JP4251033B2 - レンズアレイシートおよび透過型スクリーン - Google Patents

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本発明は、液晶プロジェクションテレビ・ディスプレイ等の背面投射型ディスプレイに用いるレンズアレイシート及びこれを用いた透過型スクリーンに関する。
液晶プロジェクションテレビなどに使用する従来の透過型スクリーンは、フレネルレンズシートと、このフレネルレンズシートのレンズ部側に面して、凸シリンドリカルレンズ群が並列されてなるレンズアレイ部を有するレンチキュラーシートと、から構成されるのが一般的である。
このフレネルレンズシートは、板状の基材層の片面に同心円状の凹凸が形成されたレンズ部が設けられて構成されている。そして、使用時には、一般に液晶プロジェクションテレビ内において、プロジェクタ側に、レンズシートの基材層側に配置される。
また、レンチキュラーシートは、順次積層されたレンチキュラー層、遮光層、および拡散層とから概略構成されており、レンチキュラー層が、フレネルレンズシート側に配置され、拡散層が観者側に配置される。
なお、拡散層の観者側の面には、表面保護のために必要に応じてハードコート層が設けられている構成となっている。
レンチキュラー層は、板状の基材層と、この基材層の片面に設けられたレンズ層とから構成されている。レンズ層は、例えば半円柱状のシリンドリカルレンズを複数本、その長さ方向が平行になるように配列して構成されており、その円筒面がフレネルレンズシート側に配置されている。
以下、このレンチキュラーシートの構成について、その製造の1例について説明する。
まず、レンチキュラー層の基材層側の面に感光性樹脂層を塗布する。
感光性樹脂層は未露光の状態では粘着性があり、露光されると変性して粘着性が殆ど消失する特性を備えたものが好ましい。
そして、実際に透過型スクリーンとして使用する場合と同様に、レンズ層側からフレネルレンズシートを介して光を照射すると、レンチキュラー層を介して集光したストライプ状の光線が感光性樹脂層に照射される。
すると、露光された部分の感光性樹脂層が変性し、粘着性が消失する。そして、この感光性樹脂層にカーボンブラックなどを含む黒色の転写層を備えた転写フィルムを押しつけると、粘着性がある未露光の部分に、選択的に転写層が転移し、黒色のラインが複数並列したストライプ状の遮光層が形成される。
すなわち、遮光層が設けられた部分が、光線を透過しない遮光部分となる。
その後、フィルム状の粘着剤層を介して、さらに板状の拡散層を積層し、強固に一体化することによりレンチキュラーシートが得られる。
なお、拡散層は、例えばアクリル系などのプラスチックなどからなるマトリックス中に複数のガラスビーズ、樹脂ビーズ、無機分粉末などからなる拡散材を混合したものである。
そして、必要に応じて拡散層の表面にハードコード層を積層し、一体化する。
そして、このレンチキュラーシートを用いた透過型スクリーンを、プロジェクタを備えた液晶プロジェクタなどに取り付け、プロジェクタから光線を照射すると、この光線がフレネルレンズシートを介して略平行な光線となる。そして、この光線がレンチキュラー層を透過することによって所定の配光角度が付与され、画面の左右方向(水平方向)に適度に広がり、この方向における視野角の制御が行われる。
なお、レンチキュラー層を透過した光線は、シリンドリカルレンズの長さ方向と平行なストライプ状の光線となり、さらに遮光層を経て、ついで拡散層の作用により、画面の上下方向(垂直方向)に適度に光線が拡散し、この方向における視野角の制御が行われる。なお、遮光層により、S/N比を向上させ、コントラストの良好な画像を提供することができる。
従来のレンチキュラーシートおよびこれを用いた透過型スクリーンにおいては、画面の水平方向および垂直方向の視野角の制御を行うために、レンチキュラー層と拡散層とを組み合わせて用いている。
しかしながら、拡散層は光の吸収による利得の低下、白色散乱の増加によるS/N比の低下を伴うという問題があった。
また、2層のレンチキュラー層を、それぞれのシリンドリカルレンズの長さ方向が直交するように積層して用いたり、ひとつの基材層の両面に、シリンドリカルレンズをそれぞれ複数配列する際に、それぞれのシリンドリカルレンズの長さ方向が直交するように設けることにより、水平方向および垂直方向の視野角の制御を行う方法も考えられるが、シリンドリカルレンズを構成する材料が実質的に2倍となり、また微細なレンズの加工も2回行う必要があるため、材料コスト、加工コストなどが高くなるという問題がある。
