JP2006129755A - 小麦粉食品用練込油脂組成物 - Google Patents

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亮 内田
Takeshi Nakaoka
威志 中岡
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康行 宮田
Tetsushi Kitayama
哲史 北山
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Abstract

【課題】
小麦粉食品において、フレーキーなサクサクした歯切れの良い優れた食感を与え、焼きたての食感を維持することができる小麦粉食品用油型練込油脂組成物を提供する。
【解決手段】
ステアリン酸カルシウム0.5〜15重量%、ジグリセリンモノ脂肪酸エステル1〜15重量%、及び食用油脂70〜98.5重量%からなる小麦粉食品用油型練込油脂組成物。ステアリン酸カルシウム0.5〜15重量%、ジグリセリンモノ脂肪酸エステル1〜15重量%、水5〜50重量%、及び食用油脂20〜93.5重量%からなり、水と食用油脂の合計量が70〜98.5重量%である小麦粉食品用W/O乳化型練込油脂組成物。

Description

本発明は、小麦粉食品用練込油脂脂組成物、これを用いた小麦粉食品、及びその製造方法に関する。さらに詳細には、ステアリン酸カルシウム、ジグリセリンモノ脂肪酸エステル、及び食用油脂からなる小麦粉食品用油型練込油脂組成物;ステアリン酸カルシウム、ジグリセリンモノ脂肪酸エステル、水及び食用油脂からなる小麦粉食品用W/O乳化型練込油脂組成物;これらの小麦粉食品用練込油脂脂組成物を使用し焼成して得た小麦粉食品、及びこれらの小麦粉食品用練込油脂脂組成物を用いる小麦粉食品の製造方法に関する。
パン類、菓子類に代表される小麦粉食品の中でも、特に、パイ、デニッシュ、クロワッサンなどのペーストリー類、ビスケット、クラッカー等は、焼成直後の食感が独特であり、歯切れの良いフレーキーな食感、サクサク感を有している。
近年、消費者において、よりフレーキーでサクサクして、口溶けの良い食感で、かつ、焼成直後の食感が維持できるペーストリー類、ビスケット、クラッカー等の小麦粉食品が嗜好されている。
一般的なペーストリー類の製造方法は、強力粉、薄力粉、砂糖、食塩、イースト、水等を小麦粉食品用練込油脂組成物とともにミキシングして、生地を作製する。この生地をリタードし、その上にロールイン油脂を乗せて折りたたみ、更に展延、折りたたみを繰り返して、幾多の層を形成し、成型、ホイロの工程を経て焼成する。この層は均一である方が見栄えが良く、品質が良いとされ、食感も優れている。このような製造方法により、ペーストリー類は、フレーキーな歯切れの良い独特な食感が得られる。
ここで、食感を向上させるには、ロールイン油脂の使用量を増やす方法があるが、使用できる量には限界がある。また、ペーストリー類自体の油脂量が増えると風味にも影響する。そして、この方法では、焼成直後のフレーキーな歯切れの良い食感を維持することは難しい。さらに、ビスケット、クラッカー等においては、ロールイン油脂を使用しない場合が多く、この方法での改良は限定される。
次に、薄力粉比率を増やすことにより生地中の蛋白量を減らして、生地の展延性を向上させることにより、ペーストリー類等の食感の改良がなされている。しかし、この場合、生地のべとつきがまし、作業性が悪くなるとともに、ペーストリー類等のボリュームが低下するなどの問題がある。
さらに、練込油脂を改良することにより、食感を改良することがなされている。例えば、特許文献1では、乳化剤、澱粉類、酵素を含む練込油脂組成物、特許文献2には油脂、水及び乳化剤からなり油脂中にジグリセライドを含むO/W型乳化油脂組成物が開示されている。
特開平4−207143号公報 特開平7−289143号公報
しかし、開示された練込油脂組成物を用いても、ペーストリー類、ビスケット、クラッカー等において、焼成後の食感は満足できるものの、時間とともに食感は低下し、特にフレーキーなサクサク感や歯切れのよさがなくなり、焼成直後の食感を維持できなくなる。すなわち、経時的にサクサクした食感から、くちゃつきのある食感に変化する傾向にある。
