JP2006131463A - 光ファイバ母材の脱水焼結装置におけるマッフル内外圧力制御方法およびその装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 マッフル内および加熱炉内の圧力をそれぞれ元の圧力になるよう自動的に行うようにし、作業者の手間や作業者による微調整を行う必要をなくするようにする。
【解決手段】 多孔質母材5をマッフル3内に挿入し、このマッフル3の外周にヒータ7を備えた加熱炉9を加熱して前記マッフル3内を一定の温度にして前記多孔質母材5を加熱すると共に前記マッフル3内にプロセスガスを供給して前記多孔質母材5を透明ガラス化する光ファイバ母材の脱水焼結装置1において、前記マッフル3内の圧力と前記加熱炉9内の圧力を同圧に制御すべく、前記マッフル3から排出される圧力と前記加熱炉9から排出される圧力をそれぞれ圧力計で検出し、前記マッフル3、加熱炉9に供給される圧力を常時同圧に制御せしめることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】 多孔質母材5をマッフル3内に挿入し、このマッフル3の外周にヒータ7を備えた加熱炉9を加熱して前記マッフル3内を一定の温度にして前記多孔質母材5を加熱すると共に前記マッフル3内にプロセスガスを供給して前記多孔質母材5を透明ガラス化する光ファイバ母材の脱水焼結装置1において、前記マッフル3内の圧力と前記加熱炉9内の圧力を同圧に制御すべく、前記マッフル3から排出される圧力と前記加熱炉9から排出される圧力をそれぞれ圧力計で検出し、前記マッフル3、加熱炉9に供給される圧力を常時同圧に制御せしめることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
この発明は、外付け方法などで光ファイバ母材を脱水焼結する際に、多孔質ガラス体を加熱することにより、前記多孔質ガラス体の脱水処理や焼結(透明ガラス化)処理を行う光ファイバ母材の脱水焼結装置において、マッフル内の圧力と加熱炉内の圧力を同圧に制御するようにした光ファイバ母材の脱水焼結装置におけるマッフル内外圧力制御方法およびその装置に関する。
従来、多孔質母材をマッフル内に挿入し、このマッフルの外周にヒータを備えた加熱炉を加熱して前記マッフル内を一定の温度にして前記多孔質母材を加熱すると共に前記マッフル内にプロセスガスを供給して前記多孔質母材を透明ガラス化する光ファイバ母材の製造装置において、前記マッフル内にある例えば塩素、銅、大気の成分などを除去するために排気する必要がある。
また、前記マッフル内の温度を例えば1400℃に上げる必要があり、しかも、マッフル内の圧力を例えば300〜500Paにする必要がある。そして、その温度、圧力を維持すると前記マッフルが柔らかくなり、膨張し外側へ広がってしまう(ふくらんでしまう)。そのために、加熱炉内の圧力を前記マッフル内の圧力と同じ圧力(同圧)にしてマッフルの広がりを押さえるようにしなければならない。
従来の光ファイバ母材の脱水焼結装置101としては、図2に示されているように、上下方向に例えば延伸されたマッフル(炉心管)103が備えられており、このマッフル103内に上方から多孔質ガラス体105が挿入されると共に回転させながら下方にトラバースさせられる。前記マッフル103の外周にはヒータ107を備えた加熱炉109が設けられている。
前記マッフル103中には、焼結工程と脱水工程を行うときにマッフル103の下部より送り込まれたヘリウムと塩素ガスなどの脱水剤のプロセスガスが充満させられている。すなわち、前記マッフル103の下部には配管111の一端が接続されていると共に配管111の他端には圧力流体源113が接続されている。そして、配管111の途中には流量を調整するためのコントローラ115が設けられている。
こうして、圧力流体源113よりコントローラ115を経て配管111よりプロセスガスが前記マッフル103内に送られると共に、ヒータ107によって例えば1400℃に加熱されたマッフル103内を上方から下方へと、多孔質ガラス体105が通過していくことによって、多孔質ガラス体105はその下端から上端に向かって徐々に熱せられていき、下端部分から上端に向かって徐々に透明ガラス化がなされる。つまり、多孔質ガラス体105が下方にトラバースさせられることにより、下端部分から透明ガラス体ができあがっていく。
