JP2006132349A - 圧縮機 - Google Patents

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Takehiro Nishikawa
剛弘 西川
Kosuke Ogasawara
弘丞 小笠原
Manabu Takenaka
学 竹中
Masazumi Sakaniwa
正純 坂庭
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Abstract

【課題】 圧縮された流体の吐出残りを最小にして体積効率を向上した圧縮機の提供。
【解決手段】 内部に圧縮空間21が構成されるシリンダ8から構成された圧縮要素3と、圧縮要素3を駆動する駆動要素2と、駆動要素2の回転力を圧縮要素3に伝達するための回転軸5と、シリンダ8内の圧縮空間21に連通する吸込ポート27および吐出ポート28と、連続する肉厚部31と肉薄部32を有して一面が傾斜するとともに、シリンダ8内に配置されて回転し、吸込ポート27から圧縮空間内21に吸い込まれた流体を圧縮して吐出ポート28より吐出する圧縮部材9と、吸込ポート27と吐出ポート28間に配置されて圧縮部材9の一面33に当接し、シリンダ8内の圧縮空間21を低圧室LRと高圧室HRとに区画するベーン11とを備えた圧縮機Cであって、吐出ポート28を、圧縮された流体の吐出残りを最小にするように圧縮部材9の上面33の反対側の所定の位置に設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、吸込ポートから吸い込まれた冷媒や空気などの流体を圧縮して吐出ポートより吐出する圧縮機に関するものである。
従来、シリンダ内に回転する斜板を設け、この斜板の上下に構成される圧縮空間をベーンで区画して流体を圧縮する方式が提案されている(例えば特許文献1参照)。この方式の圧縮機は構造が比較的簡単で振動が少ない利点があるが、シリンダ内全域において、斜板の上下で高圧室と低圧室とが隣接する構造であるため、冷媒リークにより効率が悪化する問題があった。
本発明者等は先に、この問題を解決し構造をさらに簡単にしてトルク変動が少なく、効率もよい圧縮機を提案した(特許文献2参照)。
特表2003−532008号公報 特願2004−003142号
しかし従来の圧縮機は、支持部材の突出部端部に圧縮空間に連通する切欠き部を設けるとともに、吐出ポートをシリンダ側面に設け、シリンダ側面側から圧縮空間で圧縮された流体を吐出していたので、圧縮空間で圧縮されたにもかかわらず吐出されずに残る流体の吐出残りが大きくなり、そのため体積効率が劣る問題があった。
本発明の目的は、従来の問題を解決し、圧縮された流体の吐出残りを最小にして体積効率を向上した圧縮機を提供することである。
上記課題を解消するための本発明の請求項1記載の圧縮機は、
内部に圧縮空間が構成されるシリンダから構成された圧縮要素と、
前記圧縮要素を駆動する駆動要素と、前記駆動要素の回転力を前記圧縮要素に伝達するための回転軸と、
前記シリンダ内の圧縮空間に連通する吸込ポートおよび吐出ポートと、
連続する肉厚部と肉薄部を有して一面が傾斜するとともに、前記シリンダ内に配置されて回転し、前記吸込ポートから圧縮空間内に吸い込まれた流体を圧縮して前記吐出ポートより吐出する圧縮部材と、
前記吸込ポートと吐出ポート間に配置されて前記圧縮部材の一面に当接し、前記シリンダ内の圧縮空間を低圧室と高圧室とに区画するベーンとを備えた圧縮機であって、
前記吐出ポートを、圧縮された流体の吐出残りを最小にするように前記圧縮部材の上面の反対側の所定の位置に設けることを特徴とするものである。
本発明の請求項2記載の圧縮機は、請求項1記載の圧縮機において、前記吐出ポートを、前記圧縮部材の上面の反対側の支持部材の突出部の下面において、前記回転軸の中心を通る中心線が前記吐出ポートの前記ベーンの反対側と接する切線Aと、前記回転軸の中心と前記ベーンの厚さ方向の中心を結ぶ線Bとのなす角度(θ1)が0°を超え20°以下であって、前記回転軸の中心からできるだけ離れた位置に設けることを特徴とする。
本発明の請求項3記載の圧縮機は、請求項2記載の圧縮機において、前記吐出ポートの上方の近接した位置に吐出バルブを設けることを特徴とする。
