JP2006127707A - 開口制御素子および光ヘッド装置 - Google Patents

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宏一 田島
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Abstract

【課題】単純な構成で容易に製造可能な、入射光の波長に応じて開口を制御する開口制御素子およびかかる開口制御素子を用いた光ヘッド装置を提供する。
【解決手段】本発明の開口制御素子は、1対の透明基板と、それに挟持された高分子安定化ブルー相液晶からなる液晶層9とからなる。液晶層9は、波長λ=405nm、波長λ=660nmおよび波長λ=780nmのすべての光を透過させる中心領域10、波長λおよびλの光は透過させ、波長λの光は選択反射する環状領域11、および波長λの光は透過させ、波長λおよびλの光は選択反射する周辺領域の3つの領域からなり、入射光の波長により光束径を変えて透過させる。本発明の開口制御素子は、三波長互換の光ヘッド装置に好適に用いられる。
【選択図】図1

Description

本発明は、入射光の波長により透過光束の径を制御する開口制御素子および光ヘッド装置に関する。
近年、光記録メディアの大容量化を図るため、情報の記録、再生に使用されるレーザー光の短波長化が進められている。現在、CDでは780nm帯、DVDでは660nm帯の波長の光が使用されていて、次世代記録メディアでは波長405nm帯の光(以下、青色レーザー光という)の使用が検討されている。これらの異なる光記録メディアは、同一のヘッド装置を用いて記録、再生できることが望ましいが、ひとつの光記録メディアに対して設計された光学系は、他の光記録メディアにおいては球面収差が生じて記録、再生できない。その対策として、光記録メディアに応じて、波長とともに光束径を切り替えることが有効であり、開口を設けたシャッターを機械的あるいは電気的に駆動することが提案されている。しかしながらこのような光ヘッド装置は駆動装置や電源が必要なため複雑になり好ましくない。
光記録メディアによって光束径を変化させる他の方法として特許文献1において、SiO、TiO、Taに例示される無機誘電体の、波長程度の光学厚みの層を交互に積層して形成された無機誘電体多層膜技術を用いた絞りフィルタが提案されている。すなわち、領域により異なる分光透過率特性をもつ無機誘電体多層膜を形成することにより、波長による光束径の調整を実現している。しかしながら無機誘電体多層膜を形成するためには各層の膜厚を精密に制御しつつ多層積層する必要があり、さらに領域ごとに異なる積層構成で積層しないといけないので、かかる絞りフィルタは製作が困難であり、高コストを要するものであった。
選択反射性を有する材料としてブルー相液晶が知られており、その選択反射波長は、カイラル剤の添加量によりブルー相の格子定数を変化させて調整することができる。しかしながら、選択反射は、例えば体心立方構造のブルー相Iでは(110)面、(200)面、(211)面といった格子面のブラッグ回折によるものであり、これらの面からの選択反射波長の比は格子構造により決まっているため、任意の組合せの波長に対して選択反射させることは困難であった。
特開2002−279685号公報
本発明は、従来技術の有する前述の欠点を解消し、単純な構成で容易に製造可能な、入射光の波長に応じて開口を制御する開口制御素子、およびかかる開口制御素子を用いた光ヘッド装置を提供することを目的とする。
本発明は、一対の透明基板に挟持され、異なる選択反射波長をもつ複数の領域からなる液晶層を備えることにより、入射光の波長により光束を所望の形状に成形する開口制御素子を提供する。すなわち本発明は、一対の透明基板に挟持され、略円形の中心領域と、中心領域の外周に配設され略同心円状の境界をもつ円環状の環状領域と、環状領域の外周に配設された周辺領域とからなる液晶層を備えた開口制御素子であって、記中心領域の液晶層は第1の波長λの光、第2の波長λの光および第3の波長λの光(λ<λ<λ)を透過させ、前記環状領域の液晶層は前記第1の波長の光および前記第2の波長の光を透過させて、前記第3の波長の光を選択反射し、前記周辺領域の液晶層は前記第1の波長の光を透過させて、前記第2の波長の光および前記第3の波長の光を選択反射することを特徴とする開口制御素子を提供する。
このとき、前記各領域の液晶層は、ブルー相を発現する低分子液晶と光重合性モノマーとを混合した液晶混合物に光照射して光重合性モノマーを光重合させて得られる、ブルー相を発現する低分子液晶と高分子との複合体である高分子安定化ブルー相液晶からなることが好ましく、さらに、前記液晶層は、ブルー相格子面の方向が互いに異なっていることが好ましい。