前記マッフル103内の温度を例えば1400℃に維持すると共にマッフル103内の圧力も例えば300〜500Paにする必要がある。そして、マッフル103内の圧力を例えば300〜500Paにすると、加熱炉109の圧力も上述した理由によりマッフル103内の圧力と同じ圧力にする必要がある。
前記マッフル103には配管117の一端が接続されていると共に配管117の他端には圧力計119が接続されている。また、前記加熱炉109には配管121の一端が接続されていると共に配管121の他端には圧力流体源123が接続されている。そして、前記配管121の途中には流量を調整するためのコントローラ125が設けられている。前記加熱炉109には配管127の一端が接続されていると共に配管127の他端には圧力計129が接続されている。
前記マッフル103の例えば上端右側壁には配管131の一端が接続されていると共に配管131の他端は大気に開放されている。そして、配管131の途中にはマッフル103の方から順にバッファ133、ハンドバルブ135が設けられている。また、前記加熱炉109には配管137の一端が接続されていると共に配管137の他端は大気に開放されている。そして、配管137の途中にはハンドバルブ139が設けられている。
上記構成により、マッフル103内に貯留された例えば塩素、銅、大気の成分などを除去するために、作業者が定期的にハンドバルブ135を開けて大気中に配管131、バッファ133を経て放出される。すると、マッフル103内の圧力がさがるので、配管111から流体がマッフル103内に供給されると共に作業者は圧力計119の目盛りを見ながらマッフル103内の圧力を以前の圧力になるようハンドバルブ135を閉めて調整している。また、加熱炉109内の圧力もハンドバルブ139を作業者が開けると加熱炉109内の圧力がさがるので、配管121から流体が加熱炉109内に供給されると共に作業者は圧力計129の目盛りを見ながら加熱炉109内の圧力を以前の圧力になるようハンドバルブ139を閉めて調整している。
特開2000−128564号公報
ところで、上述した脱水焼結装置101のマッフル103内の圧力および加熱炉109内の圧力を調整するのに、作業者がいちいちハンドバルブ135、139の開閉を手動で行わなければならず、非常に手間がかかると共に微調整が非常に大変であった。
この発明は上述の課題を解決するためになされたものである。
上記発明が解決しようとする課題を達成するためにこの発明の光ファイバ母材の脱水焼結装置におけるマッフル内外圧力制御方法は、多孔質母材をマッフル内に挿入し、このマッフルの外周にヒータを備えた加熱炉を加熱して前記マッフル内を一定の温度にして前記多孔質母材を加熱すると共に前記マッフル内にプロセスガスを供給して前記多孔質母材を透明ガラス化する光ファイバ母材の脱水焼結装置において、前記マッフル内の圧力と前記加熱炉内の圧力を同圧に制御すべく、前記マッフルから排出される圧力と前記加熱炉から排出される圧力をそれぞれ圧力計で検出し、この検出された圧力を基にして前記マッフル、加熱炉内の圧力を常時同圧に制御せしめることを特徴とするものである。
また、この発明の光ファイバ母材の脱水焼結装置におけるマッフル内外圧力制御装置は、多孔質母材をマッフル内に挿入し、このマッフルの外周にヒータを備えた加熱炉を加熱して前記マッフル内を一定の温度にして前記多孔質母材を加熱すると共に前記マッフル内にプロセスガスを供給して前記多孔質母材を透明ガラス化する光ファイバ母材の脱水焼結装置において、前記マッフルから排出される圧力と前記加熱炉から排出される圧力をそれぞれ検出する圧力計と、前記マッフルに供給される圧力と前記加熱炉に供給される圧力を前記各圧力計で検出された実際の各圧力を基にして前記マッフル、加熱炉内の圧力を同圧にするため前記マッフルの排出側に設けた自動圧力調整弁とを備えていることを特徴とするものである。
以上のごとき課題を解決するための手段の説明から理解されるように、この発明の光ファイバ母材の脱水焼結装置におけるマッフル内外圧力制御方法およびその装置によれば、マッフル内および加熱炉内から排気される圧力がそれぞれ圧力計で検出されると、各圧力計で検出された圧力値が自動圧力調整弁にフイードバックされて自動圧力調整弁が自動的に調整されてマッフル内および加熱炉内の圧力を同圧になるよう自動的に行うことができ、作業者の手間や作業者による微調整を行う必要をなくすことができる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1を参照するに、この発明の光ファイバ母材の脱水焼結装置1としては、上下方向に例えば延伸されたマッフル(炉心管)3が備えられており、このマッフル3内に上方から多孔質ガラス体5が挿入されると共に回転させながら下方にトラバースさせられる。前記マッフル3の外周にはヒータ7を備えた加熱炉9が設けられている。
