JP2006129680A - 発電機の制御装置、発電機の制御方法及び自動二輪車 - Google Patents
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Abstract
【課題】 エンジンに与える発電負荷をエンジンサイクル中に設定された所定タイミングに応じて増減し、エンジンサイクル中のエンジン回転速度の変動を抑制することができる発電機の制御装置を提供すること。
【解決手段】 エンジン2により駆動される発電機3の制御装置Cであって、ECU1は、エンジン2のエンジンサイクル中に設定された所定タイミング(例えば爆発行程の開始タイミング)の到来を検出するタイミング検出部と、タイミング検出部により検出される前記所定タイミングの到来に応じて、エンジン2に対する発電機3の発電負荷を制御する発電負荷制御部と、を含むことを特徴とする。
【選択図】 図2
【解決手段】 エンジン2により駆動される発電機3の制御装置Cであって、ECU1は、エンジン2のエンジンサイクル中に設定された所定タイミング(例えば爆発行程の開始タイミング)の到来を検出するタイミング検出部と、タイミング検出部により検出される前記所定タイミングの到来に応じて、エンジン2に対する発電機3の発電負荷を制御する発電負荷制御部と、を含むことを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
本発明は発電機の制御装置、発電機の制御方法及び自動二輪車に関し、特にエンジンにより駆動される発電機の発電負荷の制御に関する。
従来、エンジンにより駆動される発電機の制御装置には、エンジンの始動時において、エンジンがスタータモータの駆動力を受けずに自立的に運転するまでは、バッテリへの充電電流の出力を停止し、エンジンがスタータモータの駆動力を受けずに自立的に運転の始めた後に、充電電流の出力を徐々に増大させるものがある(下記特許文献1)。また、エンジンの加速時において、スロットルセンサ等から検出される外部信号に基づいてエンジン負荷を推定し、所定のエンジン負荷においてバッテリ充電状態を停止し、所定時間経過後にエンジンに対する発電負荷を徐々に増大することで、エンジンの加速性能を向上せしめるものがある(下記特許文献2)。
特開平09−009695号公報
特開2000−201439号公報
上記従来の制御装置は1エンジンサイクル、すなわち、エンジンの爆発行程から圧縮行程までの一連の行程にわたって、行程の推移を特段考慮することなく発電機を駆動するための発電負荷をエンジンにかけている。そのため、エンジンのトルクが小さい行程においてエンジン回転速度が大きく減速し、1エンジンサイクル中のエンジン回転速度の変動が大きく、エンジン回転速度の加減速が円滑でないという問題がある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、エンジンに与える発電負荷をエンジンサイクル中に設定された所定タイミングに応じて増減し、エンジンサイクル中のエンジン回転速度の変動を抑制することができる発電機の制御装置、発電機の制御方法及び自動二輪車を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る発電機の制御装置は、エンジンにより駆動される発電機の制御装置であって、前記エンジンのエンジンサイクル中に設定された所定タイミングの到来を検出するタイミング検出手段と、前記タイミング検出手段により検出される前記所定タイミングの到来に応じて、前記エンジンに対する前記発電機の発電負荷を制御する発電負荷制御手段と、を含むことを特徴とする。
また、本発明に係る発電機の制御方法は、エンジンにより駆動される発電機の制御方法であって、前記エンジンのエンジンサイクル中に設定された所定タイミングの到来を検出するタイミング検出ステップと、前記タイミング検出ステップで検出される前記所定タイミングの到来に応じて、前記エンジンに対する前記発電機の発電負荷を制御する発電負荷制御ステップと、を含むことを特徴とする。
本発明に係る発電機の制御装置は、エンジンのサイクル中に設定された所定タイミングの到来を検出し、該所定タイミングに応じてエンジンに与える発電負荷を制御するものである。そのため、例えば、前記所定タイミングをエンジントルクの小さい行程に合わせて設定し、エンジントルクが小さい行程での発電負荷を制限することができるようになる。或いは、前記所定タイミングをエンジントルクの大きい行程に合わせて設定し、エンジントルクが大きい行程での発電負荷を増加させることもできるようになる。これにより、エンジンサイクル中のエンジン回転速度の変動を抑制することができる。
なお、発電機は、例えば永久磁石式交流発電機や励磁式交流発電機であってよい。励磁式交流発電機である場合の発電負荷の制御は、界磁電流を増減することや、ロータとステータとの距離を変化させることによって実現することができる。また、永久磁石式交流発電機である場合には、発電機の動作によって発生する発電電流がバッテリその他の各種電装品へ出力されるのをオン/オフ制御するレギュレータを使用することや、ロータとステータとの距離を変化させることにより実現できる。
