JPH11219031A - 現像装置、現像方法及び画像形成装置 - Google Patents

現像装置、現像方法及び画像形成装置

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JPH11219031A
JPH11219031A JP10019021A JP1902198A JPH11219031A JP H11219031 A JPH11219031 A JP H11219031A JP 10019021 A JP10019021 A JP 10019021A JP 1902198 A JP1902198 A JP 1902198A JP H11219031 A JPH11219031 A JP H11219031A
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JP10019021A
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Kazuhiko Sato
和彦 佐藤
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像スリーブ上に残る現像後の画像履歴を除
去する、及びゴーストと呼ばれる現像処理後の画像欠陥
を解消する。 【解決手段】 現像スリーブ141、剥ぎ取り磁極N
2,N3、パドルホイール144を有する現像装置にお
いて、現像スリーブ141の外周と、現像スリーブ14
1に隣接するパドルホイール144の外周軌跡とが接触
せず、その最近接距離sが1.6mm以下で、かつ、パ
ドルホイール144の回転中心を通る水平線nが現像ス
リーブ141の回転中心を通る水平線mに対して下方
に、3mm以上で現像スリーブ141の半径R1とパド
ルホイール144の半径R2との和より少ない距離tに
なるように、現像スリーブ141に対してパドルホイー
ル144を配置した現像装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式の複
写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に備え
られる現像装置と、現像方法と、画像形成装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電子写真装置の現像方式には、通常の電
子写真複写機等に用いられる正規現像方式と、デジタル
プリンタやデジタル電子写真複写機等に用いられる反転
現像方式が知られている。反転現像方式は、像担持体と
して感光体を用い、一般にレーザーダイオード、発光ダ
イオード(LED)等を光源として用い、帯電、露光に
より感光体上に形成された潜像を、感光体の帯電極性と
同極性に帯電したトナーにより現像してトナー像とする
方式である。例えば、感光体の帯電極性が負の場合、ト
ナーの極性も負であり、露光により生じた電位差を利用
して現像し、感光体上にトナー像を形成する方式であ
る。コロナ放電等を用いる転写装置により転写材をトナ
ーの極性と逆極性に帯電させ、感光体上のトナー像を転
写装置により転写させる。その後、ACコロナ放電また
はDCコロナ放電により転写材の電位を下げ、転写材と
感光体との付着力を低減させたのち、感光体表面から転
写材を剥離し、次のプロセスに移行する。
【0003】そして、従来の現像装置においては、回転
する感光体に近接して、回転する現像剤担持体として、
現像スリーブが配置されている。該現像スリーブは中空
円筒体状に形成されて、前記感光体に対向する側に開口
部を有するハウジングに収納されている。該現像スリー
ブには、例えば−650Vの直流電圧に、2700V、
8000Hzの交流電圧が重畳された現像バイアス電圧
が印加される。該現像スリーブは、その内部に磁石を有
し、現像スリーブの外周表面にトナー粒子と磁性粒子
(キャリア)とを混合した二成分現像剤を担持してい
る。
【0004】この現像装置は、前記トナーとキャリアと
から成る二成分現像剤を収容するハウジング、磁石から
成る磁界発生手段を内部に有する現像スリーブ、該現像
スリーブに現像剤を搬送して供給する現像剤搬送部材、
前記現像スリーブ上の現像剤層厚を所定量に規制する現
像剤層厚規制部材、現像剤を攪拌して現像剤搬送部材に
搬送する現像剤攪拌部材から構成されている。
【0005】そして、トナーカートリッジから前記ハウ
ジングの上部に設けられた開口であるトナー補給口部を
通して前記ハウジング内に補給されたトナーは、回転す
る前記現像剤攪拌部材により前記ハウジング内に収容さ
れた現像剤と攪拌、混合されて均一なトナー濃度にな
り、回転する前記現像剤搬送部材により前記現像スリー
ブの外周面上に供給される。現像スリーブ上の現像剤の
うち、トナーのみが現像領域で感光体上に付着する。
【0006】しかし、画像パターンによっては、画像の
履歴が現像スリーブ上に残り、同一画像に同一濃度の画
像パターンを現像しているにもかかわらず、「ゴース
ト」と呼ばれる濃度差が生じる画像欠陥を引き起こすこ
とがある。このゴーストを改善する対策として、従来技
術ではスクレーパと呼ぶゴム材料等を現像スリーブに当
接して、現像後に現像剤担持体上の現像剤を掻き取るこ
とで、画像の履歴をなくし、ゴーストを防いでいる。
【0007】しかし、現像スリーブに圧接して配置され
た従来技術のスクレーパ方式は、現像スリーブとスクレ
ーパ間を現像剤が擦り抜けたり、掻き取られる時に生じ
る現像剤劣化や、現像スリーブに擦傷痕が発生する等の
問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記現像スリーブの磁
