JP2006132622A - ころ軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】軌道輪の鍔部を乗り越えて、保持器を軸受内部に容易に組み付け可能とする。
【解決手段】本ころ軸受A,B,Cは、軌道部4の端部側に円環状鍔部6を備えた軌道輪(外輪)1と、複数のころ(針状ころ)2を保持して軌道輪1の軸方向外側から鍔部6を乗り越えて軌道輪1の軌道面1a上に組み込まれる樹脂製保持器3とを備え、円環状鍔部6は、樹脂製保持器3の組み込み方向に対して傾斜する環状傾斜面6aを有し、かつ、軌道面1aからころ径の1/8〜1/2の鍔高さHを有し、樹脂製保持器3は、上記組み込みに伴ないころ2が円環状鍔部6の環状傾斜面6aに当接すると該柱部9が鍔高さ方向に弾性変形しまたその当接の解除により弾性復元することを許容する凹溝(変形許容部分)21を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、ソリッド形やシェル形の針状ころ軸受等のころ軸受に係り、より詳しくは、自動車用トランスミッションや、その他各種の産業機械に使用されるソリッド形やシェル形の針状ころ軸受等のころ軸受に関する。
ソリッド形やシェル形の針状ころ軸受等を含めころ軸受は、回転性能に優れた軸受であることから、各種機械の高速回転機構部分やエンジン機構部分等に広く汎用されている(特許文献1参照。)。このようなころ軸受においては、軸方向両側に鍔部を備えた外輪に該鍔部の内径よりも小径の保持器を装着した状態となし、この状態でころを保持器内径側からころ保持用窓孔に組み込む構成としたころ軸受や、保持器に予めころを組み込んで両者一体の組品構成となし、この組品を外輪に組み込む構成としたころ軸受がある(特許文献2,3参照)。
しかしながら、前者のころ軸受では、保持器のころ保持用窓孔にその内径側からころを組み込みにくく組み立て性および量産性が悪く、また、後者のころ軸受では、外輪の鍔部が後曲げとなって製造コストが上昇する。
特開2004−92745 実開平5−30557 実開平6−1849
本発明が解決しようとする課題は、製造コストを抑え、組み立て性や量産性に優れたころ軸受を提供することである。
本発明に関して簡単に説明すると、本発明においては、保持器として軽量化や低価格化等の利点がある樹脂製保持器の採用を前提としているため、剛性を確保するべく、肉厚を厚くして剛性を確保しなければならない要求がある。一方、本発明においては、従来のころ軸受とは異なって、ころを保持した状態にて軸受外部から軌道輪の鍔部を乗り越えて保持器を軸受内部に組み込むころ軸受をも前提としているものであるから、従来のころ軸受の欠点は解消できるものの、保持器としては剛性とは相反した弾性変形可能なことが要求される。
本発明は、上記した2つの相反する要求を同時に満たすものであり、保持器の肉厚を厚くして剛性を確保する一方で、保持器の剛性が高いものの、軌道輪の鍔部を容易に乗り越える弾性を備えて軸受内部に保持器を組み込めるようにしたことに特徴を備える。
すなわち、本発明による第1のころ軸受は、軌道部の端部側に円環状の鍔部を備えた軌道輪と、複数のころを保持して軌道輪の軸方向外側から鍔部を乗り越えて軌道輪の軌道面上に組み込まれる樹脂製保持器とを備えたころ軸受を前提として、
鍔部は、保持器の組み込み方向に対して傾斜する環状傾斜面を有し、かつ、軌道面からころ径の1/8〜1/2の鍔高さを有し、樹脂製保持器は、円周方向複数の柱部に、上記組み込みに伴ない該保持器に保持したころが鍔部の環状傾斜面に当接するとともにこの当接に応じて該柱部が鍔高さ方向に弾性変形しまたその当接の解除により弾性復元することを許容する変形許容部分を備えていることを特徴とするものである。鍔高さが、ころ径の1/8以下であると、鍔高さが低くなり過ぎて樹脂製保持器が軸方向に抜け易くなり、鍔高さが、ころ径の1/2以上であると、鍔高さが高くなり過ぎて樹脂製保持器に干渉し易くなる。