本発明の請求項4記載の圧縮機は、請求項3記載の圧縮機において、前記支持部材と突出部をそれぞれ別に形成し、前記吐出バルブを両者の間に設けることを特徴とする。
本発明の請求項5記載の圧縮機は、請求項2から請求項4のいずれかに記載の圧縮機において、前記吐出ポートから吐出される流体の通路を、前記ベーンの作用を阻害しない位置に傾斜して設けたことを特徴とする。
本発明の請求項1記載の圧縮機は、内部に圧縮空間が構成されるシリンダから構成された圧縮要素と、前記圧縮要素を駆動する駆動要素と、前記駆動要素の回転力を前記圧縮要素に伝達するための回転軸と、前記シリンダ内の圧縮空間に連通する吸込ポートおよび吐出ポートと、連続する肉厚部と肉薄部を有して一面が傾斜するとともに、前記シリンダ内に配置されて回転し、前記吸込ポートから圧縮空間内に吸い込まれた流体を圧縮して前記吐出ポートより吐出する圧縮部材と、前記吸込ポートと吐出ポート間に配置されて前記圧縮部材の一面に当接し、前記シリンダ内の圧縮空間を低圧室と高圧室とに区画するベーンとを備えた圧縮機であって、
前記吐出ポートを、圧縮された流体の吐出残りを最小にするように前記圧縮部材の上面の反対側の所定の位置に設けることを特徴とするものであり、
小型で簡単な構造でありながら、従来のようにシリンダ内全域において高圧と低圧とが隣接することがなくなり、高圧室に対応することになる肉厚部においてシリンダとの間のシール寸法を確保でき、冷媒リークの発生を防止でき、効率的運転が可能となり、圧縮部材の厚肉部がフライホイールの役割を果たすのでトルク変動も少なくなる上、
圧縮された流体の吐出残りを最小にするように、前記吐出ポートの上方の近接した位置に吐出バルブおよび流体の通路を設け易くなり、圧縮された流体の再膨張を最小にすることができるので、体積効率を向上できるという、顕著な効果を奏する。
本発明の請求項2記載の圧縮機は、請求項1記載の圧縮機において、前記吐出ポートを、前記圧縮部材の上面の反対側の支持部材の突出部の下面において、前記回転軸の中心を通る中心線が前記吐出ポートの前記ベーンの反対側と接する切線Aと、前記回転軸の中心と前記ベーンの厚さ方向の中心を結ぶ線Bとのなす角度(θ1)が0°を超え20°以下であって、前記回転軸の中心からできるだけ離れた位置に設けることを特徴とするものであり、圧縮された流体の吐出残りを確実に最小にできるので、体積効率を確実に向上できるという、さらなる顕著な効果を奏する。
本発明の請求項3記載の圧縮機は、請求項2記載の圧縮機において、前記吐出ポートの上方の近接した位置に吐出バルブを設けることを特徴とするものであり、圧縮された流体の吐出残りをさらに確実に最小にできるという、さらなる顕著な効果を奏する。
本発明の請求項4記載の圧縮機は、請求項3記載の圧縮機において、前記支持部材と突出部をそれぞれ別に形成し、前記吐出バルブを両者の間に設けることを特徴とするものであり、前記吐出ポートの上方の近接した位置に吐出バルブをさらに容易に設けることができ、圧縮された流体の吐出残りを確実に最小にできるという、さらなる顕著な効果を奏する。
本発明の請求項5記載の圧縮機は、請求項2から請求項4のいずれかに記載の圧縮機において、前記吐出ポートから吐出される流体の通路を、前記ベーンの作用を阻害しない位置に傾斜して設けたことを特徴とするものであり、前記吐出ポートの上方の近接した位置に吐出バルブを前記ベーンの作用を阻害しないで容易に設けることができ、吐出ポート位置をベーンスロットにさらに近ずけられ、体積効率をさらに向上できるという、さらなる顕著な効果を奏する。
次に本発明を図を用いて実施の形態に基づいて詳細に説明する。
なお、以後説明する実施例の圧縮機Cは、例えば冷凍機の冷媒回路を構成し、冷媒を吸い込んで圧縮し、回路内に吐出する役割を果たすものである。
(本発明の第1の実施の形態)
図1は本発明の圧縮機Cの1例を説明する縦断側面図、図2は本発明の圧縮機Cのもう一つの縦断側面図、図3は本発明の圧縮機Cの平断面図、図4は本発明の圧縮機Cの圧縮要素3の一部の斜視図、図5は本発明の圧縮機Cの圧縮部材9を含む回転軸5の側面図、図6(A)は本発明の圧縮機Cの突出部14を底部から見た底面説明図であり、(B)はX−X方向からみた一部破断説明図、図7は本発明の圧縮機Cの支持部材7およびその突出部14を一部断面にして吐出ポート28、吐出バルブ12などを説明する説明図、をそれぞれ示している。
