JP2006126545A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 記録材の搬送方向及び搬送幅方向の画像濃度を均一にする。
【解決手段】 a.現像剤担持体に現像剤を供給する前記第2搬送手段は外径24mm以上30mm以下、ピッチ30mm以上40mm以下であり、毎分300回以上500回以下の回転速度で回転する、
b.キャッチ極は、前記現像剤担持体の回転中心と前記第2搬送手段の回転中心とを結ぶ直線に対して、下流側25°以上50°以下の位置に配置される、
c.剥離極は、前記直線に対して上流側60°以上80°以下に配置される、
d.前記第1搬送手段の搬送力Aと、前記第2搬送手段の搬送力Bとの比A/Bが1.04以上1.20以下である。
【選択図】 図2

Description

本発明は電子写真方式の画像形成装置に関し、特に、電子写真プロセスにより画像を形成する画像形成装置における現像装置の改良に関する。
電子写真方式の画像形成装置では、文字画像を主体とする画像の形成から写真画像の形成や、カラー画像の形成へと用途が拡大するに従って、高画質の画像を形成する現像装置が必要になってきている。すなわち、低濃度から高濃度まで忠実に濃度を再現すること、均一な濃度のベタ画像を形成すること等が現像装置に対して要求されるようになってきている。
また、小型の現像装置が望まれており、特に、カラー画像形成装置においては複数の現像装置が一つの画像形成装置内に組み込まれるために、小型の現像装置が必要になる。
このような現像装置に対するニーズを満たすために、現像装置の改良が行われてきている。高画質の画像を形成するためには、トナーとキャリアを含有する二成分現像剤を用いることが有効であり、二成分現像剤を用いた現像装置の改良が特に多く行われている。
特許文献1では、感光体に対向する位置に二成分現像剤を搬送するマグネットロール、マグネットロールの下方に配置された2本の攪拌ロール及びマグネットロールから攪拌ロールへ落下する現像剤を案内する案内板を有する現像装置が開示されている。
特許文献2では、現像剤を攪拌しながら互いに反対方向に搬送する2本のスクリューオーガーを有する現像装置が開示されている。
特許文献3では、現像領域に現像剤を搬送する現像ロールの内側に固定のマグネットロールを設け、該マグネットロールに現像剤の付着と剥離を行う反発磁界を形成する2磁極及び該2磁極間に補助磁極を設けた現像装置が開示されている。
特許文献4では、現像領域に現像剤を搬送する現像剤担持体及び該現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤搬送部材を有し、現像剤搬送部材を現像剤担持体に対して所定距離以下の間隔をおいて下方に配置した現像装置が開示されている。
特許文献5では、二成分現像剤を現像領域に搬送する現像剤担持体及び現像剤を攪拌搬送する2本のスクリューを有し、下流側のスクリューの現像剤搬送速度を上流側のスクリューの搬送速度よりも遅くした現像装置が開示されている。
特開昭64−21472号公報 特開平10−240010号公報 特開平9−146372号公報 特開平11−219031号公報 特開2001−154471号公報
1画面内において均一な濃度の画像を形成することができるとともに、連続画像形成において、画像形成開始から画像形成終了まで、高印字率の画像を均一な濃度で形成するためには、特許文献1〜5のような単一の技術手段あるいは少数の技術手段からなる高画質化手段では十分ではなく、現像剤担持体の内側に配置された磁界発生手段、現像剤担持体に現像剤を供給する搬送手段、これらの手段を含む現像装置内の構成要素の配置関係等を総合的に検討する必要がある。
本発明は、記録材の搬送方向及び搬送幅方向に均一な濃度の画像、特に、ベタ画像を均一な濃度で形成することができて小型の現像装置を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明では主として、次の手段により前記の目的を達成した。
なお、本明細書において、磁極の配置に関して「上流」、「下流」とは、特に説明がある場合を除いて現像剤担持体の回転方向を基準としたものである。
(1)搬送手段の搬送力を適正に設定することにより、現像剤担持体の回転軸方向に均一な現像剤の層を形成し、記録材の搬送幅方向の濃度を均一にする。
現像剤担持体に現像剤を供給する第2搬送手段の搬送力が不足すると、現像剤担持体及び第2搬送手段の回転軸方向、即ち、記録材の搬送幅方向の濃度が不均一になる。
回転軸方向に現像剤を搬送しつつ、現像剤担持体に現像剤を供給する第2搬送手段の搬送力を上げて、適正レベルに設定することにより、記録材の搬送幅方向の濃度を均一にする。
(2)現像剤担持体の内側に配置される磁界発生手段の磁極構成を適正にすることにより、記録材の搬送方向の濃度を均一にする。
磁界発生手段は、現像領域において、現像剤を現像剤担持体上に担持させる主磁極の下流に、現像剤を現像剤担持体から剥離する反発磁界を形成する。反発磁界を形成する一対の同極磁極の下流側磁極は現像剤の剥離後に現像剤担持体に現像剤を付着させるキャッチ磁極としての機能を有する。
該キャッチ磁極を適正角度に形成することにより、現像剤担持体からの現像剤の剥離と、現像剤担持体への現像剤の付着とが安定して行われるようになり、現像剤担持体の回転方向に均一な現像剤層が形成された記録材の搬送方向の濃度の均一化が可能となる。
(3)本発明においては、互いに反対の回転軸方向に現像剤を搬送する第1、第2搬送手段を用いている。この場合、第1搬送手段から第2搬送手段に現像剤が受け渡されるUターン部において現像剤の量が少なくなり、現像剤担持体への現像剤の受け渡し量が低下して記録材の搬送幅方向及び搬送方向の濃度が不均一になるという問題が生じやすい。これに対する解決手段として、Uターン部の搬送手段回転軸方向スペースを大きくして、Uターン部に収容される現像剤の量を多くするという解決手段があるが、装置を小型化するためには、Uターン部を大きくすることは望ましくない。
このようなUターン部における現像剤量の不足の問題は、前記(1)手段、即ち、第2搬送手段の搬送力をアップした場合に特に生じやすく、現像剤担持体の線速度をアップした高速現像において、特に生じやすい。
本発明においては、第1搬送手段の搬送力を第2搬送手段の搬送力よりも大きく設定することにより、このUターン部における現像剤量不足の問題を解決し、記録材の搬送幅方向及び搬送方向に均一な濃度の画像を形成するようにした。
(4)本発明においては、また、第2搬送手段の回転軸を、その回転により現像剤を搬送する方向の上流側が低くなるように傾けることにより、前記Uターン部における現像剤量不足の問題を解決し、少ない量の現像剤で記録材幅方向に均一の濃度の画像を形成するようにした。