上記軌道輪が、外輪であり、上記変形許容部分が、柱部の内径面に設けた軸方向の凹溝であることが好ましい。
上記第1のころ軸受によれば、軌道輪端部に設けた鍔部が保持器の組み込み方向に対して傾斜する環状傾斜面を備えていること、鍔高さが軌道面からころ径の1/8〜1/2であること、および円周方向複数の柱部に、上記組み込みに伴ない該保持器に保持したころが鍔部の環状傾斜面に当接するとともにこの当接に応じて該柱部が鍔高さ方向に弾性変形しまたその当接の解除により弾性復元することを許容する変形許容部分を備えていること、とにより、保持器の肉厚を厚くして剛性を高く確保しても、軌道輪の鍔部の環状傾斜面にころが当接すると柱部が弾性変形して該鍔部を容易に乗り越え、軸受内部に保持器を組み込めることができる。したがって、第1のころ軸受では、従来の特許文献2や3に記載されているころ軸受とは異なって、保持器のころ保持用窓孔にその内径側からころを組み込みにくく組み立て性および量産性が悪いとか、また、外輪の鍔部が後曲げとなって製造コストが上昇するといった課題が解決されているとともに、加えて、樹脂製保持器の軽量化や低価格化等の利点を生かしつつ、肉厚を厚くして剛性を確保することができる。
本発明の第2のころ軸受は、軌道部の端部側に内径方向に円環状に延びる鍔部を備えた外輪と、複数のころを保持して上記鍔部を乗り越えて外輪内部に導入されて組み込まれる樹脂製保持器とを備えたころ軸受を前提として、
鍔部は、保持器の組み込み方向に対して傾斜する環状傾斜面を有し、かつ、軌道面からころ径の1/8〜1/2の鍔高さを有し、樹脂製保持器は、円周方向複数の柱部の内側面にころ保持用窓孔に向けて突出するころ止め部と、該柱部の内径面に、上記組み込みに際してころが鍔部に当接してころ止め部を押圧したときに該柱部がその押圧の方向に弾性変形しまたその押圧の解除により弾性復元することを許容する凹溝を備えていることを特徴とするものである。
第2のころ軸受も、第1のころ軸受と同様の作用効果を有するとともに、従来の特許文献2や3に記載されているころ軸受とは異なって、保持器のころ保持用窓孔にその内径側からころを組み込みにくく組み立て性および量産性が悪いとか、また、外輪の鍔部が後曲げとなって製造コストが上昇するといった課題が解決されているとともに、加えて、樹脂製保持器の軽量化や低価格化等の利点を生かしつつ、剛性を確保するべく、肉厚を厚くすることができる。
本発明によれば、製造コストを抑え、組み立て性や量産性に優れたころ軸受を提供することができる。
添付した図面を参照して、本発明の実施の形態に係るころ軸受を説明する。実施の形態においては、ころ軸受として、ソリッド形やシェル形の針状ころ軸受に適用しているが、これら針状ころ軸受に限定されるものではなく、他のころ軸受にも適用することができる。
(実施の形態1)
図1ないし図6は、実施の形態1に係り、図1はころ軸受の拡大半断面図、図2は樹脂製保持器の斜視図、図3は樹脂製保持器の軸方向断面図、図4は樹脂製保持器の針状ころ保持状態を示す断面図、図5および図6は樹脂製保持器と針状ころとの組品を外輪に組込む過程を示す断面図である。
これらの図を参照して、実施の形態1のソリッド形針状ころ軸受Aについて特徴を先に説明し、それから詳細を説明することにする。
すなわち、本実施の形態1のソリッド形針状ころ軸受Aは、軌道部4の軸方向両側に円環状鍔部5,6を備えた外輪1と、複数の針状ころ2を保持して外輪1の外部から一方の円環状鍔部6(あるいは他方の円環状鍔部5)を乗り越えて外輪1の内部に導入されて組み込まれる樹脂製保持器3とを備える。
円環状鍔部5,6は、樹脂製保持器3の組み込み方向に対して傾斜(組み込み方向に縮径し鍔高さが大となる)する環状傾斜面5a,6aを有し、かつ、外輪1の軌道面1aからころ径D0の1/8〜1/2の鍔高さHを有している。
樹脂製保持器3は、円周方向複数の柱部9の内側面11,12にころ保持用窓孔10に向けて突出するころ止め部13〜15を、また、柱部9の内径面に凹溝(変形許容部分)21を備える。この凹溝21は、上記組み込みに際して針状ころ2が一方の円環状鍔部6の環状傾斜面6aに当接してころ止め部13〜15を押圧したときに該柱部9がその押圧の方向に弾性変形しまたその押圧の解除により弾性復元することを許容する溝である。