また、本発明は、前記透明基板の対向する側の面には透明電極が形成されていて、該透明電極は、液晶層の前記領域間の境界の少なくともひとつで分割されていて、分割された領域の透明電極に他の領域と独立して電圧を印加するための電極取り出し部が、前記透明基板の外周部に設けられている開口制御素子を提供する。
さらに、前記透明基板の少なくとも一方は液晶と接する面に配向処理が施されていて、該透明基板の前記領域のうち少なくともひとつの領域は他の領域と配向処理の方向が異なっている開口制御素子を提供する。
本発明は、また、ブルー相格子の方向が異なる高分子安定化ブルー相液晶からなる前記領域の液晶層が、高分子安定化ブルー相液晶層を形成するときに、透明電極へ印加する電圧の有無および強度と配向処理の方向との条件の組合せを前記各領域でそれぞれ変えて形成されている開口制御素子、および磁場中で光重合性モノマーを光重合させ形成されている開口制御素子を提供する。
さらにまた本発明は、光軸を略一致された第1の波長λ、第2の波長λ、および第3の波長λ(λ<λ<λ)の円偏光の光束を光学記録媒体へ集光、照射する対物レンズと、光学記録媒体からの戻り光を受光する受光素子と、を備えた光ヘッド装置において、前記対物レンズに対して光源側に請求項1〜8のいずれか記載の開口制御素子が備えられていることを特徴とする光ヘッド装置を提供する。
本発明の開口制御素子は構成が単純であり、同一の液晶材料を用いて素子全体を形成することができて容易に製造可能であり、三波長の入射光の波長に応じて光束径を制御する開口制御素子が低コストで実現される。また、本発明の開口制御素子は駆動が不要なため、駆動のための電源や制御回路が不要であり、光ヘッド装置が単純化され、組み込みが容易になる。
また、本発明の開口制御素子を用いた光ヘッド装置は、戻り光を捨てることなく受光素子に導くことができ、また、戻り光の偏光状態を変化させないので、高い光の利用効率が得られる。
本発明では、波長により光を選択的に反射する液晶を利用して開口制御素子を構成する。選択反射性をもつ液晶としては、特開2003−327966号公報、Nature Materials,Vol.1,2002年9月、P.64などに記載されている高分子安定化ブルー相液晶が挙げられる。高分子安定化ブルー相液晶は、ネマチック液晶にカイラル剤を添加したブルー相を呈する低分子液晶と、光重合性モノマーと、を混合した液晶混合物に光照射して光重合性モノマーを重合させて形成される、ブルー相を呈する低分子液晶と高分子との複合体であり、ブルー相の格子によるブラッグ回折面により、複数の波長で選択反射を示すことが知られている。
例えば体心立方構造のブルー相Iでは(110)面、(200)面、(211)面といった格子面のブラッグ回折による選択反射が起きる。またブルー相の選択反射波長は、カイラル剤の添加量により、ブルー相の格子定数を変化させて調整することができる。
本発明の開口制御素子の一例を、図1に示した概略断面図と図2に示した概略平面図とを用いて具体的に説明するが、本発明は以下の記載に限定されるものではない。
本発明の開口制御素子1は、シール8によりセル化された一対の透明基板2、3と、該透明基板間に挟持された高分子安定化ブルー相液晶からなる液晶層(以下、高分子安定化ブルー相液晶層という)9とからなる。該高分子安定化ブルー相液晶層9は、中心領域10、環状領域11、および周辺領域12の3つの領域からなることが好ましく、中心領域10は略円形であり、環状領域11は中心領域10と略同心円状に配設された略円環形状であり、周辺領域12はその外周に配設されることが好ましい。
透明基板としては、ガラスや、ポリカーボネートなどの有機材料からなる透明基板を用いることができるが、耐熱性および耐久性などの観点からガラスを用いることが好ましい。それぞれの透明基板の表面には透明電極4,5が形成され、該透明電極形成面を対向させてシール8により所望の基板間隔を保って接着されてセル化されている。素子化時に光の入出射面となる基板面には、前記3つの波長に対する低反射処理を施すと、反射による光の損失を減らせるので好ましい。
前記透明電極としては、ITO(Indium−Tin−Oxide)やフッ素、アンチモン等がドープされた酸化錫、アルミニウム、ガリウム等がドープされた酸化亜鉛などの透明導電膜、または金や銀、アルミやクロムなどの金属薄膜からなる透明電極が例示される。高抵抗膜と低抵抗膜とを組み合わせた複合電極としてもよい。透明電極として前記金属薄膜を用いる場合には、透過率を増したり各種耐久性や取り扱い性を向上させたりするために、前記金属薄膜を酸化亜鉛、酸化錫、酸化チタンなどの透明酸化膜で挟んだ積層膜として構成することが好ましい。