前記タイミング検出手段により検出される所定タイミングは、エンジンサイクル中に設定されている。ここでエンジンサイクルとは、4ストロークエンジンにおいてはクランクが2回転(ピストンが2往復)する間、2ストロークエンジンにおいてはクランクが1回転(ピストンが1往復)する間を意味する。そして、前記所定タイミングは、例えば爆発行程の開始時に設定されてもよいし、爆発行程の開始時から所定時間経過した時点に設定されていてもよい。或いは、爆発行程の開始前に設定されてもよい。また、複数のタイミングが1エンジンサイクル中に設定されていてもよい。所定タイミングの検出は、例えばクランク角の検出、吸気管圧力の検出、または、カム角の検出等により実現することができる。
エンジンに対する発電負荷の制御は、前記所定タイミングの到来に応じて実行されるものである。ここで前記発電負荷の制御は、前記所定タイミングの到来と同時に前記発電負荷を増加又は減少させるものでもよいし、前期所定タイミングの到来から所定時間経過した時点で前記発電負荷を増加又は減少させるものであってもよい。
本発明の一態様においては、前記所定タイミングは、前記エンジンのエンジンサイクル中のトルク変動に基づいて設定される。例えば前記所定タイミングをエンジントルクの小さい行程に合わせて設定し、エンジントルクが小さい行程での発電負荷を制限することができる。また、前記所定タイミングをエンジントルクの大きい行程に合わせて設定し、エンジントルクが大きい行程での発電負荷を増加させることもできる。これによりエンジンの1サイクルにおけるエンジン回転速度の変動を抑制することができる。爆発行程(回転速度が上昇する)においてはトルクが大きく、その他の行程(回転速度が低下する)においてはトルクが小さい。このため、前記トルクの変動は、例えばエンジンの行程に基づいて判断してもよい。また、エンジン回転速度の増減に基づいて判断してよい。このようにすれば、エンジンのトルク変動を考慮して、エンジンに与える発電負荷を増減することができ、エンジンに発電負荷を効率的に課すことができる。
本発明の一態様では、前記発電負荷制御手段は、前記所定タイミングの到来に応じて、前記エンジンの1エンジンサイクル内に、前記エンジンに対する前記発電機の発電負荷を所定発電負荷まで増加させ、所定時間にわたり該所定発電負荷にて前記発電機に発電をさせ、その後、前記エンジンに対する前記発電機の発電負荷を減少させ、前記発電機は、前記所定時間を増加又は減少させる時間増減手段をさらに含む。
この態様によれば、エンジンに対して所定発電負荷を課している前記所定時間を、時間経過に伴って増加、又は減少させることができる。そのため、例えば始動時や加速時においてエンジン回転速度が遅い段階では、前記所定発電負荷を課している所定時間を短く設定し、エンジンの始動または加速の開始から時間が経過し、エンジン回転速度が速くなってきた段階では、所定時間を長く設定すること等ができる。その結果、エンジンの回転速度の遅い段階では、エンジンのトルクをエンジン回転速度の加速に費やす割合を多くすること等ができ、エンジン回転速度をスムーズに上げることができる。ここで所定時間は、例えば直接的に2msec、3msec等の時間を設定してもよいし、20°、30°等のクランクの位相変化により設定してもよい。
また、本発明の一態様では、前記エンジンに関する温度を測定する温度測定手段をさらに含み、前記時間増減手段は、前記所定時間を順次増加させる場合に、前記所定時間が時間経過とともに増加する割合を前記温度測定手段により測定される温度に基づいて決定する。この態様によれば、各エンジンサイクルにおいて所定発電負荷をエンジンに課している時間が時間経過に従って増加する割合を温度に基づいて決定するため、エンジンに関する温度に応じた発電負荷の制御を行うことができる。このため、例えば低温時には定発電負荷をエンジンに課している所定時間を緩やかに増加させることができ、逆に高温時には速やかに増加させることができる。その結果、低温時には高温時に比べて長い間エンジントルクをエンジン回転速度の増加に費やすことができる。ここで、前記エンジンに関する温度は、エンジンそのものの温度であってもよいし、エンジンの冷却水温度であってもよい。また、エンジンオイルの温度であってもよい。
また、本発明の一態様では、前記発電負荷制御手段は、前記発電機を発電状態又は非発電状態にすることにより、前記エンジンに対する発電機の発電負荷を制御する。この態様によれば、発電機が非発電状態にある場合には、エンジンに対する発電負荷を零にすることができる。これにより、非発電状態においては発電によるエンジントルクの低減はなく、より効率的にエンジン回転速度を増加することができる。
ここで、前記発電機として励磁式発電機を使用する場合には、界磁電流をオン/オフ制御等することによって、発電機の動作状態を発電状態、非発電状態に設定できる。また、前記発電機として磁石式発電機を使用する場合には、発電機の動作によって発生する発電電流がバッテリその他各種の電装品へ出力されるのをオン/オフ制御するレギュレータを使用すること等によって、発電機の動作状態を発電状態、非発電状態に設定できる。
また、本発明の一態様では、前記発電機を作動するエンジンは単気筒エンジンである。単気筒エンジンでは、1エンジンサイクル中でのエンジン回転速度の変動が特に大きい。そのため、エンジンサイクル中の所定タイミングの到来に応じてエンジンに対する発電負荷を制御しエンジンサイクル中のエンジン回転速度の変動を抑制するに際して、発電機を駆動するエンジンとして単気筒エンジンを使用することは、多気筒エンジンを使用する場合に比べ好適である。