前記マッフル3中には、焼結工程と脱水工程を行うときにマッフル3の下部より送り込
まれたヘリウムと塩素ガスなどの脱水剤のプロセスガスが充満させられている。すなわち、前記マッフル3の下部には配管11の一端が接続されていると共に配管11の他端には圧力流体源13が接続されている。そして、配管11の途中には流量を調整するためのコントローラ15が設けられている。
まれたヘリウムと塩素ガスなどの脱水剤のプロセスガスが充満させられている。すなわち、前記マッフル3の下部には配管11の一端が接続されていると共に配管11の他端には圧力流体源13が接続されている。そして、配管11の途中には流量を調整するためのコントローラ15が設けられている。
こうして、圧力流体源13よりコントローラ15を経て配管11よりプロセスガスが前記マッフル3内に送られると共に、ヒータ7によって例えば1400℃に加熱されたマッフル3内を上方から下方へと、多孔質ガラス体5が通過していくことによって、多孔質ガラス体5はその下端から上端に向かって徐々に熱せられていき、下端部分から上端に向かって徐々に透明ガラス化がなされる。つまり、多孔質ガラス体5が下方にトラバースさせられることにより、下端部分から透明ガラス体ができあがっていく。
前記マッフル3内の温度を例えば1400℃に維持すると共にマッフル3内の圧力も例えば300〜500Paにする必要がある。そして、マッフル3内の圧力を例えば300〜500Paにすると、加熱炉9の圧力も前記マッフルが柔らかくなり、膨張し外側へ広がってしまう(ふくらんでしまう)のを抑制するために、加熱炉9の圧力をマッフル103内の圧力と同じ圧力にする。
前記マッフル3の例えば上部右壁には配管17の一端が接続されていると共に配管17の他端は大気に開放されている。そして、配管17の途中には圧力調整弁としての例えばピアゾバルブ19が設けられている。このピアゾバルブ19より前記マッフル3側の配管17の途中には配管21を介して圧力計23が接続されている。この圧力計23で検出された圧力値が信号線25を介して前記マッフル3内へ送られるようになっている。
前記加熱炉9には配管27の一端が接続されていると共に配管27の他端には圧力流体源29が接続されている。そして、前記配管27の途中には流量を調整するためのコントローラ31が設けられている。前記加熱炉9の例えば上部右壁には配管33の一端が接続されていると共に配管33の他端は大気に開放されている。そして、配管33の途中にはハンドバルブ35が設けられている。このハンドバルブ35より前記加熱炉9側の配管33の途中には配管37を介して圧力計39が接続されている。この圧力計39で検出された圧力値が信号線41を介して差分コントローラ43へ送られるようになっている。この差分コントローラ43は前記ピアゾバルブ19、圧力計23にそれぞれ信号線45、47で接続されている。
上記構成により、加熱炉9内の圧力もハンドバルブ35を開けて大気中に配管33を経て放出した後ハンドバルブ35を閉める。すると、加熱炉9内の圧力がさがるので、排気時の圧力値が圧力計39で検出される。この検出された圧力値が信号線41を介して前記差分コントローラ43へ送られるので、この差分コントローラ43では圧力計23、39の圧力値がゼロになるよう差分計算され、その信号を信号線45によりピアゾバルブ19に送り、ピアゾバルブ19の開度が変わることによりマッフル3内の圧力を自動調整することができる。
このように、マッフル3内および加熱炉9内の圧力がそれぞれ圧力計23、39で検出されると、各圧力計23、39で検出された圧力値が自動圧力調整弁のピアゾバルブ19にフイードバックされてピアゾバルブ19が自動的に調整されてマッフル3内の圧力と加熱炉9内の圧力が同力になるよう自動的に行うことができ、作業者の手間や作業者による微調整を行う必要をなくすことができる。したがって、マッフル3が圧力によって広がってしまうことを防ぐことができる。
なお、この発明は前述した実施の形態に限定されることなく、適宜な変更を行うことによりその他の態様で実施し得るものである。マッフル3内および加熱炉9内の圧力をそれぞれ圧力計23、39を用いて検出しているが、1つの圧力計を用いて対応することも可能である。
1 脱水焼結装置
3 マッフル
5 多孔質ガラス体
7 ヒータ
9 加熱炉
11、17、21、27、33、37 配管