具体的には、下記の発明により、本発明の前記目的は達成される。
(請求項1)
像形成体、該像形成体上に静電潜像を形成する潜像形成手段及び前記像形成体上の静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置を有する画像形成装置において、
前記現像装置は、
前記像形成体に対向して配置され、回転により現像領域に現像剤を搬送し、前記現像領域において現像剤の層を形成する現像剤担持体、
前記現像剤担持体の内側に配置された磁界発生手段、
前記現像剤担持体により搬送される現像剤の量を規制する規制手段、
回転軸方向に搬送しながら現像剤を攪拌する第1搬送手段、及び、
該第1搬送手段により搬送された現像剤を受け取って、回転軸方向に搬送しつつ、前記現像剤担持体に現像剤を供給する第2搬送手段を有し、
前記磁界発生手段は、前記現像領域において、前記現像剤担持体上に現像剤の層を形成する磁界を発生する主磁極、
前記第2搬送手段からの現像剤を前記現像剤担持体上に保持させるキャッチ極及び、
前記現像領域を通過した現像剤を前記現像剤担持体から剥離する剥離極、
を有し、
次のa、b1、c及びdの条件を満たすことを特徴とする画像形成装置、
a.前記第2搬送手段は外径24mm以上30mm以下、ピッチ30mm以上40mm以下であり、毎分300回以上500回以下の回転速度で回転する、
b1.前記キャッチ極は、前記現像剤担持体の回転中心と前記第2搬送手段の回転中心とを結ぶ直線に対して、下流側25°以上50°以下の位置に配置される、
c.前記剥離極は、前記直線に対して上流側60°以上80°以下に配置される、
d.前記第1搬送手段の搬送力Aと、前記第2搬送手段の搬送力Bとの比A/Bが1.04以上1.20以下である。
(請求項2)
像形成体、該像形成体上に静電潜像を形成する潜像形成手段及び前記像形成体上の静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置を有する画像形成装置において、
前記現像装置は、
前記像形成体に対向して配置され、現像領域に現像剤を搬送し、前記現像領域において現像剤の層を形成する現像剤担持体、
前記現像剤担持体の内側に配置された磁界発生手段、
前記現像剤担持体により搬送される現像剤の量を規制する規制手段、
回転軸方向に搬送しながら現像剤を攪拌混合する第1搬送手段、
該第1搬送手段により搬送された現像剤を受け取って、回転軸方向に搬送する第2搬送手段及び、
前記第2搬送手段により搬送された現像剤を受け取って、回転により前記現像剤担持体に現像剤を供給する供給手段を有し、
前記磁界発生手段は、前記現像領域において、前記現像剤担持体上に現像剤の層を形成する磁界を発生する主磁極、前記供給手段からの現像剤を前記現像剤担持体上に保持させるキャッチ極及び前記現像領域を通過した現像剤を前記現像剤担持体から剥離しながら前記第2搬送手段に現像剤を送る剥離極を有し、
次のa、b2、c、d及びeの条件を満たすことを特徴とする画像形成装置、
a.前記第2搬送手段は外径24mm以上30mm以下、ピッチ30mm以上40mm以下であり、毎分300回以上500回以下の回転速度で回転する、
b2.前記キャッチ極は、前記現像剤担持体の回転中心と前記第2搬送手段の回転中心とを結ぶ直線に対して、下流側40°以上65°以下の位置に配置される、
c.前記剥離極は、前記直線に対して上流側60°以上80°以下に配置される、
d.前記第1搬送手段の搬送力Aと前記第2搬送手段の搬送力Bとの比A/Bが1.04以上1.20以下である、
e.前記供給手段が、1.5mm以上4.0mm以下の間隔を隔てて、前記第2搬送手段の上方に配置される。
(請求項3)
像形成体、該像形成体上に静電潜像を形成する潜像形成手段及び前記像形成体上の静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置を有する画像形成装置において、
前記現像装置は、
前記像形成体に対向して配置され、現像領域に現像剤を搬送し、前記現像領域において現像剤の層を形成する現像剤担持体、
前記現像剤担持体の内側に配置された磁界発生手段、
前記現像剤担持体により搬送される現像剤の量を規制する規制手段、
回転軸方向に搬送しながら現像剤を攪拌混合する第1搬送手段、及び、
該第1搬送手段により搬送された現像剤を受け取って、回転軸方向に搬送しつつ、前記現像剤担持体に現像剤を供給する第2搬送手段を有し、
前記磁界発生手段は、前記現像領域において、前記現像剤担持体上に現像剤の層を形成する磁界を発生する主磁極、
前記第2搬送手段からの現像剤を前記現像剤担持体上に保持させるキャッチ極及び、
前記現像領域を通過した現像剤を前記現像剤担持体から剥離する剥離極、
を有し、
次のa、b1、c及びfの条件を満たすことを特徴とする画像形成装置、
a.前記第2搬送手段は外径24mm以上30mm以下、ピッチ30mm以上40mm以下であり、毎分300回以上500回以下の回転速度で回転する
b1.前記キャッチ極は、前記現像剤担持体の回転中心と前記第2搬送手段の回転中心とを結ぶ直線に対して、下流側25°以上50°以下の位置に配置される
c.前記剥離極は、前記直線に対して上流側60°以上80°以下に配置される
f.前記現像剤担持体の回転軸及び前記第1、第2搬送手段の前記回転軸が、前記第2搬送手段の搬送方向下流側を高くして、水平に対して0.25°以上1.0°以下の傾斜角αをもって傾斜している。
(請求項4)
像形成体、該像形成体上に静電潜像を形成する潜像形成手段及び前記像形成体上の静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置を有する画像形成装置において、
前記現像装置は、
前記像形成体に対向して配置され、現像領域に現像剤を搬送し、前記現像領域において現像剤の層を形成する現像剤担持体、
前記現像剤担持体の内側に配置された磁界発生手段、
前記現像剤担持体により搬送される現像剤の量を規制する規制手段、
回転軸方向に搬送しながら現像剤を攪拌混合する第1搬送手段、
該第1搬送手段により搬送された現像剤を受け取って、回転軸方向に搬送する第2搬送手段及び、
前記第2搬送手段により搬送された現像剤を受け取って、回転により前記現像剤担持体に現像剤を供給する供給手段を有し、
前記磁界発生手段は、前記現像領域において、前記現像剤担持体上に現像剤の層を形成する磁界を発生する主磁極、
前記第2搬送手段からの現像剤を前記現像剤担持体上に保持させるキャッチ極及び、
前記現像領域を通過した現像剤を前記現像剤担持体から剥離する剥離極、
を有し、次のa、b2、c、e及びfの条件を満たすことを特徴とする画像形成装置、