極に同極性の磁極を隣接させる「剥ぎ取り極」と呼ばれ
る部分を設けることで、ある程度の現像剤が剥ぎ取り極
の反発磁界で現像スリーブから剥ぎ取ることができる。
しかしながら、剥ぎ取り極を設けるだけでは、完全に現
像スリーブから現像剤を剥ぎ取ることができず、未だ、
ゴーストの改善は満足できるレベルではない。
【0009】本発明は、上述の問題点を解決するために
なされたものであり、本発明の目的は、ゴーストの発生
を防止し、高画質の画像を形成可能にするとともに、現
像剤劣化や、現像剤担持体の擦傷痕発生を防止する現像
装置、現像方法及び画像形成装置を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】この剥ぎ取り極と周辺プ
ロセスを最適化することでかなり高いレベルまでゴース
トが改善されることを見い出して、本発明はなされたも
のである。
【0011】上記目的を達成する本発明の現像装置は、
現像剤を担持して像担持体の現像領域に搬送する現像剤
担持体の内部に複数個の磁極が配置され、該複数の磁極
のうち隣接する2極の何れかが同極性である剥ぎ取り磁
極であり、該剥ぎ取り磁極の近傍に配置されて回転する
現像剤搬送部材を有する現像装置において、前記現像剤
担持体の外周と、該現像剤担持体に近接する現像剤搬送
部材の外周軌跡とが接触せず、その最近接距離が1.6
mm以下で、かつ、前記現像剤搬送部材の回転中心を通
る水平線が前記現像剤担持体の回転中心を通る水平線に
対して下方に、3mm以上で現像剤担持体の半径と現像
剤搬送部材の半径との和より少ない距離になるように、
現像剤担持体に対して現像剤搬送部材を配置したことを
特徴とするものである(請求項1)。
【0012】また、本発明の現像方法は、請求項1〜6
の何れかに記載の現像装置を用いて、前記現像剤搬送部
材と前記剥ぎ取り磁極とにより、前記現像領域で前記像
担持体の静電潜像を現像しつつ回転する前記現像剤担持
体上から現像剤を剥ぎ取ることを特徴とするものである
(請求項7) 更に、本発明の画像形成装置は、像担持体に形成された
静電潜像を、請求項1に記載の現像装置により現像して
前記像担持体上にトナー像を形成し、該トナー像を被転
写材に静電転写することを特徴とするものである(請求
項8)。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態の説明に先立
って、本発明の現像装置を複数組搭載した画像形成装置
の一例であるカラープリンタの構成とその作用を図1の
断面構成図によって説明する。
【0014】〔実施の形態1〕図1は、本実施の形態の
現像装置及びこの現像装置を搭載した画像形成装置であ
るカラープリンタを示す断面構成図である。
【0015】このカラープリンタは、像担持体上に順次
形成される各色トナー像を重ね合わせたのち、転写部で
記録紙上に1回で転写してカラー画像を形成し、その
後、記録紙を像担持体面から剥離する方式のカラー画像
形成装置である。
【0016】このカラープリンタは、像担持体である可
撓性の無端ベルト状の感光体(以下、ベルト感光体と称
す)10の周囲に、4組のスコロトロン帯電器(以下、
帯電器と称す)11Y,11M,11C,11K、4組
の像露光装置13Y,13M,13C,13K、4組の
現像装置(以下、現像器と称す)14Y,14M,14
C,14Kとから成る画像形成ユニットを複数組(図示
の4組)縦列に配設したものである。但し、像露光装置
13(Y,M,C,K)としてレーザビーム走査光学装
置を使用したものである。
【0017】ベルト感光体10は、駆動ローラ101及
び回動ローラ102,103に張架され、テンションロ
ーラ104の作用により緊張状態にされ、内周面に設け
られたバックアップ部材105により局部的に当接しな
がら、図示の時計方向に回動する。バックアップ部材1
05は、ベルト感光体10の背面に当接して、現像剤担
持体(以下、現像スリーブと称す)141(Y,M,
C,K)の現像領域及び像露光装置13(Y,M,C,
K)の結像位置にベルト感光体10を規制している。
【0018】画像記録のスタートにより、駆動モータが
回動して駆動ローラ101を介してベルト感光体10は
図示の時計方向へと回動し、帯電器11Yの帯電作用に
よりベルト感光体10への電位の付与が開始される。ベ
ルト感光体10は電位を付与されたあと、像露光装置1
3Yにおいて第1の色信号すなわちイエロー(Y)の画
像信号に対応する電気信号による露光が開始され、ベル
トの回転(副走査)によってその表面の感光層に現像画
像のイエロー(Y)の画像に対応する静電潜像を形成す
る。この潜像は現像器14Yにより現像スリーブ141
Y上に付着搬送された現像剤が非接触の状態で反転現像
され、ベルト感光体10の回転に応じてイエロー(Y)
のトナー像が形成される。
【0019】次いでベルト感光体10はイエロー(Y)
のトナー像の上にさらに帯電器11Mの帯電作用により
電位が付与され、像露光手段13Mの第2の色信号すな
わちマゼンタ(M)の画像信号に対応する電気信号によ
る露光が行われ、現像器14Mによる非接触の反転現像
によって前記のイエロー(Y)のトナー像の上にマゼン
タ(M)のトナー像が重ね合わせて形成される。
【0020】同様のプロセスにより帯電器11C、像露
光手段13C及び現像器14Cによってさらに第3の色
信号に対応するシアン(C)のトナー像が形成される。
さらに帯電器11K、像露光手段13K及び現像器14
Kによって第4の色信号に対応する黒色(K)のトナー
像が順次重ね合わせて形成され、ベルト感光体10の一
回転以内にその周面上にカラーのトナー像が形成され
