有すると共に、第2電極駆動手段により画素電圧が印加される厚膜の第2電極層
(D4)第2電極層を基準として第1電極層とは反対側に第2電極層と対向して設けられると共に、第3電極駆動手段により電子引出電圧が印加される第3電極層
(D5)第3電極層の、第2電極層とは反対側の表面に設けられた蛍光体層
本発明の画像表示装置では、第1電極駆動手段により走査電圧が第1電極層に印加され、第2電極駆動手段により画素電圧が第2電極層に印加され、第3電極駆動手段により電子引出電圧が第2電極層に印加される。これにより、電子が突起部から放出されて第3電極層上の蛍光体層に衝突する。その結果、蛍光体層が電子の衝突により励起されて発光する。さらに、この発光位置が画素単位で制御されることにより、表示パネル上に所望の画像が表示される。なお、電子の放出原理および放出抑制作用は、上記の通りである。
本発明の電界放出素子およびその製造方法ならびにそのような電界放出素子を利用した画像表示装置によれば、第2電極層の厚さを厚膜としたので、第3電極層に印加する電圧を大きくした場合や、電子放出層の面積を大きくした場合であっても、DCエミッションの発生を抑制することができる。また、第1電極層と第3電極層との間の電位差のみに起因した無用な電子放出を抑えることができるので、画像を表示している場合や非表示にしている場合に関わらず消費電力を低減することができる。また、第1電極層と第2電極層との間の電位差から生じる電界によって、突起部からの電子の放出を正確に制御することができる。
この結果、DCエミッションの発生を抑制しつつ、第3電極層に印加する電圧を大きくすることができるので、そのようにした場合には、平均輝度を向上させることが可能である。また、蛍光体の寿命を向上させることができると共に、フォーカスを小さくすることも可能である。
また、DCエミッションの発生を抑制しつつ、電子放出層の面積を大きくすることができるので、そのようにした場合には、複数の突起部のばらつきによる輝度むらを抑制し、輝度の均一性を向上させることが可能である。
また、本発明の電界放出素子の製造方法によれば、第2電極層をめっき法により形成するようにしたので、ドライプロセスで形成する場合に比べて製造が容易である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る画像表示装置1を構成する電界放出素子2および表示素子駆動部3の概略構成を表したものである。なお、図1は、本実施の形態に係る電界放出素子2の、行方向(X軸)および列方向(Y軸)に対して垂直な面で切断した切断面を示す。また、図2は、電界放出素子2の一部分を拡大して斜視的に表したものである。なお、本実施の形態にかかる電界放出素子の製造方法は、本実施の形態にかかる電界放出素子2によって具現化されるので、以下、併せて説明する。
電界放出素子2は、カソードパネル10とアノードパネル20とを所定の間隔を介して対向配置すると共に、それらのパネル10,20を枠体30によって一体的に組み付けることにより形成されている。
カソードパネル10は、支持基板11、カソード電極層12(第1電極層)、抵抗層13、絶縁層14、ゲート電極層16(第2電極層)およびカソード素子17によって構成されている。
支持基板11上には、Y軸方向に延在する複数のカソード電極層12が形成されており、そのカソード電極層12上には、抵抗層13が形成されている。カソード電極層12および抵抗層13は、絶縁層14により覆われている。絶縁層14上には、X軸方向に延在する複数の下地層15が形成されている。下地層15の上にゲート電極層16が形成されており、ゲート電極層16と下地層15とは電気的に接続されている。なお、本実施の形態では、カソード電極層12がm列分、下地層15がn行分マトリクス状に配列されているものとする。ここで、m,nは正の整数である。
Z軸方向から見て、カソード電極層12と下地層15とが交差する箇所が電子放出領域18であり、個々の画素を構成する。電子放出領域18におけるゲート電極層16、下地層15および絶縁層14には、それらを貫通する孔16A,15A,14Aを含んで構成されたゲートホール19が所定の間隔で複数個形成されている。なお、複数のゲートホール19は、図1に示したような格子状に形成されていなくてもよく、例えばX軸方向またはY軸方向に1列だけ形成されていてもよい。抵抗層13のうち、ゲートホール19の底部に相当する部分の表面には、カソード素子17(電子放出層)が形成されている。また、カソード素子17の表面には突起部17Aが複数配置されており、その突起部17Aとカソード電極層12とは、カソード素子17および抵抗層13を介して電気的に接続されている。
なお、本実施の形態では、ゲートホール19の内壁面の高さHは、ゲート電極層16および下地層15の厚さに、下地層15とカソード素子17との間の最短距離を加算した値とする。従って、ゲートホール19のアスペクト比Aは、ゲートホール19の底部の直径をφ1とすると、A=H/φ1となる。
一方、アノードパネル20は、透明基板21、蛍光体層22、ブラックマトリクス23およびアノード電極層24によって構成されている。
透明基板21上には、電子放出領域18と対向することとなる箇所に対応して、Y軸方向に延在する複数の蛍光体層22が形成されており、隣接する帯状の蛍光体層22の間には、ブラックマトリクス23が配置されている。蛍光体層22は、R(赤)用の蛍光体層22R、G(緑)用の蛍光体層22GおよびB(青)用の蛍光体層22Bからなり、X軸方向に22R,22G,22Bの順に繰り返し配置されている。蛍光体層22およびブラックマトリクス23上のうち、少なくとも電子放出領域18と対向することとなる領域にアノード電極層24(第3電極層)が形成されている。
上記のカソードパネル10およびアノードパネル20は、それぞれの外周部(周縁部)で枠体30を介して接合されており、枠体30を接合することによって形成された空間は、真空状態になっている。なお、カソードパネル10およびアノードパネル20における外周部から離れた領域での間隔を保持するために、カソードパネル10とアノードパネル20とが対向する領域に、スペーサ(図示せず)が配置されている。
