JP2006124945A - 連続繊維補強部材及び定着用アンカー - Google Patents

連続繊維補強部材及び定着用アンカー Download PDF

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Abstract

【課題】形態が安定しており、取り扱い及び施工性に優れている連続繊維補強部材及び定着用アンカーを提供する。
【解決手段】多数の連続した強化繊維を一方向に束ねて形成した連続繊維ストランド2を、拘束糸3が縦方向に連続的に、且つ、平面状或いは円筒状に編成して形成された編み構造30Aにおける縦方向に連続的に編成された編み組織30の中に挿入し、そして、縦方向編み組織30の中に挿入された各連続繊維ストランド2を、縦方向の編み組織30に対して横方向に挿入された挿入糸4で連結することによって保形する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、柱、梁、桁などのコンクリート構造体を補強するために貼付された強化繊維シートの端面をコンクリート構造体に定着するための定着用アンカー、及び、定着用アンカーとして使用することのできる連続繊維補強部材に関するものである。
従来、連続した強化繊維シートを、例えば、柱、梁、桁などのコンクリート構造体に巻き付けて補強することが行われている。しかしながら、柱、梁、桁の構造によっては、強化繊維シートをこれらコンクリート構造体の全面に巻き付けて貼付することができないことがある。
図13及び図14には、強化繊維シート200をコンクリート柱100に貼付して補強する補強態様を示しているが、図示するように、柱100に隣接して一体に袖壁101、101が設けられている場合などには、強化繊維シート200を柱100の全周面に巻き付けて貼付することができない。そのために、強化繊維シート200は、図13、図14にて、袖壁101を境として、柱の左側外周面と、右側外周面とに分断して貼り付けることが余儀なくされる。
このような場合には、従来、柱100に近接して袖壁101、101部分に貫通孔102を設け、この貫通孔102に、前記貫通孔102の長さよりも長くされた多数の連続繊維を束ねて形成された繊維束部材を使用して作製された、所謂、定着用アンカー1Aを通し、貫通孔102内に位置する中央部1aの両端部分1bを扇状に成形して広げ、柱の左側外周面と右側外周面とに分断して貼り付けられた強化繊維シート200に樹脂で貼り付け、分断された連続強化繊維シート200を連結する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。通常は、この定着用アンカー1Aは、図14に示すように、所定の間隔Sで連続強化繊維シート200に貼り付けられる。
また、図15に示すように、コンクリート構造体100に定着用の孔102を穿設し、この定着孔102に定着用アンカー1Aの一端部分1aを挿入して樹脂で固定し、他端部分1bをコンクリート構造体100の上面に円形状に広げて樹脂で固定し、この上に補強のための強化繊維シート200を接着するか、或いは、予めコンクリート構造体100の上面に接着された強化繊維シート200の上に、円形状に広げて樹脂で固定することも行われている。
しかしながら、従来の上記補強方法を施工した場合、定着用アンカー1Aは、施工現場において施工者が繊維束の必要本数を決定し、その繊維束を使用して作製しているが、必要本数を数え間違える可能性がある。
また、上記補強方法にて、定着用アンカー1Aが定着用アンカーとしての強度を発現するためには、定着用アンカー1Aを構成する各繊維は、その直線性が保たれている必要がある。しかしながら、定着用アンカー1Aの束は、それ自体繊維の直線性が保たれるようには拘束されていないため、定着用アンカーに樹脂を含浸させた際に、繊維に揺らぎが生じ、所定の定着強度が発現されない可能性がある。又、その品質も施工者の技能に大きく依存する。
上記定着用アンカー1Aとしては、上記構成の他に、特許文献2に記載するように、連続繊維を一方向に引き揃えたシート材を使用し、このシート材の貫通孔に埋め込む部分を束ね部材により束ね、貫通孔より露出した両端部を扇形に広げて樹脂で接着するものが提案されている。しかしながら、上記特許文献2に記載する定着用アンカーは、貫通孔に挿入する部分を束ねると、それ以外が皺になるため、連結する強化繊維シートに上手く定着できないという問題がある。
また、特許文献3、4には、多数の連続繊維を束ね、その外周囲を束ね部材にて拘束してバラケ防止処理した連続ストランドを形成し、この個々のストランドを所定の形状に並べ、これをミシンなどで縫いつけるか、或いは、その表面に粘着性を有するメッシュ状部材を貼り付けることにより保形した定着用アンカーが記載されている。
