JP2006126497A - レンズ基板、レンズ基板の製造方法、透過型スクリーンおよびリア型プロジェクタ - Google Patents

レンズ基板、レンズ基板の製造方法、透過型スクリーンおよびリア型プロジェクタ Download PDF

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Abstract

【課題】視野角が広く、視野角特性に優れたレンズ基板、低コストで製造可能なレンズ基板の製造方法、透過型スクリーンおよびリア型プロジェクタを提供する。
【解決手段】複数のレンズが形成されたレンズ基板1であって、複数のレンズが形成されている面に、その表面粗さRz(JIS B 0601に規定の十点平均粗さ)が0.5μm以上となるように、微小の凹凸3が設けられている。凹凸の凸部同士の平均ピッチは、複数のレンズの平均ピッチの10%以下である。レンズ基板の内部に、レンズ基板に入射した光を拡散する機能を有する光拡散剤を含んでいる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、レンズ基板、レンズ基板の製造方法、透過型スクリーンおよびリア型プロジェクタに関するものである。
近年、リア型プロジェクタは、ホームシアター用モニター、大画面テレビ等に好適なディスプレイとして、需要が高まりつつある。
リア型プロジェクタに用いられる透過型スクリーンには、レンチキュラレンズが一般的に用いられている。このようなレンチキュラレンズを備えた従来のリア型プロジェクタでは、左右の視野角が大きいが、上下の視野角が小さい(視野角に偏りがある)という問題があった。
このような問題を解決する目的で、光学的に回転対称な形状のマイクロレンズが形成されたマイクロレンズアレイシートを用いる試みがあった(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、このようなマイクロレンズアレイシートにおいては、十分な視野角特性を得るのが困難であった。
特開2000−131506号公報(特許請求の範囲)
本発明の目的は、視野角特性に優れたレンズ基板、このようなレンズ基板を低コストで製造可能なレンズ基板の製造方法、透過型スクリーンおよびリア型プロジェクタを提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明のレンズ基板は、複数のレンズが形成されたレンズ基板であって、
複数の前記レンズが形成されている面に、その表面粗さRz(JIS B 0601に規定の十点平均粗さ)が0.5μm以上となるように、微小の凹凸が設けられていることを特徴とする。
これにより、視野角特性に優れたレンズ基板を提供することができる。
本発明のレンズ基板では、前記凹凸の凸部同士の平均ピッチは、複数の前記レンズの平均ピッチの10%以下であることが好ましい。
これにより、レンズ自体の光学特性を損なわず、より効果的に光の拡散機能を向上させることができる。その結果、得られる透過型スクリーンの視野角をより広くすることができ、視野角特性を向上させることができる。
本発明のレンズ基板では、その内部に、レンズ基板に入射した光を拡散する機能を有する光拡散剤を含んでいることが好ましい。
これにより、より効果的に光を拡散することができ、結果として、得られる透過型スクリーンの視野角をより拡張させることができ、視野角特性を向上させることができる。
本発明のレンズ基板では、前記レンズは、マイクロレンズであることが好ましい。
これにより、得られる透過型スクリーンの視野角をより拡張させることができ、また、視野角特性を向上させることができる。
本発明のレンズ基板では、前記凹凸の凸部同士の平均ピッチは、前記マイクロレンズの平均径の5.0%以下であることが好ましい。
これにより、レンズ自体の光学特性を損なわず、より効果的に光の拡散機能を向上させることができる。その結果、得られる透過型スクリーンの視野角をより広くすることができ、視野角特性を向上させることができる。
本発明のレンズ基板では、前記マイクロレンズの平均径は、10〜500μmであることが好ましい。
これにより、スクリーンに投影される画像において十分な解像度を保持しつつ、レンズ基板(透過型スクリーン)の生産性をさらに高めることができる。
本発明のレンズ基板では、前記レンズは、レンチキュラレンズであることが好ましい。
これにより、従来のレンチキュラレンズでは十分ではなかった上下の視野角を十分に広いものとすることができ、また、左右の視野角をも拡張することができる。