基板表面には配向処理が施されていなくてもよいが、良好な三次元周期構造をもつブルー相を形成したり、ブルー相の配向方向を制御したりするためには、液晶と接する表面に配向処理が施されていることが望ましい。配向処理は一方の基板にのみ施してもよいし、両面の基板に施してもよい。かかる配向処理の方法としては、基板表面にポリイミド膜に例示される配向膜6,7を塗布形成しその表面を布で一方向にラビングする方法、基板表面を直接布で一方向にラビングする方法、酸化珪素膜などの無機材料を蒸着する方法などが例示されるが、これらに限定されない。
次いで、一方の透明基板の外周部にシール材を塗布してシール8を形成し、もう一方の透明基板と貼り合わせてセルを形成する。シール材はエポキシ樹脂などの熱硬化型樹脂や、紫外線硬化型樹脂などが用いられるが、他の材料を用いてもよい。また、所望のセル間隔を得るためにガラスファイバーなどのスペーサーを数%混入させてもよい。シール材を硬化させ、シールに設けられた注入孔(図示せず)から真空注入法などにより液晶組成物をセル内に注入して液晶層を形成する。注入孔は、液晶を充填後、封止される。
液晶層9の材料としては、ネマチック液晶にカイラル剤を添加して得られるブルー相低分子液晶を用いることができるが、ブルー相低分子液晶と高分子との複合体である高分子安定化ブルー相液晶を用いるとブルー相が安定に存在する温度範囲の幅が60℃以上と広く、外部温調器などにより素子の温度を制御する必要がないので、好ましい。高分子安定化ブルー相液晶は、ブルー相を形成する低分子液晶と光重合性モノマーとを混合した液晶混合物に光照射し光重合性モノマーを光重合させて高分子ネットワークを形成することにより形成され、液晶分子の配向による3次元結晶構造をもつ。高分子安定化ブルー相液晶は複数の相が知られているが、本発明の開口制御素子には体心立方構造を示すブルー相Iと単純立方構造を示すブルー相IIのいずれも好ましく用いることができる。
高分子安定化ブルー相液晶を形成するための液晶混合物としては、ネマチック液晶材料、カイラル剤、および光重合性モノマーを混合して調整されるが、光重合開始剤をさらに添加してもよい。液晶混合物の調整に必要な材料の例やその特性、混合比については、特開2003−327966号公報に記載されており、その記載に基づいて形成されることが好ましい。
ネマチック液晶は、液晶表示装置に用いられるような市販の液晶材料などでよく、ベンゼン環、シクロヘキサン環を2〜4個含んだ構造を骨格とするものが用いられる。末端基にフッ素基やシアノ基などを含む、誘電率異方性が大きいネマチック液晶材料を用いると、低電圧で液晶層を駆動できるようになり好ましい。
カイラル剤としては不斉炭素を有する光学活性物質が用いられるが、他の光学活性物質を用いてもよい。カイラル剤は液晶性を示しても示さなくてもよいが、低分子液晶との相溶性がよく、ねじり力(ヘリカル・ツイスト・パワー HTP)が高い材料が望ましい。添加するカイラル剤の量は、所望の波長で高分子安定化ブルー相による選択反射が起きるように調整される。このとき、ねじり力が正の温度依存性をもつカイラル剤と負の温度依存性をもつカイラル剤とを混合してねじり力の温度特性を小さくすると、選択反射波長の温度変化を抑えることができるので好ましい。また、カイラル剤の添加量が多いと液晶混合物中にカイラル剤の結晶が析出する問題が起きることがあり、それを防ぐために2種類のカイラル剤を混ぜて使ってもよい。
セルに充填された前記液晶混合物は、室温ではカイラルネマチック相を呈するので、これをいったんネマチック相−等方相転移温度(以下Tという)以上の温度(例えばTが50℃の液晶混合物に対して60℃)に加熱して等方相とした後、緩やかに降温すると、TからTの数℃下までの温度範囲でブルー相Iが出現する。ブルー相を呈する温度範囲に維持して所望の領域をすべてブルー相Iとし、その状態で光照射し光重合性モノマーを光重合させることにより、各領域がモノドメインの高分子安定化ブルー相液晶層が得られる。光照射の間もブルー相が維持されるように温度を微調整することが好ましい。
光重合のための照射光には、波長365nmの紫外光などが用いられるが、光重合性モノマーを重合させることができるものであれば他の波長であってもよい。紫外光の照射強度は0.05〜1.5mW/cmとすることが好ましい。0.05mW/cm未満では光重合に長時間を要すおそれがある。1.5mW/cm超では良好なブルー相格子が得られないおそれがある。重合時間を短くするためには0.1mW/cm以上が好ましい。また、結晶性の優れたよりよいブルー相格子を得るためには0.2mW/cm以下がより好ましい。光重合のための紫外光照射は間歇的におこなってもよい。