上記ソリッド形針状ころ軸受Aによれば、鍔部6が樹脂製保持器3の組み込み方向に対して傾斜する環状傾斜面6aを備えていること、鍔高さHが軌道面1aからころ径D0の1/8〜1/2であること、および円周方向複数の柱部9に、上記組み込みに伴ない樹脂製保持器3に保持した針状ころ2が鍔部6の環状傾斜面6aに当接し、この当接に応じて柱部9が鍔高さ方向に弾性変形しまたその当接の解除により弾性復元すること、とにより、樹脂製保持器3の肉厚を厚くして剛性を高く確保しても、鍔部6の環状傾斜面6aに針状ころ2が当接すると柱部9が弾性変形して鍔部6の環状傾斜面6aを容易に乗り越え、軸受内部に樹脂製保持器3を組み込めることができる。
次に、本実施の形態1のソリッド形針状ころ軸受Aの構成を詳しく説明すると、このソリッド形針状ころ軸受Aは、外輪1と、針状ころ2と、樹脂製保持器3とにより構成されている。外輪1は、削り出しにより形成され、円筒状の軌道部4と、その軸方向両側の円環状の鍔部5,6とからなる。鍔部5,6は軌道部4から内径方向に立設している。鍔部5,6は、軸受内部に向けて傾斜する環状傾斜面5a,6aを有し、かつ、軌道部4の軌道面からころ径D0の1/8〜1/2の鍔高さHを有している。環状傾斜面5a,6aの傾斜角度は、実験等により適宜に定めることができる。
樹脂製保持器3は、軸方向両側の円環部7,8と、円環部7,8間に円周方向等間隔に配置された柱部9とを備える。円周方向で隣り合う柱部9の対向間の空孔は針状ころ2を保持するためのころ保持用窓孔10を構成する。
樹脂製保持器3の外径D1は、図中右側の鍔部5の内径D2よりも小さい。保持器3の軸方向長L1は鍔部5,6の軸方向内側面5b,6b間の軸方向長L2よりも短い。
ころ保持用窓孔10の両内側面11,12の内、内側面11の内径側に、ころ保持用窓孔10に向けて突出する2つのころ止め部13,14が、また、内側面12の内径側に窓孔10に向けて突出する1つのころ止め部15が形成されている。ころ止め部13,14,15は、ころ保持用窓孔10に装着される針状ころ2により押圧されると、柱部9に対し内径方向への弾性変形力を付与する。
さらに詳細に説明すると、柱部9の内側面11のころ止め部13,14は、軸方向に間隔をあけて配置され、柱部9の内側面12のころ止め部15はころ止め部13,14に対し軸方向中間位置に配置されている。ころ止め部13,14,15の湾曲面13a,14a,15aは、針状ころ2の外周面に沿う形状に形成されている。
柱部9の内側面11ところ止め部13,14の湾曲面13a,14aとを連続した面形状とする連続部20aの半径方向位置は、針状ころ2をころ保持用窓孔10にその重さのみで装着した際の針状ころ2のPCDにほぼ一致している。
柱部9の内側面12ところ止め部15の湾曲面15aとを連続した面形状とする連続部20bの半径方向位置も同様に、針状ころ2をころ保持用窓孔10にその重さのみで装着した際の針状ころ2のPCDにほぼ一致している。
湾曲面13a,14aのさらに径方向内方部位に、柱部9の内側面11に平行な落とし面13b,14bが形成されている。湾曲面15aのさらに径方向内方部位に、柱部9の内側面12に平行な落とし面15bが形成されている。
柱部9および柱部9の軸方向両側に対応する円環部7,8の一部にかけてその内径面全体には、柱部9の円周方向幅の略半分程度の溝幅で軸方向直線状に長く延びる凹溝21が、柱部9の弾性的な変形と復元とを許容する変形許容部分として形成されている。
凹溝21は、軸方向の溝底部21aとその溝底部21aの周方向両側に立設した両側部21b,21bとにより囲まれた形状をなしている。凹溝21による柱部9の弾性的な変形量や復元量は、これら凹溝形状や樹脂硬度等により適宜に設定することができる。