る。
【0021】現像器14Y,14M,14C及び14K
による現像作用に際しては、それぞれ現像スリーブ14
1Y,141M,141C及び141Kに対し、ベルト
感光体10の帯電と同極性の直流バイアス、あるいは直
流バイアスに交流を加えた現像バイアスが印加され、現
像スリーブ141(Y,M,C,K)上に付着した二成
分現像剤による非接触反転現像が行われて、導電層を接
地したベルト感光体10上の露光部にトナーを付着させ
る。
【0022】かくして、ベルト感光体10の周面上に形
成されたカラーのトナー像は帯電器11Fによって付着
トナーの電位が揃えられたのち転写前露光器によって除
電が行われ、転写部において、給紙装置である給紙カセ
ット20A,20B或いは手差し給紙部20Cから、そ
れぞれ給紙手段21A,21B,21Cにより送り出さ
れ、レジストローラ対23へと搬送され、レジストロー
ラ対23の駆動によってベルト感光体10上のトナー像
領域と同期して給紙される転写紙上に、ベルト感光体1
0の駆動用の駆動ローラ101の下部に対向して配置さ
れた転写装置(転写ローラ)17により転写される。
【0023】トナー像の転写を受けた被転写材(転写
紙)は、駆動ローラ101の曲率に沿ったベルト感光体
10周面より分離されたのち、定着装置24へ搬送さ
れ、定着装置24において加熱・圧着されてトナーが転
写紙上に溶着・定着されて定着装置24より排出され、
排紙ローラ対25A,25B,25Cにより搬送され
て、上部に設けられた排紙トレイ26に転写紙上のトナ
ー像面を下面にして排出される。
【0024】一方、転写紙を分離したベルト感光体10
はクリーニング装置19においてクリーニングブレード
191によってベルト感光体10面の摺擦がなされ、残
留トナーの除去・清掃がなされて、次の原稿画像のトナ
ー像の形成を続行するか、もしくは一旦停止して待機す
る。なお、次の原稿画像のトナー像の形成が続いて行わ
れるときは、帯電前除電器12によるベルト感光体10
の感光体面への露光が行われて前歴の除去がなされる。
【0025】前記複数の現像器14Y,14M,14
C,14Kは、ほぼ同じ構成をなすから、以下、これら
の現像器を代表して現像装置14と称して説明する。
【0026】図2は本発明の現像装置14の断面図であ
る。図において、140はトナーとキャリアとから成る
二成分現像剤を収容するハウジング、141は現像剤担
持体である現像スリーブ、142は現像スリーブ141
の内部に配置されハウジング140に固定された磁界発
生手段(マグネットロール)、143は現像スリーブ1
41上の現像剤層厚を所定量に規制する現像剤層厚規制
部材、144は現像スリーブ141に現像剤を補給する
パドル形状の現像剤搬送部材(以下、パドルホイールと
称す)、145,146はスクリュー形状をなす現像剤
攪拌搬送部材(以下、攪拌スクリューと称す)である。
なお、現像剤搬送部材144は複数の部材が回転軸に立
設されたパドルホイールに限定されるものではなく、現
像剤を効率良く搬送する他の形状でもよい。また、図示
の矢印は各ローラの回転方向を示す。E1はAC電源、
E2はDC電源である。
【0027】上記の現像器14(Y,M,C,K)の各
現像スリーブ141(Y,M,C,K)は、図2に示す
ような複数個の磁極S1,S2、N1〜N3を有し、こ
れらの複数個の磁極のうち互いに隣接する同極性の磁極
N2,N3により反発磁界を形成して、後述の所定条件
を満たす位置に配置された現像剤搬送部材144との相
乗効果により、現像スリーブ141(Y,M,C,K)
上の現像剤を剥ぎ取り、現像スリーブ141上の画像履
歴を消去する。
【0028】攪拌スクリュー145と攪拌スクリュー1
46とは、ハウジング140の底部から直立した仕切り
壁140aを挟んで両側に形成された第1の搬送室14
0b及び第2の搬送室140c内にそれぞれ平行に配置
され、互いに逆方向に駆動回転される。第1の搬送室1
40b及び第2の搬送室140cの上部は、天板148
により閉蓋されている。149は第2の搬送室140c
又は第1の搬送室140bの底部に設置されたトナー濃
度検出装置である。
【0029】図1に示すトナーカートリッジ15Y,1
5M,15C,15Kから補給されたトナーは、現像装
置14の天板148に穿設されたトナー補給口部(図示
せず)から第1の搬送室140b内に投入、補給され
る。
【0030】現像スリーブ141内には、複数個の磁極
N1,N2,N3,S1,S2が交互に配置されたマグ
ネットロール142が固設されている。これらの複数個
の磁極のうち、互いに隣接する2極N2,N3は同極性
に配置され、この隣接する同極性の磁極(剥ぎ取り磁
極)N2,N3により反発磁界が形成され、現像スリー
ブ141上の現像剤を剥ぎ取る剥ぎ取り磁極部分が形成
されている。
【0031】現像スリーブ141の外径は、φ8mm以
上、φ60mm以下が望ましい。外径が、φ8mm以上
であると、画像形成に必要な磁極N1,S2、現像剤層
厚規制部材143に対向する磁極N3、剥ぎ取り磁極N
2,N3及び磁極S1から成る少なくとも5極の磁極を
有するマグネットロール142を形成することが可能で
ある。また、現像スリーブ141の外径がφ60mm以
下であると、現像装置の小型化に有効である。特に、複
数組の現像装置(例えば14(Y,M,C,K)現像
器)を有するカラープリンタ(図1参照)においては、
複数の現像装置14が小型化すると、ベルト感光体10
短くなり、画像形成部が小型になる。
【0032】図3は、現像スリーブ141とパドルホイ
ール144との配置関係を示す部分拡大断面図である。