本発明の第1の目的は、生地に練込むことにより、ペーストリー類、ビスケット、クラッカー等の小麦粉食品において、フレーキーなサクサクした歯切れの良い優れた食感を与え、焼成直後の食感を維持することができる小麦粉食品用油型練込油脂組成物を提供することにある。
本発明の第2の目的は、生地に練込むことにより、ペーストリー類、ビスケット、クラッカー等の小麦粉食品において、フレーキーなサクサクした歯切れの良い優れた食感を与え、焼成直後の食感を維持することができる小麦粉食品用W/O乳化型練込油脂組成物を提供することにある。
本発明の第3の目的は、フレーキーなサクサクした歯切れの良い優れた食感を有し、焼成直後の食感を維持することができるペーストリー類、ビスケット、クラッカー等の小麦粉食品を提供することにある。
本発明の第4の目的は、フレーキーなサクサクした歯切れの良い優れた食感を有し、焼成直後の食感を維持することができるペーストリー類、ビスケット、クラッカー等の小麦粉食品の製造方法を提供することにある。
すなわち、本発明は以下に示す発明である。
本発明において、第1の発明は、ステアリン酸カルシウム0.5〜15重量%、ジグリセリンモノ脂肪酸エステル1〜15重量%、及び食用油脂70〜98.5重量%からなる小麦粉食品用油型油脂組成物である。
第2の発明は、ステアリン酸カルシウム0.5〜15重量%、ジグリセリンモノ脂肪酸エステル1〜15重量%、水5〜50重量%及び食用油脂20〜93.5重量%からなり、食用油脂と水の合計量が70〜98.5重量%である小麦粉食品用W/O乳化型練込油脂組成物である。
第3の発明は、生地に含まれる小麦粉100重量部に対し、第1又は第2の発明の練込油脂組成物を2〜30重量部使用して生地を作製し、これを焼成して得た小麦粉食品である。
第4の発明は、生地に含まれる小麦粉100重量部に対し、第1又は第2の発明の練込油脂組成物を2〜30重量部使用して生地を作製し、これを焼成する小麦粉食品の製造方法である。
本発明の第1の発明によると、生地に練込むことにより、ペーストリー類、ビスケット、クラッカー等の小麦粉食品において、フレーキーなサクサクした歯切れの良い優れた食感を与え、焼きたての食感を維持することができる小麦粉食品用油型練込油脂組成物が提供される。さらに、べたつきの少なく、展延性に優れ、機械耐性が強く、伸展性が良好で、展延後の生地の縮みが少ない、多層構造の形成に適した生地を容易に作製できる小麦粉食品用油型練込油脂組成物が提供される。
本発明の第2の発明によると、生地に練込むことにより、ペーストリー類、ビスケット、クラッカー等の小麦粉食品において、フレーキーなサクサクした歯切れの良い優れた食感を与え、焼きたての食感を維持することができる小麦粉食品用W/O乳化型練込油脂組成物が提供される。さらに、べたつきの少なく、展延性に優れ、機械耐性が強く、伸展性が良好で、展延後の生地の縮みが少ない、多層構造の形成に適した生地を容易に作製できる小麦粉食品用油型練込油脂組成物が提供される。
本発明の第3の発明によると、フレーキーなサクサクした歯切れの良い優れた食感を有し、焼きたての食感を維持することができるペーストリー類、ビスケット、クラッカー等の小麦粉食品が提供される。
本発明の第4の発明によると、フレーキーなサクサクした歯切れの良い優れた食感を有し、焼きたての食感を維持することができるペーストリー類、ビスケット、クラッカー等の小麦粉食品の製造方法が提供される。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の練込油脂組成物は、ステアリン酸カルシウム、ジグリセリンモノ脂肪酸エステル及び食用油脂を構成成分とすることを特徴とする。
ステアリン酸カルシウムは室温では固体であり、本発明の練込油脂組成物では食用油脂中に粉体として分散している。本発明においては、平均粒径100μm以下のステアリン酸カルシウムを使用することが好ましく、さらに好ましくは、平均粒径が30μm以下のものを使用する。平均粒径を30μm以下とすると、生地の展延性がより向上しべたつきがより少なくなり、製造される小麦粉食品においてよりサクサク感の得られる食感となる。
