JP2006126444A - 写真処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シールで先端部が止められているロール状の写真感光材料を使用する場合に、シールを剥がした跡の近傍だけを使用しないようにすることによって、写真感光材料の無駄を無くすことのできる写真処理装置を提供すること。
【解決手段】本発明にかかる写真処理装置では、ロール状に巻かれた写真画像形成媒体の先端部がシールによって貼止されてなる写真画像形成媒体を使用するときには、前記シールを剥がして種々のサイズの写真画像を前記写真画像形成媒体の画像形成面上に順次形成して写真処理を行うように構成された写真処理装置において、前記シールを剥がした跡の位置を認識する認識手段と、前記認識手段によって認識した前記剥がした跡を含んだ所定の領域には写真画像を形成しないように制御するスキップ手段とを備えることによって、前記シールを剥がした跡以外の領域に写真画像を形成するように構成した。
【選択図】 図3

Description

本発明は、写真画像形成媒体としての写真感光材料がロール状に収容されたマガジンから、写真感光材料を順次引き出して写真プリント作成処理を行う写真処理装置に関する。
かかる写真処理装置としては、例えば、現像済みの写真フィルムからスキャナーにより読み取られた画像データを用いて、印画紙(以下、ペーパーと言う。)等の写真感光材料に画像を焼付露光し、写真プリントを作成するプリンタプロセッサーがある。写真感光材料は、写真感光材料収容マガジンにロール状に収容されており、プリンタプロセッサーに対して着脱自在に構成されている。これは、幅寸法等の種類が異なる写真感光材料を使用するときは、マガジンを付け替えることができるようにするためである。従って、写真店では、使用する写真感光材料の種類に応じて、複数のマガジンを用意している。
そして、プリンタプロセッサーのマガジンに新品の写真感光材料のロールを装着する場合には、新品の写真感光材料は、図4の(a)に示したように、写真感光材料Rの先端部R1がシール100で止められている。
そして、使用するときには、図4の(b)に示したように、ロール状の新品の写真感光材料Rの先端部R1を止めているシール100を剥がして、その先端部R1をロール状態から少し伸ばす。
そして、前記先端部をマガジンの引き出し口に通して、プリンタプロセッサーにセットして、プリント処理を開始する。
なお、先端部のかぶり部分を切除する技術は、例えば、特許文献1に開示されている。
特開2003−312932号公報
上述したように、新品のロールをマガジンに装着するために、先端部を止めているシールを剥がすと、先端部R1に重なっていた部分の表面にシールを剥がした跡R2が残る場合がある。このような剥がした跡R2は、若干窪んだり浮き上がったりしている場合がある。
前記ロール状の写真感光材料を展開した状態を、図5に模式的に示した。
前記ロール状の写真感光材料を使用するときは、先端部R1は先端送り出し領域(かぶり部分)であるのでプリント処理には用いないが、図5の(a)に示したように、その後、順番に写真画像を形成してプリント処理して、前記剥がした跡R2に例えば4枚目の写真画像を形成してプリント処理すると、出来上がりのプリントの品質が低下するという問題がある。そのため、プリント仕上がりをチェックしたときに気づいてやり直さなければならないという問題や、客からのクレームが発生する等の問題がある。
このような問題は、前記特許文献1に記載された装置においても同様である。
ここで、図5において、前記先端部R1から前記剥がした跡R2までの長さLは、ロール状における外周の一周の長さに相当する長さである。即ち、ロール状の写真感光材料の半径をrとすると、L=2πr(但し、πは円周率)と表せる。
従って、前述したような問題を避けるために、新品のロールを使用する場合には、写真感光材料の初めの一周分(長さLの部分)を予め切り取ってから使用することが考えられるが、剥がした跡は一部分でしかないのに、それ以外の部分まで切り取ることは、写真感光材料の無駄の発生になるという問題がある。
そこで発明者は、このような問題を解決するためには、図5の(b)に示したように、前記剥がした跡R2をスキップすればよいという着想を得て、この発明をしたのである。
本発明は、先端部がシールで止めてあるロールを使用する場合に、図5の(b)に示したように、前記シールを剥がした跡の近傍だけを使用しないようにすることによって、写真感光材料の無駄を無くすことのできる写真処理装置を提供することを目的としてなされたものである。
本発明にかかる写真処理装置の請求項1においては、
ロール状に巻かれた写真画像形成媒体の先端部がシールによって貼止されてなる写真画像形成媒体を使用するときには、前記シールを剥がして種々のサイズの写真画像を前記写真画像形成媒体の画像形成面上に順次形成して写真処理を行うように構成された写真処理装置において、
前記シールを剥がした跡の位置を認識する認識手段と、
前記認識手段によって認識した前記剥がした跡を含んだ所定の領域には写真画像を形成しないように制御するスキップ手段とを備えることによって、
前記シールを剥がした跡以外の領域に写真画像を形成するように構成した。
請求項2の発明においては、
前記スキップ手段の機能を有効もしくは無効の何れかに設定する設定手段を備えた。