図1および図2において、1は密閉容器であり、密閉容器1内には上側に駆動要素2が、下側にこの駆動要素2で駆動される圧縮要素3がそれぞれ収納されている。
駆動要素2は密閉容器1の内壁に固定され、ステータコイルが巻装されたステータ4と、ステータ4の内側で中央に回転軸5を有するロータ6とで構成された電動モータである。なお、この駆動要素2のステータ4の外周部と密閉容器1間には所々上下を連通する隙間10が形成されている。
圧縮要素3は、密閉容器1の内壁に固定された支持部材7と、支持部材7の下面にボルトにより取り付けられたシリンダ8と、シリンダ8内に配置された圧縮部材9(以後スワッシュ9と称すことがある)と、ベーン11、吐出バルブ12などから構成されている。支持部材7の上面中央部は同心状に上方に突出し、そこに回転軸5の主軸受13が形成されており、下面中央部は同心円状に下方へ突出し、この突出部14の下面14Aは平滑面とされている。
この突出部14は支持部材7の他の部分とは別体に形成されており、支持部材7の下面の所定の位置にボルトにより取り付けられている。
この支持部材7の突出部14内にはスロット16が形成され、このスロット16内に前記ベーン11が上下往復動自在に挿入される。このスロット16の上部には圧力調整の可能な背圧室17が形成されるとともに、スロット16内にはベーン11の上面を下方に押圧する付勢手段としてのコイルバネ18が配置されている。
シリンダ8の中央部は下方に凹陥しており、この凹陥部19内に圧縮空間21が構成される。シリンダ8の凹陥部19の下面中央部には副軸受22が開口形成されている。
シリンダ8には吸込通路24が形成されるとともに、密閉容器1には吸込配管26が取り付けられてこの吸込通路24に接続されている。支持部材7の突出部14には圧縮空間21に連通する吸込ポート27が形成されており、吸込ポート27は吸込通路24に連通している。
スワッシュ9の上面33の反対側の支持部材7の突出部14の下面14Aに、後述するようにその所定の位置に吐出ポート28および通路29が、圧縮された流体の吐出残りを最小にするように形成されている。
圧縮空間21で圧縮された流体は、吐出ポート28から上方の通路29を通って吐出バルブ12を経て、さらに支持部材7に形成された吐出通路30を通って支持部材7の上方の密閉容器1内に吐出される。
このように吐出バルブ12は別体に形成された支持部材7と突出部14との間の突出部14側に設けられている。
そしてベーン11は吸込ポート27と吐出ポート28の間に位置している。
回転軸5は支持部材7およびシリンダ8の中央部に挿通され上下方向の中央部を主軸受13により回転自在に軸支されるとともに、下端は副軸受22に回転自在に軸支されている。スワッシュ9は係る回転軸5の下部に一体に形成され、シリンダ8の凹陥部19内に配置されている。
図5に示されるようにスワッシュ9は全体として回転軸5と同心の略円柱状を呈しており、一側の肉厚部31と他側の肉薄部32とが連続した形状を呈して、その上面33(一面)は肉厚部31にて高く、肉薄部32にて低い傾斜面とされている。すなわち、上面33は回転軸5を中心として一周すると最も高くなる上死点33Aから最も低くなる下死点33Bを経て上死点33Aに戻る略正弦波形状を呈する。また、回転軸5を通る上面33の断面形状は、何処を切っても突出部14の下面14Aと平行となり、この上面33と下面14Aとの間が圧縮空間21となる。
そして、このスワッシュ9の上死点33Aが支持部材7の突出部14の下面14Aに微小なクリアランスを介して移動自在に対向する。なおこのクリアランスは密閉容器1内に封入されたオイルによってシールされる。また前記ベーン11はこのスワッシュ9の上面33に当接し、シリンダ8内の圧縮空間21を低圧室LRと高圧室HRとに区画する。コイルバネ18はこのベーン11を常時上面33に付勢する。また、スワッシュ9の周側面はシリンダ8の凹陥部19内壁との間に微小なクリアランスを構成し、これによりスワッシュ9は回転自在とされている。そしてこのスワッシュ9の周側面とシリンダ8の凹陥部19内壁との間もオイルによってシールされる。