a.前記第2搬送手段は外径24mm以上30mm以下、ピッチ30mm以上40mm以下であり、毎分300回以上500回以下の回転速度で回転する、
b2.前記キャッチ極は、前記現像剤担持体の回転中心と前記第2搬送手段の回転中心とを結ぶ直線に対して、下流側40°以上65°以下の位置に配置される、
c.前記剥離極は、前記直線に対して上流側60°以上80°以下に配置される
e.前記供給手段が、1.5mm以上4.0mm以下の間隔を隔てて、前記第2搬送手段の上方に配置される。
f.前記現像剤担持体の回転軸及び前記第1、第2搬送手段の前記回転軸が、前記第2搬送手段の搬送方向下流側を高くして、水平に対して0.25°以上1.0°以下の傾斜角αをもって傾斜している。
(請求項5)
前記第1搬送手段は、攪拌室内に配置され、前記第2搬送手段は現像剤通過穴を有する仕切により前記攪拌室と隔てられた供給回収室内に配置されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
(請求項6)
前記比A/Bが1.07以上1.20以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
(請求項7)
前記供給手段は、円筒状の供給用現像剤担持体及び該供給用現像剤担持体の内側に配置された供給用磁界発生手段を有することを特徴とする請求項2又は請求項4に記載の画像形成装置。
(請求項8)
前記現像剤担持体は、350mm/sec以上の線速で回転することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
(請求項9)
体積平均粒径20μm以上60μm以下の磁性キャリア及び体積平均粒径が3μm以上7μm以下のトナーを用いて現像を行う前記現像装置を有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
請求項1、2、5〜9のいずれかの発明により、現像剤担持体に現像剤を供給する第2搬送手段の搬送力を十分に高くするとともに、第2搬送手段に現像剤を供給する第1搬送手段の搬送力を第2搬送手段の搬送力より大きく設定することにより、現像剤担持体の回転軸方向に均一であり、且つ、時間的に変動しない現像剤担持体への現像剤の供給が行われる。また、現像剤担持体に現像剤を付着させるキャッチ極を、現像剤担持体の回転中心と第2搬送手段の回転中心とを結ぶ線直線に対して、25°以上50°以下に設定し、現像剤担持体から現像剤を剥離する剥離極を前記直線に対して60°以上80°以下に設定することにより、現像剤担持体への現像剤の付着と、現像剤担持体からの現像剤の剥離とが円滑に行われるので、均一な濃度の画像が形成され、特に、記録材の搬送方向及び搬送幅方向の濃度均一性のよい画像が形成される。
請求項3、4、7〜9のいずれかの発明により、現像剤担持体に現像剤を供給する第2搬送手段の搬送力を十分に高くするとともに、第2搬送手段をその搬送方向下流が高くなるように設けたので、第2搬送手段の搬送力をアップしたことにより生じやすい、第2搬送手段上流部における現像剤不足が解消され、現像剤担持体の回転軸方向に記に均一であり、且つ、時間的に変動しない現像剤担持体への現像剤の供給が行われる。また、現像剤担持体に現像剤を付着させるキャッチ極を、現像剤担持体の回転中心と第2搬送手段の回転中心とを結ぶ線直線に対して、25°以上50°以下に設定し、現像剤担持体から現像剤を剥離する剥離極を前記直線に対して60°以上80°以下に設定することにより、現像剤担持体への現像剤の付着と、現像剤担持体からの現像剤の剥離とが円滑に行われるので、均一な濃度の画像が形成され、特に、記録材の搬送方向及び搬送幅方向の濃度均一性のよい画像が形成される。
請求項6の発明により、特に、連続画像形成時に濃度が変動が少なく、且つ、1頁内の画像の濃度が均一な高い画質の画像が形成される。
請求項7の発明により、現像剤担持体への現像剤の供給と現像剤担持体からの現像剤の回収とが円滑に行われるので、安定した現像行われ、均一な濃度の画像が形成される。
請求項8の発明により、高速であり、且つ、高画質の画像形成が可能となる。
請求項9の発明により、解像度、階調表現性等の画像特性において優れた画像が形成される。
(1)実施の形態1
<画像形成装置>
図1は本発明の実施の形態に係る画像形成装置の全体構成の一例を示す模式図である。
図1において、10は像形成体としての感光体、11は帯電装置、12は露光装置、13は現像装置、14は感光体10の表面を清掃するためのクリーニング装置、16は現像装置13を構成する現像剤担持体としての現像スリーブ、20は中間転写ベルトを示す。画像形成手段1は感光体10、帯電装置11、現像装置13、およびクリーニング装置14等からなっており、各色毎の画像形成手段1の機械的な構成は同じであるので、図1ではY(イエロー)系列のみの構成について参照符号を付けており、M(マゼンタ)、C(シアン)およびK(黒)の構成要素については参照符号を省略した。帯電装置11及び露光装置12は像形成体上に静電潜像を形成する潜像形成手段を構成する。
各色毎の画像形成手段1の配置は中間転写ベルト20の走行方向に対して、Y、M、C、Kの順に配置されており、各感光体10は中間転写ベルト20の張設面に接触し、接触点で中間転写ベルト20の走行方向と同方向、かつ、同線速度で回転する。
中間転写ベルト20は駆動ローラ21、アースローラ22、テンションローラ23、従動ローラ24に張架され、これらのローラと中間転写ベルト20、転写手段25、クリーニング手段28等でベルトユニット3を構成する。
中間転写ベルト20の走行は不図示の駆動モータによる駆動ローラ21の回転によって行われる。
感光体10は、例えばアルミ材によって形成される円筒状の金属基体の外周に導電層、a−Si層あるいは有機感光体(OPC)等の感光層を形成したものであり、導電層を接地した状態で図1の矢印で示す反時計方向に回転する。
読み取り装置80又は外部機器からの画像データに対応する電気信号は画像形成レーザで光信号に変換され、露光手段12によって感光体10が像露光される。
現像装置13は、感光体10の周面に対し所定の間隔を保ち、感光体10の回転方向と最接近位置において逆方向に回転する円筒状の非磁性ステンレスあるいはアルミ材で形成された現像剤担持体としての現像スリーブ16を有している。なお、本発明に係わる現像装置13の詳細については後述する。
中間転写ベルト20は、体積抵抗率106〜1012Ω・cmの無端ベルトであり、例えば変性ポリイミド、熱硬化ポリイミド、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ナイロンアロイ等のエンジニアリングプラスチックに導電材料を分散した、厚さ0.015〜0.05mmの半導電性シームレスベルトである。
