JP2006097632A - 圧縮機 - Google Patents

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剛弘 西川
Kosuke Ogasawara
弘丞 小笠原
Akihiro Suda
章博 須田
Masayuki Hara
正之 原
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Abstract

【課題】 圧縮機の摺動部への給油を円滑に行い、性能及び信頼性の向上を図る。
【解決手段】 シリンダ8内に配置されて回転軸5により回転駆動され、吸込ポート27から吸い込まれた流体(冷媒)を圧縮して吐出ポート28より吐出する圧縮部材9と、吸込ポート27と吐出ポート28間に配置されて圧縮部材9の一面(上面33)に当接し、シリンダ8内の圧縮空間21を低圧室LRと高圧室HRとに区画するベーン11と、回転軸5に構成されたオイルポンプ40と、回転軸5内の中心に形成され、オイルポンプ40に連通するオイル通路42と、このオイル通路42から回転軸5の軸方向となる圧縮部材9の側面に渡って形成された圧縮部材用オイル孔47とを備え、この圧縮部材用オイル孔47を、オイル通路42の範囲内で回転軸の中心より反回転方向側にオフセットした。
【選択図】図7

Description

本発明は、冷媒や空気などの流体を圧縮して吐出する圧縮機に関するものである。
従来より例えば冷凍機においては圧縮機を用いて冷媒を圧縮し、回路内を循環させる方式が採られている。この場合の圧縮機の方式としては、回転式圧縮機と称されるロータリ圧縮機(例えば、特許文献1参照。)やスクロール圧縮機、スクリュー圧縮機などがある。
上記ロータリ圧縮機は構造が比較的簡単で生産コストが安価である利点があるものの、振動とトルク変動が大きくなる問題がある。また、スクロール圧縮機やスクリュー圧縮機はトルク変動は小さいものの、加工性が悪く、コストが高騰する問題があった。
そこで、シリンダ内に回転する圧縮部材としての斜板を設け、この斜板の上下に構成される圧縮空間をベーンで区画して流体を圧縮する方式も開発されている(例えば、特許文献2参照。)。係る方式の圧縮機によれば、構造比較的簡単にして振動の少ない圧縮機を構成できる利点がある。
特開平5−99172号公報 特表2003−532008号公報
しかしながら、上記特許文献2のような構造の場合、シリンダ内全域において斜板の上下で高圧室と低圧室とが隣接するかたちとなるため、高低圧差が大きくなり、冷媒リークによる効率悪化が問題となる。
また、上記圧縮機は従来の圧縮機と同様に密閉容器内下部がオイル溜めとされ、回転軸の下端に取り付けられたオイルポンプによりオイル溜めからオイルを吸引し、圧力差を利用して回転軸内に形成されたオイル通路から圧縮部材やベーン周辺部などの摺動部に給油するものとされていたが、当該回転軸から離れた位置となるシリンダ内壁と当該シリンダ内に設けられた圧縮部材の周面との間への給油は不足しがちとなっていた。
更に、圧縮部材は圧縮過程で、圧縮空間の圧力が高くなると当該圧力に押されて傾き易く、これにより、クリアランスが狭くなり摺動性に悪影響を及ぼす恐れがあった。
本発明は、係る従来の技術的課題を解決するために成されたものであり、圧縮機の摺動部への給油を円滑に行い、性能及び信頼性の向上を図ることを目的とする。