本発明のレンズ基板では、前記凹凸の凸部同士の平均ピッチは、前記レンチキュラレンズの平均幅の10%以下であることが好ましい。
これにより、レンズ自体の光学特性を損なわず、より効果的に光の拡散機能を向上させることができる。その結果、得られる透過型スクリーンの視野角をより広くすることができ、また、視野角特性を向上させることができる。
本発明のレンズ基板では、前記レンチキュラレンズの平均幅は、10〜300μmであることが好ましい。
これにより、レンズ基板の光学特性(視野角特性)をより高いものとすることができる。
本発明のレンズ基板では、前記凹凸の凸部同士の平均ピッチは、1〜5μmであることが好ましい。
これにより、レンズ自体の光学特性を損なわず、より効果的に光の拡散機能を向上させることができる。その結果、得られる透過型スクリーンの視野角をより広くすることができ、視野角特性を向上させることができる。
本発明のレンズ基板では、前記凹凸の高低差は、1〜5μmであることが好ましい。
これにより、レンズ自体の光学特性を損なわず、より効果的に光の拡散機能を向上させることができる。その結果、得られる透過型スクリーンの視野角をより広くすることができ、視野角特性を向上させることができる。
本発明のレンズ基板の製造方法は、本発明のレンズ基板を製造する製造方法であって、
表面に前記レンズの表面形状に対応した曲面を有し、かつ、
前記曲面が形成されている面に、前記微小の凹凸に対応した形状を有する型を用いて、前記レンズ基板を得ることを特徴とする。
これにより、視野角特性に優れたレンズ基板を容易に製造することができる。
本発明のレンズ基板の製造方法では、前記微小の凹凸に対応した形状は、ブラスト加工により形成されたものであることが好ましい。
これにより、視野角特性に優れたレンズ基板をより容易に製造することができる。
本発明のレンズ基板の製造方法では、前記ブラスト加工は、ウェットブラストであることが好ましい。
これにより、視野角特性に優れたレンズ基板をより容易に製造することができる。
本発明の透過型スクリーンは、本発明のレンズ基板を備えたことを特徴とする。
これにより、視野角特性に優れた透過型スクリーンを提供することができる。
本発明のリア型プロジェクタは、本発明の透過型スクリーンを備えたことを特徴とする。
これにより、視野角特性に優れたリア型プロジェクタを提供することができる。
以下、本発明のレンズ基板、レンズ基板の製造方法、透過型スクリーンおよびリア型プロジェクタの好適な実施形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明のレンズ基板の第1実施形態を模式的に示した縦断面図である。なお、以下の説明では、図1中の左側を「(光の)入射側」、右側を「(光の)出射側」と言う。また、以下の説明では、レンズ基板として、マイクロレンズ基板に適用した場合について説明する。
レンズ基板(マイクロレンズ基板)1は、例えば、後述する透過型スクリーン10を構成する部材として用いられるものであり、図1に示すように、複数のマイクロレンズ2を有している。
マイクロレンズ(レンズ)2は、入射した光を拡散する機能を有している。
マイクロレンズ2の平均径は、10〜500μmであるのが好ましく、30〜300μmであるのがより好ましく、50〜100μmであるのがさらに好ましい。マイクロレンズ2の直径が前記範囲内の値であると、スクリーンに投影される画像において十分な解像度を保持しつつ、レンズ基板1(透過型スクリーン10)の生産性をさらに高めることができる。
隣接するマイクロレンズ2−マイクロレンズ2間の平均ピッチは、10〜500μmであるのが好ましく、30〜300μmであるのがより好ましく、50〜100μmであるのがさらに好ましい。
また、マイクロレンズ2の曲率半径は、5〜250μmであるのが好ましく、15〜150μmであるのがより好ましい。マイクロレンズ2の曲率半径が前記範囲内の値であると、水平方向(左右方向)および鉛直方向(上下方向)の視野角分布をともに大きなものとすることができる。結果として、より効果的に視野角特性を向上させることができる。
また、マイクロレンズ2の配列方式は、特に限定されず、図示の構成のように、周期的な配列であっても、光学的にランダムな配列(レンズ基板1の主面側から平面視したときに、各マイクロレンズ2が互いにランダムな位置関係となるように配されたもの)であってもよい。マイクロレンズ2の配列がランダムな配列である場合、フレネルレンズ等との干渉をより効果的に防止することができ、モアレの発生を十分に抑制することができる。これにより、表示品質の良い優れた透過型スクリーン10を得ることができる。なお、本明細書中において「光学的にランダム」とは、モアレ等の光学的干渉の発生が十分に防止・抑制される程度に、マイクロレンズの配置が不規則で、乱れていることを意味する。