液晶層を挟持する前記セルの間隔は7〜25μmとすることが好ましい。7μm未満では、挟持される高分子安定化ブルー相液晶の格子数が少なくなり充分な反射率が得難くなるおそれがある。25μm超では、ブルー相の結晶性が低下するおそれがある。
高分子安定化ブルー相液晶は図3に(a)に示す体心立方構造のブルー相Iや(b)に示す単純立方構造のブルー相IIなどの立方晶構造をとり、規則的な格子によるブラッグ回折により、添加したカイラル剤で決まる回転方向の円偏光の光を選択反射する。選択反射する波長すなわちブラッグ回折波長λと、選択反射面への光の入射角θとの間には、ブラッグ回折面(面指数(hkl))の面間隔をdhkl、格子定数をa、ブルー相液晶9の実効的な屈折率をnとすると、以下の関係式が成り立つ。
n×dhkl×sin(θ)=λ/2 (1)
hkl=a/(h+k+l1/2 (2)
すなわち、選択反射波長は選択反射面の格子定数、ブルー相格子の傾き角および基板面への光の入射角によって決まるので、これらを調整することにより自由に所望の選択反射波長が得られる。選択反射面の格子定数は液晶混合物へのカイラル剤の添加量調整および選択反射面の選択により調整することができる。また、ブルー相格子の傾き角および基板面への光の入射角は、ブルー相格子の傾き角および選択反射面に対する入射角を選択、調整することによって調整が可能である。
液晶層のブルー相格子の格子面の傾きを調整するために、基板表面の配向処理や、液晶層をブルー相に相転移させ光照射して高分子安定化ブルー相液晶層を形成するときの液晶層への電場印加、磁場印加が好ましくおこなわれる。
選択反射面としてはブルー相Iでは前述の(110)面、(200)面の他に(211)面およびこれらと等価な面などが好ましく用いられ、ブルー相IIでは(100)面、(110)面、(210)面およびこれらと等価な面などが好ましく用いられる。
ブルー相格子面の傾き角と選択反射波長の関係を、格子定数392nmの体心立方構造をもつブルー相格子を用いて説明する。該ブルー相格子は、(110)面を基板に平行に配向させる(以下、面の法線方向が基板法線と平行な状態を、該面が基板面に対して平行というものとする。)と、選択反射波長860nmを示す。
該ブルー相格子を、[001]軸を基板の配向処理方向に向け[110]軸を基板の法線方向から配向処理方向に25°だけ傾けて配置し、この状態から[110]軸を回転軸として格子を回転させると、基板面に対する各格子面の傾き角を変化させることができる。格子を回転させた角度、すなわち結晶面回転角度に対して、(110)面、(011)面、(200)面および(200)面と等価な面による選択反射波長をプロットすると図4のようになり(110)面は図中14に示すように結晶面回転角によらず波長780nmの光を反射し、(011)面は図中15に示すように結晶面回転角が30°(軸16に相当)のときは波長660nmおよび405nmのいずれの光も反射しないが、66°(軸17に相当)のときは波長660nmの光を反射する。
基板表面の液晶層が接する面に前述の配向処理を施すと、ブルー相格子の[001]軸方向を配向処理方向に揃えることができるので好ましい。
また、ブルー相に相転移させた液晶層に光照射して高分子安定化ブルー相液晶層を形成するときに、前記電極に10〜25Vの交流または矩形波の電圧を印加して、1.0〜2.5V/μmの電場中で配向をおこなわせると、形成されるブルー相Iは、液晶分子の配向エネルギーの関係から(110)面が基板に対して平行に配向する。適正な印加電圧の範囲は、使用する液晶の材料、液晶混合物の組成、液晶層の厚さによるので一概には言えないが、印加電圧が25V超では結晶構造が変化するため好ましくない。また、印加する電圧が10V未満では(110)面を配向させることができず適さない。印加する交流電圧は0.5〜10kHzの矩形波が好ましく用いられるが、これに限定されず正弦波を用いてもよい。0.5kHz未満ではブルー相液晶が不安定になり均一配向が得られなくなり、10kHz超では選択反射波長の変化が起こるおそれがある。
液晶層に電場を印加するときに、電場を基板法線方向に対して傾斜させた傾斜電場とすると、ブルー相格子の[110]方向が電場の方向に傾斜した配向とさせることができる。このような傾斜電場は、電場を印加するための電極を、液晶セルの内部または外部に非対称に形成したり、傾斜させたい方向に電位勾配を有する一対の平行平面電極を用いたりして形成することができる。
