JP6593767B2 - 高強度経編メッシュシート - Google Patents

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Description

本発明は、工事現場などに使用するメッシュシートの改良、更に詳しくは、強度に優れており、かつ、形態安定性が良好で目ズレを起こし難い高強度経編メッシュシートに関するものである。
周知のとおり、土木や建築の工事現場などにおいては、養生や敷設などの種々の用途にシートが使用されており、排水機能や通気機能を持たせるためにメッシュ構造を有するものがあるが、基本的には大きな荷重や引張力のかかる作業に耐える必要があるため、相当の強度が必要とされる。
ところで、最近の浸食防止の護岸保護工法として、織物などのシートの上にコンクリートブロックを並列載置して接着し、保護すべき土面の上にクレーンによってこのシートごと吊り下げながら敷設する方法が開発されている。
従来、同工法に使用するシート(マット)に関して種々の提案がなされており、例えば、機械的強度や土砂の流出を抑制することを目的に、厚みが1mm以下で、強度と空隙を規定したメッシュ織物が開示されている(特許文献1参照)。このシートは、経糸と緯糸が交錯した織物構造であって、経糸あるいは緯糸を粗く配列して所定の大きさの空隙を設けて構成されている。
しかしながら、このようなメッシュ構造では、織糸同士の拘束力が弱いために、目ズレし易く、シートに大きな荷重や引張力がかかる作業等においては慎重に取り扱わなければ、空隙部の大きさが変わってしまい、土砂流出防止機能が不安定となる問題がある。
また、鎖編列の間に経繊維集束列を配列して緯挿入糸で支持し、経繊維集束列を直線状に配列させることを目的とした経編技術による土木・建築用メッシュシートが提案されており(特許文献2参照)、経繊維集束列は他の糸と交錯していないので真っ直ぐに配列して高い強度特性を発揮させることができる。
しかしながら、経繊維集束列の補強繊維は、鎖編列の間で2つの緯挿入糸間に挟まれているだけであるから、自由に動き易く、定まった大きさのメッシュ孔が維持できないという問題がある。
特開2007−169836号公報 特開平06−101143号公報
本発明は、従来のメッシュシートに上記のような問題があったことに鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、強度に優れており、かつ、形態安定性が良好で目ズレを起こし難い高強度経編メッシュシートを提供することにある。
本発明者が上記技術的課題を解決するために採用した手段を、添付図面を参照して説明すれば、次のとおりである。
即ち、本発明は、隣り合う2つの編糸2a・2bによる編目列2が編組織により互いに寄り添った集合編目列6を形成する一方、
この集合編目列6を構成する編糸2a・2bの経編組織を、1in1outで導糸されたダブルデンビーの変化組織にして、
一方の集合編目列6を構成する編糸2aが所定のコース数毎に反対側に隣り合う編糸2bと編組織して別の集合編目列6を形成し、両集合編目列との境界ラインを形成して、
この集合編目列6において、強化繊維からなる補強繊維糸3を各集合編目列6に対して1針振りに経挿入して、かつ、集合編目列6・6間を繋ぐ緯挿入糸4を所定間隔で緯挿入して編組織のシート本体1を構成して、
所定間隔で隣接する前記集合編目列6・6および前記緯挿入糸4・4とに囲まれた領域に透孔5を形成する一方、
前記補強繊維糸3を糸束3a・3bにそれぞれ分配して、これら糸束3a・3bの間に前記編目列2を構成する編糸2a・2bの何れか一方を緊張状態で介装して、これら編糸2a・2bによって補強繊維糸3の糸束3a・3bおよび緯挿入糸4を緊締するという技術的手段を採用したことによって、高強度経編メッシュシートを完成させた。
また、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、補強繊維糸3を1針振りに経挿入して、かつ、少なくとも4針振りの緯挿入糸4を所定間隔で緯挿入して編組織のシート本体1を構成するという技術的手段を採用することもできる。
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、集合編目列6を構成する編糸2a・2bの経編組織を、1in1outで導糸されたダブルデンビーの変化組織にして、
一方の集合編目列6を構成する編糸2aが所定のコース数毎に反対側に隣り合う編糸2bと編組織して別の集合編目列6を形成し、両集合編目列との境界ラインと、所定のウェール数毎に挿入させたトレーサーヤーンにより、格子状のトレースラインを形成するという技術的手段を採用することもできる。