しかしながら、上記特許文献3、4に記載する定着用アンカーは、所定の形状に各ストランドを並べるのには、専用の型を必要とし、また、幅方向には伸縮しないため、扇状の定着部の形状を貼り付け時に変えることができない。また、埋め込む孔の深さに応じて形状を変化させることもできない。また、ミシンなどによる縫製を施した場合には、針によるストランドのダメージや繊維束の割れなどの問題を起こす。
特許文献5には、所定長さの多数の繊維を束ねた繊維束の一端側を束ね部材にて束ね、その先端の多数の繊維を所定の大きさの扇形状に広げた状態にて拡縮自在の結合保持手段により結合した構成の定着用アンカーを記載している。しかしながら、結合保持手段により保持されていない部分の各繊維束は、その形態が安定しておらず、その直線性を保持するのが困難であり、定着用アンカーに樹脂を含浸させた際に、繊維に揺らぎが生じ、所定の定着強度が発現されない可能性がある。又、その品質も施工者の技能に大きく依存する。
特開平11−152931号公報 特開平11−152907号公報 特開2004−27728号公報 特開2003−336401号公報 特開2003−293598号公報
従って、本発明の主たる目的は、形態が安定しており、取り扱い性及び施工性に優れている連続繊維補強部材及び定着用アンカーを提供することである。
本発明の他の目的は、編み機による連続生産が可能であり、品質が均一で高品質の連続繊維補強部材及び定着用アンカーを提供することである。
本発明の他の目的は、連続繊維補強部材を構成する連続ストランドの本数が常に一定であり、施工現場において連続ストランド数を間違えることがない連続繊維補強部材及び定着用アンカーを提供することである。
本発明の他の目的は、使用に際して、幅方向に容易に伸ばしたり、縮めたりすることができ、貼り付ける場所の形状(例えば、定着孔の深さ、定着扇形の幅など)に合わせて、施工現場で容易に変形させることができ、また、縮めた部分の近傍が皺になることもなく、作業効率を著しく向上させ、しかも、強度低下を起こすことがない連続繊維補強部材及び定着用アンカーを提供することである。
本発明の他の目的は、個々の連続ストランドは編み組織にて拘束し、必要に応じて挿入糸をも利用してその形態を保形することにより、樹脂が含浸した際に繊維が揺らいで強度低下を起こすことのない連続繊維補強部材及び定着用アンカーを提供することである。
上記目的は本発明に係る連続繊維補強部材及び定着用アンカーにて達成される。要約すれば、本発明の第1の態様によれば、多数の連続した強化繊維を一方向に束ねて形成した連続繊維ストランドを、拘束糸が縦方向に連続的に、且つ、平面状或いは円筒状に編成して形成された編み構造における前記縦方向に連続的に編成された編み組織の中に挿入し、そして、前記縦方向編み組織の中に挿入された各前記連続繊維ストランドを、前記縦方向の編み組織に対して横方向に挿入された挿入糸で連結することによって保形することを特徴とする連続繊維補強部材が提供される。
本発明の第2の態様によれば、多数の連続した強化繊維を一方向に束ねて形成した連続繊維ストランドを、拘束糸が縦方向に連続的に、且つ、平面状或いは円筒状に編成して形成された編み構造における前記縦方向に連続的に編成された編み組織の間に挿入し、そして、前記縦方向編み組織の間に挿入された前記連続繊維ストランドを、前記縦方向の編み組織に対して横方向に挿入された挿入糸で連結することによって保形することを特徴とする連続繊維補強部材が提供される。
本発明の第3の態様によれば、多数の連続した強化繊維を一方向に束ねて形成した連続繊維ストランドを、拘束糸が縦方向及び横方向に連続的に、且つ、平面状或いは円筒状に編成して形成された編み構造における前記縦方向に連続的に編成された編み組織の間に挿入し、そして、前記縦方向編み組織の間に挿入された前記連続繊維ストランドを前記横方向に連続的に編成された編み組織で挟持することによって保形することを特徴とする連続繊維補強部材が提供される。
本発明の一実施態様によれば、前記連続ストランドは、横断面積が0.1〜5mm2である。
本発明の他の実施態様によれば、各前記連続ストランドは、多数の連続した強化繊維を一方向に束ねて形成した繊維束を、複数積層して形成される。
本発明の他の実施態様によれば、前記各連続ストランドは、互いに0.1〜20mmだけ離間している。
本発明の他の実施態様によれば、前記連続繊維補強部材を平面状としたときは、幅が10〜500mmであり、前記連続繊維補強部材を円筒状としたときは、直径が3〜500mmとされる。
本発明の他の実施態様によれば、前記連続ストランドを構成する繊維は、炭素繊維或いはガラス繊維;ボロン繊維、チタン繊維、スチール繊維などの金属繊維;アラミド、PBO(ポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール)、ポリアミド、ポリアリレート、ポリエステルなどの有機繊維;が単独で、又は、複数種混入してハイブリッドにて使用される。