25は転写装置であり、トナーと反対極性の直流が印加され、感光体10上に形成されたトナー画像を中間転写ベルト20上に転写させる機能を有する。転写装置25としてはコロナ放電器の他に転写ローラを用いることもできる。
26はアースローラ22に当接および当接解除可能な転写ローラからなる転写装置であり、中間転写ベルト20上に形成されたトナー画像を記録材Pに再転写する。
28はクリーニングブレードを有するクリーニング装置であり、中間転写ベルト20を挟んで従動ローラ24に対向して設けられている。トナー画像を記録材Pに転写後、中間転写ベルト20はクリーニング手段28を通過し、クリーニングブレードによって周面上に残ったトナーが清掃される。
70は紙送り出しローラ、71はタイミングローラ、72は紙カセット、73は搬送ローラである。
4は定着装置で、中間転写ベルト20上のトナー像が転写された記録材P上のトナー像を、加熱ローラ41と加圧ローラ42とで形成されるニップ部Tにおいて加熱加圧して定着する。81は排紙ローラで、定着された記録材を排紙皿82へ排紙する。
<現像装置>
次に、現像装置13について説明する。
現像装置13としては、キャリアとトナーとを主成分とする二成分現像剤を用いる現像装置が用いられるが、小粒径トナーを用いた二成分現像装置が好ましい。また、正規現像で現像を行うもの又は反転現像を行うものを現像装置に用いることができるが、現像スリーブ16に感光体1の帯電と同極性の現像バイアスを印加し、感光体の帯電と同極性に帯電されたトナーで現像を行う反転現像が好ましく、本実施の形態では、負帯電トナーを用いた反転現像により現像が行われる。
小粒径トナーとしては、体積平均粒径が3μm以上7μm以下のものが好ましい。
体積平均粒径は、体積基準の平均粒径であって、湿式分散機を備えた「コールターカウンターTA−II」又は「コールターマルチサイザー」(いずれもコールター社製)により測定した値である。
このような小粒径トナーにより高解像力を有する高画質の画像を形成することができる。体積平均粒径が7μmより大のトナーでは、高画質の特徴が弱まる。
体積平均粒径が3μmよりも小さいトナーを用いた場合、かぶり等による画質の低下が起きやすくなる。
前記のような小粒径には重合トナーを用いることが望ましい。
重合トナーは、トナー用バインダー樹脂の生成とトナー形状がバインダー樹脂の原料モノマー又はプレポリマーの重合及びその後の化学的処理により形成されて得られるトナーを意味する。より具体的には、懸濁重合又は乳化重合等の重合反応と必要によりその後に行われる粒子同士の融着工程を経て得られるトナーを意味する。重合トナーでは、原料モノマー又はプレポリマーを水系で均一に分散した後に重合させトナーを製造することから、トナーの粒度分布及び形状の均一なトナーが得られる。
具体的には懸濁重合法により作製されるものや、乳化液を加えた水系媒体の液中にて単量体を乳化重合して微粒の重合粒子を製造し、その後に、有機溶媒、凝集剤等を添加して会合する方法で製造することができる。会合の際にトナーの構成に必要な離型剤や着色剤などの分散液と混合して会合させ調製する方法や、単量体中に離型剤や着色剤などのトナー構成成分を分散した上で乳化重合する方法などがあげられる。ここで会合とは樹脂粒子および着色剤粒子が複数個融着することをいう。
キャリアの磁気粒子としては、鉄、フェライト、マグネタイト等の金属、それらの金属とアルミニウム、鉛等の金属との合金等の従来から公知の材料を用いる。特にフェライト粒子が好ましい。
キャリアは、磁気粒子が更に樹脂により被覆されているもの、あるいは樹脂中に磁気粒子を分散させたいわゆる樹脂分散型キャリアが好ましい。コーティング用の樹脂組成としては、特に限定は無いが、例えば、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、エステル系樹脂或いはフッ素含有重合体系樹脂等が用いられる。また、樹脂分散型キャリアを構成するための樹脂としては、特に限定されず公知のものを使用することができ、例えば、スチレンアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系樹脂、フェノール樹脂等を使用することができる。なお、キャリアの粒径等については後に説明するが、キャリアの粒径も前記したトナーの粒径と同様な方法で測定された値である。
図2は、図1における現像装置13の断面を拡大した図である。
図3は、現像装置13全体を上方から視た断面図である。
図2において、130はトナーとキャリアとからなる2成分現像剤を収容するケーシングで、現像スリーブ16の内部には、固定の磁界発生手段としてのマグネットロール132が内設される。マグネットロール132はN1〜N3で示す3つのN極及びS1〜S4で示す4つのS極を有する。
N1極は現像スリーブ16が感光体10に対向する現像領域Gにおいて現像剤の磁気ブラシを形成する主磁極、S1極とS2極とは反発磁界を形成する磁極であり、該反発磁界により、現像スリーブ16から現像剤が剥離される。S2極は、現像スリーブ16に現像剤を付着させるキャッチ極である。現像スリーブ16は矢印W1で示すように回転して現像剤を搬送するが、搬送方向に順次形成されたS2、N2、S3、N3、S4、N1は交互に異極が配列された搬送磁極列であり、現像剤は該搬送磁極列により搬送されて現像領域Gに供給される。N2極に対向する位置に規制部材133が現像スリーブ16に近接して配置され、現像スリーブ16により搬送される現像剤の量を規制し、現像スリーブ16上に均一な現像剤の層を形成する。
135は現像剤を攪拌搬送する第1搬送手段としての第1スクリューである。第1スクリュー135は図2の矢印W2で示すように回転し、図3において矢印W4で示す回転軸右方向に現像剤を攪拌しつつ現像剤を搬送する。136は図2の矢印W3で示すように回転し、図3において矢印W5で示すように、回転軸左方向に現像剤を攪拌しつつ搬送するだい2搬送手段としての第2スクリューである。
トナーは図3において、点線で示す開口139(図2におけるハウジング130に対する上蓋138に設けられた開口)から現像装置13内に供給され、図3における矢印W4で示す搬送過程において現像剤に混合される。
第1スクリュー135が配置された攪拌室R1と第2スクリュー136が配置された供給回収室R2とは仕切131により隔てられ、仕切131には、現像剤が通過する通過穴j、hが設けられる。
ハウジング130には、現像スリーブ16が感光体1に対向する部分で開口が形成され現像領域Gが形成される。
現像は次のようにして行われる。