ステアリン酸カルシウムの含有量は、本発明の練込油脂組成物において、0.5〜15重量%であることが好ましく、2〜10重量%含まれることがより好ましい。ステアリン酸カルシウムが0.5重量%未満では展延性、べたつきなどの生地物性、小麦粉食品の食感改良において十分な添加効果を得られない。また、ステアリン酸カルシウムの含有量が15重量%を超えると添加効果が飽和する一方で、練込油脂組成物及び製造された小麦粉食品の風味が損なわれるおそれがある。
ジグリセリンモノ脂肪酸エステルは、グリセリンの二量体中の一つの水酸基に脂肪酸がエステル結合した化合物である。ジグリセリンモノ脂肪酸エステルを使用することにより、油脂組成物中のステアリン酸カルシウムを均一に分散することができる。また、小麦粉生地の伸展性を向上させ、かつ製造された小麦粉食品において歯切れの良い食感が得られる。
本発明において、ジグリセリンモノ脂肪酸エステルは、脂肪酸の炭素数が14〜22の脂肪酸であることが好ましい。さらに好ましくは、炭素数が16〜22の飽和脂肪酸である。これらを使用した場合、製造された小麦粉食品において口溶け、歯切れがより向上する。
本発明に使用するジグリセリンモノ脂肪酸エステルは、例えばグリセリンをアルカリ触媒で窒素ガス150〜300℃で反応させ二量化し、これと脂肪酸とを反応させることにより製造できる。また、市販されており、例えば、理研ビタミン株式会社の「ポエムDO−100」「ポエムDS−100A」「ポエムDM−100」等、太陽化学株式会社の「サンソフトQ−18B」「サンソフトQ−18D」「サンソフトQ−17B」等が挙げることができる。
ジグリセリンモノ脂肪酸エステルの含有量は、本発明の練込油脂組成物において、1〜15重量%であることが好ましく、3〜10重量%含まれることがより好ましい。ジグリセリンモノ脂肪酸エステルが1重量%未満では生地物性、小麦粉食品の食感改良において十分な添加効果を得られない。また、ジグリセリンモノ脂肪酸エステルの含有量が15重量%を超えると効果が飽和する一方で、練込油脂組成物及び製造された小麦粉食品の風味が損なわれるおそれがある。
本発明の練込油脂組成物において、ステアリン酸カルシウムとジグリセリンモノ脂肪酸エステルの組成比は、重量比で1:1〜3の比率であることが好ましい。上記比率の油脂組成物を使用した場合は、製造される小麦粉食品において、サクサク感、歯切れのより良好な食感が得られ、焼成直後の食感をより長く持続することができる。
本発明に用いる食用油脂は、通常に使用されている食用油脂であればかまわない。具体的には、牛脂、豚脂、魚油、パーム油、菜種油、大豆油、コーン油、綿実油、ヤシ油等の天然の動植物油脂、及びこれらの硬化油、エステル交換油等が挙げられ、これらは適宜配合して使用できる。
本発明に用いる食用油脂は、配合油中に融点20℃〜60℃の食用油脂を含み、さらに配合油の融点が20〜45℃であることが好ましい。このような油脂を使用すると練込油脂組成物の保存安定性をより向上させることができる。
また、食用油脂中にはトコフェロール、香料、着色料等、その他油溶性の添加物も添加することができる。
本発明の油型練込油脂組成物は、例えば、以下のような製造方法により製造することができる。食用油脂を加熱溶解し、ステアリン酸カルシウムとジグリセリンモノ脂肪酸エステルを溶解もしくは分散させ、ボテーター、コンビネーター、パーフェクターに代表される急冷捏和装置により安定化させた可塑性油脂組成物として製造することができる。
さらに、本発明の油型小麦粉食品用練込油脂組成物に使用する食用油脂の一部を水に置き換え乳化すると、W/O乳化型練込油脂組成物を得ることができる。W/O乳化型練込油脂組成物とすると、水溶性の食塩、脱脂粉乳、全粉乳、糖分、デンプン等の風味素材や色素等、その他水溶性の食品を添加、溶解することができ、風味や色、状態の調整を容易に行うことができる。
W/O乳化型練込油脂組成物は、ステアリン酸カルシウム0.5〜15重量%、ジグリセリンモノ脂肪酸エステル1〜15重量%、水5〜50重量%及び食用油脂25〜93.5重量%からなり、食用油脂と水の合計量70〜98.5重量%であることが好ましい。上記範囲内においては、安定なW/O乳化型練込油脂組成物を製造することができる。油脂組成物中のステアリン酸カルシウムの分散性が良好であり、保存安定性が良いこととともに、油脂添加時に、本発明の練込油脂組成物を均一に生地に練込むことができる。
