JP2006131741A - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents

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Akihiro Miyata
明弘 宮田
Kazunori Ishikawa
和憲 石川
Hiroyuki Hosoda
浩之 細田
Takanobu Tatewaki
隆信 帯刀
Keiko Miura
慶子 三浦
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Abstract

【課題】本発明は、硬化速度が速く、耐候性に優れ、プライマーを用いなくてもサイディングボードやアルミ板等に対して優れた接着性を有する硬化性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】ポリ(メタ)アクリレートポリオールおよびポリオキシアルキレンポリオールと、ポリイソシアネートとを反応させてなる、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基の一部と、イミノ基と加水分解性ケイ素含有基とを有するイミノシラン化合物(B)のイミノ基とを反応させてなる、反応物(A´)を含有する硬化性樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、硬化性樹脂組成物に関する。
従来より、建築用、土木用および自動車用等のシーリング材、接着剤および塗料等の硬化性樹脂組成物に使用される湿気硬化型の樹脂成分としては、一般に変成シリコーン樹脂と呼ばれる、主鎖がポリエーテルで分子内に加水分解性ケイ素含有基を有する樹脂や、ポリウレタン樹脂等が作業性や接着性等に優れる点から、広く使用されている。
しかしながら、近年、建築物、土木および自動車等の分野において、長期に渡って性能を維持する、いわゆる超長寿命化のニーズが高まり、これらに使用されるシーリング材等に対しても、接着性および耐熱性、耐水性、耐候性等の耐久性のさらなる向上が求められている。
具体的には、変成シリコーン樹脂を含有するシーリング材等は、作業性に優れるが、硬化後の伸びや耐候性が不十分で、耐水性や耐熱性等の耐久性に劣るという欠点を有する。また、変成シリコーン樹脂は、その合成に特殊な装置を必要とし、製造が困難で、価格が高価であるという問題がある。
一方、ポリウレタン樹脂は、接着性や耐水性に優れ、製造し易く、比較的安価であるが、耐候性に劣るという欠点を有している。その改良のために、例えばアクリル樹脂等の耐候性に優れる樹脂を併用しようとしても、ポリウレタン樹脂の粘度が高いため困難であった。また、樹脂成分としてポリウレタン樹脂を含有する組成物は、例えば、建築物の壁面等に用いられるサイディングボードやアルミ板等を接着する場合、プライマーを使用しなければ十分な接着性が得られないことがあった。
これに対して、特許文献1には、製造し易く、かつ作業性の良い、大気中等の水分により硬化しゴム状弾性体となり、接着性、および耐熱性、耐水性、耐候性等の耐久性等に優れることを目的とした、分子中に2個以上の活性水素と1個以上の架橋性シリル基を含有する化合物とエチレン性不飽和化合物とを反応させて得られる分子中にそれぞれ1個以上の活性水素と架橋性シリル基を含有する化合物と、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーとを反応させて得られる架橋性シリル基含有ウレタン系樹脂混合物およびこれを含有する組成物が記載されている。
また、特許文献2には、架橋性シリル基含有ポリオキシアルキレン−ポリアクリルおよび/またはメタクリル系樹脂を硬化成分として含有することを特徴とする硬化性組成物が記載されている。特許文献2の硬化性組成物は、製造し易く、かつ保存安定性の良い、大気中などの水分により硬化して高い引張り強度と低モジュラスで大きな伸びを有するゴム状弾性体となる、接着性、耐候性、耐熱性ならびに特に耐水性等の耐久性等に優れると記載されている。
特開2001−323040号公報 特開2003−41085号公報
しかしながら、特許文献1および特許文献2の組成物は、いわゆるタックフリータイムが比較的長くなるため、例えば、建築用シーリング材として使用された場合、表面に粘着性が残ることにより土や埃が表面に付着し、建築物の外観が損なわれることがある。
したがって、本発明は、硬化速度が速く、耐候性に優れ、プライマーを用いなくてもサイディングボードやアルミ板等に対して優れた接着性を有する硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討した結果、ポリ(メタ)アクリレートポリオールおよびポリオキシアルキレンポリオールと、ポリイソシアネートとを反応させてなる、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基の一部と、イミノ基と加水分解性ケイ素含有基とを有するイミノシラン化合物(B)のイミノ基とを反応させて得られる、加水分解性ケイ素含有基とイソシアネート基とを有する反応物(A´)を硬化性樹脂組成物が含有すると、硬化速度が速く、耐候性に優れ、プライマーを用いなくてもサイディングボードやアルミ板等に対して優れた接着性を有する硬化性樹脂組成物となることを見出した。