図2において、感光体10がW0で示すように、現像スリーブ16がW1で示すように、第1スクリュー135が矢印W2で示すように、第2スクリュー136が矢印W3で示すようにそれぞれ回転して、現像剤が第1スクリュー135→第2スクリュー→現像スリーブ16のように搬送され、現像領域Gにおいて、現像が行われる。なお、現像スリーブ16には、電源E1及びE2により交流電圧に直流電圧が重畳された現像バイアスが印加される。
現像剤は感光体と同極性に帯電されるトナーを含有し、現像バイアスとしては、感光体1の帯電極性と同極性の直流成分を有す現像バイアスが印加される。
現像領域Gを通過した現像剤は、剥離極S1とキャッチ極S2とにより形成される反発磁界の作用で、現像スリーブ16から剥離され、剥離された現像剤は第2スクリュー136により搬送されて第1スクリュー135に還流する。
現像工程における現像剤の流れを図3により更に説明する。
攪拌室R1内の現像剤は矢印W4で示すように、右方向に搬送され、通過穴jから供給回収室R2に供給される。供給回収室R2内で現像剤は、第2スクリューにより矢印W5で示すように左方向に搬送され、搬送の過程で現像スリーブ16に供給される。
前記に説明したように、現像後の現像剤は現像スリーブ16から第2スクリュー136に搬送されるが、第2スクリュー136により図3の左方向に搬送された現像剤は通過穴hから攪拌室R1に供給される。攪拌室R1においては、開口139からトナーが供給され、現像において消費された分のトナーが現像剤に供給され、第1スクリュー135の攪拌作用によって、現像剤中に均一に混合される。
高速の画像形成において、均一濃度の画像を形成するには、現像スリーブ16を350mm/sec以上の線速度で回転して、現像領域Gに現像剤を供給することが望ましいが、このような高速の画像形成においては、濃度の均一性や階調再現性等に関する条件を満たすために、装置構成、装置の作動条件等に関する改良が必要である。以下にこのような改良について説明する。
<磁界発生手段>
図4を参照して磁界発生手段132を説明する。
前記に説明したように、磁界発生手段132はN磁極N1〜N3及びS磁極S1〜S4を有する。隣あう磁極が互いに反対極性となる配列においては、現像スリーブの回転により現像剤が搬送されるが、隣あう磁極が同極性となる配列、即ち、剥離極S1とキャッチ極S2との間では、反発磁界が形成されて現像スリーブ16から現像剤が剥離される。この現像剤の剥離により、現像によりトナーが消費されて、トナー濃度が低下した現像剤が現像スリーブ16から除去される。
この現像済み現像剤の剥離と第2スクリュー136から現像スリーブ16への現像剤の供給を確実に行うためには、
現像スリーブ16の回転中心と第2スクリューの回転中心とを結ぶ直線Lとキャッチ極S2の角度間の角度θ1が、25°以上50°以下であり(条件b1)、且つ、直線Lと剥離極S1の角度間の角度θ2が60°以上80°以下である(条件c)ことが必要である。
なお、現像スリーブ16と磁界発生手段132の着磁中心とはほぼ一致している。
条件b1において、角度θ1が25°未満の場合、一旦現像スリーブ16から剥離された現像剤がキャッチ極S2により現像スリーブ16に戻されやすくなって、現像スリーブ16上にトナー濃度の低い現像剤が付着し搬送されるために、濃度不足、特に、1頁の画像の後端部における濃度低下が発生する確率が高くなる。角度θ1を25°以上とすることにより、このような問題が解決された。
角度θ1が50°を超えると、現像剤の流動性が低下した場合に、キャッチ極S2に対する現像剤の受け渡しを左右する現像剤の液面が低下する傾向が出て、現像スリーブ16への現像剤の供給量が低下してピッチムラが発生しやすくなる。
条件cにおいて、角度θ2が60°未満の場合、一旦現像スリーブ16から剥離された現像剤がキャッチ極S2により現像スリーブ16に戻されやすくなって、現像スリーブ16上にトナー濃度の低い現像剤が付着し搬送されるために、濃度不足、特に、1画面の後端部における濃度低下が発生する確率が高くなる。角度θ2を60°以上とすることにより、このような問題が解決された。
角度θ2が80を超える場合、供給回収室R2に現像剤が搬送されにくくなり、現像スリーブ16の回転方向上流に現像剤が逆流して現像装置外に現像剤が漏れ出す現象が起きやすくなる。
<現像剤の搬送>
現像によりトナーが消費され、トナー濃度が低下した現像剤を現像スリーブ16から除去するとともに、十分なトナー濃度の現像剤を十分な量で第2スクリュー136から現像スリーブ16に供給する必要がある。このためには、第2スクリュー136の搬送力を十分に高くする必要がある。
このために、第2スクリューの径Rを24mm以上30mm以下、ピッチPを30mm以上40mm以下、且つ、第2スクリュー136の回転速度を毎分300回以上500回以下とした(条件a)。
なお、第2スクリューの径は、スクリューの外径である。
こられの範囲の下限を下回ると、第2スクリュー136の搬送力が不足し、第2スクリュー136の回転軸方向の搬送下流側において濃度不足が発生する場合がある。なお、これらの範囲の上限は、画質の確保のための上限ではなく、装置の大きさや円滑な搬送性の確保、過度な速度による耐久性の低下等のように、一般的な機械使用上の限度で決定される上限である。
前記に説明したように、現像剤の搬送は、端部の通過穴j、hを中心としたUターン部において現像剤の搬送方向が反転するUターン搬送であるが、このようなUターン搬送において、前記Uターン直後における現像剤量の不足により、第2スクリュー136の上流側から下流側に供給される現像剤の量が不足すると、搬送手段の回転軸方向に現像剤の不均一が起こって、記録材の搬送幅方向の濃度の不均一が起こりやすくなる。
このために、第1スクリュー135の搬送力Aを第2スクリュー136の搬送力Bよりも大きく設定し、両者の搬送力の比をA/B≧1.04に設定することにより(条件d)、第1、第2スクリューの回転軸方向、言い換えると、記録材の搬送幅方向の濃度ムラを防止することができる。
第1スクリュー135の搬送力を相対的に大きく設定することにより、Uターン部に十分な量の現像剤が保持されるようになり、第2スクリュー136の軸方向に均一な量の現像剤が供給され、結果として、現像スリーブ16にその軸方向に均一に現像剤が供給されることになる。
第1、第2スクリューの搬送力の比は、1.07≦A/B≦1.20であることが好ましい。
比A/Bが1.04よりも小さいと、第2搬送スクリューの上流側、すなわち、図3における右端部において濃度が不足する不均一が起きやすくなる。また、比A/Bが1.20よりも大きいと、第1スクリュー135の下流部でパッキングによる現像剤ストレスが大きくなるという問題が起きやすい。
搬送力の測定は、図5に示す装置を用いて行った。
図5は模式図であるが、図2、3に示す現像装置を改造したものである。