また、本発明の一態様では、前記エンジンの始動開始時を検出する始動開始時検出手段をさらに含み、前記発電負荷制御手段は、前記始動開始時検出手段により検出される前記エンジンの始動開始時において、前記エンジンに対する前記発電機の発電負荷の制御を開始することを特徴とする。エンジンの始動時においては、クランクに働いている慣性力が小さいため、1エンジンサイクル中でのトルク変動、すなわちエンジン回転速度の変動が特に大きい。そのため、エンジンの始動時において、エンジンサイクル中の所定タイミングの到来に応じて発電負荷を制御することは、通常走行時に発電負荷を制御する場合に比べ、エンジン回転速度の変動を抑制するという機能をより効果的に発揮し、エンジンの始動性を向上させることができる。なお、エンジンの始動開始時検出手段は、メインキーのオン操作された時点をエンジンの始動開始時として検出してもよいし、エンジンが回転し始めた時点をエンジンの始動開始時として検出してもよい。また、エンジン回転数が所定の値を超えた時点をエンジンの始動開始時として検出するようにしてもよい。
また、本発明の一態様では、前記エンジンの始動終了時を検出する始動終了時検出手段をさらに含み、前記発電負荷制御手段は、前記始動終了時検出手段により検出される前記エンジンの始動終了時において、前記エンジンに対する前記発電機の発電負荷の制御を終了することを特徴とする。この態様によれば、エンジンに対する発電負荷の制御中にエンジンの始動が終了し、エンジンが十分なトルクを発揮できるようになった場合には、エンジンに対する発電負荷の制御を停止し、早期に通常の発電を開始することができるようになる。例えば、エンジンが、エンジンに対する発電負荷の制御がなされている最中に完爆に達し、十分なトルクを発揮できるようになった場合は、エンジンに対する発電負荷の制御を終了することにより、バッテリの充電量の極端な低下を防止することができる。なお、始動終了時検出手段は、エンジンに対する発電機の発電負荷が通常の発電時と等しくなった時点をエンジンの始動終了時として検出してもよいし、エンジンの完爆を検出しその時点をエンジンの始動終了時として検出してもよい。
また、本発明に係る自動二輪車は、上記発電機の制御装置が搭載されるものである。自動車などに比べ自動二輪車はエンジン回転速度の変動によるエンジンの振動が搭乗者へ伝わりやすい。本発明に係る上記発電機の制御装置を備える自動二輪車によれば、発電機の動作によるエンジン回転速度の変動が抑制されるので、搭乗者の乗り心地を向上させることができる。特に小型の自動二輪車においては、車両の重量が小さいため、搭乗者へエンジンの振動が伝わりやすい。そのため、小型の自動二輪車に前記発電機の制御装置を備えるようにすることは特に好適である。
以下、本発明の一実施形態について図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る自動二輪車の全体構成図である。同図に示される自動二輪車には本発明の一実施形態に係る発電機の制御装置が備えられる。車体は、車体前部Aと車体後部Bから構成され、車体前部Aと車体後部Bはこの車体の骨格をなす車体フレーム49とフロア部材50とを介して連結されている。
車体前部Aは、この車体フレーム49の前端部に操向可能に取り付けられたフロントフォーク53と、このフロントフォーク53の下端部に軸支される前輪51と、フロントフォーク53の上端部に支持される操向用のハンドル47とを含んで構成されている。
車体後部Bは、車体の前後方向に延びてその後部側が上下に揺動可能となるようにその前部側が車体フレーム49の前後方向の中途部に軸支されるリヤアーム39と、このリヤアーム39の揺動可能な後端部に取り付けられた後輪37と、車体フレーム49の後端部とリヤアーム39の揺動可能な後端部とに掛け渡して設置するサスペンション41と、シート45の下方に配置されリヤアーム39と車体フレーム49とに支持される駆動ユニット48とを含んで構成されている。
駆動ユニット48は、シート前部の下方に配置される4ストローク単気筒エンジン2と、自動クラッチを介してエンジンの駆動力を後輪に伝動する自動変速機構と、シート中央部の下方に配設されるラジエータ43と、同じくシート中央部の下方に配置される発電機(図示しない)等の各種電装装置と、制御装置Cとを含んで構成されている。
図2は、本願発明の一実施形態に係る制御装置を適用した発電制御システムの全体構成図である。また、図3は、エンジン2の一部断面図である。本発電制御システムは、エンジン2、該エンジン2により駆動される永久磁石式交流発電機3、発電機3の動作により発生した発電電流を充電するバッテリ5及び制御装置Cを含んで構成されている。制御装置Cは、マイクロプロセッサを中心として構成されたエンジンコントロールユニット(ECU)1、レギュレータ4、クランク角検出センサ7、吸気管圧力検出センサ8、水温センサ11、スロットル開度検出センサ9を含んで構成される。本発電制御システムは、さらに始動時においてエンジンを回転させるスタータモータ6、エンジン2に対して燃料を噴射するインジェクタ10も含んで構成されている。
エンジン2は、クランクケース17と該クランクケース17と連通するシリンダ18とを備えており、クランクケース17には、クランク軸16が回転可能に軸支されるようにしてクランク14が収容されている。シリンダ18にはピストン21が収容されている。なお、図2ではエンジン2は、クランク軸16に垂直且つシリンダ軸に平行な面で切断した概略断面図として示されている。また、図3ではエンジン2は、クランク軸16に平行且つシリンダ軸に平行な面で切断した詳細断面図として示されている。