また、レンズ基板1は、図1に示すように、マイクロレンズ2が形成されている面の表面に、微小の凹凸3が設けられている。
この微小の凹凸3が設けられていることにより、マイクロレンズ2が形成されている面の表面粗さRz(JIS B 0601に規定の十点平均粗さ)が0.5μm以上となっている。
本発明では、このように、レンズが形成されている面に、その表面の表面粗さRzが0.5μm以上となるように、微小の凹凸が設けられていることに特徴を有している。これにより、レンズに入射した光(入射光)がレンズによって拡散されるだけでなく、レンズ面上において微小の凹凸によっても拡散されるため、視野角を特に広いものとすることができる。また、レンズの頂部付近や、レンズとレンズとの間の平坦部等の入射光が比較的直進してしまうような部位においても、光を拡散させることができるため、視野角によっての明るさの差を小さいものとすることができ、視野角特性を向上させることができる。
このように本発明では、レンズが形成されている面の表面粗さRzが0.5μm以上であることを特徴とするが、0.5〜10μmであるのが好ましく、0.5〜5μmであるのがより好ましい。これにより、本発明の効果がより顕著となる。これに対し、レンズが形成されている面の表面粗さRzが小さすぎると、光の拡散効果が十分に発揮されない可能性がある。一方、レンズが形成されている面の表面粗さRzが大きすぎると、レンズ自体の光学特性を損なう可能性がある。
この凹凸3の凸部同士の平均ピッチは、Rzが0.5μm以上となるものであれば、特に限定されないが、マイクロレンズ2−マイクロレンズ2間のピッチの10%以下であるのが好ましく、1〜5%程度であるのがより好ましい。
また、凹凸3の凸部同士の平均ピッチは、マイクロレンズ2の平均径の10%以下であるのが好ましく、1〜5%程度であるのがより好ましい。凹凸3の凸部同士の平均ピッチがこのような条件を満足することにより、マイクロレンズ2自体の光学特性を損なわず、より効果的に光の拡散機能を向上させることができる。その結果、得られる透過型スクリーン10の視野角をより広くすることができ、視野角特性を向上させることができる。
また、凹凸3の凸部同士の平均ピッチは、1〜5μmであるのが好ましく、0.5〜2μmであるのがより好ましい。凹凸3の凸部同士の平均ピッチが小さすぎると、光の拡散効果が十分に発揮されない場合がある。また、凹凸3の凸部同士の平均ピッチが大きすぎると、マイクロレンズ2自体の光学特性を損なう可能性がある。
また、凹凸3の高低差は、0.5〜5μmであるのが好ましく、0.5〜2μmであるのがより好ましい。凹凸3の高低差が小さすぎると、光の拡散効果が十分に発揮されない場合がある。また、凹凸3の高低差が大きすぎると、マイクロレンズ2自体の光学特性を損なう可能性がある。
なお、本実施形態では、本発明のレンズ基板を、代表的にマイクロレンズ基板に適用した場合について説明したが、これに限定されず、例えば、レンチキュラレンズ基板に適用してもよい。本発明のレンズ基板を、レンチキュラレンズ基板に適用した場合、従来のレンチキュラレンズでは十分ではなかった上下の視野角を十分に広いものとすることができ、また、左右の視野角をも拡張することができる。
また、本発明のレンズ基板を、レンチキュラレンズ基板に適用した場合、凹凸3の凸部同士の平均ピッチは、レンチキュラレンズの平均幅の10%以下であるのが好ましく、1〜5%程度であるのがより好ましい。これにより、本発明の効果がより顕著なものとなる。
また、本発明のレンズ基板を、レンチキュラレンズ基板に適用した場合、レンチキュラレンズの平均幅は、10〜300μmであるのが好ましく、30〜100μmであるのがより好ましい。これにより、レンチキュラレンズ基板の光学特性(視野角特性)をより高いものとすることができる。
また、レンズ基板1の内部には、レンズ基板に入射した光を拡散する機能を有する光拡散剤を含んでいてもよい。これにより、より効果的に光を拡散することができ、結果として、得られる透過型スクリーン10の視野角をより広くすることができ、また、視野角特性を向上させることができる。このような光拡散剤としては、例えば、ガラスビーズ、シリカ、無機系酸化物、無機系炭酸化物、無機系硫酸化物、有機系樹脂ビーズなどが挙げられる。