このように、電界放出素子2は、カソード電極層12、ゲート電極層16、アノード電極層24を含んで構成した3極構造体により構成されている。なお、電界放出素子2は、上述のように、蛍光体層22として、22R,22Gおよび22Bを用いることで、カラー表示を行うことが可能であるが、本実施の形態では、説明を簡略化するため、特にカラー表示における各色を区別することなく説明する。
ここで、支持基板11は、絶縁性を有する材料により構成されており、例えば厚さ1.1mmのガラス基板により構成されている。カソード電極層12は、導電性を有する材料により構成されており、例えば厚さ0.2μmのクロム(Cr)により構成されている。抵抗層13は、所定の抵抗値を有する材料により構成されており、例えば厚さ0.2μmのSiCNにより構成されている。
なお、抵抗層13は、放電電流を安定化させる役割を有する。具体的には、突起部17Aへの放電電流が大きくなった場合には、抵抗層13の抵抗による電圧降下も増大するので、突起部17Aに作用する実効電圧を減少させる。一方、突起部17Aへの放電電流が小さくなった場合には、抵抗層13の抵抗による電圧降下も減少するので、突起部17Aに作用する実効電圧を増大させる。ただし、突起部17Aに流れる放電電流が安定している場合には、抵抗層13を備える必要はない。
絶縁層14は、カソード電極層12およびカソード素子17と、下地層15とを絶縁することができる材料により構成されており、例えば厚さtiが以下の式(1)に示した範囲内であるSiO2 またはSiNなどにより構成されている。ここで、上限を7μmとしたのは、それを超えると、絶縁層14の側壁にチャージアップした負の電荷により突起部17Aから放出される電子の軌道が曲げられてしまい、好ましくないからである。また、下限を3μmとしたのは、それより小さくなると、絶縁層14上の下地層15と、突起部17Aとの距離が近くなり過ぎて、電界放出を制御することが困難となるからである。なお、絶縁層14には、ゲートホール19の底部と対向する領域に、後述のゲートホール19の底部の直径φ1とほぼ同一の直径の孔14Aが形成されている。
3μm≦ti≦7μm…式(1)
下地層15は、ゲート電極層16と絶縁層14との密着性を高める性質を有すると共に、導電性を有する材料により構成されており、例えばそれぞれの厚さが300ÅのAu/Ti、Au/Cr、もしくはNi/Ti、またはAuもしくはNiを含んで構成されている。なお、下地層15には、ゲートホール19の底部と対向する領域に、後述のゲートホール19の底部の直径φ1とほぼ同一の直径の孔15Aが形成されている。
ゲート電極層16は、電解めっきまたは無電解めっきに適した導電性を有する材料により構成されており、例えば厚さtgが以下の式(2)に示した範囲内であるニッケル(Ni)、Ni−P、Ni−B、Ni−Co、Au/Ni、AuまたはCuなどにより構成されている。ここで、上限を40μm−tiとしたのは、このスケールを超えると、ゲートホール19の開口で生じるレンズ効果により、突起部17Aから放出された電子の軌跡が過剰に曲げられて、許容できるフォーカス径を超えてしまうからである。下限を0.5μmとしたのは、このような厚さであっても本発明の効果を奏することが可能だからである。また、ゲート電極15の厚さtgは、1μm≦tg≦20μm−tiの範囲内であることが好ましい。後述のように、本実施の形態における電界放出素子2の製造過程で粘着テープによるアクティベーションを適切に行うためには、絶縁層14の厚さtiとゲート電極層16の厚さtgの合計を20μm以下にする必要があるからある。また、下限を1μmとしたのは、このような厚さであっても本発明の効果を十分に奏することが可能だからである。なお、ゲート電極層16には、ゲートホール19の底部と対向する領域に、後述のゲートホール19の底部の直径φ1とほぼ同一の直径の開口を有する孔16Aが形成されている。
0.5μm≦tg≦40μm−ti…式(2)
カソード素子17は、繊維状材料とバインダ材料とを含んだ混合材料により構成されており、例えば厚さ0.3μmにより構成されている。繊維状材料は、量子トンネル効果によって電子がエネルギー障壁を突き抜けることが容易な材料であればよく、例えば平均長さが1μm、平均直径が1nmのカーボンナノチューブ(CNT)またはカーボンナノファイバーの粉末などにより構成されている。また、バインダ材料は、導電性ペーストであれば良く、例えば有機スズおよび有機インジウムなどの熱分解性有機金属、または塩化インジウムなどの金属塩などにより構成されている。また、カソード素子17の表面に形成された突起部17Aは、カソード素子17の内部から表面に突き出た繊維状材料を含んで構成されている。また、複数の突起部17Aは、カソード素子17表面のどの場所においても長さ、直径、配向および密度が同一という訳ではなく、ある一定のばらつきを有している。
なお、カソード素子17は、図1に示したように、抵抗層13のうち、ゲートホール19の底部に相当する部分の表面にのみ形成されているが、抵抗層13のうち、ゲートホール19の底部に相当する部分以外の表面にも形成されていてもよい。ただし、この場合には、カソード素子17の直径がゲートホール19の底部の直径φ1より大きくなるが、発光に寄与する電子を放出できる領域は、カソード素子17の表面のうちゲートホール19の底部で露出している部分だけである。
ゲートホール19は、1画素に対応する電子放出領域18内に複数個形成されている。ゲートホール19の底部の直径φ1は、電子放出領域18内において、DCエミッションを抑制しつつ、突起部17Aが形成される面積を極力広く取ることができる大きさであれば良く、具体的には、以下の式(3)で示された範囲内であることが好ましい。
2(tg+ti)≦φ1≦3(tg+ti)…式(3)