エンジン2には、吸気管24と排気管26とが接続されており、いずれもピストン21の上部に設けられた燃焼室と連通するようになっている。吸気管24の中途部にはインジェクタ10が取り付けられており、燃料タンク12に貯蔵された燃料は燃料ポンプ13により吸い上げられ、インジェクタ10により吸気管24内に噴射されるようになっている。シリンダ18の頭部には、放電部がシリンダ18内の燃焼室内に位置するようにして点火プラグ22が取り付けられている。
エンジン2が始動するとき、スタータモータ6によりクランク14が強制的に回転駆動されるとともに、吸気管24に空気23が導入される。吸気管24にはインジェクタ10により燃料も導入される。こうして、シリンダ18の燃焼室内に混合気が導入されるようになっている。この混合気は点火プラグ22の放電により燃焼させられ、その燃焼ガスは排気27として排気管26を通って排出される。シリンダ18内の燃焼によりピストン21に図中下向きの力が加えられ、この力はコンロッド19によってクランク14に伝達され、回転駆動力に変換される。さらにクランク14の回転駆動力は変速機構等を介して自動二輪車の後輪37等に伝達され、該自動二輪車の走行が可能となる。
発電機3は、図3に示すように、クランク14と同軸上に設置されている。ピストン21とクランク14はコンロッド19によって連結されており、ピストン21の上下動によりクランク14は軸心周りに回転する。クランク14の回転駆動により発電機3のロータ29が軸心周りに回転し、発電機3はステータ28に起電力を生じる。
レギュレータ4は、発電機3の動作による交流の発電電流を直流電流に整流する整流回路と、前述の直流電流の電圧を平滑化する定電圧回路を備える。レギュレータ4は、特にECU1からの発電カット信号が入力されている間は、発電機の動作により発生する発電電流の出力をオフする。この間発電機3は非発電状態、すなわち、発電機のコイルに発電電流が流れない状態にあり、エンジン2に対して発電負荷は課されない。一方、レギュレータ4に発電カット信号が入力されていない間は、発電機3の動作により発生する発電電流の出力はオンされる。この間発電機3は発電状態、すなわち発電機3の動作により発電機3のコイルに発電電流が流れる状態にあり、エンジン2に対して発電負荷が課される。こうして、発電カット信号の入力の有無に応じて、発電機3は発電状態と非発電状態の2つの状態を遷移し、エンジン2に対する発電負荷は制御される。
また、レギュレータ4に備えられる定電圧回路はバッテリ電圧を監視しており、バッテリ電圧が所定値以上となった場合には、発電機3の駆動により発生する発電電流のバッテリへの供給を停止し、バッテリが過充電されることを防止している。
なお、発電機3には、励磁式の発電機を使用することもできる。この場合には、ECU1から入力される制御信号に基づいて、界磁電流を制御する公知のレギュレータを用いることができる。
ECU1には、クランク角検出センサ7と、吸気管圧力信号をECU1に出力する吸気管圧力検出センサ8と、水温センサ11と、前述のレギュレータ4とが接続されており、バッテリ5のバッテリ電圧を監視するためバッテリ5にも接続されている。
クランク角検出センサ7はクランク14の回転角(回転位相)を検出するセンサである。クランク14と同期して回転する発電機3のロータ29の外周面には、その周縁に沿って、複数のロータ突起部15が周方向に離間して形成されており、クランク角検出センサ7は、ロータ29の外周面に対向するようクランクケース17側に固定されている。そして、ロータ29の回転によりロータ突起部15が順次クランク角検出センサ7の正面に位置するようになっている。すなわち、複数のロータ突起部15は共通の円軌道上を回転移動するように設けられている。そして、クランク角検出センサ7はいずれかのロータ突起部15が正面に来た場合に、その旨を示すクランクパルス信号をECU1に供給するようになっている。ECU1は、このクランクパルス信号に基づいてクランク角を判断するようになっている。
すなわち、図5に示すように、ロータ29の外周面には、周方向に12等分してなる12個の位置のうち11個の位置にロータ突起部15が形成されており、残りの1個にはロータ突起部15が形成されていない。図5においてロータ突起部15の近傍に表された番号は、上記12個の位置を識別する番号であり、クランク角に対応する。すなわち、エンジンのピストン21が上死点に位置するときに、クランク角検出センサ7の正面に位置するロータ突起部15の番号が0となるように番号が定められており、番号nはクランク角が(30×n)度に対応している。番号5の位置にはロータ突起部15が形成されておらず、ここではロータ突起部非形成位置と呼ぶことにする。クランク角検出センサ7はピックアップコイルと、そのコイルを巻きつけられた鉄心と、磁石とから構成されている。そして、クランク角検出センサ7の鉄心を通過する磁束量は、鉄からなるロータ突起部15の到来により変化し、その磁束量の変化に同期してピックアップコイルに起電力が発生する。クランク角検出センサ7は該起電力に応じたクランクパルス信号をECU1に出力するのである。すなわち、クランク角検出センサ7は、番号0乃至4、及び番号6乃至11に対応するロータ突起部15がクランク角センサ7の正面に位置するタイミングでオンとなり、それ以外のタイミングではオフとなる信号をECU1に出力する。
吸気管圧力検出センサ8は吸気管24に接続され、吸気管24内の圧力を示す吸気管圧力信号をECU1に出力する。ECU1は吸気管圧力信号に基づいて吸気管内圧力を検出する。水温センサ11は、シリンダ18の頭部周囲に位置する冷却水流路20に設置され、冷却水の温度情報をECU1に出力している。