さらに、マイクロレンズアレイのように、垂直方向と水平方向の両方に配光角度を付与することができる個々の独立した複数のレンズやプリズムを、基材層の片面上に密に配置する方法も考えられるが、複雑な加工が必要となり、面積の拡大や微細化が困難であり、また、生産性も低いことから、やはりコストの上昇は避けられない。
また、クロス形状のレンチキュラー形状により解決する事も可能であるが、レンチキュラーレンズの頂点近傍の面積比率が、通常のレンチキュラーレンズと比して大きくなる事から、相対的に正面輝度が上昇しやすく、輝度分布がコントロールしにくいという問題もある。(例えば特許文献1参照)
同時に、リアプロジェクション方式ディスプレイ用スクリーンは、多面付けによる大画面用途も多いが大画面になるほどスクリーンに対する視点移動範囲は狭くなるため、シンメトリーな配光特性は、光線の利用効率上不要であり、むしろ非対称な、たとえば視域が上方には狭く、下方に広いといった特性が望まれる場合がある。
特開2002−174703号公報
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、光の吸収が少なく、利得の低下が少なく、白色散乱を抑制することができるレンズシートおよびこのレンズシートを用いた透過型スクリーンを提供することを課題とする。
さらに、材料コスト、加工コストなどが安価な透過型スクリーンを提供することを課題とする。
本発明の請求項1に係る発明は、
半円柱状凸シリンドリカルレンズが、間隙部を介して複数平行に配列されてなる第1のレンズアレイと、
前記第1のレンズアレイの間隙部に、異なる2種類以上の曲面から構成される複合型凸シリンドリカルレンズからなる第2のレンズアレイが複数平行に配列され、
前記第1,第2のレンズアレイは、配列方向が互いに略直交するように、同一基材上に配置されて、レンズアレイ部を構成していることを特徴とするレンズアレイシートである。
また、請求項2に係る発明は、
前記レンズアレイ部は、透光性基材シートの片面に、放射線硬化型樹脂の硬化物により形成されたレンズアレイ層であることを特徴とする請求項1記載のレンズアレイシートである。
また、請求項3に係る発明は、
レンズアレイシートの反レンズ部側に、レンズ部の集光特性に応じて光線が透過しない部分には、遮光層が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のレンズアレイシートである。
また、請求項4に係る発明は、
前記第1のレンズアレイを構成する凸シリンドリカルレンズの断面が非球面形状であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のレンズアレイシートである。
また、請求項5に係る発明は、
前記第2のレンズアレイを構成する複合型凸シリンドリカルレンズの断面が非球面形状の組み合わせからなることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のレンズアレイシートである。
また、請求項6に係る発明は、
前記第2のレンズアレイを構成する複合型凸シリンドリカルレンズの断面が非対称配置であることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のレンズアレイシートである。
また、請求項7に係る発明は、
請求項1〜6の何れかに記載のレンズアレイシートとフレネルレンズシートとの組み合わせにより構成されることを特徴とする透過型スクリーンである。
本発明のレンズアレイシートでは、レンズアレイ層を透過する光線について、垂直方向と水平方向の両方の配光特性(視野角)を、独立して制御することができる。
特に、第2のレンズアレイの断面形状が、異なる2種類以上の曲面からなることにより、例えば垂直方向については、正面への光量を適宜減じつつ、上方への配光特性と下方への配光特性とが異なるように制御することが可能であり、使用形態などに応じて要求される光学特性への対応が可能となる。
したがって、2層のレンズアレイ層を用いたり、基材層の両面にレンズ層を形成する場合と比較して、材料コスト、加工コストを低く抑えることができる。
また、拡散層を省略あるいは簡略化して、拡散層における光の吸収や利得の低下を少なくすることができる。その結果、拡散層によって引き起こされる白色散乱現象を抑制し、高いS/N比を実現することができる。
また、遮光層を設けることにより、さらにS/N比を向上させ、コントラストの良好な画像を提供することができる。
シリンドリカルレンズの断面形状を非球面形状でとすることにより、結像時の収差が小さくでき、入射する光線を精細化することができる。
レンズアレイを放射線硬化型樹脂層からなるレンズアレイ層とすることにより、ファインピッチ化や一層複雑な形状のレンズ部の成形の対応が容易となる。