また、高分子安定化ブルー相液晶層を形成するときに液晶層に磁場を印加すると、ブルー相格子の[110]方向を磁場方向に配向させることができる。このことから、基板面の法線方向から傾斜した均一磁場中で前記光重合させると、ブルー相格子の[110]方向が基板面の法線方向から該磁場の傾き角度だけ傾いた高分子安定化ブルー相液晶層を形成することができる。さらに、磁場と電場とを同時に印加すると、磁場による配向力を打ち消して電場による配向力により配向をおこなわせたり、磁場による配向力と磁場による配向力とを重畳した方向に配向させたりできるので、磁場印加に加えて、領域ごとに電圧印加の有無あるいは印加電圧を調整することにより、領域によってブルー相格子の格子面の傾きを変化させて形成することができる。
以上説明した方法を用いて、ブルー相格子の傾き角がそれぞれ異なる中心領域10、環状領域11、および周辺領域12の3つの領域からなる、本発明の開口制御素子の液晶層9を一括して形成することができる。それぞれの領域の液晶層のブルー相格子の傾き角の一例として、以下が例示される。図5はこの一例におけるブルー相格子面の傾き角の模式的俯瞰図である。
<中心領域10> 図5(a)に示すようにブルー相格子の(110)面が、法線方向が基板面の法線方向(以下、Z軸方向という)と平行な方向を向いている。以下、基板内の基準の方向をX軸方向といい、基板平面内のXZ平面と直交する軸をY軸方向という。また、図5(a)ではブルー相格子の[001]軸はX軸と30°をなす方向を向いているが、XY面内であればどの方向を向いていてもよい。
<環状領域11> 環状領域のブルー相格子は、[110]軸がZ軸方向を、[001]軸がX軸を、それぞれ向いた状態から、図5(b)に示したようにまずY軸を回転中心にしてZ軸からX軸の方向へ25°回転され(そのときのX軸、Z軸をそれぞれX’軸、Z’軸という)、さらにZ’軸を回転中心にして30°回転された方向を向いている。すなわち、[110]軸が基板面の法線方向からX軸方向へ25°傾いていて(Z’軸方向と平行)、さらに[001]軸が基板面から25°傾いたX’Y平面内でZ’軸を中心に30°回転されている。このときの[001]軸を基板面に正投射するとX軸とのなす角は32.5°となる。
<周辺領域12> 図5(c)に示すようにブルー相格子は、Y軸を回転軸としZ軸からX軸の方向へ25°回転され、さらにZ’軸を回転中心にして66°となるように回転された方向を向いている。すなわち、[110]軸が基板面の法線方向からX軸方向へ25°傾いていて(Z’軸方向と平行)、さらに[001]軸が基板面から25°傾いたX’Y平面内でZ’軸を中心に66°回転されている。このとき[001]軸を基板面に正投射するとX軸とのなす角は68.0°となる。
かかるブルー相格子の傾き角をもつ、それぞれの領域の液晶層を形成する方法として、以下が例示される。まず、一方の透明基板の全面に形成された透明電極から略円形の中心領域を他の領域と分離し、かつ外部から他の部分と独立して電圧を印加できるように電極取り出し部を設ける加工をおこなう。かかる加工をおこなう方法としてはリソグラフィ技術およびエッチング技術が好ましく用いられる。また、かかる加工は両方の透明基板に対しておこなってもよい。
次に、2枚の透明基板の透明電極上に、中心領域および環状領域と、周辺領域とで異なる配向方向の配向処理を施す。ここで配向処理は、まず水平配向膜を形成し、表面を一方向にラビングしておこなう。水平配向膜を形成した後、まず、中心領域と環状領域の部分だけ開口したマスクを用いて中心領域と環状領域に対してラビングをおこない、次いで周辺領域の部分だけ開口したマスクを用いて周辺領域に対して、中心領域と環状領域に施したラビング方向と35.5°の角度となるようにラビングをおこなう。ここでそれぞれの基板に対するラビングは、2枚の透明基板を対向させたときに対応する場所が同じ方向となるようにおこなう。
続いて前述の手順により、透明電極形成面を対向させ配向方向を揃えてセルを形成し、前述の液晶組成物を充填、封止する。ここで液晶混合物はTが50℃であって、後述の手順で各領域を形成したときに中心領域の選択反射波長が860nmとなるように、カイラル剤の添加量が調整されている。
液晶セルに充填された液晶混合物を60℃に加熱して等方相とし、その状態で液晶セルを傾斜した均一磁場を保持するとともに、中心領域に18Vの電圧を印加し、前述の高分子安定化ブルー相液晶を形成する工程をおこなうことにより、3つの領域の液晶層を有し、それぞれの領域が所望の格子傾きをもつ高分子安定化ブルー相液晶を一括して形成する。傾斜磁場の方向は、基板法線方向から25°傾斜し、基板への正投影が中心領域および環状領域の配向処理方向に対して32.5°、周辺領域の配向処理方向に対して68.0°なる角度とする。