本発明の他の実施態様によれば、前記拘束糸及び前記挿入糸は、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリアクリロニトリル系、ポリビニルアルコール系、ポリオレフィン系の繊維、アラミド繊維などのような有機繊維;チタン繊維、スチール繊維などの金属繊維;炭素繊維、ガラス繊維などの無機繊維;を単独で、又は、複数種混入して作製される糸条である。
本発明の第4の態様によれば、上記構成の連続繊維補強部材を所定長さに切断し、少なくとも一端部を扇形状或いはラッパ形状に成形して扇形部分とし、その他の部分は、幅或いは径を縮小して細幅或いは細径部分とされる定着用アンカーが提供される。
本発明の連続繊維補強部材及び定着用アンカーは、
(1)編み構造とされるために、形態が安定しており、取り扱い及び施工性に優れている。
(2)編み機による連続生産が可能であり、品質が均一で高品質の製品の製造が可能である。
(3)連続繊維補強部材を構成する連続ストランドの本数が常に一定であるため、施工現場において連続ストランド数を間違えることがない。
(4)使用に際して、幅方向に容易に伸ばしたり、縮めたりすることができ、貼り付ける場所の形状(例えば、定着孔の深さ、定着扇形の幅など)に合わせて、施工現場で容易に変形させることができ、また、縮めた部分の近傍が皺になることもなく、作業効率を著しく向上させ、しかも、強度低下を起こすことがない。
(5)個々の連続ストランドは編み組織にて拘束し、必要に応じて挿入糸を利用してその形態が保形されているために、樹脂が含浸した際に繊維が揺らいで強度低下を起こすことがない。
以下、本発明に係る連続繊維補強部材及び定着用アンカーを図面に則して更に詳しく説明する。
実施例1
図1(a)、(b)に本発明に係る連続繊維補強部材の一実施例を示す。本実施例にて、連続繊維補強部材1は、平面状、即ち、シート状の補強シートとされ、図1(a)は、平面状の連続繊維補強部材1を一側(表)から見た図であり、図1(b)は、連続繊維補強部材1を他側(裏)から見た図である。
本実施例によると、連続繊維補強部材1は、柔軟性を有する連続ストランド2を所定本数だけ、例えば20本〜200本、一方向に並列に引き揃えて、平面状、即ち、シート状とされる。各連続ストランド2は、図3に示すように、多数の連続した強化繊維fを一方向に束ねて形成される。
連続繊維補強部材1は、拘束糸(即ち、鎖編糸)3がループ状に縦方向に連続して鎖編み目を形成しながら編成されて作製された鎖編み部(編み組織)30を有する。各連続ストランド2は、詳しくは図2を参照して後述するが、この編み組織30の鎖編み目3Aの中に直交させて配置されている。
また、各連続ストランド2を拘束する編み組織30は、互いに隣接した編み組織30が互いに挿入糸4により結束される。つまり、挿入糸4は、編み組織30に対して横方向に挿入され、本実施例では、隣り合った連続ストランド2を囲包して編成された編み組織30に対して、連続ストランド2の長手方向(即ち、縦方向)に沿って所定間隔にて絡み合い、複数の連続ストランド2を平面状に、即ち、強化繊維シート状態に保形する。
図2を参照して、拘束糸3がループ状に縦方向に連続して編成された編み組織30の中を、各連続ストランド2が直交して配置されている状態、及び、編み組織30に対する挿入糸4の編絡状態について説明する。
図2に示すように、拘束糸3は、ループ状に縦方向に連続して編成されて編み組織30を形成し、複数の縦方向編み組織30により編み構造30Aが形成される。この編み構造30aを構成する各編み組織30の鎖編み目3Aを貫通するようにして、連続ストランド2が挿入配置される。
図2は、理解を容易とするために、連続ストランド2が編み組織30の鎖編み目3Aを貫通するように屈曲している状態にて示すが、実際には、連続ストランド2が曲がることはなく、図1(a)、(b)に示すように、直線状態に配置された連続ストランド2に対して、拘束糸3により編成された編み組織30の鎖編み目3Aが編み込まれることとなる。
このような編み組織30に対して、図2に示すように、横方向に挿入して挿入糸4が編み込まれ、隣り合った編み組織30が互いに結束される。
つまり、本実施例の連続繊維補強部材1によれば、拘束糸3が縦方向に連続的に、且つ、平面状に編成して編み構造30Aが形成され、この編み構造30Aにおける縦方向に連続的に編成された編み組織30の中に、多数の連続した強化繊維fを一方向に束ねて形成した連続繊維ストランド2が挿入される。そして、縦方向編み組織30の中に挿入された各連続繊維ストランド2は、縦方向の編み組織30に対して横方向に挿入された挿入糸4で連結することによって保形される。
上記編み構造30Aにより拘束され、保形された連続繊維補強部材1は、当業者には周知の経編機を用いて、複数の連続ストランド2、編み組織30を構成する拘束糸3、及び、編み組織30を結束する挿入糸4を編み込むことによって生産性良く、高品質にて作製することができる。また、連続ストランド2を拘束糸3及び挿入糸4による編み構造により拘束し、保形しているために、強化繊維を縫製して拘束保形する場合に発生する針によるダメージや繊維束割れなどの問題は発生しない。