本発明を、図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明のレンズアレイシートの一例を構成するレンズアレイ層を示した斜視図である。
図2は、図1に示したレンズアレイ層のA−A方向の切断面を示した断面図であり、図3は、図1に示したレンズアレイ層のB−B方向の切断面を示した断面図である。
図4は、図1に示したレンズアレイシートの結像パターンの一例を示した平面図である。
本発明によるレンズアレイシートの主な特徴は、第1,第2のレンズアレイを同一基材上に配置してレンズアレイ部を構成しており、第2のレンズアレイは、第1のレンズアレイの間隙部に形成されており、異なる2種類以上の曲面から構成される複合型凸シリンドリカルレンズからなることにある。
このような形状を有するレンズアレイ部は、形状が複雑化したりファインピッチ化する場合には、板状の基材表面に、放射線硬化型樹脂層の硬化物によりレンズアレイ層として積層形成された構成とすることが好適である。
このようなレンズアレイ層は、図1に示されるように、
半円柱状凸シリンドリカルレンズ1を単位レンズとして、それを複数本、その長手方向が略平行になるように、間隙部を設けて配列した第1のレンズアレイと、
前記間隙部に、断面形状が異なる2種類以上の曲面からなる複合型凸シリンドリカルレンズ2を単位レンズとして、それを複数本、その長手方向が略平行になるように配列した第2のレンズアレイ、とからなる。
なお、それぞれのシリンドリカルレンズは、断面形状が完全な半円形(球面レンズ)ではなく、楕円形(楕円面レンズ)、放物線形(放物面レンズ)などの、いわゆる非半円形(いわゆる2次の非球面形状)のもの、さらには、2次以降の項を有する高次非球面形状のものなどを用いることができる。
このように非球面形状のレンズを用いると結像時の収差が小さくすることができ、入射する光線を精細化することができる。
第1のレンズアレイと第2のレンズアレイは、これらを構成するそれぞれのシリンドリカルレンズの長さ方向で略直交するように、その平面がいずれも同一平面(基材層の片面)上に配列され、一体化され、1つのレンズ層を構成している。
レンズアレイ層の材料としては、ガラス、プラスチックなどの透明な材料であって、光学用部材に使用するものを特に制限なく用いることができ、生産効率などを考慮するとプラスチックを用いると好ましい。
プラスチックとしては、例えば、ポリメタクリル酸メチルなどのアクリル系樹脂、ポリカーボネート、アクリル−スチレン共重合体、スチレン系樹脂、ポリ塩化ビニルなどを例示することができる。
また、ファインピッチの微細な加工を行うことができるため、レンズ層の材料としては紫外線硬化型樹脂や電子線硬化型樹脂などの放射線硬化型樹脂を用いると好ましい。
放射線硬化型樹脂としては、例えば、ウレタン(メタ)アクリレートおよび/またはエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーに反応希釈剤、光重合開始剤、光増感剤などが添加された組成物などを用いることができる。ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、特に限定するものではないが、例えばエチレングリコール、1,4ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートジオール、ポリテトラメチレングリコールなどのポリオール類と、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシレンイソシアネートなどのポリイソシアネート類とを反応させて得ることができる。
エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、特に限定するものではないが、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型プロピレンオキサイド付加物の末端グリシジルエーテル、フルオレンエポキシ樹脂などのエポキシ樹脂類と、(メタ)アクリル酸とを反応させて得ることができる。
レンズアレイ層は、例えば以下のようにして製造することができる。すなわち、好ましくはポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニルなどのプラスチックからなる基材層の上に、放射線硬化型樹脂を未硬化の状態で塗布し、その表面に成型用スタンパを押しつけて型押しするとともに、所定の放射線を照射して硬化させることにより、レンズ層を形成する。
前記成型用スタンパは、例えば以下のようにして製造することができる。
