JP2006122945A - 車両ホイールの製造方法およびスピニング加工装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ディスク部31と、リム原形部32とを一体に有する車両ホイールのプリフォーム30を鋳造する。この鋳造時に、鋳型の溶湯案内部に対応して芯出し用凹部34が成形される。次に、プリフォーム30のリム原形部32をマンドレル40の外周に被せるとともに、ディスク部31をマンドレル40の端面とクランプ部材50とで挟持し、この状態で、リム原形部32にスピニング加工を施す。マンドレル40の端面中央には芯出し用凸部44bが形成され、プリフォーム30の芯出し用凹部34に嵌まることにより、プリフォーム30の芯出しが行なわれる。
【選択図】 図2
Description
上記スピニング加工に際して、プリフォームは、リム原形部の内周とマンドレルの外周との嵌め合いにより芯出される。
(ア)ディスク部と、リム原形部とを一体に有する車両ホイールのプリフォームを製造する工程と、
(イ)上記プリフォームのリム原形部をマンドレルの外周に被せるとともに、上記ディスク部を上記マンドレルの端面とクランプ部材とで挟持し、この状態で、上記リム原形部に減肉を伴うスピニング加工を施すことにより、リム部を得る工程と、
を備えた車両ホイールの製造方法において、上記マンドレルの端面中央に芯出し用凸部が形成され、上記スピニング加工工程において、上記プリフォームのディスク部中央に形成された芯出し用凹部を嵌めることにより、プリフォームの芯出しを行なうことを要旨とする。
上記方法によれば、リム原形部より小径の芯出し用凸部と芯出し用凹部の嵌め合いにより、精度良くプリフォームの芯出しを行なうことができ、スピニング加工により得られる車両ホイールにバランス不良が生じる不都合を解消できる。
好ましくは、上記鋳造の際に用いられる鋳型の成形用キャビティは、上記ディスク部を得るためのディスク部成形用空間と上記リム原形部を得るためのリム原形部成形用空間とを有し、上記ディスク部成形用空間を画成している一対の対峙した型面のうち、一方の型面の中央には湯道が開口し、他方の型面の中央からは湯口に向かって突出する溶湯案内部が設けられ、上記プリフォームの鋳造時に、この溶湯案内部に対応して上記芯出し用凹部が成形される。
これによれば、溶湯案内部により成形された凹部をそのまま芯出し用凹部として用いることができる。
これによれば、溶湯案内部材を交換することで、芯出し用凹部の寸法精度を高いレベルで維持できる。
上記マンドレルの端面中央に芯出し用凸部が設けられ、上記プリフォームのリム原形部を外周に被せてセットする際に、上記プリフォームの中央に形成された芯出し用凹部に上記芯出し用凸部が嵌まることを要旨とする。
上記構成によれば、リム原形部より小径の芯出し用凸部と芯出し用凹部の嵌め合いにより、精度良くプリフォームの芯出しを行なうことができ、スピニング加工の精度を向上させることができる。
これによれば、別体をなす芯出し用ピンを用いることにより、芯出し用凸部の寸法を高精度にすることができる。
上記プリフォーム30は上記鋳造後にバリ取りをしてから、上下を逆にして図2に示すスピニング加工装置により、スピニング加工される。
なお、プリフォーム30のリム原形部32の内周とマンドレル40の外周とは芯出しの役割を担わず、若干のガタがあっても芯出しの精度に影響を与えない。
また、上述したようにプリフォーム30の芯出しを高精度で行なうので、スピニング加工により得られた車両ホイールの良好なバランスを確保できる。
鋳造の仕方に特に限定はない。例えば、鋳型の内、横型13は、複数個の分割が可能であり、特に四分割や三分割は適当である。
上記実施形態ではプリフォームを低圧鋳造により得たが、重力鋳造や傾斜鋳造、高圧鋳造で得てもよい。また、プリフォームは鍛造により得てもよい。
スピニング加工の際にマンドレルの中心軸(回転軸)を水平にしてもよい。