13、29 圧力流体源
15、31 コントローラ
19 ピアゾバルブ(自動圧力調整弁)
23、39 圧力計
25、41 信号線
35 ハンドバルブ
43 差分コントローラ
45、47 信号線
3 マッフル
5 多孔質ガラス体
7 ヒータ
9 加熱炉
11、17、21、27、33、37 配管
13、29 圧力流体源
15、31 コントローラ
19 ピアゾバルブ(自動圧力調整弁)
23、39 圧力計
25、41 信号線
35 ハンドバルブ
43 差分コントローラ
45、47 信号線
Claims (2)
- 多孔質母材をマッフル内に挿入し、このマッフルの外周にヒータを備えた加熱炉を加熱して前記マッフル内を一定の温度にして前記多孔質母材を加熱すると共に前記マッフル内にプロセスガスを供給して前記多孔質母材を透明ガラス化する光ファイバ母材の脱水焼結装置において、前記マッフル内の圧力と前記加熱炉内の圧力を同圧に制御すべく、前記マッフルから排出される圧力と前記加熱炉から排出される圧力をそれぞれ圧力計で検出し、この検出された圧力を基にして前記マッフル、加熱炉内の圧力を常時同圧に制御せしめることを特徴とする光ファイバ母材の脱水焼結装置におけるマッフル内外圧力制御方法。
- 多孔質母材をマッフル内に挿入し、このマッフルの外周にヒータを備えた加熱炉を加熱して前記マッフル内を一定の温度にして前記多孔質母材を加熱すると共に前記マッフル内にプロセスガスを供給して前記多孔質母材を透明ガラス化する光ファイバ母材の脱水焼結装置において、前記マッフルから排出される圧力と前記加熱炉から排出される圧力をそれぞれ検出する圧力計と、前記マッフルに供給される圧力と前記加熱炉に供給される圧力を前記各圧力計で検出された実際の各圧力を基にして前記マッフル、加熱炉内の圧力を同圧にするため前記マッフルの排出側に設けた自動圧力調整弁とを備えていることを特徴とする光ファイバ母材の脱水焼結装置におけるマッフル内外圧力制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004323616A JP2006131463A (ja) | 2004-11-08 | 2004-11-08 | 光ファイバ母材の脱水焼結装置におけるマッフル内外圧力制御方法およびその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004323616A JP2006131463A (ja) | 2004-11-08 | 2004-11-08 | 光ファイバ母材の脱水焼結装置におけるマッフル内外圧力制御方法およびその装置 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102898017A (zh) * | 2012-10-09 | 2013-01-30 | 中天科技精密材料有限公司 | 一种采用玻璃纤维气囊密封玻璃棒的设备及其密封方法 |
US8701447B2 (en) * | 2006-06-26 | 2014-04-22 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Method of manufacturing optical fiber base material and apparatus of the same |
US8839645B2 (en) | 2006-06-26 | 2014-09-23 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Method of manufacturing optical fiber base material and apparatus of the same |
-
2004
- 2004-11-08 JP JP2004323616A patent/JP2006131463A/ja active Pending
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CN104445914A (zh) * | 2006-06-26 | 2015-03-25 | 信越化学工业株式会社 | 光导纤维母材的制造方法及其装置 |
CN102898017A (zh) * | 2012-10-09 | 2013-01-30 | 中天科技精密材料有限公司 | 一种采用玻璃纤维气囊密封玻璃棒的设备及其密封方法 |
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