ここで、この式に数値を代入すると、ゲート電極15の厚さtgを、0.5μm≦tg≦40μm−tiの範囲内とした場合には、ゲートホール19の開口の直径φ1は、6μm(tg=0.5μm、ti=3μm)≦φ1≦120μm(tg=33μm、ti=7μm)の範囲内であることが好ましい。また、ゲート電極15の厚さtgを、1μm≦tg≦20μm−tiの範囲内とした場合には、8μm(tg=1μm、ti=3μm)≦tg≦81μm(tg=20μm、ti=7μm)の範囲内であることが好ましい。なお、下地層15の厚さは、上述のように、ゲート電極層16および絶縁層14の厚さと比べて十分薄いので、上の式において省略されている。
透明基板21は、透明性・絶縁性を有する材料により構成されており、例えば厚さ2.8mmのガラス基板により構成されている。蛍光体層22は、例えばCRTの蛍光面の材料として一般的に使用されているY2 2 S(赤用)、ZnS(緑用)、ZnS(青用)などにより構成されており、ブラックマトリクス23は、例えば酸化クロムにより構成されている。アノード電極層24は、透明性・導電性を有する材料により構成されており、例えば厚さ0.2μmのクロムにより構成されている。
続いて、本実施の形態の電界放出素子2の作用について説明する。
本実施の形態の電界放出素子2では、カソード電極層12に対して、ゲート電圧Vgと比べて相対的に負の電圧であるカソード電圧Vcがカソード電極駆動部4から印加される。また、ゲート電極層16に対して、カソード電圧Vcと比べて相対的に正の電圧であるゲート電圧Vgがゲート電極駆動部5から印加される。また、アノード電極層24に対して、ゲート電圧Vgよりも更に高い正の電圧がアノード電極駆動部6から印加される。
かかる電界放出素子2において、実際に画像の表示を行う場合には、カソード電極層12にカソード電極駆動部4(第1電極駆動手段)から走査信号としてのカソード電圧Vc(走査電圧)を入力し、ゲート電極層16にゲート電極駆動部5(第2電極駆動手段)から映像信号としてのゲート電圧Vg(画素電圧)を入力する。そして、アノード電極層24にアノード電極駆動部6(第3電極駆動手段)からアノード電圧Ve(電子引出電圧)を入力する。なお、上記とは逆に、カソード電極層12にカソード電極駆動部4(第1電極駆動手段)から映像信号としてのカソード電圧Vc(画素電圧)を入力し、ゲート電極層16にゲート電極駆動部5(第2電極駆動手段)から走査信号としてのゲート電圧Vg(走査電圧)を入力してもよい。
ここで、上記の画素電圧の印加方法は、印加電圧の大きさを変化させて階調表示を行うアナログ駆動であってもよいし、印加電圧の印加時間を変化させて階調表示を行うデジタル駆動であってもよい。
これにより、カソード電極層12とゲート電極層16との間に電圧が印加されて、突起部17Aの先端部(例えば、CNTの先端部)に電界が集中する。その結果、量子トンネル効果によって電子がエネルギー障壁を突き抜けて突起部17Aの先端部からゲートホール19の外へと放出される。こうして放出された電子は、アノード電極層24とゲート電極層16との間の電位差Vsをその最短距離Dで割った平均電界Es(=Vs/D)の大きさに応じてアノードパネル20側に引き付けられて、透明基板21上の蛍光体層22(22R,22G,22B)に衝突する。その結果、蛍光体層22が電子の衝突により励起されて発光する。さらに、この発光位置を画素単位で制御することにより、表示パネル上に所望の画像を表示することができる。
ここで、上記の平均電界Esは、所望の輝度を得るのに十分なエネルギーを電子に対して与えることができる大きさであることが望ましく、具体的には、以下の式(4)に示した範囲内であることが望ましい。なお、カソード電極層12とアノード電極層24との間の電位差から生じる電界は、アノード電極層24とカソード電極層12との間の全ての空間において、平均して存在している訳ではなく、ゲートホール19内において、ゲートホール19の形状や、ゲート電極層16とカソード電極層12との間の電位差などの影響を受けて、弱められている。
4V/μm〜10V/μm…式(4)
ところで、突起部17Aの先端部から電子を放出させるには、しきい電界Ethを超える電界を突起部17Aの先端部に印加することが必要となる。このしきい電界Ethは、電子がエネルギー障壁を突き抜けるのに必要な最低限の電界であり、突起部17Aの材料や形状などにより変動するものである。しきい電界Ethの大きさの一例を示すと、突起部17Aが平均長さ1μm、平均直径1nmのCNTにより構成されている場合には、おおよそ2V/μmである。従って、突起部17Aの先端部にしきい電界Eth未満の電界しか生じない電圧を、カソード電極層12とゲート電極層16との間に印加した場合には、その先端部から電子が放出されることはほとんど無く、ゆえに蛍光体層22が発光することもほとんど無い。一方、突起部17Aの先端部にしきい電界Eth以上の電界が生じる電圧を、カソード電極層12とゲート電極層16との間に印加した場合には、その先端部から電子が放出され、蛍光体層22が発光する。
ただし、上記の条件は、突起部17Aの先端部において、アノード電極層24による影響がゲート電極層16による影響と比べて小さい、すなわち、突起部17Aの先端部において、カソード電極層12とアノード電極層24との間の電位差から生じる電界の大きさがしきい電界Eth未満であることが前提となっている。そのため、アノード電極層24に印加する電圧を大きくした場合には、しきい電界Eth以上の電界が突起部17Aの先端部に及ぶ、電界の染み込みと呼ばれる現象が、画像を表示している場合や非表示にしている場合に関わらず生じてしまう。その結果、ゲート電極層16の位置から最も遠い、カソード素子17の中央部において、常時DCエミッションが生じることになり、ゲート電極層16に通常印加される電圧によって電子の放出を正確に制御することができなくなる。従って、DCエミッションが生じないように、ゲート電極層16および絶縁層14の厚さや、ゲートホール19の形状、アノード電極層24とカソード電極層12との間の距離、またはカソード電極層12,ゲート電極層16およびアノード電極層24に印加する電圧などを調整することが必要となる。