従来のレンチキュラー用の成型用スタンパの製造においては、例えば、表面が銅などからなる円筒状のシリンダの表面に、刃先の形状が円形となっている切削バイトを用いて、このシリンダの円周方向にそって切り込みを形成する。この切り込みを平行に複数、形成すると、レンチキュラー用のスタンパを得ることができる。さらに、この円周方向の切り込みと直交方向に、同様にして切り込みを複数、平行に形成すると、本発明のレンズアレイ層の製造に用いる成型用スタンパを得ることができる。
したがって、本発明のレンズアレイ層の製造用の成型用スタンパは、従来の技術を利用して容易に製造することができ、生産性が良好なものである。
このように、レンズアレイ層は、従来レンチキュラーの製造などに用いられている方法と同様の方法によって製造することができる。
また、図2及び図3に示すように、反レンズ部側には、レンズ部による非集光部に相当する箇所に遮光層3が形成される。
遮光層3は、以下のようにして形成される。
すなわち、実際に透過型スクリーンとして使用する状態と同様にして、フレネルレンズを平行に配置し、このフレネルレンズを介してレンズ層側から光線を照射すると、図2、図3に示したようにレンズアレイ(レンズ部)1,2を透過して露光された部分の感光性樹脂層が変性し、集光部と非集光部が規定される。
感光性樹脂が、露光により粘着性が消失するタイプの場合には、粘着性が残る箇所に、各種方法により遮光処理を施す。
遮光処理の一例として、カーボンブラックなどを含む黒色の転写層を備えた転写フィルムを押しつけると、粘着性が残る未露光部分に選択的に転写層が転移し、遮光層3が形成される。
この場合、シリンドリカルレンズ(第1のレンズアレイ)によって光線が集光することによるストライプ状の第1の結像パターンと、シリンドリカルレンズ(第2のレンズアレイ)によって光線が集光することによる、この第1の結像パターンと直交するストライプ状の第2の結像パターンとから格子状の結像パターンが形成される。
すなわち、レンズ層側から照射された光線は、第1のレンズアレイと第2のレンズアレイによって、垂直方向と水平方向の両方の視野角が一度に制御される。
ここで、シリンドリカルレンズの断面形状を非球面形状とすることで、結像時の収差が小さくでき、入射する光線を精細化することができる。
また、第2のレンズアレイに関して、正面への光量を適宜減じつつ、たとえば、上方と下方への光線射出の度合いを個別に制御することで、より優れた光学特性を持つスクリーンを得る事ができる。
さらに、レンズアレイ層のレンズ層が放射線硬化型樹脂を用いることで、ファインピッチの加工を施すことができる。
図4は、この結像パターンの一例を示したものである。
遮光層3は、光線が透過しない部分を遮光するために設けられているものである。よって、この結像パターンに従い、梯子状に垂直、および水平方向にそれぞれ配列した形状となる。
そして、この遮光層3の上に、必要に応じて粘着剤層、拡散層、およびハードコード層などを設けることにより、レンズアレイシートとすることができる。
このようなレンズアレイシートにおいては、第1のレンズアレイと第2のレンズアレイによって、レンズアレイ層を透過する光線について、垂直方向と水平方向の両方の配光特性(視野角)を、独立して制御することができる。
したがって、2層のレンズアレイ層を用いたり、基材層の両面にレンズ層を形成する場合と比較して、材料コスト、加工コストを低く抑えることができる。
また、拡散層を省略あるいは簡略化して、拡散層における光の吸収や利得の低下を少なくすることができる。その結果、拡散層によって引き起こされる白色散乱現象を抑制し、高いS/N比を実現することができる。
なお、拡散層を設けない構成とする場合は、遮光層の上に直接ハードコード層を設けてレンズアレイシートとすると好ましい。
なお、本発明のレンズアレイシートの各層の厚さ、レンズ層のピッチなどは特に限定せず、用途などに応じて適宜変更可能である。
そして、レンチキュラーシートにかえて、本発明のレンズアレイシートを配置し、さらにフレネルレンズとを平行に配置して透過型スクリーンを構成することができる。
なお、フレネルレンズの構成は特に限定せず、公知のものを用いることができるが、微細な加工が可能となり、ファインピッチのものを得ることができるため、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニルなどプラスチックからなる基材層の上に放射線硬化型樹脂を未硬化の状態で塗布し、その上に成型用スタンパを押しつけて型押するとともに、所定の放射線を照射して硬化させることにより、レンズ層を形成したものが好ましい。