凹溝21は所要の弾性変形や弾性復元が得られれば、柱部9の内径面の全体または一部にだけ設けてもよい。凹溝21の形成位置はころ止め部13,14,15との関係を含めて決定することもできる。
図4ないし図6を参照して、以上の構成を備えたころ軸受の組立方法を説明する。外輪1に対し、樹脂製保持器3と針状ころ2とからなる組品22を組込む。組品22は、図5に示すように、樹脂製保持器3のころ保持用窓孔10に針状ころ2を装着したものである。針状ころ2をころ保持用窓孔10に装着すると、図4に示すように、針状ころ2はころ止め部13,14,15の湾曲面13a,14a,15aで支持されて、図の(2a)で示す径方向位置に位置する。一方のころ止め部13,14は、柱部9の一方の内側面11に軸方向所定間隔を置いて配置され、他方のころ止め部15は柱部9の他方の内側面12の軸方向中間部位に形成されているから、針状ころ2は3点支持された状態にある。
樹脂製保持器3を、図5で示すように、外輪1の軸方向外部に配置し、樹脂製保持器3に保持した針状ころ2を鍔部6の環状傾斜面6aに当接させて、組み込み方向(図5の左方向)に押込む。この押込みにより、針状ころ2は鍔部6の環状傾斜面6aに押され、針状ころ2が内径側に沈み込むとともに、ころ止め部13,14,15は針状ころ2により内径側に押圧されて撓み、針状ころ2が(2b)で示す径方向位置に沈む。この場合、柱部9に形成した凹溝21によって、柱部9全体ではなく、主としてころ止め部13,14,15およびその近傍が撓む。こうして、さらに、樹脂製保持器3を、図6で示すように押込むと、樹脂製保持器3は、外輪1内に挿入される。この挿入後は、ころ止め部13,14,15はその弾性によって復元し、これによって針状ころ2が径方向外方に押圧されて外輪軌道面1aに当接する方向に移動し、針状ころ2の外接円は円環状鍔部5の内径D2より大きくなる。したがって、樹脂製保持器3を軸方向外方へ抜出るのを防止することができる。以上のようにして図1で示すように針状ころ軸受が組立てられる。
この針状ころ軸受は、その内部に軸24を挿通するようにして使用されるものであり、針状ころ2間に軸24を挿通すると、その軸24の外周面によって針状ころ2が径方向外方に押圧され、針状ころ2は図4の(2c)で示す径方向位置に、ころ止め部13,14,15から径方向外方へ離れる方向へ押圧され、外輪軌道面1aに所定のすきまをもって押圧される。この針状ころ軸受の使用時には、ころ止め部13,14の湾曲面13a,14a、ころ止め部15の湾曲面15aがころ案内面として用いられる。
以上のように本実施の形態1では、樹脂製保持器3の肉厚を厚くして剛性を高く確保しても、円環状鍔部6の環状傾斜面6aに針状ころ2が当接すると柱部9が弾性変形して円環状鍔部6の環状傾斜面6aを容易に乗り越え、軸受内部に樹脂製保持器3を組み込めることができる。
(他の実施の形態)
図7を参照して本発明の実施の形態2に係るソリッド形針状ころ軸受Bを説明すると、この実施の形態2のソリッド形針状ころ軸受Bにおいては、円環状鍔部5,6に、軸受外部側に軸方向に傾斜した環状傾斜面5a,6aを、また、軸受内部側に軸方向に平坦な環状平坦面5c,6cを設けた構成となしている。その他の構成は、上記実施の形態1と同様である。この実施の形態2においては、環状平坦面5c,6cを備えたことにより、樹脂製保持器3の外径面と円環状鍔部5,6の内径面との間に相互の干渉を防止する干渉防止隙間Gを形成することができて好ましい。
図8を参照して本発明の実施の形態3に係るシェル形針状ころ軸受Cを説明する。一般に、シェル形針状ころ軸受は、ハウジングと軸との間隔が狭くても組み込むことができるため、装置のコンパクト化を図りやすい。実施の形態3のシェル形針状ころ軸受Cは、軌道部4の軸方向一方端部側に内径方向に折曲げられてなる円環状鍔部5を,また、軸方向他方側に軌道部4に比べて薄肉に形成され軌道部4方向に折り返されてなる円環状鍔部6を備える。円環状鍔部6は、樹脂製保持器3の組み込み方向に対して傾斜する環状傾斜面6aを有し、かつ、外輪1の軌道面1aからころ径D0の1/8〜1/2の鍔高さHを有している。