即ち、図5におけるハウジング130、仕切131、第1スクリュー135、第2スクリュー136は図2に示したものである。前記に説明したように、第1、第2スクリュー135、136を回転駆動することにより、矢印W4、W5で示すような現像剤の流れが生ずる。
ハウジング130の攪拌室R1を形成する底部に穴AP1を形成し、供給回収室R2の底部に穴AP2を形成する。穴AP1、AP2は、互いに同一形状、同一大きさであればよく、例えば、同一の直径の円形穴であるが、第1スクリュー135と第2スクリュー136の相対的な搬送力を測定するので、穴直径数mm程度の適宜大きさ、適宜形状の穴である。
第1段階で、穴AP1、AP2を塞いだ状態で、第1、第2スクリュー135、136を5分間回転駆動する。
次の第2段階で、穴AP1をあけ、穴AP2を塞いだ状態で第1、第2スクリュー135、136を回転駆動し、
第2段階の開始後、5秒から15秒までの10秒間に穴AP1から落下した現像剤の量を第1スクリュー135の搬送力Aとする。
同様な第1、第2段階を穴AP2を開け、穴AP1を塞いで行ったときの穴AP2からの現像剤の落下量を第スクリューの搬送力Bとする。
(2)実施の形態2
本実施の形態は、図1に示す全体構造を有し、図6に示す現像装置を装備している。
図6において、図2におけると同一の部品には同一の符号が付されており、これらについての説明は省略する。
140は矢印W7で示す方向に回転して現像剤を現像スリーブ16に供給する供給用現像剤担持体としての供給スリーブ、141は供給スリーブ140内に配置され、現像剤を供給スリーブ140に保持させる磁界を発生する供給用磁界発生手段としてのマグネットロール、142は供給スリーブ140から現像スリーブ16へ現像剤を案内する案内板である。このような現像スリーブ16に現像剤を供給する供給手段は、供給スリーブ140及びマグネットロール141により構成される。
第2スクリュー136のW3で示す回転により現像剤が矢印W6で示すように上方に移動して、供給スリーブ16上に移る。
反時計方向に回転する供給スリーブ140により現像剤が搬送されて矢印W8で示すように案内板142で案内されて現像スリーブ16に供給される。
現像後の現像剤は第2スクリュー136へと移動し、更に、前記に説明したように第1スクリュー135に環流する。
本実施の形態においても、実施の形態1における前記条件a、c及びdを満たすように現像装置13が構成されるが、本実施の形態においては、マグネットローラ132のキャッチ極S2の角度が図4の直線Lに対して、その下流側40°以上65°以下に形成される(条件b2)。本実施の形態においては更に、第2スクリュー136と供給スリーブ140との間の配置関係に関する条件eを満たすように現像装置13が構成される。
本実施の形態における磁極配置を図7に示す。本実施の形態においては、キャッチ極S2の直線Lに対する角度角度θ1が40°以上65°以下に設定される(条件b2)。条件b2は第1スクリュー136及び現像スリーブ16の上方に配置された供給手段から供給された現像剤を現像スリーブ16上にキャッチし、現像剤層を安定して形成するための条件である。
また、供給スリーブ140が第2スクリュー136の上方に配置され、供給スリーブ140と第2スクリュー136間の垂直方向の間隔Dを1.5mm以上4.0mm以下に設定する(条件e)。間隔Dは図示のように、第2スクリュー136の頂部に引いた水平線と供給スリーブ140の底部に引いた水平線間の間隔である。この条件eによって、現像剤が安定して第2スクリュー136から供給スリーブ140に受け渡され、均一な現像が行われる。
前記間隔Dは、供給スリーブ140の外周と第2スクリュー136の外周との間の垂直方向の間隔である。第1、第2スクリュー135、136はその回転時に現像剤との摩擦により、回転軸に直角な方向の力を受けて撓む場合がある。Dが1.5mmよりも小さい場合、この撓みにより、第2スクリュー136が供給スクリュー136に接触する場合がある。
また、間隔Dが40mmよりも大きい場合、第2スクリュー136から供給スリーブ140への現像剤の受け渡しが不安定になり、画像濃度ムラが生じやすくなる。
(3)実施の形態3
図8は、図2に示した現像装置13を図2における右方から見た模式図である。
16Xは現像スリーブ16の回転軸、136Xは第2スクリュー136の回転軸をそれぞれ示す。また、136Xaは、第2スクリュー136の搬送方向W5の上流側を、136Xbは第2スクリュー136の搬送方向W5の下流側をそれぞれ示す。
図示のように、第2スクリュー136がその搬送方向下流側136Xbが高くなるように、0.25°≦α≦1.0°、の角度α傾けて設置される。このような第2スクユー136の設定は、現像装置13全体を角度α傾けることにより実現されるが、第1、第2スクリュー135、136のみを傾けてもよい。また、現像装置13全体を傾けることにより、第2スクリュー136の水平に対する角度αが前記した条件を満たすようにすることも可能である。
このような第2スクリュー136の傾斜設置により、現像剤の量を少なくしても、第2スクリュー136の回転軸方向、言い換えると、記録材の搬送幅方向及び記録材の搬送方向に均一な濃度の画像を形成することが可能になる。
図2、3に示す現像装置を用い、基本的に下記の共通条件に設定した。
・感光体:負帯電性のOPC感光体
・感光体帯電電位:−700V
・白地電位:−80V
・磁界発生手段:後に説明するように、キャッチ極S2及び剥離極S1の角度を種々変えて設定した実験を行った。その場合、他の磁極の角度もキャッチ極S2、剥離極S1の角度に対応した角度に設定されるが、表1に各磁極の角度の代表的な例を示す。
Figure 2006126545
・第1スクリュー135
直径27mm、ピッチ:35mm、回転速度:毎分428回
・第2スクリュー136
直径27mm、ピッチ:35mm、回転速度:毎分400回
・現像バイアス
直流成分:−500V、交流成分電圧(p−p)1.0kV、交流成分周波数5kHz
・トナー:体積平均粒径6.5μmの非磁性トナー
・キャリア:体積平均粒径33μmの磁性キャリア
・現像剤嵩密度:1.6g/cm3
・現像スリーブ16の線速度:300mm/sec
以下に説明する各実施例において、画像の評価を行った。評価結果が○は良好な結果を示し、△は、問題はあるが実用上許容出来る範囲、即ち、透過濃度差0.05以下であることを示し、×は不良であることを示す。
(1)実施例1
第2スクリュー136の直径を表2のように種々変えた他は、前記共通条件の元で画像を形成した。
表2に示すように、第2スクリュー136の径が24mm未満では、第2スクリュー136の搬送力不足により、画像のスクリュー軸方向の端部における濃度不足が発生した。