本発明の圧縮機は、内部に圧縮空間が構成されるシリンダから構成された圧縮要素と、シリンダ内の圧縮空間に連通する吸込ポート及び吐出ポートと、シリンダの開口を閉塞する支持部材と、この支持部材に形成された軸受に支持されて回転する回転軸と、この回転軸の軸方向に交差する一面が上死点と下死点の間で連続して傾斜すると共に、シリンダ内に配置されて回転軸により回転駆動され、吸込ポートから吸い込まれた流体を圧縮して吐出ポートより吐出する圧縮部材と、吸込ポートと吐出ポート間に配置されて圧縮部材の一面に当接し、シリンダ内の圧縮空間を低圧室と高圧室とに区画するベーンと、回転軸に構成されたオイルポンプと、回転軸内の中心に形成され、オイルポンプに連通するオイル通路と、このオイル通路から回転軸の軸方向となる圧縮部材の側面に渡って形成された圧縮部材用オイル孔とを備え、この圧縮部材用オイル孔を、オイル通路の範囲内で回転軸の中心より反回転方向側にオフセットしたものである。
請求項2の発明の圧縮機は、上記発明に加えてオイル通路から軸受部分の回転軸側面に渡って形成された軸受用オイル孔を備え、圧縮部材用オイル孔の径を軸受用オイル孔よりも小さくしたものである。
請求項3の圧縮機は、請求項2の発明において吐出ポートに設けられた吐出バルブを備え、この吐出バルブが開き始めるときの圧縮部材の上死点とベーンとの間となる位置に軸受用オイル孔を形成したものである。
本発明の圧縮機によれば、回転軸内の中心に形成され、オイルポンプに連通するオイル通路から回転軸の軸方向となる圧縮部材の側面に渡って圧縮部材用オイル孔を形成すると共に、該圧縮部材用オイル孔をオイル通路の範囲内で回転軸の中心より反回転方向側にオフセットすることで、回転軸の回転による遠心力を利用して当該圧縮部材用オイル孔からの給油を円滑に行うことができるようになる。
また、請求項2の如くオイル通路から軸受部分の回転軸側面に渡って軸受用オイル孔を形成することで、軸受部分への給油も円滑に行うことが可能となる。更に、圧縮部材用オイル孔の径を軸受オイル孔よりも小さくすることで、圧縮部材用オイル孔を流れるオイルの流速を上げることができるようになり、圧縮部材用オイル孔からの給油が不足する不都合も回避することができるようになる。
更に、請求項3の如く軸受オイル孔を吐出バルブが開き始めるときの圧縮部材の上死点とベーンとの間となる位置に設けることで、圧縮部材と支持部材間のクリアランスが最も狭くなる箇所へ効果的に給油することができるようになり、良好な摺動性を確保することができるようになる。
これらにより、圧縮機の摺動部への円滑な給油が可能となり、当該圧縮機の性能及び信頼性の向上を図ることができるようになる。
以下、図面に基づき本発明の実施形態を詳細に説明する。尚、以後説明する実施例の圧縮機Cは、例えば冷凍機の冷媒回路を構成し、冷媒を吸い込んで圧縮し、回路内に吐出する役割を果たすものである。
図1は本発明の一実施例の圧縮機Cの縦断側面図、図2はもう一つの縦断側面図、図3は圧縮機Cの圧縮要素3の斜視図、図4は圧縮機Cの圧縮要素3のもう一つの斜視図をそれぞれ示している。各図において、1は密閉容器であり、この密閉容器1内には上側に駆動要素2が、下側にこの駆動要素2の回転軸5により駆動される圧縮要素3がそれぞれ収納されている。
駆動要素2は、密閉容器1の内壁に固定され、固定子コイルが巻装された固定子4と、この固定子4の内側で中央に回転軸5を有する回転子6とで構成された電動モータである。尚、この駆動要素2の固定子4の外周部と密閉容器1間には所々上下を連通する隙間10が形成されている。
圧縮要素3は、密閉容器1の内壁に固定された支持部材7と、この支持部材7の下面にボルトにより取り付けられ、内部に圧縮空間21が構成されたシリンダ8と、このシリンダ8内に配置された圧縮部材9と、ベーン11、吐出バルブ12等から構成されている。支持部材7の上面中央部は同心状に上方に突出し、そこに回転軸5の主軸受13が形成されており、下面中央部は同心円柱状に下方へ突出し、この突出部14の下面14Aは平滑面とされている。
支持部材7の突出部14内にはスロット16が形成され、このスロット16内に前記ベーン11が上下往復動自在に挿入される。このスロット16の上部には背圧室17が形成されると共に、スロット16内にはベーン11の上面を下方に押圧する付勢手段としてのコイルバネ18が配置されている。