本発明の請求項1によれば、ロール状の写真画像形成媒体の先端部を止めているシールを剥がした跡の位置を認識して、前記剥がした跡を含んだ領域には写真画像を形成しないように制御するので、媒体の無駄を最小限にするとともに、揃った品質の写真プリントを得ることができる。
また、請求項2の発明によれば、前記スキップ手段の機能を有効もしくは無効の何れかに設定できるので、使用する条件に応じて最適に対応することができる。
以下に、本発明にかかる写真処理装置を、その実施の形態としてのプリンタプロセッサーを示した図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、プリンタプロセッサー1の構成を示す断面図である。
<プリンタプロセッサーの構成>
図1において、プリンタプロセッサー1は、プリンター部2とプロセッサ部3を備えている。また、装置本体の外部に、モニター4とスキャナー装置5とを備えている。プリンター部2は、写真画像形成媒体であるペーパーに画像を焼付露光する機能を有する。プロセッサ部3は、画像が焼付露光されたペーパーの現像処理を行う機能を有する。
プリンタプロセッサー1の内部には、2機のペーパーマガジン6,6が着脱自在に取り付けられている。ペーパーマガジン6には、長尺状のペーパーがロール状(ロールを破線で示す。)に収容されている。2機のペーパーマガジン6のうち、いずれか一方のペーパーマガジン6からペーパーが引き出される。各ペーパーマガジン6のペーパー引出し口の近傍にはセンサー7が設けられている。このセンサー7は、引出し口からペーパーが引き出された状態にあるか否かを検出するものである。センサー7は、例えば、光センサーであり、ペーパーの搬送経路を挟むように発光部と受光部とが設けられる。もちろん、その他の構造によるセンサーを用いても良い。
ペーパーの搬送経路に沿って、上流側から順に、アドバンスローラ8、カッター9、露光エンジン10、搬送ローラ群11が設けられている。ペーパーマガジン6から引き出されたペーパーは、アドバンスローラ8により、露光エンジン10の方向へ向けて送られていく。カッター9は、長尺状のペーパーを所定のプリントサイズにカットする。このペーパーサイズはペーパー幅とペーパー送り長で決定されるものである。前記所定のプリントサイズにカットされたペーパーをキャッチング手段で挟持して露光エンジン10に向けて搬送させる搬送ユニット12も設けられている。
露光エンジン10は、画像データに基づいて、ペーパーに画像を焼付露光する装置である。具体的に述べると、ペーパーを搬送経路(副走査方向)に沿って一定速度で搬送させながら、画像データに対応した露光光を主走査方向に沿って走査することで、ペーパーの乳剤面に画像を焼付露光するものである。搬送ローラ群11は、焼付露光されたペーパーをプロセッサ部3へと送り込む。
プロセッサ部3には、ペーパーの現像処理を行う現像処理部13と、現像処理部13を通過したペーパーを乾燥させる乾燥処理部14とを備えている。乾燥処理部14を通過したペーパーは、装置の上部に設けられたペーパー排出部15から仕上がり写真プリントとして排出される。
図2は、前記プリンタプロセッサー1に備えられた制御部の要部のブロック図であり、新品のロール状の写真感光材料を使用する場合に、シールを剥がした跡を避けて(スキップして)プリント処理するスキップ機能のブロック図である。
図2において、20はマイクロコンピュータを用いて構成された制御部、21は前記制御部20に前記スキップ機能を有効とするか無効とするかの何れかを設定する設定手段、22は前記スキップ機能を有効にした場合に、シールを剥がした跡の位置を入力する入力手段、23は前記アドバンスローラ8を含む搬送機構、そして、9は前記カッターである。 前記設定手段21及び前記入力手段22はキーボード等の入力装置で実現されるが、ネットワークを経由して指示もしくは入力される場合や、ロール状の写真感光材料の径等の寸法を計測するセンサーと演算装置で構成される場合がある。
なお、前記入力手段22は特許請求の範囲に記載された認識手段に相当する構成である。また、前記制御部20、前記搬送機構23、及び前記カッター9は特許請求の範囲に記載されたスキップ手段に相当する構成である。
次に、本発明にかかる写真処理装置の実施例として、前記制御部20の動作を図3のフローチャートを参照しながら説明する。
先ず、新品のロール状の写真感光材料Rをマガジンにセットした後、プリント処理の開始に先立って、ステップS1において、前記指示手段21を操作して、スキップ機能を有効とするか無効とするかの指示を入力する。
無効とする場合には、ステップS9へ進んで通常処理を行うが、有効とした場合にはステップS2へ進む。
ステップS2では、入力手段22を操作して、ロール状の写真感光材料Rの半径もしくは直径もしくは外周長を入力する。
ステップS3では、入力された半径もしくは直径もしくは外周長に基づいて、シールを剥がした跡R2の位置を指定するスキップ位置Lを決定する。具体的には、前記スキップ位置Lは前後に所定の幅を持った領域として決定される。このスキップ位置Lは制御部20の記憶手段に記憶される。このとき、後述するフラグはクリアされる。即ち、F=0とされる。
そして、ステップS4以降ではプリント処理が行われる。
ステップS4においては、次にプリント処理すべき写真画像の後端の位置Peが、プリントデータ等に基づいて決定される。この後端の位置情報は前記カッター9によるカット位置の制御にも用いられる。なお、次にプリント処理すべき写真画像が2つ目以降である場合には、最初の写真画像から次にプリント処理すべき写真画像までの長さの累算値が後端の位置Peになる。