また、本発明者は、ウレタンプレポリマー(A)と、イミノシラン化合物(B)および/または加水分解によりアミノ基またはイミノ基を生成することができ、かつ、加水分解性ケイ素含有基を有するシラン化合物(C)とを硬化性樹脂組成物が含有し、上記ウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基の個数(X)、上記イミノシラン化合物(B)のイミノ基の個数(Y)、上記シラン化合物(C)の加水分解により生成しうるアミノ基またはイミノ基の個数(Z)の間に特定の関係を有すると、硬化速度が速く、耐候性に優れ、プライマーを用いなくてもサイディングボードやアルミ板等に対して優れた接着性を有する硬化性樹脂組成物となることを見出した。本発明者は、これらの知見に基づき、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、以下の(1)〜(5)を提供する。
(1)ポリ(メタ)アクリレートポリオールおよびポリオキシアルキレンポリオールと、ポリイソシアネートとを反応させてなる、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基の一部と、
イミノ基と加水分解性ケイ素含有基とを有するイミノシラン化合物(B)のイミノ基と
を反応させてなる、反応物(A´)を含有する硬化性樹脂組成物。
(2)前記ウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基の個数(X)と、前記イミノシラン化合物(B)のイミノ基の個数(Y)との比(X/Y)が、
100/5〜100/50である上記(1)に記載の硬化性樹脂組成物。
(3)ポリ(メタ)アクリレートポリオールおよびポリオキシアルキレンポリオールと、ポリイソシアネートとを反応させてなる、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(A)と、
イミノ基と加水分解性ケイ素含有基とを有するイミノシラン化合物(B)および/または加水分解によりアミノ基またはイミノ基を生成しうる基を有し、かつ、加水分解性ケイ素含有基を有するシラン化合物(C)と
を含有する硬化性樹脂組成物であって、
前記ウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基の個数(X)、前記イミノシラン化合物(B)のイミノ基の個数(Y)、前記シラン化合物(C)の加水分解により生成しうるアミノ基またはイミノ基の個数(Z)の間に下記式(I)の関係を有する硬化性樹脂組成物。
X>Y+Z (I)
(4)前記シラン化合物(C)が有する加水分解によりアミノ基またはイミノ基を生成しうる基が、オキサゾリジン基またはケチミン基である上記(3)に記載の硬化性樹脂組成物。
(5)前記ウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基の個数(X)と、前記イミノシラン化合物(B)のイミノ基の個数(Y)および前記シラン化合物(C)の加水分解により生成しうるアミノ基またはイミノ基の個数(Z)の合計との比[X/(Y+Z)]が、
100/5〜100/50である上記(3)または(4)に記載の硬化性樹脂組成物。
本発明の硬化性樹脂組成物は、硬化速度が速く、耐候性に優れ、プライマーを用いなくてもサイディングボードやアルミ板等に対して優れた接着性を有する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の硬化性樹脂組成物の第1の態様は、ポリ(メタ)アクリレートポリオールおよびポリオキシアルキレンポリオールと、ポリイソシアネートとを反応させてなる、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基の一部と、イミノ基と加水分解性ケイ素含有基とを有するイミノシラン化合物(B)のイミノ基とを反応させてなる、反応物(A´)を含有する硬化性樹脂組成物(以下、「第1の組成物」ともいう。)である。
初めに、ウレタンプレポリマー(A)を説明する。
ウレタンプレポリマー(A)の製造に用いられる上記ポリ(メタ)アクリレートポリオールは、1つ以上のヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステルの重合体であれば特に限定されず、通常のウレタンプレポリマーの製造に用いられるポリオール化合物として例示されるものを用いることができる。