つまり、本実施例によれば、連続繊維補強部材1が編み構造とされるために、伸縮性を有し且つ形態が安定しており、また、編み機による連続生産が可能であり、品質が均一で高品質の製品を製造することができる。また、連続繊維補強部材1は、挿入糸4によりその形状が横方向に対して伸縮自在に保形されているために、横方向形状の広狭が変形可能とされる。挿入糸4と編み組織30との結合回数を変更することにより、連続繊維補強部材1の柔軟性を調整することが可能である。
更に説明すると、図3に示すように、各連続ストランド2は、多数の連続した強化繊維fを集束して形成される繊維束Fにて構成される。強化繊維fとしては、通常、炭素繊維が使用され、炭素繊維3000〜96000本を集束して繊維束Fを形成し、この繊維束Fにて連続ストランド2が形成される。
連続繊維ストランド2は、通常、略円形断面形状とされるが、必要に応じて、同等面積とされる略矩形断面形状、更には、その他の種々の断面形状とすることができる。通常、連続ストランド2は、横断面積が0.1〜5mm2であるのが、柔軟性の点、樹脂含浸性の点から好適である。ここで、連続ストランド2の横断面積とは、空隙を含まない、炭素繊維のような強化繊維fのみの横断面積の総和を意味する。
上述のように、本実施例にて、連続ストランド2が一方向に引き揃え並置された平面状の、即ち、シート状の連続繊維補強部材1では、各連続ストランド2は、互いに空隙(g)=0.1〜20mmだけ近接離間して、挿入糸4にて伸縮性を有して固定され、シート状態に保形される。また、このようにして形成された連続繊維補強部材1の長さ(L)及び幅(W)は、適宜決定されるが、取扱い上の問題から、一般に、全幅(W)は、10〜500mmとされる。又、長さ(L)は、100m以上のものを製造し得るが、使用時においては、適宜切断して使用される。
連続ストランド2の繊維量を増やしたい場合には、図4(a)、(b)に示すように、縦方向或いは横方向に繊維束Fを複数、例えば、図示するように2本、或いはそれ以上積層し、一つの連続ストランド2を構成しても良い。積層数は、必要幅内に使用される強化繊維及び連続ストランドの太さと糸本数で決定される。この場合においても、上述したように、本実施例の連続繊維補強部材1は、拘束糸3及び挿入糸4と共に編み構造とされ、安定した形態にて均一な且つ高品質の製品とし得る。
上述のように、本実施例の連続繊維補強部材1は、各連続ストランド2が個々に、編み組織30を形成している拘束糸3により拘束され、且つ、互いに並置された各連続ストランド2は、挿入糸4により所定形状へと変形可能に保形されている。
このように、本実施例にて、拘束糸3は、コンクリート補修補強の施工時に連続ストランド2、即ち、強化繊維fに樹脂を含浸する樹脂含浸時において強化繊維が膨潤し、繊維配向に乱れや樹脂含浸不良が発生するのを防止する。又、挿入糸4は、拘束糸3で拘束された連続ストランド2、2間の距離を規定し、各連続ストランド2がずれてストランド間の距離が変わらないように、拘束糸3と絡み合い固定化する機能をなす。
従って、本実施例の連続繊維補強部材1によれば、樹脂含浸時においても繊維の直線性が維持され、従来の連続繊維補強部材或いは定着用アンカーのように、樹脂含浸時に繊維の配向が乱れ、定着後の強度が低下するようなことはない。
本実施例にて、強化繊維fとしては、上記炭素繊維の他に、ガラス繊維、更には、ボロン繊維、チタン繊維、スチール繊維などの金属繊維、更には、アラミド、PBO(ポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール)、ポリアミド、ポリアリレート、ポリエステル、ポリエチレン、などの有機繊維が単独で、又は、複数種混入してハイブリッドにて使用することができる。
前記拘束糸3及び挿入糸4は、15〜1500d(デニール)のマルチフィラメント糸やモノフィラメント糸とすることができ、例えば、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリアクリロニトリル系、ポリビニルアルコール系及びポリオレフィン系の繊維、アラミド繊維、などのような有機繊維、更には、チタン繊維、スチール繊維などの金属繊維、また、炭素繊維、ガラス繊維などの無機繊維を単独で、又は、複数種混入して作製された糸を使用することができる。又、無機繊維に熱可塑性有機繊維を巻き付け或いは撚り合わせた構成の糸を使用することもできる。
上記構成の本実施例の平面状の連続繊維補強部材1は、連続繊維補強部材1が有する編み構造、及び、挿入糸4が有する伸縮性により、自由度の高い特性を有しており、上述のように、図5(a)に示すように、連続繊維補強部材1の幅方向両端より圧縮することにより、容易に縮むことができ、又、幅方向両端を外方へと引っ張ることにより容易に伸ばすことができる。