上記のように、DCエミッションを抑制することが困難となる他のケースとしては、ゲートホール19の内壁面の高さHを変えずに、ゲートホール19の底部の直径φ1だけを大きくする場合が挙げられる。なぜなら、ゲートホール19の底部の直径φ1だけを大きくした場合も、上述のように、カソード素子17の中央部において、アノード電極層24による影響がゲート電極層16による影響よりも相対的に大きくなるからである。
そこで、本実施の形態では、ゲート電極層16の厚さを上記のように厚膜にして、ゲートホール19のアスペクト比Aが大きくなるようにしている。このようにすることで、カソード電極層12とアノード電極層24との間の電位差から生じる電界の大きさが、突起部17Aの先端部において、しきい電界Ethを下回るようにすることができる。すなわち、電界の染み込みを抑制することができる。
このような構成にすることで、アノード電極層24に印加する電圧を大きくしたり、カソード素子17の表面積を大きくした場合であっても、常時DCエミッションの発生を抑制することができる。これにより、カソード電極層12とアノード電極層24との間の電位差のみに起因した無用な電子放出を抑えることができるので、画像を表示している場合や非表示にしている場合に関わらず消費電力を低減することができる。また、カソード電極層12とゲート電極層16との間の電位差から生じる電界によって、言い換えると、ゲート電圧によって、突起部17Aからの電子の放出を正確に制御することができる。
その結果、常時DCエミッションの発生を抑制しつつ、アノード電極層24に印加する電圧を大きくすることができるので、そのようにした場合には、平均輝度を向上させることができる。また、蛍光体層22の表面部分だけでなく、その内部にまで電子が到達するようになるので、蛍光体層22の寿命を向上させることができる。また、隣接する他の色の蛍光体層22R,22G,22Bへの電子の拡散を抑制してフォーカスを小さくすることができるので、色にじみを抑制することができ、解像度が向上する。
また、常時DCエミッションの発生を抑制しつつ、カソード面積を拡大することができるので、そのようにした場合には、複数の突起部17Aのばらつきによる輝度むらを抑制し、輝度の均一性を向上させることができる。
続いて、本発明の実施形態に係る電界放出素子2の製造方法について説明する。
先ず、図3(A)に示すように、カソードパネル10のベースとなる支持基板11上に、例えばスパッタリング法により、例えば厚さ0.2μmの、クロム(Cr)からなるカソード電極層12を形成する。
次に、図3(B)に示すように、カソード電極層12の全面に、例えばスパッタリング法により、例えば厚さ0.2μmのSiCNからなる抵抗層13を形成する。
次に、抵抗層13の上に、カソード素子17を配置するための処理を行う。具体的には、バインダ材料として、例えば有機スズおよび有機インジウム、または塩化インジウムなどの金属塩を用いるとともに、繊維状材料として、例えば平均直径1nm、平均長さ1μmのCNTまたはカーボンナノファイバーの粉末を用い、これらを以下の条件で揮発性溶液(例えば、酢酸ブチル)中に分散させた混合溶液を得る。その際、繊維状材料の分散性を向上させるために分散剤(例えば、ドデチル硫酸ナトリウム)を上記の混合溶液と混合する。また、超音波処理を行って、繊維状材料の分散性をさらに向上させもよい。また、他の添加剤を混ぜることも可能である。
(混合溶液の生成条件の一例)
有機スズおよび有機インジウム:10〜50質量%
酢酸ブチル:30〜80質量%
ドデチル硫酸ナトリウム:0.1〜5質量%
CNT:0.001〜20質量%
続いて、図3(C)に示すように、上記の混合溶液を例えばドライスプレー法、スラリー法またはスクリーン印刷法などにより、抵抗層13の上に塗布してカソード素子17を形成する。ここで、ドライスプレー法とは、常温よりも高い温度(例えば、50℃)の雰囲気中で材料を表面にスプレーする方法であり、これにより、表面にスプレーした材料を瞬時に乾燥させることができる。なお、上述のように、抵抗層13を形成しない場合には、カソード電極層12の上に、カソード素子17を配置するための処理を行えばよい。
その後、カソード素子17を以下の条件で焼成する。これにより、カソード素子17は、揮発成分が蒸発してバインダ材料中に繊維状材料が埋め込まれた状態で固体化する。
(焼成条件の一例)
雰囲気:大気中
焼成温度:500℃
焼成時間:30分
次いで、図3(D)に示すように、カソード素子17を円板状に加工する。具体的には、例えばスピンコート法によって、カソード素子17の全面に、レジスト材料を塗布してレジスト層(図示せず)を形成する。続いて、このレジスト層をフォトリソグラフィ技術によってパターニングすることにより、エッチングマスクとなるレジストパターンをカソード素子17の上に形成する。次に、例えばウェットエッチング法により、パターニングされた部分以外のレジスト層を除去する。
続いて、例えば以下の条件に基づくITOウェットエッチング法により、カソード素子17のうち、レジストパターンで被覆された部分以外を除去する。これにより、例えば厚さ0.3μm、直径(上記の直径φ1に相当する)が2(tg+ti)〜3(tg+ti)の円板状のカソード素子17が形成される。その後、レジストパターンを除去する。なお、ウェットエッチング後の表面に、例えばITO以外の混合物などが残存する場合には、表面をブラッシングすることが望ましい。
(ITOウェットエッチング条件の一例)
エッチング液:塩酸、塩化鉄および水の混合液
エッチング時間:30秒〜10分
エッチング温度:23℃〜60℃
続いて、図3(D)に示すように、例えばドライエッチング法またはウェットエッチング法などにより、抵抗層13およびカソード電極層12を幅Wのストライプ状に加工する。