そして、シリンダ8の上開口部は上記支持部材7により閉塞され、これにより、当該シリンダ8内部(前記圧縮部材9と支持部材7の突出部14の間のシリンダ8内部)には圧縮空間21が構成される。また、シリンダ8には吸込通路24が形成されると共に、密閉容器1には吸込配管26が取り付けられてこの吸込通路24に接続されている。シリンダ8には圧縮空間21に連通する吸込ポート27と吐出ポート28が形成されており、吸込通路24は吸込ポート27に連通し、吐出ポート28はシリンダ8の側面にて密閉容器1内に連通している。また、前記ベーン11はこの吸込ポート27と吐出ポート28の間に配置されて、圧縮部材9の一面に当接し、シリンダ8内の圧縮空間21を低圧室LRと高圧室HRとに区画している。
前記回転軸5は、支持部材7に形成された主軸受13と副支持部材22に形成された副軸受23に支持されて回転する。即ち、回転軸5は係る支持部材7、シリンダ8、及び副支持部材22の中央に挿通され、上下方向の中央部を主軸受13により回転自在に軸支されると共に、下方は副支持部材22の副軸受23にて回転自在に軸支されている。そして、圧縮部材9は係る回転軸5の下部に一体に形成され、シリンダ8内に配置されている。
そして、上記圧縮部材9は上述の如くシリンダ8内に配置されて、回転軸5により回転駆動され、吸込ポート27から吸い込まれた流体(本実施例では冷媒)を圧縮して吐出ポート28より密閉容器1内に吐出するためのものであり、全体としては回転軸5と同心の略円柱状を呈している。そして、圧縮部材9は一側の肉厚部31と他側の肉薄部32とが連続した形状を呈して、回転軸5の軸方向に交差する上面33(一面)が肉厚部31にて高く、肉薄部32にて低い傾斜面とされている。即ち、上面33は、最も高くなる上死点33Aから最も低くなる下死点33Bを経て上死点33Aに戻る上死点33Aから下死点33Bの間で連続して傾斜する形状を呈している。
前記シリンダ8の下開口部は副支持部材22により閉塞され、前記圧縮部材9の下面(本発明の圧縮部材9の他面)と副支持部材22の間(圧縮空間21の背面側)には、当該圧縮部材9と支持部材7にて閉塞された密閉空間54が形成されている。
尚、圧縮部材9の上死点33Aと支持部材7の突出部14の下面14Aとの間のクリアランスは、密閉容器1内に封入されたオイルによってシールすることで、ガスのリークを回避することができ、高効率な運転を維持することができる。
また、圧縮部材9の周面はシリンダ8の内壁との間に微少なクリアランスを構成し、これにより、圧縮部材9は回転自在とされている。そして、この圧縮部材9の周面とシリンダ8の内壁との間もオイルによってシールされる。
前記吐出ポート28には吐出バルブ12が設けられている。即ち、吐出バルブ12は吐出ポート28の外側のシリンダ8の圧縮空間21の側面に取り付けられている。また、密閉容器1の上端には吐出配管37が取り付けられると共に、密閉容器1内下部にはオイル溜め36が構成されている。そして、回転軸5の下端にはオイルポンプ40が構成され、当該オイルポンプ40の一端がオイル溜め36内に浸漬されている。そして、当該オイルポンプ40により吸い上げられたオイルは、回転軸5内中心に形成され、オイルポンプ40に連通するオイル通路42を介して、このオイル通路42から回転軸5の軸方向となる圧縮部材9の側面に渡って形成された圧縮部材用オイル孔47、或いは、オイル通路42から軸受部分となる主軸受13及び副軸受23の回転軸5側面に渡って形成された軸受用オイル孔48A、48B、49から圧縮要素3の摺動部等に供給される。また、密閉容器1内には例えばCO2(二酸化炭素)、R−134a、或いは、HC系の冷媒が所定量封入される。