次に、本発明のレンズ基板の製造方法について説明する。
まず、本発明のレンズ基板の製造に用いられる型について説明する。なお、以下の説明では、代表的に、上述したマイクロレンズ基板の製造に用いられる型について説明する。
図2は、本発明のレンズ基板の製造に用いられる型を示す縦断面図である。
図2に示すように、型4は、形成すべきレンズ基板(マイクロレンズ基板)1の表面形状に対応する形状、すなわち、マイクロレンズ2に対応した形状の複数の凹部(曲面)41(レンズ形成用凹部)と、凹凸3に対応した形状の凹凸42とが形成されている。
このような型4を構成する材料としては、特に限定されず、例えば、金属材料、ガラス、樹脂材料等が挙げられる。中でも、金属材料を用いた場合、型4の加工性や取り扱い性がより良好なものとなる。
このような型4は、例えば、凹部41を形成した後に、凹部41を形成した面に所定の加工を施して凹凸42を形成することにより製造することができる。
凹部41は、例えば、フォトリソ方式でパターンを作り、それを電気めっき法(ニッケル電鋳)を用いた型取り方式で転写したり、または、基板材料を直接エッチングする方法等により形成することができる。上述した中でも、電気めっき法を用いるのが好ましい。これにより、容易に凹部41を形成することができる。
凹凸42は、例えば、エアブラスト、ウェットブラスト、サンドブラスト等のブラスト加工を施すことにより形成することができる。中でも、ウェットブラストによって凹凸42を形成した場合、凹部41が形成された面に対してより均一に凹凸42を形成することができる。これにより、最終的に得られるレンズ基板1(透過型スクリーン10)は、より広い視野角を有するものとなり、また、視野角特性に特に優れたものとなる。
また、このようなブラスト加工は、複数回行うのが好ましい。これにより、より均一に凹凸42を形成することができる。
このような型4の大きさ(サイズ)は、形成すべきレンズ基板1の大きさによって適宜変更されるものであってもよいが、例えば、所定の大きさの型4を所定枚数組み合わせることにより、レンズ基板1の大きさに対応するものであってもよい。これにより、組み合わせる型4の枚数を調整することで、レンズ基板1に対応する大きさに調節することができるため、型4を製造する設備を新しくする必要もなく、種々の大きさのレンズ基板に対応した型を提供することができる。
つぎに、前述した型を用いたレンズ基板の製造方法について説明する。なお、以下の説明では、マイクロレンズ基板の製造に適用した場合について説明する。
図3は、本発明のレンズ基板の製造方法を説明するための図である。なお、図3中、上側を「上部」、下側を「下部」と言う。
まず、図3(a)に示すように、型4を用意する。
次に、型4を、例えば凹部41が鉛直上方に開放するように設置する。
次に、凹部41が形成された面に、樹脂層711を構成することとなる未硬化の樹脂71(未硬化原料)を供給する。
なお、この未硬化の樹脂中に光拡散剤を添加することにより、内部に光拡散剤を含むレンズ基板1を得ることができる。
次に、図3(b)に示すように、かかる樹脂71に透明基板72を接合し、押圧・密着させる。
次に、樹脂71を硬化させる。この硬化方法は、樹脂の種類によって適宜選択され、例えば、紫外線照射、加熱、電子線照射等が挙げられる。
これにより、樹脂層711が形成され、また、凹部41内に充填された樹脂により、マイクロレンズ2が形成される。
次に、型4をマイクロレンズ2から剥離する。
その後、必要に応じ、透明基板72の厚さを研削、研磨等により調整してもよい。
また、樹脂材料および型4を直接または間接的に加熱させて加圧する熱プレス方式を用いてもよい。
以上のようにして、図3(c)に示すようなマイクロレンズ基板1(本発明のレンズ基板)が得られる。
なお、上述した実施形態では、マイクロレンズ基板を製造する場合について説明したが、例えば、レンチキュラレンズ基板の製造にも適用することができる。
次に、図1に示したマイクロレンズ基板1を用いた透過型スクリーンについて図4、図5を参照しながら説明する。図4は、本発明の透過型スクリーンの光学系を模式的に示す縦断面図、図5は、図4に示す透過型スクリーンの分解斜視図である。
この透過型スクリーン10は、出射面側表面にフレネルレンズが形成されたフレネルレンズ基板210と、フレネルレンズ基板210の出射面側に配置され入射面側表面にマイクロレンズ基板1とを備えている。
以下、前記透過型スクリーンを用いたリア型プロジェクタについて説明する。
図6は、本発明のリア型プロジェクタの構成を模式的に示す図である。