従って、図5(a)に示すように、上記長尺の平面状の連続繊維補強部材1を所定の長さ(L1)に切断し、例えば、20〜60cmの長さに切断し、この切断された所定長さ(L1)の繊維補強部材1Aの一端部領域においては、図5(b)に示すように、幅方向両端より圧縮することにより縮めて、各ストランド2、2間が密とされた幅(W2)の細幅部分1aを形成し、他端領域は、扇形となるように広げ幅を調整することにより、最大幅(W3)の広幅部分1bが形成され、定着用アンカー1Aを作製することができる。
別法として、長尺の平面状の連続繊維補強部材1は、図6(a)に示すように、所定の長さ(L3)及び幅(W4)を有した細幅部分1aと、細幅部分1a、1aの間に位置し、所定の長さ(L4)を有し、その中央部分にて最大幅(W)となる広幅部分1bとが交互に形成された長尺の平面状の連続繊維補強部材1とすることができる。
このような図6(a)に示す本実施例のシート状の連続繊維補強部材、即ち、補強シート1は、シート製造に使用する経編機におけるテンションの強弱を調整することにより、シート1の幅を広く編成したり、幅を狭く編成したりして製造し得る。
また、このような連続繊維補強部材1を使用して、定着用アンカー1Aを作製する場合には、図6(b)、(c)に示すように、先ず、広幅部分1bの最大幅(W)の位置にて切断し、長さ(L5)の定着用アンカー1Aを作製する。この定着用アンカー1Aは、両端部を所定長さ(L2)にて扇形状とし、残り部分を細幅部分1aとなるように、部材1の幅方向両端より圧縮される。
もし、所定形状にて固定された定着用アンカー1Aが所望される場合には、挿入糸4及び/又は拘束糸3の素材を熱可塑性繊維を使用し、加熱して、連続ストランド2、即ち、強化繊維fと、挿入糸4及び/又は拘束糸3とを融着し、更に、加熱による熱可塑性繊維の伸縮性及び残留伸度を除去することができる。
次に、本実施例の連続繊維補強部材1を、コンクリート梁の補強用繊維強化シートの定着用アンカー1Aとして使用した場合の具体例について説明する。
具体例1
本具体例では、図1を参照して説明した構成の平面状の連続繊維補強部材1を、次のようにして作製した。
連続繊維補強部材1における連続ストランド2は、繊維fとして平均径7μm、収束本数24000本のPAN系炭素繊維ストランドを用いた。拘束糸(鎖編糸)3としては、ポリエステルマルチフィラメント(番手100d)を使用した。また、挿入糸4としては、フロントにポリエステルモノフィラメント(番手63d)を使用し、そして、バックにポリエステルモノフィラメント(番手63d)に低融点ポリアミド繊維(番手100d)を撚り合わせたものを用いた。
これら、連続ストランド2、拘束糸3及び挿入糸4を使用して、編成機により、連続ストランド2が20本とされるシート状の連続繊維補強部材、即ち、補強シート1を作製した。
図5(a)にて、挿入糸4は、連続ストランド2の長手方向に対して10mmの一定の間隔(P)にて編み込まれた。
このようにして作製した連続繊維補強部材1は、幅(W)が100mm、長さ(L)が100mであった。各ストランド間の間隙(g)は、3〜4mmであった。
次に、上記連続繊維補強部材1を、長さ(L1)500mmに切断し、図5(a)に示す矩形状シート1Aとした。
この矩形シート状とされる繊維補強部材1Aは、図5(b)に示すように、その幅方向両端を圧縮することにより、容易に縮むことができ、細幅部分1aを形成することができた。また、細幅部分1aの一方の端部(或いは、両方の端部)は、加減しながら幅方向両端を外方へと引っ張ることにより扇形状に成形することができ、所定長さ(L2)にて扇形部分1bを形成することができた。この成形作業において、連続ストランド2の直線性が乱れることはなかった。
上述のようにして作製した両端が扇形状とされる定着用アンカー1Aを使用し、コンクリート梁に分断して貼付された補強用繊維強化シートを連結定着した。
本実施例によれば、
(1)連続繊維補強部材1を構成する連続ストランド2の本数が常に一定であるため、当然なことととして、施工現場において連続ストランド数を間違えることはない。
(2)連続繊維補強部材1を切り分け、定着用アンカー1Aとして使用するための成形作業に際して、幅方向に容易に伸ばしたり、縮めたりすることができ、貼り付ける場所の形状(例えば、定着扇形の幅)に合わせて、施工現場で容易に変形させることができた。また、縮めた部分の近傍が皺になることもなく、作業性が良かった。更には、強度低下を起こすこともなかった。
(3)個々の連続ストランド2は拘束糸3による編み組織30にて拘束し、挿入糸4にてその形態が保形されているために、樹脂が含浸した際に繊維が揺らいで強度低下を起こすことはなかった。
実施例2
図7に、本発明の平面状とされる連続繊維補強部材、即ち、補強シート1の他の実施例を示す。