実施の形態3のシェル形針状ころ軸受Cの樹脂製保持器3は、実施の形態1および2のソリッド形針状ころ軸受A,Bの樹脂製保持器3と同様であるのでその詳しい説明を省略する。
以上の構成を備えたシェル形針状ころ軸受Cにおいても、樹脂製保持器3の肉厚を厚くして剛性を高く確保しても、円環状鍔部6の環状傾斜面6aに針状ころ2が当接すると柱部9が弾性変形して円環状鍔部6の環状傾斜面6aを容易に乗り越え、軸受内部に樹脂製保持器3を組み込むことができる。
なお、本発明は、外輪側だけでなく、内輪側についても、同様の構成を備えたソリッド形やシェル形の針状ころ軸受を提供することができる。すなわち、この針状ころ軸受では、図示はしないが、内輪軌道部の端部側に外径方向に延びる円環状の鍔部を備えた内輪と、複数のころを保持して内輪の軸方向外側から円環状鍔部を乗り越えて内輪の軌道面上に組み込まれる樹脂製保持器とを備える。そして、円環状鍔部に、樹脂製保持器の組み込み方向に対して傾斜する環状傾斜面を設け、その鍔高さを内輪軌道面からころ径の1/8〜1/2とする。また、樹脂製保持器は、円周方向複数の柱部に、内輪への樹脂製保持器の組み込みに伴ない該樹脂製保持器に保持した針状ころが円環状鍔部の環状傾斜面に当接し、この当接に応じて該柱部が鍔高さ方向に弾性変形しまたその当接の解除により弾性復元することを許容する凹溝を備えている。
本発明の実施の形態1に係るソリッド形針状ころ軸受の断面図である。 針状ころ軸受の樹脂製保持器の斜視図である。 樹脂製保持器の軸方向での中央断面図である。 樹脂製保持器の針状ころ保持状態を示す断面図である。 樹脂製保持器と針状ころの組品である組品を外輪に組込んで行く最初の段階を示す断面図である。 図5から組品を外輪にさらに組込んだ段階を示す断面図である。 本発明の実施の形態2に係るソリッド形針状ころ軸受の断面図である。 本発明の実施の形態3にシェル形針状ころ軸受の断面図である。
符号の説明
A ソリッド形針状ころ軸受
B ソリッド形針状ころ軸受
C シェル形針状ころ軸受
1 外輪
2 針状ころ
3 樹脂製保持器
4 軌道部
5 円環状鍔部
5a 環状傾斜面
6 円環状鍔部
6a 環状傾斜面
9 柱部
10 ころ保持用窓孔
11 柱部の内側面
12 柱部の内側面
21 凹溝(変形許容部分)

Claims (3)

  1. 軌道部の端部側に円環状の鍔部を備えた軌道輪と、複数のころを保持して軌道輪の軸方向外側から鍔部を乗り越えて軌道輪の軌道面上に組み込まれる樹脂製保持器とを備えたころ軸受であって、
    鍔部は、保持器の組み込み方向に対して傾斜する環状傾斜面を有し、かつ、軌道面からころ径の1/8〜1/2の鍔高さを有し、
    樹脂製保持器は、円周方向複数の柱部に、上記組み込みに伴ない該保持器に保持したころが鍔部の環状傾斜面に当接するとともにこの当接に応じて該柱部が鍔高さ方向に弾性変形しまたその当接の解除により弾性復元することを許容する変形許容部分を備えている、ことを特徴とするころ軸受。
  2. 上記軌道輪が、外輪であり、
    上記変形許容部分が、柱部の内径面に設けた軸方向の凹溝である、ことを特徴とする請求項1に記載のころ軸受。
  3. 軌道部の端部側に内径方向に円環状に延びる鍔部を備えた外輪と、複数のころを保持して上記鍔部を乗り越えて外輪内部に導入されて組み込まれる樹脂製保持器とを備えたころ軸受であって、
    鍔部は、保持器の組み込み方向に対して傾斜する環状傾斜面を有し、かつ、軌道面からころ径の1/8〜1/2の鍔高さを有し、
    樹脂製保持器は、円周方向複数の柱部の内側面にころ保持用窓孔に向けて突出するころ止め部と、該柱部の内径面に、上記組み込みに際してころが鍔部に当接してころ止め部を押圧したときに該柱部がその押圧の方向に弾性変形しまたその押圧の解除により弾性復元することを許容する凹溝とを備えている、ことを特徴とするころ軸受。
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