ここで、ECU1の機能について説明する。図4はECU1の構成を機能的に示したブロック図である。ここでは、ECU1に備えられた機能のうち、本発明に関連するものが中心として示されている。ECU1は、エンジン回転速度検出部31と、タイミング検出部32と、温度取得部33と、発電時間増減部34と、バッテリ電圧検出部35と、発電負荷制御部36を含んで構成される。また、ECU1には、上述したように、クランク角検出センサ7と、吸気管圧力検出センサ8と、水温センサ11と、バッテリ5と、レギュレータ4と、メインキー30とが接続されている。メインキー30からは、自動二輪車にキーが差し込まれ、エンジンの始動がライダーにより指示された旨を示す信号がECU1に入力されるようになっている。
タイミング検出部32は、エンジンサイクル中に設定された所定タイミングの到来を検出するものである。具体的には、クランク角検出センサ7から入力されるクランクパルス信号と、吸気管圧力検出センサ8から入力される吸気管圧力信号に基づいて、エンジンサイクル中に設定された所定タイミングを検出する。所定タイミングは、例えば、エンジンの爆発行程が開始するタイミングや、爆発行程が終了し排気行程が開始するタイミングであってもよいし、又は、各工程の途中に設定されたタイミングであってもよい。ここでは、所定タイミングは、クランク角が0度となるタイミング、すなわちピストン21が上死点に達するタイミングであるものとする。このタイミングは、エンジン2のトルクが上昇し始めるタイミングであり、エンジントルクの変動に基づいて決定されたものである。
本実施形態における所定タイミングの検出について、図6に基づいてさらに具体的に説明する。タイミング検出部32は、まずクランクパルス信号のパルス間隔を監視しており、このパルス間隔が閾値よりも大きくなった場合に、クランク角を示す上記番号(以下、クランク角番号と呼ぶ。)を5にセットする。そして、次にパルスが発生した場合に、クランク角番号を6に増加させ、以降、パルスが発生する度にクランク角番号を1ずつ増加させる。そして、クランク角番号が11まで増えた場合には、次にパルスが発生するタイミングでクランク角番号を0にセットする。その後、再びパルスが発生する度にクランク角番号を1ずつ増加させる。そして、再びパルス間隔が閾値よりも大きくなった場合に、クランク角番号を5にセットする。こうして、クランクパルス信号に基づいて現在のクランク角を示すクランク角番号を取得するようにしている。
タイミング検出部32は、吸気管圧力検出センサ8から送られてくる吸気管圧力信号に基づいて吸気管内圧力を取得し、吸気管内圧力とクランク角番号に基づいて、エンジン2が現在どの行程の動作を行っているかを示すエンジン行程番号を取得する。エンジン行程番号は0乃至23の整数であり、例えば0は爆発行程の開始タイミングを示す。エンジン2は4ストロークエンジンであるので、例えばクランク角番号2番を取得したタイミングは、爆発行程か吸気行程のいずれかに該当する。そこで、クランク角番号を取得する際に吸気管圧力及びその変動を取得し、それを事前に得られている各行程に対応した吸気管圧力及びその変動のデータと比較して、当該クランク角番号が、いずれの行程に該当するかを判別する。タイミング検出部32は、所定のエンジン行程番号(ここでは0)を検出した時に、その旨を発電負荷制御部36に通知する。
なお、上記実施形態では、エンジンサイクル中の所定タイミングを検出するために、クランク角検出センサ7を設置しているが、カムロータの回転角度を求めるカム角検出センサを設置し、カムパルス信号を取得することにより、前記所定タイミングを取得することもできる。また、本発明に係る制御装置を2ストロークエンジンにより駆動される発電装置に適用する場合には、エンジン1回転が1エンジンサイクルに相当し、クランクも1回転しかしないため、クランク角番号とエンジン行程番号を1対1で対応させることができる。このため、タイミング検出部32は、エンジン行程番号の検出に際し、吸気管圧力を検出する必要なく、クランクパルス信号のみに基づいて該エンジン行程番号を検出することができる。或いは、排気管圧力のみからエンジンサイクル中に設定された所定タイミングを検出するようにしてもよい。
再び図4に基づいてECU1の機能を説明する。エンジン回転速度検出部31は、クランク角検出センサ7から入力されるクランクパルス信号に基づいて、エンジン2の回転速度を検出する。例えば、単位秒数あたりに上述したパルス間隔が閾値を超える回数をエンジン2の回転速度とすることができる。温度取得部33は、エンジン2の冷却水の温度を検出する水温センサ11からの信号に基づいてエンジン温度を取得し、エンジン温度の情報を発電時間増減部34へ出力する。
発電時間増減部34は、温度取得部33から供給されるエンジン温度の情報に基づいて、エンジンの1サイクルにおいて所定発電負荷をエンジンに課す時間(負荷時間)を増加させる割合(以下「発電増加率」という)を算出する。発電増加率は、例えば後述する発電徐増パルス数nと発電徐増サイクル数mとして算出される。この場合、mエンジンサイクル毎に、クランクパルス信号のパルスがn回発生する時間だけ、負荷時間を増加させる。なお、2msec/mエンジンサイクル、或いは3msec/mエンジンサイクル等、mエンジンサイクル毎に増加させる負荷時間を発電増加率として算出してもよい。温度が高いときには発電増加率を高めに設定し、温度が低いときには発電増加率を低めに設定することにより、エンジン2に対して発電負荷を好適に課すことができる。