同図に示すように、リア型プロジェクタ300は、投写光学ユニット310と、導光ミラー320と、透過型スクリーン10とが筐体340に配置された構成を有している。
そして、このリア型プロジェクタ300は、その透過型スクリーン10として、上述したマイクロレンズ基板1を有した透過型スクリーン10を用いている。
以上、本発明のレンズ基板、レンズ基板の製造方法、透過型スクリーンおよびリア型プロジェクタについて、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
例えば、上述した説明では、本発明のレンズ基板を、マイクロレンズ基板に適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、レンチキュラレンズ基板やフレネルレンズ基板等に適用することもできる。
また、本発明のレンズ基板の製造方法では、必要に応じて、任意の目的の工程を追加することもできる。
また、本発明の透過型スクリーンは、マイクロレンズ基板の出射面側または入射面側に、ブラックマトリクスやブラックストライプや光拡散板や他のマイクロレンズ等をさらに採用した透過型スクリーンであってもよい。
なお、上述した説明では、本発明のレンズ基板を、透過型スクリーンおよび該透過型スクリーンを備えた投射型表示装置に用いた場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明のレンズ基板を、例えば、CCD、光通信素子等の各種電気光学装置、液晶表示装置(液晶パネル)、有機または無機EL(Electroluminescence:エレクトロルミネッセンス)表示装置、その他の装置などに用いることができるのは言うまでもない。
また、表示装置もリアプロジェクション型の表示装置に限定されず、例えば、フロントプロジェクション型の表示装置に本発明のレンズ基板を用いることができる。
(実施例1)
以下のように、レンズ基板(マイクロレンズ基板)を製造した。
まず、平均径70μm、曲率半径50μmのマイクロレンズ形成用凹部を複数有する原盤を、スルファミン酸ニッケル溶液を用いたニッケル電鋳により形成した。
原盤の凹部が形成されている面に、ウェットブラスト加工により、微小の凹凸を形成し、型を製造した。なお、ウェットブラスト加工は、平均粒径5μmのアルミナを水に分散した分散液を噴射ノズルから圧力0.3MPaで、原盤全面に均一に噴射することにより行った。このウェットブラスト加工は2回行った。
型の凹部が設けられている面の表面粗さRzは、5μmであった。
次に、前述した実施形態と同様にして、得られた型の凹部(凹凸)が形成された面にポリメチルメタクリレート(PMMA)を供給し、PMMAを硬化させ、パターン転写を行った。
硬化したPMMAから型を剥離することにより、マイクロレンズ基板を得た。
得られたマイクロレンズ基板のマイクロレンズの曲率半径は50μm、平面視した際の平均径は70μm、マイクロレンズ間の平均ピッチは100μm、マイクロレンズが形成されている面の表面粗さRzは5μmであった。
(実施例2)
平均径の異なるアルミナを用いてウェットブラスト加工を施すことにより、表面粗さRzが表1に示したような型を用いてマイクロレンズ基板を形成した以外は実施例1と同様にマイクロレンズ基板を製造した。
(実施例3)
以下のように、レンズ基板(レンチキュラレンズ基板)を製造した。
まず、平均幅50μm、曲率半径50μmのレンチキュラレンズ形成用凹部を複数有する原盤を、スルファミン酸ニッケル溶液を用いたニッケル電鋳により形成した。なお、凹部の平均ピッチは、100μmであった。
原盤の凹部が形成されている面に、ウェットブラスト加工により、微小の凹凸を形成し、型を製造した。なお、ウェットブラスト加工は、平均粒径5μmのアルミナを水に分散した分散液を噴射ノズルから圧力0.3MPaで、原盤全面に均一に噴射することにより行った。このウェットブラスト加工は2回行った。
型の凹部が設けられている面の表面粗さRzは、5μmであった。
次に、前述した実施形態と同様にして、得られた型の凹部(凹凸)が形成された面にポリメチルメタクリレート(PMMA)を供給し、PMMAを硬化させ、パターン転写を行った。
硬化したPMMAから型を剥離することにより、レンチキュラレンズ基板を得た。
得られたレンチキュラレンズ基板のレンチキュラレンズの曲率半径は50μm、平面視した際の平均径は50μm、レンチキュラレンズ間の平均ピッチは100μm、レンチキュラレンズが形成されている面の表面粗さRzは5μmであった。
(実施例4)