Figure 2006126545
(2)実施例2
第2スクリュー136のピッチを表3のように種々変えるとともに、第2スクリューの径を24mm(24φ)、30mm(30φ)とした他は、前記共通条件で画像を形成した。
表3に示すように、第2スクリュー136のピッチが30mm未満では、第2スクリュー136の搬送力不足により、スクリュー軸方向後端部における濃度不足が発生した。
Figure 2006126545
(3)実施例3
第2スクリュー136の回転速度を表4のように種々変えた他は、前記共通条件で画像を形成した。
表4に示すように、第2スクリュー136の回転速度が毎分300回未満では、第2スクリュー136の搬送力不足により、スクリュー軸方向端部における濃度不足が発生した。
Figure 2006126545
(4)実施例4
キャッチ極S2の図4における直線Lに対する角度θ1を表5に示すように種々変えた他は前記共通条件で画像を形成した。
表5に示すように、角度θ1が25°未満では、1頁の画像後端部における濃度が低下し、また、角度θ1が45°を超えた場合、ピッチムラが発生した。ピッチムラは第2スクリュー136のピッチに対応した濃度ムラが画像上に現れる現象である。
Figure 2006126545
(5)実施例5
剥離極S1の図4における直線Lに対する角度θ2を表6に示すように種々変えた他は前記共通条件で画像を形成した。
表6に示すように、角度θ2が60°未満では、1頁の画像後端部における濃度低下があった。また、角度θ2が上限80°を超えた場合には、現像剤の漏れだしが発生した。
Figure 2006126545
(6)実施例6
第1スクリュー135の搬送力Aと第2スクリュー136の搬送力Bとの比A/Bを表7に示すように種々変えて、画像を形成し評価した。
その結果、表7に示すように、比A/Bが1.04未満では、第2スクリュー136の上流側に対応する部分における画像濃度が低下してベタ画像の均一性が低下することが判明した。また、比A/Bが1.20を超えるた場合にも画像間に濃度差が出る傾向が見られた。なお、表7において、連続コピー時の追随性は、連続画像形成時の画像間の濃度ムラに関する評価であり、追随性○は画像間に濃度差がほぼないことを示し、△は許容レベル内の濃度差であることを示し、×は、濃度差があり不良であることを示し、××は濃度ムラが顕著であることを示す。
Figure 2006126545
(7)実施例7
図6に示す現像装置を用い、前記共通条件で、且つ、第2スクリュー136と供給スリーブ140との垂直方向の間隔Dを表8に示すように種々変えて画像形成を行った。また、供給用マグネットローラとして表9に示す磁極配置のものを用いた。
その結果、表8に示すように、間隔Dが5.0mmの場合は、ベタ画像におけるピッチムラからなる濃度ムラが顕著であった。
なお、間隔Dが、1.0mmの場合及び1.5mmの場合ともに画像濃度の面では良好であった。
しかしながら、間隔Dが1.5mmを下回った場合、第2スクリュー136が回転時に撓んだときに、供給スクリュー140に接触する可能性がある。
Figure 2006126545
Figure 2006126545
(8)実施例8
第2スクリュー136の回転軸の水平に対する角度αを表10に示すように種々変えて画像を形成し評価した。表10における連続コピー時の追随性も表7におけるものと同様な意味である。
その結果、角度αが0.25°未満では、ベタ画像の均一性及び連続コピー時の追随性において問題があり、0.25°以上では良好な画像が形成された。
Figure 2006126545
本発明の実施の形態に係る画像形成装置の全体構成の一例を示す模式図である。 本発明の実施の形態1における現像装置の断面を拡大した図である。 現像装置全体を上方から視た断面図である。 本発明の実施の形態1におけるマグネットロールの磁極配置示す図である。 搬送手段の搬送力の測定装置を示す図である。 本発明の実施の形態2における現像装置を示す図である。 本発明の実施の形態2におけるマグネットロールの磁極配置示す図である。 本発明の実施の形態3における現像装置の模式図である。
符号の説明
1 画像形成手段
10 感光体
13 現像装置
132 磁界発生手段
135 第1スクリュー
136 第2スクリュー
N1 主磁極
S1 剥離極
S2 キャッチ極

Claims (9)

  1. 像形成体、該像形成体上に静電潜像を形成する潜像形成手段及び前記像形成体上の静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置を有する画像形成装置において、
    前記現像装置は、
    前記像形成体に対向して配置され、回転により現像領域に現像剤を搬送し、前記現像領域において現像剤の層を形成する現像剤担持体、
    前記現像剤担持体の内側に配置された磁界発生手段、
    前記現像剤担持体により搬送される現像剤の量を規制する規制手段、
    回転軸方向に搬送しながら現像剤を攪拌する第1搬送手段、及び、
    該第1搬送手段により搬送された現像剤を受け取って、回転軸方向に搬送しつつ、前記現像剤担持体に現像剤を供給する第2搬送手段を有し、
    前記磁界発生手段は、前記現像領域において、前記現像剤担持体上に現像剤の層を形成する磁界を発生する主磁極、
    前記第2搬送手段からの現像剤を前記現像剤担持体上に保持させるキャッチ極及び、
    前記現像領域を通過した現像剤を前記現像剤担持体から剥離する剥離極、
    を有し、
    次のa、b1、c及びdの条件を満たすことを特徴とする画像形成装置、
    a.前記第2搬送手段は外径24mm以上30mm以下、ピッチ30mm以上40mm以下であり、毎分300回以上500回以下の回転速度で回転する、
    b1.前記キャッチ極は、前記現像剤担持体の回転中心と前記第2搬送手段の回転中心とを結ぶ直線に対して、下流側25°以上50°以下の位置に配置される、
    c.前記剥離極は、前記直線に対して上流側60°以上80°以下に配置される、
    d.前記第1搬送手段の搬送力Aと、前記第2搬送手段の搬送力Bとの比A/Bが1.04以上1.20以下である。
  2. 像形成体、該像形成体上に静電潜像を形成する潜像形成手段及び前記像形成体上の静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置を有する画像形成装置において、
    前記現像装置は、
    前記像形成体に対向して配置され、現像領域に現像剤を搬送し、前記現像領域において現像剤の層を形成する現像剤担持体、
    前記現像剤担持体の内側に配置された磁界発生手段、
    前記現像剤担持体により搬送される現像剤の量を規制する規制手段、