本実施例の補強シート1では、実施例1と同様に、各連続ストランド2は、拘束糸3がループ状に縦方向に連続して編成された編み組織30の鎖編み目3Aの中に直交させて配置されている。
ただ、本実施例によると、縦方向編み組織30に対して横方向に挿入された挿入糸4が、各連続ストランド2を拘束する編み組織30に対して、一定のコース毎に振って編み込まれている。
つまり、本実施例では、実施例1と同様に、図7に示すように、拘束糸3は、各連続ストランド2が鎖編み目3Aを直交して貫通するようにして、各コース毎に鎖編み目3Aを形成しながら編み組織30を形成する。これにより、各連続ストランド2は拘束される。
本実施例によると、挿入糸4は、横方向への挿入糸であり、本実施例では、1ウェールずつ飛んで編み組織30を構成する拘束糸3に掛けながら蛇行させて挿入される。これにより、編み組織30に拘束された連続ストランド2を有した連続繊維補強部材1が、シート状に保形される。
本実施例2においても、平面状とされる連続繊維補強部材1は、実施例1の場合と同様に、図5、図6に示すように、連続繊維補強部材1の幅方向両端より圧縮することにより、容易に縮むことができ、又、幅方向両端を外方へと引っ張ることにより容易に伸ばすことができる。
本実施例の連続繊維補強部材1も又、実施例1と同様に、経編機を用いて作製することができ、実施例1と同様の作用効果を達成することができる。
従って、本実施例においても、経編機によるテンションの強弱を調整することにより、図6に示すように、シート1の幅を広く編成したり、幅を狭く編成したりすることもまた可能である。
実施例3
図8及び図9に本発明のシート状とされる連続繊維補強部材、即ち、補強シート1の他の実施例を示す。図8は、平面状の連続繊維補強部材1を一側(表)から見た図であり、図9は、連続繊維補強部材1を他側(裏)から見た図である。
本実施例においても、各連続ストランド2は、実施例1、2と同様の構成とされる。ただ、本実施例の補強シート1は、実施例1、2と異なり、各連続ストランド2、2の間に編み組織30が形成される。
つまり、各連続ストランド2、2の間に、拘束糸3がループ状に縦方向に連続して編成された編み組織30が編成され、そして、各編み組織30が、横方向に挿入された挿入糸4により結束され、複数の連続ストランド2が平面状に保形された平面状(シート状)の連続繊維補強部材、即ち、補強シート1が作製される。挿入糸4は、連続ストランド2の長手方向に沿って所定間隔にて編み組織30に編絡する箇所を有している。
つまり、本実施例では、図8、図9に示すように、拘束糸3は、チェーンステッチ糸であり、各連続ストランド2の間に位置して、各コース毎に鎖編みを形成し各ウェールに位置させて総詰めに編成して編み組織30を形成する。編み組織30が隣り合った連続ストランド2、2の間に形成されることにより、各連続ストランド2は所定間隔にて横方向に拘束される。
挿入糸4は、横方向への挿入糸であり、各連続ストランド2を表面及び裏面にて挟持し、そして、本実施例では、2ウェールずつ飛んで編み組織30を構成する拘束糸3に掛けながら蛇行させて横方向へと挿入される。これにより、連続ストランド2及び編み組織30を有した連続繊維補強部材1が、シート状に保形される。
つまり、本実施例の連続繊維補強部材1によれば、拘束糸3が縦方向に連続的に、且つ、平面状に編成して編み構造30Aが形成され、この編み構造30Aにおける縦方向に連続的に編成された隣接する編み組織30、30の間に、多数の連続した強化繊維fを一方向に束ねて形成した連続繊維ストランド2が挿入される。そして、縦方向編み組織30の間に挿入された各連続繊維ストランド2は、縦方向の編み組織30に対して横方向に挿入された挿入糸4で連結することによって保形される。
従って、本実施例の連続繊維補強部材1も又、先の実施例1、2と同様の作用効果を達成し得る。
また、本実施例の連続繊維補強部材1も又、実施例1、2と同様に、経編機を用いて作製することができる。
従って、本実施例においても、経編機によるテンションの強弱を調整することにより、図6に示すように、補強シート1の幅を広く編成したり、幅を狭く編成したりすることが可能である。
つまり、幅を広くする編成する部分としては、横方向の挿入糸である挿入糸4のテンションを弱くして編成を行う。また、幅を狭く編成する部分としては、横方向の挿入糸のテンションを強くして編成すればよい。
従って、扇形状をなす部分を形成するには、徐々にテンションを変化させることによって作製される。
更には、経編機の装置の度目調整機能を変更し、幅を広く編成する部分としては、一定長さ当たりの度目(一定長さ内の編目数)を多く編成して密なる編成部分とし、幅を狭く編成する部分としては、一定長さ当たりの度目を少なく編成して粗なる編成部分とし、両部分間に徐々に度目変化する移行部分を介して、所用長さずつ度目変化を幅変化と共に付与させて編成することもできる。
実施例4