ここで、前述した圧縮部材用オイル47及び軸受用オイル孔48A、48B、49について図5乃至図7を用いて説明する。図5は圧縮機Cの圧縮部材9の平面図、図6は圧縮機Cの圧縮部材9の底面図、図7は圧縮機Cの圧縮部材9を含む回転軸5の側面図をそれぞれ示している。尚、図5及び図6の矢印は当該圧縮部材9の回転方向を示している。図5及び図6に示すように圧縮部材用オイル孔47は、オイル通路42から回転軸5の軸方向となる圧縮部材9の肉厚部31の側面に渡って水平方向(左右方向)に形成された孔である。そして、当該圧縮部材用オイル孔47は、オイル通路42の範囲内で回転軸5の中心より反回転方向側にオフセットされている。
また、前記軸受用オイル孔48A、48Bは、オイル通路42から主軸受13の回転軸5側面に渡って水平方向に形成された孔で、軸受用オイル孔48Aは主軸受13の上側、軸受用オイル孔48Bは軸受用オイル48Aの真下の回転軸5側面に形成されている。
両軸受用オイル孔48A、48Bは、前記吐出バルブ12が開き始めるときの圧縮部材9の上死点33Aとベーン11との間となる位置に形成されている。即ち、本実施例の圧縮機Cでは、圧縮部材9の上死点33Aが吐出ポート28に位置する地点を0°とする回転角度において、圧縮部材9が矢印で示す回転方向に210°回転すると(圧縮部材9の上死点33Aがベーン11と略対称となる位置に来ると)、吐出バルブ12が開き始めるものとされているが、この吐出バルブ12が開き始めたときの圧縮部材9の上死点33Aが位置する箇所から回転方向に50°乃至70°回転したところの直上に位置する回転軸5(吐出ポート28から回転方向に260°乃至280°回転した位置の回転軸5)に軸受用オイル孔48A、48Bが上下に隣接して形成されている。
一方、前記軸受用オイル孔49は、オイル通路42から副軸受23の回転軸5側面に渡って水平方向に形成された孔で、回転軸5の軸受用オイル孔48A及び48Bの下部で、且つ、両軸受用オイル孔48A、48Bと略対称となる位置に形成されている。即ち、吐出ポート28から回転方向に80°乃至100°回転した位置の直下に位置する回転軸5に軸受用オイル孔49が形成されている。
また、圧縮部材用オイル孔47の径は、1.8mm〜2.5mmとされており、軸受用オイル孔48A、49B、49の径よりも小さく設定されている。
以上の構成で、駆動要素2の固定子4の固定子コイルに通電されると、回転子6が下から見て時計回り方向に回転する。この回転子6の回転は回転軸5を介して圧縮部材9に伝達され、これにより、圧縮部材9はシリンダ8内において下から見て時計回り方向に回転する(上から見て反時計回り方向に回転)。今、圧縮部材9の上面33の上死点33Aが吐出ポート28のベーン11側にあり、ベーン11の吸込ポート27側でシリンダ8、支持部材7、圧縮部材9及びベーン11で囲まれた空間(低圧室LR)内に吸込配管26及び吸込通路24を介して吸込ポート27から冷媒回路内の冷媒が吸い込まれているものとする。
そして、その状態から圧縮部材9が回転していくと、上死点33Aがベーン11、吸込ポート27を過ぎた段階から上面33の傾斜により上記空間の体積は狭められていき、空間(高圧室HR)内の冷媒は圧縮されていく。そして、上死点33Aが吐出ポート28から回転方向に210°回転すると、圧縮空間21の高圧室HR側の圧力が最も高くなり、吐出バルブ12が開き始めて冷媒が密閉容器1内に吐出される。
一方、圧縮機Cが起動すると、オイル溜め36内のオイルがオイルポンプ40から吸い上げられ、回転軸5に形成されたオイル通路42を介して圧縮要素3の摺動部等に供給される。このとき、圧縮部材9の周面とシリンダ8の内壁との間にも、前述の圧縮部材用オイル孔47により給油することができるようになる。特に、当該圧縮部材用オイル孔47をオイル通路42の範囲内で回転軸5の中心より反回転方向側にオフセットすることで、回転軸5の回転による遠心力を利用して、オイル通路42から圧縮部材用オイル孔47にオイルが流れやすくなり、当該圧縮部材9の周面とシリンダ8の内壁の間への給油の不足を解消することができるようになる。