密閉容器1の上端には吐出配管34が取り付けられている。そして密閉容器1の内底部にオイル溜め36が構成され、このオイル溜め36内のオイルが、回転軸5の中心部に貫通して設けられたオイル通路5Bを通って圧縮要素3などに供給されることになる。また密閉容器1内には例えば二酸化炭素(CO2 )、R−134a、炭化水素系の冷媒などが所定量封入される。
図6(A)、(B)に示すように、吐出ポート28は、回転軸5の中心5Cを通る中心線が、吐出ポート28のベーン11(スロット16内にベーン11が上下往復動自在に挿入されているので、図中スロット16で示す)の反対側と接する切線Aと、回転軸5の中心5Cとベーン11の厚さ方向の中心を結ぶ線Bとのなす角度(θ1)が所定の角度(0°を超え20°以下)であって、前記回転軸5の中心5Cからできるだけ離れた位置(圧縮された流体の吐出残りを最小にする位置)に設けられている。
Dは、吐出ポート28の中心と回転軸5の中心5Cを結ぶ線である。
以上の構成で、駆動要素2のステータ4のステータコイルに通電されると、ロータ6が下から見て時計回り方向に回転する。ロータ6の回転は回転軸5を介してスワッシュ9に伝達され、これによりスワッシュ9はシリンダ8内において下から見て時計回り方向に回転する。今、スワッシュ9の上面33の上死点33Aが吐出ポート28のベーン11側にあり、ベーン11の吸込ポート27側でシリンダ8、支持部材7、スワッシュ9およびベーン11で囲まれた空間(低圧室LR)内に吸込配管26および吸込通路24を介して吸込ポート27から冷媒回路内の冷媒が圧縮空間21内に吸い込まれているものとする。
そして、その状態からスワッシュ9が回転していくと、上死点33Aがベーン11、吸込ポート27を過ぎた段階から上面33の傾斜により上記空間の体積は狭められていき、空間(高圧室HR)内の冷媒は圧縮されていく。そして、上死点33Aが吐出ポート28を通過するまで圧縮された冷媒は吐出ポート28から吐出され続ける。一方、上死点33Aが吸込ポート27を通過した後、ベーン11の吸込ポート27側でシリンダ8、支持部材7、スワッシュ9およびベーン11で囲まれた空間(低圧室LR)の体積は拡大していくので、吸込配管26および吸込通路24を介して吸込ポート27から冷媒回路内の冷媒が圧縮空間21内に吸い込まれていく。
吐出ポート28からは図6(B)、図7に示すように通路29、吐出バルブ12、吐出通路30を介して、冷媒が密閉容器1内に吐出される。そして密閉容器1内に吐出された高圧冷媒は、駆動要素2のステータ4とロータ6とのエアギャップを通過し、密閉容器1内の上部(駆動要素2の上方)にてオイルと分離し、吐出配管34より冷媒回路に吐出される。一方、分離したオイルは密閉容器1とステータ4の間に形成された隙間10から流下し、オイル溜め36に戻ることとなる。
このような構成により、圧縮機Cは小型で構造簡単でありながら、充分な圧縮機能を発揮することができる。特に、スワッシュ9の下面側は密閉容器1内の高圧であり、従来の如くシリンダ内全域で高圧と低圧が隣接することがなくなるとともに、スワッシュ9は連続する肉厚部31と肉薄部32を有して一面が傾斜する形状を呈しているので、高圧室HRに対応することになる肉厚部31においてシリンダ8の凹陥部19内壁との間のシール寸法を充分に確保することができる。
これらにより、スワッシュ9とシリンダ8間における冷媒リークの発生を効果的に抑制できるようになり、効果的な運転が可能となる。またスワッシュ9の肉厚部31はフライホイールの役割を果たすので、トルク変動も少なくなる。また圧縮機Cはいわゆる内部高圧型の圧縮機であるので構造のさらなる簡素化が図れる。
シリンダ8は、支持部材7とは反対側に位置する回転軸5の副軸受22を有しているので、回転軸5の副軸受用の支持部材を別途設ける必要がなくなり、部品点数の削減とさらなる小型化が可能となる。また支持部材7にベーン11のスロット16を構成し、さらにコイルバネ18を支持部材7内に設けているので、精度が必要となるシリンダ8にバーン取付構造を形成する必要がなく、加工性が改善される。