次に、図4(A)に示すように、後述のゲートホール19の形成時のRIE(Reactive Ion Etching) ダメージを防止するために、例えばリフトオフ法により、例えば厚さ0.3μmのMgOからなる保護膜Pをカソード素子17を覆うように形成する。
続いて、保護膜Pおよび抵抗層13のうち、露出している部分の上に、例えばTEOS(テトラエトキシシラン)を原料ガスとするCVD法により、例えば厚さti(3μm≦ti≦7μm)のSiO2 からなる絶縁層14を形成する。さらに、その絶縁層14の上に、例えばスパッタリング法または蒸着法などにより、例えばそれぞれの厚さが300ÅのAu/Ti、Au/Cr、もしくはNi/Ti、またはAuもしくはNiを積層してなる下地層15を形成する。
次に、ゲート電極層16を形成する。具体的には、例えばスピンコート法によって、下地層15の全面に、レジスト材料を塗布してレジスト層Rを形成する。続いて、このレジスト層Rをフォトリソグラフィ技術によってパターニングすることにより、図4(B)に示すように、下地層15の表面のうち、カソード素子17と対向する領域の上に、めっきのマスクとなるレジストパターンを形成する。次に、例えばウェットエッチング法により、パターニングされた部分以外のレジスト層Rを除去する。これにより、下地層15の表面のうち、カソード素子17と対向する領域以外の領域だけが露出することになる。
続いて、例えば以下の条件に基づく無電解めっき法により、下地層15の表面のうち、カソード素子17と対向する領域以外の領域に、ニッケル(Ni)を成長させる。その後、レジストパターンを除去することにより、図5(A)に示すように、直径2(tg+ti)〜3(tg+ti)の孔16Aを有する、厚さtg+α(1μm≦tg≦20μm−ti)のゲート電極層16が形成される。
ここで、上記のαは、後述の下地層15および絶縁層14をエッチングする際に、ゲート電極層16をマスクとして用いるので、エッチングにより削られる分をあらかじめ見込んだものである。ただし、本実施の形態では、無電解めっきによりNiからゲート電極層16を形成して、電解めっきなどで成膜した場合と比べて硬度をより高くしてあるので、αの値は大きくても0.4μm程度である。また、本実施の形態では、無電解めっき法を用いてゲート電極層16を精度良く形成することができるので、DCエミッションを正確に制御することが可能となる。
なお、無電解めっきを行うにあたって、めっき対象の表面を洗浄する前処理を行うと共に、無電解めっきの種となる膜を電解めっきにより成膜しておく。また、無電解めっきの種となる膜の膜厚は、なるべく薄いことが好ましく、例えば100Å〜700Åの厚さが好ましい。これにより、後述のゲートホール19を形成する工程に要する時間を短縮することができる。このように、無電解めっき法を用いた場合には、スクリーン印刷法を用いた場合と比べて、ゲート電極層16の層厚を精度良く形成することができる。めっき終了後、レジストパターンを除去する。ただし、ゲート電極層16の層厚を精度良く形成する必要がない場合には、ゲート電極層16を電解めっきにより形成しても構わない。
(電解めっきの条件の一例)
めっき液:メルッテックス社製メルプレート802
印加電流:100mA
成膜時間:30秒
成膜温度:60℃
(無電解めっきの条件の一例)
めっき液:メルッテックス社製メルプレート802
めっき時間:10分〜130分
めっき温度:60℃
次に、図5(B)に示すように、ゲート電極層16をエッチングマスクとして、例えばRIE法により、下地層15および絶縁層14をエッチングしてゲートホール19を完成させる。このように、ゲート電極層16をエッチングマスクとすることにより、下地層15および絶縁層14を連続的にエッチングすることができる。その結果、ゲート電極層16に形成された孔16B、下地層15に形成された孔15Aおよび絶縁層14に形成された孔14Aの位置が、Z軸方向から見てずれることがなく、ゲートホール19を精度良く加工することができる。また、各層ごとにレジストマスクを形成する必要がないので、ゲートホール19の製造工程を容易化、短縮化することができる。
続いて、保護膜Pをエッチングして、カソード素子17の表面を露出させたのち、例えば以下の条件に基づくITOウエットエッチング法により、カソード素子17のバインダ材料の一部を除去する。このようにして、カソード素子17の繊維状材料の一部を露出させる。
(ITOウェットエッチング条件の一例)
エッチング液:ITO−06N(関東化学製)
エッチング時間:5秒〜60秒
エッチング温度:10℃〜60℃
その後、図6に示すように、カソード素子17の表面で各々の繊維状材料が一様にほぼ垂直に起立するように、繊維状材料の配向処理(アクティベーション)を行う。具体的には、図示しない粘着性の部材をゲート電極層16の上から貼り付けた後、粘着性の部材を引き剥がすことにより、支持基板11に対して繊維状材料を、支持基板11の面方向に対してほぼ垂直な方向(Z軸方向)に配向させる。これにより、カソード素子17の表面で電界放出により電子を放出する突起部17Aの本数をより多く確保することができるため、電子放出特性に優れた電子放出素子を提供することが可能となる。
なお、粘着性の部材として粘着テープを用いた場合には、上述のように、ゲート電極15の厚さtgを1μm≦tg≦20μm−tiの範囲内とするのが望ましい。また、粘着性の部材を用いる代わりに、カソード電極層12に電圧を印加することにより、カソード電極層12と繊維状材料を同じ極性で帯電させ、これに伴う反発力により各々の繊維状材料を互いに分離した状態で垂直に配向させることも可能である。
このとき、所望の領域以外に突起部17Aが存在する場合は、その不要な部分を、以下のいずれかの条件でエッチングして除去する。このようにして、電界放出素子2が製造される。
(酸素プラズマエッチングの条件の一例)
装置:RIE(Reactive Ion Etching) 装置