具体的には、例えば、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、トリメチロールプロパンジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスルトールジアクリレートモノステアレート等の単量体から選択される少なくとも1種からなる重合体が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記(メタ)アクリレートポリオールは、上記単量体の他に、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル等のエステル基を含有する単量体;アクリル酸、メタクリル酸等のカルボキシ基を含有する単量体;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド等のアミド基を含有する単量体;グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等のエポキシ基を含有する単量体;ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、アミノエチルビニルエーテル等のアミノ基を含有する単量体;アクリロニトリル、スチレン、α−メチルスチレン、アルキルビニルエーテル、塩化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、エチレン等に起因する単量体から選択される少なくとも1種を含有することが好ましい。これらの単量体との共重合体にすることにより、ヒドロキシ基の含有量を調節することが容易であり、更に、硬化樹脂の物性を選択し易くなる。
上記(メタ)アクリレートポリオールの数平均分子量は、特に限定されないが、得られる組成物の粘度および硬化物の物性に優れるという点から、1000〜20000が好ましい。これらの特性により優れる点から、より好ましくは、2000〜20000である。
上記(メタ)アクリレートポリオール1分子当たり平均してヒドロキシ基を1.5〜7個有すると、硬化物がゴム弾性を有するので好ましい。この特性により優れる点から、1分子当たり平均してヒドロキシ基を1.5〜3個有するのがより好ましい。
ウレタンプレポリマー(A)の製造に用いられる上記ポリオキシアルキレンポリオールは、通常のウレタンプレポリマーの製造に用いられるポリオール化合物として例示されるものを用いることができ、具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、1,1,1−トリメチロールプロパン、1,2,5−ヘキサントリオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、4,4´−ジヒドロキシフェニルプロパン、4,4´−ジヒドロキシフェニルメタン、4,4´−ジヒドロキシフェニルプロパン、ペンタエリスリトール等の多価アルコールから選ばれる少なくとも1種に、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド等から選ばれる少なくとも1種を付加させて得られるポリオール;ポリオキシテトラメチレンオキサイド等が例示される。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記ポリオキシアルキレンポリオールの数平均分子量は、特に限定されないが、得られる組成物の粘度および硬化物の物性に優れるという点から、1000〜10000が好ましい。これらの特性により優れる点から、より好ましくは、2000〜10000である。
上記ポリオキシアルキレンポリオール1分子当たり平均してヒドロキシ基を2〜4個有すると、硬化物がゴム弾性を有するので好ましい。この特性により優れる点から、1分子当たり平均してヒドロキシ基を2〜3個有するのがより好ましい。
ウレタンプレポリマー(A)の製造に用いられる、上記ポリ(メタ)アクリルポリオールと上記ポリオキシアルキレンポリオールの質量比は、本発明の第1の組成物に要求される特性により適宜設定することができるが、硬化物の機械的強度および耐候性に優れる点から、20/80〜99/1が好ましい。
ウレタンプレポリマー(A)の製造に用いられるポリイソシアネートは、通常のウレタンプレポリマーの製造に用いられるポリイソシアネートとして例示されるものを用いることができ、具体的には、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI)、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート(4,4´−MDI)、2,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート(2,4´−MDI)、1,4−フェニレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)等の芳香族ポリイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ノルボルナンジイソシアナートメチル(NBDI)等の脂肪族ポリイソシアネート;イソホロンジイソシアネート(IPDI)、H6XDI(水添XDI)、H12MDI(水添MDI)等の脂環式ポリイソシアネート;上記各ポリイソシアネートのカルボジイミド変性ポリイソシアネート、またはこれらのイソシアヌレート変性ポリイソシアネート等が挙げられる。
また、立体障害の大きなイソシアネート基を少なくとも1個有するイソシアネート化合物を用いることもできる。具体的には、三井サイテック社製のTMI(モノイソシアネート化合物)、TMXDI(ジイソシアネート化合物)、サイセン(トリイソシアネート化合物)等が好ましく挙げられる。
これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ウレタンプレポリマー(A)を製造する、ポリ(メタ)アクリレートポリオールおよびポリオキシアルキレンポリオールとポリイソシアネートとの反応は、イソシアネート基とヒドロキシ基の当量比(NCO/OH)が、1.5〜2.5となるように混合させて行うのが好ましい。該当量比がこの範囲であれば、得られる本発明の第1の組成物は、硬化速度が速く、耐候性および接着性に優れるため好ましい。これらの特性により優れる点で、該当量比は、1.6〜2.3であることがより好ましい。
ウレタンプレポリマー(A)の製造方法は、公知の製造方法により製造することができ、例えば、上記ポリ(メタ)アクリルポリオールと上記ポリオキシアルキレンポリオールとを混合し脱水した後、上記ポリイソシアネートを加え、窒素雰囲気下で撹拌して得ることができる。
次に、イミノシラン化合物(B)について説明する。
上記イミノシラン化合物(B)は、イミノ基(2級アミノ基)と、加水分解性ケイ素含有基を各々少なくとも1つ有する化合物であれば特に限定されない。
イミノシラン化合物(B)の代わりに、アミノ基を有するアミノシランを用いた場合は、上記ウレタンプレポリマー(A)と反応させたときにゲル化が起こる可能性が高いが、イミノシラン化合物(B)を用いた場合は、ゲル化が起こる可能性が低くなる。
上記加水分解性ケイ素含有基は、ケイ素原子に結合した1〜3個のヒドロキシ基および/または加水分解性基を有し、湿気や架橋剤の存在下、必要に応じて触媒等を使用することにより縮合反応を起こしてシロキサン結合を形成することにより架橋しうるケイ素含有基である。例えば、アルコキシシリル基、アルケニルオキシシリル基、アシロキシシリル基、アミノシリル基、アミノオキシシリル基、オキシムシリル基、アミドシリル基が挙げられる。具体的には、下記式で例示される、アルコキシシリル基、アルケニルオキシシリル基、アシロキシシリル基、アミノシリル基、アミノオキシシリル基、オキシムシリル基、アミドシリル基等が好適に用いられる。
Figure 2006131741
中でも、取扱いが容易である点で、アルコキシシリル基が好ましい。
アルコキシシリル基のケイ素原子に結合するアルコキシ基は、特に限定されないが、原料の入手が容易なことからメトキシ基、エトキシ基またはプロポキシ基が好適に挙げられる。
アルコキシシリル基のケイ素原子に結合するアルコキシ基以外の基は、特に限定されず、例えば、水素原子またはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基等の炭素原子数が20以下である、アルキル基、アルケニル基もしくはアリールアルキル基が好適に挙げられる。
上記イミノシラン化合物(B)としては、具体的には、例えば、(N−シクロヘキシルアミノメチル)メチルジエトキシシラン、(N−シクロヘキシルアミノメチル)トリエトキシシラン、(N−フェニルアミノメチル)メチルジメトキシシラン、(N−フェニルアミノメチル)トリメチルオキシシランおよび下記式で表される化合物が好適に用いられる。
Figure 2006131741

上記イミノシラン化合物(B)は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、上記イミノシラン化合物(B)は市販品を用いてもよく製造してもよい。製造条件は特に限定されず、公知の方法、条件で行うことができる。市販品としては、例えば、DYNASILAN1189(テグサジャパン社製)、A−Link15(日本ユニカー社製)、A−1170(日本ユニカー社製)、Y−9669(日本ユニカー社製)、GENIOSIL(XL924、XL926、XL972、XL973、いずれもワッカー社製)等が挙げられる。
上記反応物(A´)は、上記ウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基の一部に、イミノシラン化合物(B)のイミノ基を反応させて、イミノシラン化合物(B)を付加させたものである。したがって、反応物(A´)は、ウレタンプレポリマー(A)の未反応のイソシアネート基と、イミノシラン化合物(B)由来の加水分解性ケイ素含有基とを有する。
上述した特許文献1に記載の架橋性シリル基含有ウレタン系樹脂混合物や、特許文献2の架橋性シリル基含有ポリオキシアルキレン−ポリアクリル系樹脂は、イソシアネート基を有しておらず、架橋性シリル基が空気中の湿気により加水分解し、シロキサン結合を形成して硬化する。架橋性シリル基同士の結合は、触媒を用いたとしても反応速度が遅いため、特許文献1や特許文献2に記載の組成物は硬化速度が遅い。一方、本発明の第1の組成物に用いられる反応物(A´)は、加水分解性ケイ素含有基の他に、加水分解性ケイ素含有基よりも反応速度が速く、特に硬化触媒を併用することにより反応速度を速くできるイソシアネート基を有する。したがって、本発明の第1の組成物は、硬化速度が速く、タックフリータイムを短縮することができる。更に、イソシアネート基と加水分解性ケイ素含有基を有するため、各種の被着体に対する接着性に優れ、プライマーを用いなくてもサイディングボードやアルミ板等に対して優れた接着性を有する。