【0033】144は複数の羽根部144Aを有するパ
ドル形状の現像剤搬送部材(以下、パドルホイールと称
す)であり、現像スリーブ141に現像剤を搬送すると
ともに、現像処理後に現像スリーブ141から剥ぎ取ら
れた現像剤を攪拌スクリュー145に搬送する。パドル
ホイール144の羽根部144Aの先端部の回転軌跡
と、現像スリーブ141の外周面との最近接距離sは
1.6mm以下(例えばs=0.5mm)に設定されて
いる。
【0034】また、パドルホイール144の回転中心を
通る水平線nが、現像スリーブ141の回転中心を通る
水平線mに対して下方に、3mm以上で現像スリーブ1
41の半径R1とパドルホイール144の半径R2との
和より少ない距離tになるように、現像スリーブ141
に対してパドルホイール144を配置した。
【0035】図4は、パドルホイール144の回転中心
を通る水平線nと、現像スリーブ141の回転中心を通
る水平線mとの距離tが、半径R1と半径R2との和と
等しく、かつ、最近接距離sが1.6mm以下に設定さ
れている請求項1に記載の条件の限界にパドルホイール
144が配置された状態を示す拡大断面図である。
【0036】〔実施の形態2〕図5は実施の形態1の現
像装置を搭載したカラープリンタの実施の形態2を示す
断面構成図である。なお、図面に使用されている符号に
ついて、図1と同じ機能を有する部分には、同符号を付
している。以下、前記の実施の形態1と異なる点を説明
する。
【0037】このカラープリンタは、1個の帯電器11
と1個の像露光手段13と4個の現像器14(Y,M,
C,K)とにより、像担持体(感光体ドラム)10上に
順次形成される各色トナー像を重ね合わせたのち、転写
部で記録紙上に1回で転写してカラー画像を形成し、そ
の後、分離手段により像担持体面から剥離する方式のカ
ラー画像形成装置である。
【0038】図5において、10は像担持体である感光
体ドラムで、OPC感光体(有機感光体)をドラム基体
上に塗布形成したもので、接地されて図示の時計方向に
駆動回転される。11は帯電器で、感光体ドラム10周
面に対し高電位VHの一様な帯電をグリッド電位VGに電
位保持されたグリッドとコロナ放電ワイヤによるコロナ
放電によって与えられる。この帯電器11による帯電に
先だって、前プリントまでの感光体の履歴をなくすため
に発光ダイオード等を用いた帯電前除電器(PCL)1
2による露光を行って感光体周面の除電をしておく。上
記の感光体の履歴とは、先行した画像形成時の帯電、画
像露光で作像した感光体上に残留した画像パターンをい
い、感光体メモリーとも称す。
【0039】感光体ドラム10への一様帯電ののち、像
露光手段13により画像信号に基づいた像露光が行われ
る。像露光手段13は図示しないレーザーダイオードを
発光光源とし回転するポリゴンミラー、fθレンズ、シ
リンドリカルレンズを経て反射ミラーにより光路を曲げ
られ走査がなされるもので、感光体ドラム10の回転に
よって潜像が形成される。本実施の形態では文字部に対
して露光を行い、露光部電位VLの方が帯電電位VHより
も低電位となるような反転潜像を形成する。
【0040】感光体ドラム10の周縁には、イエロー
(Y),マゼンタ(M),シアン(C),黒色(K)等
のトナーとキャリアとから成る二成分現像剤をそれぞれ
内蔵した現像器14Y,14M,14C,14Kから成
る現像装置14が設けられている。
【0041】各現像器14(Y,M,C,K)内の現像
スリーブ141に近接してパドルホイール144が、最
近接距離s、垂直方向の距離tを維持して所定位置に配
置されている。
【0042】〔実施の形態3〕図6は、実施の形態1の
現像装置を搭載したカラー画像形成装置の実施の形態3
を示す断面構成図である。
【0043】なお、図面に使用されている符号につい
て、図1、図5と同じ機能を有する部分には、同符号を
付している。また、前記の実施の形態と異なる点を説明
する。
【0044】ドラム状の像担持体である感光体ドラム1
0は、例えば、透明アクリル樹脂の透明部材によって形
成される円筒状の透明樹脂基体を内側に設け、透明の導
電層及び有機感光体層(OPC)を該基体の外周に形成
したものであり、接地された状態で図6の矢印で示す方
向に回転される。
【0045】本発明に係わるカラー画像形成装置は、感
光体ドラム10の周囲に、帯電器11(Y,M,C,
K)、像露光手段13(Y,M,C,K)、現像器14
(Y,M,C,K)とから成る画像形成ユニットを複数
組(図示4組)配設したものである。
【0046】帯電器11(Y,M,C,K)は、感光体
ドラム10の前述した有機感光体層に対し所定の電位に
保持されたグリッドと放電ワイヤによるコロナ放電とに
よって帯電作用を行い、感光体ドラム10に対し一様な
電位を与える。
【0047】13Y,13M,13C,13Kは、画像
信号に基づいた像露光を行う像露光手段(以下、露光光
学系13(Y,M,C,K)と称す)で、感光体ドラム
10の軸方向に配列したLEDと等倍結像系であるセル
フォックレンズとから構成される露光光学系で、別体の
画像読み取り装置によって読み取られた各色の画像信号
がメモリより順次取り出されて前記の各露光光学系13
(Y,M,C,K)にそれぞれ電気信号として入力さ
れ、感光体ドラム10の回転(副走査)によって潜像を
形成する。各露光光学系13(Y,M,C,K)は何れ
も光学系支持手段として設けた支持部材130に取り付
けられて前記感光体ドラム10の基体内部に収容され
る。
【0048】各現像器14(Y,M,C,K)は、前述
した帯電器11(Y,M,C,K)による帯電,露光光
学系13(Y,M,C,K)による像露光によって形成