以上の手順によって得られた各領域の高分子安定化ブルー相液晶層は、中心領域では、電場と基板の配向処理による配向規制力が働いて、ブルー相格子の(110)面が基板に平行に配向していて、[001]軸が配向処理方向を向いた配向となり、図6(a)のような分光透過率を示す。環状領域および周辺領域では、磁場による配向規制力と配向処理による規制力によって形成される前記傾き角をもつブルー相格子の選択反射により、それぞれ図6(b)および図6(c)のような分光透過率を示す。
以上例示した、それぞれの領域に対して形成時に印加する電場の有無、配向処理を変化させる領域と角度、磁場印加の有無とその方向、用いるブルー相格子面、などの条件の組合せは、選択反射させたい波長によって適宜調整することが好ましく、上記は一例に過ぎない。
前記開口制御素子1では2つのブラッグ回折面による反射帯域を利用しているが、3つ以上のブラッグ回折面による反射帯域を利用して、1つのドメイン領域の高分子安定化ブルー相液晶で3つ以上の波長の光を選択的に反射させることも可能である。3つ以上の波長の光を選択的に反射する高分子安定化ブルー相液晶からなるドメイン領域を組み合わせて用いると、領域ごとに4つの波長の光を波長に応じて透過あるいは反射させることが可能である。また、少なくとも1つの波長の光を選択的に反射する高分子安定化ブルー相液晶からなるドメイン領域を組み合わせて用いると、領域ごとに2つの波長の光を波長に応じて透過あるいは反射させることも可能である。
さらにまた、前述の手順で形成された素子に対して、電極4、5間に120V以上の電圧を印加して、電圧が印加された領域の高分子安定化ブルー相液晶層をホメオトロピック配向に変化させてブラッグ回折による反射を無くして、波長780nm、660nm、および405nmの3つの波長が透過することもできる。印加する電圧が120V未満ではブラッグ回折による反射が残る。それぞれの領域に独立して電圧を印加できるように透明電極4を分割すれば、電圧印加の切換によりそれぞれの領域に対して任意に選択反射させたり、透過させたりすることが可能である。
前記開口制御素子は、異なる光記録メディアに対して記録、再生が可能な光ヘッド装置に好ましく用いることができる。図7にかかる光ヘッド装置の一例の概略構成を示した。該光ヘッド装置は、直線偏光の光を出射する光源21、コリメータレンズ22、偏向手段23、1/4波長板24、前記開口制御素子1、対物レンズ25、受光素子27を備えている。
光源21は、波長λ=405nm、波長λ=660nmおよび波長λ=780nmの直線偏光の光を略同一光軸上に出射する光源であることが好ましい。光束径としては4mmが例示される。
偏向手段23は、入射した直線偏光の光を、偏光方向に応じて光路を切り替える機能をもつことが好ましく、1/4波長板24は、前記波長の直線偏光の光を円偏光に変化させる機能をもつとともに、光源から出射された直線偏光の光を開口制御素子1で選択反射される回転方向の円偏光に変化させることが好ましい。
光源から出射された直線偏光の光束は、コリメータレンズ22、偏向手段23、1/4波長板24をこの順番で透過して、円偏光となって例1の開口制御素子1に入射し、次いで対物レンズ25で光学記録媒体26の情報記録面に集光、照射される。そして、光学記録媒体の情報記録面で反射された戻り光は、対物レンズを通って開口制御素子1、1/4波長板24をこの順番で透過し光源とは直交する偏光方向の直線偏光の光となって偏向手段23に入射し、受光素子27へと導かれる。
本発明の開口制御素子は、光源からの出射光は波長に応じて光束径を変化させて透過させ、戻り光に対しては開口制御せずにすべて透過させるので、光学記録媒体や光軸が傾いても、情報記録面で反射された戻り光は開口制御素子により光束径を制限されることなく受光素子まで導かれる。そのため、信号劣化が小さく抑えられ、光源からの出射光を有効に利用して光学記録媒体に記録された情報を読み取ることができる。また、開口制御素子1は偏光状態を変化させないので、光源からの直線偏光を損失なく直交する偏光方向の直線偏光の戻り光に変換して導かれ、光源からの光を有効利用することができる。
さらに、本発明の開口制御素子は、機械的あるいは電気的に駆動する必要がないため、駆動装置や駆動電源、制御回路等が不要である。したがって、本発明の開口制御素子を用いると、三波長で光学記録媒体を読み取り/書き込む光ヘッド装置を単純な構成で実現でき、小型化、信頼性向上が達成される。
以下に本願発明を[例1]、[例2]の実施例によりさらに具体的に説明するが、本願発明は以下の説明に限定されるものではない。
[例1]
波長λ=405nm、波長λ=660nm、および波長λ=780nmの入射光に対する透過光の光束径を波長に応じて制限する本例の開口制御素子を、図1および図2に示す断面図および平面図を用いて具体的に説明する。本例の開口制御素子は、図2に示すように、透明基板中央の直径1.4mmの円形の領域を中心領域10、中心領域10と同心円状の境界をもつ外径2.1mmの円環形状を環状領域11、および前記2つの領域の外側の一様な領域を周辺領域12とを備える。