バッテリ電圧検出部35はバッテリ電圧を検出し、その値を発電負荷制御部36に供給している。発電負荷制御部36は、バッテリ電圧検出部35により検出されるバッテリ5のバッテリ電圧に応じて、レギュレータ4に対して発電カット信号を出力し、或いはその出力を停止し、エンジン2に対する発電負荷を制御する。発電カット信号がレギュレータ4に入力されていない場合は、レギュレータ4は発電電流をバッテリ5に供給し、発電機3を発電状態に遷移させ、エンジン2に発電負荷を課すようにしている。逆に、発電カット信号が入力されている場合は、レギュレータ4は発電電流のバッテリ5への供給を停止し、発電機3を非発電状態に遷移させ、エンジン2に発電負荷を課さないようにしている。こうすることによりレギュレータ4はECU1から入力される発電カット信号に従って、発電機3を発電状態、非発電状態に設定し、エンジン2に対して発電負荷を課したり、課さなかったりしている。
特に、この発電負荷制御部36では、メインキー30がオンされ、エンジン2の始動が指示されたことを検出する。そして、エンジン2の始動時、バッテリ5のバッテリ電圧が所定の発電カット許可電圧より大きければ、エンジン2に対する発電負荷を徐々に増加させる、発電徐増制御を行うようにしている。また、エンジン2の始動時、バッテリ5のバッテリ電圧が上記所定の発電カット許可電圧以下であれば、通常の発電制御を開始させるようにしている。
発電徐増制御では、タイミング検出部32から所定タイミング(エンジン2が爆発行程に入るタイミング、すなわちエンジン行程番号0)の通知があると、それに応じてレギュレータ4に対して発電カット信号の出力を停止する。こうして、発電機3は発電状態に遷移し、エンジン2に対して発電負荷を課し始める。そして、所定時間(発電オン時間)にわたって、すなわち所定数(以下「発電オンパルス数」という)のパルスがクランク角検出センサ7から出力されるクランクパルス信号に現れるまでの間、発電カット信号の出力停止を継続する。その後、再びレギュレータ4に対して発電カット信号の出力を再開する。発電カット信号の出力停止から、出力再開までは1エンジンサイクル以内に行われる。発電負荷制御部36では、各エンジンサイクルにおいて発電カット信号を停止している時間、すなわち発電機3が発電状態にある時間を、発電時間増減部34から入力される前述の発電増加率(発電徐増パルス数n及び発電徐増サイクル数m)に基づいて、徐々に増加させるようにしている。こうして、エンジン始動時、各エンジンサイクルにおいて発電負荷がエンジン2に課されている時間(発電機3が発電状態にある時間)と発電負荷が課されていない時間(発電機3が非発電状態にある時間)との比(デューティー比)を徐々に変化させるようにしている。
図7及び図8はエンジン始動時のECU1における発電制御を示すフロー図である。図7に示すように、ECU1はメインキー30からエンジン始動の指示が与えられると(S101)、バッテリ電圧検出部35がバッテリ電圧を取得する。そして、バッテリ電圧が所定の発電カット許可電圧よりも大きいか否かを判断する(S102)。バッテリ電圧が発電カット許可電圧以下であれば通常発電制御に遷移する(S106)。ここで通常発電制御とは、エンジンの爆発、排気、吸気、圧縮の全行程にわたって発電機3が発電状態にあり、発電負荷がエンジンに課されるようにする制御である。一方、バッテリ電圧が発電カット許可電圧より大きい場合、発電負荷制御部36はレギュレータ4に発電カット信号を出力する(S103)。そして、エンジン回転速度検出部31はエンジン回転速度を検出する。エンジン回転速度が、始動時における発電開始の条件であるエンジン回転速度(以下「始動時発電開始エンジン回転速度」という)よりも大きくなるまで、発電負荷制御部36はレギュレータ4へ発電カット信号を出力しつづける(S103,S104)。この間、レギュレータ4が発電電流のバッテリ5への導通をオフすることにより発電は停止される。これにより、発電機3は非発電状態に設定され、発電負荷がエンジン2に課されなくなり、その結果エンジントルクをエンジン回転速度の加速に費やすことができ、車両の加速性を向上させることが出来る。そして、エンジン回転速度が始動時発電開始エンジン回転速度よりも大きくなった時点で、発電除増制御に遷移する(S105)。
発電徐増制御では、各エンジンサイクルにおいて発電機3が発電状態にある時間すなわちエンジン2に対して所定発電負荷が課されている時間(デューティー比)を、時間経過に伴って徐々に増加させている。図8はECU1における発電徐増制御を示すフロー図であり、図7に示す発電徐増制御(S105)を詳細に表したものである。発電徐増制御では、図8に示すようにタイミング検出部32がパラメータi(発電オンパルス数)を発電除増パルス数nに初期化し、同時に発電負荷制御部36は、エンジンサイクルカウンタkを0に初期化する(S201)。発電除増パルス数nは、発電時間増減部34によりエンジンの温度に基づいて決定する値である。エンジンの温度は、温度取得部33が水温センサ11から入力される温度情報に基づいて検出される。エンジンサイクルカウンタkはエンジン行程番号が0に戻る度に1ずつ加算される値である。
ここで、iが24以上の場合は(S202)、発電徐増制御を停止して通常発電制御に遷移する。一方、iが23以下の場合には(S202)、ECU1のタイミング検出部32はクランクパルス信号に基づいてクランク角番号を順次取得し、吸気管圧力とクランク角番号に基づいてエンジン行程番号を検出する(S203)。タイミング検出部32は、エンジン行程番号が0となるタイミングの到来を監視し(S204)、エンジン行程番号が0となるタイミングが到来するまで、S203の処理を繰り返す。そして、エンジン行程番号が0となるタイミングが到来すると、その旨を発電負荷制御部36に通知する。