される感光体ドラム10上の静電潜像を現像バイアス電
圧の印加により非接触の状態で反転現像する。
【0049】原稿画像は本装置とは別体の画像読み取り
装置において、撮像素子により読み取られた画像或いは
コンピュータで編集された画像を、Y,M,C及びKの
各色別の画像信号として一旦メモリに記憶し格納され
る。
【0050】画像記録のスタートにより、感光体駆動モ
ータが始動して感光体ドラム10を反時計方向(図示矢
方向)へ回転する。同時に帯電器11Yの帯電作用によ
り感光体ドラム10に電位の付与が開始される。
【0051】感光体ドラム10は電位を付与されたあ
と、前記の露光光学系13Yにおいて第1の色信号即ち
イエロー(Y)の画像信号に対応する電気信号による露
光が開始されドラムの回転走査によってその表面の感光
層に原稿画像のイエロー(Y)の画像に対応する静電潜
像を形成する。
【0052】前記の潜像は現像器14Yにより現像スリ
ーブ141上の現像剤が非接触の状態で反転現像され感
光体ドラム10の回転に応じイエロー(Y)のトナー像
が形成される。各現像器14(Y,M,C,K)内の現
像スリーブ141に近接してパドルホイール144が、
最近接距離s、垂直方向の距離tを維持して所定位置に
配置されている。
【0053】次いで感光体ドラム10は前記イエロー
(Y)のトナー像の上に更に帯電器11Mの帯電作用に
より電位を付与され、露光光学系13Mの第2の色信号
即ちマゼンタ(M)の画像信号に対応する電気信号によ
る露光が行われ、現像器14Mによる非接触の反転現像
によって前記のイエロー(Y)のトナー像の上にマゼン
タ(M)のトナー像が順次重ね合わせて形成していく。
【0054】同様のプロセスにより帯電器11C、露光
光学系13C及び現像器14Cによって更に第3の色信
号に対応するシアン(C)のトナー像が、また帯電器1
1(K)、露光光学系13K及び現像器14Kによって
第4の色信号に対応する黒色(K)のトナー像が順次重
ね合わせて形成され、感光体ドラム10の一回転以内に
その周面上にカラーのトナー像が形成される。
【0055】これ等各露光光学系による感光体ドラム1
0の有機感光層に対する露光はドラムの内部より前述し
た露光波長に対し透明の基体を通して行われる。従って
第2、第3及び第4の色信号に対応する画像の露光は何
れも先に形成されたトナー像の影響を全く受けることな
く行われ、第1の色信号に対応する画像と同等の静電潜
像を形成することが可能となる。なお、各現像器14
(Y,M,C,K)による現像作用に際しては、それぞ
れ現像スリーブ141に対して直流或いは更に交流を加
えた現像バイアスが印加され、現像器14(Y,M,
C,K)に収容された二成分現像剤により感光体ドラム
10に対して非接触の反転現像が行われるようになって
いる。
【0056】感光体ドラム10の周面上に形成されたカ
ラーのトナー像は、一旦中間転写手段として設けた中間
転写ベルト30の周面に転写される。
【0057】中間転写ベルト30はローラ31,32,
33及び34の間に張架され、ローラ34に伝達される
動力により感光体ドラム10の周速度に同期して時計方
向に循環して搬送される。
【0058】中間転写ベルト30はローラ34とローラ
32の間のベルト面を感光体ドラム10の周面に接し、
ローラ34外周のベルト面を転写部材である転写ローラ
35に接し、それぞれの接触位置においてトナー像の転
写域を形成している。
【0059】感光体ドラム10周面に付着した状態にあ
る複数色から成るカラートナー像は、先ず前記の中間転
写ベルト30との間の接触位置においてローラ32への
トナーと反対極性のバイアス電圧の印加により順次中間
転写ベルト30の周面側に転写される。即ち、感光体ド
ラム10上のカラートナー像は、接地したローラ31の
案内によりトナーを散らすことなく転写域へと搬送さ
れ、ローラ32に対する1〜2kVのバイアス電圧の印
加によって中間転写ベルト30側に効率良く転写され
る。
【0060】感光体ドラム10にはクリーニング装置4
0が、中間転写ベルト30にはクリーニング装置50が
圧接し、それぞれの備えるブレードが常時圧接されてい
て、残留した付着トナーの除去がなされて周面は常に清
浄な状態に保たれている。
【0061】一方、給紙カセット(図示せず)の給紙ロ
ーラ22Bの作動により転写材Pが搬出されてタイミン
グローラ23に給送され、中間転写ベルト30上のカラ
ートナー像の搬送に同期して転写ローラ35の転写域へ
と給紙される。
【0062】転写ローラ35は中間転写ベルト30の周
速度に同期して反時計方向に回動されていて、給紙され
た転写材Pは転写ローラ35と接地状態にあるローラ3
3の間のニップ部の形成する転写域において中間転写ベ
ルト30上のカラートナー像に密着され転写ローラ35
への1〜2kVのトナーと反対極性のバイアス電圧の印
加により順次カラートナー像は転写材P上に転写され
る。
【0063】カラートナー像の転写を受けた転写材Pは
除電され、搬送板36を介して定着装置24に搬送、加
熱され、トナーを溶着して定着がなされたのち排紙ロー
ラ25Aを介して装置外部に排出される。
【0064】〔実施の形態4〕図7は像担持体10と、
中間転写ドラム60とを備え、実施の形態1の現像装置
を搭載したカラー画像形成装置の断面構成図である。
【0065】この中間転写ドラム60を使用した場合に
は、回動する感光体ドラム10上に形成された静電潜像
を現像スリーブ141と、剥ぎ取り磁極を有するマグネ
ットロール142と、パドルホイール144とを備えた
現像器14Yにより現像してY色トナー像を形成し、こ
のY色トナー像を感光体ドラム10から中間転写ドラム