導入ガス:酸素(O2 )を含むガス
プラズマ励起パワー:500W
バイアスパワー:0〜150W
エッチング時間:10秒以上
(酸化溶液エッチングの条件の一例)
溶液:KMnO4
エッチング温度:20℃〜80℃
エッチング時間:10秒〜20分
[第1の変形例]
本実施の形態では、カソード素子17と対向する領域に孔16Aを有する平板状の形状からなるゲート電極層16を用いていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、図7に示すように、中心部分に孔16Aが設けられたドーナツ状の形状からなるゲート電極層16を用いてもよい。
そこで、ゲート電極層16をドーナツ状に加工する方法について説明する。具体的には、例えばスピンコート法によって、下地層15Aの全面に、レジスト材料を塗布してレジスト層Rを形成する。続いて、このレジスト層Rをフォトリソグラフィ技術によってパターニングすることにより、図8(A)に示すように、下地層15Aの表面のうち、例えば幅が25μmの円板状であって、ゲートホール19の底部の直径φ1と同一の大きさの内径を有するドーナツ状の領域以外の上に、めっきのマスクとなるレジストパターンを露光とウエット現像法により形成する。これにより、下地層15Aの表面のうち、例えば幅が25μmの円板状であって、ゲートホール19の底部の直径φ1と同一の大きさの内径を有するドーナツ状の領域だけが露出することになる。
続いて、例えば以下の条件に基づく無電解めっき法により、下地層15Aの表面のうち上記のドーナツ状の領域に、ニッケル(Ni)を成長させる。その後、レジストパターンを除去することにより、図8(B)に示すように、例えば厚さがtg+α、幅が25μm、内径φ1が2(tg+ti)≦φ1≦3(tg+ti)の範囲内であるドーナツ状のゲート電極層16が形成される。
次に、ゲートホール19を形成する。具体的には、図9(A)に示すように、下地層15Aのうちゲート電極層16の孔16Aの底部で露出している部分を除いた部分、およびゲート電極層16の上面にレジスト層Rを形成する。続いて、レジスト層Rをエッチングマスクとして、例えばRIE法により、下地層15および絶縁層14をエッチングしたのち、レジスト層Rを除去する。このようにして、図9(B)に示すように、直径φ1のゲートホール19を完成させる。ここで、上記の本実施の形態のように、セルフアライン技術を用いてゲートホール19を精度良く加工できるように、図9(A)に示すように、ゲート電極層16の上面のうち孔16Aの外周部にレジスト層Rを形成しないことが好ましい。
このように、本変形例では、ゲート電極層16をドーナツ状にしているので、厚膜のゲート電極層16を下地層15の全面に形成する必要がない。その結果、厚膜のゲート電極層16を下地層15の全面に形成した場合のような、応力による3極構造体の破壊が生じる虞はない。
[第2の変形例]
本実施の形態では、円板状のカソード素子17を用いていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、電子放出層の表面のうち中心部分に電子が放出されないような仕組みを設けるようにしてもよい。具体的には、図10に示すように、円板状のカソード素子17のうち中央部分に自身を貫通する小孔17Bを設けるようにしてもよい。そこで、以下、上記のようなドーナツ状の形状を有するカソード素子17を備えた、本変形例にかかる電界放出素子2について説明する。
本変形例におけるカソード素子17の小孔17Bの内径φ2は、例えば以下の式(5)に示した範囲内であることが好ましい。ここで、上限をφ1/2μmとしたのは、これ以上直径φ2を大きくすると、ゲートホール19の開口部の直径φ1を大きくしたとしても、突起部17Aを形成することができる面積(カソード面積)を広く取ることができなくなるからである。また、下限をφ1/10μmとしたのは、これ以上直径φ2を小さくすると、直径φ2が小さすぎて小孔17Bを形成することが困難となるからである。
φ1/10μm≦φ2≦φ1/2μm…式(5)
ここで、本変形例のように、カソード素子17の中央部分に小孔17Bを設けた場合に、ゲート電極15の厚さtgは、電子放出領域18内において、DCエミッションを抑制しつつ、突起部17Aが形成される面積を極力広く取ることができる大きさであれば良く、具体的には、φ1−φ2:tg+tiが2:1〜3:1の範囲内となるような値にすることが好ましい。例えば、ゲート電極15の厚さtgを、0.5μm≦tg≦40μm−tiの範囲内としたときは、ゲートホール19の開口の直径φ1は、7.8μm(tg=0.5μm、ti=3μm)≦φ1≦240μm(tg=33μm、ti=7μm)の範囲内であることが好ましく、カソード素子17の小孔17Bの内径φ2は、0.78μm(φ1=7.8μm)≦φ2≦120μm(φ1=240μm)の範囲内であることが好ましい。また、ゲート電極15の厚さtgを、1μm≦tg≦20μm−tiの範囲内としたときは、8.9μm(tg=1μm、ti=3μm)≦tg≦162μm(tg=20μm、ti=7μm)の範囲内であることが好ましく、カソード素子17の小孔17Bの内径φ2は、0.89μm(φ1=8.9μm)≦φ2≦81μm(φ1=162μm)の範囲内であることが好ましい。なお、下地層15の厚さは、上述のように、ゲート電極層16および絶縁層14の厚さと比べて十分薄いので、上の式において省略されている。
このように、本変形例では、アノード電極層24による影響がゲート電極層16による影響よりも相対的に大きくなりやすい領域である、カソード素子17の底部の中央部分に、小孔17Bを設けるようにしている。すなわち、カソード素子17の中央部には、突起部17Aを設けないようにしている。その結果、DCエミッションが生じ易い領域をなくすことができるので、DCエミッションをさらに抑制することができる。これにより、カソード電極層12とアノード電極層24との間の電位差のみに起因した無用な電子放出をさらに抑えることができるので、画像を表示している場合や非表示にしている場合に関わらず消費電力をさらに低減することができる。また、カソード電極層12とゲート電極層16との間の電位差から生じる電界によって、突起部17Aからの電子の放出をより正確に制御することができる。