平均径の異なるアルミナを用いてウェットブラスト加工を施すことにより、表面粗さRzが表1に示したような型を用いてレンチキュラレンズ基板を形成した以外は実施例6と同様にレンチキュラレンズ基板を製造した。
(比較例1)
型にウェットブラスト加工を施さなかった以外は、前記実施例1と同様にしてマイクロレンズ基板を製造した。
(比較例2)
型にウェットブラスト加工を施さなかった以外は、前記実施例3と同様にしてレンチキュラレンズ基板を製造した。
各実施例および比較例における、型およびマイクロレンズの表面粗さを表1に示した。
Figure 2006126497
[評価]
各実施例および各比較例で得られたレンズ基板を用いて、図4に示すような透過型スクリーンを製造し、該透過型スクリーンを用いて、図5に示すようなリア型プロジェクタを製造し、各実施例にかかるリア型プロジェクタの上下(垂直)方向および左右(水平)方向の視野角(光度が1/2になる角度)を、比較例に係るリア型プロジェクタの上下方向および左右方向の視野角と比較した。結果を表1に合わせて示す。なお、実施例1、2は比較例1と比較し、実施例3、4は比較例2と比較した。
実施例1〜4に係るリア型プロジェクタは、いずれも、比較例のものと比較して、上下左右方向の視野角が広くなり、視野角特性が向上した。
本発明のレンズ基板の第1実施形態を模式的に示した縦断面図である。 本発明のレンズ基板の製造に用いられる型を示す縦断面図である。 本発明のレンズ基板の製造方法を説明するための図である。 本発明の透過型スクリーンの光学系を模式的に示す縦断面図である。 図4に示す透過型スクリーンの分解斜視図である。 本発明のリア型プロジェクタの構成を模式的に示す図である
符号の説明
1……レンズ基板 2……マイクロレンズ(レンズ) 3……凹凸 4……型 41……凹部 42……凹凸 71……樹脂 711……樹脂層 72……透明基板 10……透過型スクリーン 210……フレネルレンズ基板 300……リア型プロジェクタ 310……投写光学ユニット 320……導光ミラー 340……筐体

Claims (16)

  1. 複数のレンズが形成されたレンズ基板であって、
    複数の前記レンズが形成されている面に、その表面粗さRz(JIS B 0601に規定の十点平均粗さ)が0.5μm以上となるように、微小の凹凸が設けられていることを特徴とするレンズ基板。
  2. 前記凹凸の凸部同士の平均ピッチは、複数の前記レンズの平均ピッチの10%以下である請求項1に記載のレンズ基板。
  3. その内部に、レンズ基板に入射した光を拡散する機能を有する光拡散剤を含んでいる請求項1または2に記載のレンズ基板。
  4. 前記レンズは、マイクロレンズである請求項1ないし3のいずれかに記載のレンズ基板。
  5. 前記凹凸の凸部同士の平均ピッチは、前記マイクロレンズの平均径の5.0%以下である請求項4に記載のレンズ基板。
  6. 前記マイクロレンズの平均径は、10〜500μmである請求項4または5に記載のレンズ基板。
  7. 前記レンズは、レンチキュラレンズである請求項1ないし3のいずれかに記載のレンズ基板。
  8. 前記凹凸の凸部同士の平均ピッチは、前記レンチキュラレンズの平均幅の10%以下である請求項7に記載のレンズ基板。
  9. 前記レンチキュラレンズの平均幅は、10〜300μmである請求項7または8に記載のレンズ基板。
  10. 前記凹凸の凸部同士の平均ピッチは、1〜5μmである請求項1ないし9のいずれかに記載のレンズ基板。
  11. 前記凹凸の高低差は、1〜5μmである請求項1ないし10のいずれかに記載のレンズ基板。
  12. 請求項1ないし11のいずれかに記載のレンズ基板を製造する製造方法であって、
    表面に前記レンズの表面形状に対応した曲面を有し、かつ、
    前記曲面が形成されている面に、前記微小の凹凸に対応した形状を有する型を用いて、前記レンズ基板を得ることを特徴とするレンズ基板の製造方法。
  13. 前記微小の凹凸に対応した形状は、ブラスト加工により形成されたものである請求項12に記載のレンズ基板の製造方法。
  14. 前記ブラスト加工は、ウェットブラストである請求項13に記載のレンズ基板の製造方法。
  15. 請求項1ないし11のいずれかに記載のレンズ基板を備えたことを特徴とする透過型スクリーン。
  16. 請求項15に記載の透過型スクリーンを備えたことを特徴とするリア型プロジェクタ。
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