60に転写し、同様にして、感光体ドラム10上に形成
された静電潜像を現像器14Mにより現像してM色トナ
ー像を形成し、このM色トナー像を感光体ドラム10か
ら中間転写ドラム60に転写し、以下同様にして、C色
トナー像及びK色トナー像を感光体ドラム10から中間
転写ドラム60に順次転写する。更に、中間転写ドラム
60と転写ローラ17とが接する転写部において、多色
トナー像(Y,M,C,K)を転写材Pに一括して静電
転写したのち、分離手段18により分離して、定着装置
24により画像を定着する。
【0066】各現像器14(Y,M,C,K)内の現像
スリーブ141に近接してパドルホイール144が、最
近接距離s、垂直方向の距離tを維持して所定位置に配
置されている。
【0067】
【実施例】(ゴーストの定義及び測定方法)図8は、ゴ
ースト評価用画像パターンを示す図である。このパター
ンは、画像形成用信号発生装置により作成した。図示の
黒色で塗りつぶした部分は、透過濃度約1.4の被転写
材の黒ベタ部分A1,A2であり、斜線を施した部分は
ハーフトーン部分Bであり、その他の余白部分は白色部
分Cである。
【0068】上記のゴースト評価用画像パターンを、K
onica KL−2010カラープリンタ(コニカ
(株)製)改造機を使用し黒色現像剤によりプリントア
ウトし、転写材上に形成されたパターンの透過濃度を、
透過濃度計X−Rite310(米国X−Rite社
製)で測定した。
【0069】図示のは上記の黒ベタ
部分A1の透過濃度測定位置を示す。中央の部分
はそれ以前の白色部分Cで現像剤消耗がないから、現像
処理時に充分な画像濃度が得られる。しかし、その左側
部分の、右側部分のはそれ以前の黒色部分
A1現像剤消耗が多いから現像処理時に画像濃度が低下
する。従って、左側部分の、右側部分のの
各画像濃度は、中央の部分より低下して濃度差を
生じ、画像が薄くなる。
【0070】また、(10)〜(18)はハーフトーン
部分Bの透過濃度測定位置を示す。中央の(11),
(14),(17)部分はそれ以前の黒色部分A2現像
剤が消耗されているから現像処理時に画像濃度が低下
し、充分な画像濃度が得られない。その左側部分の(1
0),(13),(16)、右側部分の(12),(1
5),(18)はそれ以前の白色部分Cで現像剤消耗が
ないから、現像処理時に画像濃度が低下することはな
い。従って、中央の(11),(14),(17)部分
の画像濃度は、左側部分の(10),(13),(1
6)、右側部分の(12),(15),(18)の各画
像濃度より低下して濃度差を生じ、画像が薄くなる。こ
れらの濃度差が発生した画像をゴーストと呼ぶ。
【0071】次に、画像濃度差の評価を下記に示す。
【0072】(評価A) 黒ベタ部分A1の濃度差の評
【0073】
【数1】
【0074】(評価B) ハーフトーン部分Bの濃度差
の評価
【0075】
【数2】
【0076】(ゴーストの評価方法)現像スリーブ14
1に印加する現像ACバイアス(E1,E2)や、現像
スリーブ141表面と感光体(感光体ドラム及び感光体
ベルト)10表面との距離sを変化させることで透過濃
度の異なる画像サンプルを出力する。これらの各画像サ
ンプルを上記の測定方法で透過濃度差Δを求める。
【0077】各画像サンプルの透過濃度dを1〜2の範
囲に、5点以上出力し、透過濃度差Δを測定し、図9の
特性図を作成した。
【0078】図9(a)は従来の現像装置における透過
濃度差Δの特性図を示す。各画像サンプルの透過濃度d
の1〜2の範囲内で、測定された透過濃度差Δをプロッ
トすると、透過濃度差Δは、ほぼ、Δ=a×d+eの式
で示される傾斜角θの直線上に配置される。aはこの特
性直線の傾き(勾配、tanθ)である。
【0079】ここで、「ゴーストのない良好な画像」と
は、透過濃度差Δ=0、すなわち、a=0となることで
ある。つまり、傾きaが小さいほど、ゴーストレベルが
良いことを意味する。ゴーストレベルが良いこととは、
目視でゴーストが判らないレベルをいい、a<0.1の
範囲内である。
【0080】図9(b)は、現像スリーブ141とパド
ルホイール144の配置位置を規定した本発明による現
像装置における透過濃度差Δの特性図を示す。図示のよ
うに、各透過濃度差Δの特性直線の傾きaは0.1以下
の範囲内で、ゴーストのない良好な画像が得られる。
【0081】以下、本発明による現像装置の実施例を説
明する。
【0082】(実施例1) ゴーストレベルの確認 実施の形態1で説明した現像装置において、現像スリー
ブ141とパドルホイール144の配置を以下のように
設定した。
【0083】現像スリーブ141の半径R1=10mm パドルホイール144の半径R2=6.5mm 現像スリーブ141とパドルホイール144の最近接距
離s=0.8mm ゴーストレベルの許容範囲:a<0.1 パドルホイール144の回転中心を通る水平線nと現像
スリーブ141の回転中心を通る水平線mとの垂直方向
の距離tを0〜16.5mmの範囲で種々変更させて実
験検討し、図9に示す透過濃度差Δの特性直線の傾きa
を求めた結果を以下に示す。
【0084】
【表1】
【0085】表1に示すように、現像スリーブ141と
パドルホイール144の垂直方向の距離tを、3.0m
m以上に設定したとき、ゴーストレベルの許容範囲がa
<0.1で、図8で説明したゴーストの発生のない高画
質の画像が形成された。なお、この距離tは、現像装置
を小型に設計する場合、特に、複数の現像装置を近接し
て配置するカラー画像形成装置においては、現像装置の
小型化、薄型化が要望されるから、この距離tを12m
m以下にすることが好ましい。