また、本変形例では、カソード素子17の中央部に突起部17Aを設けないようにしたので、DCエミッションを抑制することが困難となるような、底の浅いアスペクト比Aであっても、DCエミッションを効果的に抑制しつつ、カソード面積をより大きくすることができる。そのようにした場合には、突起部17Aのばらつきによる輝度むらをさらに抑制し、輝度の均一性をさらに向上させることができる。
また、本変形例では、カソード素子17の中央部に突起部17Aを設けないようにしたので、DCエミッションをさらに抑制しつつ、アノード電極層24に印加する電圧をさらに大きくすることができる。そのようにした場合には、平均輝度をさらに向上させることができる。また、蛍光体層22の表面部分だけでなく、その内部にまで電子が到達するようになるので、蛍光体層22の寿命をさらに向上させることができる。また、隣接する他の色の蛍光体層22R,22G,22Bへの電子の拡散をさらに抑制してフォーカスをより小さくすることができるので、色にじみをさらに抑制することができ、解像度がさらに向上する
[第3の変形例]
上記の第1の変形例では、ゲート電極層16をドーナツ状の形状とし、一方、上記の第2の変形例では、カソード素子17の中央部分に小孔17Bを設けるようにしたが、図11,図12に示すように、これらを組み合わせてもよい。これらを組み合わせた場合には、双方の効果を同時に有することができ、より好ましいからである。
次に、第3の変形例に係る電界放出素子2を用いた画像表示装置1の実施例について説明する。なお、本実施例は、第3の変形例と同様の構造を有するので、以下では、第3の変形例と共通する構成、作用、製法および効果については適宜省略する。
本実施例では、カソードパネル10のベースとなる支持基板11は厚さ1.1mmのガラス基板、カソード電極層12は厚さ0.2μm、ストライプ幅86.5μm、スペース80.5μmのクロム、抵抗層13は厚さ0.2μm、ストライプ幅86.5μm、スペース80.5μmのSiCN、絶縁層14は厚さ7μmのSiO2 、ゲート電極層16は厚さ13μmのNiにより構成した。抵抗層12、絶縁層13およびゲート電極層16には、直径φ1が60μmのゲートホール19を6個形成した。ゲート電極層16を、さらに開口部18Aの外周部を取り囲む、幅25μmのドーナツ状の形状に形成した。
ゲートホール19の底部にあるカソード素子17は、厚さ0.3μm、直径60μmのCNTと、ITOの混合材料により構成し、カソード素子17の中央部には、内径20μmの小孔17Bを設け、カソード素子17の表面には、CNTからなる突起部17Aをほぼ垂直に配向した。このとき、突起部17Aが形成されている領域の面積(カソード面積)は1画素あたり60319μm2 である。
また、アノードパネル20のベースとなる透明基板21は厚さ2.8mmのガラス基板、蛍光体層22は厚さ10μmのY2 2 S(赤用)、ZnS(緑用)およびZnS(青用)、ブラックマトリクス23は厚さ0.2μmの酸化クロム、アノード電極層24は厚さ0.2μmのクロムにより構成した。アノード電極層24とカソード素子17との距離を1.0mmにした。
一方、比較例では、抵抗層、絶縁層およびゲート電極層には、直径が20μmのゲートホール19を41個形成した。また、カソード素子には小孔を設けず、その全面にヒゲ状の突起部を形成した。従って、このときのカソード面積は、1画素あたり51522μm2 である。すなわち、本実施例は、変形例と比べて約1.17倍のカソード面積を有する。
さて、上記の構成の比較例において、アノード電極層24へ6.6kVの電圧を印加し、ゲート電極層16へ42Vの電圧を印加し、カソード素子17へ0Vの電圧を印加した場合には、常時DCエミッションが生じた。なお、このときの平均電界の大きさは6.6V/μmである。
一方、上記の構成の実施例において、アノード電極層24へ9kVの電圧を印加し、ゲート電極層16へ49Vの電圧を印加し、カソード素子17へ0Vの電圧を印加した場合には、DCエミッションはほとんど生じなかった。なお、このときの平均電界の大きさは、上記の変形例の場合よりも大きい、9V/μmである。
以上の結果から、平均電界を上記のように大きくすると共に、ゲートホール径を広げた場合であっても、ゲート電極層16を厚膜にすると共に、カソード素子17の中央部に小孔17Bを設けることにより、DCエミッションを効果的に抑制することができることが分かった。
なお、ゲートホール径を上記の実施例のようにあまり大きくしない場合には、カソード素子17の中央部に小孔17Bを設けなくても、ゲート電極層16の厚さを厚膜にするだけで、DCエミッションを抑制することもできる。しかしながら、DCエミッションを生じやすい領域に突起部17Aを設けている場合には、多少なりともDCエミッションが生じてしまうので、確実にDCエミッションをなくしたい場合には、本実施例のように、そのような領域にある突起部17Aをなくすことが好ましい。
本発明の一実施の形態に係る画像表示装置の概略構成図である。 本発明の一実施の形態に係る画像表示素子の斜視図である。 図2の画像表示素子の製造工程における断面図である。 図3に続く工程を説明するための断面図である。 図4に続く工程を説明するための断面図である。 図5に続く工程を説明するための断面図である。 本発明の一実施の形態の第1の変形例に係る画像表示装置の概略構成図である。 図7の画像表示装置の製造工程における断面図である。 図8に続く工程を説明するための断面図である。 本発明の一実施の形態の第2の変形例に係る画像表示装置の概略構成図である。 本発明の一実施の形態の第3の変形例に係る画像表示装置の概略構成図である。 本発明の一実施の形態の第3の変形例に係る画像表示素子の斜視図である。