図10及び図11に本発明のシート状とされる連続繊維補強部材、即ち、補強シート1の他の実施例を示す。図10は、平面状の連続繊維補強部材1を一側(表)から見た図であり、図11は、連続繊維補強部材1を他側(裏)から見た図である。
本実施例においても、各連続ストランド2は、実施例1、2、3と同様の構成とされる。
また、本実施例の補強シート1は、各連続ストランド2、2の間に編み組織30(30a、30b)が形成される点では実施例3と同様であるが、本実施例4では、実施例3のように連続ストランド2、2を保形するために編み組織30に対して横方向に挿入糸4が挿入されることはない。
つまり、本実施例の補強シート1は、各連続ストランド2、2の間に、拘束糸3a、3bが縦方向及び横方向に連続して編み組織30(30a、30b)を編成して編み構造を作製すると同時に、連続ストランド2の表、裏面側にも編み組織30(30c、30d)が形成され、連続ストランド2を挟持し、平面状に保形している。
このように、本実施例によれば、拘束糸3a、3bを縦方向及び横方向に連続的に、且つ、平面状に編成して編み組織30a、30b、30c、30dを備えた編み構造を形成し、連続繊維ストランド2をこの編み構造における縦方向編み組織30a、30bの間に挿入すると共に、縦方向編み組織30a、30bの間に挿入された連続繊維ストランド2を、横方向に連続的に編成された拘束糸3a、3bによる編み組織30c、30dにより連続ストランド2を挟持する。
つまり、本実施例では、編み組織30a〜30dに編み込まれた拘束糸3a、3bを、一定のコース毎に振って少なくとも複数の連続ストランドを離間して側方に並行する編み組織30a、30bに編絡する箇所を含むようにする。この少なくとも複数ウェール、本実施例では2ウェール、離間する鎖組織同士を勾引状態に接結せしめることにより、組織中の糸同士が相互的に連結され、それによって、編み目のずれを防止し、形態安定性を良くすることができる。
なお、鎖組織間に糸を振る回数をなるべく少なくすることによって連続ストランド2を被覆する密度を小さくして樹脂の含浸性を良くすることができる。
本実施例の補強シート1も又、経編機を用いて作製することができる。従って、経編機によるテンションの強弱を調整することにより、図6に示すように、シート1の幅を広く編成したり、幅を狭く編成したりすることが可能である。
本実施例においても、挿入糸4は使用しないものの、実施例1、2、3と同様の作用効果を達成し得る。
実施例5
図12(a)、(b)、(c)に、本発明の連続繊維補強部材1の他の実施例を示す。
実施例1〜4においては、本発明に係る連続繊維補強部材1は、柔軟性を有する連続ストランド2を所定本数一方向に並列に引き揃え、拘束糸3にて各連続ストランド2を拘束し、必要に応じて挿入糸4をも使用して、複数の連続ストランド2を平面状、即ち、シート状に保形するものとして説明した。
本実施例においても、実施例1〜4と同様に、連続繊維補強部材1は、柔軟性を有する連続ストランド2を所定本数一方向に並列に引き揃え、拘束糸3にて各連続ストランド2を拘束し、必要に応じて挿入糸4を使用することにより複数の連続ストランド2が、円筒状に保形される。
本実施例においても、連続繊維補強部材1が円筒形状とされる以外は、実施例1〜4と同じ構成とされ、又、同じ経編機を用いて作製することができる。従って、連続補強部材を構成する連続ストランド2、拘束糸3、挿入糸4、更には、円筒状の連続繊維補強部材1の製造方法についての再度の説明は省略し、実施例1〜4の説明を援用する。
尚、連続繊維補強部材1の直径(D)は、3〜500mmとされる。
本実施例においても、経編機によるテンションの強弱を調整することにより、図12に示すように、連続繊維補強部材1の直径を広く編成したり、狭く編成したりすることが可能である。
本実施例の連続繊維補強部材1も、実施例1〜4の連続繊維補強部材1と同様の作用効果を達成することができる。
また、本実施例にても、図12(b)、(c)に示すように、連続繊維補強部材1を所定寸法に(L1)にて切断し、少なくとも一端部を扇形状或いはラッパ形状に成形して扇形部分とし、その他の部分は、径を縮小して細径部分とされる定着用アンカー1Aを好適に作製し得る。この定着アンカー1Aも又、実施例1で説明した定着用アンカー1Aと同様の作用効果を達成することができる。