【0086】次に、実施の形態1で説明した現像装置に
おいて、現像スリーブ141とパドルホイール144の
配置を以下のように設定して、現像スリーブ141の外
周と、パドルホイール144の外周軌跡との最近接距離
sを0.2〜2.0mmの範囲で種々変更させて実験検
討し、図9に示す透過濃度差Δの特性直線の傾きaを求
めた。
【0087】現像スリーブ141の半径R1=10mm パドルホイール144の半径R2=6.5mm パドルホイール144の回転中心を通る水平線nと現像
スリーブ141の回転中心を通る水平線mとの垂直方向
の距離t=7.0mm、 ゴーストレベルの許容範囲:a<0.1 実験検討結果を以下に示す。
【0088】
【表2】
【0089】表2に示すように、現像スリーブ141と
パドルホイール144の最近接距離sが、1.6mm以
下のとき、ゴーストの発生のない高画質の画像が形成さ
れた。
【0090】なお、最近接距離sを0.2mmの至近距
離にすることは、現像スリーブ141とパドルホイール
144との回転誤差を考慮すると、機械精度上からみて
難しいが、精度が維持できればゴーストレベルは良好で
ある。
【0091】(実施例2) 現像剤劣化試験 ゴースト発生を防止する従来の方法として、現像スリー
ブにゴム材料等のスクレーパを当接させるスクレーパ形
式の現像装置と、実施の形態1で説明した現像装置と
で、それぞれ現像剤を2時間、現像装置のみの単体攪拌
をして、現像剤の電荷分布と平均電荷量Q、帯電量Q/
Mの変化を、E−Spartアナライザー(ホソカワミ
クロン社製)を使用して測定した。
【0092】図10(a)は、従来のスクレーパ形式の
現像剤剥ぎ取り手段を有する現像装置による現像剤劣化
試験結果を示す特性図である。
【0093】この従来の技術では、現像スリーブ141
から現像剤を接触部材(スクレーパ)によって剥ぎ取る
ため、単体攪拌や実写プリントによって、現像剤劣化に
よる現像剤の電荷分布、平均電荷量Q、帯電量Q/M等
に下記に示す著しい変化を生じた。図中の実線は初期の
トナー電荷量(fC)を示し、破線は2時間攪拌後のト
ナー電荷量(fC)を示す。平均電荷量Q(fC)と帯
電量Q/M(μc/g)とは、初期と2時間攪拌後で
は、以下のように変化する。
【0094】 平均電荷量Q(fC) 初期:−5.46、 2時間攪拌後:−2.43 帯電量Q/M(μc/g) 初期:−17.6、 2時間攪拌後:−8.0 図10(b)は、現像スリーブ141にパドルホイール
144を、最近接距離s、垂直方向の距離tの規定位置
に配置した現像剤剥ぎ取り方式の現像装置による現像剤
劣化試験結果を示す特性図である(実線)。
【0095】この技術では、現像スリーブ141から現
像剤を近接配置されたパドルホイール144により非接
触で剥ぎ取るため、単体攪拌や実写プリントによって、
現像剤劣化が殆ど見られず、現像剤の電荷分布、電荷量
Q、帯電量Q/M等に下記に示すように変化が極めて少
ない。これにより、現像性の安定化と高耐久化に有効で
ある。なお、図中の実線は初期のトナー電荷量(fC)
を示し、破線は2時間攪拌後のトナー電荷量(fC)を
示す。測定機は上述のものと同じ。
【0096】 平均電荷量Q(fc) 初期:−5.06、 2時間攪拌後:−3.50 帯電量Q/M(μc/g)初期:−15.0、 2時間攪拌後:−10.9 表3は、現像スリーブに接触部材(スクレーパ)を当接
して、現像スリーブ上の現像処理後の現像剤を剥ぎ取る
従来技術の現像装置における帯電量Q/Mと平均電荷量
Qの変化と、本発明のパドルホイール方式の現像装置に
よる帯電量Q/Mと電荷量Qの変化と、を比較する実験
検討データである。
【0097】
【表3】
【0098】表3に示すように、2時間攪拌後の帯電量
Q/Mの変化量と平均電荷量Qの変化量は、本発明のパ
ドルホイール方式の現像装置は、従来技術のスクレーパ
接触型の現像装置に比して、ほぼ半分で、現像剤の劣化
が著しく少ない。
【0099】また、従来技術では、現像スリーブにスク
レーパによる擦傷痕が発生したが、本発明の現像装置で
は、現像スリーブへの擦傷痕の発生は皆無であった。
【0100】なお、以上の実施例は黒色現像剤について
説明したが(図5のゴースト評価用パターン)、他のカ
ラー現像剤(Y,M,C)についても、本発明のパドル
ホイール144を現像スリーブ141に対向して近接配
置することにより、同様の効果が得られる。
【0101】特に、カラー現像においては、安定した本
発明の現像剤剥ぎ取りにより、安定した現像剤の電荷分
布、電荷量Q、帯電量Q/Mが得られ、多色の重ね合わ
せ現像時に、色濁りのない優れた画質が得られる。な
お、本発明の現像装置は、複数の現像器を備えたカラー
画像形成装置に限定されず、現像装置1個のモノクロ画
像形成装置にも適用可能である。
【0102】
【発明の効果】本発明の現像装置及び現像方法は、現像
スリーブから現像剤を剥ぎ取る剥ぎ取り極とこの剥ぎ取
り極に近接して現像剤搬送部材が所定の条件を満たし
て、非接触配置されていることにより、現像処理後の現
像剤が現像スリーブから確実に剥ぎ取られ、ゴーストレ
ベルが飛躍的に改善された。
【0103】また、本発明の画像形成装置は、連続多数
枚プリントしても、トナー帯電量が低下することはな
く、画像濃度が低下することもないから高画質の画像が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の現像装置及びこの現像装置を搭
載した画像形成装置であるカラープリンタを示す断面構
成図。
【図2】本発明の現像装置の断面図。
【図3】現像スリーブとパドルホイールとの配置関係を
示す部分拡大断面図。