符号の説明
1…画像表示装置、2…電界放出素子、3…表示素子駆動部、4…カソード電極駆動部、5…ゲート電極駆動部、6…アノード電極駆動部、10…カソードパネル、11…支持基板、12…カソード電極層、13…抵抗層、14…絶縁層、14A,15A,16A…孔、15…下地層、16…ゲート電極層、17…カソード素子、17A…突起部、17B…小孔、18…電子放出領域、19…ゲートホール、20…アノードパネル、21…透明基板、22…蛍光体層、22B…B(青)用蛍光体層、22G…G(緑)用蛍光体層、22R…R(赤)用蛍光体層、23…ブラックマトリクス、24…アノード電極層、30…枠体、A…アスペクト比、e…電子、Eth…しきい電界、H…ゲートホールの内壁面の高さ、L…発光、P…保護膜、R…レジスト層、tg…ゲート電極層の厚さ、ti…絶縁層の厚さ、W…ストライプ幅、φ1…カソード素子の外径(ゲート電極層の内径)、φ2…カソード素子の内径

Claims (11)

  1. 第1電極層と、
    前記第1電極層上に選択的に設けられ、この第1電極層と電気的に接続されると共に、表面に複数の突起部を有する電子放出層と、
    前記第1電極層と対向して設けられ、前記電子放出層と対向する位置に開口を有する厚膜の第2電極層と、
    前記第2電極層を基準として前記第1電極層とは反対側に前記第2電極層と対向して設けられた第3電極層と
    を備えたことを特徴とする電界放出素子。
  2. 前記第2電極層は、無電解めっきにより形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の電界放出素子。
  3. 前記第2電極層は、前記開口を中心孔とするドーナツ状に形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の電界放出素子。
  4. 前記第1電極層と前記第2電極層との距離をti、前記第2電極層の厚さをtg、前記開口の直径をφ1、前記第2電極層と第3電極層との電位差により生じる電界をEsとすると、ti、tg、φ1およびEsは以下の条件を満たす
    ことを特徴とする請求項1に記載の電界放出素子。
    3μm≦ti≦7μm…(1)
    1μm≦tg≦40μm−ti…(2)
    2(tg+ti)≦φ1≦3(tg+ti)…(3)
    4V/μm≦Es≦10V/μm…(4)
  5. 前記電子放出層は、前記開口と対向する部分の表面のうち中心部分を除いたドーナツ状の領域にのみ前記突起部を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電界放出素子。
  6. 前記ドーナツ状の領域の内径をφ2とすると、φ2は以下の条件を満たす
    ことを特徴とする請求項5に記載の電界放出素子。
    φ1/10≦φ2≦φ1/2…(5)
  7. 前記突起部は、カーボンナノチューブまたはカーボンナノファイバーを含んで構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の電界放出素子。
  8. 第1電極層、第2電極層および第3電極層を含んで構成された3極構造体を備えた電界放出素子の製造方法であって、
    前記第1電極層上にこの第1電極層と電気的に接続される電子放出層を選択的に形成し、
    前記第1電極層および前記電子放出層上に絶縁層を形成し、
    前記絶縁層のうち前記電子放出層と対向する領域以外の領域上に厚膜の第2電極層をめっき法により選択的に形成し、
    前記絶縁層のうち前記電子放出層と対向する領域を選択的にエッチングしてゲートホールを形成する
    ことを特徴とする電界放出素子の製造方法。
  9. 前記第2電極層をマスクとして、前記絶縁層のうち前記電子放出層と対向する領域を前記電子放出層が露出するまで連続的にエッチングして前記ゲートホールを形成する
    ことを特徴とする請求項8に記載の電界放出素子の製造方法。
  10. 前記電子放出層を、繊維状材料とバインダ材料とを含むように構成し、
    前記電子放出層のうち前記ゲートホールの底部で露出しているバインダ材料をエッチングして前記繊維状材料を露出させると共に、前記繊維状材料が露出した表面に粘着性部材を接触させたのち、前記粘着性部材を剥がすことにより前記繊維状材料を前記電子放出層の底面にほぼ垂直に配向させて複数の突起部を形成する
    ことを特徴とする請求項8に記載の電界放出素子の製造方法。
  11. マトリクス状に配置された画素を選択駆動することによって画像を表示する画像表示装置であって、
    前記画素を構成する電界放出素子と、
    入力される走査信号に基づき、駆動対象の画素の行を選択するための走査電圧を前記電界放出素子に順次印加する第1電極駆動手段と、
    映像信号に対応した画素電圧を前記電界放出素子に印加する第2電極駆動手段と、
    電子引出電圧を前記電界放出素子に印加する第3電極駆動手段と
    を備え、
    前記電界放出素子は、
    前記第1電極駆動手段により前記走査電圧が印加される第1電極層と、
    前記第1電極層上に選択的に設けられ、この第1電極層と電気的に接続されると共に、表面に複数の突起部を有する電子放出層と、
    前記第1電極層と対向して設けられ、前記電子放出層と対向する位置に開口を有すると共に、前記第2電極駆動手段により前記画素電圧が印加される厚膜の第2電極層と、
    前記第2電極層を基準として前記第1電極層とは反対側に前記第2電極層と対向して設けられると共に、前記第3電極駆動手段により前記電子引出電圧が印加される第3電極層と
    前記第3電極層の、前記第2電極層とは反対側の表面に設けられた蛍光体層と
    を有する
    ことを特徴とする画像表示装置。
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