そして本発明においては、所定の角度(θ1)を有するように、かつ回転軸5の中心5Cからできるだけ離れた位置に吐出ポート28を設けたので、圧縮された流体の吐出残りを最小にすることができ、圧縮機Cの体積効率を向上することができる。
さらに、吐出バルブ12を別体に形成された支持部材7と突出部14との間の突出部14側に設けたので、通路29の長さを短くすることができ、圧縮機Cの体積効率をさらに向上することができる。
角度(θ1)は0°を超え20°以下が好ましいが、0°に近い方が流体の吐出残りをさらに小さくすることができるので、さらに好ましい。支持部材7や突出部14の剛性や強度などを考慮して決めることが好ましい。角度(θ1)が20°を超えると流体の吐出残りが大きくなり、体積効率が低下する。
そして本発明においては、前記通路29は前記ベーン11やコイルバネ18などの作用を阻害しないように、図6(B)、図7に示すように傾斜して設けられている。前記通路29を傾斜して設けることにより、吐出ポート28の位置をベーンスロット16にさらに近ずけて設けることができるので、体積効率をさらに向上できる。勿論前記通路29や吐出バルブ12などが、支持部材7や突出部14の剛性や強度を損なわないように傾斜角度や寸法などを考慮して設けられることが好ましい。
(本発明の第2の実施の形態)
図8は本発明の他の圧縮機Cの支持部材7、その突出部14、吐出ポート28および吐出バルブ12などを説明する説明図である。
吐出バルブ12を別体に形成された支持部材7と突出部14との間の支持部材7側に設け、通路29は回転軸5の軸方向に平行に設け、一方吐出通路30を前記ベーン11やコイルバネ18などの作用を阻害しないように傾斜して設けた以外は図1〜7に示した本発明の圧縮機Cと同様になっており、作用効果も図1〜7に示した本発明の圧縮機Cとほぼ同じである。
(本発明の第3の実施の形態)
図9は本発明の他の圧縮機の圧縮要素の一部の斜視図である。
本発明の他の圧縮機Cは、図9に示したようにスワッシュ9の肉厚部31に対応する下面部分に、凹陥部39が形成されている以外は図1〜7に示した本発明の圧縮機Cと同様になっている。
この凹陥部39の深さは上面33の傾斜に沿うかたちで構成され、上死点33Aに対応する位置が最も深く凹陥されている。
スワッシュ9には肉厚部31と肉薄部32が構成されているので、そのままでは肉厚部31側の重量が肉薄部32側の重量よりも大きくなり、重量偏心が発生する。そこで凹陥部39を形成することで、肉厚部31側の重量を削減できるので回転軸5を中心とした全周でスワッシュ9の重量を均一化し、バランスウエイトを用いることなく、偏心による振動の発生を抑えることが可能となる。
(本発明の第4の実施の形態)
図10は本発明の他の圧縮機の縦断側面図である。
本発明の他の圧縮機Cは、図10に示したように別体に形成された副軸受22を備えている以外は図1〜7に示した本発明の圧縮機Cと同様になっている。
40は、密閉容器1の内壁に固定された副軸受支持部材、41は副軸受支持部材40に設けたオイル通路である。副軸受22は副軸受支持部材40の中央部に同心円状に固定して支持されている。
回転軸5は、支持部材7およびシリンダ8の中央部に挿通され上下方向の中央部を主軸受13により回転自在に軸支されるとともに、下端はシリンダ8とは別体に形成された副軸受22に回転自在に軸支されているので、安定し回転でき、振動や騒音が減少し、信頼性が向上する。他の作用効果は図1〜7に示した本発明の圧縮機Cとほぼ同じである。
なお、上記実施形態の説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或は範囲を減縮するものではない。又、本発明の各部構成は上記実施形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態の説明は、縦型圧縮機の場合について説明したが、本発明の圧縮機は横型圧縮機であってもよい。横型圧縮機の場合は、例えば、回転軸5の下端部にポンプ付オイル供給管を接続し、その一端をオイル溜め36中のオイル中に挿入してオイルの供給を行うとともに、駆動要素2と圧縮要素3の間に密閉容器1内を2つに区画する隔壁を設けて、隔壁により区画された駆動要素2側に高圧に圧縮した冷媒を吐出して高圧区域とし、一方、隔壁により区画された圧縮要素3側を低圧区域とし、前記隔壁の外周と密閉容器1との間に高圧区域と低圧区域を連通するオイル用隙間を形成し、密閉容器1内の駆動要素2の側にて分離したオイルをこの隙間から流出せしめてオイル溜め36に戻るようにして循環して使用する。