また、反応物(A´)は、ポリ(メタ)アクリレートポリオールとポリオキシアルキレンポリオールを併用したウレタンプレポリマー(A)を用いているので、本発明の第1の組成物の硬化物は、機械的強度および耐候性に優れる。
反応物(A´)の製造において、上記ウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基の個数(X)と、上記イミノシラン化合物(B)のイミノ基の個数(Y)との比(X/Y)が、100/5〜100/50になるように混合して反応を行うのが好ましい。上記比がこの範囲であると、反応物(A´)がイソシアネート基と加水分解性ケイ素含有基をバランス良く有するので、各種の被着体に対する接着性に優れ、従来のウレタン樹脂組成物ではプライマーの使用が必要なサイディングボードやアルミ板に対しても、プライマーを用いなくても十分な接着性を有する。更に、イソシアネート基を適度に有するので硬化速度を速くすることが可能である。この特性により優れる点から、上記比は、100/5〜100/45であるのがより好ましく、100/10〜100/35であるのが更に好ましい。
本発明の第1の組成物は、更に、硬化触媒を含有することが好ましい。硬化触媒を含有することにより、硬化速度を向上することができ、タックフリータイムを短縮できる。
硬化触媒としては、一般的にイソシアネート基を含む化合物の硬化を促進する触媒を使用できる。具体的には、例えば、3級アミン化合物、金属せっけん化合物や金属アルキレート、金属キレート等の金属触媒が挙げられる。これらの他にも、硬化触媒および脱水剤として機能するオキサゾリジン化合物が好適に挙げられる。
上記3級アミン化合物としては、具体的には、例えば、N,N,N´,N´−テトラメチルプロピレンジアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、トリエチレンジアミン、ペンタメチレンジエチレントリアミン、モルフォリン系アミン、トリエチルアミン等が挙げられる。
上記金属せっけん化合物としては、具体的には、例えば、スズや亜鉛、ビスマス、ジルコニウム、コバルト、カルシウム、セリウム等の有機酸塩を用いることができる。
上記金属アルキレートとしては、チタンやジルコニウムのアルコキシド、具体的には、テトラプロポキシチタンやテトラブトキシチタン等、およびこれらの縮合物を用いることができ、上記金属キレートとしては、チタン、アルミニウム、ジルコニウム、鉄、コバルト等のキレート、具体的には、アルミニウムアセチルアセトナート等を用いることができる。
硬化触媒の含有量は、上記反応物(A´)100質量部に対して、0.001〜0.1質量部が好ましい。
本発明の第1の組成物は、上述の各成分に加え、本発明の目的を損なわない範囲で、種々の充填剤、接着性付与剤、可塑剤、揺変剤、脱水剤、軟化剤、安定剤、着色剤、タレ防止剤、物性調整剤、難燃剤、補強剤、老化防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、染料・顔料、溶剤等の公知の添加剤を配合することができる。
本発明の硬化性樹脂組成物の第2の態様(以下、「第2の組成物」と言う。)は、ウレタンプレポリマー(A)と、イミノ基と加水分解性ケイ素含有基とを有するイミノシラン化合物(B)および/または加水分解によりアミノ基またはイミノ基を生成する基を有し、かつ、加水分解性ケイ素含有基を有するシラン化合物(C)とを含有する硬化性樹脂組成物であって、上記ウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基の個数(X)、上記イミノシラン化合物(B)のイミノ基の個数(Y)、上記シラン化合物(C)の加水分解により生成しうるアミノ基またはイミノ基の個数(Z)の間に下記式(I)の関係を有する硬化性樹脂組成物である。
X>Y+Z (I)
本発明の第2の組成物に用いられる、ウレタンプレポリマー(A)およびイミノシラン化合物(B)は、上述した第1の組成物に用いられるものと同様である。
上記シラン化合物(C)は、加水分解によりアミノ基またはイミノ基を生成しうる基と、加水分解性ケイ素含有基を各々少なくとも1つ有する化合物である。上記ウレタンプレポリマー(A)に、シラン化合物(C)を単独で、またはイミノシラン化合物(B)と併用することができる。
シラン化合物(C)が有する加水分解性ケイ素含有基は、上述したイミノシラン化合物(B)が有するものと同様である。上記加水分解によりアミノ基またはイミノ基を生成しうる基としては、例えば、オキサゾリジン基、ケチミン基、エナミン基等が挙げられる。中でも、オキサゾリジン基およびケチミン基が、貯蔵安定性が良好であるという点で好ましい。
オキサゾリジン基またはケチミン基を有するシラン化合物(C)は、通常のシランカップリング剤の有機反応性基をオキサゾリジン化合物またはケチミン化合物で置換することにより好適に製造される。
このような有機反応性基を有するシランカップリング剤としては、例えば、エポキシ基、アミノ基、ビニル基、メタクリロキシ基、イソシアネート基、ハロゲンおよびシクロプロピル基からなる群より選択される少なくとも1種の有機官能基を持つシランカップリング剤が挙げられる。