以下、実施例を示して本発明の効果を明らかにする。
本実施例において、設計パラメータは以下のように決定し、その効果の検証実験を行った。
(設計パラメータ)
(1)レンズアレイ層の基材層の材料はポリエチレンテレフタレート、厚さは0.75μmとした。
(2)レンズアレイ層のレンズ層の材料はUV感光性樹脂、レンズの形状はピッチ98μmで楕円面を基準面とした高次項を加えた非球面形状とした。
(3)感光性樹脂層には、厚さ20μmのクロマリンフィルム(商品名:デュポン社製)を用いた。
(4)複合型シリンドリカルレンズには、球面の断面形状を持つシリンドリカルレンズを屋根状に重ねあわせた形状とし、この一対のシリンドリカルレンズは対称形状とした。
すなわち、これらのパラメータに基づいて30mm×30mmのテストピースを作成した。
その配光特性を確認したところ、左右方向(水平方向)に約40度の視野角上下方向(垂直方向)に約20度の視野角(共に半値角)を得ることができると同時に、正面方向における輝度の上昇も抑える事ができ、所定の光学特性を得ることができた。
なお、ここでの視野角(半値角)とはレンズアレイシートの真正面での輝度に対して1/2になる角度である。
さらにこのレンズアレイ層の結像パターンは図4に示したものと同様のパターンであった。そして、この結像パターンに対応した遮光層を設けたレンズアレイシートにプロジェクタから光線を照射したところ、この光線を問題なく透過させることができた。
このように本実施例のレンズアレイシートでは水平方向および垂直方向の両方の視野角を付与することができた。
なお、上述のように従来のレンチキュラーシートにおいては、一般にはレンズによって水平方向のみの視野角を付与し、垂直方向の視野角を付与することはできない。
したがって、本実施例においては、従来よりも拡散層に用いる拡散材を減量しても従来と同等の効果を得ることが容易であることが確認できた。よって、本発明により、高画質と低コストの両立が容易に実現できることが明かとなった。
本発明のレンズアレイ層の一例を示した斜視図である。 図1に示したレンズアレイ層のA−A方向の切断面を示した断面図である。 図1に示したレンズアレイ層のB−B方向の切断面を示した断面図である。 図に示したレンズアレイシートの結像パターンの一例を示した平面図
符号の説明
1…半円柱状凸シリンドリカルレンズ(第1のレンズアレイ)
2…複合型凸シリンドリカルレンズ(第2のレンズアレイ)
3…遮光層
4…開口部

Claims (7)

  1. 半円柱状凸シリンドリカルレンズが、間隙部を介して複数平行に配列されてなる第1のレンズアレイと、
    前記第1のレンズアレイの間隙部に、異なる2種類以上の非球面形状若しくは球面形状からなる曲面を左右対称な屋根状に重ね合わせた形状から構成され、正面への光量を減ずる複合型凸シリンドリカルレンズからなる第2のレンズアレイが複数平行に配列され、
    前記第1,第2のレンズアレイは、配列方向が互いに略直交するように、同一基材上に配置されて、レンズアレイ部を構成し
    配向特性が、水平方向に約40度の視野角、垂直方向に約20度の視野角を有することを特徴とするレンズアレイシート。
  2. 前記レンズアレイ部は、透光性基材シートの片面に、放射線硬化型樹脂の硬化物により形成されたレンズアレイ層であることを特徴とする請求項1記載のレンズアレイシート。
  3. レンズアレイシートの反レンズ部側に、レンズ部の集光特性に応じて光線が透過しない部分には、遮光層が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のレンズアレイシート。
  4. 前記第1のレンズアレイを構成する凸シリンドリカルレンズの断面が非球面形状であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のレンズアレイシート。
  5. 前記第2のレンズアレイを構成する複合型凸シリンドリカルレンズの断面が非球面形状の組み合わせからなることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のレンズアレイシート。
  6. 前記第2のレンズアレイを構成する複合型凸シリンドリカルレンズの断面が非対称配置であることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のレンズアレイシート。
  7. 請求項1〜6の何れかに記載のレンズアレイシートとフレネルレンズシートとの組み合わせにより構成されることを特徴とする透過型スクリーン。
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