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、シート本体1の編巾の全幅にわたり両端でのみ折り返す緯挿入糸4を更に追加挿入するという技術的手段を採用することもできる。
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、補強繊維糸3および緯挿入糸4を、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリオレフィン繊維、ビニロン繊維、アラミド繊維、カーボン繊維、ガラス繊維の中から選ばれた一種または複数種の強化繊維で作製するという技術的手段を採用することもできる。
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、補強繊維糸3の強化繊維糸の繊度D(dtex)と配列密度W(本/inch)との積を10000〜150000の範囲にするという技術的手段を採用することもできる。
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、透孔5の形状を略矩形にして、かつ、この透孔5の単位面積を0.1〜3000mmにするという技術的手段を採用することもできる。
本発明にあっては、隣り合う2つの編糸による編目列が編組織により互いに寄り添った集合編目列を形成する一方、この集合編目列において、強化繊維からなる補強繊維糸を経挿入して、かつ、緯挿入糸を所定間隔で緯挿入して編組織のシート本体を構成して、所定間隔で隣接する前記集合編目列および前記緯挿入糸とに囲まれた領域に透孔を形成する一方、前記補強繊維糸を糸束にそれぞれ分配して、これら糸束の間に前記編目列を構成する編糸の何れか一方を緊張状態で介装したことによって、これら編糸によって補強繊維糸の糸束および緯挿入糸を緊締することができる。
このように、本発明のメッシュシートは、強化繊維糸の持つ剛性による弾性復元力を巧みに利用しており、2つの編目列が引き寄せられることにより、経挿入された補強繊維糸と緯挿入糸は2つの編目列に包み込まれた状態で一体化されているので、経挿入された補強繊維糸や緯挿入糸が容易にずれたり、抜けたりするようなことがなく、非常に取り扱いやすく、通常の経編機を使用しても、強度に優れており、かつ、形態安定性が良好で目ズレを起こし難い高強度経編メッシュシートを形成することができる。
したがって、例えば、コンクリートブロックマットとして用いる場合には、クレーンによる吊り下げでもコンクリートブロックが接着されたシートが変形、あるいは破損するようなことがなく効率良く施工することができる。
また、コンクリート高架橋の橋脚や床版の補修・補強用基材として用いる場合には、集合編目列および緯挿入糸とに囲まれた領域の透孔が高粘度樹脂の通過路となり、コンクリート面と基材との間において樹脂溜まりや未含浸部が形成されることがなく、樹脂含浸作業が効率的に行われる。
更にまた、集合編目列は緯挿入糸により位置が規制されているので、メッシュ孔が外力で変形するようなことがなく、確実な土砂流失防止効果を発揮することができる。
更にまた、必要に応じて、シート面に編組織変化による幅方向の組織ラインと経挿入のトレーサーヤーンによる格子状のトレースラインを設けることにより、このトレースラインを目印として、コンクリートブロックを貼り付ける際の位置決めライン、あるいはシートの切断ラインとして利用でき、コンクリートブロックの貼り付け作業が正確、かつ効率化することができることから、実用的利用価値は頗る高いものがある。
本発明の第1実施形態のメッシュシートの構造を表わす模式図である。 本発明の第1実施形態のメッシュシートを表わす全体正面図である。 本発明の第1実施形態のメッシュシートの編組織図である。 本発明の第2実施形態のメッシュシートの経編糸の編地構造を表わす模式図である。 本発明の第2実施形態のメッシュシートを表わす全体正面図である。 本発明の第2実施形態のメッシュシートの編組織図である。
本発明を実施するための形態を具体的に図示した図面に基づいて、更に詳細に説明すると、次のとおりである。
『第1実施形態』
本発明の第1実施形態を図1から図3に基づいて説明する。図中、符号1で指示するものはシート本体であり、符号2で指示するものは隣り合う2つの編糸2a・2bからなる編目列である。