無アルカリガラスからなる透明基板2および3の表面にITOからなる透明電極4、5をスパッタリング法により形成する。まず、中心領域10に対して他の領域とは独立に基板の外周部から電圧を印加できるように、中心領域および電極取り出し部のパターン(図示せず)をフォトリソグラフィー技術およびエッチング法により加工する。次に、透明電極4、5の表面にスピンコート法にてポリイミド膜6、7を形成し、まず中心領域10および環状領域11の部分だけ開口したマスクを用いて配向膜6、7表面を一方向に布でラビングし、次いで周辺領域12の部分だけ開口したマスクを用いて配向膜6、7表面を、中心領域10および環状領域11に施したラビング方向に対して35.5°だけ角度を変えて一方向に布でラビングして、領域により配向処理方向を違えた水平配向処理を施す。次いでガラスファイバースペーサーを5%混入した熱硬化型接着材からなるシール材を透明基板2の透明電極形成面に印刷塗布してシール8を形成し、透明基板3を重ね合せ圧着固化させて液晶セルを形成する。両基板間の間隔は10μmとする。
シール8に設けられた注入口(図示せず)から、ネマチック液晶にカイラル剤と光重合性モノマーと光重合開始材とを混合したTが50℃の液晶混合物を真空注入法により液晶セルに充填する。液晶混合物に混入されたカイラル剤の添加量は、中心領域10のブラッグ回折による選択反射波長がλ=860nmになるような割合とする。その後、注入口を接着材にて封止して密封する。
液晶セルに充填された液晶混合物を60℃まで加熱して等方相とし、次いで液晶セルを、基板法線方向から25°傾斜し、基板への正投影が中心領域10および環状領域11のラビング方向に対して32.5°、周辺領域12のラビング方向に対して68.0°の方向に傾斜した均一磁場中に保持して等方相の液晶混合物全体に磁場を印加するとともに、外部に置いた矩形波1kHzを発生する電圧印加手段13により中心領域10に18Vの平行電場を印加する。そのまま、液晶混合物がブルー相Iを呈する温度になるまで徐冷し、ブルー相Iを呈する温度に保持してそれぞれの領域内のブルー相格子を成長させ、所望の格子傾きの角をもつ均一なブルー相とし、波長365nmで照射強度0.15mW/cmの紫外光を照射して光重合性モノマーを高分子化させて、領域ごとにブルー相格子の方向が異なった高分子安定化ブルー相液晶層9を形成する。なお、光の入射面出射面には前記3つの波長の光に対する低反射膜を形成する。
このようにして形成した例1の開口制御素子に対して、波長λ=405nm、波長λ=660nm、および波長λ=780nmで光軸を略一致させた光束径4mmの円偏光の光束を入射角0°で入射させる。ここで該光束の円偏光の回転方向は、カイラル剤で決まる回転方向と同じとする。図6(a)に示すような分光特性を持つ中心領域10では前記3つの波長の光を選択反射しないため、波長λ、λおよびλの光をすべて透過させ、図6(b)に示すような分光特性を持つ環状領域11では波長λおよびλの光を透過させ、波長λの光が反射され、図6(c)に示すような分光特性を持つ周辺領域12では波長λの光を透過させ、波長λおよびλの光が反射される。その結果、波長λ=405nmの光は光束径4mm、波長λ=660nmの光は光束径2.1mm、波長λ=780nmの光は光束径1.4mmの光束径とされて本例の開口制御素子を透過する。そのときのそれぞれの波長における透過率は波長λで90〜92%、波長λで90〜92%、波長λで95〜97%である。
[例2]
例1の開口制御素子を用いて、図7に概略の構成を示す光ヘッド装置を作製する。波長λ=405nm、波長λ=660nmおよび波長λ=780nmで光束径4mmの直線偏光の光を略同一光軸上に出射する光源21からの出射光は、コリメータレンズ22、偏向手段23、1/4波長板24をこの順番で透過して、例1の開口制御素子1に入射し、次いで対物レンズ25で光学記録媒体26の情報記録面に集光照射される。このとき光源からの出射光は1/4波長板24により、例1の開口制御素子の液晶層が選択反射する回転方向の円偏光に変えられているので、開口制御素子1に入射した光束は、波長により光束径を変えられて対物レンズに出射され、光学記録媒体に照射される。すなわち波長λ=405nmの光は光束径4mmのまま光束径を制限されずに、波長λ=660nmの光は光束径2.1mm、波長λ=780nmの光は光束径1.4mmにそれぞれ光束径を制限されて、開口制御素子1を透過する。