カウンタープレートはマンドレルに対して相対的に軸方向移動されるが、カウンタープレートの代わりにマンドレルが移動してプリフォームを挟持してもよい。
また、ローラはマンドレルに対して相対的に軸方向移動されるが、ローラの代わりにマンドレルおよびカウンタープレートが軸方向に移動してもよい。
11 下型
12 上型
13 横型
12b 溶湯案内部材
15 成形用キャビティ
16 ディスク部成形用空間
17 リム原形部成形用空間
18 湯道
30,30’ プリフォーム
31,31’ ディスク部
32,32’ リム原形部
34,34’ 芯出し用凹部
39 リム部
40 マンドレル
44 芯出し用ピン
44b ヘッド部(芯出し用凸部)
50 カウンタープレート(クランプ部材)
Claims (7)
- (ア)ディスク部とリム原形部とを一体に有する車両ホイールのプリフォームを製造する工程と、
(イ)上記プリフォームのリム原形部をマンドレルの外周に被せるとともに、上記ディスク部を上記マンドレルの端面とクランプ部材とで挟持し、この状態で、上記リム原形部に減肉を伴うスピニング加工を施すことにより、リム部を得る工程と、
を備えた車両ホイールの製造方法において、
上記マンドレルの端面中央に芯出し用凸部が形成され、上記スピニング加工工程において、上記プリフォームのディスク部中央に形成された芯出し用凹部を嵌めることにより、プリフォームの芯出しを行なうことを特徴とする車両ホイールの製造方法。 - 上記プリフォームを鋳造により得、この鋳造により上記芯出し用凹部が成形されることを特徴とする請求項1に記載の車両ホイールの製造方法。
- 上記鋳造の際に用いられる鋳型の成形用キャビティは、上記ディスク部を得るためのディスク部成形用空間と上記リム原形部を得るためのリム原形部成形用空間とを有し、上記ディスク部成形用空間を画成している一対の対峙した型面のうち、一方の型面の中央には湯道が開口し、他方の型面の中央からは湯口に向かって突出する溶湯案内部が設けられ、上記プリフォームの鋳造時に、この溶湯案内部に対応して上記芯出し用凹部が成形されることを特徴とする請求項2に記載の車両ホイールの製造方法。
- 上記鋳造工程で用いられる鋳型は、下型と、上型と、これら下型と上型との間に配置され複数に分割された横型とを有し、型締め時に上記成形用キャビティが形成されるようになっており、上記下型の中央には上記湯道が形成され、上記上型は、上型本体と、その中央に着脱可能に取り付けられた溶湯案内部材とを有し、この溶湯案内部材が上記成形用キャビティに突出し、この突出部位が上記溶湯案内部として提供されることを特徴とする請求項3に記載の車両ホイールの製造方法。
- 上記芯出し用凹部と芯出し用凸部が断面円形をなし、芯出し用凹部の内周と芯出し用凸部の外周は実質的に1箇所において線接触することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の車両ホイールの製造方法。
- マンドレルとクランプ部材とを備え、車両ホイールのプリフォームのリム原形部を上記マンドレルの外周に装着し、プリフォームのディスク部をマンドレルの端面とクランプ部材とで挟んだ状態で、上記リム原形部をスピニング加工してリム部を得るスピニング加工装置において、
上記マンドレルの端面中央に芯出し用凸部が設けられ、上記プリフォームのリム原形部を外周に被せてセットする際に、上記プリフォームの中央に形成された芯出し用凹部に上記芯出し用凸部が嵌まることを特徴とする車両ホイールのスピニング加工装置。 - 上記マンドレルは端盤を有し、この端盤の中央に芯出し用ピンが取り付けられており、芯出し用ピンのヘッド部が端盤の端面から突出し上記芯出し用凸部として提供されることを特徴とする請求項6に記載の車両ホイールのスピニング加工装置。
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