上記シランカップリング剤の有機反応性基と置換するオキサゾリジン化合物は、酸素と窒素を含む飽和5員環の複素環を有する化合物で、湿気(水)の存在下で開環しイミノ基を生成するオキサゾリジン環を有する化合物であって、具体的にはN−ヒドロキシアルキルオキサゾリジンおよびそのポリイソシアネート付加物、オキサゾリジンシリルエーテル、カーボネートオキサゾリジン、エステルオキサゾリジン等が挙げられる。中でも、エステルオキサゾリジンが好ましい。
上記シランカップリング剤の有機反応性基と置換するケチミン化合物は、アミンとケトンが反応して得られる化合物である。
ケチミン化合物を得る際に使用するケトンとしては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチル−t−ブチルケトン、ジイソプロピルケトン、メチルイソプロピルケトン等の他、プロピオフェノン、ベンゾフェノン等が挙げられる。
ケチミン化合物を得る際に使用するアミンは、1級アミンであり、好ましくは1級のモノアミンである。1級のモノアミンとしては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、アミルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン、トリデシルアミン、テトラデシルアミン、ペンタデシルアミン、セチルアミン等の脂肪族第1級モノアミン、アリルアミン等の脂肪族不飽和モノアミン、シクロプロピルアミン、シクロブチルアミン、シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン等の脂環式モノアミン、アニリン、1,2−トルイジン、1,3−トルイジン、ベンジルアミン、α−ナフチルアミン、β−ナフチルアミン等の芳香族モノアミン、3−メトキシプロピルアミン、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルアミン、3−エトキシプロピルアミン等のアルコキシを含んだ脂肪族モノアミンが挙げられる。ただし、これに限定されるものではなく、ジアミン、トリアミン等のポリアミンも使用することができる。
本発明の第2の組成物は、上述の各成分に加え、本発明の目的を損なわない範囲で、種々の充填剤、可塑剤、硬化触媒、揺変剤、脱水剤、軟化剤、安定剤、着色剤、タレ防止剤、物性調整剤、難燃剤、補強剤、揺変剤、老化防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、染料・顔料、溶剤等の公知の添加剤を配合することができる。
本発明の第2の組成物は、上記ウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基の個数(X)、上記イミノシラン化合物(B)のイミノ基の個数(Y)、上記シラン化合物(C)の加水分解により生成しうるアミノ基またはイミノ基の個数(Z)の間に上記式(I)の関係を有するので、ウレタンプレポリマー(A)は、イソシアネート基の一部がイミノシラン化合物(B)のイミノ基またはシラン化合物(C)の加水分解により生成したアミノ基もしくはイミノ基と反応し、イソシアネート基と加水分解性ケイ素含有基を有する反応物を生成する。
したがって、本発明の第2の組成物は、上述した第1の組成物と同様に、硬化速度が速く、タックフリータイムを短縮することができる。更に、各種の被着体に対する接着性に優れ、プライマーを用いなくてもサイディングボードやアルミ板等に対して優れた接着性を有する。また、ポリ(メタ)アクリレートポリオールとポリオキシアルキレンポリオールを併用したウレタンプレポリマー(A)を用いているので、機械的強度および耐候性に優れる。更に、反応性の調整が容易で、貯蔵安定性にも優れる。
本発明の第2の組成物に含有される、ウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基の個数(X)と、イミノシラン化合物(B)のイミノ基の個数(Y)およびシラン化合物(C)の加水分解により生成しうるアミノ基またはイミノ基の個数(Z)の合計との比[X/(Y+Z)]は、100/5〜100/50であることが好ましい。
上記比がこの範囲であると、イソシアネート基と加水分解性ケイ素含有基をバランス良く含有するので、各種の被着体に対する接着性に優れ、従来のウレタン樹脂組成物では十分な接着性を保持するためにプライマーの使用が必要なサイディングボードやアルミ板に対しても、プライマーを用いずに十分な接着性を有する。更に、イソシアネート基を適度に有するので硬化速度を速くすることができる。この特性により優れる点から、上記比は、100/10〜100/50であるのがより好ましく、100/10〜100/35であるのが更に好ましい。
本発明の第2の組成物は、通常の条件・方法で製造することができ、具体的には、窒素雰囲気下で、上記ウレタンプレポリマー(A)、上記イミノシラン化合物(B)および/または上記シラン化合物(C)を所定の割合で混合して得られる。
本発明の第1の組成物および第2の組成物は、硬化速度が速く、耐候性に優れ、プライマーを用いなくてもサイディングボードやアルミ板等に対して優れた接着性を有するので、シーリング材、接着剤、塗料等の用途に好適に用いられる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。ただし、本発明は、これらに限定されない。