発電負荷制御部36は、タイミング検出部32からエンジン行程番号が0となったことが通知されると、それに応じてエンジンサイクルカウンタkに1を加算する(S205)。そして、発電カット信号の出力を停止する(S206)。これにより、レギュレータ4は発電電流をバッテリ5に供給し始め、発電機3は発電状態に遷移し、エンジン2に対して発電負荷が加えられる。
その後、S203の処理と同様にタイミング検出部32はクランクパルス信号に基づいてクランク角番号を順次取得し、吸気管圧力とクランク角番号に基づいてエンジン行程番号を検出する(S207)。エンジン行程番号がi未満の場合には(S208)、S207の処理が繰り返され、この間発電機3は発電状態に設定され続け、エンジン2に対して発電機3による発電負荷が加えられている。エンジン行程番号がi以上となったことを検出した場合には(S208)、発電負荷制御部36は再び発電カット信号をレギュレータ4に出力する(S209)。これにより、発電機3は非発電状態に遷移し、エンジン2に対する発電機3の発電負荷はなくなる。こうして、本実施形態に係る発電徐増制御では、各エンジンサイクルにおいて、所定タイミングにて発電負荷がオンし、その後、同エンジンサイクルが終了する前に発電負荷が再びオフされるようになっている。
上述したように、発電負荷制御部36はエンジン行程番号0が検出されたタイミングで、エンジンサイクルカウンタkに1を加算している(S205)。そして、S209において発電カット信号がレギュレータ4に出力されると、発電負荷制御部36はその時点までに計数されたエンジンサイクルカウンタkがmに達しているか否かを判断する(S210)。ここでmは、発電徐増サイクル数である。エンジンサイクルカウンタkがmに達していれば、パラメータiにn(発電徐増パルス数)を加算し(S211)、S202に戻る。この場合、エンジンサイクルカウンタkは0にリセットされる。一方、エンジンサイクルカウンタkがmに達していなければ、パラメータiを変化させずに、S202に戻る。エンジン2の温度が低温の場合には発電除増サイクル数mを大きくし、高温時には小さくすることにより、温度によらず同等の加速を得ることができるようになる。同様に、エンジンの温度が低温の場合には発電除増パルス数nを小さくして、高温時には大きくすることにより、温度によらず同等の加速を得ることができる。
以上の処理により、本実施形態に係る制御装置Cは、エンジン2に関する温度に基づいて、1エンジンサイクル内において、発電機3を発電状態に設定している時間、すなわち、エンジンに対して所定発電負荷を加えている時間を、徐々に増加させることができる。
図9は、発電時間増減部34により設定される発電徐増サイクル数mが1であり、発電徐増パルス数nが1である場合に、発電徐増制御によるエンジン2に発電負荷が課される時間(発電オン時間)が徐々に増える様子を示している。同図に示すように、エンジンが1サイクル回転する毎に、発電時間が1パルス分ずつ増加している。
図10は、発電除増サイクル数m=1として、発電除増パルス数n=1,5,24の各場合において、エンジンサイクル数が増加するに伴って1エンジンサイクル中の発電オン時間の割合、すなわちデューティー比が増加する様子を示している。発電徐増パルス数n=1の場合は、発電徐増制御遷移後、α回目のエンジンサイクルではエンジン行程番号0が検出されたタイミングからα個のクランクパルスが検出されるまでの時間にわたって発電している。発電徐増加パルス数n=5の場合は、発電徐増制御遷移後、α回目のエンジンサイクルではエンジン行程番号0が検出されたタイミングからα×5個のクランクパルスが検出されるまでの時間にわたって発電している。さらに、発電徐増パルス数n=24の場合は、発電徐増制御遷移後、直ちにエンジンの1周期にわたって発電しており、発電の最初から通常発電制御と同じ発電効率となっている。
本実施形態によれば、エンジン始動時に発電負荷を爆発行程でエンジン2にかけ、その後徐々に他の行程でも発電負荷をエンジン2にかけるようにできる。この結果、1エンジンサイクルにおけるエンジン回転速度の変動を抑制することができる。また、発電オン時間をエンジンサイクル数の増加、すなわち時間経過に伴って増加させることにより、円滑にエンジン回転速度を加速することができる。さらに、発電オン時間を増加させる割合を冷却水温度に基づいて決定しているので、エンジン2の温度に応じた態様で発電負荷をエンジン2に加えることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
上記実施形態では、エンジン回転速度検出部31が、エンジン回転速度が始動時発電開始エンジン回転速度以上となっていること検出し、その時点から発電徐増制御を開始しているが、発電徐増制御の開始は始動時発電開始エンジン回転速度を条件とせず、例えば、ECU1がエンジンの回転開始を検出した時点から発電徐増制御を開始してもよい。