本発明の圧縮機は、小型で簡単な構造でありながら、従来のようにシリンダ内全域において高圧と低圧とが隣接することがなくなり、高圧室に対応することになる肉厚部においてシリンダとの間のシール寸法を確保でき、冷媒リークの発生を防止でき、効率的運転が可能となり、圧縮部材の厚肉部がフライホイールの役割を果たすのでトルク変動も少なくなる上、圧縮された流体の吐出残りを最小にするように、前記吐出ポートの上方の近接した位置に吐出バルブおよび流体の通路を設け易くなり、圧縮された流体の再膨張を最小にすることができるので、体積効率を向上できるという、顕著な効果を奏するので、産業上の利用価値が高い。
本発明の圧縮機の1例を説明する縦断側面図である。 図1に示した本発明の圧縮機のもう一つの縦断側面図である。 図1に示した本発明の圧縮機の平断面図である。 図1に示した本発明の圧縮機の圧縮要素の一部の斜視図である。 図1に示した本発明の圧縮機の圧縮部材を含む回転軸の側面図である。 (A)は図1に示した本発明の圧縮機の突出部を底部から見た底面説明図であり、(B)は突出部をX−X方向からみた一部破断説明図である。 本発明の圧縮機の支持部材およびその突出部を一部断面にして吐出ポート、吐出バルブなどを説明する説明図である。 本発明の他の圧縮機の支持部材、その突出部、吐出ポートおよび吐出バルブなどを説明する説明図である。 本発明の他の圧縮機の圧縮要素の一部の斜視図である。 本発明の他の圧縮機を説明する縦断側面図である。
符号の説明
A 切線
B 線
C 圧縮機
D 線
θ1 角度
LR 低圧室
HR 高圧室
1 密閉容器
2 駆動要素
3 圧縮要素
4 ステータ
5 回転軸
5B オイル通路
5C 中心
6 ロータ
7 支持部材
8 シリンダ
9 圧縮部材(スワッシュ)
11 ベーン
12 吐出バルブ
13 主軸受
14 突出部
14A 下面
21 圧縮空間
22 副軸受
24 吸込通路
26 吸込配管
27 吸込ポート
28 吐出ポート
29 通路
30 吐出通路
31 肉厚部
32 肉薄部
33 圧縮部材の上面
40 副軸受支持部材

Claims (5)

  1. 内部に圧縮空間が構成されるシリンダから構成された圧縮要素と、
    前記圧縮要素を駆動する駆動要素と、前記駆動要素の回転力を前記圧縮要素に伝達するための回転軸と、
    前記シリンダ内の圧縮空間に連通する吸込ポートおよび吐出ポートと、
    連続する肉厚部と肉薄部を有して一面が傾斜するとともに、前記シリンダ内に配置されて回転し、前記吸込ポートから圧縮空間内に吸い込まれた流体を圧縮して前記吐出ポートより吐出する圧縮部材と、
    前記吸込ポートと吐出ポート間に配置されて前記圧縮部材の一面に当接し、前記シリンダ内の圧縮空間を低圧室と高圧室とに区画するベーンとを備えた圧縮機であって、
    前記吐出ポートを、圧縮された流体の吐出残りを最小にするように前記圧縮部材の上面の反対側の所定の位置に設けることを特徴とする圧縮機。
  2. 前記吐出ポートを、前記圧縮部材の上面の反対側の支持部材の突出部の下面において、前記回転軸の中心を通る中心線が前記吐出ポートの前記ベーンの反対側と接する切線Aと、前記回転軸の中心と前記ベーンの厚さ方向の中心を結ぶ線Bとのなす角度(θ1)が0°を超え20°以下であって、前記回転軸の中心からできるだけ離れた位置に設けることを特徴とする請求項1記載の圧縮機。
  3. 前記吐出ポートの上方の近接した位置に吐出バルブを設けることを特徴とする請求項2記載の圧縮機。
  4. 前記支持部材と突出部をそれぞれ別に形成し、前記吐出バルブを両者の間に設けることを特徴とする請求項3記載の圧縮機。
  5. 前記吐出ポートから吐出される流体の通路を、前記ベーンの作用を阻害しない位置に傾斜して設けたことを特徴とする請求項2から請求項4のいずれかに記載の圧縮機。
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