他方、前記吐出バルブ12が開き始めた時点から吐出バルブ12が閉じるまでの間、圧縮空間21の高圧室HR側は最も高い圧力となるが、圧縮部材9の上死点33Aとベーン11との間となる圧縮空間21の高圧室HRの係る高圧により、圧縮部材9と当該圧縮部材9と一体に形成された回転軸5が傾き、回転軸5と主軸受13及び回転軸5と副軸受23のクリアランスが不均一となる恐れがある。即ち、圧縮空間21の高圧室HR側に位置する圧縮部材9が当該高圧により下側に押されるため、当該圧縮部材9と一体に形成された回転軸5が傾く。これにより、圧縮部材9の上面33側では、吐出バルブ12が開き始めるときの圧縮部材9の上死点33Aとベーン11との間となる位置の回転軸5と主軸受13のクリアランスが狭くなる。また、圧縮部材9の下面側では、吐出バルブ12が開き始めるときの圧縮部材9の上死点33Aとベーン11との間の略対称となる位置の回転軸5と副軸受23のクリアランスが狭くなる。
ここで、クリアランスが最も狭くなる吐出バルブ12が開き始めるときの圧縮部材9の上死点33Aとベーン11との間となる位置に前述の如く主軸受13の軸受用オイル孔48A、48Bを形成することで、当該軸受用オイル孔48A、48Bにより最もクリアランスが狭くなる回転軸5と主軸受13との間に効果的に給油することができるようになり、良好な摺動性を確保することができるようになる。
同様に、圧縮部材9の下面側において、吐出バルブ12が開き始めるときの圧縮部材9の上死点33Aとベーン11との間の略対称となる位置に副軸受23の軸受用オイル孔49を形成することで、最もクリアランスが狭くなる回転軸5と副軸受23との間に効果的に給油することができるようになり、良好な摺動性を確保することができるようになる。
また、前記圧縮部材用オイル孔47の径を軸受用オイル孔48A、49B、49の径よりも小さくすることで、圧縮部材用オイル孔47を流れるオイルの流速を上げることができるようになり、オイル通路42が形成された回転軸5から離れた位置となる圧縮部材9の周面とシリンダ8内壁間の圧縮部材用オイル孔47からの給油が不足する不都合も回避することができるようになる。
これらにより、圧縮機Cの各摺動部への給油量を最適な状態として、且つ、円滑な給油が可能となるので、当該圧縮機Cの性能及び信頼性の向上を図ることができるようになる。
尚、上死点33Aが吐出ポート28を通過するまで圧縮された冷媒は吐出ポート28から吐出され続ける。一方、上死点33Aが吸込ポート27を通過した後、ベーン11の吸込ポート27側でシリンダ8、支持部材7、圧縮部材9及びベーン11で囲まれた空間(低圧室LR)の体積は拡大していくので、吸込配管26及び吸込通路24を介して吸込ポート27から冷媒回路内の冷媒が圧縮空間21内に吸い込まれていく。
吐出ポート28から吐出バルブ12を介して、密閉容器1内に吐出された高圧冷媒は、駆動要素2の固定子4と回転子6とのエアギャップを通過し、密閉容器1内の上部(駆動要素2の上方)にてオイルと分離し、吐出配管37より冷媒回路に吐出される。一方、分離したオイルは、密閉容器1と固定子4の間に形成された隙間10から流下し、オイル溜め36に戻ることとなる。
このような構成により、圧縮機Cは小型で構造簡単でありながら、十分な圧縮機能を発揮することができるようになる。特に、従来の如くシリンダ8内全域で高圧と低圧とが隣接することも無くなると共に、圧縮部材9は連続する肉厚部31と肉薄部32を有して上面33(一面)が傾斜する形状を呈しているので、高圧室HRに対応することになる肉厚部32においてシリンダ8の内壁との間のシール寸法を十分に確保することができる。