また、符号3で指示するものは補強繊維糸であり、符号4で指示するものは緯挿入糸である。更にまた、符号5で指示するものは透孔であり、符号6で指示するものは前記編目列2が集合した集合編目列である。
しかして、本発明のメッシュシートを構成するにあっては、まず、隣り合う2つの編糸2a・2bによる編目列2が編組織により互いに寄り添った集合編目列6を形成する。この編成には、例えば、カールマイヤー製18ゲージラッセル編機を用いることができる。
次に、この集合編目列6において、強化繊維からなる補強繊維糸3を経挿入して、かつ、緯挿入糸4を所定間隔で緯挿入して、編組織のシート本体1を構成する。
本実施形態では、前記集合編目列6を構成する編糸2a・2bの経編組織を、1in1out(1本交互)で導糸されたダブルデンビー組織にすることができる。
図1は、本実施形態の高強度経編メッシュシートのシート本体1の編地構造を表わす模式図である。経糸である編糸2aと編糸2bとは、別々の経糸ガイドにそれぞれ1in1outで挿通され、編糸2aと編糸2bとが互いに反対振りのデンビー組織(1/1トリコット編)により一体化されて集合編目列6を構成している。
本実施形態では、各集合編目列6に対して補強繊維糸3を1針振りに経挿入して、かつ、少なくとも4針振りの緯挿入糸4を所定間隔で緯挿入する。
なお、図1では、2本の緯挿入糸4を示しているが、実際には、各集合編目列6に折り返し部が存在するように、緯挿入糸4を1in1outで配列して、少なくとも4針の横振りを繰り返している。
また、図1では、緯挿入糸4が1コース毎に折り返すように示しているが、コース密度が多い場合は、緯挿入糸4のコース方向の間隔が小さくなり、必要な大きさの透孔5が得られなくなるので、実際には、2ないし3コース毎に折り返すことが好ましい。
本実施形態における、緯挿入糸4の横振りの針本数は、集合編目列6・6間を繋ぐ緯挿入糸4の重なり本数に関係しており、その本数は横振り針数の半分の本数であって、横振りが4針以下では集合編目列6・6間を繋ぐ緯挿入糸4の重なり本数が2本以下となり少なくなるので、シートの幅方向の強度を担うためには太い繊度の緯挿入糸4が必要となる。
しかしながら、緯挿入糸4が太いと、剛性が高くて編成し難い問題があるため、横振りを4針以上として細繊度糸で重なり本数を多くする方が良く、十分な幅方向の強度を確保することができ、編成性も向上すると同時に、編目列が歪んだりするようなことがなく、品質面においても好ましい。
そして、所定間隔で隣接する前記集合編目列6・6および前記緯挿入糸4・4とに囲まれた領域に透孔5を形成する。
本実施形態では、透孔5の形状を略矩形にして、かつ、一つ当たりの単位面積を0.1〜3000mmにすることが好ましい(より好ましくは1〜100mm)。0.1mm以下では小さすぎて土中に含まれた雨水を排出するに時間が掛かるのが問題であり、一方、3000mm以上では大きすぎて雨水と同時に土砂も流出させてしまうからである。
なお、集合編目列6・6の間隔は、編機のニードル間隔と編糸2aと編糸2bおよび補強繊維糸3の繊度により決まり、また、緯挿入糸4・4の間隔は、コース密度と緯挿入糸4の編目列での折り返し方により決まるものであり、透孔5の好ましいサイズである0.1〜3000mmになるように適宜調整すれば良い。
そして、前記補強繊維糸3を糸束3a・3bにそれぞれ分配して、これら糸束3a・3bの間に前記編目列2を構成する編糸2a・2bの何れか一方を緊張状態で介装する。
この際、経挿入の補強繊維糸3は、集合編目列6の左右から交互に経挿入されるので、編成直後は一旦ジグザグ状にうねるが、この補強繊維糸3の繊度は、編糸2a・2bに対して数倍太い繊度のものを使用するため、補強繊維糸3の剛性が編糸に勝り、補強繊維糸3の弾性によって略直線状に復元しようとする。
このような強化繊維の剛性による弾性復元作用を巧みに利用することにより、糸束3a・3bの間に介装された前記編目列2を構成する編糸2a・2bの一方(図示では編糸2a)は引っ張られて緊張することになる。
こうして、補強繊維糸3の糸束3a・3bの間の編糸2aが緊張すると、編糸2bを押さえ付けることによってこの編糸2bにも張力がかかり、これら編糸2a・2bがそれぞれの糸束3a・3bに巻回されて外周面を包み込んで引き寄せられることになり、補強繊維糸3の糸束3a・3bおよび緯挿入糸4を緊締することができるので、シート本体1に外力が作用しても、補強繊維糸3が容易に抜けたりするようなことがない。
また、集合編目列6をなす2つの編目列は、補強繊維糸3を介して互いにアンダーラップ同士で引き寄せられるので、集合編目列6・6間には隙間が生じ、特に補強繊維糸3が太い繊度の糸であっても、十分な隙間を確実に設けることができる。