本発明において、生地に練込油脂組成物を使用し、これを焼成すると小麦粉食品を製造することができる。小麦粉食品用練込油脂組成物の使用量は、小麦粉100重量%に対し、2〜30重量%であることが好ましい。
上記範囲内においては、生地のべたつきがより減少し、生地を容易に展延することができ、通常品と同様な良好な風味と口溶けを維持しつつ、歯切れの良いサクサクした食感の焼成品を得ることができる。
また、発酵による生地のべたつきを抑えられるため、発酵による風味付けやボリューム、サクサク感のある食感をより向上することができる。
練込油脂組成物の使用量が2重量%未満では、生地物性、小麦粉食品の食感改良において十分な添加効果を得られない。30重量%を超えると油分が多くなり、製造される小麦粉食品の食感を損なう。この油脂組成物を練り込み油脂として使用して作成した生地を展延し、折りたたみを繰り返すことによって、食感の改良されたデニッシュ、クロワッサン、パイ等のペーストリー類や、ビスケット、クラッカー等の小麦粉食品が得られる。
以下に、具体例を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。
実施例1
菜種硬化油(融点36℃)88重量%、菜種白絞油10重量%からなる配合油にステアリン酸カルシウム(商品名:カルシウムステアレートS(平均粒経30μm):日本油脂製)1重量%、ジグリセリンモノ脂肪酸エステル(商品名:ポエムDS−100A(ジグリセリンモノステアレート):理研ビタミン製)1重量%を混合し、70℃に加熱しながら攪拌した。これをコンビネーター(シュレーダー社製)に通し、急冷捏和し、ショートニングを調製した。
配合を表1に示す。
Figure 2006129755
次いで以下の配合組成及び条件によりパイとクラッカーを製造し、評価した。
<パイ生地の配合>
小麦粉(強力粉(商品名:イーグル:日本製粉製)50重量部、薄力粉(商品名:バイオレット:日清製粉製)50重量部):100重量部、
食塩:1.5重量部、
水:61重量部、
練込油脂組成物:5重量部、
ロールイン油脂(商品名:ロワイヤルシートV:日本油脂製):80重量部
<パイ生地の製法及び焼成方法>
上記配合中、ロールイン油脂以外の配合物(1675g)を、ミキサーボールに投入し、縦型ミキサー(カントーミキサー)を用いて、低速で3分、中速で7分ミキシングした。得られた生地を、室温で20分間、静置した後、冷凍庫にて−10℃で、1時間、静置した。この生地の上にロールイン油脂(800g)を載置し、包み込み、圧延し、3つ折りした。再度圧延し、4つ折り後、冷凍庫にて−10℃で1時間、静置した。さらに、圧延、3つ折り、圧延、4つ折りを繰り返し、2.5mmに最終圧延した。この最終圧延した生地を、5cm×5cm、重さ10gにカット成型し、天板に置き、210℃にて12分間オーブンで焼成し、パイを得た。得られたパイについて、焼成2時間後と1日後の食感を下記の評価方法、基準に従って評価した。
<クラッカー生地の配合>
小麦粉(強力粉(商品名:イーグル:日本製粉製)65重量部、薄力粉(商品名:バイオレット:日清製粉製)35重量部):100重量部、
食塩1.5重量部、
上白糖:8重量部、
コーンスターチ12重量部、
水41重量部、
油脂組成物(上記小麦粉食品用油脂組成物)9重量部、
イースト(商品名:オリエンタル:オリエンタル酵母製)1.5重量部
<クラッカー生地の製法及び焼成方法>
上記配合の配合品(1730g)を、ミキサーボールに投入し、縦型ミキサー(カントーミキサー)を用いて、低速で18分ミキシングした。得られた生地を、室温で20分、静置した後、冷蔵庫にて10℃で1時間、静置した。この生地を5mmに圧延し、3つ折りした。5mm圧延、3つ折りを3回繰り返し、冷蔵庫にて10℃で1時間、静置した後、1.5mmに最終圧延した。この最終圧延した生地を、5cm×5cm、重さ7gにカット成型し、天板に置き、210℃にて7分間オーブンで焼成し、クラッカーを得た。得られたクラッカーについて、下記の評価方法、基準に従って評価した。
本発明で用いた、生地展延性評価、生地のべたつき評価、食感評価、歯切れ評価について以下に基準を示す。
(生地展延性評価基準)
3:薄く延び、展延後に生地の縮みが少ない、
2:薄く延びるが、展延後に生地が縮む、
1:展延時、生地の端が切れる。
(生地のべたつき評価基準)