    回転軸方向に搬送しながら現像剤を攪拌混合する第1搬送手段、
    該第1搬送手段により搬送された現像剤を受け取って、回転軸方向に搬送する第2搬送手段及び、
    前記第2搬送手段により搬送された現像剤を受け取って、回転により前記現像剤担持体に現像剤を供給する供給手段を有し、
    前記磁界発生手段は、前記現像領域において、前記現像剤担持体上に現像剤の層を形成する磁界を発生する主磁極、前記供給手段からの現像剤を前記現像剤担持体上に保持させるキャッチ極及び前記現像領域を通過した現像剤を前記現像剤担持体から剥離しながら前記第2搬送手段に現像剤を送る剥離極を有し、
    次のa、b2、c、d及びeの条件を満たすことを特徴とする画像形成装置、
    a.前記第2搬送手段は外径24mm以上30mm以下、ピッチ30mm以上40mm以下であり、毎分300回以上500回以下の回転速度で回転する、
    b2.前記キャッチ極は、前記現像剤担持体の回転中心と前記第2搬送手段の回転中心とを結ぶ直線に対して、下流側40°以上65°以下の位置に配置される、
    c.前記剥離極は、前記直線に対して上流側60°以上80°以下に配置される、
    d.前記第1搬送手段の搬送力Aと前記第2搬送手段の搬送力Bとの比A/Bが1.04以上1.20以下である、
    e.前記供給手段が、1.5mm以上4.0mm以下の間隔を隔てて、前記第2搬送手段の上方に配置される。
  3. 像形成体、該像形成体上に静電潜像を形成する潜像形成手段及び前記像形成体上の静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置を有する画像形成装置において、
    前記現像装置は、
    前記像形成体に対向して配置され、現像領域に現像剤を搬送し、前記現像領域において現像剤の層を形成する現像剤担持体、
    前記現像剤担持体の内側に配置された磁界発生手段、
    前記現像剤担持体により搬送される現像剤の量を規制する規制手段、
    回転軸方向に搬送しながら現像剤を攪拌混合する第1搬送手段、及び、
    該第1搬送手段により搬送された現像剤を受け取って、回転軸方向に搬送しつつ、前記現像剤担持体に現像剤を供給する第2搬送手段を有し、
    前記磁界発生手段は、前記現像領域において、前記現像剤担持体上に現像剤の層を形成する磁界を発生する主磁極、
    前記第2搬送手段からの現像剤を前記現像剤担持体上に保持させるキャッチ極及び、
    前記現像領域を通過した現像剤を前記現像剤担持体から剥離する剥離極、
    を有し、
    次のa、b1、c及びfの条件を満たすことを特徴とする画像形成装置、
    a.前記第2搬送手段は外径24mm以上30mm以下、ピッチ30mm以上40mm以下であり、毎分300回以上500回以下の回転速度で回転する
    b1.前記キャッチ極は、前記現像剤担持体の回転中心と前記第2搬送手段の回転中心とを結ぶ直線に対して、下流側25°以上50°以下の位置に配置される
    c.前記剥離極は、前記直線に対して上流側60°以上80°以下に配置される
    f.前記現像剤担持体の回転軸及び前記第1、第2搬送手段の前記回転軸が、前記第2搬送手段の搬送方向下流側を高くして、水平に対して0.25°以上1.0°以下の傾斜角αをもって傾斜している。
  4. 像形成体、該像形成体上に静電潜像を形成する潜像形成手段及び前記像形成体上の静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置を有する画像形成装置において、
    前記現像装置は、
    前記像形成体に対向して配置され、現像領域に現像剤を搬送し、前記現像領域において現像剤の層を形成する現像剤担持体、
    前記現像剤担持体の内側に配置された磁界発生手段、
    前記現像剤担持体により搬送される現像剤の量を規制する規制手段、
    回転軸方向に搬送しながら現像剤を攪拌混合する第1搬送手段、
    該第1搬送手段により搬送された現像剤を受け取って、回転軸方向に搬送する第2搬送手段及び、
    前記第2搬送手段により搬送された現像剤を受け取って、回転により前記現像剤担持体に現像剤を供給する供給手段を有し、
    前記磁界発生手段は、前記現像領域において、前記現像剤担持体上に現像剤の層を形成する磁界を発生する主磁極、
    前記第2搬送手段からの現像剤を前記現像剤担持体上に保持させるキャッチ極及び、
    前記現像領域を通過した現像剤を前記現像剤担持体から剥離する剥離極、
    を有し、次のa、b2、c、e及びfの条件を満たすことを特徴とする画像形成装置、
    a.前記第2搬送手段は外径24mm以上30mm以下、ピッチ30mm以上40mm以下であり、毎分300回以上500回以下の回転速度で回転する、
    b2.前記キャッチ極は、前記現像剤担持体の回転中心と前記第2搬送手段の回転中心とを結ぶ直線に対して、下流側40°以上65°以下の位置に配置される、
    c.前記剥離極は、前記直線に対して上流側60°以上80°以下に配置される
    e.前記供給手段が、1.5mm以上4.0mm以下の間隔を隔てて、前記第2搬送手段の上方に配置される
    f.前記現像剤担持体の回転軸及び前記第1、第2搬送手段の前記回転軸が、前記第2搬送手段の搬送方向下流側を高くして、水平に対して0.25°以上1.0°以下の傾斜角αをもって傾斜している。
  5. 前記第1搬送手段は、攪拌室内に配置され、前記第2搬送手段は現像剤通過穴を有する仕切により前記攪拌室と隔てられた供給回収室内に配置されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記比A/Bが1.07以上1.20以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
  7. 前記供給手段は、円筒状の供給用現像剤担持体及び該供給用現像剤担持体の内側に配置された供給用磁界発生手段を有することを特徴とする請求項2又は請求項4に記載の画像形成装置。
  8. 前記現像剤担持体は、350mm/sec以上の線速で回転することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 体積平均粒径20μm以上60μm以下の磁性キャリア及び体積平均粒径が3μm以上7μm以下のトナーを用いて現像を行う前記現像装置を有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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