また、本実施形態では、必要に応じて、シート本体1の編巾の全幅にわたり両端でのみ折り返す高強度の緯挿入糸4を更に追加挿入することもでき、緯方向に伸びにくいシートを得ることができる。
本発明のメッシュシートを、工事現場においてコンクリートブロックを載置するマットとして使用する場合、コンクリートブロックを貼り付けたマットの長さ方向の両端を把持してクレーンで持ち上げて敷設する際に破損しないだけの強度が必要であり、通常は、シートの長さ方向の引っ張り強度は50kN/m以上とされている。なお、コンクリート高架橋の橋脚や床版の補修・補強などにおいては、さらに高い引っ張り強度が必要であり、特に床版においては大型自動車などの荷重に対する撓みを極力抑えるために高い引っ張り弾性率が要求されるため、補強繊維糸3および緯挿入糸4(特に経糸である補強繊維糸3)を、高強度・高弾性率繊維であるポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリオレフィン繊維、ビニロン繊維、アラミド繊維、カーボン繊維、ガラス繊維の中から選ばれた一種または複数種で作製することが好ましく、特にコスト面や編成性の面から考慮するとポリエステル繊維であることが好ましい。
また、シートの引っ張り強度50kN/m以上を確保する点から、経挿入の補強繊維糸3の繊度D(dtex)と配列密度W(本/inch)の積が1000〜150000の範囲であることが好ましく、より好ましくは3000〜100000、更に好ましくは10000〜75000の範囲である。経挿入の補強繊維糸3の繊度D(dtex)と配列密度W(本/inch)の積が1000以下であると、コンクリートブロックを貼り付けた状態で吊り下げる際にシートが重量に堪えられないで破損する恐れが生じ、軽量のコンクリートブロックにしか対応できない問題があり、一方、経挿入の補強繊維糸3の繊度D(dtex)と配列密度W(本/inch)の積が150000以上では有り余る強度を有しており材料費の無駄となり、また、集合編目列6・6間の距離が近くなり透孔5が小さくなり過ぎるからである。
このようにして、図2に示すような本実施形態のメッシュシートが完成する。また、本実施形態のメッシュシートの編組織図は図3に示すとおりであり、L1はシート端部のほつれ防止の耳糸、L2・L3は編糸2a・2b、L4は補強繊維糸3、L5は緯挿入糸4を示している。
『第2実施形態』
次に、本発明の第2実施形態を図4から図6に基づいて説明する。本実施形態では、集合編目列6を構成する編糸2a・2bの経編組織を、1in1outで導糸されたダブルデンビーの変化組織にして、一方の集合編目列6を構成する編糸2aが所定のコース数毎に反対側に隣り合う編糸2bと編組織して別の集合編目列6を形成し、両集合編目列との境界ラインと、所定のウェール数毎に挿入させたトレーサーヤーン(異色糸)により、格子状のトレースラインを形成するものである。
本実施形態のメッシュシートにおける編糸2a・2bによる編地のみを表したものを図4に示す。集合編目列A部においては編糸2a・2bが互いに反対振りのデンビー組織で8コース分が一体化され、次いで、集合編目列B部においては編糸2a・2bはそれぞれ反対側に位置する編糸2a・2bとで一体化されている。
この際、編糸2a・2bによる集合編目列を所定のコース数毎に反対側に位置する編糸2a・2bに切り替えることにより、集合編目列A部とB部との境界が視認可能な幅方向のラインを形成することができる(図5参照)。
また、図示しないが、所定のウェール数毎に編糸2a・2bおよび経挿入の補強繊維糸3とは異色のトレーサーヤーンを補強繊維糸3と一緒に経挿入させることによって経方向の目印を形成し、前記集合編目列A部とB部との境界ライン(緯方向目印)とでコンクリートブロックの貼り合わせる位置に合わせた格子状のトレースラインを形成することができる。このトレースラインは、所定のウェール数毎に編糸2a・2bのいずれかを異色のトレーサーヤーンとすることでも得られる。
こうすることにより、コンクリートブロックの貼り付け作業が効率化すると同時に正確に貼り付けることが可能となり、また、シート切断においてもラインに合わせて正確に切断することができる。
このようにして、図5に示すような本実施形態のメッシュシートが完成する。本実施形態のメッシュシートの編組織図は図6に示すとおりであり、L1はシート端部のほつれ防止の耳糸、L2・L3は編糸2a・2b、L4は補強繊維糸3、L5は緯挿入糸4を示している。