また、上記実施形態では、発電徐増制御は1エンジンサイクル中の発電オン時間の割合、すなわち、デューティー比が100%になるまで継続し、タイミング検出部32が、デューティー比が100%に達したことを検出した時点で発電徐増制御を終了しているが、発電徐増制御の終了条件はこれに限られず、例えば、ECU1が発電徐増制御の途中でエンジンの完爆を検出し、その時点で発電徐増制御を終了するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、エンジンに対して所定発電負荷を課している所定発電時間は、クランクパルス信号をカウントし、クランク14の位相変化に基づいて決定している。しかし、所定発電時間を実際の時間によっても決定することもできる。例えば、発電徐増制御に遷移した後、エンジンの1回転目においては3msecにわたって発電し、2回転目においては6msecにわたって発電し、順次発電時間を3msecずつ増加することにより、発電負荷の徐増制御は可能となる。
A 車体前部、B 車体後部、C 制御装置、1 ECU、2 ストローク単気筒エンジン、3 永久磁石式交流発電機、4 レギュレータ、5 バッテリ、6 スタータモータ、7 クランク角検出センサ、8 吸気管圧力検出センサ、9 スロットル開度検出センサ、10 インジェクタ、11 水温センサ、12 燃料タンク、13 燃料ポンプ、14 クランク、15 ロータ突起部、16 クランク軸、17 クランクケース、18 シリンダ、19 コンロッド、20 冷却水流路、21 ピストン、22 点火プラグ、23 空気、24 吸気管、26 排気管、27 排気、28 ステータ、29 ロータ、30 メインキー、31 エンジン回転速度検出部、32 タイミング検出部、33 温度取得部、34 発電時間増減部、35 バッテリ電圧検出部、36 発電負荷制御部、37 後輪、39 リヤアーム、41 サスペンション、43 ラジエータ、45 シート、47 ハンドル、48 駆動ユニット、49 車体フレーム、50 フロア部材、51 前輪、53 フロントフォーク。
Claims (10)
- エンジンにより駆動される発電機の制御装置であって、
前記エンジンのエンジンサイクル中に設定された所定タイミングの到来を検出するタイミング検出手段と、
前記タイミング検出手段により検出される前記所定タイミングの到来に応じて、前記エンジンに対する前記発電機の発電負荷を制御する発電負荷制御手段と、
を含むことを特徴とする発電機の制御装置。 - 請求項1に記載の発電機の制御装置において、
前記所定タイミングは、前記エンジンのエンジンサイクル中のトルク変動に基づいて設定される、
ことを特徴とする発電機の制御装置。 - 請求項1又は2に記載の発電機の制御装置において、
前記発電負荷制御手段は、前記所定タイミングの到来に応じて、前記エンジンの1エンジンサイクル内に、前記エンジンに対する前記発電機の発電負荷を所定発電負荷まで増加させ、所定時間にわたり該所定発電負荷にて前記発電機に発電をさせ、その後、前記エンジンに対する前記発電機の発電負荷を減少させ、
前記発電機は、前記所定時間を増加又は減少させる時間増減手段をさらに含む、
ことを特徴とする発電機の制御装置。 - 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の発電機の制御装置において、
前記エンジンに関する温度を測定する温度測定手段をさらに含み、
前記時間増減手段は、前記所定時間を順次増加させる場合に、前記所定時間が時間経過とともに増加する割合を前記温度測定手段により測定される温度に基づいて決定する、
ことを特徴とする発電機の制御装置。 - 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の発電機の制御装置において、
前記発電負荷制御手段は、前記発電機を発電状態又は非発電状態にすることにより、前記エンジンに対する発電機の発電負荷を制御する
ことを特徴とする発電機の制御装置。 - 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の発電機の制御装置において、
前記発電機を駆動するエンジンは単気筒エンジンである
ことを特徴とする発電機の制御装置。 - 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の発電機の制御装置において、
前記エンジンの始動開始時を検出する始動開始時検出手段をさらに含み、
前記発電負荷制御手段は、前記始動開始時検出手段により検出される前記エンジンの始動開始時において、前記エンジンに対する前記発電機の発電負荷の制御を開始する
ことを特徴とする発電機の制御装置。 - 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の発電機の制御装置において、
前記エンジンの始動終了時を検出する始動終了時検出手段をさらに含み、
前記発電負荷制御手段は、前記始動終了時検出手段により検出される前記エンジンの始動終了時において、前記エンジンに対する前記発電機の発電負荷の制御を終了する
ことを特徴とする発電機の制御装置。 - 請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の発電機の制御装置を備える自動二輪車。
- エンジンにより駆動される発電機の制御方法であって、
前記エンジンのエンジンサイクル中に設定された所定タイミングの到来を検出するタイミング検出ステップと、
前記タイミング検出ステップで検出される前記所定タイミングの到来に応じて、前記エンジンに対する前記発電機の発電負荷を制御する発電負荷制御ステップと、
を含むことを特徴とする発電機の制御方法。
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