光学記録媒体の情報記録面で反射され逆回りの円偏光となった戻り光は、対物レンズを通って開口制御素子1、1/4波長板24をこの順番で透過し、偏向手段に入射する。このとき開口制御素子1に入射する戻り光は、円偏光の回転方向が往路と逆回りなので開口制御されずにすべて透過されて受光素子へ導かれる。前記偏向手段に入射した戻り光は、1/4波長板により光源からの光束と直交する偏光方向の直線偏光に変えられて、往路とは異なる光路を通って受光素子27へと導かれる。
本発明の開口制御素子を用いるとCD、DVD、およびBDもしくはHD DVDなどの異なる三波長の光を用いる光ヘッド装置において、入射光の波長によって光束径を選択的に制限する開口制御素子として利用できる。
また、駆動用の電源や制御回路が不要で組み込みが容易であり、光ヘッド装置が単純化、コンパクト化される。さらに戻り光を有効に利用できるので光軸のずれによる信号劣化が小さく抑えられる。
本発明の開口制御素子の一例の概略断面図。 本発明の開口制御素子の一例の概略平面図。 ブルー相の配向構造を示す模式図。(a)ブルー相I、(b)ブルー相II。 ブルー相の結晶の回転角とブラッグ回折波長の関係を示す図 領域10、11、12の高分子安定化ブルー相液晶の格子面の傾き角を示す模式的俯瞰図。(a)中心領域10、(b)環状領域11、(c)周辺領域12。 領域10、11、12の液晶層の分光反射率特性を示す図。(a)中心領域10、(b)環状領域11、(c)周辺領域12。 本発明の開口制御素子を用いる光ヘッド装置の概略構成図。
符号の説明
1:開口制御素子
2、3:透明基板
4、5:透明電極
6、7:配向膜
8:シール
9:高分子安定化ブルー相液晶層
10:中心領域
11:環状領域
12:周辺領域
13:電圧印加手段
14:(110)面により回折される光の選択反射波長の結晶面回転角依存性
15:(011)面により回折される光の選択反射波長の結晶面回転角依存性
20:結晶面回転角30°
21:結晶面回転角66°

Claims (8)

  1. 一対の透明基板に挟持され、略円形の中心領域と、中心領域の外周に配設され略同心円状の境界をもつ円環状の環状領域と、環状領域の外周に配設された周辺領域と、からなる液晶層を備えた開口制御素子であって、
    前記中心領域の液晶層は第1の波長λの光、第2の波長λの光および第3の波長λの光(λ<λ<λ)を透過させ、前記環状領域の液晶層は前記第1の波長の光および前記第2の波長の光を透過させて、前記第3の波長の光を選択反射し、前記周辺領域の液晶層は前記第1の波長の光を透過させて、前記第2の波長の光および前記第3の波長の光を選択反射することを特徴とする開口制御素子。
  2. 前記各領域の液晶層が、ブルー相を発現する低分子液晶と光重合性モノマーとを混合した液晶混合物に光照射して光重合性モノマーを光重合させて得られる、ブルー相を発現する低分子液晶と高分子との複合体である高分子安定化ブルー相液晶からなる液晶層である請求項1記載の開口制御素子。
  3. 前記液晶層のブルー相格子面の方向が、前記各領域間で互いに異なっている請求項2記載の開口制御素子。
  4. 前記透明基板の対向する側の面には透明電極が形成されていて、該透明電極は、前記領域間の境界の少なくともひとつで分割されていて、分割された領域の透明電極に他の領域と独立して電圧を印加するための電極取り出し部が、前記透明基板の外周部に設けられている請求項2または3記載の開口制御素子。
  5. 前記透明基板の少なくとも一方の透明基板の液晶と接する面に配向処理が施されていて、該透明基板の前記各領域のうち少なくともひとつの領域は他の領域と配向処理方向が異なっている請求項2、3または4記載の開口制御素子。
  6. ブルー相格子の方向が異なる高分子安定化ブルー相液晶からなる前記領域の液晶層が、高分子安定化ブルー相液晶層を形成するときに、透明電極へ印加する電圧の有無および大きさと前記配向処理の方向との条件の組合せを前記各領域でそれぞれ変えて形成されている請求項2〜5のいずれかに記載の開口制御素子。
  7. 前記液晶高分子安定化ブルー相液晶は、磁場中で光重合性モノマーを光重合させ形成されている請求項2〜7のいずれかに記載の開口制御素子。
  8. 光軸を略一致された第1の波長λ、前記第2の波長λ、および前記第3の波長λ(λ<λ<λ)の円偏光の光束を光学記録媒体へ集光、照射する対物レンズと、光学記録媒体からの戻り光を受光する受光素子と、を備えた光ヘッド装置において、前記対物レンズに対して光源側に請求項1〜7のいずれかに記載の開口制御素子が備えられていることを特徴とする光ヘッド装置。
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