3:圧延機に生地が付着しない、
2:圧延機に生地がやや付着し、生地ダメージがある、
1:圧延機に付着しやすい。
(食感評価基準:サクサク感)
5:フレーキーで非常にサクサクしている、
4:サクさを感じる、
3:ややサクさを感じる、
2:サクサク感に欠ける、
1:しっとりしている。
(歯切れ評価基準)
5:非常に歯切れが良く、生地をつぶさず噛み切れる、
4:ひきはあまり感じず、歯切れが良い、
3:ややひきがあり、噛み切る時生地がつぶれる、
2:ひきがあり、噛み切るのにやや力がいる、
1:噛み切りにくい。
実施例2〜7
表1に示した配合で、実施例1に準じた方法により、油脂組成物を製造した。それらの油脂組成物を用いて、実施例1と同様にパイ、クラッカーを製造し評価した。
実施例8
菜種硬化油(融点36℃)70重量%、菜種白絞油10重量%からなる調合油にステアリン酸カルシウム(商品名:カルシウムステアレートS(平均粒経30μm):日本油脂製)2重量%、ジグリセリンモノ脂肪酸エステル(商品名:ポエムDS−100A(ジグリセリンモノステアレート):理研ビタミン製)2重量%を混合し、70℃に加熱しながら攪拌し、油相部とした。また、食塩1重量%、脱脂粉乳1重量%を水14重量%に加熱溶解し、水相部とした。上記油相部に水相部を添加し、乳化して、これをコンビネーター(シュレーダー社製)に通し、急冷捏和し、マーガリンを調整した。これを用いて、実施例1と同様にパイ及び、クラッカーを製造し評価した。
実施例9
表1に示した配合で、実施例8に準じた方法により、油脂組成物を製造した。それらの油脂組成物を用いて、実施例1と同様にパイ、クラッカーを製造し評価した。
実施例の結果を表2、3に示す。
Figure 2006129755
Figure 2006129755
比較例1〜9
表4に示した配合で、比較例1〜7は実施例1に、比較例8、9は実施例8に準じた方法により、油脂組成物を試作した。それらの油脂組成物を用いて、実施例1と同様にパイ、クラッカーを製造し評価した。結果を表5、6に示す。
Figure 2006129755
Figure 2006129755
Figure 2006129755
実施例と比較例との比較より、本発明の小麦粉食品用練込組成物を使用するとパイ、クッラカーのいずれの場合も食感に優れていることがわかる。
実施例1〜5と、ステアリン酸カルシウムを使用していない比較例2、ジグリセリンモノ脂肪酸エステルを使用していない比較例1、それぞれの配合量が本発明の範囲より少ない比較例3、4との比較から、本発明の油脂組成物をデニッシュ、クロワッサン、パイ等のペーストリー類や、ビスケット、クラッカー等の小麦粉食品の練込用油脂として使用した場合、生地の展延性が優れ、べたつきの少ない生地を容易に作製できることがわかる。また、焼成後の小麦粉食品にフレーキーなサクサク感、歯切れ、口溶けが良い優れた食感を与え、かつ、その食感を維持できることがわかる。

Claims (4)

  1. ステアリン酸カルシウム0.5〜15重量%、ジグリセリンモノ脂肪酸エステル1〜15重量%、及び食用油脂70〜98.5重量%からなる小麦粉食品用油型練込油脂組成物。
  2. ステアリン酸カルシウム0.5〜15重量%、ジグリセリンモノ脂肪酸エステル1〜15重量%、水5〜50重量%、及び食用油脂20〜93.5重量%からなり、水と食用油脂の合計量が70〜98.5重量%である小麦粉食品用W/O乳化型練込油脂組成物。
  3. 小麦粉100重量部に対し、請求項1又は2記載の練込油脂組成物を2〜30重量部使用して生地を作製し、これを焼成して得た小麦粉食品。
  4. 小麦粉100重量部に対し、請求項1又は2記載の練込油脂組成物を2〜30重量部使用して生地を作製し、これを焼成する小麦粉食品の製造方法。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2015093310A1 (ja) 2013-12-17 2015-06-25 日清オイリオグループ株式会社 焼き菓子
JP2016077240A (ja) * 2014-10-20 2016-05-16 株式会社Adeka 製パン練り込み用油脂組成物

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