本発明の連続繊維補強部材の一実施例を示す概略構成図である。 本発明の連続繊維補強部材の編成の一実施例を説明するための説明図である。 本発明の連続繊維補強部材を構成する連続ストランドの概略構成図である。 連続ストランドの他の実施例を説明する概略構成図である。 本発明の連続繊維補強部材を定着用アンカーとして使用する場合の作製方法を説明するための説明図である。 本発明の連続繊維補強部材の他の実施例と、この実施例の連続繊維補強部材を定着用アンカーとして使用する場合の作製方法を説明するための説明図である。 本発明の他の実施例に係る連続繊維補強部材のを示す概略構成図である。 本発明の他の実施例に係る連続繊維補強部材の一側(表)を示す概略構成図である。 図8の連続繊維補強部材の他側(裏)を示す概略構成図である。 本発明の他の実施例に係る連続繊維補強部材の一側(表)を示す概略構成図である。 図10の連続繊維補強部材の他側(裏)を示す概略構成図である。 本発明の連続繊維補強部材の他の実施例と、この実施例の連続繊維補強部材を定着用アンカーとして使用する場合の作製方法を説明するための説明図である。 従来のコンクリート構造体の補強方法及びその際に使用される定着用アンカーを説明するための断面図である。 従来のコンクリート構造体の補強方法及びその際に使用される一例の定着用アンカーを説明するための斜視図である。 従来のコンクリート構造体の補強の際に使用される他の例の定着用アンカーを説明するための斜視図である。
符号の説明
1 連続繊維補強部材
1A 定着用アンカー
2 連続ストランド
3、3a、3b 拘束糸
3A 鎖編み目
4 挿入糸
30、30a〜30d 編み組織
30A 編み構造

Claims (10)

  1. 多数の連続した強化繊維を一方向に束ねて形成した連続繊維ストランドを、拘束糸が縦方向に連続的に、且つ、平面状或いは円筒状に編成して形成された編み構造における前記縦方向に連続的に編成された編み組織の中に挿入し、そして、前記縦方向編み組織の中に挿入された各前記連続繊維ストランドを、前記縦方向の編み組織に対して横方向に挿入された挿入糸で連結することによって保形することを特徴とする連続繊維補強部材。
  2. 多数の連続した強化繊維を一方向に束ねて形成した連続繊維ストランドを、拘束糸が縦方向に連続的に、且つ、平面状或いは円筒状に編成して形成された編み構造における前記縦方向に連続的に編成された編み組織の間に挿入し、そして、前記縦方向編み組織の間に挿入された前記連続繊維ストランドを、前記縦方向の編み組織に対して横方向に挿入された挿入糸で連結することによって保形することを特徴とする連続繊維補強部材。
  3. 多数の連続した強化繊維を一方向に束ねて形成した連続繊維ストランドを、拘束糸が縦方向及び横方向に連続的に、且つ、平面状或いは円筒状に編成して形成された編み構造における前記縦方向に連続的に編成された編み組織の間に挿入し、そして、前記縦方向編み組織の間に挿入された前記連続繊維ストランドを前記横方向に連続的に編成された編み組織で挟持することによって保形することを特徴とする連続繊維補強部材。
  4. 前記連続ストランドは、横断面積が0.1〜5mm2であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかの項に記載の連続繊維補強部材。
  5. 各前記連続ストランドは、多数の連続した強化繊維を一方向に束ねて形成した繊維束を、複数積層して形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項に記載の連続繊維補強部材。
  6. 前記各連続ストランドは、互いに0.1〜20mmだけ離間していることを特徴とする請求項1〜5のいずれかの項に記載の連続繊維補強部材。
  7. 前記連続繊維補強部材を平面状としたときは、幅が10〜500mmであり、前記連続繊維補強部材を円筒状としたときは、直径が3〜500mmとされることを特徴とする請求項1〜6のいずれかの項に記載の連続繊維補強部材。
  8. 前記連続ストランドを構成する繊維は、炭素繊維或いはガラス繊維;ボロン繊維、チタン繊維、スチール繊維などの金属繊維;アラミド、PBO(ポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール)、ポリアミド、ポリアリレート、ポリエステルなどの有機繊維;が単独で、又は、複数種混入してハイブリッドにて使用されることを特徴とする請求項1〜7のいずれかの項に記載の連続繊維補強部材。
  9. 前記拘束糸及び前記挿入糸は、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリアクリロニトリル系、ポリビニルアルコール系、ポリオレフィン系の繊維、アラミド繊維などの有機繊維;チタン繊維、スチール繊維などの金属繊維;炭素繊維、ガラス繊維などの無機繊維;を単独で、又は、複数種混入して作製される糸条であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかの項に記載の連続繊維補強部材。
  10. 請求項1〜9のいずれかの項に記載の前記連続繊維補強部材を所定長さに切断し、少なくとも一端部を扇形状或いはラッパ形状に成形して扇形部分とし、その他の部分は、幅或いは径を縮小して細幅或いは細径部分とされる定着用アンカー。
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