ステップS5においては、前記フラグFの値をチェックして、F=1であればスキップを行わずに通常のプリント制御を行うためにステップS9へ進み、F=0であれば、ステップS6に進む。
ステップS6では、前記写真画像の後端の位置Peを前記スキップ位置Lと比較する。
前記写真画像の後端の位置Peが前記スキップ位置Lより先端側であれば、ステップS7へ進んで、写真画像のサイズに応じた通常の長さを搬送すべく前記搬送機構23を制御するとともに、通常の通り前記写真画像の後端の位置で、写真感光材料をカットするべく前記カッター9を制御する。
前記写真画像の後端の位置Peが前記スキップ位置Lより後、即ち、前記スキップ位置Lの方が前記写真画像の後端の位置より先端側であれば、ステップS8へ進んで、前記スキップ位置の直後でカットするべく前記搬送機構23を制御して写真感光材料を搬送し、前記スキップ位置が前記カッター9を通過した直後の位置で前記カッター9を制御して、シールを剥がした跡R2を含む領域を切除する。続いて、シールを剥がした跡R2を含む領域を通過したことを示すために、前記フラグFを立てる。即ち、F=1とする。このようなフラグを立てることによって、後の写真画像の処理において、ステップS6からステップS8までの無駄な手順を省くことができる。
ステップS9では、露光エンジンによって写真画像が写真感光材料の感光面に形成される。
続いて、ステップS10では、処理すべき写真画像についての上記処理が全て終了したか否かを判定し、未だ処理すべき写真画像が残存している場合にはステップS4へ戻って繰り返し、全て終了した場合には処理を終了する。
以上のようにして、シールを剥がした跡R2を含む領域を切除することによってスキップしてその領域を写真処理に使用しないので、シールを剥がした跡R2を使用することによるプリントのやり直しが無くなる。従って、写真感光材料のロスを最小限に抑えながら、品質の揃ったプリントを得ることができるのである。
なお、シールを剥がした跡R2を含む領域の幅を設定する手段を具備してもよい。そうすることによって、写真感光材料の種類によってシールの大きさが異なる場合にも最適に対応することができる。
また、前記入力手段22は、ロール状の写真感光材料の径等の寸法を計測するセンサーと演算装置で構成して、人手による入力を省くようにしてもよい。
さらに、ロール状の写真感光材料の径等の寸法をセンサーで計測する構成や、人手によって入力する構成に代えて、使用する写真感光材料の種類や製品番号等を入力することにより、制御部が、記憶手段(図示省略)から予め登録されている感光材料の種類や製品番号毎の半径等のデータを取得する構成にしてもよい。また、使用する写真感光材料の種類や製品番号等を人手によって入力する構成に代えて、ペーパーマガジン毎に設けた識別手段に、セットされた写真感光材料の種類や製品番号等に対応した識別情報を設定しておき、この識別手段を、プリントプロセッサーのマガジン装着部に設けた検出手段で認識させるように構成してもよい。
また、使用されているマガジンの写真感光材料の交換時の写真感光材料の残量は設定されているので、この残量に基づいて外周長を算出してもよい。
前記設定手段21によってスキップ機能を無効にすることが可能であるので、シールの跡の影響の少ない写真感光材料にも最適な対応が可能である。
本発明は、写真感光材料に限らず、種々のロール状の写真画像形成媒体を使用する写真処理装置に利用できる。さらには、写真処理装置に限らず種々の画像や文字等を形成する媒体であって、ロール状で供給もしくは保管されるものに広く利用できる可能性がある。
本発明にかかる写真処理装置の実施の形態のプリンタプロセッサーの構成図である。 前記プリンタプロセッサーの制御部のブロック図である。 前記制御部まわりの動作を説明するフローチャートである。 新品のロール状の写真感光材料を説明する説明図である。 従来の場合における問題点と、それを解決する着想を説明する説明図である。
符号の説明
R 写真画像形成媒体、写真感光材料、ペーパー
R1 先端部
R2 剥がした跡
100 シール
1 写真処理装置、プリンタプロセッサー
20 制御部
21 設定手段
22 認識手段、入力手段
20、23、9 スキップ手段

Claims (2)

  1. ロール状に巻かれた写真画像形成媒体の先端部がシールによって貼止されてなる写真画像形成媒体を使用するときには、前記シールを剥がして種々のサイズの写真画像を前記写真画像形成媒体の画像形成面上に順次形成して写真処理を行うように構成された写真処理装置において、
    前記シールを剥がした跡の位置を認識する認識手段と、
    前記認識手段によって認識した前記剥がした跡を含んだ所定の領域には写真画像を形成しないように制御するスキップ手段とを備えることによって、
    前記シールを剥がした跡以外の領域に写真画像を形成するように構成したことを特徴とする写真処理装置。
  2. 前記スキップ手段の機能を有効もしくは無効の何れかに設定する設定手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の写真処理装置。
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