(合成例1〜5)
下記第1表の各成分を、第1表の組成(質量部)で混合し、窒素雰囲気下、80〜105℃で、16〜40時間撹拌し、第1表に示す各ウレタンプレポリマー(A−1)〜(A−5)を得た。なお、第1表中、「NCO/OH」は、各ウレタンプレポリマー製造時のイソシアネート基とヒドロキシ基の量比を表し、「NCO%」は、各ウレタンプレポリマーにおける、ウレタンプレポリマー全質量に対するイソシアネート基の質量%を表す。
Figure 2006131741
第1表中の各成分は以下のとおりである。
・ポリ(メタ)アクリレートポリオール:ARUFON UH2000、東亞合成社製
・ポリオキシプロピレンポリオール1:3官能オキシプロピレンポリオール、EXCENOL5030、数平均分子量約5000、旭硝子社製
・ポリオキシプロピレンポリオール2:3官能オキシプロピレンポリオール、EXCENOL4030、数平均分子量約4000、旭硝子社製
・ポリイソシアネート1:イソホロンジイソシアネート、テグサジャパン社製
・ポリイソシアネート2:ヘキサメチレンジイソシアネート、住化バイエルウレタン社製
・ポリイソシアネート3:ノルボルナンジイソシアネート、三井化学社製
・ポリイソシアネート4:キシリレンジイソシアネート、三井武田ケミカル社製
(合成例6)
合成例1で得られたウレタンプレポリマー(A−1)と、イミノシラン化合物(B−1)(N−ブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、DINASILAN1189、テグサジャパン社製、以下同じ)をウレタンプレポリマー(A−1)のイソシアネート基の20%とイミノ基が実質的に反応する量加え、窒素雰囲気下、40℃で4時間撹拌して、反応物(A´−1)を得た。
(合成例7)
ウレタンプレポリマー(A−1)と、イミノシラン化合物(B−1)をウレタンプレポリマー(A−1)のイソシアネート基の10%とイミノ基が実質的に反応する量にした以外は、合成例6と同様に反応し、反応物(A´−2)を得た。
(合成例8)
ウレタンプレポリマー(A−1)と、イミノシラン化合物(B−1)をウレタンプレポリマー(A−1)のイソシアネート基の100%とイミノ基が実質的に反応する量にした以外は、合成例6と同様に反応させ、反応物(A´−3)を得た。得られた反応物(A´−3)について、FTIRによりイソシアネート基のピークの消失を確認した。
(実施例1〜16および比較例1〜2)
下記第2表に示す各成分を、第2表の組成(質量部)で混合し、窒素雰囲気下で均一に分散するまで撹拌し、第2表に示す各組成物を得た。
得られた各組成物について、以下の方法により硬化性、アルミおよびモルタルに対する接着性ならびに耐候性を評価した。
結果を第2表に示す。
<硬化性試験>
得られた各組成物を23℃で50%RHの条件で硬化させ、JIS A5758−1997に準拠して、タックフリータイムを測定した。
<接着性試験>
アルミ板またはモルタル(サイディングボード)に上記各組成物を厚さ3mmとなるように塗布し、23℃で55%RHの条件下に7日間放置した後、ナイフカットによる手剥離試験を行い、接着界面の状態を目視により観察し、接着性を評価した。
第2表中、接着性においては、剥離の状態をCF(凝集破壊)、AF(界面剥離)で示した。
(耐候性試験)
得られた各組成物をアルミ板の表面に厚さ1mmとなるように平滑に打設し、23℃、55%RHの条件下に7日間放置した。その後、メタルウェザーメーター試験機(型番:KU−R5、ダイプラウインテス社製)での照射を600時間行った。照射後の表面について、クラックの発生の有無等の劣化状況を目視で観察して、耐候性を評価した。
第2表中、クラックの見られないものを「◎」とした。
Figure 2006131741
Figure 2006131741
第2表中の各成分は以下のとおりである。
・イミノシラン化合物(B−2):下記式(1)で表される化合物、A−Link15、日本ユニカー社製
・イミノシラン化合物(B−3):ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)アミン、A−1170、日本ユニカー社製
・シラン化合物(C−1):ケチミンシラン(3−トリメトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン)、KBM−9103、信越化学工業社製
・シラン化合物(C−2):ケチミンシラン(3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン)、KBE−9103、信越化学工業社製
・シラン化合物(C−3):イソシアネートシラン(下記式(2)で表される化合物、Y−5187、日本ユニカー社製)に対して、2−フェニル−3−(2−ヒドロキシエチル)オキサゾリジン(PHO、東洋合成工業社製)を当量加えて混合し、40℃で、8時間反応させて得られたオキサゾリジン基含有シラン化合物