本発明は、概ね上記のように構成されるが、図示の実施形態に限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内において種々の変更が可能であって、例えば、補強繊維糸3や緯挿入糸4の本数や材質は適宜変更することができる。
また、本発明のシートをコンクリートブロックマットに用いる説明をしたが、本用途の限定されるものではなく、土木・建築関係全般に亘って用いられているシートとしても好適に利用することができる。
例えば、本発明シートの補強繊維糸を高強度・高弾性率のカーボン繊維やアラミド繊維とすることで、既存のコンクリート高架橋の橋脚や床版の補修・補強用基材として好適であり、特にコンクリート面に塗布した高粘度樹脂の上から本発明のシートを貼り合わせて、含浸ローラで押し付けると、下面の余分な樹脂がシートに設けられた透孔から表面にも溢れ出し、溢れた樹脂がシート表面からも含浸されるので含浸作業が非常に効率的に行われ、またコンクリート面とシートの間の樹脂溜まり現象や、未含浸部を形成するようなことがなく、高い補強効果を発揮することができる。
1 シート本体
2 編目列
2a・2b 編糸
3 補強繊維糸
3a・3b 糸束
4 緯挿入糸
5 透孔
6 集合編目列

Claims (7)

  1. 隣り合う2つの編糸(2a・2b)による編目列(2)が編組織により互いに寄り添って集合編目列(6)が形成される一方、
    この集合編目列(6)を構成する編糸(2a・2b)の経編組織が、1in1outで導糸されたダブルデンビーの変化組織であって、
    一方の集合編目列(6)を構成する編糸(2a)が所定のコース数毎に反対側に隣り合う編糸(2b)と編組織して別の集合編目列(6)を形成し、両集合編目列との境界ラインが形成されており、
    この集合編目列(6)において、強化繊維からなる補強繊維糸(3)が各集合編目列(6)に対して1針振りに経挿入され、かつ、集合編目列(6・6)間を繋ぐ緯挿入糸(4)が所定間隔で緯挿入されて編組織のシート本体(1)が構成されており、
    所定間隔で隣接する前記集合編目列(6・6)および前記緯挿入糸(4・4)とに囲まれた領域に透孔(5)が形成されている一方、
    前記補強繊維糸(3)は糸束(3a・3b)にそれぞれ分配されており、これら糸束(3a・3b)の間に前記編目列2を構成する編糸(2a・2b)の何れか一方が緊張状態で介装して、これら編糸(2a・2b)によって補強繊維糸(3)の糸束(3a・3b)および緯挿入糸(4)が緊締されていることを特徴とする高強度経編メッシュシート。
  2. 補強繊維糸(3)が1針振りに経挿入され、かつ、少なくとも4針振りの緯挿入糸(4)が所定間隔で緯挿入されて編組織のシート本体(1)が構成されていることを特徴とする請求項1記載の高強度経編メッシュシート。
  3. 集合編目列(6)を構成する編糸(2a・2b)の経編組織が、1in1outで導糸されたダブルデンビーの変化組織であって、
    一方の集合編目列(6)を構成する編糸(2a)が所定のコース数毎に反対側に隣り合う編糸(2b)と編組織して別の集合編目列(6)を形成し、両集合編目列との境界ラインと、所定のウェール数毎に挿入させたトレーサーヤーンにより、格子状のトレースラインを形成したことを特徴とする請求項記載の高強度経編メッシュシート。
  4. シート本体(1)の編巾の全幅にわたり両端でのみ折り返す緯挿入糸(4)が更に追加挿入されていることを特徴とする請求項1または2記載の高強度経編メッシュシート。
  5. 補強繊維糸(3)および緯挿入糸(4)が、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリオレフィン繊維、ビニロン繊維、アラミド繊維、カーボン繊維、ガラス繊維の中から選ばれた一種または複数種の強化繊維で作製されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載の高強度経編メッシュシート。
  6. 補強繊維糸(3)の強化繊維糸の繊度D(dtex)と配列密度W(本/inch)との積が1000〜150000の範囲であることを特徴とする請求項1〜5の何れか一つに記載の高強度経編メッシュシート。
  7. 透孔(5)の形状が略矩形であり、かつ、この透孔(5)の単位面積が0.1〜3000mmであることを特徴とする請求項1〜6の何れか一つに記載の高強度経編メッシュシート。
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