【図4】現像スリーブとパドルホイールとの配置関係を
示す他の部分拡大断面図。
【図5】実施の形態1の現像装置を搭載したカラープリ
ンタの実施の形態2を示す断面構成図。
【図6】実施の形態1の現像装置を搭載したカラー画像
形成装置の実施の形態3を示す断面構成図。
【図7】像担持体と、中間転写ドラムとを備え、実施の
形態1の現像装置を搭載したカラー画像形成装置の断面
構成図。
【図8】ゴースト評価用画像パターンを示す図。
【図9】従来の現像装置及び本発明による現像装置にお
ける透過濃度差Δの特性図。
【図10】従来のスクレーパ形式と、本発明の磁性体方
式との現像剤剥ぎ取り手段による現像剤劣化試験結果を
示す特性図。
【符号の説明】
10 像担持体(感光体ドラム、ベルト感光体) 14 現像装置 14Y,14M,14C,14K 現像器 140 ハウジング 141 現像剤担持体(現像スリーブ) 142 磁界発生手段(マグネットロール) 143 現像剤層厚規制部材 144 現像剤搬送部材(パドルホイール) 144A 羽根部 145,146 現像剤攪拌搬送部材(攪拌スクリュ
ー) 17 転写装置 A1,A2 黒ベタ部分 B ハーフトーン部分 C 白色部分 N2,N3 剥ぎ取り磁極(同極性の磁極) R1 現像剤担持体の半径 R2 現像剤搬送部材の半径 s 現像剤担持体の外周と現像剤搬送部材の外周軌跡と
の最近接距離 t 現像剤担持体と現像剤搬送部材の各回転中心の垂直
方向の距離 m 現像剤担持体の回転中心を通る水平線 n 現像剤搬送部材の回転中心を通る水平線

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現像剤を担持して像担持体の現像領域に
    搬送する現像剤担持体の内部に複数個の磁極が配置さ
    れ、該複数の磁極のうち隣接する2極の何れかが同極性
    である剥ぎ取り磁極であり、該剥ぎ取り磁極の近傍に配
    置されて回転する現像剤搬送部材を有する現像装置にお
    いて、前記現像剤担持体の外周と、該現像剤担持体に近
    接する現像剤搬送部材の外周軌跡とが接触せず、その最
    近接距離が1.6mm以下で、かつ、前記現像剤搬送部
    材の回転中心を通る水平線が前記現像剤担持体の回転中
    心を通る水平線に対して下方に、3mm以上で現像剤担
    持体の半径と現像剤搬送部材の半径との和より少ない距
    離になるように、現像剤担持体に対して現像剤搬送部材
    を配置したことを特徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】 前記現像剤担持体が、前記像担持体と近
    接する現像領域において、反重力方向に回転することを
    特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  3. 【請求項3】 前記現像剤担持体の外径が8mm以上、
    60mm以下であることを特徴とする請求項1または2
    に記載の現像装置。
  4. 【請求項4】 前記現像剤搬送部材が、現像剤を搬送す
    る複数の部材が立設されたものであることを特徴とする
    請求項1〜3の何れか1項に記載の現像装置。
  5. 【請求項5】 前記現像剤が磁性キャリア粒子とトナー
    粒子とからなる二成分現像剤であることを特徴とする請
    求項1〜4の何れか1項に記載の現像装置。
  6. 【請求項6】 前記現像剤担持体には直流成分に交流成
    分を重畳させるバイアス電界が印加され、前記現像剤は
    前記像担持体の静電潜像上へ飛翔し、該静電潜像を顕像
    化する非接触現像であることを特徴とする請求項1〜5
    の何れか1項に記載の現像装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6の何れかに記載の現像装置
    を用いて、前記現像剤搬送部材と前記剥ぎ取り磁極とに
    より、前記現像領域で前記像担持体の静電潜像を現像し
    つつ回転する前記現像剤担持体上から現像剤を剥ぎ取る
    ことを特徴とする現像方法。
  8. 【請求項8】 像担持体に形成された静電潜像を、請求
    項1〜7のいずれか1項に記載の現像装置により現像し
    て前記像担持体上にトナー像を形成し、該トナー像を被
    転写材に静電転写することを特徴とする画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記像担持体上の均一帯電面から光ビー
    ムで電荷が除去された潜像部分にトナーを付着させるこ
    とを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 前記画像形成装置の周囲に、互いに異
    なる色の現像剤を有する複数の前記現像装置を配置し、
    前記複数の現像装置により前記像担持体上に複数色の重
    ね合わせトナー像を形成し、該重ね合わせトナー像を転
    写装置により被転写材上に一括転写してカラー画像を形
    成することを特徴とする請求項8または9に記載の画像
    形成装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7289754B2 (en) 2004-10-29 2007-10-30 Konica Minolta Business Technologies, Inc. Image forming apparatus

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