・シラン化合物(C−4):イソシアネートシラン(下記式(3)で表される化合物、A−1310、日本ユニカー社製)に対して、2−フェニル−3−(2−ヒドロキシエチル)オキサゾリジン(PHO、東洋合成工業社製)を当量加えて混合し、40℃で、8時間反応させて得られたオキサゾリジン基含有シラン化合物
・シラン化合物(C−5):イソシアネートシラン(Y−5187、日本ユニカー社製)に対して、2−(2−メチルブチル)−3−(2−ヒドロキシエチル)オキサゾリジン(5BO、ウォーターケム社製)を当量加えて混合し、40℃で、8時間反応させて得られたオキサゾリジン基含有シラン化合物
・シラン化合物(C−6):イソシアネートシラン(A−1310、日本ユニカー社製)に対して、2−(2−メチルブチル)−3−(2−ヒドロキシエチル)オキサゾリジン(5BO、ウォーターケム社製)を当量加えて混合し、40℃で、8時間反応させて得られたオキサゾリジン基含有シラン化合物
・炭酸カルシウム1:スーパーS、丸尾カルシウム社製
・炭酸カルシウム2:カルファイン200、丸尾カルシウム社製
・アクリルオリゴマー:ARUFON UP1000、東亞合成社製
・老化防止剤:チヌビンB75、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製
・ステアリン酸変成シリコーン:KF911、信越化学工業社製
・エポキシシラン:A187、日本ユニカー社製
・ビニルシラン:A171、日本ユニカー社製
・オキサゾリジン化合物:2−フェニル−3−(2−ヒドロキシエチル)オキサゾリジン、PHO、東洋合成工業社製
Figure 2006131741

上記第2表の結果から明らかなように、ウレタンプレポリマー(A)と、イミノシラン化合物(B)と、各種添加剤を含有する組成物(実施例1〜5および実施例8〜10)、ウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基の一部に、イミノシランのイミノ基を反応させた反応物(A´)および各種添加剤を含有する組成物(実施例6〜7)、ならびに、ウレタンプレポリマー(A)と、ケチミン基またはオキサゾリジン基を有するシラン化合物(C)と、各種添加剤とを含有する組成物(実施例11〜16)は、アルミおよびモルタルに対する接着性、耐候性に優れ、更に、イソシアネート基を持たない反応物(A´−3)を含有する組成物(比較例1)に比べてタックフリータイムが短かった。
一方、ウレタンプレポリマー(A−1)に、イミノシラン化合物(B)、シラン化合物(C)のいずれも添加しなかった組成物(比較例2)は、タックフリータイムは短く、耐候性に優れていたが、アルミおよびモルタルに対する接着性に問題があった。

Claims (5)

  1. ポリ(メタ)アクリレートポリオールおよびポリオキシアルキレンポリオールと、ポリイソシアネートとを反応させてなる、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基の一部と、
    イミノ基と加水分解性ケイ素含有基とを有するイミノシラン化合物(B)のイミノ基と
    を反応させてなる、反応物(A´)を含有する硬化性樹脂組成物。
  2. 前記ウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基の個数(X)と、前記イミノシラン化合物(B)のイミノ基の個数(Y)との比(X/Y)が、
    100/5〜100/50である請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
  3. ポリ(メタ)アクリレートポリオールおよびポリオキシアルキレンポリオールと、ポリイソシアネートとを反応させてなる、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(A)と、
    イミノ基と加水分解性ケイ素含有基とを有するイミノシラン化合物(B)および/または加水分解によりアミノ基またはイミノ基を生成しうる基を有し、かつ、加水分解性ケイ素含有基を有するシラン化合物(C)と
    を含有する硬化性樹脂組成物であって、
    前記ウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基の個数(X)、前記イミノシラン化合物(B)のイミノ基の個数(Y)、前記シラン化合物(C)の加水分解により生成しうるアミノ基またはイミノ基の個数(Z)の間に下記式(I)の関係を有する硬化性樹脂組成物。
    X>Y+Z (I)
  4. 前記シラン化合物(C)が有する加水分解によりアミノ基またはイミノ基を生成しうる基が、オキサゾリジン基またはケチミン基である請求項3に記載の硬化性樹脂組成物。
  5. 前記ウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基の個数(X)と、前記イミノシラン化合物(B)のイミノ基の個数(Y)および前記シラン化合物(C)の加水分解により生成しうるアミノ基またはイミノ基の個数(Z)の合計との比[X/(Y+Z)]が、
    100/5〜100/50である請求項3または4に記載の硬化性樹脂組成物。
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