これらにより、圧縮部材9とシリンダ8間における冷媒リークの発生を効果的に防止できるようになり、効率的な運転が可能となる。また、圧縮部材9の肉厚部31はフライホールの役割を果たすので、トルク変動も少なくなる。また、圧縮機Cは所謂内部高圧型の圧縮機であるので構造の更なる簡素化が図れる。
また、支持部材7(支持部材7の突出部14)にベーン11のスロット16を構成し、更にコイルバネ18を当該支持部材7内に設けているので、精度が必要となるシリンダ8にベーン取付構造を形成する必要が無くなり、加工性が改善される。更に、実施例の如く圧縮部材9を回転軸5に一体に形成すれば、部品点数の削減を計ることができるようになる。
尚、実施例では冷凍機の冷媒回路に使用されて冷媒を圧縮する圧縮機を例にとって説明したが、それに限らず、空気を吸い込んで圧縮し、吐出する所謂エアーコンプレッサにも本発明は有効である。
また、本実施例で使用した圧縮機Cは、密閉容器1内の上側に駆動要素2、下側に圧縮要素3を収納するものとしたが、これに限らず、密閉容器内の上側に圧縮要素、下側に駆動要素が収納された圧縮機や、圧縮空間が本実施例とは反対側となる圧縮部材の下面に構成された圧縮機等に本発明を適用しても有効である。
本発明の第1の実施例の圧縮機の縦断側面図である。 図1の圧縮機のもう一つの縦断側面図である。 図1の圧縮機の圧縮要素の斜視図である。 図1の圧縮機の圧縮要素のもう一つの斜視図である。 図1の圧縮機の圧縮部材の平面図である。 図1の圧縮機の圧縮部材の底面図である。 図1の圧縮機の圧縮部材を含む回転軸の側面図である。
符号の説明
C 圧縮機
1 密閉容器
2 駆動要素
3 圧縮要素
4 固定子
5 回転軸
6 回転子
7 支持部材
8 シリンダ
9 圧縮部材
11 ベーン
13 主軸受
16 スロット
18 コイルバネ
21 圧縮空間
22 副支持部材
23 副軸受
24 吸込通路
26 吸込配管
27 吸込ポート
28 吐出ポート
31 肉厚部
32 肉薄部
33 上面
36 オイル溜め
37 吐出配管
40 オイルポンプ
42 オイル通路
47 圧縮部材用オイル孔
48A、48B、49 軸受用オイル孔

Claims (3)

  1. 内部に圧縮空間が構成されるシリンダから構成された圧縮要素と、
    前記シリンダ内の圧縮空間に連通する吸込ポート及び吐出ポートと、
    前記シリンダの開口を閉塞する支持部材と、
    該支持部材に形成された軸受に支持されて回転する回転軸と、
    該回転軸の軸方向に交差する一面が上死点と下死点の間で連続して傾斜すると共に、前記シリンダ内に配置されて前記回転軸により回転駆動され、前記吸込ポートから吸い込まれた流体を圧縮して前記吐出ポートより吐出する圧縮部材と、
    前記吸込ポートと吐出ポート間に配置されて前記圧縮部材の一面に当接し、前記シリンダ内の圧縮空間を低圧室と高圧室とに区画するベーンと、
    前記回転軸に構成されたオイルポンプと、
    前記回転軸内の中心に形成され、前記オイルポンプに連通するオイル通路と、
    該オイル通路から前記回転軸の軸方向となる前記圧縮部材の側面に渡って形成された圧縮部材用オイル孔とを備え、
    該圧縮部材用オイル孔を、前記オイル通路の範囲内で前記回転軸の中心より反回転方向側にオフセットしたことを特徴とする圧縮機。
  2. 前記オイル通路から前記軸受部分の回転軸側面に渡って形成された軸受用オイル孔を備え、
    前記圧縮部材用オイル孔の径を前記軸受用オイル孔よりも小さくしたことを特徴とする請求項1の圧縮機。
  3. 前記吐出ポートに設けられた吐出バルブを備え、
    該吐出バルブが開き始めるときの前記圧縮部材の上死点と前記ベーンとの間となる位置に前記軸受用オイル孔を形成したことを特徴とする請求項2の圧縮機。
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